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2026年9月28日月曜日

今の中国にある日系企業数は2010年の水準

・ミスタードーナツ、中国に再進出 7年ぶり、オープンの上海店に列

 本題と関係ないですが2019年の撤退前はチャリで10分くらいの距離にあったから、上海でミスドのドーナツを買ってきてはよく一人でムシャムシャ食べてました。上海ではコロナ前後からミスドを含めてやたら外資系のドーナツ屋が撤退して何故かドーナツを食べる機会が極端に低くなっていたので、このミスドの再上陸は素直にうれしいです(´~`)モグモグ

・中国進出の日本企業 ピークから 3 割減「中国離れ」進む(帝国データバンク)

 話は本題ですが帝国データバンクがかなりいいレポート挙げてくれました。リンク先を見てもらえば早いのですが中国に進出している日系企業数をグラフにまとめてくれており、そのデータによると現在の在中国日系企業数はなんと16年前の2010年の水準まで減っているとのことです。この水準は2012年の尖閣諸島国有化に伴う反日デモ、2020年から数年間のコロナ期よりも少ない水準で、特に2024年から2年間で約1/4に相当する約3000社も減少していたそうです。私自身の肌実感でも日系企業数は大きく減少しているとは感じていましたが、改めて具体的な数字をこうしてみてみると結構びっくりな数字でした。

 この手データを見てまず思ったこととしては、中国の地方政府の税収への影響です。一時は上海の税収の約半分を日系企業が納付していたと言われており、上海に限らずとも比較的コンプライアンスを守る日系企業がこれほど減少したとなると、各地の税収に大きく響いているのではないかという気がします。まぁ税収以前に、雇用の受け皿としての役割の方が今としては思いかもしれませんが。

 次に気になったのが、2010年という年代です。この時期に中国へ進出してきていたのは圧倒的に自動車関連で占められていました。しかしレポートでも触れられているようにその後に人件費が中国でも上昇してくると工業系企業は減っていき、徐々に小売などのサービス系企業が進出企業としては増えている感触だったのですが、今回のこの結果を見ると思ったよりサービス系企業の進出は増えていなかったようにも見えます。
 まぁこの辺はもしかしたら増えていたのかもしれませんが、コロナをきっかけにみんな撤退してしまっていたのかもしれません。私が取材したラーメン屋の方も、2020年のコロナ流行とともに店の権利ともども売却して撤退を決めていました。その後の2022年に起こった上海ロックダウンを考えると早めに引いて正解だったと思え、逆を言えば上海ロックダウンを経験した小売企業はもうだめだとみんな撤退したとしてもそんな不思議じゃないです。

 見方を変えて今中国に進出する価値のある業態は何かとなると、アニメをはじめとするファンシーグッズ系の企業くらいしか思い浮かびません。住宅や車への消費を控える一方でこうしたホビー系消費は増えており、今後も伸び続けるという見方からトイグッズ系企業はまだ大丈夫と思うものの、それ以外だともはや中国に進出するメリットは私ですら思い浮かびません。逆に、撤退した方がいいと思う業種はいくらでもあるけど。
 敢えて言えば、不動産系企業はこれから中国に来た方がいいかもしれません。今後大手デベロッパーのどこかが恒大に続いて破綻したら一気に信用収縮起こって物件の叩き売りが始まる可能性があり、安値でいい物件なり土地を取得できる可能性があります。しばらくは売れないでしょうが数年寝かせればまだ利益が出るように思います。

2026年8月21日金曜日

拡大著しい中国のBL市場

・中国の人気BL小説、日本でのコミカライズ中止 漫画家の過去の発言が物議 出版社と本人が謝罪(スポニチ)

 上の記事をBL好きの中国人の友人にリンクつけて送ったところ、「私もこれ読んだことある(´・ω・)」とすぐ返事してきました。しかも「四度は読んだ(´・ω・)」と聞いてもないのに教えてくれた上に、推しキャラも画像付きで送ってきました。上の記事の詳細は把握しかねますが、漫画化が企画された原作は中国でもかなり人気の高いBL小説であるのは間違いなさそうです。

 真面目な話、今中国のBL市場はかなりヤバいくらいでかくなっている気がします。中国は同性愛について比較的厳しい国でBLなどのコンテンツ作品に対してもしょっちゅう規制をかけているのですが、網の目をかいくぐるかのようにして今もなお多数のBL作品が作られ(主に小説)、私の友人のように口を開けばBLについて語る女性も珍しくありません。

 なお「耽美」というと日本では優雅な美しさなどを表しますが、中国だとそのまま「BL」という意味になります。同じ単語で日本語と中国語で近年、急激に意味に差が出てきた単語です。

 話を戻すと、実際中国で暮らしていてBL市場が拡大しているという実感を強く覚えます。サブカル系のショップばかりを入居させる大悦城というショッピングモールが上海にもあるのですが、たまに別の男性の友人とここに飯食いに行くとそのBLショップの多さとコスプレして来店する女性客数によく驚かされています。
 なおその男性の友人はファンシーショップかと思って入居しているあるお店に入ったら、ファンシーな、女性向けの大人のおもちゃを売る店だったらしく赤っ恥をかいたと以前話していました。

 この中国のBL市場拡大の実際の市場規模データとか見ていませんが、表に出ないだけで実際かなりデカいように見えてならず、しかも今後も拡大を続ける超有望市場として密かに注視しています。こう思う理由としてはまず中国では女性も社会で働くことが一般的で、日本も働く女性が増えてきてはいるもののそれでも収入面で行ったら中国の女性の方が稼いでいる印象があり、成人女性の消費力がかなり高いです。その上、中国でも独身を続ける若者が増えており、金を持て余した独身女性が金を使うところと言ったらやはりBLはかなり有力候補になってきます。

 またこのところの発展ですが、若干思うところとして規制されているからこそ逆に燃え上がっている印象があります。前述したように中国では同性愛に対する規制が強くBL小説のライターとかも当局の命令で連載を中断することがよくあるのですが、そうした規制に「なんで規制すんねん(# ゚Д゚)」と怒りつつ、BLへの欲望をさらにたぎらせる中国人女性が見ている限りかなり多いように思えます。風俗とかもそうですが、規制すればするほど性犯罪が増えると言われているだけに中途半端な規制が中国のBLファンをより継投させているように見えます。

 もっとも市場が拡大しているのは中国だけでなく日本も同じでしょう。大きめの本屋に行けばかつてはなかったBL専門の本棚やコーナーが設けられており、中国人のBLファンも「さすが先進国日本(^ω^)」と無駄に誉めてくれてます。日中それぞれで作家同士の交流も今後増えるのではないかと思っており、国を跨いでBL市場が今後拡大し続けるのではないかという期待もあります。
 その上で中国が規制しているのならこのチャンスを独占するためにも、やる気のある中国のBL作家、漫画家をどんどん日本に呼び集め、日本で出版させてネットで中国語版を出すといった手段が考えられ、実際見ている限りだとそうした取り組みを日本の出版社もやり始めているそうです。BLのために規制だらけの中国を脱出する中国人を日本が支援し、匿うのは孫文以来なのではないかと思え、こうした思想持った人というのは本当に裏切らないだけに日本はBL特区でも作ってこの手の中国人クリエイターをどんどん呼び寄せるべきだと密かに思ってます。

2026年8月18日火曜日

択捉島に来るほど追い詰められているプーチン

 本題と関係ないですが今も続けている「崩壊スターレイル」(ピノコニー編のストーリは超クソ)には飛霄や停雲をはじめとした獣耳キャラが数多く登場しますが、今アニメ放送中の「ヤニねこ」の影響から、「こいつらも裏でタバコ吸いまくってんじゃねーのか?」などと、ケモミミに対しあらぬ偏見を持ち始めてきています。


 さて話は本題ですが先日から今日に至るまでまだ関連ニュースが出され続けているプーチンの択捉島訪問ですが、なんか見ていてメディアや知識人と呼ばれている人の見方がはっきり言っておかしいと思えて仕方ありません。みんな高市総理批判につなげたりロシア外交がどうこうとかいろいろ言っていますが、はっきり言えばこれらはどれもこれも全く意味のない議論としか言いようがありません。
 というのもプーチンが急に択捉島を訪問して日本批判をしたのは単純に自分が追い詰められてきているからで、ロシア国民の目をそらすために無駄に択捉島くんだりまで来て意味のない領土アピールをせざるを得なかっただけだと断言できます。なのでこれまでの日本の対露外交がどうだったかは全く関係なく、どれだけ日本がロシアに対し過去に協力的な態度を採っていたところで多分同じ結末を迎えていたことでしょう。

