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2012年7月26日木曜日

公聴会での電力会社社員発言問題について

 今日も帰宅は9時半!といっても、やることがあるだけあまり辛くはありませんが。
 ここだけの話、最初に勤めた会社では毎日定時に帰っておりましたが、業務時間中にあまりにもやることないのに椅子に座ってぼーっとパソコンの画面を見続けてなければいけないのが地味に辛かったです。あのころに比べたら帰宅時間遅くとも、今の方が楽に感じるほどです。
 話は変わって昨日に書いた「ここ数日の産経の気になる報道」の続報ですが、自衛隊への協力を都内11区が拒否したというのはやはり産経の誤報だったようです。

自衛隊訓練記事で産経が「おわび」(J-CASTニュース)

 どうやらこの訂正記事は紙面に載っているだけでネット上では公開されていないようです。きちんとJキャストが追いかけてくれているからいいものを、ほかの記事にも書かれてましたが誤報は大きく報じて訂正は小さく報じるというのは如何なものです。
 とはいえ、この記事に関しては同じメディアにいる人間から言わせてもらうと有り得ないと言っていい内容です。仮に11区のうち1区か2区が間違ってたのであれば、許されるものではないものの何かしら手違いなり誤解があったんだろうと見ることもできますが、今回は産経が名指しした11区すべてが事実無根と抗議していることから、間違いなく取材すらせずにこの記事を書いたんだと思います。通常、この手の内容だったら必ず各自治体に電話をかけて本当に自衛隊の要請を拒否したのか事実確認をしなければならない、というよりするのが当たり前で、それすらもしていなかったというのならもういろいろと人事を考え直した方がいいでしょう。起こってはならないというか、有りえないミスです。
 もう一件の丹羽大使更迭報道については今日もどこも後追い報道はありません。また9月に訂正記事が見られるのかな。

 そろそろ本題に入りますが、このところというかこの1ヶ月がやけに忙しくて触れることが出来ずにいましたが、各地で行われている原発絡みの意見公聴会で電力会社社員が次々と発言していることが問題となりました。

原発意見聴取会もヤラセ?電力会社社員「原発どんどん作れ。福島で死んだ人いない」(J-CASTニュース)

 狙っているわけじゃないですがJキャストの引用が増えてます。知り合いも一番ここのニュースが面白いと言っていますが、私からしてもいい内容を拾っているように思えます。

 話は戻ってこの問題ですが、こうした公聴会で発言した電力会社社員らはいわば会社におもねった意見というか、原発存続に賛成な立場を言ったそうです。ただ一般募集した人の中にこうした電力会社の人間、いわばダイレクトに利益に関わる人間が入り込むというのはどうかという批判が起こっており、政府もこうした声を汲んで今後は電力会社関係者はこうした場で発言してはならないという声明を出すに至りました。

「意見言えないには違和感」 公聴会での発言禁止に電事連会長(産経ビズ)

 Jキャストに続きこちらもまた産経からの引用です。くれぐれも言っておきますが別に産経を狙い撃ちしているつもりはないのですが、問題ある記事を引用してたらなんかやたらと産経の記事が引っかかります。なんか末期のコミックボンボンみたいな編集になってないかな。
 さっきから話の脱線が多いですが、引用したこの産経ビズの記事では電事連の八木会長が電力会社の発言を禁止した政府の措置について「会社として参加を強制したものではなく、本人の自由意思。所属も明らかにしており、問題はない」と批判しております。はっきり書いちゃうと産経は意図的にこの記事を載せて政府を批判したい、というより電事連の肩を持っているのでしょう。そもそもこんなくだらない発言なぞ取り上げる価値もないのですが。

