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2021年9月22日水曜日

「瞬きより迅く!!」がほんと面白い

 最近連休間際になると「休み前にこれお願い!」って感じで急な仕事の依頼が来ることが多くて、連休前に有休を取ることはおろか、普通に仕事してて辛いと感じる機会が増えてきました。マジ短納期な仕事出してくる奴許せねぇ(´・ω・)

 話は本題ですが、先週金曜日はなんかやたらと買ってる漫画の新刊が大量に発売されてまとめ買いする羽目となり、また出費が一気に増えました。そのせいで昨日上海ららぽーと行ってガンプラ屋行った時も、ブルデスティニー1号機欲しかったけど我慢する羽目になったし。
 で、買った漫画の感想を少し述べると、「五等分の花嫁」の連載を終えた春場ねぎ氏の「戦隊大失格」はつまらなくはないけど、五等分と比べるとガクンと面白さが落ちている印象があります。何より動きのある絵が下手で、戦闘シーンとか見ていて動きが全然把握できませんでした。それ以上に、キャラクターの登場時に妙にクソダサいフォントでキャラ名を表示してますが、あれが読み辛く絵面も汚くて、なんであんな演出するのか本気で理解に苦しみます。

 そんなバトルシーンに全く魅力を感じない「戦隊大失格」と比べ、以前にもこのブログで紹介した「瞬きより迅く!!」も4巻が出て買ったのですが、こっちはめちゃくちゃ面白かったです。

瞬きより迅く!! 第20話(となりのヤングジャンプ)

 ちょうどその4巻の続きとなる20話が無料公開されているのでリンクつけますが、とにもかくにも空手の試合シーンの表現が抜きんでてます。主に効果線を使うことで動きの早さや方向を表現していますが、これのおかげで空手について何の知識もない自分もキャラクターがどういう動きをしているのかがすぐ理解できます。
 また個人的に驚いた点として、直線的な動きになりやすい空手の試合でありながら、視点と上記の効果線が上手いせいか奥行きの感じられる、非常に立体的な描かれ方をしています。こういっちゃなんですが、作者のふなつかずき氏は自分が中学生くらいから一貫してお色気漫画を描いてきた漫画家だとは思えないくらいバトルシーンの描き方が上手いです。っていうかこんな技術持ってて、なんでバトル漫画描かずにお色気漫画ばかり描き続けてたんだろう(。´・ω・)?

 こんな具合に試合シーンの動きの見せ方が非常に凄いと感じるほか、とにもかくにも話の展開が昨今の漫画にしては非常にスピーディで、先週出た単行本4巻も1冊の中で3つの試合が収録されています。この3つの試合は空手初心者の主人公、経験者の同級生、空手センス抜群の先輩(20話で戦ってる黒髪)がそれぞれ出てくるのですが、素人目にも各キャラクターの強弱がはっきりわかるように感じられました。初心者の主人公はともかくとして、先輩キャラが明らかに頭抜けた強さを持っているというのが見ていてすぐわかり、この辺の見せ方もどうやってんだとただただ驚くばかりです。

 正直、3巻までは自分は面白いと思うけど一般受けしないかもなぁと思ってましたが、先週出た4巻に関しては文句なしに誰が読んでも面白いと感じるはずだと思うくらい面白く、買ってからほぼ毎日読み返しています。


2021年9月21日火曜日

エリア88の汎用モブ飛行機のスカイホーク

 今日知人と上海ららぽーとにあるビーフマンというお店にランチへ行きましたが、ついでに寄ったガンプラ屋でブルーデスティニー1号機のキットが売られてて買おうかどうか悩んだけど、最近無駄使いが多いことを自覚しているので我慢して買いませんでした(´;ω;`)ウッ…


 さて本題で鵜がこの連休は上の写真のA-4ことスカイホークのプラモを作っていました。キットはホビーボス製で、足腰がガタガタしているのと、前後重量配分が良くなくやや上に反り返ってます。



 この飛行機がどういう飛行機化というと、戦闘機漫画の傑作こと「エリア88」でモブキャラが使う飛行機で有名です。戦闘機ではなく正確には攻撃機で、地上への空爆やミサイル攻撃に用いる飛行機ですが、その設計が非常に良かったことから攻撃機でありながら相手戦闘機を撃墜した実績も持ち合わせており、その辺がエリア88で採用された背景じゃないかと思います。


