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2024年8月18日日曜日

日本は次どの産業を育成すべきなのか

 候補者が乱立する気配を見せている自民党総裁選ですが、敢えて各候補者に何か一つ質問できるとしたら、日本は今後、どの産業を国家として育成していくつもりなのかを聞きたいです。というのも、国際競争力という観点では日本が持つ中でコンビニ業界こそが最強だと信じて止みませんが、外貨を稼ぐ輸出産業という観点ではもはや自動車と化学品など素材産業しかなく、自動車が倒れたら一気に傾きかねない状況になっていると思うからです。

 かつての日本であれば繊維、家電、鉄鋼、半導体、ゲームなど数多くの強力な輸出産業が存在しましたが現在においてはもはや見る影もなく、ほぼ自動車一本足打法のような状態になってきています。もちろんまだ自動車が力を持っているだけマシなのですが、EVを含む転覆的技術が自動車業界では現れてきており、過去の積み重ねが文字通りひっくりかえされる状況も今後発生する可能性もあるだけに、自動車偏重で行くのはかなり危険だと考えています。
 であれば国家としてどの産業を今後育成し、日本の主力とするのかを政治レベルで決めていかなければなりません。その点について書く政治家に聞いてみたいのですが、ぶっちゃけどれを推していくかは私の中でもいまだ確としたものはありません。

 アプローチ方法は主に二つあると思え、一つは全く未知の産業に挑むという方法です。現在であれば、いまだ技術や規格が確立されていない3DプリンタやAIといった類で、ある程度知られていればいるほど競争も激しくなるだけに、誰も手を付けていない分野ほど成功確率も高いものの、そのまま市場が成立せず失敗に終わる可能性もあります。
 もう一つは、既存技術の水平再利用みたいなもので、いくつか例を出すとPHSの電波を使った全く新たな通信網とか、すでに確立された技術に対して新たな応用分野を作るというものです。自分の中ではドローン対策で効果を発揮しているゲパルトがいの一番に来るけど。

 どちらにしろ日本が世界で戦える、なるべくなら製品まで日本国内で作って輸出して外貨を稼げるような産業を、急ぎ日本は育成する必要があるでしょう。こうした新規産業に対する意識はまだ20年前、それこそ森元総理ですら「IT革命」などというなど当時の政治家は意識していましたが、近年においては口にする者すらいなくなり、密かに憂えています。最近唯一こうした危機感を持っていると感じたのは神田元財務官で、そういう点からも彼が今後日本の経済政策で主要な地位につくのをこれまた密かに期待しています。

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