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2023年8月30日水曜日

景気が良さそうに見える日本

 「魔が集う街、松戸」というキャッチコピーを考えたのですが、誰かこれ実際使ってくんないかな。

 そういう松戸ジョークは置いといて、率直に言って今の日本は自分の目から見てかなり景気がいいように見えます。外国からの観光客でホテルをはじめ観光業はどこも人手不足の大入りだと聞きます。地味にそうした状況なだけに処理水問題で中国がネガキャンやって日本に来る中国人客が減っているのは供給面を考えるとかなり都合がいいようにも見えます。

 その観光業以外でも、日々のニュースを見ているとなんとなく今日に関するニュースが少ないように見えます。職に就けないとか、大卒後の進路に関する話題をこの数か月の間はほぼ全く見ることがなく、むしろビッグモーターやジャニーズなどのお騒がせ系のニュースが多く、悲壮感を煽るような社会系ニュースが少ない気がします。まぁただ単に私が見えてないだけかもしれませんが。
 以上のような感想を友人に伝えたところ、実際はガソリンをはじめとする物価高騰で生活費方面で困っている人は多いと返事されました。ただこの価格上昇に関しても、長い目で見たら経済全体にプラスになり得ると思えるし、何より価格が下がっていったデフレ化と比べると「ったく、また値段上がりやがって┐(´∀`)┌ヤレヤレ」的な感じで、見た目の印象は悪くないように思えます。この辺、長い間物価が上昇し続けた中国にいる自分だからこそそう思うのかもしれませんが。

 逆に、何故報道がないのかという点で気になるのは年金生活者などの話です。本来、物価高騰が直撃するのはこの層のはずなのですがネットのニュースを見ている限りだとあまり話題に上がってこず、メディアの嗅覚に疑問を感じます。ついでに言うと物価は上がっていると聞きますが、住宅費はどうなんだろうか。ライフルホームズを見ている限りだとそんなに上昇していないように見えるのですが。

 その逆にというか、中国の方はマジでデフレに入ってきているんじゃないかと思うくらい物価が動かなくなってきました。今日会社でマジ暇だったのでその辺色々調べてみましたが、今年7月の中国の物価は前年比ほぼ横ばいで、品目別では食品が季節要素もあるかもしれませんが4%くらい下がっていました。なお原油高のせいか衣類は逆にプラスだったのが印象的です。
 一方、みんな気になる住宅については下の表が一番わかりやすいです。これは中国の国家統計局が毎月出している全国70都市の新築住宅価格の前月比変動状況をまとめたもので、項目は左から順番に「上昇」、「横ばい」、「下落」と書かれてあります。
(中国証券報が国家統計局データをもとに整理作成)

 先日、馬鹿なメディアが中国の住宅価格が49都市で下落していたなどと大袈裟に報じていましたが、去年11月とか12月をはじめ50都市以上が下落している月もよくあるので、たいして騒ぐ数字じゃありません。配信を止めなかった周りを含め、そのメディアには素人しかいないのでしょう。
 話を戻すと、住宅価格に関しては上の表の通りに今のところそこまで明確に下落してきていると感じるデータは出ていません。下げ幅自体は都市ごとに差はあるものの、前年同月比でも10%幅で下がるような都市はまだなく、ほかの物品と比べてもまだ中国の住宅は物価下落傾向は小さいと感じます。

 ただ今のところは明確な値下がりはないものの、やはり住宅に関してはつい不気味さを感じます。今のところ中国人にとって住宅は「価値の上がり続ける資産」ではなくなったかもしれませんが、「価値が下がることのない資産」という認識は圧倒的に強いです。これが「下がるかもしれない資産」になった場合、価格が一気に下落する可能性は否定できず、その場合にどこで下げ止められるのか、またその手段は何になるのか、真面目にこの辺の塩梅で今後の3~4年後の中国経済が決まるように見えます。

 以上の日中比較を終えて言うと、物価というのはやっぱ上がり続ける方が健全なんだなと思えてきます。もちろん通年で二桁上がるというのはやばいですが、5%以内の割合で毎年上がるってのは経済にも絶対的にプラスでしょう。そういう意味では日本人は物価高騰をもっと怖がるなと言いたいです。





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