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2011年6月23日木曜日

ニュース雑感

インドネシア向け生体牛輸出を全面禁止(豪州)(農畜産業振興機構)

 日本で報じられているのかはわかりませんが、何でもオーストラリアで生きた状態の食用牛をインドネシアに輸出したところ、現地での堵殺の際の殺し方が残酷だと非難が起こり、オーストラリア政府が生体牛の輸出を禁止したそうです。
 事の発端はインドネシアの堵殺場の映像が報じられたことからだそうですが、その映像というのも麻酔もかけずに生きた牛の首に牛刀を何度もぶつけて潰すやり方だったらしく、「牛がかわいそう」と非難が起こってとうとう外交問題にまで発展したそうです。ただこれに困ったのは自国の酪農家と輸出業者で、深刻化してきたことからわざわざ両国の農相同士が会って対応を検討するところまでいったとのことです。

 このニュースを見て恐らく私だけじゃなく日本人なら誰もが、「またかよ……(;゚Д゚)」とばかりに鯨問題を想像したかと思います。突っ込みどころを挙げればきりがないですがざっと挙げると、

・そもそも解体した状態で輸出しないの?
・どっちにしろ食べるんでしょ?
・インドネシアも、牛刀で潰すのは大変じゃない?(日本は脳天に鉄砲を使うと聞く)

 といったところで、「なんで牛を食べないの」ってすごんでくるアメリカさんを見習いなさいとか個人的に思ってたりします。
 なおこの問題はいろいろ尾を引いているようで、羊も輸出禁止になりそうだとか、インドネシア側も対応として「無痛気絶機」を堵殺場に置いたとかなってるそうです。これまたどうでもいいですが、一時期の北京のバスの中には「無痛流産」という産婦人科の広告ばかりでうちのお袋がびびってました。

中国から輸入のインゲンに基準超の殺虫剤成分(読売新聞)
 またかよ……(;゚Д゚)

時速65キロ超での使用中止を=三菱製軽、燃料漏れの恐れ―1万台リコール・国交省(時事通信)
 三菱自動車は私が贔屓にしている自動車会社ですが、「時速65キロを超す走行を続けると、走行不能になったり、燃料が漏れ車両火災になったりする恐れがある」って、今時こんな不具合あるのかとちょっとびびりました。あまり思い出したくないけど、例のリコール隠し問題がやっぱり頭をよぎります。ついでに書いとくと、三菱自動車は確か先月あたりにも法律で定められている工場の環境測定を行わずに勝手にデータを書き換えて提出してたことから怒られてました。

「2位じゃダメなんです」…日本スパコン、中国抜き世界1位に(サーチナ)
 ニュース自体は取り上げるほどではないのですが、このニュースが取り上げられた翌日には中国の新聞も「また日本に追い越された」という見出しで載ってました。日本ではあの仕分けが実施される前まではスパコンがニュースにならなかったことを考えると、中国はやはりその辺の意識が強かったなという気がしました。

350キロ→300キロ 中国高速鉄道、安全考慮し「減速化」(産経新聞)
 今月末には北京-上海間で新幹線が開通することとなっておりますが、その直前にて既に運航を開始している路線を含めて最高時速をこれまでの350キロから300キロに落とすという発表が中国政府からされました。何気にこの中国の新幹線には何度も乗ってて350キロの速度も体感していますが、そもそも車両の設計図を提供してJR東海にめちゃくちゃ怒られた川崎重工は「270キロまでしか安全は保証できない(;><)」と主張してきましたが、中国側は「改造したから大丈夫(´∀`*)ノシ」と称して運行を続け、先月に乗ったうちの親父も感動するほどの速度を維持してきました。
 それが突然のこの速度引き下げ。恐らく大事故につながりかねないヒヤリハットが人知れずあって、さすがにマズイと上層部が判断したんじゃないかと思います。そう思うと短い期間限定の350キロを体験できたとして、なんだか得した気分になりました。