 そのプーチンが何故追い詰められているのかと言えば言うまでもなくウクライナ戦争です。これまではドンパス地方の掌握という目標こそ達成できずとも前線では優勢を維持していましたが、今年に入ってからば演習で米軍部隊を打ち負かしたほどドローン戦術が卓越してきたウクライナ軍にイニシアチブを握られるようになり、最前線こそ侵攻を続けているものの、南部地域では一部領土を奪還されているほかロシア本土にもほぼ毎日のように空襲を仕掛けられるなど明らかにロシアの劣勢へと転換してきています。
 またロシア国内の兵員不足も顕著となってもはやこれ以上補充できないところまで来ており、今後よほど革命的な戦術転換や新兵器が登場しない限りはもうロシアに勝ち目はないでしょう。クリミアも兵糧攻めがかなり効いていると聞くし、一度制圧した領土からも今後撤退する事態も起きるような気がします。

 そうしたわけだから今回遠く択捉島までプーチンも出ざるを得なかったのでしょうが、これに対しある意味ロシアの思う壺というかなんか日本は無駄に自虐的な大騒ぎをしている気がします。領土外交の失敗だとか対応ミスなどと、そうした理屈や過去の積み重ねはあの国には無価値だと私は思うのですが、何となくロシア批判より日本政府批判の方が多い気がします。
 その日本政府も一応ロシアに対し抗議や批判をしていますが、もっと上手に皮肉交じりに批判する人はいないのかと内心呆れています。具体的には、

「領有権が不確定で不安だからわざわざ来たってことでしょ?」
「プーチンがくればロシア領土になるというのなら、ウクライナの最前線こそプーチンはいくべきなのでは?」
「日本政府総理も過去に何度もモスクワを訪れている」
「北方領土問題に手を付けるより、ウクライナ戦争をもっとどうにかしたらどうか?」
「自国の領土をわざわざ声高に宣言する首脳はいない。わざわざ訪問して領土宣言をする時点で、ロシアは北方領土に対する領有権が完全にあると思っていない証拠だ」
「ウクライナが大変だから、こういう無駄なことでもやらなきゃいけないほどプーチンは追い詰められている」

 といったような皮肉交じりな批判の一つでもしたら、かえってロシアのその後どんな態度を採るのかが楽しみになるのですが、あいにくそういうことをする首脳はいませんでした。ユーモアないなぁみんな。

 ただ今回自分がちょっと気になったのは、中国の態度でした。かつて中国は中露対立から「北方領土は日本のもの」という立場を採っていたのですが、今回は思い切りロシアの立場に立ちました。これを吉とみるか凶とみるかで言えば断然吉で、台湾問題にいろいろ口出しするなと中国は何度も言いますが、今後はこの件を引っ張り出して「お前前に北方領土に口出ししたよな」という口実を日本は得たような気がします。
 また同時に、ロシアと日本の領土問題に中国が口出しするメリットなんてほとんどないのですが、わざわざこうして口出しする当たりロシアに対し中国が過剰なまでに外交的にコミットしているのではないかと思いました。言い方変えると何も考えずにともかくロシアの見方に回ろうとしているようにも見え、外交的な冷静さがもはや見られません。希望的観測ですがこうした異常な肩入れはどっかで大きなミスを招くのではと思え、他人事なら外交大丈夫かと中国のことが今回逆に心配になってきました。

2026年7月27日月曜日

中国で好かれた東野圭吾作品

 既に各所で報じられていますが、日本の推理小説の第一人者である東野圭吾が亡くなられたそうです。その訃報は日本国内だけでなく中国でも速報で報じられ、実際ネットで見ると日本の作家の訃報に対するものとしては非常に多いと感じるほど多くの関連記事が出されています。

 その東野圭吾作品について、映像作品を含め実は私はあまり触れたことがないのですが、唯一強く印象に残っているものとして映画の「天空の蜂」があります。これは原発事故に関連する作品なのですが、昔見た解説によると原作は1995年に出され、その後の東日本大震災の福島原発の事故を見るに非常に先見の明のあった作品であったと評されていました。実際に映画が公開されたのは東日本大震災の後なのですが、よくこんな内容を90年代に出していたものだと強く感心させられた覚えがあります。

 話は戻りますが自分の友人の中国人も東野圭吾をよく讃えており、「ああしたミステリー作品は中国人には作れない」と感銘しっぱなしでした。東野圭吾に限らずコナンを含め日本のミステリー作品は中国で高く評価されているのですが、その要因はやはり中国人の手によるああしたロジカルなミステリー作品が少なく、需要に対し国内からの供給が圧倒的に不足しているためと断言できます。
 ネット小説なんかは中国でも多いのですが、ことミステリーとなるとトリックを作るのが苦手なのか、すぐ心霊に逃げてしまうためなのか日本のミステリー作家ほどの人気を得る人はまだあまり見ない気がします。

 そんな日本のミステリー作家の中でも東野圭吾は特に人気で、理由としてはやはり比較的多作であること、映像化も多くされてとっつきやすかったことが大きいような気がします。先ほどにも書いた通り私自身はあまり東野作品に触れていないためその内容の分析ができないのでありますが、何かしら中国人読者の琴線に触れるような内容的特徴ももしかしたらあるかもしれません。

 一方で近年、大ヒットと呼べるようなミステリー作品がやや減ってきている気がします。ただでさえ出版不況もあるのですが人気作家がやや出づらくなっていて余計悪循環となっている節があり、そこへきて東野圭吾が亡くなられたことでちょっとこの先の日本ミステリー業界への不安がややもたげます。
 なお既に潰れた分野としてはジャパンホラーことホラー小説業界が挙げられます。90年代から00年代初頭までは今年亡くなられた鈴木光司のリングをはじめ、多くの日本ホラー小説を原作とした映画が欧米などでヒットを飛ばしましたが、それももはや過去の話です。これら作品を輩出してきた角川ホラー文庫も往時ほどの勢いはなく、こっちの分野も前から色々と心配しています。

 何か盛り返すため、「魔の集う街、松戸」をキャッチフレーズに松戸を舞台にしたホラー小説でも書こうかな。延々と上りきることのできない松戸の坂とかリアルさあって怖い気がするし。

2026年7月17日金曜日

これから中国経済はどうなるか?

・邦人安全確保「訴えていく」 襲撃事件受け―在中日系企業団体トップ(時事通信)

 上記のニュースですが、先日知り合いも先のレアアース禁輸措置で富士電機の日本人社員二名が逮捕された一件を受け、中国にある日系企業の間で一気に事業の拡大や継続意欲が萎んだと話していました。もっとも日系企業に限らず中国は日系メディアが報じている以上に深刻な不景気に入っているので、中国市場への投資をためらうのは中国企業も一緒です。
 なんか今日はやる気湧かないので、思ったことをそのまま好きな風に書ける中国経済の今後について触れていきます。多分清少納言とかもこんな気分で枕草子とか書いてたんだろうな。

 まず一番言いたいこととしては、エレキ系の中国企業はかなりヤバくなるのではと前から思っています。日本も00年代に三洋をはじめ家電メーカーがどんどん萎んでいきましたが、これが今後中国でも起こると思います。既に中国の家電市場はほぼ飽和状態となっており、エアコンなら今欧州でバカ売れしてはいるものの、冷蔵庫や電子レンジなどはもう普及しつくして交換需要しかありません。その交換需要も中国人は割と粘り強く使ってくるので、今後一気に中国国内の出荷台数は減っていくでしょう。
 しばらくは東南アジア市場への輸出で中国系エレキ企業は持つでしょうが、東南アジアの中で実力ある家電メーカーが台頭してきた場合、一気に世界シェア奪われる可能性もあると思います。自動車系はまだ10年は持つと思いますが、エレキはこの10年で一気に消えていくのではないかというのが自分の予想です。

 次に、やはり個人破産の増加が大きな社会問題になってくると思います。中国はちょっと前まで個人破産の制度はなかったのですが、なんかうろ覚えだけど一部で個人破産の試行が始まっているそうです。破産原因はやはり住宅ローンが主でしょうが、地味に消費者ローンことサラ金もコロナ前辺りから急激に広がっており、学生をはじめえらい金額のローンを年利30%以上とかで借りる人も少なくないそうです。この個人破産も今後広がり、信用収縮も起きると思います。

