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2021年7月8日木曜日

取材時の受け答えのいい、悪いプロ野球選手

 ブログの記事には書いてませんが今年の米国での大谷選手の活躍に毎日心躍らせています。ただその活躍ぶりもさることながら、フィールドでの振る舞いやインタビュー時の受け答えなどみてもとても20代とは思えないくらい堂々としていて且つ落ち着きがあり、非常に好感が持て、ヒーローというのはまさに彼のような人物だろうと思えてきます。
 なお友人の大学時代の指導教授は昭和という時代について「長嶋茂雄」と答えたそうですが、その意はやはり時代を代表するヒーローであったためだそうです。この話を聞いた時はいまいちピンときませんでしたが、今大谷選手を見ていてようやくそういう意味だったのかと思えてくるようになりました。

 さてそれで本題に入ると、前述の通り大谷選手はインタビュー時の受け答えが抜群にいいというか、どんだけ粗を探しても落ち度という落ち度が見当たらないほど完璧です。ただ野球選手全員がみんなこういうわけじゃなく、やはり取材時の受け答えには甲乙あり、いくつか気になった選手を以下にまとめます。

1、田中将大選手(マー君)
 はっきり言って完璧、というか大谷選手よりも受け答えに関しては上だと思います。とにもかくにも礼儀正しい上に発言が謙虚この上なく、また誰かを批判するような発言も一切聞かれません。やはりプロ一年目に野村監督にこの辺しっかりしごかれていたのかもしれません。オコエもそういう人がいればな。
 ただどんだけ年齢重ねても「マー君」呼ばわりされるのは内心どうかなと思う節があります。「マーさん」にランクアップしてもいいような。

2、松井秀喜元選手
 ある意味でマー君以上の受け答えだったのが松井氏でしょう。確か米国の記者投票でも取材対応のいい選手でトップに入ったこともあり、どんだけ成績が不振でも必ず試合後にインタビューに答え、また自分の苦しい状況に関しても誰かを批判したりすることなく自分に責任があると言い訳せずに答え続けるなど、落ち着きという面ではぴか一でした。この辺は間違いなく親御さんの教育の賜物だと思え、特に巨人での優勝パレード後に浮かれた姿を見せた際、すぐに一喝が飛んできたというエピソードからしてもしっかりしたおうちなんだと思います。
 まぁそれ以上に、甲子園での敬遠事件に関しても一切批判しない点でも頭抜けていましたが。

3、イチロー元選手
 はっきり言って取材対応は悪い方でしょう。クールそうに見えて割と感情がはっきり顔に出るタイプであり、またうれしい時はやたら饒舌になり、不機嫌なときは本当に人を小馬鹿にしたような態度を取ることがあり、落差が激しい人でした。
 なんとなく見ていて、記者を値踏みするところがあり、ちゃんと知識持った人には敬意を払うけどそうじゃない人はもう本気で馬鹿にしようとするところがあった気がします。雑誌インタビューを見るとその片鱗が見え、専門的な質問には熱心に答えようとしているのですが、上記の松井氏と対照的に嫌なものに対する嫌悪感を露骨に出す癖はもう少し直した方が良かったのではと今でも思ってます。

4、野茂英雄元選手
 取材対応の善し悪し以前に明らかにマスコミ嫌いでそもそもインタビューにも応じることも多くありませんでした。ただ野茂氏がマスコミ嫌いとなった理由は十分理解でき、この辺に関しては自分も同情し、ああした態度になるのも仕方ないと考えています。プライベートでは饒舌で面白い人だと聞くので、一回会ってみたい人なのですが。

5、新庄剛志元選手
 マスコミにとって多分一番助かる人だと思います。というのも読者や視聴者を盛り上げる発言を自分からパフォーマンスとともにやってくれるので、メディアからすれば神様みたいな人でしょう。ただ彼の場合、盛り上げるだけでなく他のチームメイトも持ち上げるなどやはり周囲を慮って発言していたように見え、自分勝手ではなく非常に献身的な性格の人だったと考えています。

