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2022年2月20日日曜日

プーチン後のロシアはどうなる

 この週末はともかく寒くて仕方ないので寝るか次のJBpress記事を書くかでした。しっかり眠れた文化なり体力戻し、JBpress記事も無事書けたのですが、当初は盛り上がっているし中ロ関係(中日対ロッテではない)でも書こうとしていたものの、あまり専門家でもないのにこの手の外交を語るのもどうかと思って見送り、別の話題にしました。

 そんなロシアですが、北京五輪が本日閉会するため、ことが起こるとしたらまさにこれからでしょう。北京五輪期間は恐らくペーさんがガチで必死に説得していたと思うし、派遣している選手団もあることだから全世界的に開催期間はまだ何も起こらないということで落ち着いていました。しかしこれが終わる明日からは本当に何が起こるかわからず、ことリスクについては一気に跳ね上がってくることになります。
 実際に侵攻が起こるかどうかなどは自分も東欧を専門に調べているわけではないので言い難いものの、こと日系メディアを見ているとロシア側の情報操作と言える偽情報をそのまま翻訳して垂れ流している自称ロシア専門家が数多くおり、気を付けてみないとこの手のデマに騙されるという懸念がはっきりあります。内心残念だけど、この手のロシア側のスポークスマンには前は尊敬していた人もいます。

 そのため侵攻に関しては正直私ではわかりかねるのでこの問題について敢えて語るとしたら、この後プーチンはどうなるか、ロシアはどうなるかです。一体どういうことかというと、侵攻が実際に行われるか否かに係らず、プーチンは政権の座から落ちる可能性があると思うからです。

 先のウクライナ東部への侵攻によってロシアは今も経済制裁を受けており、それに伴いプーチンへの国内支持も揺らいでいると報じられており、この点については数年前から報じられているので事実と見ています。そうした国内状況の打開、並びに防衛圏の維持拡大を狙って行われているのが今回のウクライナ国境への軍備配備なのですが、もしこれで実際に侵攻が行われなければ、相次ぐ政策の失敗、というより軍事を誇示しての対応失敗が重くのしかかり、あのロシアと言えどもプーチンが政権を維持できなくなる可能性もあるのではと見ています。
 では実際に侵攻を行った場合はどうか。仮に侵攻に成功してウクライナの首都を占領したとしても、その後に待ち受けるのは今以上に激しい経済制裁でしょう。その結果、国内支持は傾く可能性もあり、よほどうまく立ち回らないとこちらもまた厳しいんじゃないかと見ています。

 いわば進むも引くも厳しい状況と言え、もちろん政治の世界ですから実際は何ともなく政権を維持するかもしれないものの、今回の騒動がきっかけでプーチンがロシアで政権の座から落ちる可能性も想定としてはしておくべきなのではという見方をしています。仮に落ちた場合、もちろん次に誰が来るかが最大の影響要素となりますが、ロシア国内での世論分裂などがプーチン時代よりは激しくなるのではないかと思います。
 その上で周辺国はどうなるか。何気に北朝鮮なんかビビったのかウクライナ問題が大きくなるや途端にミサイル撃たなくなりましたが、プーチンがいなくなったら北朝鮮が案外ダメージでかいかもしれません。でもって中国に関しては、恐らくそれほど影響はないかなと見ています。

 一番影響を受けるのはやはり欧州諸国で、特にこの問題が大きくなってからは各国でエネルギー代が急騰しており、高額な電気代が請求されるようになっていると聞きます。今後の天然ガス取引交渉にもよりますが、ドイツを含め原発再稼働議論が本格化するかもしれません。
 あと最後にこの騒動で漁夫の利を得ているのは中東諸国でしょう。高騰したエネルギー価格でたんまり儲けているような気がします。うらやましい。

2 件のコメント:

上海熊 さんのコメント...

中国はペーさんの代わりは党内に何人も居るのでいきなり崩壊はしないと思いますが、ロシアはプーチン個人の独裁なので代わりがいないという欠点がありますね。

今回の騒動で一番恩恵を受けるのはイランになるかもしれません。

花園祐 さんのコメント...

 非常に納得感があるというか、おっしゃる通りこの件ではイランが一番得しそうですね。石油は高値で売れるし、米国のマークは外れるし、イラク対策は自由にできるし、周辺国は対応でもたつくしで。
 「ぺーさん」の呼称はヤフコメで初めて見ましたがいま凄いマイブームです。