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2013年1月3日木曜日

日系ブランドの驕り

 見る人によっては不快感を覚えるかもしれませんが、何人かの友人に話したところ比較的反応が良く、また愚者も百に一つはいいことを言うと言うので思い切って書くことにします。もっとも、そもそも周囲の意見を気にする自分ではありませんが。

 私はこれまで上海、香港に赴任しておりますが、どちらでもシーズンである10~12月の間はしょっちゅう国際展示会に行かされては出展している日系企業相手に取材活動を行ってきました。行った展示会の業種は自動車や電機はもちろんのこと繊維や食品などかなり幅広い分野に渡るのですが、どの展示会に行っても何を強みに海外市場で売り出すのかという質問するとほぼ必ず、「日本製ならではの高品質性……」という言葉が返ってきます。そのためこの手の展示会の取材記事の見出しは「高品質性をアピール」としか書けず何度も続くもんだからいろいろと突き上げを食らう羽目となっております。
 そういった個人事情は置いといて、敢えてここで疑問を提言するなら「高品質性以外になにか強みはないのか」ということを強く言いたいです。それこそ価格と性能のコストパフォーマンスに優れているとか、デザイン性の面で他国の企業を上回っているとか、他のメーカーにはない独自機能があるとか、マーケティングで競争力があるとか挙げられる項目であればいくらでもあるのに、日系企業関係者は誰一人としてこのようなことを口にしません。皆一様に性能や品質は高いが価格も高くてなかなか買い手と交渉で折り合わないと言うのですが、厳しい言葉を投げかけるのであれば高品質性で競争力があるのであれば買い手はつくのでは、何も強みがないことを「日本製ならではの高品質」と言いつくろっているだけなのでは。さらに言えば、そもそも本当にその商品は他国製と比べて品質面で勝っているのかとすら思え、「日本製」という過去に作られたブランドイメージにしがみついているだけではというように感じる時が何度かありました。

 話は飛びますが、私がこのように考えるようになったきっかけというのはちょっと意外な所というか、北京で去年末に行われたキヤノンの納会みたいなところの話からでした。私はこの話を人伝に話を聞いたのですが、なんでもキヤノンは去年に中国で起きた反日デモを引き合いに出して、「キヤノンはこれからは無国籍ブランドにならなければならない」と重役か何かが言ったそうです。
 無国籍ブランドというのは、敢えて言うならマクドナルドやマイクロソフトのように、その企業の商品なりサービスを受ける際にいちいち「アメリカの会社」というイメージを抱かない、世界中どこにあっても自然で意識することがないと思えるブランドを指すようです。キヤノンとしては日本に籍を置く企業ではあるものの「日系企業のキヤノン」ではなく「キヤノンはキヤノン」というように国籍ではなく企業単体で成立するブランドイメージを今後作る必要があると言ったそうです。

 話すことはいちいちもっともだし、キヤノンが言うのなら説得力があると私も感じます。というのも反日デモ以降、日系メーカーの商品は自動車や家電を中心に中国で大きく売上げが落ちましたが、キヤノンとニコンのデジカメだけはそれ以前と全く変わらずに売れ続けたそうです。その理由は単純で、高性能なデジカメを選ぶとなるとこの二社以外に選択肢がないというものからでした。ちょっとさっきから持ち上げ過ぎな気もするので一つ突っ込んでおくと、どちらも過去、かなり問題な規模で偽装請負をやっていた会社ではありますが。光学機器メーカー同士で性格似てるのかな。
 何が言いたいのかというと、やはり性能や品質が本当に優れているのなら消費者は多少値段が高くても、尖閣諸島の問題で腹立ってもその商品を選ぶのだと思います。逆に性能面で劣っていないにしろ、他のメーカー製とほぼ競合しているのであれば何かの「きっかけ」によって売り上げが大きく落ち込むこともあるのでしょう。

