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2019年7月14日日曜日

中国でSteamを試してみた

 日本には日曜夜にアニメの「サザエさん」を見終わると翌日月曜からの仕事を連想して軽いうつ症状を引き起こす「サザエさんシンドローム」という風土病がありますが、最近の私は毎週土日もずっと仕事していて、ちょうど日本でサザエさんが終わる頃にその週のタスクが終わり、ホッとすると言うか一息つく状態が毎週続いています。
 あとさっき計算したら今月は今日までの残業時間が約41時間で、ちょうど月の半ばだから今のペースを維持できれば月80時間の過労死ラインを無事突破できそうです。ただこの時間に関しては今やっている業務は作業中の神経の消耗が桁違いに激しいだけに、仮に他の仕事だったら今のペースの1.5倍でも余裕で絶えきれる気がします。そう考えると過労死ラインの突破は案外難しくないなと思えます。
 なお先週はキーボードを叩きすぎているせいか、右手を広げるだけでも痛くて、移動中とかずっと手を握ってました。

 話は本題に入りますが先月、ゲームの「Gジェネレーションジェネシス」がUIがクソなことで有名なプレイステーションネットワークでセールされていたので、仕事はクソ忙しいけど安いのだから買っちゃおうと買ってしまいました。買ってしばらくしてから他のゲームをクリアし終えたのでそろそろVitaでダウンロードしようと思ったら、何故かダウンロードリストに入っておらず、「是は如何に?」と漢文調で訝しみながら調べてみたところ、なんと私が購入したのはVita版ではなくPS4版で、PS4を持っていない身からすると無意味な購入だと初めて気が付きました。
 っていうかバージョンを間違えるくらいこの時疲れてたんだと初めて気が付きました。

 一応気づいた時点でまだセールは続いていたものの、信じてないけど神からの「買うな!」という指令と受け取りそのまま再購入は見送りました。とはいえ、なんかゲーム買って遊びたいという気持ちは失せませんでした。
 他に遊んでみたいものとしてはスパイク・チュンソフトの「ザンキゼロ」というゲームがあるのですがこれだとUIがクソなことで有名なプレイステーションネットワークで買うと約7000円もすることから、買うのにはちょっと迷うと言うか、安くなるかセールになるかしないと購入には踏み切れない金額です。そんなことでさてどうしたものかと仕事しながら考えていたところ、「そうだ、Steamを試してみよう!」と京都に行くようなノリで思いつきました。

Steam(ウィキペディア)

 Steamとは知ってる人には早いですが、ネットでの国際PCゲーム配信サイトとそのサービスの名称です。世界各国のゲームメーカーがこのSteamで自社のゲームを売り出しており、それこそPS4とかで販売されているエースコンバットやファイナルファンタジーといった大作ゲームもこのSteamを通して購入、ダウンロードすることでPC上で遊ぶことが出来ます。もっともさっきの二つを遊ぶとなるとPCの3D描画性能も結構要求されますが。
 このSteamは米国法人によって運営されていますが、中国でもサービスが展開されていることは、元同僚でガチなゲーム業界関係者から聞いていました。Vitaがもう生産中止となりこれからリリースされるゲーム本数も少なくなるという目測もあり、前から使ってみようかと考えていたところでした。

 早速、自宅のパソコンからSteamサイトにアクセスして、アカウント作って、ソフト販売ページを見てみたところ、「¥100」などといった値段表記がズラッと並んでて一瞬ポカンとしました。
 実はこれ、「100円」ではなく「100元(約1600円)」という意味です。日本円も人民元も通貨省略記号は同じ「¥」、ついでに書くと元々使用していた漢字も「圓」で共通しています。

 日本円で考えるとべらぼうに安い金額になるので最初見た時は驚きましたが、落ち着いて見直してみると、人民元単位で値段を換算したとしても非常に安い金額でゲームソフトが販売されていることに気が付きました。
 例えばさっきの「ザンキゼロ」、Steamの中国販売サイト金額は確か約120元(約1900円)、しかも私が買った時はセール中だったので約90元(約1400円)でした。さっき書いた通り、UIがマジクソなプレイステーションネットワークで購入すると約7000円という定価をすると考えると、Vitaで遊ぶことが馬鹿みたいに思えてくる値段です。

 恐らくですが、Steamの日本円価格であれば中国での人民元価格よりはもう少しすると思います。ただそれでも、わざわざVitaとかで買うのと比べると価格面でのメリットは非常に大きく、他のゲームを見ていてもこのまま人民元で書い続けたほうが絶対に有利と思える価格ラインナップとなっています。

