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2013年4月19日金曜日

奇を好む

 昨日は李陵を取り上げる傍らで司馬遼太郎がそのペンネームに引用した司馬遷についても少し書きました。この司馬遷という人物に対して「漢書」という歴史書を書いた班固という人は「奇を好む」と評しているのですが、この意味は「ヤクザ物とかアウトロー系が好みだった」というものらしいです。実際に司馬遷は「侠客列伝」みたいな話もたくさん史記に入れていますから、きっと現代に生まれていれば「仁義なき戦いシリーズ」に入れ込んでいたことでしょう。ヤクザ映画にはまる司馬遷、なんかちょっとやだな。

 それはともかくとして、私も司馬遷に負けず劣らず妙なものに興味を持ちやすいです。私を直接知っている人ならいざ知らずこのブログを見ていてもわかるでしょうが、はっきり言って興味のないものの方がきっと少ないです。この前もスピリチュアリストに言われましたがほかの人が興味を示さないものに何故かはまったりすることが多く、多分そういう性格しているから知識量が本人ですら「ちょっとシャレになってないよね……」と思うくらいに膨れ上がっていったのでしょう。なお実感として、知識の絶対量では大学でお世話になった講師一人を除いて今まで誰かに劣っていると感じたことは今までありません。上には上がいるもんです。

 この知識量が多いですが、言葉のきれいな人なんか「花園さんは教養がありますね」という風に言ってくれます。この教養という言葉ですが敢えて私なりに定義を付けると、「一見するとつまらないものですら面白いと感じれる能力」だと私は思います。たとえば能とか歌舞伎がありますが、あれもあらかじめ予備知識というか話のあらすじなり山場なりを把握しているとより楽しめるようになっていますが、なにも知らずに見たらちょっと面白くなく感じてしまうかもしれない代物です。そんな面白くなさそうなものに対しても「面白そう」と感じる、要するに興味を示せるかどうかが非常に試されるんじゃないかと思うわけです。

 翻ってまた私のケースに移りますが、やはりこの点で非凡であったように自分の人生を振り返って感じます。言ってしまえばつまらなくて人気のないギャグ漫画とかもきちんとチェックするような具合で、手に取るものすべてを何かしらの興味の対象につなげて自分の土俵にしてきたように思えます。その一方で、このところとみに感じますがこのような自分の領域の圧倒的な広さ自体が自分の得体の知れなさにも繋がってしまい、初対面の人間からすると誇張ではなく「何なのこの人?」という具合でリアルに警戒される事態を招いてしまったと考えております。言ってしまえば類型に組み込みづらいパーソナリティを持っており、自分も気難しい性格をしていて付き合う人間をかなり選ぶ方ですが向こう側にも同じようにされるということになんだか気づいてきました。

 もっとも気づいたところで私自身を改める気は全くなく、たとえ身を滅ぼすことになってもこのまま「奇を好む」ことを続けていくでしょう。ただ自分ほど極端に走らなくてもいいので一つだけ言いたいことは、一見するとつまらない対象に対しても興味を示すことは人格の幅を広げる上で非常に重要です。高杉晋作の辞世の句は「おもしろきこともなき世をおもしろく」でしたが、つまらなさを日々感じる日常だからこそ面白く感じようとする心、面白いと感じる度量を持つべきではないかと言いたいわけです。

 最近解説ものの記事ばかり書いてたから、なんかこういうひねった文章書きたくなるもんだね。

2013年4月18日木曜日

猛将列伝~李陵

 この連載では既に数多くのややマイナー気味な戦争指揮官を取り上げておりますが、今日ふとしたことから前漢の李陵という人物について書いていないことに気が付いたので、反省を込めて早速書くことにします。ちなみにその「ふとしたこと」というのは横山光輝の漫画「史記」を読み返したことなんだけど。

李陵(Wikipedia)

 中国史に興味を持って調べたことのある人、または相当な日本文学好きならきっとこの人のことを知っているでしょうが、それ以外の人はきっと誰も知らない人物でしょう。

 この李陵という人は項羽を倒した劉邦が打ち立てた前漢の後期に出た人で、ちょうど紀元前1世紀頃に活躍した武将です。彼が活躍した時代の前漢の皇帝は武帝という人物で、それまで控えめともいえる外交方針をひっくり返しシルクロードに当たる西域や朝鮮半島などへ遠征軍を派遣し領土拡張を積極的に図った皇帝でした。その数ある遠征の中で最も大規模だったのは北方の異民族、匈奴に対するもので、前漢は成立当初に劉邦自身が匈奴討伐に出たものの逆に散々に打ち負かされたことから、贈り物を送って友好関係を保つ融和策を採っていたのですが、この武帝はこうした関係に我慢ならず、匈奴内で内紛が起きていたこともあり一挙に討伐して制圧しようと考えたわけです。