6、松坂大輔元選手
 この記事書くきっかけになった人。はっきり言えばこの人の取材時の対応は好きでなく、というのも発言にはっきりと驕り高ぶりが見られたからです。それでも成績上げている時は良かったものの、プロリハビラーとなってからは何かにつけて言い訳がましいことを発言し、球団などに対する感謝の言葉もあまり聞かれませんでした。っていうかソフトバンクには足を向けて寝るべきじゃない。

7、斎藤佑樹選手
 最悪の一言に尽きます。驕り高ぶりが激しいだけでなく「課題を見つけたから問題ない」といって何も成績上げないまま年齢を重ね続けています。彼の場合はさらにチームに対する発言もほぼ皆無で、チームメイトからも距離置かれているという話も納得できます。
 真面目に日ハムはリハビリやらせる前に取材対応をきちんと教えておくべきだったでしょう。それさえしっかりやっておけば球団側の人間として残すことも可能だったでしょうが、今のままでコーチとかやらせたらとんでもない舌禍事件を起こしそうです。

8、赤星、藤川元選手
 人気球団阪神のスター選手二人ですが、この二人は非常に取材時の受け答えが良かった印象があります。どちらも責任感が強いのとチームメイトに対する感謝の意識がはっきり出るタイプで、新庄氏みたいに面白いことを言うわけではないものの、インタビューに対して率先的に応じて球団を引っ張っていたように見えました。
 ただ赤星氏は時たまカッとなることがあり、有名な「入ってねーんだよこの野郎事件」なんか典型です。この前の矢野感得といい、やはり阪神の選手は血の気が多い気がする。
 一方、藤川元選手は要所でチームメイトを庇う発言があり、マートンの「ノウミサン」発言の時も「俺もノウミサン嫌いだよ」と冗談言ったり、また優勝を間際で逃したシーズンの終盤で涙ながらに「選手も頑張っているから批判しないでほしい」というなど、割と熱いスピリット感じます。解説者としても評判がいいので今後も楽しみな人です。

9、原監督
 顔芸の王。インタビューどころか写真だけで充分なニュース価値を持つことが多く、トークはもはや不要なんじゃないかとすら思います。もっとも、こんだけ顔芸が多いというのは普段から身振り手振りなど視覚で相手に訴えかけるコミュニケーションが多いのだと思え、これは多分外国人選手らには凄くいいんじゃないかと思います。
 インタビューに関しては硬軟を織り交ぜるというか、選手を叱咤するべき時はしっかり叱咤し、必要なときにはフォローに回るなどその監督としての手腕通りに指導者として見事だと感じます。一時はナベツネに目をつけられて可哀想でしたが、ナベツネが弱ってよかったなと本当に思える人です。

10、ダルビッシュ
 ぶっちゃけ、チャラそうな発言とは裏腹にかなり考えて発言を選んでいるように思え、かつての江夏氏を彷彿させるように裏IQの高い人のように見えます。その発言は他の選手個人に関してより球界全体に対するものが多く、この点だけでも他の人とは違った視点で発言していることが窺えます。
 まぁでもオフシーズンは自分から見てもややゲームやり過ぎで、ゲームのことばっかしゃべり過ぎじゃないかと思いますが。

2021年7月7日水曜日

北海道新聞記者逮捕調査報告書について

北海道新聞「取材手法、問題あった」 記者逮捕の調査報告掲載

 今日一ヶ月ぶりくらいに定時に帰れたけど疲れがたまってて目がやたら見えづらいので簡単に書ける時事ネタを取り上げます。

 さて既に報じられている北海道新聞記者の無断立入逮捕事件について北海道新聞が社内調査報告書を出したようですが、なんか会員じゃないと北海道新聞サイト内では見れないというので毎日の記事を引用しました。さすがミートホープの道新

 ざっと毎日の方で書かれた内容を読んで感想を述べると、一見してこの調査報告書は逮捕事件の詳細と反省を明らかにする目的ではなく、特定人物を守るために書かれていることがわかります。具体的に言えば捕まった記者に取材を支持した人物がその対象で、恐らくデスクじゃないかと思いますが、「あくまで現場が勝手に暴走して捕まりました」という風に書かれている模様です。
 中でも読んでて呆れたのは、具体的な取材指示を出した人物について、

