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2013年4月6日土曜日

韓国の近現代史~その八、韓国軍のベトナム戦争派兵

 前回では朴正煕政権の行った経済政策、いわゆる「漢江の奇跡」を取り上げましたが、この経済政策では日本を含む海外からの経済支援が非常に重要な要素となりました。朴正煕はこれらの経済支援を受けるため様々な外交を執り行いましたが、その中の一つとして米国向けに、泥沼化していたベトナム戦争へ韓国軍を派兵するという施策があり、この点についてちょっといろいろ言いたいこともあるので解説します。

 朴正煕はクーデターによって実権を掌握した後、1961年に米国へ赴きケネディ大統領と会っております。通説ではこの時の時点で韓国軍をベトナムへ派兵しようかと提案したとされますが、実際に派兵されたのはジョンソン大統領に変わった後の1964年でした。韓国側としてはベトナムに韓国軍を派兵する代わりに米国から資金援助を得ることが目的で、米国側としては戦力というよりも、同盟国から派兵を受けることによって戦争の正当性を高めるということが目的だったと考えられます。

 このような背景で派兵された韓国軍でしたが、ベトナムに到着するやその兵力に比して多大な活躍ぶりをみせたことにより「猛虎部隊」などと呼ばれベトナム軍側からも恐れられたそうです。派兵人数は30万人以上とされ、この兵力規模は米国に次ぐ大兵力であったことから実質主力の一翼をになったと言っても過言ではないでしょう。派兵された韓国軍兵士に対する給与は米国は支払い、また戦争に必要な軍需物資の需要が跳ね上がったことからサムスンは大宇などの韓国財閥もこの時期に急成長を果たしております。

 さてここからが本題になりますが、皆さんはライダイハンという言葉をご存知でしょうか。これはこの時に派兵された韓国軍兵士と現地ベトナム人との混血児のことを指しており、日本の中国における残留孤児問題同様に韓国への帰国、戸籍取得を認めるべきかで現在議論となっております。
 韓国に限るわけではありませんがベトナム戦争中は現地人との混血時出産が相次いだほか、兵士による暴行、強姦事件が相次いでおりました。そして、虐殺事件も同様に相次いでおりました。米軍もソンミ村虐殺事件という有名な虐殺事件を起こしておりますが、韓国軍も下記に列挙する虐殺事件を起こしております。

タイビン村虐殺事件
ゴダイの虐殺
ハミの虐殺
フォンニィ・フォンニャットの虐殺
(すべてWikipediaより、一部にグロテスクな写真が貼られているため閲覧時は注意)

 上記の虐殺事件はどれも無抵抗の村民を韓国軍が一方的に虐殺した事件とされております。これらの行為は米軍の調査によって明るみとなりましたが韓国軍側はゲリラ掃討のための正当な行為であるとして正当化し、当時の韓国軍司令官は現代においても同様の主張を続けていると聞きます。こうした虐殺行為の繰り返しに対し米軍も韓国軍を後方に移す措置などを、実行したかどうかはわかりませんが検討したとされます。

 これらの韓国軍の虐殺行為は長い間知られておりませんでしたが、1999年に韓国の新聞「ハンギョレ」が大きく報道したことによって韓国国内にも知られるようになりました。ハンギョレの特集記事は現地で虐殺事件の生存者に対しても取材が行われるなど精力的な報道でしたが、韓国国内では報道に反発する動きもあり、退役軍人らがハンギョレの事務所に乱入し備品を壊すという事件も起きています。なお、あまり言う必要もないでしょうがこれら虐殺の事実が長きにわたって韓国で隠蔽されていたのは朴正煕以降も、韓国では軍事政権が続いていたからです。

 非常に機微な内容なので詳しく述懐しますが、私個人としてはこれらの歴史事実を採り並べて韓国を批判するつもりは毛頭ありません。主張の仕方によっては「韓国は自国の虐殺事件を棚上げしておきながら日本に対して従軍慰安婦問題を主張するなんておかしい」などと言うことも出来るでしょうが、果たしてそういう逆批判をすることによって何か意味があるのかと考えたらあまりないように思います。そして何より、これらベトナム戦争中の虐殺事件について当事者であるベトナムが何か主張するならともかく、第三国である日本が余計な口を突っ込むべきではないでしょう。