 匈奴に対する遠征は何度も行われ戦果も上々だったことから、最終的に匈奴は前漢に対して服従するようになるわけなのですが、今回取り上げる李陵はその数ある遠征のうちの一つに参加して軍功を上げております。彼が参加した遠征は当初、李広利という将軍が総大将となり李陵は後方支援こと補給に従事するように指示されたのですが、妹が武帝の妃となったことから将軍になった李広利の下に就くことを代々軍人出身の李陵は嫌ったのか、わずかな兵でもいいから別働隊を率いさせてほしいと願い出ます。この願い出は叶えられ、李広利は3万、李陵は5千の兵隊をそれぞれ率いて匈奴討伐に出発します。

 こうして遠征に出たところ本隊の李広利の軍にではなく李陵の軍がいきなり数万もの匈奴の本軍と遭遇するのですが、圧倒的な兵力差がある中で李陵は見事な采配を示し、数に勝る匈奴を散々に打ち負かして撃退します。この時の大勝利は陳歩楽という武将が首都、長安に伝令して宮中は大いに盛り上がったのですが、手ごわい相手と見た匈奴はさらに兵力を増強して李陵軍に襲い掛かってきました。さしもの名将李陵でも数倍の敵軍相手に永遠と戦うことも出来ず、途中で矢玉も尽き、散々抵抗を行った上で匈奴に降伏しました。

 これに怒ったのは短気で有名な武帝で、別に責任ないのに最初に勝利の伝令に帰ってきた陳歩楽を散々に責めて自殺に追い込み、あれほど善戦したのだから降伏したのも苦渋の上での決断だろうと、群臣全員が非難する中でただ一人だけ李陵を弁護した天文官も気に入らずに投獄しております。ただ本当の悲劇はそれからというべきか、李陵をして悲運の名将と呼ばれる出来事はその後も続きます。

 李陵は降伏後、匈奴のボスに当たる単于に気に入られ部下として匈奴の軍隊を率いるように何度も誘いを受けますが、これを固辞していました。ただ李陵より先に匈奴に降伏していた李緒という人物がおり、漢軍に降伏した匈奴の兵が「李将軍の指揮で戦った」と証言したことから、李陵は降伏したばかりか裏切って漢軍に攻撃を加えていると誤解されてしまいます。これに怒ったのは短気で有名な武帝で、この報告を聞くや国内にいる李陵の一族を全員皆殺しにし、先に投獄した天文官に対しても追加とばかりに死刑を与えております。
 よく三国志の曹操は三族皆殺しをしているけど、量といい回数といい、武帝など前漢の権力者の方がえぐい気がします。

 この事実は後に誤報、つまり匈奴兵の言う「李将軍」というのは李陵ではなく李緒だということが長安にいる武帝たちにもわかるわけですが時既に遅く、刑はすべて執行されておりました。そして北方の地にいた李陵もこの事実を知り、事の原因となった李緒を殺害しております。ちょっと八つ当たりな気もしないでもないが。
 その後、李陵も踏ん切りがついたというべきか失うものが何もなくなったからか匈奴の娘を娶り、匈奴の武将として活躍し右校王という地位にまで昇り、そのまま北方で亡くなったと言われます。

 この李陵の悲運な運命は「山月記」で有名な中島敦が「李陵」という小説に書いておりますが、李陵と同時期に匈奴に囚われていた蘇武という外交官が最後まで従属せず、10年以上も厳しい環境に抑留された上で長安に帰国したエピソードと対比させ、文学的に言うならその運命の翻弄さを際立たせております。なお李陵と蘇武は匈奴の地で何度も会っており、李陵は蘇武に降伏を進めたものの頷かなかったことから陰ながら食料を送るなどして援助していたようです。