 ネガティブなことばかり書くのも何なのでポジティブなことも書くと、AIやロボット産業は今度5年間は確実に中国が世界をリードしていくと思います。AIに関しては情報流出の懸念が双方にあることからあまり国外に輸出されず、外貨を稼ぐこともないでしょうが、それでも日本みたいに米国のテック大手にむやみに金を流さずに済む辺りは中国のがマシでしょう。
 ロボット産業については自分もコラム連載して大分詳しくなりましたが、もはや中国が優位にあるとかじゃなく実質的に覇権を握っています。この前記事書いて出しましたがロボットの輸出額が今年上半期で昨年通年の倍になるという急成長ぶりを見せており、今後人型ロボットがより応用が進む場合、ますますこの額は増えるでしょう。なので中国のロボット企業は安心して投資され、売り上げも拡大し続けると思います。

 このほか自分の好きなゲーム産業も伸びていくと思います。理由はひきこもりというか無職者が増え、その人たち向けの娯楽が必要になるからです。日本も97年が確か国内市場のピークだった気がしますが、こんな具合に不況になるとパチンコとかと並んでゲームって伸びるものです。

 そんなわけで自分も中国からの撤退、奈良への進出を真剣に考え始めていますが、単純に暮らすだけなら上海の方がやっぱりいいなという気はあります。実際やりませんが上半身裸で街中歩いても中国なら誰も通報しませんが日本だと不審者情報が一斉に飛び交うなど、やはり社会の寛容さで言えば中国の方がダントツ上で、周りを気にせずのびのび暮らすなら中国の方がいいです。
 ちなみにこの前飲み会で何気なく「北京ビキニを見ないと夏が来たって感じがしないんだけど、日本じゃまず見られないしそんな人いたら不審者扱いされるだろうね」ということを口にしたら、たまたま中国育ちの人が横にいて、めっちゃ爆笑していて我が意を得たりとか勝手に思いました。ちなみに自分はやろうと思っても腹が出ていないので、たくし上げたシャツがすぐ落ちるので無理です。

2026年6月24日水曜日

中国での日本人会社員2名拘束報道について

 すでに各所で報じられていますが、中国大連で日系企業会社員である日本人二名がレアアース密輸容疑で現在拘束されているとのことです。この報道について中国メディアも見てみましたが基本的に日系メディアが報じている以上の内容はなく、いずれも中国外交部の公式発表をソースとしています。
 詳細がわからないため不要な発言は控えるべきなのですが、敢えて現時点で気になるポイントを私から挙げるとすると以下の通りとなります。

・拘束理由となった行為は会社命令による業務行為だったのか
・拘束理由はレアアースのデュアルユース(軍事用途)抵触なのか

 まず1番目に関して補足すると、仮に会社命令だったとしたら拘束された人物以上に会社側の責任が問われることとなります。具体的な企業名こそ明かされておらず重電系とのことですが、拘束に至るまでのリスクを認識していたのか否か、または拘束された人物が会社の指示とは関係なしにやったのか、この辺をまずはっきりしてほしいです。

 次に二番目の理由ですが、仮にデュアルユース規制に実際抵触するというのであれば法律的には仕方ないという判断になります。中国の反スパイ法は規定が曖昧で拘束根拠とするにはやや問題のある法律ですが、デュアルユース規制に関しては日本を含め世界各国で法制化されており、中国でもかねてからレアアースはこの規定に抵触する可能性があり、拘束の可能性もあることを発信しています。
 っていうか自分自身も、このデュアルユース規定の解説とかを過去に翻訳してます。

 なので、実際にデュアルユース規定に抵触する行為による拘束であれば法規的に不当な逮捕とは言えなくなります。中国が日本人を捕まえたという事実だけ見て中国を批判するのではなく、あらかじめ定められた法規的に正当な手続きであるのかをまず確認するのが、現状採るべき態度だと思います。

 まぁこれは本音を言うと、日本のデュアルユース規定がグダグダ過ぎるという反省も含んでいます。誰も関連付けていませんが日本で直近でこのデュアルユース規定が話題になったのは大川原化工機事件で、この規制はよからぬことをたくらむ外国人にではなく無辜の日本人への冤罪事件に向けて使われており、詳細のわからぬ状態で中国のことを批判するなら日本のデュアルユース規定をもっと見直した方がいいんじゃないのかというのが私の見立てです。

2026年6月19日金曜日

中国の日本向け団体旅行再開について

 先ほど息抜きがてらにまた「ヴァンパイアサバイバー」というゲームを遊んでいました。30分の息抜きが軽く3時間となるゲームですが、単純さというのは一つの強みということを示すいいゲームだと思います。


 それで本題ですが先ほど入ってきたニュースで、正直言って面喰いました。あんだけ日本のこと批判してたのに何でここで黙って日本向け団体旅行を再開するのか、どんな判断だとマジ意味不明です。現在日本に滞在中のため現地の状況はわからないですが、少なくとも報道などを見る限りは堂々とではなくこっそりとした再開のように見え、やはり中国国内の観光業界関係者を救済する意味合いが強い判断じゃないかと思います。

 自分も現在松戸付近に出没していますが、以前と比べると街中で中国語を聞くことが本当に少なくなった気がします。あれだけ来ていた中国人がこれほどまでいなくなるとは、でもって中国人がいなくても日本の観光産業は絶好調というのがなかなかに皮肉な結果だと思っていたわけですが、ここにきて中国が再開してきても正直反応に困るような感じがします。ただでさえインフラが追い付いていないと言われるだけに、もうちょっとセーブしてくれよという気持ちすらあります。

 ただ見方を変えると今後外国人観光客に対しては、観光地の分散化をもっと積極的に図るべきでしょう。やはり首都圏、関西圏にこれまで集中してきたきらいがあり、これを九州、東北、そして前からも主脚してきた北海道へより分散化し、インフラの全体稼働率を高めるべきです。もっとも東北と北海道は日本人の自分ですらクマが心配なくらいに出没してきているので、何も事故とかなければいいのですが。

 なお熊関連ニュースを見ていて思ったのは、何故か「マールのアトリエ」でした。あのゲームでは定期的に騎士団が魔物狩りしてくれて、その直後なら危険地帯でも安全に材料採取できるようになるのですが、こんな感じで今後定期的に熊を狩る活動が日本でも行われてくれたらという気が少しします。

2026年6月8日月曜日

現地採用の若者がいなくなった中国

 あくまで自分が見ている限りですが、かつてと比べると中国で一山当てようと現地採用しに来る日本人の若者はここ数年、マジで全く見なくなりました。現地採用者は自分を含め今でも多いですが、若くても30代中盤以上で、20代の現地採用となるともはや雀並みの絶滅危惧種です。

 やはり一つの潮目だったのはコロナで、これ以前と以後で海外転職のハードルは大きく変わったとともに、当事者である若者の間でも見方が変わったんじゃないかと思います。また近年は通貨格差もあって欧米、具体的にはオーストラリアやカナダの方が渡航先として人気で、経済も落ち目な中国にわざわざ来るのは昔ながらの中国の歴史や文化にロマン持ってる奴くらいになってる気がします。

 真面目な話、2010年ごろは自分のように中国にわたってみようという若者はいまとは比べ物にならないくらい多くいました。どちらかと言えば自分はロマン派で一山派ではなかったものの、上海の街中を歩けば現地採用らしき日本人の若者はよく目についたし、日本人会とか出入りするとかなりの人数が集まっていました。それが今だと単純に在住日本人が減っており、日本人向けスーパーもいくつか古参の店が閉まるほどで、日本人が多かったのも今は昔と感じます。

 まぁ当時と比べると今の日本は雇用が豊富でわざわざ海外に行かなくても仕事にありつけることから、現地採用者も以前ほど多くはないのかもしれません。また、やっぱり2008年のリーマンショックの頃がある意味で最も経済のグローバル化が激しかった時代で、当時と比べると全体的に海外勤務に対する見方やワクワク感も今はあまり強くなさそうな気がします。
 逆を言えば今この時代に海外で働こうとする若者はどういう考えでそうしようとしているのか、機会があればその辺を聞いてみたいものです。