 ピッチ上げて一気に書き上げますが、ああした公聴会で電力会社の関係者が発言するなぞ言語道断もいいところで、それを平然とやってのける電力会社社員の無神経さにはつくづく呆れます。しかも一部報道では中部電力は各営業所やらに家族などを使って公聴会の一般発言者に応募するようメールを出していたとも聞きます。恐らく彼らの魂胆としては自分たちの意見を言うことよりも、ああした場で反対意見が出てくるのを封殺するというのが主目的でしょう。
 そもそも電力会社であればああした市民を対象にした公聴会で発言しなくとも、関連する会議などでいくらでも発言する機会があり、それこそホームページ上で会社として意見を出すことだって可能でしょう。それに対して普通の一般市民はああした公聴会でなければ意見をくみ取りづらく、そうしたことを考えると貴重な意見収集の場を土足で荒らすような真似だと私は感じます。そういう意味では電力会社関係者の発言を禁止する政府の措置は当然、というよりいちいち言わないと駄目なのかと思うととてつもなく情けなく感じます。

 去年の震災以降、こうした電力会社の無神経というか常識はずれな発言や行動は相次いでます。はっきり言って一般感覚からねじが飛んでいるとしか言いようのない思考をしているようにも見え、至って真面目におかしなことを言っていることに本人らが全く意識してないというのが別な意味で怖いです。中国ですら……といってはあれですが、発送電分離しているんだから日本も早く市場開放して民営化した方がいいでしょう。

2012年7月25日水曜日

ここ数日の産経の気になる報道

 今日も帰宅は11時半!決して仕事がたまっているわけではないですがなんか飲み会の回数が先週から異常に多く、ブログを書く時間がなかなか取れません。おまけに明日は校正当番でまた帰宅が遅くなるし……。
 そんなわけで普通ならブログを休んでとっとと寝るのですが、ちょっと放っておくことのできない報道が連続して起こったので書き残すことにします。その方っておくことのできないニュースの一つは昨日の下記報道で、これが出た時は自分の職場である編集部は色めき立ちました。

丹羽大使9月交代 尖閣国有化に矛盾と判断
素人ぶりは突出…民間起用の限界露呈 丹羽大使9月交代(どっちも産経)

 ニュース内容はリンク先を見てくれればと言いたいところですが、下手したらリンクが早くに切られる恐れがあるので簡単に解説します。要するに尖閣問題で中国におもねる発言をしているから丹羽中国大使を更迭するという内容なのですが、ストレートに書いてしまうとこの報道は産経の飛ばし、言い換えるなら誤報の可能性が高く、「また産経がやらかした」と私の周りでは言っております。
 まさかこんな大々的な記事で誤報ってと当初私も考えましたが、グーグルか何かでニュース検索をしてもらえばわかりますがこの更迭を報じる記事というのは産経しかありません。最初に疑念を呈したのは自分の上司ですが、速報性を重んじる共同通信が全く後追い記事を出しておらず、中国側はどう報じているのか自分も新華社のサイトへ行ってみましたが、この更迭記事には触れつつも、「北京にある日本大使館は事実ではないと否定」と取材文が載せられておりました。

 仮に産経の言う通りに9月に本当に丹羽大使が更迭されたそりゃ立派なスクープでしょう。ただこの記事は内容から言っても怪しい点が多く、ズバリ言うなら後任の人事について何も触れられていません。この一点だけでも怪しい上に更迭時期の9月も中国共産党中央党大会を控えた非常に敏感な時期なだけに、いくら何でも冒険が過ぎやしないかという時期です。まぁ初めから誤報と決めつけず、予告時期の9月までゆっくり見てやろうじゃないかという気分ですが。

「迷彩服を区民に見せるな」 自衛隊の防災演習、東京の11の区が庁舎立ち入り拒否(産経新聞)
産経「自衛隊訓練で立ち入り拒否」記事に9区が抗議・訂正要求文(J-CASTニュース)

