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2025年4月20日日曜日

バトル漫画の裸率

 このところストレスたまってるのか無駄遣いすることが多く、無駄に排水溝の蓋とか、窓枠補強するねじとかハウスキーピング系の支出が増えています。そんなところへDMMで漫画本のセールが行われていたのでまとめ買いを繰り返しているのですが、前から気になっていた「誤チェスト」でおなじみである山口貴由氏の「衛府の七忍」も一気買いしました。
 その終盤は打ち切りエンドと言われるほ唐突なものでそれがため全体評価も「シグルイ」と比べやや微妙なものとされる本作ですが、途中にある各話は確かに面白く、沖田総司の描き方なんかはなかなか読み応えがありました。ただそれ以上に読んでて気になった点というか、なんかこの漫画、やたらとキャラが上も下も脱ぐというか、全裸で戦うことが多いです。もっとも肌どころか、内臓まで露出することもめっちゃ多いんですけど。

 そんな無駄な裸率の高さが気になった際、ふと考えてみると秋田書店は看板作品の「バキ」シリーズを含め、やたら肌の露出が多い漫画が多い気がしました。秋田書店はお色気漫画も多く、男女を問わずやたらと服を脱ぐ描写が確実に多いのですが、ならほかの出版社はどうなのかともさらに気になりました。

 まずサンデーに代表される小学館では、あんまり肌の露出が多いようなイメージはありません。端自分がサンデー系作品に詳しくないだけかもしれませんが、コナンとかでも脱ぐことがあんまない気がします。
 一方、マガジンに代表される講談社はこちらもお色気系漫画がそこそこあってこれらでは肌の露出はあるものの、逆にバトル系漫画で服を脱ぐイメージがありませんでした。競技上、上半身裸がデフォとなるボクシング漫画の「はじめの一歩」は別ですが、そのほかのマガジンのバトル漫画で服を脱ぐ描写はなんかイメージが出てきませんでした。

 では最後のジャンプに代表される集英社はどうか。こちらは時代によって違うというか、「北斗の拳」全盛期だった頃のジャンプでは脱がなきゃバトルにならないと言わんばかりに、戦闘する度にみんな上半身裸になってどつき合っていました。これは着ているクロスが非常に重要という設定のはずの「聖闘士星矢」でも同様で、一部キャラに至っては言われずとも自ら脱ぐため「露出狂」とまで言われるほどでした。

 しかしそんなジャンプのバトル漫画でも、近年の「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」とかではあんま脱いでいる描写が多くなかった気がします。元々、ジャンプはお色気系漫画の割合が低く、バトル漫画でも最近はあんま脱がないため、肌の露出がむしろ少ない部類に入ってくるのではないかと思えるほどです。
 もっともバトル漫画ではなく料理漫画だけど、「食戟のソーマ」は食事の度に度々脱衣シーンが投入されてましたが。

 以上のような考察を経て、近年はあんまり裸を出さないようになってきているのかなと考え始めたのですが、ここでふと脱ぐバトル漫画と脱がないバトル漫画の違いとして、キャラクターがムキムキかどうかではっきり分かれるという重要なポイントに気が付きました。基本、ムキムキキャラほどすぐ脱ぎ、細身の能力系キャラクターなんかは逆に絶対脱ぎません。これを踏まえてみると、最近のジャンプのバトル漫画のキャラクターはスタイリッシュな細身系が多く、こうした登場キャラの体型の変化が裸率に変化を生んでいるのではというのが私の見方です。

 ではなぜムキムキ系キャラはすぐ脱ぐのか。これは単純に、ムキムキを得意とする作者は基本、筋肉を描く能力に優れており、作者自身も好んで筋肉美を漫画の中で見せようとしているからと考えて間違いない気がします。「バキ」なんか当然で、さっきの「衛府の七忍」の山口貴由氏も筋肉の描写に定評があります。
 なお山口貴由氏に関しては、「シグルイ」に出てくる藤木源之助の隻腕となった後の肉体に関しては、「こういう風に描くんだ」と、あんまこういうのに興味ない私ですら見ていてほれぼれとさせられています。

 話を戻すと最近はジャンプ、というか漫画界全体でも90年代と比べてムキムキキャラや筋肉描くのがうまいというか好きな作家が減っているのではと思え、それがバトル漫画の裸率低下を進めているように思えます。もっともジャンプ系でも、「タフ」の作者の猿渡哲也氏は今も現役でムキムキマッチョの裸ばかり書いてますが。最近弟子にパクリキャラ出された鬼龍に至っては、何故か裸でピアノ弾くシーンもあるし

4 件のコメント:

  1. 片倉(焼くとタイプ)2025年4月22日 7:29

    かつてジャンプ放送局に「ドラゴンボールではどんなに光線技を食らっても腰回りの布地だけは破けない。布地は最強の防御力を持つ」というネタが投稿されていました。 メタ的に言えば、登場人物をフル〇ンにさせるのはまずいという表現上の事情があるのでしょう。
    サンデーで肌の露出が多い漫画と言えば 「行け!!南国アイスホッケー部(久米田康治)」が思い浮かびます。もっともあれはバトル漫画ではないですが

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    1.  確かに南国アイスホッケー部はサンデーにして珍しく下ネタ、お色気が多い漫画でしたね。あの作者はその後の作品ではほかの漫画や作家をネタにしてばかりで、他人のふんどしで相撲取っているような気がしてなんか好きになれませんでしたが。
       なお本文で書きそびれましたが、ジャンプで裸率が一番高い漫画は何気にマキバオーだった気がします。

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  2. ドラゴンボールは悟空が大人になって、界王拳を覚えたあたりから筋肉の描写が北斗の拳並になり、裸になる機会が増えましたね。その頃のアニメ映画は無意味に毎回ラストバトルで上半身裸になってました。
    その後フリーザを倒してからはほとんど裸にならなくなったので、その辺で絵のトレンドが変わった感じですね。
    ジャンプだと劇画調だった頃にマッチョ描写が主流になって、超サイヤ人のような外見の変化を伴うパワーアップが増えて裸にならなくなってきた印象があります。ジョジョも自ら波紋で戦う一部二部は北斗の拳時代を引きずってますが、スタンドバトルになって本体はあんまり脱がなくなりました。

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    1.  まさにそれというか、人造人間編から急にドラゴンボールは脱がなくなりました。ジョジョも当時すでに4部に入りワムウのような裸キャラが出なくなって、この時期くらいが北斗の拳の影響がジャンプから消えた時期なのかなと解釈してます。腐女子がっかり(´・ω・)

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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