2026年5月29日金曜日

スリの消えた中国


 これはさっき食べてきたウイグル系料理店のスマホミニプログラムでの注文画面ですが、スマホのシステム言語読み取って勝手に翻訳してくる(しかも変更きかない)ようになっており、かえってメニューとか「伝統的ビーフラーメン」などと意味が分からなくなっています。今回もメニュー名の「ダーパンチー(大盘鸡)」はまだしも「口に合わない(複数選択可)」は元言語でどう書いてあったのかが想像できません。多分、フレーバーとかトッピングみたいな意味だと思うのですが。

 そんな楽しい中国について先日、友人の上海人とあった時に以前にこのブログで書いた「防犯意識が下がってきた中国人」の話を聞かせました。ここでも簡単に説明すると、以前と比べ中国はさらに治安が良くなったのかこのところ泥棒を警戒しなくなり、各集合住居の1階入り口にあるドアの施錠をしなくなったことを書いています。
 この自分の見解に友人も同意するとともに、「そういえばスリも全くいなくなった」ということを口にしました。

 スリというと日本でもそんなに意識しないと思いますが、十年くらい前なら中国の大都市部ではよく「スリに気を付けろ」、「あそこはスリが多い」などということを口々に言うほどスリの存在感が強くありました。圧倒的監視カメラの多さによって強盗などの凶悪犯罪こそ以前から少なかったものの、スリや泥棒のような目立たず小銭を稼ぐ犯罪は上海でも以前は多く、住民もそれなりに防犯意識というか警戒感を持っていました。
 それが現在、確かに友人の言うとおりにスリの存在を意識するどころか注意報なども聞かなくなりました。まぁそれもそのはずというか、現代中国人はスリに盗まれる以前に、盗まれる財布を誰も持ち歩かなくなっています。盗もうにも盗む対象がないという状況で、別に治安が良くなったとかそういう以前にスリという商売が成り立たなくなっているのが今の中国です。

 携帯電話であればまだ換金性がありますが、中の情報や決済機能を使おうにもパスワードでロックされているし、中国のことだから下手に電波出すとあっという間に位置特定されるので下手に起動させることはできません。本体だけ売り払おうにもちゃんとした買取業者なんかだと身分証明書の提示を求められるためこれまた迂闊に売ることができず、前述の通り財布は存在自体消え失せており、現代中国でスリで生きてこうとなるとかえって難しいでしょう。

 その代わりというか騙して送金させる通信詐欺は中国でもめっちゃ流行っており、フィッシングメールもよく飛んできます。もっとも中国だと通信キャリア側でこの手のフィッシングメール対策をしっかりやっており、複数のユーザーが「詐欺」と番号を登録したらほかのユーザーにも一斉にフィルターかけてくれるので、Yahooよりも実際煩わされる機会は多くありません。前にも書いたけど、今日本で通信詐欺多いのは対策の弱いYahooのせいだと思う。

 なお先日同僚が別の同僚に電話をかけたところスマホの表示画面に、「この番号は複数のユーザーから『詐欺』と登録されています」と表示されたそうです。押しの強い営業が武器な同僚だったから妙に納得しました(´∀`*)ウフフ

2026年5月27日水曜日

最近の中国の景況感

・高校生の命が奪われたのに、抗議船転覆から2週間ほぼ沈黙…元共産党員の"党・しんぶん赤旗"への強烈な違和感(プレジデント)

 ほんとこういう記事を見ていると社会主義系の政党やメディアが「子供の命が大事」というのは完全な方便で、本音では虫けら程度の命と思っているんだろうなと思います。漫画の「みいちゃんと山田さん」の影響からかこのところ露悪と偽善の議論が高まっていますが、私は子供のころから露悪主義で、本音を隠さないことこそが結果的に正しくなると思っており、偽善を気取るこいつらは昔から大嫌いです。
 にしても「人が亡くなっているんだぞ!」という記述を見るたびに、何故かカミーユが浮かんでくる。

 話は本題ですが、最近の中国の景況感は悪くないです。私の家の近くでも長らく放置されていた建物で再工事が行われ飲食店が新たに開いたり、同じく放置されていたビルも解体工事が進められています。ショッピングモールとかでも前よりは空きテナントが減り、街の明るさで言えば以前よりかなり良くなっています。一度閉店したビジネスホテルとかも、改修して再オープンしているし。
 そんな状況について中国人たちは、「どうせ一時的なもので、すぐ潰れるよ」と、何故か冷ややかな目で見ています。というより、以前は「今まできつかったけどこれからはきっとよくなるよ」と前向きだったのに、なんかここにきて急に後ろ向きになっています。でもって、その見方は私も同感だったりします。

 前述の通り、以前と比べると気温も上がってきていることもあってか街中の人通りも増えて、お店も増えて好調そうに見えますが、マクロ経済というかB2B方面は全く改善しておらず、特に高額の耐久消費財の売れ行きとかあまりよくない印象があります。何よりも不動産業界の不良債権に誰も手を付けようとせず、今も負債は拡大し続けていてどんどん手が付けられなくなってきており、今後破綻する不動産会社大手もまた出てくると思います。
 またイラン戦争の影響で原油価格は中国でもある程度上昇しており、これが中小製造業をかなり直撃していると聞きます。実際にB2B業界の会社にいる友人に話聞いてもそれは事実だと言われ、あまり報じられないものの中国の現場製造業は戦争の影響でかなり苦しいし、日本ほどナフサに困ってはいないが原料価格高騰は間違いなく影響していると言われました。

 冷静に考えれば簡単なことですが、日本国内の製造産業は既に大部分が海外に移転しており、王子と比べると既にかなりスカスカとなっており、原料が高騰しようがそもそも原料を使う人間や企業がもはやあんまいなくなっています。反対に製造大国となった中国はこれら原料をどかどか使うわけで、価格高騰のダメージがどっちがでかいと言ったら中国に決まっています。
 その中国も現在は国内市場が飽和しており、製造業はかなり輸出頼みな状況となっています。企業目線で立つと国内市場はもう伸びないから海外進出して海外で売り上げを伸ばすしかないのですが、なんかここにきて中国政府は資本の海外流出を懸念してか、海外送金とかを規制しようとするような動きを見せています。いいぞもっとやれと言いたくなりますが、中国は天邪鬼なので言わないようにしています。

 ぎゃに日本は本人らは築いていないでしょうが、かなり景気がいいように見えます。やはり人手不足で雇用が充足されていることが大きいのと、観光産業がぐんぐん伸びているのが何よりでしょう。もっとも観光産業は景気に左右されやすいため、今後も安泰とみるのはやや浮かれ過ぎだと思います。ただまだ成長余地があり、安価で長期滞在できるような体制をもっと強化することでこの弱点も克服できる気がします。
 ただ欲を言うと観光以外にもう一つ新興産業が欲しい所です。製造業はこの際捨てるべきだと思っているのでそれ以外で、あまり手あかのついていない産業がいいような気がします。

 なお農業に関しては今知り合いが以下の記事を書いてます。

2026年5月20日水曜日

上海の日本人切り付け被害事件について

 ぶっちゃけ詳細知らないし書くまでもないかと思うけど、一応上海に住んでるしほかに書くネタも松戸七不思議しかないので書くことにします。

 すでに大きく報じられているように、昨日上海市内の昼時に日本食店で日本人を含む数名が通り魔によって切り付けられたと報じられています。場所は浦東にある森ビルこと上海環球金融中心の中にある飲食店とのことで、私はこの店に直接訪れたことはないものの、上海市内にいくつか支店があってその前を何度か通ったことがあるため看板にははっきり見おぼえありました。
 幸いながら被害に遭われた方の命に別状はないとのことですが、病院で治療を受けるほどの怪我を負ったとされ大変心配されます。今日私の周りの日本人の間でもこの事件が話題になりましたが、やはりほかの地方都市ならまだしも上海でもこういう通り魔事件が起きるのかという感想が聞かれました。

 犯人に関しては高齢男性とされ精神疾患の経歴があるとされますが、日本人を狙ったかどうかについては言明されていません。まぁはっきり日本人を狙ってないと犯人が言うならそう発表されるわけで、何も動機について中国政府が発表しないということは、刃物を持って入口で暴れるわけでなく日本料理店を訪れているあたりも、日本人を狙った犯行である確率は高いと私は見ています。

 それで肝心の中国側の反応ですが、結論から言えばこの事件についてほとんどの中国メディアは沈黙しています。地元上海メディアの澎湃新聞なんかは報じていますが扱いは明らかに小さく、ぶっちゃけこの前のカルビーのモノクロ包装ニュースなんか大々的に各所が報じていたのと比べると、ニュース価値逆だろと言いたくなるような落差です。
 以前の蘇州での襲撃事件なんかは中国人女性が亡くなられたこともあってしばらく経ってからは大きく報じられましたが、今回の上海の事件はそれとは異なることから、今後も大きく報じられることはないでしょう。日本国内でのしょうもない中国人被害事件を中国は大々的に報じるのにね。