「電話や無料通信アプリのLINE(ライン)で複数のやりとりがあったため、キャップが指示を出したのか、別の記者なのか、はっきりしない」

 という記述で、電話やLINEの履歴追えばむしろすぐわかるだろうと思えてなりません。そもそもそんな履歴を追うまでもなく、なにも10年前の出来事でもないのだから具体的に指示した人間、っていうか捕まった記者が誰に指示されたのかを聞けばすぐわかる問題で、敢えて上記記述を持ってきたということは敢えて指示者を曖昧にしている、若しくは隠しているも同然でしょう。
 また仮に聞き取りで指示者を明らかにしなかったとしたら、その記者はもうその仕事は辞めた方がいいでしょう。というのもマスコミと言うのは人の隠し事暴くのが仕事であり、逆を言えば隠し事をしてはならないという暗黙の了解があり、記者同士だと敢えて突っ込んだことを聞き合う文化があります。曽於不文律すら守れない、っていうか犯罪事件できちんと証言しない奴が人に何を聞くんだって話です。

 前々から道新はダブスタことダブルスタンダードの激しい新聞社と聞いていましたが、今回の事件を見てもまさにその通りだなと納得できます。自分は今ウェブメディアのJBpressで活動しているせいもあるでしょうが、真面目に最近テレビと新聞のオールドメディアのレベル低下ぶりには呆れを感じており、特に政治報道に関しては今や日本でナンバーワンは間違いなく文春でしょう。逆に新聞は何一つスクープも取れなければ、まともな政治解説記事すら出せていません。
 そこへきてこの手の社会報道でも見るべきものもなく、マジで現場の記者たちは何やってんだとそんな激しく記者活動したわけでもないですが思います。少なくとも自分も活動した国際報道に関しては、日本の記者の質が明らかに下がっているせいで相対的に自分の価値が上がっているようにすら思います。多分次に書くワクチン接種関連記事も、日系メディアはどこも似たようなのは書けてないでしょう。

 なお普段はよく毎日の記事を馬鹿にしていますが、今回の記事に関してはそこそこポイントを突いててまだ読める記事だなと思います。毎日の文章のくせと言うか、やっぱ所々で読み辛さを覚えます。
 この手の新聞業界独特の表現についても実は前から嫌っていて(大見出しと小見出しで同じ単語を使わない等)、そういう意味では割と最初からウェブメディアの方が自分は会ってたのかもしれません。

2021年7月5日月曜日

元寇三発目(/・ω・)/

                                 ,.へ
  ___                             ム  i
 「 ヒ_i〉                            ゝ 〈
 ト ノ                           iニ(()
 i  {              ____           |  ヽ
 i  i           /__,  , ‐-\           i   }
 |   i         /(●)   ( ● )\       {、  λ
 ト-┤.      /    (__人__)    \    ,ノ  ̄ ,!
  i   ゝ、_     |     ´ ̄`       | ,. '´ハ   ,!
. ヽ、    `` 、,__\              /" \  ヽ/
   \ノ ノ   ハ ̄r/:::r―--―/::7   ノ    /
       ヽ.      ヽ::〈; . '::. :' |::/   /   ,. "
        `ー 、    \ヽ::. ;:::|/     r'"
     / ̄二二二二二二二二二二二二二二二二ヽ
     | 答 |     覆される元寇の常識     │|
     \_二二二二二二二二二二二二二二二二ノ


 気分的にはまさに上のAAみたいな状態です。というのも今回の連載では3連続アクセスランキング終日1位取って、リアルに上のポーズを自宅でやってたりします。


 そういうわけで元寇連載記事三発目ですが、今回は朝からずっとJBpress内のランキングで1位に君臨し続けており、まず間違いなく終日1位は確実でしょう。あとは月間ランキングでどれだけ伸ばしてくれるかですが、さすがに現在も月間1位の一発目ほどには伸びないでしょう。
 アクセス的にはやはり第二回がやや怪しく、あちらも終日1位を取れたとはいえ日中の順位はやや変動的でした。感覚的には1発目が右翼場外ホームラン、二発目が左翼ポール際ホームラン、三発目が文句なしのセンターホームランって感じです。

