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2019年7月27日土曜日

キーボードと爪切り

 先週末は一ヶ月ぶりくらいに何も仕事しないで住む週末となりようやく山を越したと思っていたら、金曜の昨夜に緊急対応案件がいきなり持ってこられ、今日も朝からずっと自宅で仕事していました。明日も今日ほどじゃないけど仕事する必要あるし゚(´・ω:;.:...

 あんまり元気もないので楽な内容を書きますが、仕事でもプライベートでもほぼ常に四六時中キーボードを叩いています。一日の打鍵数が一万回を超えることも珍しくなく、先月なんかはそのせいで手を開くだけでも痛くなる事態に陥りましたが、先週は右腕全体が痛いというか肩が上がらなくなりました。
 そうしたことはさておき、地味に中国で暮らしてて面倒だと思うのがキーボードです。というのも、日本と中国ではキーボードの規格が異なっており、一部キーの配置が異なっているからです。

 当初は日本から持ってきたキーボードを自宅で使っていましたが、打ちすぎたのか壊れたので中国で現地調達した所、告辞されているキーと表示される記号が一部異なっていて、最初慣れるまでは結構大変でした。OSの方の設定を中国規格キーボードに変えれば済む話なのですが、やはりなれたキー配置ということもあって日本語キーボード配列のままで今も自宅で打っています。
 問題なのは会社で、こちらは完全中国式のキー配列で、設定のそのままです。そのため自宅と会社でキー配置が違うので、結構頻繁に打ち間違えたりします。具体的にはコロンとカギカッコの位置が少しずれているのと、アットマークの位置が大きく異なっていますが、今ではある程度違いを覚えて対応できています。

 あと記者時代はそうでもなかったのですが、今の仕事に入ってからは頻繁に爪を切るようになりました。理由はなぜかというとキーボードに爪が引っかかるからで、自宅などは爪でこするように叩く「K」のキーの刻印はほぼ完全に摩耗して消えています。刻印が消えるだけでなく実際に打っていて違和感があるのと、平常時ならまだしも今のように消耗した状態で爪がキーボードに当たると結構しびれると言うか、素直に痛いです。
 そのため少しでも爪が伸びるとこのところはすぐに切っています。あまりにも切る回数が増えたもんだから、これまで100円ショップの爪切りしか使っていませんでしたがいいもの買おうと前回の日本旅行時に薬局でやや高いやつ(千円くらいだったような)を買ってみました。高いだけあって実際に使い心地がよく、切れ味がシャープなのとヤスリ部分が削りやすくて割と気に行っています。

 さて明日、髪を切りに行く時間はあるかな(ヽ´ω`)

2019年7月24日水曜日

千葉のマッドシティ「新松戸まつり」

 すでに途絶えたと思われていたこのマッドシティこと松戸ネタですが、探せばまだまだあるもんです。なおたまに思い出したかのように「松戸」でニュース検索しては、夜な夜な松戸出身の友人と、「今日のネタはこれだ!」みたいに共有しあっています。だいたいどれもマイナーなニュースだけど、同郷同士だからいやに盛り上がります。

今年も「新松戸まつり」開催へ グルメとライブパフォーマンス /千葉(みんなの経済新聞)

 そんなわけで今回のネタですが、新松戸まつりです。なお上の記事は先々週の記事ですが、記事が配信される段階ですでに祭りが開催されるのに見出しに「開催」と書くこのライターは未熟以前だなと思います。

 そんなダメなライターは置いといてこの新松戸まつりですが、はっきり言えば子供の頃は毎年行っていました。この辺のエリアでは規模の大きな祭りで、通りに出店がずらりと並ぶもんだから子どもにとっては楽しいことこの上ない祭りで、割と毎年楽しみにして通ってました。
 あと確かあれは小6の頃でしたが、当時この新松戸駅近くの塾に通ってたのですが、地元故か祭りの出店に同じ塾の友達がいて、なんか盛り上がったのを覚えています。

 知ってる人には早いですが、この新松戸というエリアは松戸市中心部からやや離れて昭和後期に作られた新興ベッドタウンです。特筆すべきは宇宙開発団体など国の研究機関の社宅が数多く立てられたことで、住人の中には結構ハイレベルな人が多くいたりします。
 そうしたバックグラウンドもあってかこの新松戸祭りは今年で33回目とのことで、ここまで長く続いたのと、割と昔から盛り上がっていたのにも影響しているのではないかと見ています。