 続いての産経の気になる記事というのは上記のニュースです。別に産経を狙い撃ちする気は全くないのですが、いくらなんでもこれはというニュースがここ数日に立て続けで起こるというのは明らかに以上です。
 ニュース内容を簡単に説明すると自衛隊が東京都の区役所庁舎の利用を申し出たところ11区が拒否したという報じていますが、続いてリンクを貼っているJキャストニュースによると名指しされた11区のうち9区が既に、「このような要請を受けたこともなければ拒否したこともない」と事実内容を否定しているそうです。

 この記事もこういってはなんですが、どことなく焦点を意図的にぼかした書き方をしていて妙な構成になっているように私には感じます。具体的にそれはどこかというと、自衛隊の協力要請を11区が拒否したという事実以上に、見出しにも入れている「迷彩服を区民に見せるな」ということを何かやたらとアピールしたがっているような、そんな印象を覚えます。なんでこんなことをアピールしたいのかっていうと、私が書くべきことではないような気もしますが何か一方向に読者を扇動したいような意図を感じます。
 産経は25日付の紙面でこの記事の続報を載せると言っているようですが、もう日付は変わっているので明日とはいえないものの、出たらこっちもじっくり見てやろうじゃないかという気で満々です。少なくとも、自治体側と事実認識が真っ向から食い違っていることと取材手法について書いてもらわなければ納得いかない内容なだけに、誠意ある対応を見せてもらいたいものです。

 余計なお節介かもしれませんが、真面目に産経のデスクは大丈夫なのかという気がしてなりません。

2012年7月22日日曜日

尖閣諸島国有化宣言に対する中国の反応

 久々に専門領域で一本とばかりに今回の尖閣諸島ネタですが、いきなり結論を言うと今、非常にまずい状況です。詳しい理由は後できちんと解説しますが、ネットニュースを見る限りだと日本と中国でこの問題に対してあまりにも温度差があり、いまいち危機感が伝わっていないような気がします。

 まず事の起こりはいつごろかは忘れてしまいましたが、石原新太郎都知事が尖閣諸島こと魚釣島を地権者から買収すると発表したことからでした。この発言自体は中国でも大きく取り上げられましたが中国人も石原都知事については前から極端なことを言う人だとの認識がもう持たれていたので、友人が「花園君の言った通りだった」というくらいに誰も本気にせず、日本への批判運動とかもなにも起こりませんでした。
 それが変わったのは石原都知事の発言からしばらく時間が経ち、野田首相が追って「魚釣島を国有化する」と発言してからでした。この野田首相の発言が出てから数日間はどの現地紙も野田首相の写真をトップ一面に飾り、それこそ一挙手一動を報じるくらいの反応を見せました。それと同時にネットなどでも日本批判が急激に増加。街中で日本人だとわかるや怒鳴られたり殴られたりとかはないものの、やはり以前と比べてピリピリした空気は感じます。

 はっきり書きますが、今の中国の日本に対する態度というか意識はかなり危険な状態と言わざるを得ません。先日に有識者ともこの件で会話しましたが小泉首相(当時)の靖国参拝で各地で反日デモが頻発していた2005年時は、「あれは政府がやらせているものだ」と大半の中国人は日本批判に無関心だったのに対し、今の中国のメディアや民衆の日本を見る目は非常に厳しいものがあります。それこそうちの社内でも2010年の漁船衝突事故が起きた時のように、もうひと押しあれば中国政府は日本向け通関を停止させてくるのではないかという意見が出ています。脅しとかそういうものではなく、中国に工場を置いているメーカーなんかは今のうちに在庫を多く持たせるべきだと本気で薦めます。