 具体的な業種について話していくと、自動車に関してはトヨタのハイブリッドエンジン、日産のルノーとの提携による国際販売体制などを中心に日系メーカーには確かに他国のメーカーにはない大きな強みがあると思います。ただ残念なことに中国ではこれらの強みがあまり効果を発揮しない(そもそもトヨタ自体が中国でのハイブリッド車販売に乗り気じゃなさそう)場所であり、また暴徒によって車が破壊される映像がテレビで大きく流されたことで去年の一件では大きく販売が落ち込むことになりました。
 ただ家電に関しては文句なしに、もはや大きな競争力はないと思います。確かにまだ性能や品質面で日系家電メーカーは海外メーカーを上回っているのかもしれませんが、たとえば中国メーカーと比べた場合、この品質面での差はこの十年で確実にかつ大きく埋まってきております。ではその埋まった品質面での差の代わりに何か新しい強みを身に着けたかというのであればさに非ず、発表とか見ているとやっぱり「高品質性をアピール」としか言ってないように見えます。

 結局のところ、「高品質な日本製品」というブランドイメージに日系メーカーは依存し過ぎなのではないかと思います。昔は確かにそうだったかもしれませんが、少なくとも現代においてはそれだけではもう商品が売れる時代ではないでしょう。それこそキヤノンの言う通りに、「日本製」ということを隠しても消費者はその商品を選ぶか否か、そんな商品を作れるのか作れないのかではないでしょうか。はっきり言って、今の日本企業は日系ブランドであることに明らかな驕りがあるように見えるだけに、使えるものは何でも使うべきではあるものの、真に競争力を養うためにはもうそうしたことは口にしない方がいいのかもしれません。
 どこぞの誰かともわからない会社だがいい商品を作る、ここの商品しか希望に合わない。ブランドに頼らずそんな商品を作ろうとする気概、さらに言えば消費者に求められていない高品質性以外の強みを追及する姿勢こそが今必要なのだと思う次第であります。

2013年1月1日火曜日

ベアテ・シロタ氏の死去について

 本題とは関係ありませんが、中国では昨年末の12月22日がマヤの予言での終末の日だから世界は滅亡すると軽い騒ぎになりました。結局何も起こらないというノストラダムス以来のオチでしたが、こっちで出ているLCCのエアアジアの公告に、「終末の日の後だからこそ旅行はなお楽しい!」っていうキャッチコピーが書かれてあって、中国にもいいコピーライターがいるもんだと感心させられました。

ベアテ・シロタ・ゴードンさん死去=日本国憲法起草に従事(時事通信)

 今日はごつい記事でも書こうと考えてましたが、ちょっとまた頭痛がするのと、個人的に印象的なニュースが出てきたのでこっちを取り上げます。上記リンク先に書かれている通り、日本国憲法の起草に関わったベアテ・シロタ氏が12月31日に亡くなっていたそうです。ベアテ・シロタ氏、というよりその父親のレオ・シロタ氏については以前にも記事を書いておりますが、新憲法起草を通して日本の戦後史に非常に強い影響を与えた人物と言っても過言ではなく、このニュースを見て一つの歴史が終わったと強く感じました。
 彼女の死が直接何か、新しいことにつながるというわけではないのですが、歴史というのは他の物事と同じように基本的に始まりがあれば終わりがあります。何か一つの事件が始まれば、その直接の影響を及ぼす期間なり時期というものには終わりがあります。それこそ民族や国家も例にもれず、繁栄を誇ったローマ帝国ですら滅び、今あるアメリカや日本という国家もいつの日か終わりを迎えるという方が自然です。

 ちょっと自分でもわけのわからないことのたまっている気がしますが、終わりを連想させるような一つの区切りとなる事件があるからこそ歴史というものは認識しやすくなる気がします。今回のこのニュースもそういうものを連想させるものとして、一応記念に書き残そうと思った次第です。

2012年12月31日月曜日

今年、そして来年

 この記事を書き始めた段階で既に2012年が終わるまで1時間を切りました。当初はこのまま更新せずに寝てしまおうかとも思ったのですが、ふと2012年に一体自分は何本記事をアップしたのか気になったので軽く調べてみたところ、この記事を含まずに291本も書いていました。自分で言うのもなんですが、更新し過ぎでしょう。