 ちなみに余談ですが、今ちょうど吉本興業のお家騒動で盛り上がっていますが、その余波から昔関係出演者に無断、ノーギャラで発売された「さんまの名探偵」というファミコンゲームがにわかに脚光を浴びてて、まとめ掲示板でよく名が上がってきています。このゲームですが確か自分が小1だったころ、この新松戸まつりにて中古ゲーム屋の「わんぱくこぞう」が出店を出し、というかワゴンセールをやってて、「さんまの名探偵」もワゴンの中で確か500円位で売られていました。
 このゲームをうちの姉貴はかねてから欲しがってたのですが、すでに一通り祭りを回ってたせいでもらってた小遣い、確か当初千円だったと思いますがそれをすでに使ってて、300円位しか姉の手元に残っていませんでした。なので自分からも集金しようと残額を確かめてきましたが、自分はもう100円しか残っておらず、僅差で買えなかったことから「お前の金遣いが荒いせいだ」と何故か自分が姉に責められました。今更ですが身勝手な言い分です。

 なおそのわんぱくこぞうはそれから数年を経て潰れましたが(場所はダイエー脇のテナントビル)、多分最後にそこで買ったのは「ブレスオブファイア2」で、正月のお年玉で買ってたから1995年1月までは経営していたはずです。

2019年7月21日日曜日

上海の伊藤潤二風お化け屋敷



 昨日は吉本芸人の会見について記事を書きましたが、その裏では上海市内のショッピングモールで開催中の、伊藤潤二風お化け屋敷に行ってきました。なお伊藤潤二風とは書きますが、別に勝手にやっているわけではなくちゃんと関連方面から許可を得たイベントです。

お土産屋。富江グッズがいっぱいだった。 

 入場料金は140元(約2200円)で入れるお化け屋敷で、一回に付き五人くらいが入り、いろんな演出のある迷路のような構造のルートを進むというアトラクションです。入場に際しては荷物のほか、撮影、というよりかは明かりとして使われるのを避けるためか携帯電話も預けさせられました。

意外と並んだ行列

 こんな間口の狭いアトラクションにどれだけ人が来るのかと思いきや、開催から一ヶ月近く経っているのに結構お客が来ていて素直に驚きでした。なお一回につき五人ずつ入り、その五人が出てくるまでは新しい入場客は入れないため、回転がやや悪いところはありました。

 私は女性二人組、男女のカップルとともに入場となりましたが、全体的な構成で言えば伊藤潤二作品、もとい日本ホラー漫画史上に冠する名ヒロインこと富江と、カルト的な人気を誇る「双一シリーズ」の双一が強くフィーチャーされて、アトラクションともども土産物屋でもこの二人のグッズが特に多かったです。
 ちなみに首吊り気球のキーホルダーはちょっと欲しかった。

 中のアトラクション内容を簡単に説明すると、マジびっくりするくらい真っ暗な部屋と廊下で組まれており、冒頭の箇所なんてルート沿いにある縄を頼りにしないと一歩も進めないくらいの暗さでした。案内人役は双一で、演者が漫画さながらの嫌味ったらしい喋り方(中国語)で次にどうすればいいかとか、この先何がまっているのかを教えてくれます。
 うまい演出だと思ったのは、途中で一人ずつ学校のロッカーに入るよう強制されます。そのロッカーには覗き穴があり、そこで富江の初出作品のある名場面が繰り広げられるのを見ることが出来ます。
 なおその演出は見終わった後で次の部屋に進めるようになってますが、ロッカーに閉じこもっていたら危うく他のメンバーに置いてきぼりくらいそうになりました。

 個人的には非常に良い演出と舞台で、各部屋に置かれているオブジェなども良く出来ており、伊藤潤二ワールドをよく再現されている用に思えます。それ以上に収穫だったのは、一緒だった女の子がある所で悲鳴を上げたのですが、「ああ、中国人も悲鳴をあげるときは『キャー』って言うんだな」と、一人で納得感を覚えていました。

 なお前日にこのアトラクションのPRサイトを送ったらマジビビってた同僚に上の写真の一部を送った所、「もう何も送ってくんな」と言われました(´;ω;`)
 個人的な見方ですが、やはり日本人と比べると中国人の方が怖がりな気がします。もっともそれはこうした怪奇漫画を始め、ホラー系文化が日本で異常発達したという背景からではないかと思いますが。

2019年7月20日土曜日

闇営業問題の会見について

 既にあちこちでビッグニュースとして報じられていますが、既に闇営業に絡んだとして批判されていた雨上がり決死隊の宮迫氏と、ロンドンブーツ1号2号の亮氏が吉本興業の静止を振り切って両者単独で謝罪会見を開きました。各反応を見ると両者に対する世間の見方は非常に好意的であり、またこれまでの報道内容や吉本興業の発表内容と齟齬のある内容も語られており、非常に大きく盛り上がっています。
 発言内容や齟齬内容の詳細については割愛しますが、世間の見方をひっくり返したという意味では近年稀に見るほど成功した会見ではないかと思います。