 もう一人この李陵を語る上で外せない人物として、勘のいい歴史好きならもう気づいていることでしょうが、武帝に怒られて死刑判決を受けた例の天文官がおります。この天文官こそ江戸時代までの日本で使われていた「太陽太陰暦」という暦を作り、「史記」という歴史書を編んだ司馬遷その人です。
 彼はどんだけ短気なんだよと問い詰めたくなる武帝の怒りを買って投獄、そして死刑まで受けますが、宮刑という屈辱的な刑罰を受けて宦官となることで死刑を免れています。当時の貴族こと士大夫層の間では宦官になるくらいなら死刑を受けた方がみんなマシだと思っていたようですが、司馬遷は父親の遺言である歴史書を完成させる使命を果たすため、恥を覚悟で宦官となる道を選んだと言われます。なお司馬遷の刑の執行後、さすがの武帝も自分の短気ぶりを反省してかわざわざ中書令という新たなポストを作って司馬遷を官界に復帰させております。本当に豆知識ですが、この中書令は日本で言うと関白みたいな仕事で、隋や唐の時代には実質的な宰相職になっています。

 司馬遷は史記の中でもきちんと李陵について触れておりますが、李陵に関わる一連の事件は司馬遷のパーソナリティに大きな影響を与えたということは想像に難くありません。そもそも武帝に向かって敢然と李陵の弁護を行ったという事実からも司馬遷は直言居士というか我の強い人物だったと思われますが、やはりこの事件を受け、自分の力が及ばぬ運命に翻弄された人物に対して非常に同情的な目を持つに至ったと思えます。
 詳しい人なら説明するまでもありませんが、史記というのは高い才能を持ちながらその力を発揮せずに没した人物が多数載せられており、それらに対して司馬遷は「時代に恵まれなかった」などと非常に同情的な批評を与えており、自身を投影した素振りがあります。敢えて言うなら史記は「敗者版プロジェクトX」、ガンダムで言うなら「MS IGLOO」の様な歴史書で、多分そんなんだから自分も大好きなんだと思います。自分もよく才能を発揮できていないと不遇をかこってますが、李陵や司馬遷に比べたら不平言ってる場合かよと毎回反省する次第です。

2013年4月16日火曜日

プロ野球、本塁打激増の裏

 今日は時事物をよく取り上げますが、自分でも比較して見ようかなと思っていた矢先にスポーツ新聞が上手くまとめてくれていました。

統一球なのに本塁打激増!飯田コーチ「打った瞬間に違いが分かる」(スポニチアネックス)

 野球を見ている人間ならきっと誰もが違和感を感じていることでしょうが、今年はやけにホームランが多いです。リンク先の記事を引用すると、「開幕から5カードを終え、昨年の56本から111本と倍増している」とのことで、統一球の質が変わったとしか思えない状態が続いております。

 プロ野球では低反発の統一球を導入して以降、極端にホームラン数が激減していわゆる投高打低の状態が続いていたのですが、今年は開幕から文字通りホームランの打ち合いとなる試合が散見されます。記事によると統一球を作っているミズノとかは反発力をいじっていないと言っておりますがヤクルトの飯田コーチは「去年よりは飛ぶね」とコメントしており、どっちを信じるかって言ったら私は元ヤクルトファン(現ソフトバンクファン)なだけに飯田を信じます。

 ただこの変化は正直な所、一プロ野球ファンとしては歓迎したい気持ちです。やはりホームランがあると試合も華が咲きますし、去年と比べて今年はホームランが多い分、終盤で逆転する試合もあってみていて面白い気がします。ただ少し気になる点もあるというか、これは先週に友人とも話したのですが、巨人はビジターだとあまり得点しない癖に何故ホームの試合だとああも大量得点になるのか、WBCの最中に桑田氏が「ドームラン」という言葉を使ったことといい、なかなかミステリーです。

また愛知で立てこもり事件(;゚ Д゚)

刃物男、屋根に逃走=知人女性連れ―愛知・稲沢(時事通信)

 愛知県の稲沢市でなにやら、立てこもり事件が現在進行で起きている模様です。幸いというか今のところ誰かが人質にとられているようでもなく死傷者もいないようなのですが、不謹慎と言われること覚悟で述べると、なんで愛知県はこうも立てこもり事件が多いのか本当に不思議に感じます。

名古屋立てこもり放火事件(Wikipedia)
愛知長久手町立てこもり発砲事件(Wikipedia)
愛知・豊川の信金立てこもり:被告に懲役9年 「動機は顕示欲」−−名古屋地裁支部判決(毎日新聞)

 上記の事件はすべて近年に愛知県で起きた立てこもり事件ですが、一番上の「名古屋立てこもり放火事件」は2003年、「愛知長久手町立てこもり発砲事件」は2007年にそれぞれ起きたもので、最後の事件は記憶している方も多いことでしょうが昨年11月に愛知県豊川市の豊川信用金庫蔵子支店で起きたものです。最後の事件については何気にちょうど先週、犯人に対して懲役9年の判決が下りておりタイムリーな感じがします。それにしても、わずか10年で4件も起きてるんだなぁ……。