 ここでちょっと話を整理しますが、私自身はやはり日本人であることと、中国がかつて中越戦争を引き起こして大敗した経緯を鑑みても尖閣諸島は日本の領土だと思います。思うと書くのは私が領土問題や歴史の専門家ではないためで、漠然と一国民として感じるだけだからで、恐らくほかの大半の日本人も同じだと思えるし、中にはテレビや書籍で拾ってきた根拠を挙げる人もいるかもしれません。
 ここで意識してもらいたいのは、こうした意識を中国人も全く同じ形で持っているということです。日本国内のメディアで尖閣諸島は歴史的な経緯から言って日本の物で当然というような話を、中国人も中国のメディアからそのように受け取っているのです。そんな中国人からしたら自国の領土を日本が勝手に国有化宣言して奪い取るように思えて仕方ならず、極端な例を挙げると八丈島とか隠岐の島を中国がいきなり国有化宣言するというくらいに感じてるんだと思います。

 さらに言えば中国は未だに外国人アレルギーというかコンプレックスを持っております。かつて、というか今でも中国はかつて外国に侵略されていいように弄ばされたという風に教えられているので、何か仕掛けてくる外国人に対して強い敵愾心とともに妙な恐怖感を明らかに持っております。特に領土関係においては敏感で、こっちの新聞でも堂々と書かれておりますがもはや軍事衝突もやむなしと本気で中国人も覚悟を決めており、実際に上海市内で「そうなったら戦うしかない」と中国人に言われたという話を聞いております。
 比較的、っていうか中国で最も外国人アレルギーの少ない上海ですらこれなのですが、北京や内陸の地方都市ではもっと程度が激しいのではないかと思います。さすがに軍事衝突は両国政府も望まないでしょうが、さっき言ったように通関差し止めに関してはたとえこの処置で中国もどれだけの負担を払うこととなっても、それもやむなしと中国人は政府を支持するでしょう。

 あともう一言書き加えておくならば、日中両政府はこの問題が白熱化することは双方にとって損だと考えております。この場合の日本政府は外務省、並びに経済産業相といった官僚で、野田首相の腹については私はわかりません。ただ以前に私が日本にはこの問題が解決せずに揉めることで得する連中がいると書いたように、中国にも揉めることで得する連中がおります。はっきり書くならそれは人民解放軍の一部で、彼らが増長することは中国政府としても好ましくはないでしょう。
 この問題を如何に軟着陸させるか、私が考える手段としては国としての国有化はひとまず置いて、石原都知事の好きに任せるのがベストだと思います。仮に都が購入するのであれば政府は関与していないと言えますし、また中国側も石原都知事の主導であれば彼の独走と見えて最悪スケープゴートに据えることもできます。ただ政府が仮に購入したら、中国政府も国内不満を抑えるために何かしらアクションを取らざるを得なくなり、あまり面白くない結果は見えています。

 最後にもう一回書きますが、この問題で中国人の反応は日本が考える以上に敏感です。別に領土問題とか二国間交渉に限るわけじゃないですが、決着をつける気があるなら一撃で物事は仕留めなければなりません。尖閣諸島問題で日本がそれが出来るかとなると、まだ準備不足というのが今日の私の意見です。

2012年7月21日土曜日

「積み木くずし 最終章」について

 一週間くらい前の記事の「積み木くずしについて」の続きです。前回の記事に書いたように、今まで自虐ネタに散々使ってきたのだからという思いで今年になってこの「積み木くずし」、並びに今年発売されたばかりの「積み木くずし 最終章」を手に取ったのですが、いくつか疑問点を感じる内容があり、その点を教派解説します。

 積み木くずしのあらすじについては前回にも書いた通りですが、今回私が手に取った最終章、というより正確にはそのひとつ前の「由香里の死、そして愛 積木くずし終章」では作者である穂積隆信氏の家族の真相が書かれてあります。著書によると、積み木くずしの主人公ともいえる一人娘の穂積由香里氏の遺品を整理していたところ、既に自殺していた由香里氏の母親である穂積隆信氏の元妻の遺書が見つかったそうです。その遺書は由香里氏が読み終えた後に燃やすように指示されていたようですが、何故だか燃やされずに残っていたそうです。
 その遺書の内容というのも、由香里氏は隆信氏との子供ではなく、元妻と共謀して隆信氏の財産を奪った会計担当の男との子供だったというものだそうです。もう少し詳しく話すと、既に隆信氏と結婚していた元妻は自分で作った借金を理由に迫られてこの男と関係を持ち、由香里氏を生んだということで、積み木くずしが大ヒットして大金を得るやこの事実をネタに男から脅迫されたことで隆信氏を裏切らざるを得なかった、本音では今でも愛しているということが書かれていたそうです。