 個人的に気になった点としてはやはり、吉本興業の対応ぶりに関する発言です。口裏合わせなや圧力を匂わす内容が明かされており、これらの点について状況から、あと普段の行いから言ってほぼクロだとは思いますが、敢えて確認するとしたら既に契約解除こと追放されたカラテカの入江氏に聴取を取るのが一番ベターな気がします。人任せで申し訳ないけどどこか取材してくれないかな。
 かつて「たかじんのそこまで言って委員会」で、ゲストが公明党の母体は創価学会と断言したり、ジャニーズ事務所の名を挙げて批判したりと、東京と比べると大阪のテレビ局はタブーが緩いところがありますが、それでも吉本興業の黒い面については誰も発言することはありません。

 大分前にそのへんを文藝春秋が取り上げていますが、吉本興業は一時上場していたものの2009年にMBOを行って非上場企業に戻り、これにより業績などは現在公開されていません。では現在の財務実態はどうなのかと言うと、実際は非常に厳しい状態だと案に言われています。稼ぎ頭は公然ながら明石家さんま氏ですが、そのさんま氏はかつて「沖縄で映画祭やってる場合か?」という発言をしたことがあるそうです。
 これは、会社自体が火の車だと言うのにこんなイベントで無駄金を使ってどうするという、いわゆる「どん判金ドブ」のような指摘とされており、実際にテレビで見ていてもかつて島田紳助氏に次ぐような存在は今の所属タレントにはなく、収益が非常に悪化しているのではと思う節があります。

 ちょっといやらしく突っ込むと、それに拍車をかけたのはダウンタウンの松本氏の映画製作ともいわれ、最近映画を作らなくなったのも本人がやる気なくしたのか、実力を自覚したのか、よしもとが金出せなくなったのかのどれかでしょう。

 話は戻りますが、タブーの薄い関西テレビ業界においてもよしもとの暗黒面を突くのはタブーとされ、これまで批判されることはありませんでした。しかし先日、まるでジャニー喜多川の死を待っていたかのように公正取引委員会が、特定事務所がテレビ局に圧力をかけてはならないとの理由でジャニーズ事務所に勧告を行うなど、この辺のルールが今変わりつつあります。
 そこへ来て今回の会見騒動ときたもんです。案外、これを気にいろいろと業界の勢力図が変わってくるのかもと思え、長い目で見たら歴史の転換点になるかもと少し期待してみています。

 真面目によしもとに関しては、明石家さんま氏が引退したら恐らく経営が成り立たなくなると思います。そう考えると、いい時期にある意味改革が迫られているのかもしれません。

 最後にこの騒動で誰が一番得したのかと言うと、地味に参院選を控えた自民党と公明党ではないかと思います。先日の京アニの放火騒動といい、選挙終盤にかけて連続して大きなニュースが出たことで政治関連報道が一気に減少しています。ただでさえ論点がなくポジションすらはっきりさせられない野党でしたが、他のニュースに関心を取られて自民・公明がこのまま圧勝することになると予想しています。

2019年7月19日金曜日

春の妖精

 本題とは関係ありませんが例の京アニ放火事件は中国でも大きく報じられており、今朝同僚からも話を振られました。自分も昨日の昼からずっとネットでこのニュースの続報を見ていたと話した上で、「ところで今度これ見に行こうと思っている」といって、いま上海で開かれている伊藤潤二展のPRサイトを送りつけたところ、

「なんてもの見せやがるこの野郎!めちゃ怖えじゃねぇか゚(((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」

 と言われました。その後で、「京アニとなにか関係あるの?」と聞かれ、「いや特にない」と答えました。

 話は本題ですが、「春の妖精」と聞いて皆さんは何を想像されるでしょうか。おそらく大半の人は普通の妖精を、ドラクエマニアはベラというキャラを、そしてロッテファンは荻野貴司選手を想像するでしょう。

荻野貴司(ニコニコ大百科)

 荻野選手とは千葉ロッテマリーンズに在籍するプロ野球選手で、何故春の妖精などと呼ばれるのかと言うと、夏を迎える前に大抵離脱するからです。非常に高いポテンシャルを持ち、特に盗塁技術に関しては年間を通して出場すればほぼ確実に盗塁王は取れると断言できるほどの逸材なのですが、何故かほぼ毎年5月後半あたりで大きな怪我をして、9月頃になってやっと帰ってくるという、かつてベイスターズにいたスペランカーこと多村仁元選手くらいに実力に比例して怪我の多い選手です。