2011年6月22日水曜日

今年亡くなった二人の女性について

 今年に入ってすでに半年が過ぎ、いつまでも「あれ、今年って2010年じゃなかったっけ」と段々いえなくなってきました。このところ私は時間が経つのがやけに早く感じるのですが、これは年のせいというよりも現在の生活が充実しているゆえのいい傾向だと考えております。ただこれはまた別の機会にでも書いてみようかと思いますが、恐らく私と他の人とでは時間感覚がどこか異なっているように思われ、一年という時間に感じるものもなにか大きく違っているかもしれません。

 そうしたことはさておき、知らなかったわけじゃなくなんとなく取り上げはしませんでしたが、今年に入って著名な二人の女性が死去しました。そのうち一人は通称「マダム・ヌー」ことチャン・レ・スアンです。知っている方には早いですが彼女は今は存在しない国家である南ベトナムにおける初代大統領、ゴ・ディン・ジエムの実弟の妻だった女性で、恐らくゴ・ディン・ジエムや夫以上に有名だった女性です。
 詳しくは関連するサイトを見てもらいたいのですが、ゴ・ディン・ジエム大統領は熱心なカトリック教徒だったことから在任中に国内の仏教徒を激しく迫害していました。それに対しある僧が抗議のために焼身自殺を行ったところ、「あんなのは単なる人間バーベキューよ」と発言し、世界中から多大な顰蹙を買いました。一説によるとこの発言を受け、遅々として好転しないベトナムの状況に苛立っていたアメリカのケネディ大統領はゴ・ディン・ジエムの暗殺を決意したと言われております。この辺は50代以上のうちの世代には話が早いですが、その後CIAの援助を受けた軍がクーデターを起こし、ゴ・ディン・ジエムとマダム・ヌーの弟を殺害してベトナム戦争は泥沼化するわけですが、マダム・ヌーはこのクーデターから逃れた後は海外を転々とし、今年四月二十四日にイタリアで死去したそうです。

 このマダム・ヌーも噴飯物の人物ですが、それ以上に私にとって、その死去が腹立たしいというかやりきれない思いをさせられるのは下記の人物です。

永田洋子(Wikipedia)

 この人も、知っている人なら話が早いでしょう。昨日あんな記事書いておきながらあえてこの言葉を使いますが極左グループである連合赤軍の元幹部で、あさま山荘事件につながる山岳ベース事件を引き起こした張本人の一人です。

連合赤軍あさま山荘事件
連合赤軍リンチ事件(=山岳ベース事件)
(どちらもオワリナキアクムより)

 永田洋子はあさま山荘事件には関わってはおりませんが、山岳ベース事件では主導者の一人として妊娠八ヶ月だった女性を含む合計12人を筆舌に尽くし難い暴行の上に死に追いやっております。
 私は小学生くらいの頃からあさま山荘事件についてはテレビの特集か何かをつてに知っていましたが(何気に名前を知ったのは「ちびまるこちゃん」からだったが)、この山岳ベース事件についてはおぼろげに親から話には聞いていたものの、詳細については大学生になってから初めて知りました。改めて考えてみると、内容が内容だけにテレビなどでは恐らく今後は一切取り上げられないのではないかと思います。

 これも詳細についてはリンク先などを確認してもらいたいのですが、簡単に言うと社会主義思想を持った十代から二十代の若者らが革命を成し遂げるためなどとほざき戦闘訓練のため山中に仲良く潜伏したところ、やれ態度が悪いとか決意が足りないなどと難癖をつけては集団で暴行し、いわゆる内ゲバというもので次々と仲間を殺害していったという事件です。この事件は数ある内ゲバ事件の中でも関係者が数多く存命してそれぞれが証言を行っていることから、特別と言っていいほどに詳細についてもすでにわかっております。それら事件の詳細を眺めた上の私の意見だと、やはりこの永田が逮捕後に獄中自殺をした森恒夫とともに殺害を主導しており、どちらか片方さえ存在しなければこの事件は起こらなかったのではないかと思わせられます。