 別に私は愛知県に対して悪く言うつもりはなく、変な悪感情も持っておりません。むしろ日本全国を左遷され続けたうちの親父が最後に辿り着いて今も住んでいる場所であるだけにほかの地域よりは愛着を持っているつもりなのですが、それにしたって何故こうも立てこもり事件が何度も起きるのか、そろそろ犯罪心理学者はここの地域性とかを真剣に検証した方がいいような気がします。
 何か愛知県民を立てこもりに駆り立てる習慣とか文化があるのだろうか(; ゚д゚)

2013年4月15日月曜日

韓国の近現代史~その十、シルミド事件

実尾島事件(Wikipedia)

 今日は多分知っている人も多いであろう、シルミド事件について取り上げます。

 前回の記事で私は、金日成が朴正煕を暗殺するために工作部隊を送ったという事件を取り上げましたが、この事件を受けて暗殺されかかった朴正煕は非常に激怒し、報復として金日成暗殺部隊を創設することを決断します。この部隊こそ事件の主人公である「684部隊」で、高額の報酬を条件に民間から目的を知らせずに1968年に31人の隊員が集められ、仁川近くの実尾島(シルミド)にて訓練が行われました。

 この時の訓練は非常に過酷だったと言われており、3年後の1971年に至るころには訓練中の事故で7人が既に命を落とし24人にまで減少しておりました。それほどまでの訓練に耐えながらも、684部隊にはなかなか金日成暗殺作戦の命令が下らなかったのですが、その背景にはこの時期に韓国の外交方針が南北融和に傾いており、過激な軍事行動を慎む空気に変わっていたからです。

 そのような中で684部隊に対する待遇も徐々に悪くなり、具体的に何がきっかけだったかはまだはっきりしていませんが、大統領に直訴する意見があるという主張の下に隊員らは教育係を殺害。そのまま島を脱出してソウルへと潜入します。ソウルでは公共バスを乗っ取り大統領のいる青瓦台を目指しますが途中で警官、軍の攻撃を受け頓挫。多くの隊員は銃殺されるか、手りゅう弾で自爆しましたが4人の隊員は生き残り、その後に軍事裁判を受けて全員洩れなく死刑を受けております。

 この事件は表沙汰に出ると軍の威信にも関わることから長らく秘匿され続けておりましたが、2003年に題材にした「シルミド」という映画が公開されたことから市民間でも認知が広がり、これに応える形で政府も情報の公開を始めたそうです。なお映画中では蜂起に至るきっかけとして、用済みの部隊そのものを抹消というか、隊員全員を秘密裏に軍が抹殺しようしたためと描いております。

 この事件に対して私からも批評をすると、金日成を暗殺するために育てた部隊が逆にソウルを襲撃することとなり、非常に皮肉な結果になったとしか言いようがありません。それと同時に、この時代は暗殺者が国境を越えて飛び交うという、本当にゴルゴ13の様な世界があったのだと軽いインパクトを受けました。

スピリチュアル体験録

 気の置けない友人がある日、っていうかちょうど一週間前に「君も言ってきたらどうだ」と言ってあるサイトを見せてきました。その友人の言葉に従い先週、運勢判断と言ってはなんですがスピリチュアリストにひとつ見てもらってきました。

 私が訪ねたスピリチュアリストはその筋(?)では有名な人で、MyNewsJapanの編集者の面々が「本物のスピリチュアリストっているのかよ」という目的の元で取材した内容を収めた「第2の江原を探せ!」という本でも取り上げられており、5人の編集者が全員揃って「この人には何かしら、言葉で言い表せない能力がある」と太鼓判を押した人です。別に隠すほどでもないのだから名前を明かしてしまうと荒川静氏という方で、本人曰く「大阪のオバちゃん」に恥じない気さくな感じの人でした。

 一体なんでこの人を訪ねようと思ったのかというと、まず紹介してくれた友人がこれまでに荒川氏のセッションに2回も訪ねており、「あの人は確実に何か持ってるよ」という感想を述べていたからです。仮にこの友人がなんでもかんでも信じちゃうような人物でしたら私も胡散臭く感じたでしょうが、実際にはこの友人は非常に疑り深くかつ世の中に対して斜めに構えてるような、敢えてガンダムにたとえるとカイ・シデンみたいな友人で、彼が言うのだから相当なんじゃないかと思うのと同時に、上記の「第2の江原を探せ!」(この友人が貸してくれた)でも編集者5人が5人とも初対面じゃまず知り得ないパーソナリティを看破されされており、どんなものなのかと前からちょっと興味がありました。