 正直に言って、この箇所は本当に事実なのかどうか疑わしいというのが私の感想です。確かに話の筋立てとしては面白いのですが逆を言えば面白過ぎる、また新しく本を出版するために話を作ったのではないかという風に感じました。ただこうした遺書を元妻が書き残すということについては有り得ないとまでは言うつもりはなく、最初の積み木くずしの本の中でも大量にこの元妻の日記が引用されているあたり筆まめな人物であったことは予想され、最終章の中で取り上げられた長い遺書を書き残していたというのも有り得るとは認めます。
 ただ最終章によると穂積隆信氏はこの元妻の遺書を、本人の願い通りに由香里氏に代わって焼却しております。仮に手元に残して第三者も確認できるというのならまだしも、燃やしたというこの事実を見ても本当にそんな遺書があったのか疑わしく思えます。ただ最終章という本自体についてはこれまでの積み木くずしの経緯なども書かれてあって本としては面白いので、もし興味のある方は真実かどうかは別としてお勧めできる内容です。

 話は変わりますが過去の代表的な親殺し、子殺し事件を見るにつけ、「もし自分の子供が非行に走ったら」ということを想像するだにやはり怖いなという気持ちを覚えます。仮に親である自分に直接危害を加えなくとも外部で障害、下手すれば殺人事件を引き起こした場合は遺族に対して支払う莫大な謝罪金を負担しなければならず、果たしてそういう事態になっても自分は自分の子供の味方でいられるのか、下手すればそういう事件を引き起こしそうな兆候を見せた段階で「捨てる」ことは可能なのかということまで考えてしまいます。
 自分なんか日本で正社員の身分捨てていきなり中国に来て現地採用で働くくらい行動が突飛なもんだから、少年時代もほかの同年代と比べて騒動を引き起こした数は明らかに多く、うちの両親もいろいろ気苦労が絶えなかったでしょう。実際にお袋からはっきりと、仮に自分が傷害事件を引き起こすと後の負担が怖いと言われたこともありますが、この年(といっても20代だが)になってみてそらその通りやという風によく感じます。

 敢えてこれまで触れてきませんでしたが大津市のいじめ事件、あと印象に残っているのだと2000年に発覚した愛知の中学生5000万円恐喝事件を見ていると、うまく表現できませんが本当にこういうのは紙一重なんだなという気がします。そういう意味では今更感は感じるものの子供が非行に走った時に親はどう対応するか、一つのケーススタディーとして「積み木くずし」を今読んだのはまずくなかったという気がします。作中で子供の非行対策を専門とする警察関係者が非行に走った子供への対処として、「子供をどう指導するかではなく、親がどんな態度を取るか」と穂積隆信氏に諭しているように、結局は親である本人が自分をある意味律するというのが最善かという風に今感じます。
 なにやら尻切れトンボの具合であまり良くまとまっておりませんが、20代の身空でこんなことをいちいち考える当たり自分は何事にも考え過ぎな人間だとつくづく思います。


ネット回線復活ヽ(・∀・ )ノ

 前回の記事で書いたネット回線の断線ですが、本日になってようやく復旧しました。正確には今まで恩顧で使わせてもらっていたネット回線が使えなくなったので改めて回線会社と契約したわけですが。
 念のため記述しておくと今回契約したのは「東方有線(OCN)」といって、ちょこっと今調べたら上海市のケーブルテレビ会社が運営している回線会社です。全国的には日本で言うとNTTに当たる中国電信がネット回線契約を独占しているような感じですが、上海市だけはこの東方有線が比較的力を持って運営しており、以前に同僚が使ってて問題ないと言っていたので自分もここの営業所に昨日アタックして、早くも翌日の今日に接続してくれました。