 逮捕後に永田はこの事件を起こした理由について、社会主義を掲げる組織が持つ特徴に起因する構造的問題からだなどとあれこれほざいていたようですが、確かに冷戦期の中国とソ連みたいに社会主義者(人類全般に当てはまるかもしれないが)は大きな差よりも小さな差にこだわる同属嫌悪が激しい傾向があることにはうなずけるものの、あれだけ無茶苦茶なことしておきながら小難しいこと言えば許されるとでも思ってるのかという感想を私は持ちました。私は社会学出身ということもあって人間というのはほとんど個性は存在せず、枠を与えられたらその枠にはまるように行動する生物だという考えがベースに存在しますが、この山岳ベース事件についてはやや卑怯ですが別格で、最終的には犯人らの個人的資質によるところが多いように思います。

 ただそれにしてもこの事件は詳細を追えば追うほど、当時の極端な社会主義者達は中国の偉かった人たち同様に自分が考えたことは必ずその通りになる、現実に適用できると何の疑いもなく信じ込む傾向を強く感じます。それゆえに社会主義はやれ教条的だなどと言われ私も実際にその通りだと思うのですが、連中の面倒くさいところは思い通りに行かなかったら何でもかんでも暴力で解決しようとするところで、最近のイスラム過激派とどこか被るところがあるのではとこの頃考えてます。
 かくいう私も高校生くらいの頃は変に政治に興味を持ち出してわかった振りをしてはああすれば景気はよくなるなどとほざいてましたが、ある人物から仮にその通りに実行して思い通りにうまくいかなかったらどう責任を取るんだと言われてからはやや落ち着き、計画性と実現性について必ず検討するようになり多少の慎重さを身につけるようになりました。この事件の犯人らはリンチして殺害した相手に自己批判を求めていましたが、彼ら自身は自分を疑うことはなかったのだろうなという点で、今の自分とは違うように感じます。

 この永田洋子は今年二月五日に獄中でかねてから罹患していた病気で死去したそうです。少なくともネットニュースではみませんでしたが、当時の日本のテレビメディアなどではどのように報じられていたのか少し興味があります。どちらにしろ、これしかないとは思うもののどうにも承服し難い死ですが。

 今回この記事を書こうと思ったきっかけはかつては見上げるだけだった事件当時の犯人らの年齢を追い越すようになり、今の自分の年齢くらいで殺害し、殺害された人物らを再考してみようと思い調べなおしたことからでした。同時代に生きていないから共感できないのだろうと言われてしまえばおしまいですが、少なくとも今の自分はこういう連中にだけはなりたくないし、こういう連中を生かしておいてはいけないという考え方をしています。
 最後に今この記事を読んでいる方で、20代くらいでまだ詳細について知らない方はぜひリンク先などでこの事件を調べてほしいと思います。ただの歴史の一事件として片付けられても仕方ありませんが、一部の関係者はまだ存命していることを考えると現代の人間はまだ認知しておく必要があるように感じるからです。

2011年6月21日火曜日

続、「右翼」、「左翼」という言葉の問題性

「右翼」、「左翼」という言葉の問題性(陽月秘話)

 以前に運営していた陽月秘話で個人的にスマッシュヒットだったと思う記事の一つに、上記リンク先の記事があります。上記の記事で私はかつての日本では自民党を右翼、社会党や共産党を左翼としてそれぞれの立場に立つ政治家や論客を文字通り右左で分けて比較し合っていましたが、ソ連崩壊によって社会主義勢力が大きく後退した上、それまで右派とされた人物達の中でも自由主義経済か統制経済かで大きく主張が異なるようになり、もはや右翼と左翼の二項対立では政治構造は図ることが出来ず、むしろ無理矢理当てはめて考えようとすると本質を見誤る可能性があることからこのような言葉はもう使うべきではないと主張しました。

 この記事は2009年に書いた記事ですが、二年経った現在に至って私の意見に変わりはありません。自民党が与党だった当時と違って現在の与党は民主党ですが、たまに民主党を左派、自民党を右派とする評論や議論を見かけますが、やはりこれは問題だと思います。それぞれの党が本当に右翼、左翼と定義できるのかはもとより、そもそも今の両党をみていて変化しない政治的原則自体があるのかが疑問です。せいぜい言えば自民党内はアメリカ外交において基地容認というある程度統一した意見を持っているのに対し、民主党は未だに党内意見の統一が図れていないという点で異なるものの、それ以外となると自民も民主も統一見解や原則がないように思えます。