 では何故この連載でわざわざ取り上げたのか。それは本当にたった一つの理由からで、もし日本がベトナム戦争中に自衛隊を派兵していたらどうなっていたのかを読者の方にも考えてもらいたかったからです。韓国以外にもオーストラリアやフィリピンなど米国の同盟国はベトナム戦争へ派兵しており、状況によっては日本も派兵していておかしくなかったと私は思います。ではなんで日本は派兵しなかったのかですが、これはなんといっても憲法9条の存在が大きかったからでしょう。
 ただ当時に日本は兵員こそ派兵しなかったものの、沖縄の米軍基地から飛び立った爆撃機はベトナムを何度も空襲しております。そのことに対して日本人は責任感を持てと言うつもりはありませんが、事実として知っておいてもらいたいというのが私の本音です。

「我が闘争」の著作権切れが間近な件

ヒトラー著書の出版禁止、著作権切れ後どうなる(読売新聞)

 ドイツでは出版禁止処分を受けており、日本でも「毛沢東語録」に並んで読書感想文の題材にしようしたら一発アウトなヒトラーの著書「我が闘争」が、もうすぐ著作権切れとなるそうです。著作権切れというと日本では「青空文庫」が有名で、著作権の切れた過去の文豪の作品がフリーで読めますが、「我が闘争」に関しては物が物だけにどうなるかが議論されており、ドイツ本国では今後も出版等を禁止するとの方針を出しているそうです。

 私自身は「我が闘争」を読んだことはありませんが、世界史の資料集に下記のような内容が引用されていたのを色濃く覚えています。
 大衆とは極めて愚鈍な集団であり、時に暴力的ともいえる強い言葉を呼びかけることによって簡単に扇動できる。
ヒトラーが演説に優れていたのは言うまでもなく、私も何度かビデオで見ましたが確かに迫力があって聞く人の心をつかむ能力に長けていたのでしょう。昔に指導を受けたことのある教師などは、ヒトラーという男は確かに問題のある人物ではあるが、あの大衆をまとめる能力については着目する価値があるとかねがね言っておりました。

 ところでこの「我が闘争」、自分も友人からリアルに「もうそろそろ自伝書いたら?」と言われるくらいみょうちきりんな飛んだり跳ねたりの人生を歩んでおりますが、折角書くんだったらこのタイトルをパロディにして「我が逃走」とかいうタイトルで出してみようかな。この手のパロディネタはよく浮かんで来るのですがいくつか挙げると、

・「我が放送」(テレビ会社のPR冊子)
・「我が包装」(製紙会社のPR冊子)
・「我が党争」(政界の暴露本)
・「我が水槽」(アクアリウム本)
・「我が清掃」(お掃除ハウツー本)
・「我が構想」(なんにでもOK)

 こんなことばっか考えてないで、もうちょっと自分の人生見つめ直した方がいいんじゃないかともよく思います。

2013年4月4日木曜日

暗殺者列伝~トーニャ・ハーディング

 このカテゴリの連載記事二発目にしていきなりネタに走りましたが、今日は覚えている人は多分ほとんどいないであろう元女子フィギュアスケート選手、トーニャ・ハーディングを取り上げます。

・トーニャ・ハーディング(Wikipedia)

 彼女はアメリカの女子フィギュアスケート選手で幼少の頃から頭角を現し、現代においてはトップ選手の間でほぼ一般的な技とはなっているものの我らが日本の伊藤みどり元選手に続き、トリプルアクセルを女子選手としては世界で二番目に成功しております。

 そんな経歴の彼女がどうしてまたこんな暗殺者をテーマにした連載にでてくるのかというと、1994年に起きた「ナンシー・ケリガン襲撃事件」がすべての原因です。ナンシー・ケリガンというのはハーディングとほぼ同時期にアメリカで活躍していた女子フィギュア選手で、名実ともにライバルでした。
 事件のあらましを簡単に説明すると、練習を終えて帰宅する途中だったケリガンは突如何者かに襲われ、ひざを強打されます。この影響で近くに予定していた大会を欠場することとなりその大会ではハーディングが見事優勝を飾ることとなったのですが、その後の捜査によってケリガンを襲ったのはハーディングの離婚した元夫だったということがわかりました。それどころかその元夫は、ケリガン襲撃はハーディングの依頼によるものだったと供述する始末でした。