 はみ出たことを書くと今日自宅に来てくれたのは業者の人は若い人で、自分の仕事が中国記事の翻訳とかだよと教えると、「日本円あるなら見せて見せて(0゚・∀・)」と言ってきたので、千円札とかを見せてみるとやけに感心してました。つなげた回線ですが今のところ速度とかは以前と同程度で問題なく、これからも安心して使えそうです。
 それにしても去年の今頃だったら、多分申し込みに入ったでしょうが今ほど中国語に自信がなかったから気楽にはいけなかったでしょう。こお1年で契約だろうがなんだろうが、中国語で全部済ませられるだけの度胸と知識が身に着いたのは強みです。

 そんなことで今日はご機嫌な一日だったと言いたいのですが、実は一昨日からずっと腹下していて、今日もちょっと体調が悪くずっと家に閉じこもってました。そもそも昨日、一昨日と会社の飲み会が連続してあった(飲酒の教養はなかったが)のが致命的で、今日も十分に休めたわけではないため、明日は仕事だけどもう少し寝ていたいというのが本音です。家にいたってやることもないのですが。

2012年7月18日水曜日

自宅ネット回線断線(;Д;)

 昨夜メールを書いている最中、突然ネット回線をつなぐルーターが「パシッ」ってリアルな音を発しました。直後、ネット回線はものの見事にダウンし、このブログも更新できずじまいとなってしまいました。
 この文章は別のルートを通じて現在アップしていますが、上記のような理由からしばらく更新を休みます。早ければ金曜日にも復帰できるかもしれませんが、へたすりゃ一週間くらい更新出来ないかもしれません。更新が再開するまで、どうかしばらくお待ちください。

2012年7月15日日曜日

「積み木くずし」について

積み木くずし(Wikipedia)

 ある一定の年齢層以上であれば、「積み木くずし」と聞いて何の事だかすぐわかるでしょう。また比較的若い世代の人も、2005年に特別ドラマが放送されたのでもしかしたら知っているかもしれません。ただ自分が大学生の時は、「うちの家庭は積み木くずしがなんぼやっちゅうもんやった」と言っても、ごく一部の人しかこの比喩がわかりませんでした。

 先にこの積み木くずしがなんなのか説明すると、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に出てくるドク博士の日本語吹き替えなどをやっている俳優の、穂積隆信氏の子育てを巡る体験記です。具体的には中学校に進学後に素行が悪くなった穂積氏の一人娘が更生するまでを描いた作品で、1982年に発行されるや大ベストセラーとなり、テレビで放送されたドラマは連続ドラマとしては民放歴代最高視聴率となる45.3%(関東地区)を記録するまでに至りました。
 なお余談ですがこの時のドラマで娘役を好演した高部知子氏は第2の大竹しのぶとまで評されたのですが、人気絶頂の最中に写真週刊誌「FOCUS」に当時15歳でありながら喫煙中の写真が載せられる、いわゆるニャンニャン事件が起こったことでそのキャリアが大きく流転しております。この一連の過程を覚えているかとうちのお袋に聞いたら、欽ちゃんファミリー退団など事細かに覚えていたので、当時としても相当インパクトが強かったものだと伺えます。