 ほかのメディアが書いていない話を書くと、マジな話、この数ヶ月間における上海のこうした通り魔対策は日に日に強化されています。かつてはいい加減だった地下鉄の荷物チェックが今年の1月くらいから急に厳しくなり、すり抜けようとする人がいたらマジで怒鳴って止めようとするなど、荷物チェック機を通過させるよう駅員が厳しく指導されているように見えます。また駅内や街中に立つ警官の数もなんか毎月増えているように見え、特に今週なんか「なんでこんな多いねん」と私が思うくらい増えていました。
 何が言いたいのかというと、今回日本人が被害を受けましたが、中国人が被害を受ける通り魔事件も見えないところで既に何度も発生しているんじゃないかということです。日本人被害の事件を報じないのだから、いわんや中国人被害の事件もという具合に、報じられていないだけで既に数多くの通り魔事件があちこちで起きており、そのため街中の警官動員数も増えているのではないかとはっきり疑っています。

 実際、中国の地方都市では車で突っ込むなどといった通り魔事件がいくつか確認されているものの、中国国内でそれら報道は完全に封じ込められています。だから尚更とばかりにこうした事件が見えないところで起きているという疑念も持つわけで、警官数の増加もそれを裏付けるものだと考えています。

 まぁ日本も人のこと言えないというか、尼崎なんかは死亡者が一人だけなら殺人事件は報じられないし、バラバラ殺人も月一ペースと聞くので、感覚の問題なのかもしれません。ただ今回の事件は比較的警備員もいる森ビルで起きたことから、恐らく今後はビル入口にX線の荷物チェック機を置くよう指示が飛んで、またゼロコロナの時みたくめんどくさい手間が増えていくのだろうなと予想しています。

2026年5月13日水曜日

外より内に敵を求める中国

 先週末、中国のゲーム会社であるmiHoYoがリリースする「崩壊 スターレイル」をプレイ開始しました。このゲーム、というより会社は前から興味があり、崩壊シリーズのデザインの高さに注目していた矢先、先日ふとスターレイルに出てくる阮・梅のデザインが日本人には絶対に出来ないデザインだと思うようになってから俄然興味が湧いてきました。
 また昨今のスマホゲー業界ではもはや中国勢に支配され日本勢がウマ娘やブルアカなどを除けばほぼ撤退状態になっていることからも、中国製ゲームやらないとこの業界もうわかんないなという懸念もあり、プレイ開始を決意しました。

 そんなかんだで早速遊んでみたところ、前評判通りにデザインや音楽などの作りこみがすごく、またテキスト量も豊富で世界観にもかなり力を入れているという印象を受けました。ただまだプレイ開始から間もないこともあるかもしれませんが、明確に気にある点がありました。それは何かというと、戦闘目的です。
 このゲームは何もわからぬまま宇宙ステーションに主人公が放り出されてそこに現れる反物質と呼ばれる敵と戦うのですが、具体的に戦う理由が明確でないように感じました。一応、ステーションがこの反物質によって壊され研究者たちも逃げ出すのですが、何故襲われるのかも分からないし、また逃げ出す人たちも機材が壊れて大変だとは抜かすものの、なんかあまり切迫感がないというか、具体的に思想の対立や戦う理由がないのに主人公は戦わされているような感じがしました。でもってこれは何もスターレイルに限らず、中国製コンテンツにおいてほぼ共通の問題点であるように感じました。


 上の以前の記事にも書いていますが中国のアニメ作品のおいてはほぼ全て、最初は仲良くしてたりした味方っぽい奴が実は黒幕だたっというストーリーがワンパターンなくらいに共通しています。またスターレイルをはじめ、ほかの戦闘を伴う中国製ゲームでもなんかよくわからないまま敵と戦わせられて、結末を迎えてもなんで戦っていたのかはっきりしないで終わることが非常に多かったです。
 今回改めてスターレイルを初めて見て、この「よくわからないまま戦う」というのはつまり、単に魅力的な敵キャラを作ることができないのではと思うようになってきました。

 この魅力的な敵キャラですが、はっきり言えば作るのは難しいです。成功しているのだとスターウォーズのダースベイダー(実は主人この父親)、ガンダムのシャア(敵勢力にいるが実は敵勢力への復讐をたくらむプリンス)、ラピュタのムスカ(三分待ってやろう)などがいますが、セリフなどの性格異常に主人公らと敵対する動機なり背景、思想信条が人気を左右すると思います。ただそうした魅力ある敵キャラがいてこそ主人公らの立ち位置もはっきりするわけで、いい作品こそこういう魅力的な敵役がいるものです。

 それが前述の通り中国系コンテンツにはこれが全くおらず、味方の振りした黒幕がワンパターンなくらいに量産され続けています。なんで味方の振りした黒幕ばかり作られるのかというと、起承転結の転こと視聴者に意外性を与えられる展開パターンがこれしか持っていないからだと思います。
 その上で更に深読みすると、敵キャラというより敵との対立軸を作れないのかなというところまで至ったところで、なんか中国は外よりも内に敵を見出そうとする傾向があるような気がしてきました。

 というのも、中国の実写映画というとそのほとんどがスパイ映画で、多分恋愛映画よりも確実にスパイ映画の方が多いです。そうしたスパイ映画で出てくる敵役も基本的に外国(米国など)の内通者が多いのですが、機密情報盗んだり破壊工作したりしますが、そもそも何故敵対するのかという思想や価値観の衝突はまず描かれません。なんせ手引きする外国勢力があんまり表に出てこないのだから、対立軸自体が実はなかったりします。
 ではなぜそんな状態でもバトルするのかというと、これまた深読みすると「中国政府の方針に逆らう」というのが根本的戦闘理由になっていきます。

 ここらへんで浮かんできたのが日本の極左を含む社会主義勢力です。古今東西国籍問わず、何故か社会主義勢力は内ゲバが激しく、思想の異なる外部勢力よりも内部で殺し合った人数の方がどこも多いです。かねてから社会主義勢力は内部抗争が激しくなりやすいという見解は持っていたのですが、以上の中国系コンテンツの「思想や価値観で対立する明確な敵が実は存在しない」という傾向を見て、なんか外よりも内に敵を求めようとする社会主義の影響がコンテンツにも出ているのではないかと思うようになってきました。

 なぜ社会主義勢力がこのように内向きに対立を起こそうとするのかと言えば端的に、綱領絶対主義こと異論や議論を許そうとしない体制が最大原因です。そのため資本主義をはじめとする外部勢力以上に内部勢力の異論を潰そうとする方に神経を尖らせ、外部よりも味方内の異分子を締め出そうとするなど強く敵視する傾向が強く、抗争も外部以上に内部で激しくなりがちです。いわば、「大きな違いよりも小さな違いにこだわる」といったところでしょうか。

 こうした中国の社会主義的価値観はコンテンツ作品にも明らかに影響しているように思え、前述の通りスパイ映画では内通者や、味方の振りした黒幕とばかり戦い、資本主義の権化的な敵役は見られません。まぁ中国も資本主義だから対立要素内だけかもしれませんが。
 映画だけならまだしもゲームやアニメでもこうした傾向が強いというのははっきり言ってウィークポイントでしょう。前述の通り、この思想に囚われ明らかに対立軸を作るのがうまくなく、魅力的な敵役を作るのを苦手そうに見えます。

 とはいえスターレイルの主要キャラの作りこみや世界観はかなりしっかりしており、主人公キャラに関しては自前でも魅力的なキャラを作れるようには至っています。この点もかつては中国系コンテンツの弱点と言われていたところですが見事克服してきているので、対立軸も将来的には克服してくる可能性があると思います。

 なお日本の敵役に関して最後に少し触れると、「思想信条は正しいが手段が暴力的で焦りがち」系なキャラがやや多い気がします。まぁ戦うんだから暴力性を持たせなきゃならないんでしょうが。
 個人的に評価している敵役を上げるとラングリッサー4に出てくるギザロフで、斎藤道三のように徹底して国を乗っ取ろうとする野心だけで主人公の家族を殺害し足り虐殺したり、他国と戦争起こしたり、自国の将軍を死に追いやったりというゲス行為を繰り返しますが、野心と実力は本物で実際に国の乗っ取りに成功するという首尾一貫ぶりがよかったと評価しています。