 設計したのはエド・ハイネマンといういかにも江戸っ子っぽい(名前だけ)戦中から戦後にかけて活躍した技術者で、中でもこのスカイホークは彼の傑作とされています。設計ポイントとしては、機体を小型、軽量とすることで、爆弾などの兵装をたくさん積めるようにしただけでなく、その小型さからメンテナンスなどのランニングコストでも優れるようになり、結果的に攻撃機としては世界格で引っ張りだこになるほどのベストセラーとなりました。


 何気にこの江戸・ハイネマンは、以前にも作った「F4D スカイレイ」(写真左)の設計にも携わっています。実際作っていて、やっぱり機体形状などで似ているところが多いと強く感じました。


 作ってみた感想としては、キットについてはややパーツが合わないところがあり少し不満を感じたものの、デカールの種類は割と豊富で、出来上がりは割とうまくできた気がします。ただメインボディはコックピットやエアインテークなどを間に挟んで左右をサンドイッチ🥪させる構造となっており、割と自分は上手く組み合わせられたものの、組み立てている最中はかなり難しかったです。これが上手くいくかがかなり成否を分けると思います。


 機体形状に関してはスカイレイ同様、非常にすっきりした構造の飛行機であるという印象を受けました。非常にオーソドックスな設計で小型にまとまっており、様式美を強く感じます。

 このスカイホーク(全長12.2メートル)は第三世代ジェット機に属すのですが、改めて見てみると、その後に同じく軽量コンパクトを売りに作られた第4世代ジェット機のF-16(全長15.0メートル)と比べてみてもかなりちっさく感じます。よく第3世代と第4世代ジェット機の境界が曖昧だと言われるのですが、自分の感覚ではやはりサイズではっきり分かれる気がします。
 F-4(全長19.2メートル)辺りから機体がどんどん太く、長くなっており、電子制御の有無ではなく、こうしたサイズが一挙に巨大化し始めたこの辺りから第4世代ジェット機とカテゴリしていいのではという気がします。そういう意味では、F-4はよく第3世代ジェット機にカテゴライズされますが、私個人としては形状的に第4世代にカテゴライズすべきじゃないかと考えます。

 なお第4世代と第5世代ジェット機の境界ははっきりしており、「対ステルス構造&スーパークルーズ」の有無で、この条件にあらずば現代戦闘機にあらずでしょう。

2021年9月20日月曜日

相続税は廃止すべきか存続すべきか

相続税を廃止した国が先進国ばかりwww(ぶる速)

 上のまとめ記事は大分前に見ていながらこれまで紹介するのが遅れました。結論から言うと、私も相続税はこの際廃止すべきだという立場です。

 相続税がなくなると金持ちは金持ちのまま、貧乏人は貧乏人のままという階層論に発展しがちですが、端的に言って、相続税がある現在においてもそれはほとんど変わりがありません。でも相続税をなくすとさらにその傾向が加速するのではという人もいますが、富裕層がその富を維持する率は確かに多少上がるかもしれませんが、中産層が無産層に落ちなくなる率も高まると私は見ています。

 上のまとめ記事でも言及されていますが、現代においてはガチな富裕層ほど資産を海外に移すなど対策を採ることによって、相続税から免れやすくなっています。実質的に、日本国内で相続税を維持しても富裕層からとれる量というのは年々狭まりつつあるのが現状です。この辺は清武氏の「プライベートバンカー」なんかでよく描かれています。
 一方で住宅などで1~2億円程度の資産を持つ中産層はというと、海外に資産を移すとなると運用益よりコストの方が大きくなるため資産を保全できず、結局のところ現在の相続税はこの手の中産階級が主な対象となってきています。中には資産が住宅だけで現金がなかった場合、相続税を支払うためだけに自宅を手放すなんて言うケースも実際にあると聞きます。こういうのを見ると、かなり不毛な感じがしてなりません。

 そもそも日本の相続税制度は、相続する人数によって課税額が変わってくるというやや妙な仕組みになっています。例えば親が死んで遺産を相続する際、遺産額が同じでも相続者の人数が1人の場合と3人の場合とでは、後者の方が税金として取られる金額が少なくなります。基礎控除が絡むことによってこうなるのですが、いまいち納得感のない制度だと思うし実際にそう指摘されています。
 またこの基礎控除の計算を始め相続税の税額計算は非常にややこしく、不動産なども相続するとなると価値の鑑定も必要となり、こうした税額計算や査定においても尋常ならざるコストを官民ともに負担しています。仮に相続税がなければこの手のコストは全部不要となり、また富裕層の流出を防ぐことによって国内に現金が流通することも考えれば、私としては相続税がない方が国としてはメリットがあると考えます。

