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2008年6月7日土曜日

スピード社の水着問題

 最近時事問題の投稿が減っているので、たまにはホットな話でも書きます。

 さて昨日の水泳のジャパンオープンでは、早速スピード社の水着を着た選手が日本新記録をバンバン出して来ました。平泳ぎの北島選手に至っては、最初の予選ではミズノの水着を着てたくせに最後の決勝でスピード社の水着を着ての日本新記録です。奴め、勝負水着のつもりだったのか。
 ちなみに、水泳というのはタイム決勝という最初に泳いだタイム順に順位を決めるという試合形式以外では、最初に各組ごとに予選を行い、その予選で上位のタイムを出した者を最後に集めて決勝戦をするという形式をしています。なので、大抵の選手は二回くらいは同じ試合で泳ぎます。

 とまぁのっけから楽しい結果を残してくれて、ますます激しくなりそうなこの水着問題です。なんでも日本の水泳選手はオリンピックにて、日本水泳連盟とスポンサー契約を結んでいるミズノ、アシックス、デサント以外のメーカーの水着は着てはいけないことになっているらしいです。北島選手に至っては確か個人的にもミズノとスポンサー契約とか結んでいますし、こう考えると日本の三社が文句をあれこれ言うのもわかります。

 しかし、ここである情報を載っけます。ネタ元はYAHOOニュース(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080604-00000021-nks-spo)からですが、それによると日本の素材メーカーである「山本化学工業」がこの三社に対して、スピード社に負けない程に抵抗の少ない水着の新素材を提供を申し出たところ、二社から採用の返答があったものの、その後に二社へ選手の感想や意見を聞いても何も答えてくれないとのことらしいです。山本化学工業からすると、水着に対する選手の要望や感想を聞きたいと思っても、中小企業であるゆえか直接連絡を取る手段がなく、そこで採用した二社を通して聞いても、「情報を開示する理由はない」とむげなく断られたらしいです。

 このニュースは個人的に気になるニュースです。というのも、自分も昔は背泳ぎを専門にして水泳をしており、このスピード社の水着を着てみたいと思っている一人だからです。しかし日本企業でもこうしてスピード社に負けない(と主張している)水着素材を提供しているという会社がありながら、どうも話題の俎上に上ってこないのが不思議な気がします。しかも結局、ネタ元のニュースに書かれているように、山本化学工業はマスコミ各社にFAXにて自社の窮状を訴えるという異常な事態にまで発展しています。こうしたスポーツ材料というのはメーカーと選手の相互の連携が非常に重要だと聞きますし、山本化学工業の言っていることが事実だとすれば由々しき事態です。

 そして結論を言わせてもらうと、やはりこれだけの結果を残しているのですから水着の選択は選手に任せるべきだというのが私の意見です。確かにスポンサー企業になっている手前、日本企業の三社については可哀想だとは思いますが、やはり最大限の努力を払ってでもオリンピックというスポーツには望むべきでしょう。それをスポンサーだからという理由ではじくというのは、言い方が悪いですがお金のために努力を抑えるということになるのではないでしょうか。現状ではスピード社の水着が一番実績を上げているので、ここは水泳連盟も認めるべきだと思います。
 しかし、これはあくまで現状です。それこそ先ほどの山本化学工業の素材が実績を挙げるのなら、そっちを使えばいいだけの話です。今後はこの点に注目して推移を見守っていこうと思います。

2008年6月6日金曜日

猛将列伝 ~宮崎繁三郎~

 さっき見てみたら広告のところに、「派遣会社リサーチ」というのが貼られていました。多分、グッドウィルの記事を書いたからだと思いますが、なんかえらく皮肉っぽい広告になってますね。

 さて今日の猛将列伝、このシリーズでは私が以前に歴史上の名将を全部まとめて書いてみたいと思ったことがあり、それをこのブログでやってみようと少しずつ書いていますが、これまでと違って今回は近代戦の部隊長、旧日本陸軍の宮崎繁三郎氏を取り上げます。

