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2024年6月25日火曜日

蘇州市の日本人母子襲撃事件について

 仕事中、東京上空で突如インド人がハイパー化して大暴れするような映画を急に見たくなりました。人間がハイパー化するというと非現実的ですが、インド人だら「もしや?」と思ってしまいます。
 さらにインド人がハイパー化した上で分身までして見せたらもう手が付けられない。

蘇州の日本人母子切り付け 中国外務省が「遺憾」表明 「偶発事件」と強調(産経新聞)

 本題に移すと、中国生活にかなり慣れている自分ですが昨夜このニュースを見たときはさすがに戸惑いを覚えました。
 ここに出てくる蘇州とは上海市から大体50キロくらい離れたところにある江蘇省の主要都市で、さすがに上海や広州には負けるけど、中国でも屈指の大都市です。また上海のすぐ隣という立地の良さから日系企業をはじめ多くの外資系企業が進出しており、経済規模も高く治安もよくて日本人からすれば住みやすいと思われている場所です。私自身も昆山市から何度も自転車で訪れていますが、イオンもあるし地下鉄もあるし、大都市で住みやすそうだなと思っていました。

 そんな蘇州で起きたこの通り魔事件。犯人の動機については報じられておらず日本人、もとい外国人を狙ったのか、人種関係なく無差別だったのかはまだわかりません。ただこうした無差別通り魔事件が起きたということもさることながら、これだけの事件が起きながら当初報道規制をして事件を一切報じようとしなかった中国政府の反応の方が私には恐ろしく感じました

 昨夜に日本の中国大使館サイドからの発表を共同通信が報じた後、すぐに私は中国語でもこの事件が報じられていないか調べましたが、一切報じられていませんでした。一部の個人ブロガーなどは報じてはいたものの、ニュースの引用元は日本側の発信であり、一目で中国政府が報道規制を敷いているとわかる状況でした。
 その後、今日の夕方になってようやく中国メディアも報じるようになりましたが、先日も吉林省で米国人4人が刺傷を受けるショッキングな事件を中国が黙殺していたことから、今回の事件も黙殺されると私は踏んでいました。最終的には公開しましたが、最初の反応からすると当初は黙殺しようと考えていたものの、日本側の反応を懸念して後から公開を決めたという風に見ています。

 何故中国はこの事件を当初は黙殺しようとしたのか。報じると模倣犯が発生するとか外国人へのヘイトがさらに高まることを恐れたとか色々言われていますが、単純に中国かっこ悪く見えるニュースはあまり国内で報じられたくないだけなんじゃないかと思います。ただ今回の場合はかばった中国人女性も怪我を負い、日本側の懸念や不安も大きく注目を集めたことから報じることとなったのでしょうけど、そもそも報じるかどうかを思案する時点でどうかしているでしょう。
 極端なことを言えば、今回の一件は今後中国で特定の外国人を狙ったテロ事件が起きたとしても中国は黙殺したり、事実を隠そうとしようとするのではないかという懸念を高めただけで、無意味に中国の信用を下げたに過ぎないという風に思えます。

 最後に中国の最近の治安について述べると、経済は確かに不景気ですがそこまで治安が悪化しているようには感じていません。そもそも昔の中国の方が色々おかしい人が多くて、喫煙禁止の場所で喫煙するのは当たり前、赤信号は守らない、あとその辺で子供にうんこさせるのも最近は見なくなりました。
 逆にというか個人的な体験で言うと、先日歩いていたら急に肩叩かれて、「おいお前、ポケットからさっきなんか落ちたぞ」と、傘袋を落としたのを教えてもらう親切に逢いました。蘇州の事件は確かに残念だしひどい事件ですが、中国人がみんながみんな通り魔をやるようなおかしい人間ばかりではなく、むしろ親切な人も多いということはわかってほしいです。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

中国人がみんな通り魔をやるようなおかしい人間ばかりではなく、むしろ親切な人も多いということはわかってほしいです。
について
優しさや残酷さは民族によらない個々人によると思います
中国人にも日本人にも優しい人はいっぱいいます

ロマン・ポランスキー監督の戦場のピアニストでは
主人公のユダヤ人はナチスのドイツ人将校に助けられて生き延びました
ドイツ人にも優しい人があり、ユダヤ人、ポーランド人にも残酷な人はいました
優しさや残酷さは民族によらない個々人による

花園祐 さんのコメント...

 自分でも当たり前なことを言っているつもりですが、国家政府の態度とか一個人の行動を民族全部に当てはめる人間っていうのが意外に少なくないというか……。
 ナチスの人間に関しては最近、「身近な人には優しく、距離のある人には冷酷」という心理行動にちょっと興味持って眺めています。この辺、隣人愛とかと絡めるとどうなるのやら。