2026年5月4日月曜日

上海の宝山寺


 昨夜たまたま地図を見てたら見つけたので、上海市内にある宝山寺に片道約30キロの道のりを自転車で走って行ってきました。


 
 ここは上海市内で唯一の唐風寺院とのことなのですが、実際見てみてほかの中国のお寺と違う印象がありました。この写真のように建物内装は基本的に漆塗りがベースで、余計な彩色が一切ありません。


 割と中国の寺院は柱や天井などに色塗る傾向があるのですがそういうのは一切なく、また境内のレイアウトもほかの寺院は奥へ奥へと細長いのに対し、宝山寺は横幅が広く正方形な敷地してました。

狙ったつもりじゃないが自分が撮影しているような形になってしまった

近くの道路から目立っていた唐風の塔


 上の写真のように境内両端を石畳の回廊が通っており、この辺は見ていて京都や奈良の寺っぽいなと感じました。ほかの中国のお寺にはこういう回廊は見ません。

真下からみた唐風の塔

敷地内には整備された庭園も




 こちらの猫は境内の中で寝ていたので撫でていたところ、起き上がって自分の靴の上に寝転んできました。しばらく撫でていましたが起きる気配なかったので、そっと足を移動させて去りました。


 その後、昼食を食べた後にスーパー銭湯に寄っていきましたが、運動後に風呂入って血圧上げたせいかまた頭痛起こして吐きそうになってました。片道30キロで往復60キロ程度だからそんな大した運動しているつもりないのですが。

2026年4月8日水曜日

中国のガソリン価格情勢

 本日、米国とイランが一時停戦することに合意したことが双方より発表され、これを受けて高騰していた原油価格は一時下がり、日経平均株価も急回復しました。とはいえ情勢は落ち着いたとは言い切れず、今後の展開もまだ読めない状況です。

 報道で見る限り、日本国内の情勢は消費者方面に関してはまだ落ち着いているというかガソリン価格が高騰している程度で大きな混乱は見られません。最もB2B方面では燃料価格高騰の直撃をはじめ、メディアがあまり報じないだけで既に大きな混乱が起きて負担も強いられているのではと思うものの、それでもオイルショックの反省が生きてかまだマシな状況じゃないかというきがします。
 個人的に気になっているのはあまり備蓄をしていなかった東南アジア諸国の情勢なのですが、これがとんと情報が入ってこないというかあまり日系メディアは報じようとしていません。ベトナムとかカンボジアなんかかなり影響を受けているのではと思うもののその状況が見えず、またドイツをはじめとする欧州諸国もどうなっているのかわかりません。

 そうしたあまり報道が出ないせいか、先々週辺りに「中国ではガソリン価格が数倍に跳ね上がって混乱している」というデマを流しているメディアも見られました。結論から言うとこれは完全なデマで、地域情報を発信する「本地宝」というサイトで上海市内のレギュラーガソリンにあたる92号ガソリンの改選前と直近の価格を比較すると、


・上海市内の92号ガソリン価格(本地宝)

2/24:7.04元/リットル(162.2円/リットル)
4/7:8.86元/リットル(204.2円/リットル)


 というデータとなっており、開戦前後の変動率では25.9%となっています。中国も数ヶ月分の石油備蓄を取ってあるだけに、さすがに高騰までは抑えられなかったもののそこまで日常生活が不安定化するほどには不足しておらず、比較的混乱を抑えている方でしょう。
 そもそも都市部では自動車はもはやEVの方が多数派となっていて電気価格がまだ引き上げられていないことから、電力会社は負担を被ってるものの一般自動車ユーザーは石油価格の高騰による影響をほぼ受けていないとも言えます。ここら辺は中国の戦略通りというか、石油依存から脱却して原子力やソーラー、風力発電などの電力でエネルギーを完結させる電力国家構想が比較的当たっていると評価してもいい気がします。もっとも化学系を中心に石油を消費する産業はいまだ多いだけに、産業界はかなりダメージを負っているのも間違いないでしょうが。

 敢えてここで長期的な観点に立つと、今回のホルムズ湾封鎖危機で最も大きな影響を述べるなら、将来の投資意欲の鈍化じゃないかという気がします。今回の結果を受けて多くの企業は将来投資よりも現状存在するリスクヘッジに意識が回り、今あるリスクへの対策によりお金をかけるようになる気がします。その結果、生産能力の拡大計画はストップされ、サプライチェーンの再編とかに動くようになり、結果的に世界経済の成長率も数年単位で鈍化させたのではないかと考えています。
 もちろんリスクヘッジをすることによって儲かる産業もあるでしょうが、基本的には攻めより守りに経営がシフトされ、全体消費はやや落ち込むような気がします。まぁ去年からずっと日本を含めやや景気が過熱気味だったので、冷ますにはかえって好都合という気もしないでもないですが。

2026年3月30日月曜日

中国人はマジで釣り好き

・中国で日本製釣り具が人気 輸出額6年で3倍超の182億円(共同通信)

 最近習近平は大人しくなってニュースに出てこなくなったのですが、こちらの中国への日本製釣り具輸出ニュースは久々に「お(´・ω・)」と思ったニュースでした。この内容は私も自信をもって事実だと太鼓判を押せる報道で、マジで中国人は釣り好きが多いです。

 週末ともなるとそこら辺の用水路でも釣り糸を垂れる人が多く、また市内を流れる川には「釣り禁止」と書いてあっても釣りしたり、中には投網までする人もいます。確かに、投網は釣りじゃないかもしれませんが。また個人的に忘れられないのは上海ロックダウン中の時、団地敷地内からフェンス越しに用水路に釣り糸垂らす人もいて、「この状況でも釣りしたいのかよ(;´・ω・)」と当時思いました。
 こうした釣り人が多いこともあり、またシマノをはじめとする日系釣り具ブランドの高さもあって、日本の釣り具をお土産に要求してくる中国人はよく見ます。駐在員仲間の間でも「例のブツを頼む……(´・ω・)」という具合に釣り具を要求する中国人は多いらしく、結構単価も高いのにと文句言いながら勝ってくる日本人も少なくありません。

 以前の記事でも書きましたが中国人は意外とテントをよく張るなど、スキーこそしないもののアウトドア文化は北方騎馬民族の文化もあって案外相性いいように思え、キャンプと釣りを組み合わせた渓流釣りツアーなんか用意したら意外と楽しんでくれる人も多いように思えてきました。また中国の釣りは基本川釣りで海釣りは内陸部なんかではなかなか体験できないだけに、一回日本とかでやらせてみたらマジではまってくれるかもしれません。
 であれば九州地方の離島などで、滞在日数がかかるものの海釣りツアーみたいなものを組むのも手かもしれません。離島経済にもかなり大きなプラスになると思うので補助金出してもいいと思えますし、変に締め出したりせず中国系旅行会社にも噛ませて離島で滞在中は釣りし放題みたいなプランを作るものありでしょう。まぁ「魚を全部取っていく」などという批判も起きるでしょうが。

 加えてこのニュースを見て思ったのは、あの名作の「釣りキチ三平」を中国でも普及させてみたら案外流行るかもしれません。いろんな釣り方法の解説本にもなっているし、先ほどにも書いた日本の渓流釣りへ引っ張りこむ上でもいいバイブルになるような気がします。何なら新作アニメにして作るのもありでしょう。
 ただ前にも書きましたがこの作品の「釣りキチ」という単語が最近色々引っかかるそうで、中国語版のタイトルはどうするかってことになります。パッと浮かぶのだと

・釣吉三平
・釣狂三平
・釣大好三平
・釣魚少年三平
・太公望三平

 真面目にこの作品は今アニメ化しても面白いような気がします。日本人もインドア趣味が増えてきていますが、釣りレジャーだけは昔も今も高い人気を保っています。生憎私はあんまりはまりませんでしたがやる人は本当に人生賭けてやっている人もいて、例の「佐世保市の城島さん」のように副業で野球しながら釣りする人もいるだけに、日本の釣りをもっとアピールすべきでしょう。

2026年3月14日土曜日

中国人はキャンプ文化と相性いい?