 そんなわけで「ザンキゼロ」を含めいくつかのゲームを購入し、ダウンロードして試してみましたが、ダウンロード速度も問題無く、またゲームのPC上の動作も特に問題ありませんでした。まぁ何よりといったところなのですが、唯一不満ではないものの、ちょっと惜しいと感じたのが決済です。
 購入時の決済方法はいくつか提示されたので、普段の生活でも一番頻繁に使うWeChat決済ことスマホの電子決済を選んでみたところ、「個人認証が出来ていないので決済出来ません」と拒否されてしまいました。

 実際にはWeChatでの電子決済において私の個人認証は済んでおり、また店頭でのレジ決済や、中国の旅行予約サイト「C-trip」でのネット決済はこれまで何度も滞りなく実行できていますが、Steamではきちんと決済されませんでした。
 恐らくですが原因は私が外人(日本人)であることと、Steamの運営が米国法人であることであることが原因でしょう。似たような減少として、WeChat決済に対応している日本国内のコンビニでは中国人は問題無く決済できるのに、日本人だと決済できないよう制限されています。これは外貨流出を防ぐための措置と言われており、中国国内とは言えネット決済で「外国人+外国法人」の決済はやはり出来ないようになってるようです。

 仕方ないので結局クレジットカードで決済しましたが、このSteamの決済は二重の意味で惜しいと感じます。既に長くなっているので、明日以降右手(左手も)が痛くない時にまた続きを書きます。

2019年7月11日木曜日

韓国の態度について

 また疲れ切っているので書きたいことだけ書くと、徴用工問題について企業と政府で基金を作って救済する案を韓国政府が持ち出してきましたが、正直バカ喰らえといったところでしょう。不思議と誰も指摘しませんが韓国政府はつい先日、同じような形で作られた慰安婦財団を日本との合意なしに勝手に解散させました。こんなことをする連中とどうして基金を作れるのか、作ったところで無効の都合で勝手に解散される可能性があるだけに、少なくとも慰安婦合意を果たさない限りはこの案を飲む必要はなく、またその理由の正当性も十分にあると私には思えます。

 またフッ化材料の輸入規制については、日本を非難するだけで何も建設的な意見や、日本との合意に向けた話し合いを一切向けてこないあたり、おそらく来月には規制拡大、具体的には輸出許可製品の幅が広げられることになるのではないかと思います。具体的にはフォトマスクとかの半導体製造装置とかで、これによって台湾系のファウンダリー、あと中国が漁夫の利を得ることになるだけに、なんか中国側にも陰で動いてもらうように要請しても良いんじゃないかと思います。
 なお友人の中国人は、「前から韓国製品は不買運動している」といってました。っていうか中国人の方が日本人より明らかに韓国人嫌ってますし。

 韓国世論に関する報道は日本でも最近は多く見られるようになっていますが、都合のいい報道や意見ばかり載せるマスコミのレベルは低いように思え、見ていて安心できます。気にしなくていいから今後も日本は韓国と距離をおいたほうが良いのではないかと、私も心底思うようになってきました。

2019年7月9日火曜日

中国と韓国のエリートの差

 今日久々に空がまだ明るい内に会社を出ることが出来たので真面目な記事を書きますが、中国と韓国を比べて何が最も違うかと言えば、突き詰めればエリートの実力差ではないのかなと言う気がします。

 大分以前、ある中国人コラムニストの記事を私に紹介しながら友人が、「中国人はこの人のように、発言やコラムを見ていてすごい賢いと感じる人が多くいるが、韓国人に関しては一人もいない」と言い切ったことがあります。私個人としては同じJBpressで書いているアン・ヨンヒ氏のコラムは非常に筋道立てがうまく陰ながら尊敬していますが、友人の言うことも同意する面も少なくありません。
 具体的に述べると、大学教授の発言や行動、研究において、中国と韓国は雲泥の差があるように前から感じていました。最近は特許出願数でも世界トップになってきた中国ですが、日本語や中国語で報じられている中国の大学教授らの話や研究内容はなかなかおもしろく、知見に飛んでいます。無論、中には日本の大学教授同様にセクハラアカハラをやってる人もいるだろうとは思いますが、少なくとも報道に出てくる中国の大学教授はしっかりした印象を覚えることが多いです。