 あと同様に去年末は何を書いたのかも気になったので同じく調べてみたところ、「世界の2011年を振り返る」という記事を書いてました。内容としてはビンラディンを筆頭にアメリカの敵が一斉に死んだということと、2012年は世界中で首脳を決める選挙が重なることなどに触れられており、日本も変わるかもしれないとか言ってたら本当に今月変わっちゃいました。あと書いている記述としては、「欧州債務危機も多分来年に本格的に火を噴く可能性が高く、今年も色々死んだせいでそれなりに騒がれはしましたが、後年になって2011年は嵐の前の静けさだったと評されるかもしれません。」という文言もあります。こちらは心配していたほど大きく火を噴くことはなく日本の景気も復興需要があったせいか割と穏健さを保ちましたが、後半に至っては経常収支(国全体の収支バランス)が赤字を記録するなどやや曇り模様が見えてきました。この経常収支についてちょっと一言付け加えておくと、国家財政がどれだけ赤字であっても経常収支が黒字な間は問題ないと主張する人が散々このブログのコメント欄に書いていましたが、経常収支も赤字になったけどどう考えてるのとちょっと意地悪く聞いてみたいです。

 私個人のこの一年は全く以って穏健というか、2011年が引越しが三回、勤務地が三回変わるわで激動だったことを考慮すると、今年は引っ越しは一回あったものの上海から全く動かず静かな一年だったように思えます。ちなみに、日本への一時帰国回数は二回です。ただ来年は今年よりは確実に変動を持つことが既に確定しており、年明けはまだのんびりできますが春先からは結構笑ってられない状態に陥ることになります。もっともそれは自分が望んだ事態であるため、楽しみであることには間違いないのですが。

 ちなみにこの時期が来ると毎年思い出すのはあの日こと、2009年の1月2日です。知ってる人には早いですがこの日に私は自転車での房総半島一周を突然思いつき、即日実行してえらいことになりました。こんな目に遭っていながらもまた機会があれば、今度は二日かけるとかもうちょっとスケジュールに余裕を持たせてチャレンジしてみたい、というか9月に帰ってから自転車に一度も乗っていないので早く乗りたいとか考える当たり、つくづく自分は反省のない男だと思えます。

2012年12月30日日曜日

日本人は侍か?忍者か?

 いつごろかは忘れましたがかなり昔に海外の人にとって日本人は侍というイメージを強く持たれており、それがいい方向に作用しているということをブログで書いたかと思います。日本人がどうして侍というイメージを持たれるようになったかは新渡戸稲造の著書「武士道」のほかに、黒沢映画などの影響によるところが多いと予想されますが、北京での留学中に相部屋だったルーマニア人ですら、「日本人はどんなことにも黙って我慢する忍耐強い民族だと親父に教えられた( ゚∀゚)」と言っていたくらいなので、その浸透度は計り知れないでしょう。
 ただ日本人のイメージとくれば侍のほかにも、こちらはショー・コスギ氏らが出演した映画による影響か忍者というイメージも海外で負けじと強いです。侍と忍者、どちらも大多数の現代日本人からすれば直接関わりはないものではあるものの(あったら怖い)こうしたイメージを保持することは明らかにプラスに働くために大事にすべきとは思うのですが、それでも敢えて一言いうのであれば、私は侍というイメージより忍者というイメージを強く意識して押し出すべきだと主張します。

 一体何故忍者を押し出すのか。別に私は甲賀忍軍の末裔というわけでもなく親戚に忍者がいるというわけでもないのですが(いたら怖い)、こう考える理由として一つには外人の考える忍者のイメージがぶっ飛んでて好感を持たれるのに侍より好都合であることに加え、忍者のイメージの方が日本人の思想に割合マッチしやすいと思うからです。
 忍者のイメージ云々は省略して後者の思想にマッチしやすいという点に絞り解説しますが、あくまで私の主観ですが日本人というのは基本的に目立つことを嫌います(大阪人を除いて、それにしても今日は括弧づけが多い)。この目立つ行為を避けるということが忍者の持つスパイ性に近いというか、究極的には周辺環境に溶け込もうとする日本の文化様式に重なるのではないかと勝手ににらんでます。