 この事態に至ってアメリカのフィギュア教会もハーディング追放を検討しましたが、ハーディング自体が抗議するなどして処分は一時保留。そして事件後のリレハンメルオリンピックにハーディングはケリガンとともに出場しますが、お騒がせキャラは健在というべきかここでも一騒動を起こします。
 ハーディングはフリーの演技を開始した直後、突然リンクの上で泣きだして靴ひもがほどけた、または切れたとジャッジに抗議します。Wikipediaの記述によると当時の映像では靴ひもはしっかり結ばれており、これは恐らく出だしが上手くいかなかったことからやり直しを求めるために行ったハーディングの狂言という説を採っております。

 狂言だったかどうかは別としてハーディングのこの抗議は認められて時間をおいて再演技をすることとなりましたが結果は8位にとどまり、襲撃による怪我から見事復帰したライバルのケリガンが銀メダルを獲得したことによって明暗は大きく分かれることとなりました。
 リレハンメルオリンピック後、ハーディングは襲撃の事実をようやくというかやっと認めてフィギュア界から追放を受けます。その後は何故か全日本女子プロレスがスカウトに動いたり、同性相手に暴行を働いたり、総合格闘家としてマジでデビューしたりと話題に尽きない人生を送っております。

 正確には暗殺じゃなくて襲撃、しかも実行犯じゃなくて指示犯だけど、なんか取り上げたくてこのカテゴリで記事を書いてみました。ちなみにこの事件当時に私は小学生でしたが、誰かから攻撃を受けると、「ハーディングにやられた」などとわけのわからないことを友達同士で言い合ってました。

銀のさらのCM

 知られているかなぁとか思っていたらうちの親父が全く知らなかったので、今日は個人的に面白がってよく見ている宅配寿司「銀のさら」のCMを紹介します。



 百聞は一見に如かずなのでとやかく言わず上のCMを見てもらいたいのですが、ここの会社のCMは露骨に「ネタ」と「自虐」に走っています。多分広告代理店もびっくりな企画を通してくるのですが、度量があるというべきなのか無謀なところがあるというべきなのか、なかなかに難しいです。見ていて面白いと私は思うのですが。


 こっちのCMは最近放送されたばかりなので覚えている人も多いかもしれません。これも単純に見て面白いと評価しています。


 最後のこのCMはちょっと意表突かれました。まだ見ていない人に向かって言うと、認知症に対して非常にきわどい表現がなされているのですが、ショートストーリーとしてみるならこんな規制の厳しい時代によく作ったものだと感じさせられる内容です。
 このCMに限るわけじゃありませんが、近年の日本では認知症、知的障害者に対する表現に規制が激しく、一言で言えば「見え辛い」世の中になってきたように思えます。これは日本に帰ってきてから強く感じるのですが、電車や駅で知的障害者の方を見る時、何か異常に目立つような印象があります。こう感じる一つの要因として、テレビやお話の中で存在がないこともあるような気がします。

 逆に中国では、もちろんそのような障害を抱えた方も街中にいましたが、日本ほど目立ちませんでした。もっともその要因は普通の中国人がやたら声デカくて外だろうが電車の中だろうが、大声でしゃべっていることが大きいでしょうが。

2013年における中国の地方別の最低賃金引き上げ状況


 ちょっと調べてみたら中国各都市で最低賃金の引き上げがある程度で揃っていたので、今日は各数字を解説するとともにこれまでの賃金上昇ペースを自分の知る範囲で書いてくことにします。
 上記の表は今年に入って月額最低賃金(中国では月給、時給で最低賃金がそれぞれ分かれている)を引き上げた都市とその額を「中国新聞網」というニュースサイトが編集し、まとめた図表です。この中国新聞網というサイトは定期的にこうやって最低賃金とか住宅価格を見やすい表にまとめてくれるので、前職にいた頃もよく引用させてもらっていました。記事書く側からしたら本当にありがたい。