 さっと調べたところ、相続税の全体税収割合は年によってばらつきがあるものの、大体2%前後で2兆円はあるようです。確かに2兆円は惜しいと思うものの、富裕層が日本国内に留まることによるメリット、中産階級の没落を防ぐメリット、税額査定にかかる社会的コストの排除のメリット考慮して、この際相続税廃止に世の中変わってくれればと思えてなりません。
 敢えて妥協するならば、不動産に関しては一般の不動産取引のように相続を譲渡と捉えて、譲渡に付帯する登記費用や税金は今のまま残すべきでしょう。さすがにこれなくしたら逆にややこしくなりそう(;´・ω・)

2021年9月17日金曜日

次の総理は河野氏で決まりか

 自民党総裁選は野田聖子氏の立候補によって四候補の争いとなりましたが、結論から言えば河野太郎でもうほぼ決まりじゃないかと見ています。あとは選挙後の党内運営を見越して、どれだけ他の候補に差を付けて勝つかの争いでしかないでしょう。仮に圧勝、特に一般党員投票で大多数の票を得られた場合、そのまま選挙後の支持率にも直結してくるため、上手くいけば小泉元総理のように党内重鎮と対立しながらも高支持率を維持して長期政権を築けるかもしれません。

 それだけに自民党内の他の議員からすると、今やどれだけ河野氏を応援してポストをもらえるかという猟官競争と化しているのではないかと思います。河野氏応援を表明している代表格としては石破氏がいますが、なんとなく大臣ポストではなく幹事長や政調会長など党内ポストを狙っての行為かもしれません。また本日には株価における空前の「菅ゲイン」を引き起こした菅総理も河野氏応援を表明しましたが、ちょっとこれは自分にとってはやや意外であったものの、かねてから有力ポストを河野氏に託すなどしていたことからあらかじめ後継者として目論んでいたのかもしれません。

 逆に、河野氏の最大の敵は同じ候補の高市氏ではなく、そのバックの安倍元総理でしょう。はっきり言えば、安倍元総理は河野氏を目の敵にしており、というのもどんな行動に出るかわからないところがあるだけに、森友問題などを蒸し返してくる可能性を恐れているのだと思います。逆を言えば、今の安倍元総理は政策や人物の力量ではなく、自らの保身のためだけに応援対象を決めている節があります。議員を続けているのも同じで、きついこと言えば堕ちたものだという風に見えます。

 そんな目の敵にされている河野氏ですが、前述の通り他の候補と比べると次に何してくるかわからない行動に予想ができないタイプの人間です。なので総裁選を前に今は脱原発などに関する発言を封印していますが、無事に総理に就任した暁には再び脱原発に動く可能性は十二分にあるでしょう。
 ただ、自分が行おうとしている政策を事前に表明しないのは、普通の政治家だったらマイナス点ですが、この脱原発に関する河野氏の今の態度はむしろ彼にしては成長したものだと私には感じます。それこそかつては空気を読まずに発言することが多かったですが、こうした状況をわきまえて一部の行動を封印、っていうか我慢するようになったのはそれはそれで政治家としてプラスな点でしょう。私個人としては原発の全放棄は難しいと思うものの、脱原発に向けた取り組みは必要と考えるだけに、いい意味で河野氏が裏切ってくれることを期待しています。

 その他の候補に関していうと、チキン岸田に関してははっきり言って党内外から総スカンでしょうし、あれだけの優柔不断ぶりを見れば次の選挙でも右往左往した態度で自民党全体への支持も落としかねません。ちょっとひどいかもしれませんが、彼みていると鳩山元総理がたまによぎります。
 対抗馬の高市氏については、彼女、というより実際には安倍元総理が手綱握っており、政策方針は安倍-菅ラインが維持される可能性が高いです。ただこれまで見ていて高市氏自身がそれほどこれはと感じる政策発言をしたのを聞いたことがなく、またカリスマ性の点でもやや見劣りするだけに、党内をまとめるのも難しい気がします。