 旧日本陸軍とくればこれまでにも、映画「硫黄島からの手紙」で一躍有名になった知将栗林忠道、ラバウルにて終戦まで守りきった聖将今村均、シンガポールとマレー半島にて大暴れしたマレーの虎こと山下奉文など、戦闘指揮能力については誰が最も高かったかで挙げられる人物は数多くいます。しかし、現実に誰が一番かというと、あの水木しげるをして「日本陸軍、最強の将」と言わしめた、この宮崎繁三郎を私も推します。

 この人がどんな人物かというと、言ってしまえば「無冠の将」といったところでしょうか。戦史に記録されている中でも、この人が関わった戦争で勝利した戦争は一つもありません。しかし、彼が関わった戦争というものは傍目にも、異常な環境にあるものばかりです。
 まず挙げられるのが「ノモンハン事件」。これは満州とソ連の国境争いが元に起こった紛争ですが、基本的に戦争で部隊とは半数でも死傷者がでれば大損害なのですが、この戦いでは日本軍は確か一個師団がほぼ全滅になるくらいコテンパンにやられたと言われています。そんな中、局地戦ながら唯一勝利した部隊というのがこの宮崎繁三郎氏の部隊で、しかもこの人は戦闘に勝利して高地を奪い取るや、その場所に自らの部隊名と奪取した日付を書いた石碑を埋め、戦後の国境画定の際に石碑を掘り出し、その高地は日本軍が勝ち取った場所だということを証明して日本側に有利に国境を広げています。この行為にはソ連軍も驚嘆したそうです。

 そして彼が関わったもう一つの戦争というのが、あの悪名高き「インパール作戦」です。これはインドの独立活動家に東条英機が泣きつかれ、無計画にインドを攻めるために行われた作戦です。この戦争では全体で八万の兵士が出征し、七万人以上が帰って来なかったというほど凄惨を極めた作戦で、しかもその死亡原因の大半は餓死によるものだという、補給線を無視した最低の作戦と今でも語り草とされています。因みに以前に読んだ記事によると、栄養不足による病死を含めた広義の餓死が、旧日本陸軍の兵士死亡原因の七割にも及ぶそうです。本当に、馬鹿な戦争をやったと思います。

 さてそんなインパール作戦ですが、最初から無茶な作戦であるにもかかわらずこの宮崎氏の部隊は連戦連勝。しかも、足りない食料などの補給を敵から奪い取りながら進み、現地で略奪行為はほとんど行わなかったというくらいですから神懸り的です。そうして奪った奥地の拠点のコヒマにて補給を待ちますが、そんなものとても運べるような計画ではなく、いつしか英米軍に包囲されてしまいました。そんな絶対不利な状況にもかかわらず、一ヶ月以上持ちこたえたというのですから大したものです。また、その後の撤退戦でも見事な奮戦振りを見せ、見事部下とともに帰還を果たしています。

 しかし、彼を「最強の将」と呼ばしめるのは、このような絶対不利な状況でも持ちこたえる彼の指揮能力だけが理由ではないと思います。というのも、彼はどんな状況下でも部下を見捨てず、自ら負傷兵を担架に担いで撤退を行うほどだったようです。また部下達も宮崎氏のことを戦後も賞賛し、また戦闘でも彼の命令を忠実に守ってお互いに負傷兵をかばいあったというほどですから、その名将ぶりが伺えます。

 そんな宮崎氏ですが、晩年には何度もうわごとで、「分離した部隊を間違いなく掌握したか?」と何度も呟いたそうです。エピソードから類推できる彼の性格を考えると、どんな思いでこのうわごとを呟いたか、胸が詰まる思いがします。
 何もこの宮崎氏に限るわけではありませんが、旧日本陸軍ではこうした活躍した士官ほど権限も低く地方に飛ばされ、失敗を何度も犯す無能な士官ばかりが中央で出世しています。どの組織でも大事ですが、信賞必罰こそ唯一組織を維持できる鉄則だと私は思います。