 それでこの三発目の記事ですが、内容はそこそこ凝っており、恐らく日本語媒体に乗っかる情報としては初めての内容を取り上げたと自負しています。特に最後の范文虎スケープゴート説なんか状況的に納得できる点も多いだけに、改めて日本側からもこの仮説に対してアプローチをかけてもらいたいものです。
 また冒頭の元寇について中国人が誰も知らなかったのは我ながらかなり驚きました。聞いた相手には日本に留学経験のある知日派中国人もいたのですが、その彼らですらみんな初耳だと言い、歴史好きのお兄ちゃんっこで割と歴史に詳しい同僚の女の子にも聞いてみても「知らないよ(´・ω・)」と言われて、えっこの企画どうすんのとちょっと焦りました。当初から関心は高くないだろうとは思っていたものの、誰一人知らないという状況は想定していませんでした。

 改めて今回3連続1位を取れて、アクセスを稼ぐうえでの着眼点が非常に良かったなと思います。元寇に関する関心が高まっていること、日本と中国が関わる歴史事件という条件を兼ね備えており、人気と自分の持ち味を発揮する上でこの上ない題材でした。記事執筆も二発目はプロットが狂って苦労しましたがそれ以外は割と想定通りで、夏の繁忙期を前にきちんとしたスケジュールで記事を書き上げて仕事への影響を最小限に抑えることが出来ました。

 この記事は書くに当たっていろいろ資料を読み込んだり、中国人の知り合いに話聞いたりするなどして準備に時間かけていますが、やはりそうした苦労した記事ほど当たると気持ちいいです。逆だとしょげますが。そういう意味では今回は見事に報われましたが、それ以上に、以前と比べても外部ライターが増え注目度も高まったJBpressで3連続1位を取るというのは並大抵のことでなく、今回こうして取れたことは素直に自信になっています。3連続1位であれば過去にも何度か取っていますが、ここ3年くらいは一切なく、その中で再び実現してのけてたたひたすらにうれしく感じます。

2021年7月4日日曜日

三菱電機の検査不正事件について

 既に方々で取り上げられているように、エレキ大手の三菱電機でまた検査不正が発覚して先週報じられました。特に三菱電機に関してはそれ以前にも検査不正が見つかっており、今回の長崎製作所での不正発覚も6月中旬に社内調査で認知していながら発表まで2週間以上も遅れるなどあちこちから突っ込まれています。
 特に発表が2週間以上遅れたという点については、まずもって裏があるとみていいでしょう。好意的に見ればこの間に責任の所在を明らかにしてその後発表された社長退任まで織り込む準備をしていたと言えますが、まぁこれは違うでしょう。そう思うのは不正発覚直後に記者会見をしていない点で、どうせ辞めるつもりだったら記者会見で頭下げてから発表した方が効果あるのに、記者会見せず追及が強まってから急に辞任発表だったので、恐らくはどうにかなると踏んでたのだと思います。

 その上で、不正発覚から発表が遅れたのはやはり当初は隠蔽しようとしたのではという可能性を疑っています。憶測にすぎませんが、隠蔽がどうにもできないと踏んだから遅れて発表したのではという風に見ています。

 今回の事件を見て真っ先に思い浮かんだのは、会社は違えど過去に同じく大規模な不正を連続してやらかした三菱自動車の例です。あっちは性能偽装までやってのけた大物ですが、やはり同じ三菱グループということもあって、「三菱グループは都合の悪い事実をもみ消そうとする」という印象を私以外にも覚えた人が多いのではないかと思います。

 そうでなくてもただでさえ三菱グループは弱り目に祟り目状態で、三菱商事は伊藤忠の後塵を拝すわ、三菱重工は客船、飛行機と立て続けにビッグプロジェクトを落とすわ、三菱自動車に至っては「まだいたの?」と存在すら疑問視されるような状態で、かつてと比べると三菱グループの影響力は目に見えて落ち込んできています。
 頑張っているのは三菱鉛筆くらい?というのはありがちな冗談です。ちなみに三菱鉛筆が三菱グループと無関係だと話すと中国人もみんな驚くのが面白い。