 それでは本題に移りますが、まず中国の最低賃金の前提をいくつか話すと、日本と同じようにこれは各都市や地方の自治体が金額を定めます。そして引き上げは年に1回だけで、時期はちょうど今に当たる、旧正月明けから6月くらいまでの間に行われることが多いです。今年もその例にもれず、上の表を見る限りだと主要都市では大体で揃っていますね。

 金額でみると上海市が1620元でやはりというか最高となっております。ちなみに今は「1元=14円」くらいがレートなので、この金額ですと「1620×14=22680」となり、日本円では2万2680円くらいとなります。
 日本円で考えるとやや心もとない金額ですが、かつての中国の事情を考えると随分と高騰したなと私には感じられます。折角だから軽く調べてみるとみずほのレポートがきちんとまとめてくれていて、これによると2005年の上海市の最低賃金はなんと690元と書かれており、わずか8年間で2.3倍にも上昇しております。あと確か2005年当時の最低賃金は全国的に500元程度だった気がするのですが、上の表を見てわかる通りにもはや4ケタ(1000元)以上で当たり前という状況で、上海に限らずどこの地方でも8年間で倍増したと言っても過言ではないでしょう。

 あと確か深圳市(深圳市は広東省内にありますが、何故か最低賃金は別枠)だったと思いますが、去年にここの最低賃金が全国で初めて1500元を突破したことで少し話題になったものの、今回の引き上げで上海市、広東省、天津市が1500元オーバーの仲間入りを果たしております。なんかこの分だと2000元オーバーもそう遠くないだろうな。
 以前の最低賃金と比べた上昇幅で見ると、各都市で2桁(10%以上)超の成長となっているのを見逃せません。特に江西省なんか太字にアンダーバー引いたけど、41.4%上昇ってちょっと急すぎないかと見ているこっちが心配になってきます。それと中国一貧しい地方と言われている貴州省も今回で1000元台に乗っかってきたことから、1000元未満の地方は今年中に確実に消え失せるでしょう。

 まとめになりますが、現在もなお中国の最低賃金上昇率は2桁ペースで伸び続けております。2012年の中国のGDP成長率は7.8%だったことから、経済規模の拡大以上に最低賃金が上昇しており、やはり政府としても格差問題の解消が重要課題だと認識しているのではないかと思えます。
 中国に進出している日系企業の視点で話すと、従業員として雇う中国人の人件費は上海市などでは2500元以上でなければ誰も集まってこない状態なので、今回の最低賃金引き上げによって短期的に賃金コストが上昇することは短期的にはあまりないでしょう。ただ事務所のスイーパーなどへの賃金額はほぼ最低賃金なので連動して引き上がることとなり、ビル管理とかそういう会社はそこそこダメージがあるかなと思う次第です。

2013年4月2日火曜日

北朝鮮の最近の挑発行動について

 コメント欄でもこの話が出てきたしそろそろまた解説を入れてもいいかなと思うのでまた北朝鮮事情について書いてみようと思います韓国の歴史の連載をやっているせいか、なんかこの問題に対する意識も自分の中で前より鋭くなっているような……


 ニュースでも報じられている通り先月に朝鮮戦争の休戦協定を白紙化すると宣言して以降北朝鮮の周辺諸国に対する軍事的挑発が活発化しておりますネット上ではこうした北朝鮮の挑発を無慈悲な○○シリーズ」という風にまとめて茶化しておりますが、私としてもグダグダ言ってないでやるならやれよと北朝鮮に対して思います。ただ北朝鮮の挑発が短期間に増加したという事実に対しては少し思うところがあり、結論をいきなり出すと、金正恩は軍幹部にいいように使われているんじゃないかとみております。

 まずこの問題で一番重要なのは、軍事的挑発を誰が主導して行っているかです。仮に金正日が生きていれば彼自身の強い意向が働いてと考えることも出来ますが既に彼は亡く、では彼の跡目として第一書記を継いだ金正恩が主導しているのかというとちょっと私の中では腑に落ちません。
 勝手な推測ではありますが、彼は第一書記に就任してまだ一年です。この段階では海外とのややこしい問題を起こすより国内統制、つまり自らの権力確立を進める段階にあるんじゃないかという気がします。しかしこのところの報道を見ていると、金正恩自身が軍事基地を視察する写真などが公開されており、あまり国内闘争に走っていないように見えます。