  今回の参考文献
「昭和の名将と愚将」
 半藤一利+保坂正康 文春新書 2008年出版

2008年6月5日木曜日

書評「ゲゲゲの女房」

 ここで言うのもなんですが、私は漫画家の水木しげる氏の大ファンです。水木しげるロードにも去年行ったし、本も結構買い込んでいます。特に自伝マンガに至っては、ゲームのパワプロで滅茶苦茶打ち込まれた日に読み返して、号泣したことすらあります。

 そんな自分なわけだから、今回水木しげる氏の奥さん、水木布枝氏が書いたエッセイ、「ゲゲゲの女房」も早速チェックしました。内容は奥さんの視点から水木しげる氏を紹介するもので、非常に面白かったです。
 気になった場所はというと、なぜ水木しげる氏と結婚したのかということについて、そうなるようになったからと答えている点です。あとがきにも書かれていますが、
「最近は出生環境、入学、就職など人生の入り口ですべて決まってしまうようによく言われていますが、そんなことはないと思います。人生は終わりよければすべて良しなのです」
 といった内容のことを言っておられ、なかなか深みのある言葉に聞こえました。実際に水木しげる氏も、「家内は生まれてきたから生きているような人間だ」と評しております。

 それこそ、売れない漫画化時代の水木しげる氏は苦しい生活を強いられていたようです。それでも婦人の水木布枝氏はその環境について不運さを嘆かずに夫を支えていったというのですから、是非私も手本としていこうと思います。

グッドウィル支店長逮捕事件について

 ちょっと古いニュースになりましたが、確か一昨日にグッドウィルの元支店長や課長が、本来禁止されているはずの派遣労働者の二重派遣を行っていたということで逮捕を食らいました。この二重派遣というのは、ある工場がA人材派遣会社に10人労働者を送ってもらうよう依頼したところ、A派遣会社には八人しか集めきれず、残りの二人をB派遣会社に頼んで用意してもらい、その二人と自分ところで集めた住人で工場に送り込むというような派遣方法を言います。

 この形態だと、B派遣会社の人たちは同じ派遣労働でも、工場との間にA派遣会社だけでなくB派遣会社も入っており、その分中間マージンが取られ、もらう給料が少なくなる……というようなことが言われています。ホントのところはよくわからないけど。ともかく、そんな悪いことをしたから今回逮捕される羽目になったというのですが、どうもマスコミはグッドウィルは見出しに書くのに、今回二重派遣に加担したとして同じく関係者が書類送検された東和リースはあまり取り上げませんでしたね。

 ただ言わせてもらうと、なぜ今頃になってこんなことが犯罪になったのか、不思議に思います。この二重派遣自体は非常に悪質で、本来許されないものだと私は常日頃から考えていますが、人材派遣業界ではこの二重派遣がはるか以前から恒常化していました。第一、私自体がこの二重派遣を受けて、突然変な場所に派遣されてバイトをした事があります。確かに法律では規制されていますが、とっくの昔からやられていたことがなぜ今の段階で摘発されるのかが疑問に思います。ま、一つ思い当たる理由はあるけど。
 それと恐らく、このままこの二重派遣の取り締まりが進むなら、人材派遣業界は結構また動くんじゃないかと思います。本当に当たり前のように二重派遣しまくっているし、作業員とか集められなくなるんじゃないかな。

 それにしても、グッドウィルは本当に何をやらかしたんだろうなぁ。以前にも書きましたが、ここの会社は昔から嫌いで当初はざまぁみろとか思ってましたが、さすがにここまで狙い撃ちにされていると可哀想にすら思えてきました。まぁ言っちゃ悪いがこのまま潰れてくれるのが何よりだけど。
 恐らく、この一連の摘発はグッドウィルが政界関係者になにか茶々をやらかしたか、一方的に目をつけられたのが原因だと思います。この際だから他の人材派遣会社もとっちめてくれれば、もっとうれしいんだけどね。

