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2024年6月30日日曜日

ゲームの「久遠の彼方」の感想

 先々週までほとんど雨降らなかったのに、今週は毎日雨が降って今日にいたっては豪雨もいいところでした。朝も早くから窓際に雨漏りするくらい(豪雨限定)雨が降ってたたき起こされ、その後も降っては止んで、止んでは豪雨でを繰り返すので、仕事で体力も減らされているので家から出ずに過ごしました。

久遠の彼方(フリーゲーム夢現)

 で、家の中で何をしてたのかというとこれです。マジで朝起きてから夕方に昼寝するまで、昼食をはさんで延々とこのゲームを遊んでました。

 この「久遠の彼方」ですが。以前に自分も散々取り上げた「新説・魔法少女」という同人ゲームと同じ作者が作ったまた新たな同人ゲームです。この人の作品ではもう一つ「ハーチウム」もクリアしていますが、どれもシナリオが小説単体としても通用するくらい出来がよく、「そろそろやめないと……」と思いつつ、先が気になるので今日みたいに延々と時間が続く限り遊んでしまう引きの強さがあります。
 現在は全30話中の折り返しに当たる15話をクリアしたところですが、公判に行くにつれて1話当たりの長さが無茶苦茶に長くなっていくため、実際にはまだ半分にも到達していないでしょう。相変わらず非常に硬派な難易度のシミュレーションRPGですが、「ハーチウム」、「新説・魔法少女」に比べたらかなり優しくなっている印象があります。特に「ハーチウム」に関しては後半のゲストユニットだけで戦う面は極悪もいいところで、我ながらよくあれをクリアしたなと今でも思います。

 話を戻すと、今回の「久遠の彼方」は現代世界で中学生少女たちが戦う「真説・魔法少女」とは異なり、「ハーチウム」と同じく剣と魔法の中世ファンタジー世界が舞台となっています。この世界では魔法が使えるか否かで貴族と平民が分けられ、貴族の出であろうと魔法が使えなければ容赦なく追放されるという、かつての「サガフロンティア2」に近い世界観になっています。
 ただ「サガフロ2」と違う点として、魔法が使えないキャラはマジで一切役に立たないという点です。一応魔法が使えないユニットも仲間にいますが、戦闘では攻撃力がなく打たれ弱くてほぼ全く役に立たないし、魔法武器を持たせられたキャラもいますがいないよりマシ程度です。こうした世界観に合わせた強さの区別は作者の過去作でもはっきり出ており、残酷なくらいにはっきりさせられています。

 大まかなストーリーとしては最初でこそ魔物を討伐しに行ったり、後継者争いをしている国に仲裁に行ったりと王道なファンタジーですが、途中から魔族が絡んで二国間の戦争が引き起こされ、主人公らは第三国に絡みつつその戦争に落着を目指していく展開となります。何気に、詳しい世界観の説明がないままいきなり複数の国の名前(しかも覚えにく)が出てきて、その国の王子や王女、辺境伯が出てきたりするので話が飲み込みづらく、1話をクリアしてから2話に至るまで結構時間が空きました。話の入り方に関しては、やや入りづらさを感じて欠点ではないかと思うほどでした。
 とはいえ中盤に入ると大まかな世界観も理解でき、何より相変わらず灰汁の濃いキャラクターたちばかりで、何人も登場人物が出てくる中で誰一人として埋没しないほど個性がはっきり分かれており、ストーリーの面白さが一気に開けてきます。

 恐らくですがこの作者の好みなのかキャラクターの中には過去作と共通する個性というか位置づけを持ったキャラクターを多々見ます。具体的には、

・やけに暴力的な極度のブラコン妹
・上のキャラのストレスのはけ口にサンドバックとなるお付きキャラ
・女好きでセクハラを繰り返す女性キャラ
・やたら世話好きなおかんキャラ
・真面目なツッコミ役となる主人公の身近な友人
・セクシーさが売りの司祭
・おちゃらけた格好と口調なのに実はしっかり者
・陰でめっちゃ毒づく地味系キャラ

 ただ今回の「久遠の彼方」では、キャラクターの女性比率が高かった「魔法少女」と比べると男性キャラも数多く出ており、それら男性キャラもいい味出しています。特に最初は嫌味っぽい王子として登場しながら、非常に物分かりが都度適切な判断を下して行動するパーキンというキャラはいいキャラだなと見ていて思います。戦闘面ではやや器用貧乏だけど……。

 もう一つこのゲームの特徴を述べると、最初プレイしていてすごい驚いたのは主人公にとって敵役となる勢力をプレイヤーが動かすという点です。作者の過去作では首尾一貫して主人公を動かし続けるゲームだったのですが、今作ではステージによっては主人公が一切登場せず、その敵役となる勢力のキャラクターを動かして攻略する面が数多く出ます。ストーリー上では明らかに敵役なだけに、「こいつら本当に味方なのかよ(;´・ω・)」と思って、レベル上げを一瞬躊躇しました。
 ただこれは短所ではなくむしろ長所であり、主人公と反目する勢力がどのように動くのか、またその勢力内の人間関係はどうなっているのかがよく見えてきて、群像劇としてそのストーリーの深みを高めているように思えます。実際、今一番のお気に入りのキャラはめちゃしっかり者なトゥルン姉さんだし。

 こんな感じでプレイしていますがほかのプレイ報告を見るとそうプレイ時間が90時間という人も多く、まだまだこのゲームは続きそうです。最終的にクリアしたらまた改めて感想記事でも書こうと思います。

 それにしてもツクールソフトのSRPG Studioは出来てから結構古いのにいまだにこうして作品作られる当たり、息の長いツクールな気がします。もっといいツクールとか今後出てこないかな。

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