 個人的にこういった大メーカーが検査不正事件を起こすと、内心「ざまぁみろ」という印象を覚えます。というのもこういった大メーカーほど下請けの部品メーカーが不良や検査ミスを出した際、鬼の首を取ったかのようにやたら激しく追及し、一部メーカーは会社ごとの不良事例を入り口前の掲示板に貼りだしているところもあります。
 でもってこの手の大メーカーは「ISO取ってないと取引しない」、「工程自体に問題があるからこうしろ」、「明日までに対策報告書を出せ」とか居丈高に指示してきます。三菱電機は判明から2週間もたっているのに調査報告書を出さず調査中とか抜かすのに

 こうした対策や工場監査時の指示には実現性を無視した内容も少なくなく、「お前ら自身、絶対こんなこと普段やってないだろ」と言いたくなるようなもの少なくありませんでした。その辺、現場の中小企業らはよく認識していて、「ハイわかりました!」と言って実際にはやらない現場猫的な展開を見せることも少なくないのですが、一回中国の日本商工会である大メーカーが労災対策として自社の取り組みを紹介したところ、「そんな現実離れしたことを中小が毎回やれると思ってんのか!」とタンカ切ったおっさんがいましたが、多分会場にいた他の人もみんな心の中でぱちぱちしてたと思います。

 逆を言えば、現実離れした、コストを度外視した労災や不良対策をさも当然のように提示するメーカーほど自分は信用していません。というのも明らかにそんなのこいつらもやってないと思え、そうした自分たちですらやらないことを平気で他人に強要するということは、根本的にそうした現場対策を理解していないからで、検査不正なりなんなりをやっているんだろうという疑いを持ちます。
 今回の三菱電機とは私はこれまで縁のない人生で普段どんな風なのかはわかりませんが、今回の検査不正ではわざわざそれらしく見える検査値を出すプログラムまで用意してたってことで、結構救いようがないなって感じがします。さっきプレスリリース見たら、社長が開いてもない取締役会を言い訳に使うため嘘ついていたとまで書かれてあるし。

2021年7月3日土曜日

コロナ下のゴルゴ13

 例によって忙しく半分意識ないままキーボードを叩くこともあり、「株式会社○○」と打ったつもりでいたら後で読み返したら「歌舞伎会社○○」となってて、「どんな会社なんだろう?」と何故か久々に胸がキュンとしました。実際こんな会社ったら楽しそう。

 話は本題で、ゴルゴ13の単行本が今度で201巻となり、こち亀を追い抜くそうです。こち亀の記録も誰も破れないと思っていたら、あっさりと、しかも同じ日本の漫画に追い抜かれてなかなかすごいこっちゃと思います。と同時に、このコロナ時代においてゴルゴ13はどうやって生計を立てているのかが気になってきました。

 コロナのせいで現在、ほぼすべての国で渡航制限が敷かれており、国境間の移動は非常に困難です。これはワールドワイドで働くゴルゴにとって極めて深刻な問題であり、海外で暗殺の依頼があって駆けつけることすらできません。よしんば移動できたとしても2週間の隔離生活はかなりのロスで、単純な業務処理量で言えば大幅ダウンは免れません。業務が業務なだけに、リモートワークもまず無理でしょうし。
 対策としては、暗殺以来の多い国に滞在してその国の範囲で活動する、または暗殺以外の業務で食いつなぐしかないのではと考えたら、マジで後者になってました。


 上記リンク先に書かれているように、なんか堺市のポスターに出演していたようです。何もこれに限らず、さいとうプロは結構安めのパテント量で素材使わせてくれるそうなのであちこちでゴルゴの絵が使われていますが、仕事とあらば褌を履くことをも厭わないキティーちゃん並に仕事選んでない気がします。


 また外務省では以前に自分も取り上げた、海外安全対策の指導で出動しています。どうもコロナの時代において、暗殺以上にコロナ予防対策活動の仕事を増やしているようです。

 なおその仕事についてですが、地味にゴルゴ13の作品を通してのテーマは「仕事に対する責任」じゃないのかと最近思います。金はいくらでもあるのに何故か命の危険のある仕事をゴルゴはやり続けており、時には依頼人が先に殺されることがあっても既に受けた依頼を完遂するなど、徹底した仕事意識を強く見せます。
 今日の記事にも書いていましたが、ゴルゴはこの前コロナで初めて休載したことを除けば一切休載はなく、また締め切りも必ず守って提出されるそうです。こうした作者のさいとうたかを氏の仕事意識が作品に出されているのではないかと思います。