 そうした政党評論は今回は置いときますが、どうしてまた一度書いた記事を今日になって掘り返したのかというと未だにこの右翼、左翼という言葉が市民権を持っていることに問題性を感じられるからです。私はこの二つの語は既に役目を終えたと考えており、もはや使う必要はなく死語になっていなければおかしいと思いますが、評論家等も結構頻繁に使います。メディアに対しても産経は右派、朝日は左派と書かれているのをたまにみますが、それであれば自民寄りとか民主寄りと書いたほうがいいのではないかと思います。かといって、リベラルだとか横文字使うのもどうかという気もしますが。

 なんかこのところ中途半端に記事が終わることが多いですが、もうすこし新聞やテレビといったメディアはちゃんとした政治用語を作るべきでしょう。目下のところ主要な政治テーマは「大きい政府」か「小さい政府」かになりつつあるので、このまま取るなら「大政府派」、「小政府派」と分けたり、既存の言葉を使うなら「集権派」、「分権派」という言葉が適当かと思います。といったって、大阪府内でも橋本知事と平松市長が対立してたりして分権派とひとくくりにするべきかちょっと微妙ですが。

2011年6月19日日曜日

ホークスの小久保選手について

小久保裕紀(Wikipedia)

 私が日本にいた頃に観戦することの多い球団ときたら家から球場が近いということでヤクルトスワローズと千葉ロッテマリーンズが多いですが、何気に好きな球団となるとソフトバンクホークスです。何故地元とも全く関係のないこのホークスが好きなのかというと戦力的に非常にバランスがよく、隙のないチーム編成をしていることから自然と贔屓するようになっていきました。好きな選手を挙げると和田、杉内、川崎選手(おすぎ氏も大好き)など比較的若い選手ばかりですが、先日ちょっとしたことから小久保選手の来歴を知っていろいろと驚き、今回こうして記事にすることにしました。

 詳しくは上記のWikipediaの記事を読んでもらえれば具体的にわかりますが、ホークスがダイエーだった時代から小久保選手は若くしてチームの主軸打者となってチームの優勝にも貢献しておりました。にもかかわらず、優勝という最高の結果でシーズンを終了した2003年、ホークス球団は突然小久保選手を巨人へ無償でトレードし、放出してしまいました。

小久保無償トレード問題

 当時の私はあまり野球に興味がなかった頃でこれまでそんなこともあったっけなという程度で覚えてはいましたが、改めて上記ページの内容を見て呆れ返りました。なんでもこのトレードはダイエーと球団オーナーだった中内家との権力闘争の過程で発生し、なおかつ当時の球団社長だった高塚氏が私怨とも言える様な感情で決めたものだったそうです。
 そもそも優勝の立役者を本人はもとより王監督(当時)にも相談せずに経営側の判断のみでトレードを実行する点でも以上で、しかも無償だなんて裏がないことの方がありえません。実際にナベツネがこの件に関わっていたそうですが、当時のホークス選手らのコメントを見るとみているこっちが腹立たしくなってきます。

 ただこの無償トレード事件で最も立派だったと思うのは、ほかならぬ当人の小久保選手です。はっきり言ってこんな扱われかたしたら普通はふて腐れてもしょうがない気がしますが、小久保選手は黙ってトレードに従って巨人に移籍し、そこでも活躍して外様で初となる巨人の4番に就任します。その後FA権を取得後は見事と言っては何ですがホークスに復帰し、現在も主軸として活躍し続けている姿には頭が下がります。

 なおこの無償トレードを主導した中内正氏は昨年、相続した遺産額を一部申告せずに相続税法違反で逮捕、有罪判決を受けており、もう一人の主導者である高塚猛氏は2004年に強制わいせつ事件で逮捕されております。悪い人間というのは悪い行為を繰り返すものです。

