2018年3月26日月曜日

雇用のミスマッチ

近畿財務局は「安倍昭恵」名を知る前から森友に国有地売却方針 決裁文書改竄(産経新聞)

 本題とは関係ありませんがよくもまぁ産経はこんなとんでもない記事を出せるものかと今朝呆れました。詳細については敢えて言及しませんが論点のすり替え以外にほかならず、珍しくヤフコメを見てもこの記事の異常性について指摘する人が多くみられました。まぁ見方を変えれば、昭恵夫人の一言で急激に話が進んだことを示しており、お前はどっちの味方なのかと問いたくなる記事でもあるのですが。

なぜブラック企業を徹底的に取り締まらないのか?(大艦巨砲主義!)

 そんなわけで本題ですが、先日何気なく見ていた上のまとめ記事で以下のようなコメントに注目しました。

99: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 10:16:31.316 ID:ohrSSS+ud
日本には
過労死するほど仕事があり
自殺するほど仕事がない
なかなか見事な一言だと思って友人にもツイートしたのですが、最近忙しいのかかまってくれず、無視されてしまいました( ;∀;)
 そんな私の友情事情は置いといて話を進めますが、何故上記のようなコメントが出るのかというと一にも二にも雇用のミスマッチが日本で氾濫しているからです。かねてから私はこのブログで日本の異常なまでに低い雇用の流動性が多方面に悪影響を及ぼしていると指摘し続けてきましたが、何故雇用の流動性が低いのかというと新卒採用にこだわるという雇用習慣もさることながら、雇用のミスマッチが異常に激しいことも原因として大きいと考えられます。

「引っ越し難民」が映し出す日本社会の根深い問題(JBpress)

 上の記事は別に私が書いたものではないですが今日たまたま見ているとまさに今現在怒っている運送業界の問題と絡めて、雇用のミスマッチに言及していたのでこちらも引用することとしました。現実には90年代にフリーターという言葉が出始めた時点で日本経済は労働力不足に陥っていたものの、ようやく現在に至ってそれが顕在化してきたと私は見ていますが、労働力が果たして足りないのかというとそうでもなく、上の記事でも書かれている通りに潜在労働力は実際にはまだまだ存在するものの、それを汲み取れていないのが日本の現状でしょう。
 単純比較でも女性の社会進出が日本は遅れており、そもそも専業主婦という言葉がある時点でもう何から言うべきかと中国に住んでて思えてきますが、賃金レベルはともかくとして労働力自体は掘ればまだまだあります。問題はそれを生かし切れいていないという点で、採用時のミスマッチや待遇条件の問題など、言ってしまえば経済の問題です。

 採用時のミスマッチに絞ると、最近久しぶりに会った人間に毎回、「花園君もう何回仕事変えてんの?」とガチで聞かれるくらい仕事経験が無駄に幅広く豊富な私に言わせてもらえば、日本においてはほとんどの仕事に適正なんてなく、採用に時間と手間をかけるくらいなら先着順にした方が双方にとってもメリットが大きいとすら感じています。全般的に日本における業務は単純かつ自己判断が要求されるものはほとんどなく、むしろ決められた手順や慣習に従わなければ罰されるものばかりです。幸いにして日本の教育は個人から自我を奪うことに特化しているだけあってこの手の仕事に向いている人間を量産しており、よほど技能や知識が要求される専門職以外であれば誰がやったところでそんな変わりないでしょう。
 そうはいっても新人によっては差があるという人もいるかもしれませんが、最初に差があったとしても年月が経てばその差は慣れによってへし潰されるだろうと思います。なんとなくですが、日本人はこの仕事の「慣れ」を「適正」と勘違いしているのではと思う節もあります。