 ついでに書くと、自分がさいとうたかを氏を凄いと感じたのはあるインタビュー記事で、漫画かデビュー間もないころに担当編集者に「どんな人が僕の漫画を読んでいるのですか?」と聞いたそうです。それに対し編集は、「そりゃ貸本屋に来る客だろ」としか答えなかったそうですが、昭和の中盤の時点で既に、顧客目線のマーケティングを意識していたそうです。
 日本の漫画の開拓者は手塚治虫、白土三平氏、水木しげるなどですが、こと漫画家という仕事方式であれば分業制による量産体制を確立させたさいとうたかを氏こそがオリジネーターであるでしょう。そういう意味では案外、数百年後も日本文化史ににおいて「ゴルゴ13の作者」として語り継がれているかもしれません。

2021年6月29日火曜日

日本に必要なのは行動力を育てる教育?

 今日は締切にあんま追われてないからすぐ帰ってきたけど、明日当たりからなんか仕事やばそうで、ブログ書く機会も減るだろうからもうこのネタ放出します。最初にネタと関係ないけど、今日のJBpressで出てた「逃走事件のヘビより巨大だった我が家の4メートル『アナコンダ」の記事を見て、「こんな見出し反則だろ」と思いました。こんなの見たら読むしかないじゃん。

 結論から言うと、今の日本の教育で最も足りておらず、最も必要なのは「行動力」を育てる教育なのではとう気がします。

 私がこのように思ったきっかけは結構ありますが、一つはあるゲーム専門学校の話です。その学校の講師によると、就職率はほぼ0%で誰もまともに就職できないのですが生徒はやってくるそうです。で、何故卒業後に就職できないのかというと、とにもかくにも生徒らが無気力だそうで、あれこれ熱心に教えようとしても全然反応がないということだそうです。厳しく指導しても、「なんでこんな風に怒られてんだろう」みたいなキョトンとした顔されるとのことで、講師たちとしても指導しあぐねるという話を以前みました。
 また今回記事を書くきっかけとして、最近の子供がゲームを遊ばなくなってきた原因の一つとして、「ゲームを起動させるのが面倒だから」という理由があるという話をネットで見ました。ほんとかどうかわかりませんが、私個人としては実際ありうるのではないかと思え、そう思うくらい確かに最近の日本の若い世代は何事にも無気力で、何か自分が求めることを追うよりも、すべてめんどくさいからとりあえず生きていけるレールになった人生を消極的に選ぶ人が多いように見えます。

 突き詰めると、日本全体でこのところ盛り上がらないのは日本人がみんなして無気力化していて、特に若い世代で深刻だからではないかという結論に至りました。では何故若い世代ほどこの傾向が顕著なのか、理由はいくらでも挙げることができて、PCやインターネットの発達で社会の利便性が高まったから、日本全体の経済と社会が縮小しているから、苦労しなくても死なない程度に生きられるようになったからという風に、理由づけしようってんなら無限にできます。
 ただ一つだけ強めにいうこととして、「裕福になったから」というのは確実に理由として当てはまらないでしょう。90年代くらいなら通用したかもしれませんが、2000年以降の日本は相対的に貧困化が進んだ一方、無気力な子供はこの間も増加しているように見えるからです。むしろ近年は「金持ちの子供は無気力」というよりは逆に、「金持ちの家ほど行動力がある」ように見えます。逆は私に言わせちゃなりません。

 私の見立てでは無気力化は先ほどに上げた理由がそれぞれ一部ずつ当てはまって、複合的に作用した結果ではないかと見ています。その上で、同じく無気力化の原因でもあるものの、歯止めをかけられるスイッチ部分に当たるのが教育だと思え、やっぱこの点で「行動力」、「ガッツ」というものを根本的に教え込むことが日本、ひいてはアレフガルドを救うことになるのではという風に思えてきました。
 自分で言っててなんですが、今のちびっこはもうアレフガルドと言ってもわからないんだろうな。