 いくつか例を挙げると、史跡の研究に関する報道では具体的な発掘手順や過去の研究との比較をわかりやすく説明されたりしています。また新説に対して自説が否定されたある大学教授が、自らの誤りを認めた上で新説の合理性を解説し直す記事も以前に見たことがあり、少数であろうとはいえこういう人が表に出てくるだけでも十分に中国はすごいなと当時思いました。
 その逆というか、韓国の大学教授の暴論は枚挙に暇がありません。中国でも韓国の大学教授が「孔子は中国人」と発言した内容がよく知られていますが、これに限らずとも日本絡みでわけのわからない遺伝子論とか祖先論はよく報じられています。どれを見ても確実に検証を済ませていないような暴論ばかりですが、そうした暴論が普通に海外報道で表に出てくる、っというかそんなトンデモ説を主張するようなのが大学教授になっているという時点でどうなのかなと思うわけです。

 アカデミックに限らず、政治界でも韓国の政治家の発言は疑問に感じるものが少なくありません。まぁそれは日本もですが。
 逆に中国は、やることがいちいち極端ではあるものの、各経済振興策とかを見ると実に理に適った手段を打ち出し、政治エリートの優秀さにはよく目を見張ります。もっとも、IT振興とかはうまいけど、金融政策はお粗末で、得意不得意ははっきり分かれますが。

 翻って今回の韓国に対するフッ化材料の輸出規制ですが、やはり韓国の対応振りを見ているとお粗末としか言いようがありません。これが中国だったら、ファーウェイじゃないけど「代わりのOSはすでに準備中だ」と言えるほどまでとは行かずとも、すぐさま日本への対抗措置を出すとか、特使を派遣するなどしていたと思います。このように見る限り、やはり中国と韓国を比べると、トップに差があるというかエリート層の実力で大きく開きがあるように見えます。

 もうワンステップ話を進めると、何故エリート層で中国と韓国に差があるのかとも考えられます。どちらも日本と比べると受験戦争の激しさで上をいっていることは間違いありませんが、やはり中国のほうが人口が多いからその分競争が激しく、厳選もされると見ることは出来ます。
 しかし私見で言えば、それ以前に問題があるのではないかと思います。日本もややそういうところがありますが、韓国は大衆教育は強くともエリート教育に弱い、もしくは実力エリートが実社会ではあまり伸びないと言うかきちんと出世できる環境がないのかもしれません。中国も今後はそうなっていくのかもしれませんが。

2019年7月8日月曜日

大津の欠陥マンション生地の裏側

決着はいつ? あのトンデモ欠陥マンション事件の今(JBpress)

 というわけで今日出た記事ですが、例の大津の欠陥マンションに関するものです。なお先に読ませた友人からは、「相変わらずうまく書けてるけど、この記事読んだ後で上海在住というプロフィール見ると謎すぎる」と言われました。これまでも上海で一向一揆とかについて語ってきましたが、今回のこの記事ほどの違和感は確かになかった気がします。

 このネタは4月にマンション販売会社の大覚の裁判で二審判決が出た時点で書こうと考えていました。取材を頼んだところ数日立って許諾の返事が来て、すぐ質問一覧をまとめたメールを送ったところ一ヶ月間音沙汰なかったので内心もうだめかなと思いつつ、皮肉を兼ねてリマインドを送ったら、おそらくただ忘れていただけだったのかすぐに返事が来ました。返事は遅かったものの内容はしっかりしていたので、じゃあとりあえず書くかと動いたのが先月の話です。

 記事自体はずっと経過を追ってきたので書くのは楽だったものの、むしろずっと追ってきていただけに書く内容が多すぎて、文字数を抑えるための取捨選択のほうが難しかったです。細かい内容はなるべく図表にまとめて無理やり盛り込みましたが、それでもちゃんと書いたらこの記事は倍の文字数になっていたでしょう。
 なおできれば入れたかったものとして、松居一代氏はかつて、個人ながら自宅の欠陥問題について清水建設(シミケン)相手に自ら証拠集めなどに奔走して、大幅な補償を勝ち取ったということも入れようとしていました。この件について、「松居一代氏という類稀な行動力の持ち主だからこそ出来たことで、現実には個人が施工会社へ欠陥問題で訴えても万に一つ勝ち目がない」と書くつもりでした。あの騒動があるだけに、説得力をもたせられたでしょう。

 JBpressのアクセスランキングでは現在二位ですが、昼間は五位か六位の辺りをうろついていました。っていうか最近のJBpressは夏の韓国祭りとばかりに韓国政治ネタばかり放り込んでて、普通に考えて太刀打ちできるネタではなく、実際に今日のランキングを見ると私の記事以外はほぼ全て韓国ネタの記事で埋め尽くされています。そう考えると、今回の記事は割と健闘したほうでしょう。