 では何故、上記のような状況でありながら採用のミスマッチは生まれるのか。はっきり言えば日本の経営者や労働者は厳選すればするほど、無駄に時間をかければかけるほど良い結果が生まれると信じています。だから決断の基準や条件は敢えて曖昧にして、余計に時間がかかるように仕組んで採用に臨み、判断基準がないもんだから時間と手間がかかった上に必要な人材が得られないというミスマッチが生まれていると、好き放題に言わせてもらうと私の見方はこうです。
 この辺は中国来てから思うようになりましたが、単純労働力に関しては適正もクソもなく、如何にして頭数を揃えるかだけ考えていれば十分です。むしろ適性を持ち出そうとすると話がおかしくなる傾向もみられ、その辺気づいている人はどれくらいいるのか疑問です。

 最近になってみんな大好きアトキンソンことデービッド・アトキンソン氏も、「日本の景気が悪いのは無能な経営者ばかりいるからだ!」と、なんか私みたく「アイツは反日だ」と言われだしてむかっ腹立っているのか正直な感想を言うようになってきましたが、私もこの点は同感です。中国もおかしい経営者はいくらでもいますが、市場競争の激しさから政府とのつながりがない人間は自然淘汰される傾向があり、それと比べると日本はこの点で緩いなと感じます。最初に引用したまとめ記事のように、ブラック企業関係者を言葉上だけの意味でなく本気で殺害するくらいの勢いで摘発しない限りはこの状態が続くでしょう。

3 件のコメント:

  1. おそらく日本は誰でもできる仕事だからこそ、顔見知りの方がより円滑に仕事が進むという思想でツテを頼る採用の仕方をしてきたんだと思うんですよね。
    それが急にインターネットから必要数の数十倍数百倍のエントリーが来るようになる時代になって、企業側が何を基準に選んだらいいか未だに分からないままでいるように思います。
    個人的にこれまで「顔見知り」に頼りすぎて現代社会でシステム的に上手くいかなくなっている三大要素が就職・結婚・子育てであると感じています。
    そして良い家柄で育った政治家や官僚はこの三要素で一般人のような苦労をしないので、システム的な良い解決策も出てこないというのが苦しいところです。

    雇用に限って言えば、やっぱり一回入ったら二度と辞めない終身雇用が前提であるかのような風潮がよりミスマッチを加速させているんだろうなと思います。全員が初恋の人と結婚しなきゃいけないような選び方・選ばれ方をしていたらそりゃ大半が上手くいかないよなぁと思いますね。
    仕事なんていつでも転職していいという風潮になればいいと思うんですが、時間がかかりそうなので、30歳くらいで一回「第一定年」みたいにして全員一度仕事を辞めなきゃいけないようなシステムにすれば、転職も結婚・出産もしやすくなるんじゃないかと個人的には思います。

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    1.  言われていることごもっともです。私の感覚で述べると、「求められる機能(=仕事)に対して人を外部へ求める」のではなく、「今いる人に求められる機能を当てはめる」人事体系が強いです。なんていうか機能を中心にして物を考えていないように見えます。
       「初恋の人と結婚しなきゃいけないような選び方・選ばれ方」で思い出しましたが、リアル浪人時代に人材会社の人から、「就職は結婚と同じです。面接はいわばお見合いですからもっと身だしなみとかに全力を傾けてください」と言われ、「お前にはそうかもしれないけど俺にとってはそうじゃないんだよ」と言い返したかったものの、ぐっとこらえました。第一、この考えに則ると、自分なんか離婚を何度も繰り返しているダメ男の典型みたいになっちゃうし(ノД`)

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    2. その例えで言うなら、就職を結婚と捉えること自体が終身雇用前提の例えであって、本当は恋愛に例えるべきなんだろうなと思います。
      恋愛に似てるなと思うことは多々あって、どちらかが高望みしすぎても上手くいかないし、採用後もこんなはずじゃなかったとお互いに思って破局することもよくあるので、本質的には男女の仲と雇用被雇用の関係は似てると思います。
      最初から相性抜群の相手と出会ってそのまま一生を過ごすこともあるし、運の要素が絡むのも似ていますね。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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