 最近習慣となっている近所の公園に行ったら、春めいた陽気もあってか多くの家族連れがテント張って盛り上がっていました。この日はスポーツイベントも開催されていて人で賑わっており、先週までまだ寒く静かだったのと比べると大きく様変わりした感じです。
 なお春と聞くと「ヤマザキ、春のパン祭り」がすぐ浮かび、その後脳内ですぐ「ヤマザキ、ハゲのパン祭り」へ自動変換されます。どんな祭りか知らないけれどなんか楽しそう(´・ω・)

 話を戻すと、上の後継を見てまた私は何故か「クリルタイ」という単語を思い浮かべました。クリルタイというのはモンゴル民族がリーダーを決める大集会を指し、今もこのような大規模な集会をする際は一か所に多くの人が集まり、テントを張ってしばらく生活すると聞きます。
 地味に中国人は北方騎馬民族も含まれていてこうした文化や慣習を持っていることを考えると、地味にテントを使ったキャンプアウトドア活動と相性いいのではと思うようになってきました。さすがに江南に住んでいる人で日ごろからテント張って暮らしている人はいないでしょうが、北の草原で暮らしている人なんかマジでまだそういう生活している人もいるかと思え、そうしたバックグラウンドを含めると今後中国でキャンプ文化とか一気に広がるんじゃないかという気がしてきました。

 ちなみに自分は週末はひたすら自宅で軍事研究(戦闘機や戦車模型の製作)に勤しむため、こうしたアウトドア文化はあまり興味がなく無縁です。自転車にはよく乗っているから同年代の聖人と比べたら運動量は多い方だと思いますが、あんまり外でどうこうするのは相性よくなさそうです。

2026年3月6日金曜日

防犯意識が下がってきた中国人

 中国では携帯キャリアを通して自治体や国が色々注意喚起メールを送ってきます。主に「オレオレ詐欺に気をつけろ」とか「防災サイレンを明日鳴らすからビビんなよ」などといったものですが、かつて春節前には必ずと言っていいほど「この時期泥棒多いから戸締りしっかりしろよ」といったメールが来てたものの、ここ数年は来なくなりました。

 この注意メールに限らず、なんか最近中国人の防犯意識がかつてと比べて劇的に落ちている気がします。例えば団地のアパート一つとっても、昔は各棟の1回階段入口には鍵付きの鉄扉が必ずついていました。そのため住民はまずこの鉄扉を開けてアパート内に入り、そこからさらに自分ちのドアの鍵を開けて入る鉄壁のディフェンスを敷いてました。
 しかし最近はというとこの各棟入口の鉄扉を廃して、誰でもアパート内に出入りできるようにするところが増えています。自分の住んでいる団地はほぼ全てこうなっており、鉄扉を開け放しにするか、完全に取っ払ったりしています。

 一体何故こうしているのかというと一番の目的は宅配対策です。基本的に中国は置き配ですが、各住宅のドア前まで配達人に運んでもらうため、アパート内に自由に出入りできるようにさせています。かつては鉄扉前とかに置き配するパターンも見られたものの、やはりドアの前まで持ってきてもらう方が便利だと考えるようになったのか、配達人が入れるように取っ払ってきているように見えます。
 こうした例を見るにつけ、何となく昔と比べて泥棒に対する防犯意識が中国でかなり下がってきている気がしてなりません。昔は本当に泥棒も多かったのかこの手の防犯意識が非常に高く、窓にも二重に鍵つけたり、ドアも二重鍵にする家も見られましたが、最近は見なくなっています。冒頭の注意喚起メールでも戸締り関連はほとんどなくなり、社会全体であまり泥棒を気にしなくなってきています。

 実際、この手の空き巣泥棒は減ってきているんじゃないかという気がします。というのも街中歩いていても露骨に「あ、こいつアウトローだな(´・ω・)」と思う人が減ってきているからです。
 冗談みたく聞こえるかもしれませんが、かつては本当に街中のそこら中でまともそうに見えない、っていうか明らかにカタギじゃなさそうな人間が当たり前のように歩いていました。このほか「パン買うお金ないからちょうだい( ゚д゚)クレ!」などと、堂々と嘘ついて物乞いする人も溢れていて、日本と比べるとカオスな環境でした。

 それがこの数年、特にコロナ以降はそうした如何にも犯罪者っぽい人は街中で見なくなり、それに合わせるかのように中国人全体の防犯意識も下がってきているように思うわけです。もっとも犯罪自体が減っているというわけではなく、冒頭でも触れたように今度はオレオレ詐欺こと通信詐欺が非常に増えていて、この手の被害や注意喚起は逆にどこかしらでほぼ毎日見るくらいになっています。
 ただ全体としてみるならば、空き巣や強盗などやや荒っぽい手段の犯罪は体感で減ってきているように思います。これはこれでいいことっちゃいいことですが、日本でもオレオレ詐欺が一巡してから闇バイト強盗が増えていったので、中国もそうならないことを密かに願います。

2026年2月15日日曜日

中国漁船拿捕に対する中国の意外な反応

・EEZで逃走した中国漁船の船長釈放…担保金支払いを保証する書面提出(読売新聞)

 3日前に長崎県沖で日本側に拿捕された中国漁船ですが、船長は上記ニュースの通り担保金を支払って釈放されたそうです。この事件が起きた時、ただでさえ日本への批判を強めている中国政府がまたこれを出しに日本へ殊更な批判を展開するのではと少し懸念していましたが、結果から言うとさにあらず、中国側も報道こそするものの煽り立てるようなことはなく、3日過ぎた現在に至っては誰も話題にすらしなくなっています。

 実際に中国の報道を見ましたが、船長が拿捕された事実について報じてはいたものの敵愾心を煽るような書き方はしておらず、記者会見で触れられた外交部の報道官のコメントも通り一辺倒な内容でした。ただ高市政権への敵愾心が選挙前と比べてなくなったわけではなく、欧州でまた告げ口外交をしているあたりは今後も何か材料があれば対日批判を激しくしてくる可能性は高いでしょう。

 以上の通り政府間では特に大過なく処理されたこの事件であるものの、ウェブ記事に対するコメント欄を見ていると日本の対応を批判する個人コメントは散見されました。具体的には日本の横暴的な行為だとか、何の権限があってこんなことするなどという質の低い内容ばかりだったものの、その中に一つ想定外というかちょっと反応に困るコメントがありました。

「(船長の釈放を受けて)日本はお金を払えば釈放してもらえるのか……(´・ω・)」

 一見して、「え、そっち?(;・∀・)」と思ったのがこのコメントです。中国の刑法とかどうなっているのかあまり把握していませんが、今回の件のように担保金(保釈金)を支払えばすぐ保釈してもらえるという事実に驚く中国人がいることが、自分にとって一番サプライズでした。実際なんか見ている限りだと、経済犯とか中国だと逮捕された一切拘置所から出してもらってないように見えるだけに、中国だと保釈制度がないのかもしれません。
 実際に昔違法賭博で捕まった日本人に聞きましたが、軽犯罪であるものの10日間くらい拘留されたそうです。何かした外部の関係者が手続きを取れば7日くらいで済んだそうですが、拘留中は座ることを許されずただ立っているだけで非常に辛かったと話しており、日本と比べると保釈のハードルは高そうです。

2026年2月6日金曜日

中国で何故悲しい顔の馬のぬいぐるみが売れ出したのか


 先週あたりからこのへの字口の馬のぬいぐるみが中国で売れているというニュースが報じられています。何故このぬいぐるみが世に出たかという背景についてはすでに報じられているので触れませんが、何故売れているのかについて自分の個人的見解として述べると、中国人が弱さを見せたくなったことが根底にあるのではないかと穿っています。

 まず大前提として中国人は日本人と比べると弱さを隠そうとする、というより自分の力を誇示しようとする傾向は確実にあると言い切れます。面子の文化の影響によるものかもしれませんが、基本的には自分は強いということを周りに見せようとして、自分に非があったり劣ることを素直には認めたがらないところがあると私は思います。この辺、「プライドの高いおっさん」が日本人にとってイメージしやすいかもしれません。

 そうした性格を反映してか、子供向けのぬいぐるみというかキャラクター製品を見てみると、生意気そうな子供キャラクターが多いようにも見えます。映画がヒットした「哪吒」なんかもそうですが、こうした子供のキャラクターは中国だと大人に反抗的で生意気なキャラクターが多く、そういうキャラほど人気が高かったりします。
 なお哪吒は日本だと「ナタク」と読まれますが、どうもこれって封神演義訳した安能務の誤訳らしく、実際中国語での発音は「ナザ」に近いです。