2008年6月4日水曜日

後期高齢者医療制度の調査結果について

 やけに長いタイトルになったなぁ、法律名が長いせいだきっと。どうもお役所はネーミングセンスが悪いなといつも思っています。

 先ほどNHKの七時からのニュースにて、この後期高齢者制度の保険料の増減比較の調査結果について報道がありました。その報道によると、後期高齢者制度が始まった以前と以後で支払う保険料は、制度の対象となった人の約七割で安くなったというようです。しかし内実を見てみると、所得の高い層では約八割の方が安くなったのに比べて、低い層では約六割の方しか安くならず、今後はこういった所得の低い層に改善点があると舛添厚生大臣はインタビューに答えていました。
 また自民党の方でも、このように実際には保険料は安くなるのだから、制度の骨格は維持して一部改善を行えば運用していけると発表しました。

 さて、ここで私の情報屋としての出番ですかね。今の自民党の発言には大きな間違いが潜んでいます。というのも、この制度のそもそもの目的というのは、「若い現役世代にだけ負担を負わさせずに、高齢者も痛みを分かち合う」という目的だった気がします。なので、本来、制度対象者は支払う保険料が増加しなくてはいけないはずです。逆に保険料が減ったというのならば、その分の社会保障費はどこから出す、ってか余計に現役世代の負担がでかくなるだけではないでしょうか。

 私が言いたいのはつまり、そもそもの目的から乖離している現状にもかかわらず、骨格を維持して改善を行うというのは以ってのほかじゃないかという事です。前回述べたように、私自身はこの制度は75歳以上の高齢者だけを狙い撃ちにしており、廃止すべきだと思います。しかしその一方、まだ年齢が若い世代ということもあり、当初の自民党の方針のように、上の世代にも一定の負担は覚悟してもらいたいのが本音です。そういったことを抜本的に審議し、もっと開けた議論を行ってくれることを期待します。

水資源について ~浄化技術編~

 本当は今日の投稿の分まで昨日にまとめて書くつもりでしたが、ちょっと調子が悪くて久しぶりにえらく短い内容にまとめてしまいました。ただ塞翁が馬というか、昨日書き終えた後でちょっと今日のネタに関係するテレビ番組が見れたので、これはこれでよかったと思います。

 さて前回では世界のあちこちで水資源が文字通り、枯渇してきたという話をしましたが、人類もこのような状況に黙って手をこまねいているわけではありません。それこそ前回紹介したように、再来週から始まるスペインでのサラゴサ万博では海水を淡水化する技術が展示されるようですし、あちこちで水を飲料用にまで浄化させる技術が開発されています。

 そういった技術の一つに、中国でのある取り組みがあります。中国ではこのところ毎年、夏前の農業用水が必要な時期に、その名も「雨降らしロケット」を打ち上げています。これは上空で簡単なロケットが爆発し、中に含んでいる液体を上空にばら撒くことによって、人工的に雨雲を作る手段です。効果は聞く限り気休め程度らしいですが、それでも毎年やるんだよな。

 まぁそんなジャブ程度の軽い冗談はよしといて、真面目に水を浄化する技術について、日本の科学者の取り組みを二つ紹介します。

 まず一つ目は、六月一日のTBSの番組、「夢の扉~NEXT DOOR~」にて紹介された群馬工業高専の小島明氏の取り組みです。この人は現在新素材として、スペースシャトルの装甲に採用されるなど各所で注目を浴びている炭素繊維研究の第一人者であります。この人の編み出した浄化技術ですが、なんと炭素繊維をいくつかの束にして、そのまま水へジャブンと入れるやり方です。私も詳しいわけではないのですが、恐らく活性炭の原理を行っているのかと思います。水に入れた炭素繊維の分子構造の隙間に水を汚染する菌等が自然と集まり、その菌を狙って逆に水を浄化する微生物が集まり、その連鎖が続いて浄化されると紹介されていました。

 番組では、日本でもこのところ旅行のパンフレットによく載る中国の蘇州で取材がされていましたが、この蘇州というのは昔から有名な観光地で、中国でも「空の上には天国、地上には蘇州」というくらい、風光明媚な水の都として長く愛されてきています。しかしこのところの経済発展によって、この蘇州内を走る川も見るも無残に汚染されてしまいました。
 そこで早速この小島氏は炭素繊維を蘇州へと持って行き、ある川に入れて一ヵ月もすると、見事にその川の水質に改善の兆しが現れました。PH値(酸度)も改善し、またただの濁った汚い川だったのが濁りはなおらなかったまでも、それまでいなかっためだかがいつしか炭素繊維の周りに集まっていました。
 私は炭素繊維については詳しい自信があったのですが、まさかこんな効果があるとは全く思いもよらず、またその実際の効果に目を見張りました。