 そんなわけで早速30分/1万円コースのセッションを予約し、先週の火曜日の夜に東京都青山にある荒川氏のセッションルームへ訪れました。門を開けてくれた荒川氏は非常に話しやすい感じの人で、予約していた者だと自分が名乗ると、「えっ、花園さんってアナウンサーみたいな仕事?すごい丁寧で通った声をされてらっしゃる」と言われました。これなんか知ってる人には早いですが、自分はかなり特徴的な発声の仕方をしていて大学時代も、「教室のどこにいても花園君の声はすぐわかる」と言われるほどだったのですが、初対面で直接アナウンサーなのかと尋ねられたのは今まであまり経験がなく、ちょっと新鮮に感じました。
 もう少しこの時の雑談を続けると、「こういう声しているのでよく戦場カメラマン(本人からはわからないがああいう感じの話し方らしい)のモノマネを強制されます」と自分が伝えると、「そうねぇ、私はさすがにイナバウアーしろとは言われないけど」と咄嗟の返しがよく利いてました。

 話は本題に入りますが、早速セッションを開始し、まず自分のオーラの色を見てもらいました。荒川氏によると人間のオーラは個別に約10種類の色に現れ、その色でその人の個性がある程度見えてくるそうなのですが、見てもらった次の瞬間、「えっ!?ちょっとまって!?」と言われ、もう一回見直された結果、「花園さんは意外ですけど、オレンジ色の範囲が広いです」と言われました。
 荒川氏によると、自分のオーラはまずオレンジ色が広く広がっており、体の周囲に少しだけイエローが出て、またオレンジの付き添うような感じでラベンダー色も出ているそうです。この時の私のイメージは三色アイスで、自分のことながらなんかバランス悪そうだなとか思ってました。それで各色の特徴はというと、


オレンジ:変わり者。ほかの人が興味を示さないものに対して強い興味を持つなど知的好奇心が強い上、チャレンジ意欲が高くリスクを好む傾向がある。

イエロー:陽気。ムードメーカーであるがやや子供っぽく、また好きな人と嫌いな人に対する意識の差が激しい。

ラベンダー:夢見がちな空想好き。気持ちがポジティブな時とネガティブの時の差が激しく、極端から極端に走る傾向がある。


 多分、直接私のことを知っている人間が以上のオーラの色の判定を読んだら、「よく当たってるじゃん」と思うことでしょう。正直に言って自分の性格を言い表すと、割と上記の判定通りになると私自身も思います。

 その上で細かい自分のパーソナリティを聞いてみると、やはり圧倒的にオレンジ色の影響が強いそうです。元々、このオレンジ色が出ること自体が非常にレアらしいのですが、私の場合は外見が非常に大人しそうに見えるため、とてもリスクを好むような変人に見えなかったこともあって解説に入る前に荒川氏も「当たってるかどうかちょっと自信ないのですが……」と言っていました。ただ自分の見方とも一致していると話すと、「前にもとても地味な外見の女性にオレンジ色が見えたのですが、趣味はと聞くとハングライダーと答えられ、やっぱりオレンジの方って外見と中身が一致しないことが多いのかもしれません」と話してました。

 こうしたオーラの色の解説をしてもらった後、今度は魂の輪郭というかともかくそう言ったものを見てもらいました。それによると私の特徴としては、まず頭の回転が異常に早いところがあって知力に関しては文句なしに抜群であるものの、かえって理解が早いせいか勉強とかしていても「苦労して理解できたぞー」というような快感が余り得られないところがあり、持続的に物事を続けることが出来ない傾向があると判定されました。人付き合いに関しても同じ傾向があり、少し話した段階で気の合う人、気の合わない人を自分の中で判定し、後者とはその後は接触を避けようとすると言われました。多分友人とかは今頃、「この人、花園君のことよくわかってるじゃん( ・∀・)」とか思ってることでしょう。それくらいなまでに私自身も一致している気がします。

 ここまでの解説を受けた段階で、では今後の自分の人生で課題は何かと尋ねたところ、一つとしては持続力をもっと高めること、そしてもう一点、自分の才覚を如何に伸ばして発揮するかと言われました。これはオレンジ色の人間の特徴でもあるそうなのですが、荒川氏によると私にはクリエイティブな才覚が非常に高いものの、自分自身ではその才覚を発揮させ辛いそうです。そのためこれからともかくいろんな人間に会って、その才覚を理解して活躍する場を与えてくれる人と出会うことによってブレイクスルーが起こると指摘されました。