 私が小学生だった頃は数年ごとに起きる自殺問題が盛り上がってて「ゆとり教育」とともに「生きる力」が教育の重点に掲げられましたが、結局それは何だったのか未だにわかりません。どうせ教えるんならメタルギアソリッド3ばりにサバイバル能力とか教えればよかったのに。
 話を戻すと、中途半端に知識を授けるから無気力になっているのではと思う節があります。失敗する未来が見えると誰もが歩みを止めますが、それが見えなければ誰もがそのまま突っ込みます。そうした無謀のような行動力こそが今の日本に絶対的に足りてないように思え、「ダメかと思っても何も考えず取りえずやってみよう」的な精神こそ、教育で教えるべきでしょう。

 実際にというか、社会においては知能よりもこの手の体力と行動力に溢れた人の方が頼りになります。また学生においても、片っ端から手を出していろいろなことを経験している人間の方が、やはり伸びしろがあるように思います。まぁそれくらい行動力あって、知能も備わっていればさらに強いわけですが、少なくとも知能だけの人よりは行動力のある馬鹿の方がずっと社会には有益です。

 そんな感じで考えていって何かしらモデルとなる人物像はないかと考えてみたところ、最終的に行きついたのが「こち亀」の主人公の両津勘吉でした。彼みたく後先考えず目先の欲だけで無限ともいえる行動力を発揮できるような人こそ、現代日本においてもっと増やすべきタイプの人間だと思います。まぁああいうのが多すぎても問題で、ちょっと前の中国がそれに近かった気がしますが。
 以上を踏まえて日本の義務教育、特に小学校くらいでは「両さんみたくとりあえず何も考えず、自分がやりたいと思ったらとにかく行動しろ」みたいに教えるのが今の日本には一番いいのではと密かに考えてます。真面目に。

 かくいう自分もどちらかと言えば無気力な方で、あんま旅行もしないし、休日も家でゲームばかりですが、この方面で自慢できるとしたら興味を持った後の動き方は明らかに他の人より早く、粘り強い気がします。マジで。
 記事の取材なんかでその手の行動力が発揮されることが多いですが、そういう意味では本当の意味で自分は記者が天職だったのかもしれません。


  追記

 書きそびれていましたが、行動力がなく無気力になってきていると思う一方、上のニュースのように変なところで行動力を発揮してしまう人も最近増えてきているような気がします。そういう意味では行動力を高めるだけでなく、その正しい方向性も養う必要があるかもしれません。ってかあるだろ。

2021年6月28日月曜日

元寇二発目

元寇「神風のおかげで日本がミラクル大勝利」は本当か(JBpress)

 というわけで元寇二発目。一発目が大谷のホームラン並みにヒットしたので二発目も大丈夫と信じつつ、配信されるまでは結構不安でした。というのも、当初書こうと考えていた内容が執筆直前に自分の事実誤認だったということに気が付き、慌ててプロットを練り直していたからです。
 そうしたせいもあり、一発目は大体3時間くらいですぐ書けたのに対し、こっちの二発目は確か6時間くらい書き上げるまでかかった気がします。そのため内容もぐでんぐでんだろうと今回の連載三本の中では一番自信がありませんでした。

 ただ編集部に提出後に帰ってきたゲラを見ると、

神風の被害の実態→高麗船は神風に堪えられたか→神風の後に残された捕虜たち

 と言った感じで、割と流れは一本筋が通っており、読み返してみると意外なほど読みやすいという風に感じてやや自信を取り戻しました。

 そんな感じで迎えた今日ですが、アクセス数は一発目に及ばないものの、1日を通してJBpress内のランキングでは常に1位か2位にあり、全日ランキングで2位以上は確定だと思われます。できれば前回記事もアクセス引き上げてワンツーフィニッシュを決めたかったですが、さすがにそれは高望みし過ぎました。
 にしても、何故今日に限って中国軍脅威論記事が2本も出てきて、この2本に挟まれる形で元寇記事で順位を争ってるんだろうと、なんか妙な感じを覚えました。

 次回の三発目はまた来週月曜配信予定ですが、これまでのと比べるとやや毛色の異なる記事なため受けるかどうかは未知数です。ただ情報の新規性で言えば随一の記事で、アクセス取れなくても初めてその事実を報じるという点では自分的には十分納得のいく記事です。