 今回の記事で自画自賛すると、末尾にてこうした欠陥住宅問題は過去何度も起こっているけど、何も抜本的な対策が取られておらず、何度も繰り返されていると言及した点だと考えています。姉歯事件の時にもあれだけお騒ぎしたにもかかわらず、結局似たような問題というか欠陥住宅はその後も量産され続けているのが現実です。この点、大覚側が言う通り、いたちごっこになる恐れもあるものの法規制を強化する必要があると思え、その点では自分にしても割とまともな社会評論担っている気がします。

 っていうかもこのブログ記事書くだけでも死にそうなくらいへばっているので、書くのはここまでにします。昼間までは元気だったのにな(ヽ´ω`)

2019年7月6日土曜日

マツダの車種名世界統一について

 連続して車の記事となってしまいますが、個人的に気になるニュースなので書いておくことにします。

え?? このタイミングで!? アテンザ改めMAZDA6発表!!! マツダの車名戦略は成功するのか!?(ベストカー)

 上記記事にある通り、先日これまで日本で使われてきた「アクセラ」から海外での名称の「マツダ3」への改称に引き続き、「アテンザ」も「マツダ6」、果には「デミオ」すらも「マツダ2」にするとマツダが発表しました。結論から言うと、マーケティング上でマイナスにしかならないと思います。

 上の改称後の名称は以前から海外で使われていた名称で、中国でもこちらでした。なお「マツダ5」は今はなき「MPV」で、「マツダ4」は死番だからか存在しません。

 今回の改称を経て、マツダの車種は実質「マツダ#」と「CX-#」の二種類で統一されることになります。ただ、海外市場は知りませんが日本国内市場について言えば、日本人はやはりアニミズム信仰が強く、無機物や想像の産物に対してやたらと人格を持たせようとするところがあり、そうした点を考えるとやはり車には、他とはっきりした区別がつくような名称をつけるほうがマーケティング上でもいいように思えます。
 加えてですが、最近のマツダのラインナップには疑問を感じます。

 先程述べたとおりにマツダ唯一のミニバンであったMPVは既に生産を終了しており、代替車としてたくさん乗れるCX-8を今は作っていますが、こちらはカテゴリーとしてはSUVです。そのSUVですが、CX-3、5、8とこれだけで三車種もあり、それなら何故ミニバンは持たないのかと疑問です。またCX-3に関してはパット見デミオと区別がつかないくらい近く(リアしか差がない)、元アクセラと元アテンザ、以前のモデルと比べると両者の差が縮まっているように見えます。
 これが何を意味するかと言うと、車としてのバリエーションがマツダ全体で狭くなっているように私には見えます。広ければいいってもんではないですが、狭い範囲に無駄に大量の車種を並べているように見え、それこそさっきのCX-3とデミオならグレードで分けるくらいでも良かったのではと本気で思います。

 またそのCX-3ですが、評論家の意見を見ているとあまり評判が良くないと言うか、マイナーチェンジでマシにはなったもののそれ以前は非常に悪いとまで書かれていました。元アクセラこと最新のマツダ3に関しても、海外仕様車は悪くないのに日本国内仕様車はどうしてこうなったみたいな感じで書かれており、最近のマツダはどうなっているんだろうかと思うくらい不安になってきました。
 それ以外にもバリエーションが狭くなっていることに加え、アピールカラーをカープレッドで統一するのはまだいいとしても、ブランドイメージを意識してかフロントマスクまで統一してしまったのも疑問です。マツダのサイト見ても、ガチでパット見どれも同じ車に見えてしまい、幅広くユーザーを取り込むならもっと幅を広げたデザインのほうが良かったのではという気がします。

 なおデザインについて他のメーカーについて言うと、最新のトヨタのカムリはため息が出るくらいいいデザインです。一時期ひどいもんだったトヨタのデザインですが最近はカローラですら非常によく、この前も中国でのハイブリッド仕様車のレビンに乗りましたが、乗り心地もよくまたエンジのカラーの塗りもよくて、この方面でトヨタが劇的に改善してきたと感じます。

2019年7月3日水曜日

失われつつあるサンルーフ車

 例の韓国に対するフッ化系原料の輸出規制についても書いてもいいですが、たくさん報道出ているので自分がやらなくてもいいかと思って放置しています。強いて言えば、なんとなくですが「せっかくだから」とばかりに何故か中国もこのタイミングで韓国にちょっかい出すんじゃないかという期待めいた予感がします。

