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2022年2月7日月曜日

日本が衰退した理由

熟練の「技」覚えたロボットが細胞培養、自動化で研究時間を確保…理研が神戸に拠点(読売新聞)

 上の記事見て、これならスタップ細胞も作ってくれそうじゃんとか妙な期待感持ちました。


 上の記事見て、「会社を三等分できない東芝経営者たち」というタイトルが浮かびました。っていうかこの会社分割化案のメリットは全く見えず、何を目的にこんな提案を始めたのかガチで思考を疑っています。まぁぶっちゃけ、妙な手順で事業売却するつもりなんじゃないかという気がしますが。


 それでようやく本題ですが、最近この手の日本の衰退理由を問うまとめ記事を見ることが増えてきました。なんとなく90年代後半にかけてのバブル崩壊認識期のような空気になってきたなと感じるとともに、衰退理由を尋ねている時点でなんかいろいろと思いやられます。
 結論から書くと衰退理由はあり得ないくらいあるため、いちいち挙げ切ることはできないというのが私の見方です。その上で上記のような問いをする人たちは恐らく、「何か一つの致命的な問題を日本は抱えており、それさえ解決すればまた日本は浮上する」という前提を無意識に持っているのではないかと思ってみています。前からも書いていますが、なんか日本は悪い原因を複数要因として分析することはせず、たった一つの原因がすべてを悪くさせていると思い込み、更なる失敗を重ねる傾向が強い気がします。

 もっとも、複数要因があるにしても何か一つ、代表的な問題を絞ってもらいたいという心理はわからなくはないです。まぁエリートがそれで納得しちゃったら終わりなんだけど。
 敢えて経済関連でそうした代表的問題を挙げるとしたら、ダメな中小企業をやたら保護して生かそうとしてきたのがハイランクな問題、エルフ的にはハイエルフ的に致命的な問題だと思います。厳しい言い方になりますが事業拡大がもはや見込めない中小企業に関しては余計な支援などせずガンガン潰してくれた方が全体経済にとっていいし、また無能な経営者の淘汰にもつながります。実際自分も日系企業をいろいろ見てきて、本当に無能な経営者が多いなとこれまでに何度も感じてきました。死人出ても知らんぷりだったし。

 次に社会的な面で言えば、コミュニティの喪失が地味に大きいかとも見ています。先日もまとめ掲示板で、社会人になったら人間関係は社内だけになるとみんな書いてて、「え、そうなん?」とか思った自分は少数派です。
 地域でも趣味でもいいから会社以外の人間関係をもっと持たせる、その上で政治的組織票を形成することによって政治への反映、議論を深めるようにしないと、今の地方議会のように明らかにやばい奴が当選し続ける環境が今後も続くと思います。野党ばかり批判する人が多いですが、野党でなくても、100人単位の組織票となるようなコミュニティがあればそこそこ政治への参画力とか高まると思うのに、なんかそういう投票団体が一切日本では形成されないなと前から思っています。

 このほか中国絡みでもう少しいうなら、日本人は他国をもう見るな、というか比べるなと言いたいです。何かに憑けて「韓国や中国よりマシ」と大合唱しますが、以前にJBpressで書いた記事でも書いたように、他国のリスクを心配している暇があるなら自国のリスクに向き合えよと声を大にしていい対です。むしろ自国のリスクを認識していながら目を背け、放置し続けてきた結果がこれだというのに、この点を誰も改善点に挙げない時点で日本国内の人材不足を痛感します。

 その人材に関しても、私自身が誰にも負けないような超優秀な完璧超人だと言い張るつもりはありませんが、それでも日本の市場見ていると、「なんでこんな奴らにわけわかんない妙な仕事で振り回されたんだろう」とか思うことが多いです。単純にライター業でも、新卒の頃はすべての新聞社に落とされましたが、私よりアクセス稼げる記事を書ける人は半分より多いか少ないかで言えば少ないと断言できます。
 もっとも最近は日本国内のアクセスを稼ぐとともに、中国メディアに翻訳してもらえ、尚且つアクセス稼げる記事を意図的に書こうとしていて、あんま日本のアクセス数にはこだわらなくなってきました。

 内心、私自身がこのような感じでスペックに見合わない無駄な使われ方されてきたという自覚があるだけに、自分以上に優秀な人たちはもっと無駄に費消されているのではというのが私の見方です。器用な人は自分で独立したり外国行ったりするけど、優秀な人が誰しも器用とは限らないだけに、人材の無駄遣いが日本国内ではかなり激しいのではと思ってみています。
 その上で、はっきり言ってしまえば日本では無能な人ほど偉そうにして、優秀な人ほどなんか世間で低くみられる、というか変人扱いされて報われていないように見えます。私自身も日本国内ではガチで気違い扱いされてきましたが、なんであんな目に見えて無能な人をみんなで崇め奉るのか、未だ理解できない日本の神秘です。

2 件のコメント:

ルロイ さんのコメント...

一言で言おうとするなら、人を見る目がない、配置の最適化が下手くそということに尽きる気がします。
出生率が高い頃に縁のある大学からざっくり掬った中でなんとなく優秀な人を育てればうまくいっていたことで、選別眼が育たず就活生から的確に当たりを引けてないんですよね。
ずっとマッチングが上手く行ってないし、マッチングを仲介する立場の人が自分だけ儲けようとして双方損する結果になることも珍しくないです。
中国が競争という一つの基準である程度上手く回っているように、日本も何か明確な判断基準が一つあれば違うんだろうとは思います。

中国は昔は賄賂社会なイメージがありましたけど、最近はどうなんでしょう?

花園祐 さんのコメント...

 何気に新卒時からも意識していたのですが、日本で今一番不足している人材は何かというと単純に伯楽、つまり人材を見抜く名人だという気がしています。どの業務にどんな人があっているのか、同じ分野でどちらの人間が優れているのかを誰も評価できないし、そうした評価担当者を育てる人材すらいない状態で、日本人お得意の「空気」で業務割り振りして見事に社会に混乱を招いているという気がしてなりません。

 中国のわいろについてですが、やはり習近平政権になってからはとんと少なくなりました。公務員も昔は賄賂もらうのが当たり前でしたが、最近は賄賂なしでも就職志望者が来るなど、大きく刷新されています。逆を言えば、昔は賄賂がもらいにくい公務員職種はガチで人気なかったのですが。。。