警察の飲酒事故、ネット監視、その他もろもろ

 一つ前の「問題があると感じられる県警」は多分陽月秘抄始まって以来で最も長い記事となりました。前置きをもう少し短くしようかとも考えましたが、そういう余計なことはせずに一気に通しはしました。
 なお今回各県警の不祥事を見ていていくつか気になった点としては、警察官の飲酒事故に対する処分に差があるように思えた点です。もちろん具体的な事故内容とか見ていないので言い切れるものではないのですが、ただでさえ問題がある行動な上に近年罰則が厳しくなっている飲酒運転事故についてはもう少し内部処分に基準があっていいように思います。たとえば検問で見つかった場合は停職三ヶ月、衝突事故を起こした場合は懲戒免職など、内外にどのような処分をするのか公開するべきではないでしょうか。

 次に気になったのは、統計データとして都道府県別警察信頼度といったデータが欲しかったという点です。全国での警察に対する信頼度データは存在するものの、先の記事でも書きましたが警察というものは地方ごとによってかなり性格の異なる組織ゆえにやはり地方別でデータを取らなければ意味がないと思います。
 その上で、警察力を測るバロメーターとしてはやはり地元住民の信頼度が単純かつ最も参考にたるデータになると私は考えております。先の記事の兵庫県警の欄でも紹介しましたが、兵庫県警は明るみになる不祥事が結構多いように感じられるもののなかなか地元の人から信頼されている感があります。これは以前にどこかで見た話ですが、警察の捜査で何が一番重要かと言えば地元住民の協力で、情報提供など住民からの信頼が高ければ高いほど捜査も捗るそうです。その上でこの話をした方は、警察は住民の信頼あってこそゆえに得点稼ぎの軽微の交通違反を取り締まるなと書いていましたが、実際に一時停止不履行で捕まった私の身からしても納得する意見です。なんで隠れて見てるんだよあいつら……。

 あとこれは余談ですが、本当は先の記事は昨日の夜中に投稿する予定だったのですが、記事を書きながら友達とスカイプで話していたら突然ネット回線ごと遮断されました。幸い今朝には復旧してましたがただの偶然なのか、いやそれにしたって先月も全く同じことあったし、スカイプ中に会話が途切れることもやけに多いです。ひょっとしたら自分も要監視リストに入っているのかな。
 ちなみに聞いた話ですがジェトロの在中責任者は帰任直前に、自宅のパソコンを開いたらスクリーンセーバーが変えられてたそうです。どうせ悪戯するなら壁紙をえっちなものにするとかすればいいのにと、遊び心が足りないなぁと感じます。

 あとあと最後に、友人がgooブログを開設してたので紹介しておきます。こいつ大政絢が好きだったんだなぁ。リンク結んでもらおうなんて結構強気だ。

問題があると感じられる県警

 私事ですがこのところ、デイリーポータルの「ゲルマニウムローラーで猫を骨抜きにする」という記事にはまって何度も読み返しております。確かにゲルマニウムローラーみたいな道具は猫がいかにも喜びそうだ。

 話は本題に移りますが、ちょっと今日は先週あたりからちょこちょこ準備していた県警ごとの私的な評価を紹介しようと思います。
 何でも宝島社より「全国警察力ランキング―本当に優秀なケーサツはどこだ?」という本が数年ごとに出されてあるようで、私は内容を読んではいませんがいろいろな警察関連のデータを比較し評価している力作のようです。ただ私は以前の記事でもすこし触れましたが各県警を比較する上で検挙率や県警名不祥事の発生件数はやや鵜呑みに出来ないデータと考えており、今回の記事を書くに当たって何を以って比較すればいいのか当初はひどく頭を悩ませました。

 先に何故検挙率や不祥事件数が信用できないのかというと、どちらも地域ごとに基準が大きく異なる可能性が高いからです。それこそ一部の地域ではちょっとした落書きとかもきちんと犯罪発生件数に数えられれば別のところでは数えられないこともあり、また東京や大阪など人口も多い都市部では犯罪は起こりやすくなる傾向があり、犯罪件数や検挙率は確かに一つの指標ながらも平等に警察の能力を図る材料とはあまり感じられません。
 同様に警察内不祥事についても、既に明らかになっている不祥事でも当初は外部より指摘されるまでは内部でもみ消そうとしたことが明らかになっており、また組織行動心理からも警察に限らずどこも多かれ少なかれこういう傾向があると思います。問題なのはなにをどれだけもみ消すかという基準で、これは今回の私のザルな調査だけでも処分基準を含めて明らかに県警ごとに隔たりがあるためにこちらも指標にはあまり使えません。