 話し戻すと、上記のような傾向から中国だと素直だったり弱そうな子供キャラはあまり見当たりません。これと対照的なのが日本のちいかわなのですが、このちいかわが中国で近年高い人気を得ていることが最初の発想のきっかけでした。

 前述の通り中国では弱そうなキャラはあんまり生まれてこず、むしろ小生意気で強さを誇示するようなキャラばかりである気がして、この特徴に合致するサンリオのクロミも日本以上と思うくらい人気が高いです。なお自分もクロミは高く評価して、仙台で買った伊達政宗コスのクロミのシールをパソコンに貼っています。
 そんな中国でも、近年は先のちいかわのように弱さを前面に出した日本のキャラクターが人気を得てきています。今までは日本でも人気だし単純にちいかわのキャラが強いんだろうと思っていましたが、今回の自信なさげに口がへの字となっている馬が人気となったのをみて、今までと違って中国人も弱さを前面に出したキャラ、ちょっと意味は違うかもしれませんがゆるキャラっぽいものを求め始めているのではと思うようになりました。それと同時に、中国人自身も弱さを表に出したいという気持ちがあるのではという気もしてきました。

 最初に述べた通り、中国人は個人として自分の強さを日本人に比べ誇示しようとする傾向があります。いい会社に勤めてたり高い給与をもらってたり、社会的地位が高かったり部下がたくさんいたりなどといったことを堂々と自慢する傾向があり、いつしかそれは面子バトルのような価値で互いに誇張し合うことすらあります。
 しかしこのところの中国の不景気、そして果てしない無限競争に、中国人自身も強さを誇示することになんか疲れてきているようにも見えます。特に若者なんかどんなに努力したって就職できないような絶望的状況に置かれており、競争を続けたりすることに忌避感すら持っているようにも思えます。

 何が言いたいかっていうと、「俺は強い」っていうよりも「俺は弱い(だからもっと優しくして)」みたいな姿勢を潜在的に出したいと思う中国人がこのところ増えているのではないかと私は思っています。それが今回の馬のぬいぐるみのヒットに現れたというか、弱さを前面に出したキャラクターに共感する動きが広がってきているように見えました。
 以上は実際に中国人に確認したわけではなく自分の個人的見解に過ぎませんが、日本でもエヴァンゲリオン辺りで後ろ向きな性格の主人公が人気を得るようになってきており、今後中国でもそうしたネガティブなキャラが人気になるような気がします。

 ちなみに主人公キャラなら、自分は「何するかわからない」予測不能系主人公が好きになる傾向がある気がします。「みいちゃんと山田さん」なんかまさにそういうキャラクターが多いから面白いと思ってるのかもしれません。

2026年1月14日水曜日

同盟国喪失に中国外交は思考停止中?

 なんか今日はニュースが目白押しというか奈良に李在民韓国大統領来て「奈良県警の警備で大丈夫か?」と思ったら、久米宏の逝去が発表されて今度はこっちに話題取られるという、ほんとあわただしい1日でした。ついでに株価も過去最高更新するし。
 久米宏について少し触れると、同時期に活躍した筑紫哲也と並んで日本のニュースの見せ方を間違いなく変えた一人だと思っています。ただニュースステーション降板後は他の番組でそれほど目立つ活躍は見せず、実際自分が見ていてもこれはと思う司会ぶりは見られませんでした。ニュースステーションで燃え尽きたのか、またはニュースステーションで自分が作った新しい切り口から脱却できず、逆に古い立場に回ってしまったのではないかと私は見ており、こうした批評はあまり見られません。


 それで本題ですが、ほんの二週間前の年末において、まさかこんな世界状況になるとは誰も思っていなかったのではないでしょうか。年初に米国自身が「パーフェクトゲーム」と語るベネズエラ攻撃と首脳拉致に加え、約半世紀にわたり独裁が続いてきたあのイランでも非常に大規模な反政府活動が今も繰り広げられており、贔屓目もあるでしょうが現政権はこのまま崩壊するのではないかと思います。たとえ持ちこたえたとしても、その国力の減退ぶりは従来からの経済破綻も加わってかつてないものとなるでしょう。

 日本はベネズエラ、イランとはともに距離を置いていたためそこまで影響はなく、ウクライナと比べても対岸の火を見るような状態ですが、日本とは対照的に両国と友好関係にあった中国からすれば、その火は対岸の物ではないでしょう。実際、ベネズエラ攻撃直後の政府記者会見にて外交官がコメントを求められた際、三十秒近くも答えに詰まった上、箸にも棒にもならないどうでもいいコメントしかできませんでした。この一点を取ってしても、ベネズエラ攻撃は中国の完全想定外の事態であるとともに、現段階においてもその後の対応方針についてまとまっていないのが見て取れます。

 ベネズエラですらこんな状況なのですから、仮にイランで政権崩壊が起きた場合、やや意地悪ですが中国がどんな反応示すか今から見物でしょう。中国はこれまでやはり、ロシアとイラン、あと北朝鮮との同盟関係を軸に外交を展開し、親米国には圧力を、反米国には交流を行ってきました。しかしウクライナ戦争でロシアも疲弊している今、反米国筆頭のイランが倒れた場合は米国の圧力は中国に直でかかることとなるだけに、多分中国もこうした事態を全く想定していなかったし、どうすればいいのかとマジで今必死で議論してるんじゃないかと思います。

 こう思う根拠として、今中国にいてこうした世界情勢への反応とか見ていると、マジで思考停止しているのではと思う節があるからです。ベネズエラ攻撃について通り一辺倒な米国批判はしましたがそれも長くは続かず、また昨年末に各国で展開してきた日本への告げ口外交もピタリと止んだというか、やる余裕すら見えなくなってきました。
 また肝心要のイラン情勢についてもなんか非常にコメント数が少ないというか、むしろ言及を避けているような気がします。もちろん中国としては反米同盟国のイラン現政権に頑張ってもらいたいのが本音でしょうが、もはや応援できるほどイラン現政府が余力なく、また中国も今後の外交をどういう風に展開するかでこれまでの方針が崩れたためか、はっきりとした旗印を見せられずにいます。

 さらにこう思うのはもしかしたら私だけかもしれませんが、インターネットを遮断して全情報をシャットアウトしたうえでデモ隊に対する虐殺を行っている今のイラン政府の行為は、かつての天安門事件を想起させます。もしかしたら中国政府の中にもそう思う人がいて、だからこそイランについて天安門を国内で想起させないために言及や報道を避けているのではないかと勝手に勘ぐっています。

 あとこちらはあまり言及する人はいませんが、地味に中国はこれまで活発に活動してきた第三国外交、特にアフリカでの活動について、このところ失敗続きというか撤退が相次いでいます。スーダンの油田開発からは撤退しているほか、一部国で農業開発を手掛けたものの途中で放棄して修理部品のない農機だけが残ったという話も聞きます。
 まぁ専門家ではないので実際はどうなのかという点はありますが、中国が自分で言うほどアフリカへの影響力拡大はそれほど進んでいないように見えます。っていうか自国の経済も崖っぷちなので、アフリカ外交や支援が今後も続けられるわけはないとはっきり言えるし、債権回収もそんなにうまくないと思うから損失を抱え込むこととなるでしょう。

 こんな感じであらゆる方面で外交に失敗しており、イラン崩壊後の外交方針も全く目途が立っていないように見えます。恐らく春節の間に中国外交部は、休みなしで今後の方針を議論し合うことになるでしょう。
 また主要先進国の間でもレアアースをはじめとする恐喝外交ぶりが日本以外にも徐々に知れ渡るようになってきており、これ以前からの中国警戒論がますます高まってきているように見えます。日本としてはこれを機に、多少自腹切ることとなってもほかの国に中国レアアース対策として代替材料や使用量削減方法をほかの国、特に韓国などとも共有する方針を出せば、中国の影響力を下げつつ日本の株を上げられるのではないかと密かに思います。

 そのレアアースについても少し触れると、中国が対日規制を出してからというもののなんか政府や産業界をはじめ「ぐえー、やられたんご」みたいな規制を受けて苦しいと必死でアピールするような報道が目立った気がします。十六年前と比べると現在の日本はレアアースの依存度というか使用量がかなり減ってきているだけにノーダメージではないと思うものの、そこまで打撃を受けているかと言えば若干オーバーな表現に見え、何となく中国のメンツを成り立たせるためにダメージアピールを必死でしているように見えました。