 そして二つ目の技術ですが、これもネタ元はテレビ番組で、今度は昨日テレビ東京でやってた「ガイアの夜明け」という番組で取り上げられた、日本ポリグル社の会長である小田兼利氏の取り組みです。この会社の名前の「ポリグル」の由来となっているのは、恐らくポリグルタミン酸、なんでも納豆のねばねば成分の一つらしいです。結構信じられないかもしれませんが、この成分が水を浄化するそうです。
 この会社ではポリグルタミン酸から粉末状の薬品を作り、その薬品を水に投入することによって水の浄化をやっているそうです。その効果はすさまじく、それこそ薬品を一匙水に入れてかきまぜるだけで、見る見るうちに濁ったバケツの水が透明になっていきました。なんていうか、手品を見ているような感じです。
 小田氏によると、水の中の汚れや悪い成分などはこれでほとんど除去できるそうですが、菌などは殺せないため、薬品を入れた水の上澄みを取り、煮沸するなどの必要があるそうですが、それを考慮に入れてもすごい発明です。

 因みに小田氏はその番組のインタビューにて、この浄化効果を発見した際は、「これで大金持ちになれる」と思ったらしいですが、その後は地球の水を浄化させるという使命感が強くなっていったと言っています。まぁこんだけ凄いものを見つけたんなら、存分にお金持ちになってもいいと思いますが。

 以上二つがここ最近で手に入れた、日本の水の浄化技術です。私の意見としてはこうした取り組みを拡大する一方、いくら恵まれているとはいえ日本人も水の大切さを噛みしめ、節水を心がけるべきだと思います。私などは風呂に入る際、まず体を洗い、そのまま髪を洗って最後にまとめて水に流します。一回一回泡を落とすよりずっと効率的なので是非他の人にもお勧めします。

  おまけ
 昔、日本のあるところで水が不足した際、他の各地から飲料水などが送られてきたそうですが、大阪だけは雨乞いする人間を送ってきたそうです。笑い話だから嘘だと思うけど、本当にありそうな話だしなぁ。

2008年6月3日火曜日

水資源について

 私が中国に留学した経験がありますが、留学から帰ってきて非常に痛感したことは水の貴重さでした。日本はそれこそ鉄、石油、果てには平地といった資源には一切恵まれてきませんでしたが、水という、もっとも貴重な資源には恵まれていてよかったと、心底思いました。

 こう言うのも中国では今、水がとてつもなく不足しているからです。大都市部ではそれこそ湯水の如くジャンジャン使っていますが、その水は長い距離を越えて中国の内陸部の農村から運んできたものです。しかしそのせいで内陸の農村では農業用に使う水が足りなくなり、作物に水をやることすらできないというのです。
 今回地震にあった中国四川省でも、もともとその名の通りに省内を川が縦横無尽に走り水が豊富そうな場所かと思いきや二年前に大干ばつに遭い、街中ではペットボトル一本の水が高値で取引されたという話すらあります。

 このような状況は何も中国に限るわけではなく、オーストラリアでもここ何年かは毎年のように干ばつに遭い、農業用水が枯れるといった現象が起こっています。
 こういった状況を反映してか、以前に行われた名古屋万博に続いて今月からスペインで開催されるサラゴサ万博のメインテーマは「水」で、海水を淡水化する技術が主に取り上げられるそうです。

 これに対して日本はというと、蛇口をひねればすぐ飲料水は出るわ、毎日風呂に入るわで全然余裕です、よく断水になる四国の香川は違うけど。日本にいるとなかなか気づきにくいですが、日本というのは本当に水に恵まれた国です。ですからここでは逆に、この有り余る水資源を今後どう有効活用するかを考えるべきだと思います。