 これは以前、といっても自分が記憶する限りだと確か小学5~6年生の頃に通った予備校での国語の授業で使用されたテキストに書かれていた内容ですが、噴水という建築物は西洋世界では風景にマッチするのに対し日本だとどうにもマッチしないと書かれてありました。その理由はというと西洋の建築思想というのは「自然を改造する」ことにあって如何に人工的な作為を建築に見せようとするのに対し、日本の建築思想は自然そのものの姿を可能な限り残そうとする、いわば真逆にあると論じてありました。
 この話は子供心にやけに記憶に残ったのですが、その後学生時代に京都に行ってからはなおさら納得感を深めました。知ってる人には早いですが京都は「借景」といって、住宅など建築物を建てる際に背景にどんな光景を入れるか、京都の場合ですと具体的には山々ですがそうしたものを考慮して建てます。建築というものは同じ東洋人でも日本、中国、韓国で明らかに様式が異なり、割かし民族ごとの思想が反映されやすいものだとかねてから考えており、この借景という概念一つとっても日本人の究極的な思想形態というものはここにある、つまり自然に如何に溶け込むかにあるのではないかと考えてるわけです。

 そうしたことを考えるにつけ、侍の持つ「寡黙」、「忠義」といった要素よりも忍者の持つ「隠密」、というか「ステルス」という要素の方が日本人と相性がいいのではないかという結論に至りました。以前にも書きましたが日本政府は今、「クールジャパン(゚∀゚)」という用語を使って日本のコンテンツを海外向けに打ち出しておりますが、海外に住んでいる自分の身からしてこの用語はあまり見かけることはなく、そもそも「クール」と「日本人」では連想しづらいと感があります。それならむしろ標語を「シュールジャパン(・ω・)」に変えて、ありのまま、自然なままの日本人の姿を打ち出す方が日本人の思想にマッチした上で、海外の人にとっても連想したイメージが作りやすいのではないかと常日頃から考えてるわけです。
 その「シュール」という言葉と「自然(=周囲)に溶け込む」という思想を訴える上で忍者というのは非常に恰好の材料であり、また既に持たれている既存イメージを流用することも可能であることから、提案をするという意味で今回このような記事を書くことにしました。最後に蛇足となるでしょうが新渡戸稲造は「武士道」なんて書かずに「忍道」って本を書くべきだったんじゃないかとも思っており、「忍道とは、隠れることと見つけたり」みたいな感じで海外に紹介した方が色々面白かったのではとも思ってたりします。

2012年12月29日土曜日

中国の10大ネットニュース


 上海ではこの一週間、ずっと雨が降っててピーカンな天気よりややぐずついた天気の方が好きな自分ですらいい加減にしろと思いつつ今日選択をしたわけでしたが、雨を通り越して昼過ぎから雪降ってました。夕食もローカルな店で鶏肉定食でも食べる予定でしたが、寒いのでずっと家に籠ってPSPをし続け、結局ファミリーマートでチキン南蛮うどん買って終えました(;一_一)

 話は本題に入りますが、一昨日付の「証券時報」という新聞で今年のネット10大ニュースという特集がありました。ちょうど一年を振り返るいい時期なので、本業でもあるし今日はその内容を簡単に翻訳してお伝えしようかと思います。

1位 白酒の可塑剤混入事件
 これは以前にも私も取り上げましたが、旧正月の時期を控えて最も書き入れ時であるこの時期に、中国の高級酒「白酒」に可塑剤が混入していたことが発覚しました。最初に発覚した中級白酒メーカーの「酒鬼酒」は株価が大下がりしましたが、その後も貴州茅台酒、五糧液などほかの城酒メーカーも一部品種で可塑剤が入っているのがわかり、業界全体で今もなおえらいことになってます。