 そしてこれに関連することとして仕事運に関しては、「普通の会社では無理です」と断言されちゃいました。決して能力が大きく劣っているわけではないものの今の日本の企業自体に私の様な、才覚はあるんだけどちょっと不器用なタイプの人材を雇おうとする余裕がないため、まともなサラリーマンを続けるには難があるそうです。仮にバブル期であればテレビ局や広告代理店などで遺憾なくその才能を発揮することが出来たでしょうが今の時代には報われ辛いと、スピリチュアルなのにやけに現実的なアドバイスをもらいました。

 ここで私の上記セッションに対する感想を書いていきますが、はっきり言って大きな驚きは何もありませんでした。なんで驚きがないのかというと、うすうす自分でも感じていること、わかっていることを的確に突いてこられたので、「ああ、やっぱりそうなのか」と終始納得させられっぱなしだったからです。特に「普通の会社じゃ無理」というあの一言ですが、親しい友人ならまだしも初対面の人間にこうも言い当てられるものかとこれに関しては素直に驚くのと同時に、かなりきわどい言葉であるにもかかわらず迷いなく言われたという点において、やはりこの人は只者ではないという印象を受けます。
 
 このほかにも守護霊的な人の意見を聞いてもらったりしたのですがそれは割愛するとして、セッション全体に対しては満足度が非常に高かったです。先にセッションを受けた友人からすれば、やはり赤の他人にいろいろと自分の性格を言い当てられた上で相談に乗ってもらうというのは、よくわかってもらっている友人とはまた別で非常に心が安定するとのことで、私もこの友人の意見に同感です。かなりケチな性格で有名な私なのですが、荒川氏のセッションに関しては1万円でも高くないと本気で思えるほどです。

 最後に紹介してくれた友人の意見を一つ書くと、「欧米では宗教が精神面のサポートを行うが、大半の日本人はあまり宗教に頼らない。でも精神面の負担はやっぱりあるのだから、多少は怪しいがこういう占い師とかスピリチュアリストっていう人は必要なんじゃないかな」と言っており、あまり神霊を信じない自分も今回の一件では少し考えさせられました。

2013年4月13日土曜日

北朝鮮は戦争を起こすのか?

 なんかこのところ朝鮮半島に関連するものばかり書いてて食あたり気味です。かといってやる気があまりわかない今の状態でパパッと書くことと言ったら北朝鮮しかないので、パパッと開戦するかどうかについて私の意見を述べます。そもそも、パパッと言うことでもない気がするが。
 結論から述べると、北朝鮮は挑発行動は行っても自ら開戦することはありえないと思います。理由はごく単純で、戦争をするにしても物資があまりにもないからです。

 たとえばこれは中国の話ですが、中国が保有する石油備蓄量は国内消費量の約1ヶ月分しかありません。これに対して日本は約6ヶ月あり、戦闘を継続する能力で言えば圧倒的に日本が高いために中国の軍事専門家ですら「尖閣で有事があった場合、中国は日本に勝てない」とはっきり分析しており、中国も日本並みに石油備蓄量を増やすべきだという意見も出ております。

 北朝鮮が一体どれだけの石油を備蓄しているのかわかりませんが、常にエネルギー不足に悩んでいることから察するに1ヶ月、下手したら1週間も持たないのではないかと推測します。それこそ夏季であればまだいいでしょうが、冬季にでも戦争となったら暖房用燃料の供給すらままならない状況になるでしょう。
 そんな状態では戦争をやろうったって土台無理でしょうし、恐らく軍隊を展開して1週間程度で物資の底が尽き、攻撃はおろか防衛すらできなくなるのがオチだと思います。いくら狂信的な国家とはいえ、さすがにこの辺の事情というか自分たちの懐くらいは理解しているんじゃないかなぁ。

 そんなわけで、ミサイルを撃って脅すことはあっても戦争は起こさない、というより起こせないのが北朝鮮です。どちらかというと相手の政府を脅すより相手の国民を脅すことが目的で、戦争なんか起こせっこないのに「第二次朝鮮戦争が起こるのか!?」などと掻き立てるマスコミは北朝鮮に対する利敵行為だと私は思います。今に始まることじゃないけど、言うねぇ俺も。