 さてそんな積み木くずしを、出版当時に生まれてもいない自分がこうして話題に上げようと思ったのかというと、単純に最近にこの本を読んだからです。なんで今更読もうと思ったのかというと、元々この積み木くずしが家庭崩壊を描いた作品だということは子供の頃から知っていたので、うちの家庭がどれだけ崩壊していたかを比較するたとえとして冗談めかして「積み木崩しなんのその」と以前から友人によく言っていました。もっとも何度も引用しながら実は元ネタは読んでいなかったということもあり、これはなんだかよくないと急に思いついて日本から取り寄せて手に取った次第です。
 実際に積み木くずしを読んだ感想ですが、さすがにここまではうちの家庭もひどくはなかった、っていうかあの時代はこんなことしてもゆるされたんだなぁって隔世の感を覚えました。故人をあれこれ言うのもどうかと思いますが、穂積氏の一人娘である穂積由香里氏は幼い頃から体が弱かったにもかかわらず、13歳にて学校にも行かず朝から晩まで遊び回って暴走族と付き合うわ、シンナー吸うわ、バイクを盗んでくるわ、まだ存命中の父を残して35歳で亡くなっておりますがこれだけ好き放題したんだから満足だったんじゃないのかと正直思いました。

 先程、隔世の感があると書きましたが、さすがに30年以上前の本なのだから当たり前と言えば当たり前ですが、やっぱ今の日本の世界と違うなということを読んでて強く覚えました。例えば自分がまだ小学生から中学生くらいの頃は漫画や小説で不良がシンナーを吸うシーンがありましたが、現代に至ってはそもそもシンナーを吸う行為自体が廃れているというか、実際に吸ってる人がいるかもしれませんけどそんなシーンが文物に出ることはまずありません。また夜中ずっと遊びまわったりパーマをかけたりなど、今やったらなんか痛いなぁという思いしかしません。
 こうしたいわゆる「不良行為」だけでなく、更生手段もいくつか気になる所がありました。作中で穂積氏は少年少女の校正を専門に行っている警察官から助言を受けてあれこれ手段を講じるのですが、私の思い違いかもしれませんが現代ではごく当たり前とされる更生方法に対して穂積氏が、まるで見たことも聞いたこともないような新鮮さを覚えているシーンに違和感を覚えました。恐らく当時としては子供の教育方法としてそういった更生方法が一般化しておらず、なんていうか新しいメソッドのように受け取られたのかと思います。

 と、内容についてあれこれ書いてきましたが、知ってる人には早いですがこの積み木くずしは出版して、ドラマ化して大ヒットしてからがある意味本番でした。というのも極端に知名度が向上してしまったせいで穂積由香里氏はどこ行っても「積み木の娘」と後ろ指さされるようになり、一旦は更生しかけたところ一気に逆バネが効いてしまってその後は覚醒剤にも手を出して逮捕されたりします。また印税をはじめとした大量の収入が入ったところで一緒に娘の更生に手を携えあった穂積隆信氏の妻が会計担当の人物と持ち逃げし、穂積氏は今に至るまで多額の負債を抱え込み続けているそうです。
 この辺の顛末もすべて、「積み木くずし崩壊そして」などの穂積隆信氏の著作に書かれてあります。最後まで書いちゃうと、2001年に持ち逃げした元妻は自殺し、穂積由香里氏は2003年に自室で孤独死し、穂積隆信氏の再婚相手も大病を患っております。この顛末に穂積孝信氏も、積み木くずしが招いた因縁だとして最初の著作を書いたことを後悔しているとはっきり書いております。なお個人的に由香里氏が死去した際に「あんなものを書いてしまったばかりに」と隆信氏が号泣する所をテレビニュースが流した場面が未だに記憶深いです。

 まるで書評の様な記事、というより書評そのものですが、何故ここでこうして書こうかと思ったのかというと実は積み木くずしの最新作こと、今年3月に出版された「積木くずし 最終章」を手に入れたからです。具体的には3日前、暑い時期にもかかわらずうちの両親がまた上海に、親父に至っては5月にも来たのに訪ねてきたので、日本から持ってきてもらったからです。短い内容でもあったので1時間半程度でもう読み終えておりますが、ちょっと気になる点、あと20代の身空ながら子育てについて感じた点などがあったので、そこら辺を書いてみようかと思い立ったというのがきっかけです。その辺の内容についてはまた次回で。