2位 ゼラチン毒カプセル事件
 こっちは結構前ですが、薬品などを入れるあのゼラチンカプセルにこちらもまた基準値を大幅オーバーするクロムが入っていたという事件がありました。こっちの混入原因はわりとはっきりしていて、横着する業者がなんと捨てられた皮革製品から原料のゼラチンを抽出して作っていたことが原因だったようです。ただ一時期報道が過熱していたのに、私の印象だと発覚から二週間くらいでぱたりと報道が止まったので、当局がもしかしたら動いたのかもしれません。

3位 ネットによる汚職官僚の摘発 日本でも事例がありますが、中国では今年にネットのブログ情報などから公務員の汚職が摘発されつという話が何度かありました。個人的に自分が面白かったのは年収150万円くらいの課長クラスの公務員が数億円する土地や物件といった不動産を複数所有していて、どっからその金は出てきたと疑問視されたことから摘発されたという例があります。

4位 工場建設に対する反対環境デモ
 排水流出など環境汚染事件の絶えない中国ですが、現地住民からしたら日本人と遜色ないほど環境に対する意識はこのところ高まっております。そうした風潮の中で今年、金属精錬工場や化学品工場の建設計画が持ち上がるや現地で建設反対運動が巻き起こり、計画そのものが撤回されるといった事件が何度かありました。社会主義、というよりお上の決定の強い中国でもこのような反対、そして撤回ということが起こり得るのだなと驚くのと同時に、計画を撤回せざるを得ないほど当局も環境問題に対しては意識を持ってきたのかと感じます。

5位 北京豪雨
 7月21日、北京市では激しい豪雨となって町中至るところで道路が冠水し大きな影響が出ました。水圧でドアが開けられず車に閉じ込められたまま水死した人も現れ、豪雨からしばらくは車脱出用ハンマーがネットで大量に売れたとのことです。

6位 反日デモ
 我らが日本との外交問題も見事ランクイン。特に書くことはなし。

7位 大物経営者と若年女性の結婚
 中国の不動産最大手、万科企業のトップが20代の女性と年の差結婚を果たし、ネット上では遺産目当てだとかあーだこーだとかいろいろ騒ぎになったそうです。

8位 高速無料化
 日本でやっているのとほぼ同じように、中国では今年10月の大型連休時に高速道路の無料化を実施しました。ただ実施したところこちらも日本と同じで各地で大渋滞を引き起こしており、社会的な損失の方が大きいと当局は批判されることとなりました。

9位 飲料メーカー2社の商標権争い
 中国には「王老吉」という、日本で言えば烏龍茶(烏龍茶はもともと中国の物だが)の様な酒の合間に飲む有名な清涼飲料水があるのですが、この王老吉の商標権を巡って広州薬業と加多宝の2社が物凄い争いを展開しました。裁判闘争は当然のこと、従業員同士で殴り合ったり販促会を妨害したりと、下手なプロレスよりずっとおもしろい展開が話題となりました。

10位 勝者無き値下げ競争
 今年8月、中国ではアマゾンの様な電子商取引サイト3社が猛烈な価格競争を繰り広げました。最初の始めたのは確か蘇寧電機という家電小売販売企業が運営するB2Cサイトからでしたが、これに呼応してライバルの国美電機、京東商城というサイトも大型値下げを敢行。結局3社とも売り上げは伸びたものの利益はほとんど出ず、痛み分けで終わったそうです。

2012年12月28日金曜日

中日新聞の安倍内閣批判記事について

「ネトウヨ内閣」「国防軍オタク内閣」… 東京・中日新聞新内閣記事に苦情電話が殺到(J‐CASTニュース)

 自分が一方的に毛嫌いしている中日新聞がまたなんかやらかしたそうです。
 話題となっているのは昨日付の紙面で、第二次安倍内閣の閣僚について各界のコメンテーターからの意見をまとめて乗せたそうなのですがその内容というのも全部が全部批判的な意見しかなく、見出しについては上にも書かれている通り便所の落書きレベルのような悪口が踊ったそうです。昨日の段階でネットで「これはひどい」的な取り上げられ方をしていたのを見ていましたが、J‐CASTの記事によると抗議の電話も相次いでいるそうです。