 最終的に至った結論としては、こんだけ毎日浅く広く薄い社会関係の記事を書いておきながら心はいつでも「個人」というものをとことんまで追求する文士という誇りを持っているので、統計データなんてこの際無視して一つ一つのエピソードから評価しようと落ち着きました。ただ一つ一つのエピソードと言ってもさすがに全国事細かに調べてなんからんないので、この際肯定的評価は捨てて否定的評価、つまり問題点にのみ着目し、安易なWikipediaの記事を参考に以下の基準で調べることにしました。

・組織的な不祥事を起こしているか
・不祥事に対する処分がきちんと行われているか

 特に注意したのはWikipediaの記事に載っている不祥事が個人による不祥事なのか警察による不祥事かです。警察官も聖人が決まってなるわけじゃないのだし中には変なのも混ざってくるだろうということを考慮し、個人資質による不祥事は評価対象にはしませんでした。といっても、元にする内容はすべてWikipediaに不祥事が書いているかどうかなので、書かれてなければ評価のしようもありませんが。
 前もって断っておきますが、今回のこの記事の内容は非常にザルな調査で書かれてあり、あくまで私個人が問題があると感じる県警を紹介しているだけで、裏づけのしっかり取れた絶対的な内容ではありません。あくまで参考程度に軽くお読みください。

北海道警察
 どっかから恨みを買ってるんじゃないかと思うくらいに、リンク先の道警ページに書かれた不祥事例は他と比べて異様に多かったです。何気に警察による裏金問題はこの道警での事例を北海道新聞が暴いたことから全国に波及しましたが、その後道警は意趣返しとばかりに北海道新聞を大人気なく記者会見から締め出すようになったそうですが、今でもこれは続いてるんだろうか。まぁ北海道新聞も地方紙の雄だとこれまで聞いてたけど、今日改めて調べてみたら確信犯的な誤報をこれまでに何度も出してて「えぇ(;´Д`)」って感じがしたんだけど。
 それでこの道警についてですが、読んでて気になったのは土地柄か警察官の交通違反、事故が多いような気がします。ただ飲酒事故とか起こしてるくせに最初の方は処分がやや甘いように感じたのですが、なんか2010年以降からやけに処分が厳しくなっており、基準が変わっているような印象を受けました。

・茨城県警
 土浦連続殺傷事件における杜撰な対応がやはり問題に感じました。通り魔事件という特殊性を考慮しても如何なものかと思える対応で、このほかにも、

「2009年4月24日、4月16日に窃盗未遂容疑で逮捕し水戸警察署署内で事情聴取していた24歳の無職の男が、隠し持っていた睡眠薬を警察官のお茶に仕込み、警察官に対し「お茶を一気飲みしたら事件の全貌を話す」とお茶を飲むよう誘導し警察官がお茶を飲み寝てしまったところ、男が署内から逃亡するという事件が発生。男は5月1日早朝に水戸市内の民家に潜伏していたところを住人に発見、逃走容疑で逮捕された。」

 ギャグ漫画じゃないんだからと、言いたくなるような不祥事です。

栃木県警
 現在私が最も信頼していない県警ナンバー1です。杜撰過ぎる捜査で冤罪を生んだ足利事件は言うまでもなく、この事件を含む一連の北関東連続幼女誘拐殺人事件にて明々白々なサボタージュを行って捜査をしないばかりか、遺族の気持ちを逆撫でする様な行為の連続には激しい怒りを覚えます。
 また過去に遡れば99年に起きた栃木リンチ殺人事件において捜査を見送って被害者を死に至らしめたばかりか、関係責任者への内部処分をたった停職14日間で済ませたことなど理解できない行為を平気行っており、一生関わりあいたくない存在です。あとどうでもいいですが、栃木県警が持ってるNSXの塗装は個人的にありえない塗装だと思います。もっとデザインセンスはないのでしょうか。