 あまりにも毎年春先に離脱する事が多いせいで、「我々が見ていたのは春が終わることを告げる妖精だったのだろうか」と言われるようになって付いたのがこのあだ名ですが、今年の荻野選手に限っては何かがおかしいです。というのも例年のような離脱はなく、西武の森選手、秋山選手、日ハムの近藤選手を抑え、なんと現時点で首位打者となっています
 改めて、シーズンを通して活動すれば成績を残せるだけの抜きん出た実力の持ち主であることを証明してみせましたが、こうした事例を見るたびに、やはり野球にしろなんにしろ怪我や病気をせずに皆勤し続けることがどれだけ重要なのかが窺えます。

 私事ですが現在業務が異常な繁忙期を迎えており、他に担当者がいないってことで仕事の割り振りとかを自分がしていますが、普通に毎日出勤して、好不調関係なく仕事を処理してくれる人が一番ありがたい存在だと思います。なんでかっていうとその人が特定期間内にどれだけ業務を処理してくれるかが計算できるからで、あとは時間の読めないイレギュラーな案件を自分が力技で処理し、多少足が出ても問題のない案件を業務に慣れていない人に振ることで割と今シーズンはうまく回せました。
 おかげでこのところ毎週土日もずっと仕事してましたが、今週末は何もせず眠り続けらそうです。それにしても今週は手の平だけじゃなく、肘まで痛みだしたからビビった。

2019年7月17日水曜日

かんぽの契約不正事件について

 さっき上海高島屋のとんかつ屋(かつくら)に久々に行ってきたけど、閉店決まっているからか転院のモチベーションが半端なく落ちててびっくりしました。客が多い時間帯というのもありますが、何も言わず後ろから料理とか運んできたり、会計の際に一切無言で、「ありがとうございました(谢谢再次光临)」を言われなかったのは多分初めてです。

 それで話は本題ですが時間経ってほとんど報じられなくなりましたが、例のかんぽの契約不正事件には見ていて呆れる点が非常に多かったです。報道の口火を切った西日本新聞はこの件で非常に見直したのですが、新規契約ボーナスのために無意味に保険を切り替えたり、契約前の保険をしばらく維持して二重払にさせていたりなど、逮捕者出てもおかしくない詐欺事件としか正直思えません。
 上記の点以上に疑問だったのが、これだけの問題が起きているにもかかわらず、謝罪会見で経営陣が内部告発について一切触れなかった点です。はっきり言ってこの問題、上海にいながら言うのもなんですが私もかねてからかんぽは高齢者を食い物にしているという噂を聞いており、現場の人間からの一部漏れ出た声を見ていました。仮にかんぽの内部告発チャネルがきちんと機能してそうした声を拾えあげていれば内々に処理することも可能だったはずで、これから実態把握や対策を取るにあたっては今いる職員が通報しやすいように、内部告発制度について表で説明する必要があるでしょう。

日本郵便“内部告発”締めつけか、社員に「SNS制限」通知(TBS)

 それなのに上記で報じられているように、社員に対して内部告発を抑えるような動きを見せています。はっきりいいますが経営陣は何も反省しておらず、ほとぼりが冷めたらまた同じことをやり始めるでしょう。

 そもそも何故こうした問題が発生したのか。私が考える一番の理由は国営郵政時代から何故かこの組織、びっくりするくらいノルマにこだわる組織で、そうした風土が一番大きく作用したからではないかと思います。
 逆を言えばほかの旧郵政系企業も同様のリスクがあるように見え、JPに関しても表では年賀状のノルマや自爆営業の強要はもうやめたと言っていますが、漏れ出る声を聞くと実際には現場レベルで強要が続いているとも言われており、私も恐らく続いていると睨んでいます。

 かんぽはこの問題の実態調査を行って(まだ終わっていないという時点で問題だが)、被害者には補償をすると行っていますが、果たしてこれもどの程度の保証になるのかやや曖昧です。無駄に負担した費用分だけなのか、それとも結ばされた不利な保険の全料金なのか、この辺を早くはっきりさせるべきでしょう。無論、筋から言えば後者を取るべきでしょうが。
 それと、こうした不正な契約行為を行っていた職員に対する処分もまだ見えてきません。文句なしで解雇してもいいと思いますし、経営陣もこれだけの問題を放置、むしろ隠蔽してきたのだから一日も早くやめるべきなのに、そうした話は出てきません。