 中日新聞側は批判的な意見しか載せなかった理由について、「他にも多くの人に依頼したが断られるなどしてこの10人になった」と回答しているそうですが、はっきり言いますが疑わし言い訳です。というのも掲載された10人の論者はどれも自民党にかねてから批判的な人物で、意図的にこういった人たちに寄稿を依頼したようにしか見えません。ある意味、よくこんなオールスターを集めたなともいえるのですが。一人だけ名指しで批判させてもらうと、宮崎学氏は今はどうだか知りませんが以前に「突破者」という著書で「海外マフィアの進出に対抗するためにヤクザを根絶してはならない」と述べ、ヤクザの存在は必要悪だという主張をしたことのある人物で、こんな人に意見を求める中日新聞はヤクザ撲滅にあまりご熱心ではないという姿勢がうかがえます。

 あとこれは中日新聞に限る話じゃないのですが私は今回の第二次安倍政権の陣容を批評する上で何が一番重要化というと、第一次政権時とどう違うのかだと思います。そのため一昨日に書いた記事では官房長官が塩崎氏から菅氏に代わったという点を取り上げましたが、あまりこの点について言及するメディアがないのをちょっと残念に思います。あとよこしまなお願いですが、早く岸田外務大臣がどういう方針を持っているのか、どんな人物だったのかということを特集してほしいです。
 最後にもう一点、前回の記事で書きそびれたのですが未だ以って謎なのは安倍首相の経済ブレーンは誰なのかという点です。こういってはなんですが財務大臣に就任した麻生元首相は公共事業のばらまきしかカードを持っておらずお世辞にも財金政策がわかっているとは思え辛いです。これは安倍氏も同様で、日銀に対する施策や提言はなにかしらジャイアンに対するスネ夫の様な知恵袋がいると思うのですが、その人物が未だに見えてきません。誰かこの点で候補だけでも挙げてくれないかな。

上海動物園に行こう


 長期休暇一日目。昨夜降った雨は止んでいましたが天気はずっと曇りで気温も割と冷え込むという悪天候の中、上海動物園へ行ってきました。男一人で堂々と。
 動物園へは日本にいた頃からも上野を中心に何度か通っており、本人が言うのもなんですが成人してからの方が楽しめるようになってきました。上海動物園は去年も複数回訪れていましたが、今年は今回が最初で最後になりそうです。それにしても平日で、天気も悪かったからすごいガラガラだったな。


 動きの速いレッサーパンダ。写真撮るのもなかなか難しい。


 中国最強のキラーコンテンツといってもいいパンダ。普通、どこいってものっそりした動きしてるのにこの日のこいつは一味違い、常にガラス窓越しに動いていてまともな写真が取れなかった。


 つがいで仲良く一緒に寝ているライオン。結構寒かったのにいい感じで寝ている。


 子どもの虎。デジカメについているストラップをガラス越しに振ると猫みたいに反応してきたが、直接触れられないとストレスもたまるだろうと思ってすぐやめました。


 こっちも中国の動物園ではお馴染みのキンシコウ。こいつらも常に動き回ってて写真に撮り辛かったが、動きのある動物の方がやはり見ていて楽しい。


 今日に限るわけじゃないですが、上海動物園内には野良猫がやたら多いです。多分2~30匹はいるんじゃないかというくらいに出会いましたが、きっとほかの動物のエサとか盗み食いしてるんだろうな。


 この日はこいつらに会うために来たと言っても過言ではないカピバラ。見た目もかわいければ動きもあり、カワウソと並んでみていて飽きない。





 なお今回動物園を回っている最中に突然、「パンダの檻はどこですか?」と日本語で尋ねられました。なんで日本人って見かけだけでばれたんだろう。
 動物園を見終わって家に着いたのは午後三時半。寒い中歩き通しだったので早速2時間昼寝して、またゲームの「アクシズの脅威V」をやって過ごしました。ゲームの方は戦争に次ぐ戦争でなんだかこのところ疲れを感じており、戦いは人の心を疲弊させるものだと感じ入ります。