国産新車のサンルーフ、絶滅寸前か 中国では「豪華さの象徴」 日本でなぜウケない?(くるまのニュース)

 というわけで本題ですが、最近気がついたというかショックだった事実なのですが、なんか最近の日本車にはサンルーフのオプションがなくなりつつあるようです。

 サンルーフとは、車の天井の一部分をガラスで透明にするオプションを指します。上の記事にあるとおりに中国では非常に人気なオプションの一つで、たまに友人と流しのタクシーとかに乗るとこのサンルーフ車に当たることがあるのですが、はっきり言って乗っててめちゃくちゃ楽しいです。視界が広がることで空間が広く感じられ、また天井を見上げてみられるその風景も割りかし楽しく、もし日本帰って(全く予定はないし仕事的に帰れないが(´;ω;`))車買うことがあれば絶対サンルーフをつけようとマルクス主義的(=無意味に、空虚な)に北斗七星に誓っていました。

 先日、仕事があまりにも辛く(キーボードの叩き過ぎで今も両手広げると痛い)現実逃避したくなったので無駄に自動車会社のサイトやカタログサイト見て、個人的に大好きなコンパクトカーをいくつか品定めした上で自動車会社サイトで購入シミュレーションをして遊んでいました、会社で。その際、「実際にサンルーフつけるとしたらどんなもんかな」と思っていろいろ弄っていたのですが、そもそも、サンルーフがオプションとして存在する車自体が見つかりませんでした。少なくとも、コンパクトカークラスでは皆無でしょう。

 一体何で、どうしてってな感じで調べたところ上記サイトの記事のように、単純に日本市場では人気がなくて、メーカーもオプションに入れなくなったのが実情のようです。ごく一部のオプション設定車を除き、もし付けるとしたら改造車として外部で取っ付けるほかないようです。
 個人的には非常に残念だし、八千代工業さんの言うとおりに最近はUVカットで夏場も室内Teriyaki状態になるわけでもないのだから、もっと日本の消費者もメーカーもサンルーフを使ってもらいたいのが本音です。まぁ中古車だったらまだ探せそうですが。

 ちなみに現行のコンパクトカーを選ぶとしたら何にするかと名古屋に左遷された親父と無駄にチャットで議論したところ、自分の中ではスズキのイグニスが1位、2位にホンダのフィットが来ます。イグニスはコンパクトで独特のデザイン、何より人気なさそうでレアリティが高いのがなんか胸に来て、フィットはデザイン最悪でホンダは嫌いだけど、圧倒的な室内容積とハイブリッド仕様による高燃費から実用性で選ぶとしたらこちらになるでしょう。
 親父からはジムニー、クロスビーが挙げられましたが、ジムニーは今納車まで半年以上かかり、買い換えようと予約したら今の車の車検が先に来てしまったという話も聞くだけに自分はやめとこうと思います。クロスビーはデザインは嫌いじゃないですが、室内容積がやや狭そうなのと、燃費が他のコンパクトカーにやや劣る点で、それならイグニスを選びます。ついでに書くと三菱のミラージュは、メーカーサイト上でも見るからに安っぽい作りしているので早々に候補から外れました。

2019年6月30日日曜日

大和ハウスの大連法人不正事件報告書を読んで

 今日は午後一時から途中夕食とゴミ出し、バナナ買い出しを除いてほぼずっとパソコンに座って記事書き続け、気がついた十時前になっていました。好きなジャンルだからこうやって集中力も続くけど、明日とかどうなってるかわからない。あとこれで八月分の記事も用意出来たので、たとえ自分が今月死んでも再来月まで記事は出続けると思えば感慨深いものがあります。

【悲報】なろう作者さん、とんでもないラノベを出版社に提出してしまう(暇人速報)

 あと本題と関係ないですが、上のリンク先で取り上げられている、「俺、桑田真澄。親友の清原和博を救うために何度も野球人生をループしているが、どうやってもバッドエンドを回避することができない」という応募小説はマジで読んでみたいです。っていうか桑田がタイムリープ能力を持つという設定からして神がかっている気がします。

中華人民共和国の関連会社における不正行為に関する「第三者委員会報告書」受領のお知らせ(大和ハウス工業)