 最後に出てきた野田氏については、最初に断っておくと私自身がこの人のことをあまり好ましい人物とは思っていません。そもそもこの総裁選も推薦人を確保できないと予想されていましたが、ギリギリになっての今回の立候補を見ると、何か思惑があってのことかと陰謀を疑いました。
 具体的には、自ら立候補することで特定候補の票を割る、分散させることが狙いかと疑いました。相手はもちろん河野氏でしょう。もっともそんな寝技もできる人じゃなければ、票を割らせるには黒幕の人物選定はあまり上手くない気がします。それこそ石破氏が立候補していたケースの方が、河野氏に来る票は大きく割れていたでしょう。

 日本は今頃台風でしょうが、こっちは秋らしい涼しい天気となりました。その一方でやらなきゃいけない書類処理が滞って若干ストレス抱えたまま、明後日からの3連休を迎え、その間にまた記事を一本作らなきゃといけないプレッシャーが嫌です。
 なお中国は明日土曜が出勤日となる代わり、月曜が休みに、でもって火曜が中秋節の祝日で3連休となります。辺に1週間ペース崩される方が嫌で、本当最近仕事辞めたくなってきてます。

2021年9月16日木曜日

変形しなくなった戦闘機

 年齢を重ねた結果なのか、最近やたらΖガンダムに出てくる「アッシマー」という機体を高評価するようになりました。なんでアッシマーがいいと思うのかというと、

・機体が堅牢(散弾ではなぁ)
・変形する
・空飛べる
・構造がめちゃシンプル

 上記の特徴からです。

 特に変形機構に関してはゼータガンダムとか昔のプラモだったら変形させてる最中にボロボロパーツが落ちるくらい構造的にはかなり無茶というか複雑な変形のさせ方だったのに対し、アッシマーは前屈しながら土下座するような感じで元の姿からは想像できない丸っこい形に変形します。しかも変形の仕方がかなり単純なことから機体が堅牢というのも非常にうなずけるし、何より劇中で見せた超短い変形時間とやばいくらい空を飛び回る航空性能から見て、地味に兵器としてみたらかなり優秀な機体なんじゃないかと思うようになりました。

 そうした判断から、最近会社のPCで適当なフォルダを作る際、「アッシマーキャノン」とか、「陸戦型アッシマー」、「リックアッシマー」などと無駄にアッシマーのバリエーションっぽい名前をつけることが増えてます。ティターンズがエゥーゴに負けたのは、アッシマーのバリエーションを増やさなかったからだと最近は思うようになってきました。

 そうした真面目なガンダムジョークはさておき、アッシマーに限らずΖガンダムではたくさんの変形メカが出てきます。これはその前に放映されていたトランスフォーマーがバカ受けしていたため取り入れたと言われていますが、そのトランスフォーマーも元をたどれば、当時の戦闘機業界が空前の変形ブームに沸いていたからこそ変形を取り入れたと考えられます。

可変翼(Wikipedia)

 1970年代において、「可変翼のない戦闘機なぞ戦闘機にあらず!」みたいな風潮がちょっとあったようです。可変翼とは文字通り、飛行中に翼の角度が変わる戦闘機を指し、代表格は現代においても人気の高いF-14ことトムキャットですが、それ以外にもMig-23(よく「ミグ兄さん」と呼んでる)とか英国のトーネードなどもあります。
 飛行中と一言で言っても、水平飛行しているのか旋回、上昇しているのか、あと速度によって望ましい翼の角度や形は異なります。そうしたケースバイケースに対応させればもっと早くなるんじゃね的に生まれたのが可変翼システムで、実際コンピューターが自動制御で翼を可変させるF-14なんかはその機体の大きさに反して桁違いな格闘能力を持ち合わせていたそうです。

 しかしその一方、可変翼だとゼータガンダムじゃないですが変形機構を載せるために構造が複雑化し、部品点数も増え、また可変部分が壊れやすくなるなどデメリットも少なくありませんでした。実際、F-14なんかは運用コストが桁違いに高く、米国以外で採用したのは皮肉にも後に米国の敵となるイラン空軍だけでした。
 そうした運用面の事情に加え、時代の進化に合わせてエンジンパワーが桁違いに向上していった結果、翼の空力性能なんか気にしなくても強いエンジンでぶっ放せばどうとでも機体を制御できるようになり、「可変翼っていらなくね?」的なノリで80年代には早くも新規の開発機体は出てこなくなりました。そういう意味で、ガンダム世界と違って現実世界では変形する兵器は今やほとんどありません。