 あとこれは推測でしかないですが、以上のような体質を見ていると案外、以前に問題となった保険料の不払いもたくさんあるのではないかと疑っています。例によって、「支払いが申請されなかったから」という言い訳とともに。

 政府はかんぽの初期調査報告を受け次第に行政処分を決める模様ですが、はっきりいって一日も早く業務停止させるべきだと私は考えています。経営陣の体質からいって自浄は期待できず、区がバックという他の民間保険会社に対して強力なアドバンテージを持ちながらこれだけの不正をやらかしたのだから、この際解体して他の民間保険会社が吸収するほうが長い目で見ていい気がします。

 更に言うと、かんぽと並んでもう一つ、高齢者を食い物にして金融商品を売り稼いでいる半公営団体が存在するという噂を聞きます。伏せ字で書くとNoで始まりKyoで終わる、とある全国組織団体ですが、本業の農業事業は赤字で副業であるはずの金融事業で生存しているというおかしな団体となっており、こちらも農政事業にも関わることから早くメスをいれるべきなのではと思います。
 ただ、今回のかんぽの一件は旧郵政のままだったら多分報じられなかったろうなと思うところがあります。そう考えると、もう一つの方もこのまんま放置され続けるだろうと予想しています。

2019年7月15日月曜日

中国の外国人に対する一部電子決済機能規制について

 昨日の記事の続きですが、「ザンキゼロ」のSteam版を買う場合、中国だと約2000円(約120元)で買えるのに対し、調べてみたら日本だと約6000円するようです。所得格差や為替格差を考慮してもこの三倍の開きはとても納得できるレベルではなく、いわゆる「おま国」案件こと、特定国の消費者に限って値段を釣り上げる行為に見えてなりません。
 なおこうした行為については既にヨーロッパなどで問題視されており、将来的には規制されるかもしれません。為替変動もあるから数パーセントの誤差ならともかく、この金額差はなぁ。

 話は本題に入りますが、前回記事でも書いた通り中国からSteamでゲームを購入したところ、表示言語は日本語ながら、人民元価格で購入することとなりました。またこの決済時、サイトに用意されているWeChatやアリペイといった電子決済を試したところ、恐らく「外国人+外資運営業者」という組み合わせから決済を行うことが出来ませんでした。
 この点について私の率直な感想を述べると、「非常にもったいない」といったところです。というのも、既に中国国内の支払いやネットでのサービス決済で私もほぼ全てWeChatで決済しており、お札に触ることは本気で数ヶ月に一回あるかないかくらいです。特にネットでの決済は航空券などが主ですが、その場で即支払いができて、またスマホのアプリ上で決済証拠も確認できることから非常に重宝しています。特に一番大きい点としては、クレジットカードと違って細かい本人認証などが不要ですぐ決済できる点です。

 ただこの機能、前述の通り「外国人+外資運営業者」の決済には規制があるのかうまく決済できません。中国人の友人も上記のSteamの一件を話したところ驚かれ、中国人なら問題無く決済できるのに外国人はこのようにいろいろ規制されています。この規制の最大の目的は、中国の外貨及び人民元通過資産の流出を回避するためと言われており、これらに限らずとも個人の国外送金や企業の外貨決済も様々な規制が設けられています。

 その一方と言ってはなんですが、中国は日本を追い抜き現在既に世界最大の外貨準備高を有しています。その上で、人民元を米ドル、ユーロ、ポンド、日本円などのような国際通貨にしようと躍起でAIIBなんかもそういう目的で作られたところがあるでしょう。
 そうした目的に立つならば、人民元を敢えて海外へ配るということも国際通貨化を果たす上では重要です。しかし上記のように中国は未だ個人決済においても外貨取引を厳しく制限しており、本気でやる気あるのかと正直疑問に思います。

 それと同時に、Steamのように世界各地で現地通貨で決済できるグローバルネットサービスはこの他にもAmazonを筆頭に増え続けています。今後こうしたサービスが広がるに連れて、米ドルが基軸となるものの、複数通貨による決済もできてくるのではないかと思います。
 具体的には、決済時に現金とポイント併用、現金/ポイントのみ、みたいに複数の通貨を織り交ぜたり、それぞれ単独で使用したりみたいな決済ができる気がします。そうなった場合、先程のSteamのように、どの通貨で決済するとお得なのかという論点も生まれる可能性があるでしょう。仮にそうなった場合、世界で新たな通貨競争が始まるかもしれません。

 たかがSteamの決済方法ですが、今回実際にやってみていろいろ思うところが多いです。日本人でありながら中国で決済するという特殊な立場だからこそでしょうが、あながち通貨を考える上ではいい材料である気がします。