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2024年6月16日日曜日

最も激しく中国と台湾の分離工作を行っている組織

 本題と関係ないけどショーン・Kとディーン・フジオカがフュージョンしたら、「ショーン・フジオカ」になるのか「ディーン・K」になるのか気になって夜も寝られません。いやね、何となくこの二人の雰囲気が似ているように前から思うので。

 それで話は本題ですが、よく日本や米国が台湾情勢について口にするや大陸の方の中国は「分離工作はやめろ」と主張してきます。ここで言う分離工作とは中国大陸と台湾の統一を妨げる、台湾の国としての独立を支援するような動きで、こうした策謀というか活動は行うべきではないと中国は度々主張しています。
 ただ結論から述べると、仮に台湾に対する分離工作があるとしたら、それを最も激しく一番やっているのはほからぬ中国政府自身であることに間違いありません。でもって、中国はその事実についてガチで自覚がなく、台湾の国家としての独立を自らが現在進行形でガンガンに推し進めているという皮肉な状況に陥っています。

 それこそ20年くらい前であれば、中国と台湾の経済的結びつきが強まり、また香港で一国二制度方式の併合が特に問題なく進行していたこともあり、現在と比べると「もうこのまま大陸と一緒になってもいいかも」と思う台湾人は少なくなかった気がします。実際に知人経由の話である台湾人なんかは、欧州に旅行するとパスポートが大陸の中国と異なることを怪しまれることが多く、移動に不便だから早く統合してほしいということを述べていたという話を聞きました。

 しかし現在、統合の前提ともいうべき一国二制度は香港ではもはや崩壊しているに等しく、また台湾に対して中国は目の前で軍事演習を行うなど、直接的な脅迫行為も度々行うようになってきました。それどころか台湾で選挙が起こるたびに露骨な世論誘導といった選挙干渉を繰り返しており、こうした行為を見るにつけ「こいつらとは一緒にやっていけない(;´・ω・)」的に台湾人の心は年々、少なくともこの10年においては大陸と統合からどんどん離れているように見えます。
 これを分離工作と言わずして何と呼ぶかです。

 では一体何故、ほかの国にやるなと言っている分離工作を中国はやり続けているのか。こちらも結論から言うと、中国の外交は内政に対し従であり、内政が外交に優るからです。

 自分のスタンスもありますが、私自身は外交と内政で比べるなら外交が主であり、内政を犠牲にしてでも外交を優先すべきだという立場を取ります。
 先のウクライナに対する日本の2国間署名、追加援助に対して、日本国内で税金を使わずにほかの国に配るなんてけしからんとして岸田首相を批判する人もいますが、私は逆に支持しています。日本国内で大量の餓死者や凍死者などが出ている状況ならいざ知らず、今ウクライナではロシアに電力インフラが破壊されるなど、電気や飲み水などにも困難な地域が多数あり、ガザも含めこうした国や地域へ率先して支援することは必要です。それ以上に、同じロシアという厄介な隣人を抱える同士として、現在行われているウクライナ戦争でロシアが勝利する事態だけは何が何でも日本としても避けるべきであり、このために内政の予算を削って外交に用いることは理にかなっていると考えます。

 話を戻すと、内政も重要ではありますが外交は国そのものの安全や地位を左右し、ワンミスで一気に国家が吹き飛ぶくらいの影響力を持つ分野です。よく戦争は外交の延長線上と言いますが、街区と内政を比較するならその優先度は圧倒的に外交であり、外交のために内政を犠牲にすることは当然で、その逆はむしろあってはならないのですが、それを中国が今やってしまっていると言いたいわけです。

 一体何故中国は、台湾人に嫌われるだけなのに世論工作や軍事的脅迫を露骨に続けるのか。答えを言ってしまえば中国共産党内での仕事アピールに使っているからです。
 具体的には日本の外務省に当たる中国の外交部では、「台湾の独立を防ぐ措置をやれ、やらなきゃ評価ダウンだ」と命じられており、この指示命令の下で世論工作とかをやっているのだと思います。しかもそれらの活動が目に見える形でないと評価実績につながらないため、必要以上、っていうかそもそも逆効果なんだからやるべきじゃないのに、敢えて目に見える形で世論工作を露骨にやっている節があると私は睨んでいます。でもってそれを見た人事権者も「いいぞいいぞ、もっとやれ(・∀・)」的に言うので、より大胆かつ露骨にセルフ分離工作を拡大させる一途を辿っています。

 言ってしまえば中国共産党内での実績アピールとして、中国は台湾に対する外交活動をやっている節があります。なので目的と手段が逆転しており、少なくとも彼らが外交活動と思ってやっていることは台湾人の反感、そして独立心を高めるだけにしかなっていません。っていうかやらない方がずっとマシだし、こういうことしているから日本や米国も台湾情勢に目を向けるようになっており、周辺国すら巻き込む事態となっています。
 この過程を見ると、中国が「外交のために内政を行う」のではなく、内政、というより共産党内部での出世競争のために外交を行っているという構図となり、まともな外交的対応なんて期待できるものではありません。逆を言えば中国は外交よりも内政を優先するので、その辺をうまく理解すれば外交での動きは読みやすくなるとも言えるでしょう。

 それにしても、上記のような点に起因しますが中国の外交の下手さぶりには見ていて呆れてきて、かつて散々批判していた私ですが、中国と比べるなら日本の外交は前述のウクライナ支援を含め、ずっとまともだししっかりしている様にすら見えてきます。っていうかあまり言及されないけど、岸田首相は外務大臣時代を含め、基本的に外交で問題が起きることがないです。大きな成果を出すということもないのですが、波風なく安定的に常に外交を運営しており、「外交の岸田」という評価は間違いなく、もう少しこの点は世間も評価してほしいと密かに思っています。

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