 ただ、最初のアッシマーの話に戻すと、地上を動き回りつつ空も飛べるという兵器というのがもしあれば、かなり便利というか有意義な役割を持てます。それこそアッシマーが量産の暁には、日本は米国にも勝てるんじゃないかって気がします。
 もちろんガチなアッシマーじゃなくても、空陸両用、というより空も飛べる準戦車みたいな兵器でも十分です。特に垂直/短距離離着陸(V/STOL)できる機体は現代においてもハリアー、F-35を始め、航空機の運用で重きをなす長い滑走路が不要となり、戦術の幅が極端に広がることから現代においても重宝されています。ハリアーなんか、トムキャットが退役した今でも現役だし。

 そういう意味では仮に戦闘機をベースとした場合、マクロスに出てくるガウォーク形態、戦闘機から陸上に着陸できる形態への変形機構であれば意外と価値を持つのではないかという期待があります。現実に今の時代、戦闘機は高い速度が出せること以上に、低速度でも失速せずに着実に地上のターゲットを狙える攻撃機の方が需要が高いとされ、A-10なんかそれのおかげで立派なご長寿となってますし。
 つまり、空も飛べる軽戦車みたいな兵器で、上空から目標地点に降り立って機銃を打てるような変形可能な兵器なんかあったらいいなとか思っています。時代はなんか空飛ぶ車ばかり取り上げますが、むしろ地上を歩ける/走れる飛行機の方がずっともっと価値があるでしょう。無論、「空飛ぶアッシマー」の方がもっと価値があります。

 最後に、もう何年も会っていない友人がいますが、もし再開できるなら「飛ばないアッシマーはただのアッシマーがー」と伝えてみたいものです( ´Д`)=3

2021年9月14日火曜日

朝日新聞の相次ぐ記事取り下げについて

 昨日今日と台風で自宅勤務となり、昨日はまだパソコン取りに会社行ったけど今日はマジでコンビニとの往復だけで若干存在が薄くなっている感じがします。
 っていうか何もなければこのまま有休取って寝てようと思ったのに、結構仕事くるしさ。

 話は本題ですが、何故かこのところ朝日新聞が外部からの指摘を受け、記事を取り下げる事態が2件連続で起きています。取り下げの経緯についてはそれぞれ報道している上記リンク先の記事に譲りますが、報じられている内容と経緯を見る限り、どちらも編集上のミスとは思えない経緯です。はっきり言ってしまうと、意図的に記事内容や写真を差し替えた捏造である可能性が高いと私は見ています。

 ただこの件で本当に呆れるというか怖いと感じるのは、捏造した事実以上に、記事や写真内容が事実と異なるにもかかわらず掲載したということについて、朝日側が一切担当者を処分していないという点です。それこそ共同だったら後者のツキノワグマの県であれば一発で担当編集長のクビが飛ぶ内容であり、共同ほど激しくしないにしても、やってないのだろうけど担当者への厳重注意や減給について一切発表しないというのは真面目に神経どうなっているのかと疑います。
 まぁ実際に記事を直接編集した奴は解雇以外ありえないのですが、これもしてないんだろうな。

 今回の連続取り下げ、並びに処分について一切発表しない点をみると、こう言っては何ですが、朝日社内ではこうした記事捏造が一般化しているのではないかと疑いを持ちます。もっともそれ言ったら裁判でも捏造と認定された筋金入りの従軍慰安婦関連捏造報道の頃からじゃんって話になるのですが、さすがに上記2件の取り下げで処分をやらないってのは、社内にいる人も捏造したってバレなきゃいいと取るに決まってるでしょう。ちょっといくら何でも、緩すぎる環境ではと思えてなりません。

 正直に言って、自分は去年まではそう感じなかったのですが、今年に入ってから文春が政治関連報道でスクープを連発するのを見て、大手新聞が本当に弱ってきていると感じるようになってきました。かといってウェブメディアはやはり人材不足もあり自分みたいな外部ライターに記事書かせたりするよりほかなく、また取材ネットワークも弱いという弱点もありますが、大手新聞はそうした取材ネットワークという既存資産すらどんどん陳腐化しつつあり、人材育成も正直言って上手くない、っていうかそろそろ業界特有の表現にカビが生えてきていることに気が付いていないようにも見え、今後5年間で劇的に力を落とすことになるのではとちょっと思うようになってきました。

