時は2010年。中国に初めて現地採用で渡る直前の私は姉の結婚式で会った従姉妹から、「あんた中国行ったら中国人に殴らるれんちゃう?」と、心配そうに声をかけられました。「いくらなんでも中国人もそこまで野蛮ではない」とやんわり否定しましたが、多分今でも中国に来たことがなければ、中国で日本人だとばれると殴られたりするのではと思っている日本人は少なくないと思います。
時は変わって2012年、杭州にあるファッキンなハーネス組立工場を4ヶ月で辞めて上海にある日系新聞社で経済記者を当時やっていた私は今後日本は観光産業を柱にする必要があるとの信念から日本政府観光局(JNTO)の上海支部を訪れ取材を行っていました。どうでもいいですが星野リゾートの採用面接時にこの時の話したらすごいつまらなさそうに聞かれた上に落とされました。
その際に快く取材に応じてくれたJNTOの方から、「こんなこと言うと日本人からすればおかしいと思われますが、中国人たちは日本に行くと日本人に殴られるとか本気で信じてるんですよ」ということを教えてくれました。この話は決して誇張ではなく本当の事実で、私自身も中国人から話を聞いているとそう考えていたという人が非常に多く、それだけに中国人が旅行で日本を訪れたら日本が思ったより、っていうよりかなりまともな国で拍子抜けするということをよく聞きます。
話はJNTOへの取材時に戻りますが上記の話を聞いた際に私は、「そんなこと絶対あるわけないのにねぇ」と言葉を返しつつこの時一瞬、(大阪じゃあるまいし……)という言葉が密かによぎりました。
大阪の名誉のために一応言っておきますが、いくら大阪でも路上で突然ぶん殴られたりするようなことは多分ないと思います。ただ昔、スーパーファミコンで発売した「初代熱血硬派くにおくん」という大阪を舞台にしたゲームでは路上にいるヤンキーはおろか、サラリーマン、OL、おばちゃんなどが脈絡なく主人公のくにお君に絡んで襲い掛かってくるので片っ端からなぎ倒さなくてはならないゲームがありました。しかもミナミに近づくほど敵が強くなってくるなど妙な所でリアルでしたが、発売当時に特に大阪からクレームが出たという話は聞いていません。
私はかねてからこのブログで中国人と大阪人は気性が似ていて何故か馬が合うということを主張し続けており、具体的に共通する特徴としては「せっかち」、「思ったことをすぐ口に出す」、「声がでかい」、「目先の利益に飛びつくなど」、「なんでも大袈裟」などがあり、これらは中国人にも大阪人にも確実に当てはまる特徴ではないかと個人的に考えています。
それで話はまた戻りますが、実は先日に民族系統に詳しい知り合いからちょっと面白い話を聞きました。その話というのも日本人の民族系統に関するDNAについてで、日本人は大きく分けて縄文系、弥生系の二種類にDNAが別れており、このうち弥生系は近畿地方に集中していて近畿地方から離れれば離れるほど縄文系のDNAが濃くなるとのことです。このDNA分布は暗に近畿地方の人間は大陸から日本列島へ渡ってきた渡来系のDNAが濃いことを示しており、系統的にもやはり近畿の人は大陸に近いと考えられるそうです。
そのように考えると私が主張するように中国人と大阪人の気質が近いというの案外的外れなものではなく、DNA的にも似通っている影響と考えられるかもしれません。また最初の「路上で殴られる」と思ったことも、案外このDNAの相似が影響していたのかなとふと今日思いました。
おまけ
上海人の友人に聞いたところ、先に上げたゲームを含む一連の「くにおくんシリーズ」を遊んだことがあったそうです。もしかするとかつて日本の小学生たちがゲームを通して、「インド人は手足が伸びて火を吹く」と勘違いしたように中国の子供たちもくにおくんシリーズを遊んで、「日本人は相手が死ぬまでドッヂボールをぶつけ合う」、「水泳中に鉄アレイを投げつける」、「アイスホッケーではスティックで殴り合う」と勘違いしたことが上記の「路上で殴られる」という勘違いに繋がったのかもしれません。
2 件のコメント:
上海人と大阪人は仲良しですわ。キミも上海の永住権を取得してください。
そもそも俺は大阪人ではないぞ、一応言っておくが。
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