埼玉県警
 埼玉県警の不祥事ときたらその後の全国の警察不信に繋がった99年の桶川ストーカー殺人事件が有名ですが、こちらは栃木県警と違って署員3人を懲戒免職にするなど明確に処分していることからその後はどんなものかと注視してましたが、どうもまだ反省してないのか、前にも取り上げましたが埼玉県深谷市市議選で証拠が乏しいにもかかわらず供応事件があったとして、虚偽の証言を強要する事件を引き起こしています。この事件なんか警察の組織的な問題行動の代表格で呆れ返るとともに、この深谷署はこれ以外にも三月には遺体を間違えて遺族に引き渡す事件を起こしており、この際解体したほうがいいんじゃないかとすら思います。

神奈川県警
 「不祥事ときたら神奈川県警」と言われるまで、一時期不祥事を連発しまくって警察の顔に泥を塗った神奈川県警ですが、さすがにその名に恥じず99年には内部で「不祥事隠蔽マニュアル」を作成して配布するなど常識外の行動を平然と行っています。最近は全国区で取り上げられる不祥事はあまり見ないものの、やっぱり私の中でもここへの信頼は回復しません。特に個人的に今でもよく覚えているのは、90年代にテレビで取り上げられた際、警察署前を暴走族が走っているにもかかわらず無視し続けてたあの姿はなかなか忘れられません。

大阪府警
 大都市ゆえいろいろ大変だろうとは思いますが、それにしたって常識外の不祥事が大阪府警には多い気がします。Wikipedia中にもいろいろ載ってますが細かく探せばまだまだこんなもんじゃないだろうし、昨年の自白強要事件など強引な捜査振りが目に付きます。一昨日にも自動車でバイクに衝突しておきながら逃げて、現金20万円を渡すというどこから突っ込んでいいかわからない事件を引き起こしていますが、それに対する弁解もまた理解不能なものばかりで、

「---容疑が事故の不申告なのはなぜか?
相手には怪我がなかったので、ひき逃げではない。当て逃げというのは法律にはないので、事故を起こしたのに届出をしない不申告で事情を聴いている。結果的に、怪我はなかったので、救護義務違反は成立しない。」


 事故を起こした本人も20万円を渡したことについてギターの修理代だったと言っていますが、そんな屁理屈をよくもまぁ堂々と言えるものだと、いっぺん首吊って来いといいたくなる不祥事です。

兵庫県警
 ここもまた不祥事の多いところですが、02年の神戸大学院生リンチ殺人事件の不手際はとても見過ごせるものがなくかなり問題のあるところだと考えています。ただ私の周りで兵庫県出身の人に聞くと皆口を揃えて、「兵庫県警は最強だ」というほど信頼してます。理由を聞くと常にヤクザとやり合っているからだそうですが、不祥事は多いもののこれほど信頼されてることを考えると評価の仕方としては悩まされます。

愛媛県警
 多分余り全国区で報じられることは多くないでしょうが、何気に愛媛県警も不祥事の多いことで有名です。こちらも他の問題あるところと同じく「宇和島事件」という冤罪事件を引き起こしていることはもとより、裏金を作っていたことに関しても「個人的な利得には使われておらず不正ではないなどとして」、返還を拒んだとも言われます。おまけに告発した元会計課長には露骨な左遷人事を仕組むし。
 あと個人的には04年に松山市内で高校生のスクーターに白バイが衝突した事故で、めちゃくちゃ強引に事故は高校生側の一方的な過失によるものにして送検した事件は日本でのニュース特集で見ましたが、これで愛媛県警への不信が一気に強まりました。ちょうどよく今職場に愛媛出身の人がいるので聞いてみたところ、やはり地元人でも愛媛県警を信用してないと言ってました。