 その間にウェブメディアが力をつけるかと言ったらこちらも悲観視しており、雑誌メディアがどう躍進するかに日本のジャーナリズムはかかってくるでしょう。

2021年9月13日月曜日

伊達記事の裏側

中国で馬賊になった伊達政宗の子孫、その豪快すぎる一生(JBpress)

 というわけで今日配信された自分の記事ですが、朝から見ている限りランキングは2位で、多分終日ランキングでも2位でしょう。1位は田中美蘭さんのDHCの韓国市場撤退に関する記事で、確かに内容的にこっちの方が価値が高いと自分も感じます。

 それはさておきこの伊達順之助ことダテジュンの記事ですが、真面目にこの記事は自分を含めごく限られた人間、下手したら一桁程度の人間にしか書けない記事内容だと考えています。というのもこの記事、紹介しているダテジュンは日本人ですがその活動は中国が中心であり、尚且つ存在自体かなりマイナーな人物です。自分もつい先日に趣味で買った、参考文献に挙げている「華族総覧」という本で初めて目にし、ネットで検索してもWikipedia二は記事あるけどそれ以外の言及となるとほとんど見られなかったことから、記事化でできると判断するくらいレアポケモンな存在の人物です。
 そんなダテジュンの記事を何故自分などごく限られた人間にしか書けないのかというと、突き詰めて言えば中国語で資料が読めないと事実内容が追えないというのが根拠です。

 前述の通り、ダテジュンは結構昔の人物で、彼の長男が書いた史料などはありますがその足跡を追った資料となるとかなり限られてきます。また書籍ならまだいくつかあるものの、ネット上となると彼に関する日本語での言及はほとんどなく、私が記事で言及した掖城事件についても、Wikipediaでは足跡欄に一文だけ入っていますがその詳細に関しては一切触れられていません。
 では何故掖城事件に関してここまで私が書けたのかというと、中国語のウェブサイトを読むことができたからです。参考文献に中国版Wikipediaこと百度百科も入れていますが、これ以外にも掖城事件に関しては地元なだけに紹介している中国記事は結構あり、それらに関して一通り目を通した上で記事を書いています。

 なお一部の中国語記事ではダテジュンこと張宗援について、「元々は日本人で姓は大島であり、皇族に連なる人物」と明らかに間違った説明をしている記述も目にしました。そのため複数の記事を比較し、説明記述が重複していて確実性の高い部分のみ記事に採用しています。
 ちなみに多分大島というのは別の大陸浪人と間違え、皇族云々は華族の定義を勘違いして書かれたのではと思います。

 話を戻すと、前述の通りダテジュンは中国での活動がメインですが、その中国における行動や業績についてはあまり日本語媒体では描かれていません。むしろ中国語媒体の方が充実しており、それら中国語媒体情報に触れられ、尚且つこんなマイナーな大陸浪人を追ったりするほど歴史的好奇心が強く、それでいて記事にまとめ上げられる人物となると、ちょっと偉そうですが本当に限られてくると思います。
 そういう意味で、この記事は歴史に造詣が深く且つ中国語が読めるという自分の強みというか真価がはっきり表れた記事だと考えちます。真面目にこの方面であれば自分は他の作家にない圧倒的な強みがあり、きちんと深みを持たせていけばこの分野である程度の地位は築けるのではとも考えています。まぁほかに書きたい内容あるからやらないけど。

 記事冒頭の提籃橋監獄についても、ここでダテジュンが処刑されたと知ったのは中国語媒体からです。なおここは一応軍事施設なので、当たり障りないよう割と遠目に写真撮った上で、誰が撮影したかについては触れないようにしました。まぁこの辺りは戦時中のユダヤ人のゲットーもあって軽い観光地化しているから、これくらいなら多分大丈夫だろうと踏んでるけど。

 以上をまとめると、この記事自体にはそこまで思い入れはない、というか記事にも書いている通りその粗暴さは目に余るし、現代であれば言い方悪いけど金嬉老みたいな人間になっていただろうと思えてダテジュンに対してはあまり好感を持っていません。ただ自分のスキルと強みを抜群に生かした記事だとは認識しており、その点では「上手く自分を使いこなした記事」という風に評価しています。