先週あたりからこのへの字口の馬のぬいぐるみが中国で売れているというニュースが報じられています。何故このぬいぐるみが世に出たかという背景についてはすでに報じられているので触れませんが、何故売れているのかについて自分の個人的見解として述べると、中国人が弱さを見せたくなったことが根底にあるのではないかと穿っています。
まず大前提として中国人は日本人と比べると弱さを隠そうとする、というより自分の力を誇示しようとする傾向は確実にあると言い切れます。面子の文化の影響によるものかもしれませんが、基本的には自分は強いということを周りに見せようとして、自分に非があったり劣ることを素直には認めたがらないところがあると私は思います。この辺、「プライドの高いおっさん」が日本人にとってイメージしやすいかもしれません。
そうした性格を反映してか、子供向けのぬいぐるみというかキャラクター製品を見てみると、生意気そうな子供キャラクターが多いようにも見えます。映画がヒットした「哪吒」なんかもそうですが、こうした子供のキャラクターは中国だと大人に反抗的で生意気なキャラクターが多く、そういうキャラほど人気が高かったりします。
なお哪吒は日本だと「ナタク」と読まれますが、どうもこれって封神演義訳した安能務の誤訳らしく、実際中国語での発音は「ナザ」に近いです。
話し戻すと、上記のような傾向から中国だと素直だったり弱そうな子供キャラはあまり見当たりません。これと対照的なのが日本のちいかわなのですが、このちいかわが中国で近年高い人気を得ていることが最初の発想のきっかけでした。
前述の通り中国では弱そうなキャラはあんまり生まれてこず、むしろ小生意気で強さを誇示するようなキャラばかりである気がして、この特徴に合致するサンリオのクロミも日本以上と思うくらい人気が高いです。なお自分もクロミは高く評価して、仙台で買った伊達政宗コスのクロミのシールをパソコンに貼っています。
そんな中国でも、近年は先のちいかわのように弱さを前面に出した日本のキャラクターが人気を得てきています。今までは日本でも人気だし単純にちいかわのキャラが強いんだろうと思っていましたが、今回の自信なさげに口がへの字となっている馬が人気となったのをみて、今までと違って中国人も弱さを前面に出したキャラ、ちょっと意味は違うかもしれませんがゆるキャラっぽいものを求め始めているのではと思うようになりました。それと同時に、中国人自身も弱さを表に出したいという気持ちがあるのではという気もしてきました。
最初に述べた通り、中国人は個人として自分の強さを日本人に比べ誇示しようとする傾向があります。いい会社に勤めてたり高い給与をもらってたり、社会的地位が高かったり部下がたくさんいたりなどといったことを堂々と自慢する傾向があり、いつしかそれは面子バトルのような価値で互いに誇張し合うことすらあります。
しかしこのところの中国の不景気、そして果てしない無限競争に、中国人自身も強さを誇示することになんか疲れてきているようにも見えます。特に若者なんかどんなに努力したって就職できないような絶望的状況に置かれており、競争を続けたりすることに忌避感すら持っているようにも思えます。
何が言いたいかっていうと、「俺は強い」っていうよりも「俺は弱い(だからもっと優しくして)」みたいな姿勢を潜在的に出したいと思う中国人がこのところ増えているのではないかと私は思っています。それが今回の馬のぬいぐるみのヒットに現れたというか、弱さを前面に出したキャラクターに共感する動きが広がってきているように見えました。
以上は実際に中国人に確認したわけではなく自分の個人的見解に過ぎませんが、日本でもエヴァンゲリオン辺りで後ろ向きな性格の主人公が人気を得るようになってきており、今後中国でもそうしたネガティブなキャラが人気になるような気がします。
ちなみに主人公キャラなら、自分は「何するかわからない」予測不能系主人公が好きになる傾向がある気がします。「みいちゃんと山田さん」なんかまさにそういうキャラクターが多いから面白いと思ってるのかもしれません。
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