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2020年10月1日木曜日

中国における日本の果物の活況

 先日近くの八百屋にバナナ買いに行ったところ、「秋月梨」と日本語のシールが貼られた梨が店頭に並んでいました。原産地ははっきりわからないものの、恐らく「あきづき」品種の日本から輸入された梨だと思われます。では何故この梨が上海の八百屋に並んでいるのかというと、恐らく中秋の名月のシーズンというのもあると考えています。
 というのもかつて香港で記者していた時に取材した大分県日田市の方が、中国では中秋節に月餅など丸いものを月に見立てて食べることから、地元原産の大きな梨をこれまた名月に見立てて台湾などで売り込みをかけ、ある程度認知されるのに成功したという話を聞きました。当時は香港で売り込んでいましたが回り回って上海でもこうしたマーケティングが功を奏したのか、こうして私の目の前に日本の梨が並んだようです。

 何気に最近、上海市内で日本語ラベルの果物を見かけることが多いです。代表格はブドウの社員マスカットで、8月ごろからどのスーパーや八百屋に行っても並んでいる有様で、中国語で評判をネットで見てみても「本当に上手い、でも値段もっとどうにかならない( ;∀;)<タカイ」みたいな感じで、意外と各地で受け入れられているようです。
 実際にと言っては何ですが、果物というのはおいしい品種を一度でも食べてしまうと、もうそれより味の落ちる別品種は食べづらくなるというえぐさがあると前から思っています。米とか肉はそうではないものの何故果物だけこうした特徴を持つのかですが、さっき1日中プラモ作ってへとへとのまま外食した帰り道で考えたところ、他の食べ物と違って調味料をほぼ全く付けずに果物は食べられることから、味が上位品種基準で固定されやすいのではないかと思います。それこそ米や肉は多少質が悪くとも、調味料でいくらでもごまかせるし。

 そうした上海の日本産果物の状況を社員マスカットを中心にJBpressでも報じようかなと前に考えたことがありましたが、社員マスカットは今品種流出問題でやや揉めており、また中国の店頭で並ぶ社員マスカットが本当に日本原産で輸入されたものか確認がし辛く、下手に書くと火傷すると思って結局は見送りました。
 たださっきにも書いた通り、果物というのは一度おいしいもの食べるともうそれ以外食べられなくなるという傾向を持つだけに、日本が売り込むチャンスはかなり大きいと前から思っています。この辺、米国産オレンジ輸入解禁後、日本国産みかんの消費量がかえって増加したという話と絡めると結構面白いのですが、ガチで書くとしたら結構慎重に取り扱うべき内容も多いだけに、こうしてブログで書くにとどめておきます。

 それにしても、真夏の激務が祟ったのか本当に体力が落ちている。これで明日また100㎞自転車で走れるのだろうか。

2 件のコメント:

片倉(焼くとタイプ) さんのコメント...

たしかに 果物に調味料をかけて食べることはありません。せいぜいイチゴに
練乳をかけるかスイカに砂糖をかけるぐらいです。(どちらも 美味し〇ぼ
で批判された食べ方ですが)。
以前リンゴが大量に余っていたので試しにカレーソースにリンゴをつけて
食べました。 それを見ていた友人に若干引かれましたが「バーモント
カレーだってカレーにリンゴとはちみつを混ぜているだろ。それと同じだ」
と主張しました。 肝心の味ですがカレーの味とリンゴの味がするだけ
でした。 料理漫画のように劇的に味がかわるわけではありませんでした

花園祐 さんのコメント...

 この辺ですがもしかしたら果物用の調味料の開発が遅れているだけで、実際突き詰めてみたら画期的な調味料の使用法とかが見つかるかもしれませんね。逆に言えばいちごと練乳は誰が思いついたのか、私、気になります。