 これがどういうことを意味するかというと、父親の敷いたレールが盤石だったことから金正恩はすぐに北朝鮮の実験を握った、もしくは北朝鮮軍幹部が何らかの意図をもって金正恩を祭り上げ操っている、この二つのうち一つじゃないかと思います。
 素人の勝手な判断ですが、比較的若い頃から諜報部などで働いていた金正日と違い金正恩は本当にギリギリになって後継者となり、その軍歴も短いです。このような状況下で古参の軍幹部は果たしていうことを聞くのか前から疑問でしたが、このところの行う価値があるのかどうかわからない軍事的挑発を見るにつけ、金正恩は軍部をコントロールしきってないんじゃないかと強く感じます。

 じゃあ何のために軍事的挑発をするのか。仮に自分が北朝鮮軍幹部であると仮定すると、散々挑発して米軍などの介入、つまり侵攻を敢えて受け、責任をすべて金正恩になすりつける。そして自分は素知らぬ顔で戦争中に裏切り、金王朝が滅んだ後の北朝鮮で政治リーダーになる……こういうことを考えます。まぁちょっと都合良すぎる気もするけど。
 仮にこういう意図を持っているとしたら金正恩を「挑発は繰り返した方がいい」などとおだてて調子に乗らせればいいだけです。もし本当に米軍などが攻め込んできたとしたら戦後、北朝鮮は国連の監視下で暫定政府などが作られるでしょうから、そこで実権を握った後、将来的な韓国からの併合を待てばいいと思えちゃいますし。

 最後にこれも報道ベースですが、このところ北朝鮮からの脱北、それも元兵士が増えていると聞きます。中国もウィキリークスに公開された文書でアメリカに対し、「金正日が死んだらあの国はもたないから、焦るなって」と言ってたそうですが、あながち間違いじゃない気がします。

2013年4月1日月曜日

エイプリルフールに中国でしてみたいこと

 本日はエイプリルフールですが、日本なんかは大人しいものの、欧米では大手の新聞ですら宇宙人がスパゲッティを食べにやってきたなどとかなり激しい嘘ニュースをのっけてくるそうです。だからといってこのブログでもそういうエイプリルフールネタをやるというつもりはないのですが、前職にいた頃、中国でこういうことをやるとしたらどんな見出しがいいかでちょっと同僚と盛り上がりました。

 見出しをのっけるのはもちろん新聞で、中国らしくありえない見出しを書くとしたらどんなものがいいのかとそれぞれ案を出し合い、私などは「政府、民主化制への移行を決断 来年総選挙へ」という大真面目そうではあるものの有り得ない内容を出したらどうかと提案したら、そんな見出しを出したら嘘であっても即刻廃刊を喰らうとあまり評判はよくありませんでした。
 このほかには、「法輪功、活動が合法化」とか「チベット独立、政府が容認」などと、恐らく中国だと政治で冗談が言い辛いゆえかなんか政治ネタばかりが出てきました。日本を絡めたものだと、「尖閣諸島にズゴッグ上陸 日本、強硬策を展開か!?」なんて見出しで、

「魚釣島に4月1日、日本の自衛隊所属とみられる機動兵器ズゴッグ3機が上陸した。3機は現在も島を離れておらず、目的は不明。人民解放軍は対応を現在検討しているものの、現場のミノフスキー粒子が濃いことから砲撃などの手段を1両日中は行わないとの見方が広がっている。
 上陸した3機のうち1機はエースカラーの赤色をしており、シャア専用ではないかとの憶測がされている。ただ解放軍が解析した情報によると、問題のズゴッグは通常の3分の1の速度で水中を航行したとされ、情報をかく乱するためだけの塗装と指摘する専門家もいる」

 言ってはなんですが、一回でいいからこういう記事書いて載せてみたいものです。出来れば合成でもいいから写真付きで。