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2022年12月3日土曜日

ゼロコロナの異常さを再確認


 関係ないけど上のニュース見て、「徳川家康かよ」と思いました。

 それで本題に入ると、昨日はブログを書きませんでしたがその理由というのも、ついにホテル隔離から解放されたためでした。
 現在、中国では入国者に対し8日間の隔離を要求しています。このうち最後の3日間に関しては住所があり、本人が希望するのであれば自宅で行うことも可能ですが、自分は8日間連続ホテル隔離を選択して、昨日までホテルの部屋から一歩も出ない生活を送っていました。

 ホテルに到着した日が夜遅くだったことから、どの時点を隔離の起算日とするのかがわからず、恐らくは金曜か土曜に解放になると見込んでいたものの具体的なスケジュールも教えてもらえず、最後までどの時点で解放となるかわかりませんでした。そうして訪れた金曜も午前を過ぎ、お昼を過ぎ、この分だと解放は明日かと思っていたら夕方にいきなり「もう帰っていいよ」と言われ、そのまま急いで荷物まとめてすぐ飛び出したのでおーいお茶のティーパックを置いていってしまいました。

 そうして久々のシャバ、っていうか上海の街に繰り出したのですが、隔離先のホテルは当然というか郊外にあり、歩いては自宅はおろか地下鉄駅にも行けないのでスーツケースをガラガラ引きながらバス停まで行き、近くの地下鉄駅まで行くバスに乗り込みました。この際、上海の交通ICカードで料金を払ったところバスの運転手から、「後ろのQRコードを健康アプリでスキャンしといてね」と言われました。
 そのQRコードとは「場所嗎」といって、簡単に説明すればアプリを読み込んだ人間がその場所を訪れたことを記録するようなQRコードです。施設や交通機関を利用する際に読み取りを強制され、これをもとに感染者が出たら濃厚接触者を特定して一網打尽にできるわけです。

 ちょっと前まで日本に滞在し、施設に入ったり交通機関を使用する際にいちいちこういったQRコードを読んだり見せたりしなくてせずに済む生活に慣れていたこともあり、「ああ、これが今の中国か……」といった気持ちをこの時感じました。同時に、日本に渡航する前はだんだんと慣れていっていたせいかあまり気にしなくなっていましたが、改めて考えると、随分と異常な環境に自分はいるんだなということを再確認しました。それもこれもすべてゼロコロナのせいでしょう。

 去年までは自分が感染者、濃厚接触者ではないことを示す健康コードを見せるだけで、基本どこでも出入りすることができました。しかし今年の上海ロックダウン以降はあらゆる場面で健康コードを見せるだけでなく、こうした「場所嗎」を読み込み、自分の行動をお上がいちいち監視できるように強制されています。
 それどころか、上海ロックダウン以降より上海市民は最低72時間ごとのPCR検査を強制されています。検査費こそ無料であるものの、ほぼ2日に一回のペースでPCR検査を受けなければ交通機関が利用できなくなり、東京砂漠ならぬ上海砂漠をさまよう羽目になります。こうした措置はロックダウン前はなく、それどころか私はロックダウン以前は一度もPCR検査を受けたことなかったのに、上記措置によって既に100回以上は今年PCR検査を受けており、これに相当する時間も浪費しています。

 上海ロックダウンが終わり、市内の新規感染者数も減ったというのにこうした措置は撤回されない、それどころかますます条件が厳しくなっていったのですが、渦中に意外とこうした生活上の不便もだんだんと慣れていくもので、日本渡航前は正直言ってあんま気にならなくなっていました。この記事のために作って言っているのではなく、本当にこうしたあまりにも面倒な対応を強制されているおかしさを、日本渡航を経た昨日になって初めて自分は気が付きました。

 その上で、支配というのはこうして徐々に、支配される側が支配されることに対して意識しないように少しずつ締め上げていき、最後にもう引き返せないところまで来たところで完成させるんだろうなとも思います。でもって、支配する側はこうした措置をとる方が管理しやすいので、あれこれ理由をつけてこうした統制を緩めることはないなとも思います。よっぽどのことがない限り。

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