鹿児島県警
 自分の生まれ故郷ながら、批判せずにはいられません。ここの不祥事は志布志事件に尽きますが、明らかに見当違いの違法な捜査で裁判所にも問題性を指摘されているにもかかわらず、鹿児島県警は「捜査の方向性はなんら間違ってなかった」と言い切っており、組織の体質を非常に疑わせる事件でした。
 なお今回改めて調べてみたところ、今年3月の震災発生日、当のの志布志署で津波による避難勧告が出ていたにもかかわらず宴会を開いていたそうで、ここもこの際だから潰したほうが早いんじゃないかと思います。

 思ったより長くなってつらかった。

2011年6月16日木曜日

辛亥革命から百周年を向かえて

 本日配信された共同通信のニュースの中で、結構まずいワードが入っていたのが職場で話題になりました。それはどのようなワードかというと、「今年は中華民国(台湾)建国百周年」というワードなのですが、こういった書き方をすると中華人民共和国政府の人はかなり真剣に怒って、場合によってはメディア営業許可とかなんやらも剥奪されてしまいます。中国側の説明によると中国本土と台湾には政府は一つしかなく、馬英九総統(これは書いてもOK)は民主的に選ばれた台湾当局の責任者ということだそうで、台湾政府とかそれを匂わすようなことを書くとアウトになってしまいます。
 そういうわけで中国で活動する日本のメディア関係者は台湾記事については多かれ少なかれ面倒なことに神経を使わねばならず、上記の共同通信の内容もすぐに訂正入れるか削除していれば問題ないでしょうが、そのまんまだったら多分在中の責任者が呼び出し食らうことになる可能性が高いと思います。

 そういいながらこうやって堂々とネタにする私ですが、ちょうど今から百年前の1911年に中国では孫文らが出てくる辛亥革命が起こり、最終王朝こと清帝国が滅びました。この歴史は現代中国にも影響は大きく私もこの年だけはしっかりと暗記しているのですが、ただ重要だから覚えているというわけじゃなく、実は昔にこの年号を変なことに使ったことがあって妙に思い入れが深いというのが真相です。

 その変なことに使ったというのはちょうど今から十年前の2001年、当時私は高校生でしたが一番小説を書いていた頃でわざわざ自分で同人誌を作っては友人内で回し読みさせていました。同人誌と言っても書いているのは私一人で、表紙から小説、妙な企画まで全部一人で自己満足しながらやっていましたが、ある時に一般で出版されている雑誌みたいに「○○周年」って表紙に書いてみたくなりおもむろに歴史の資料集を開いて最後が01年の歴史事件を探したわけでした。最初の候補は「菅原道真、大宰府左遷から1100周年」でしたが、迂闊に書いて祟られたりしたらよくないと心変わりし、件の「辛亥革命90周年」というサブタイトルに落ち着いたわけです。
 ちなみにその時の同人誌の名前は「文化大革命」でした。別に狙ったわけじゃなかったけど、最初に名前を決める時に「○○革命」って名前にしようと思ったら自然と落ち着いたわけで……。

 ちょっと話が横道にそれますが、たまに音楽とか文芸など芸術方面に憧れや夢があったものの、一緒に目指すような友人がいなくて手をつける機会がなかったという人がいますが、私に言わせればそれはやはり甘えだと思います。もちろん切磋琢磨できる友人がいるに越したことはありませんが、最終的には友人の力ではなく自分自身の力でその夢を掴み取らなければならないことを考えるとたとえ一人でも何かしら行動できない限りはどっちにしたって結果は一緒になると私は考えます。そういいながら私もいばれるような活動はしていませんでしたが、中学生から文章を書くことを飽きなかったということだけは今に繋がっていると思います。

 それにしても「文化大革命」を作ってた十年前に、現在のような立場になるとは夢想だにしなかったと思います。当時から中国語に興味があったものの外国語を使って食っていくとは全く思いませんでした。あとどうでもいいですが、これが関係しているのかわかりませんがなんかちょうど今週にこのあたりの孫文とか毛沢東の時代を描く「建党偉業」という映画が公開されました。中国語が少し読める方なら下部の役名と俳優を見てもらいたいのですが、最近毛沢東役はなんだかほっそりした人がやることが増えてます。そのほかだと個人的には李大ショウ役の人が実際の顔によく似ていてツボにはまりました。