 ようやく本題ですが、今日は午前中はまだ時間があった、というかもうこのあと時間が取れないと思って先日に上記リンク先からダウンロードしていた、大連法人で約200億円が持ち逃げされた大和ハウス工業の第三者調査報告書を読んでいました。ちなみにダウンロードしておいたファイル名は「ダイワ、ダイワ♪」というファイル名にしており、これは90年代末期に流れていた「サンワ、サンワ、サンワファーイナンス♪」というCMソングを連想したからです。

 事件概要について簡単に書くと、大和ハウス工業と中国現地デベロッパーのジョイントベンチャー(合弁会社)で、提携先の中国デベロッパーから来ていた、というかデベロッパーのオーナーであり合弁会社の総経理(日本の「社長」に相当)に、合弁会社の現金200億円と一部物件資産が持ち逃げされてたという内容です。総経理とその取り巻きと言うか関係親類は既に中国国外へ逃亡しており、まだ捕まっていません。息子はまだ中国にいるようですが、第三者委員会の調査を拒否しているあたりは間違いなく一味でしょう。

 報告書には事件の詳細、犯行の手口など、この手の報告書にしては最初のあまり意味があるとは思えない略称一覧を除き、比較的よくまとまっていて読みやすかったです。不正調査とかに興味ある人間にはおすすめです。
 それでその中身ですが、事件詳細なども興味はあったものの、私個人の興味のあるところとしては何故大和ハウスは気づかなかったのかという点でした。この点についても報告書はきちんと取り上げられており、ある程度は意向が働いてはいるとは思うものの、「非常に巧妙な隠蔽工作が行われていた」という説明には納得できる点もいくらかあります。

 まず監査段階で何故気づかなかったのかという点については、不正の現場は合弁会社で、大和ハウス工業グループの監査法人ではなく、現地の監査法人がこれまで監査をやっていたそうです。恐らくその現地監査法人も提携先の中国デベロッパーが選定したと思われ、そうなると確かに監査段階で指摘を受ける可能性は低くなると私にも思います。
 もっとも、今回の不正は現金の不正利用であったことから、期末などの監査時にしっかり銀行との取引照合を行っていれば確実に気づけた不正です。不正をやった現地デベロッパーは取引一覧なども精密に偽造していたようですが、監査時に監査会社がきちんと銀行から証憑を得て確認していれば意味はなく、ここの監査会社に関しては言い逃れできないくらいに無能でしょう。

 次に、これは他人事には出来ないなと思った点として、大和ハウス内の意思疎通の問題も指摘されていました。合弁会社に派遣されていた大和ハウス側の役員は不正を行った総経理には問題考動が多く、不正リスクもあるとみてかねてから排除できないかと考えていたそうです。しかし合弁会社という建前と、会社定款や契約上の問題から実際に排除するには本人の同意が必要になると考え、実現は不可能だと考えていたそうです。
 一方、大連法人で問題があると見ていた大和ハウスの日本本社側では、法務部が既にシミュレーションを行っており、本人の同意なくとも総経理を役員から追放できるという結論を出していたそうです。今から数年前の時点で

 そのため、不正が発覚して総経理が逃走したあとで大和ハウス側派遣役員は総経理を追放する手段があったと聞いて、「なんで早く言ってくれなかったの?」というように思ったとヒアリングで答えているそうです。一方日本側はこの派遣役員に対し、怪しいと思っていたのなら何故これまで追放考動を取らなかったのかと思っていたそうで、思惑が一致しながら情報共有がなされず、ともに実行すべきと考えていた手段が実行されていなかったことに初めて気がついたそうです。

 先日の株主総会でも大和ハウス工業は、社内の風通しが悪く報告が上に上がらないのではと追求を受けたそうですが、この報告書を見る限りだとそうとしか言いようがないと私も思います。もっともこの大連法人に関しては、中国側が予め決められた出資額を出資できず、実質的に大和ハウス側が肩代わりしてお金を出していたにもかかわらず出資比率、役員比率は契約通りに50:50を維持して中国側(総経理)に好き勝手やらせていた点も問題ですが。

 また、これは個人的な同情心ですが、やはり大和ハウス側派遣役員については許してあげてよといいたくなります。というのも私も中国で長年働いていますが、現地でたくさん問題が起きても日本の本社は他人事みたいに扱って誰も助けてくれず、損害が発生したら現地側の人間のせいにされるという状況を何度も見ているからです。今回のケースでも上記の追放手段が共有されていなかった点からしても、やっぱり派遣されてた役員がかわいそうに思えました。
 そういう意味でも、今回のこの事例は他山の石とは出来ないなと思える報告書で、最近読んだ中ではベストな内容です。それにしても、自分もこの方面に強くなってきたもんだ。