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2019年3月17日日曜日

ピエール瀧事件を見て

 説明するまでもないですが俳優のピエール瀧氏のコカイン容疑での逮捕を受け、その事件内容はもとより、彼の出演していた映画、ドラマ、ゲーム作品の取扱が大きな議論となっています。一部ゲームは既に配信が中止されていますが、ちょっとラリった感じの自衛隊員役で彼が出ていた「SIREN2」というゲームが俄に話題となったのを見て、ああちゃんとこのゲーム遊んでおけばよかったと今後悔しています。なおその前作の「SIREN」は完全クリアしており、「SIREN2」で闇人(やみんちゅ)と戦いたかった……。

 なにも今回のピエール瀧氏の事件に限らず、出演者がほぼクロな犯罪事件容疑で捕まったことで出演作がお蔵入り、黒歴史化する事例はこのところ相次いでおり、その影響額も天文学的な数字というか年々でかくなっている気がします。なおこうした処置というか対応を見て私が真っ先に思い出したのは、安達祐実氏の映画初主演作である「REX 恐竜物語」で、こちらでは監督していた角川春樹氏が今回の件と同じくコカインで逮捕されたことで延長予定だった興行が延長なしで打ち切られています。
 ちなみに今回の事件を受けてNHKでは、ピエール瀧氏の出演部分のみ再録した上で、今後代役を立てるとしていますが、そもそも今年の大河自体あまりにも受けがよくないのだから、今回の事件を口実に打ち切りにするのではないかと実は予想してました。このまま続けるより、篤姫とか再放送したほうがいいんじゃないかな。

 話は戻りますが、こうしたある意味作品の頒布自粛について果たしてここまでやる必要があるのかという議論がいま一番激しくなっているように見えます。さっきも書いたとおりに近年はほんのちょっとでも出演していたらアウトという風潮で、なまじっか人気脇役であったことから関連作品が膨大ということで、対応を見逃してほしいのか「作品に罪はない」などという主張も見られるようになってきています。
 また舛添要一氏の主張ですが、こうした芸能人というのは特殊な価値観や世界にある人達で、一般常識のくくりで見るべきではなく、こうした犯罪行為も芸の上での一つの特徴として寛容に見るべきという声もあり、私なんかは割りとこの意見に同感するとともに、歌舞伎界なんかやっぱりそういう気風があるという気がします。ただ、なんかこのまま行くと「不倫」ですら出演作全部排除という風に今後なりかねないという気もしますが。

 長引かせずに私の意見を言うと、まず一つは出演作を排除するか否かはあくまでその関係者が自由意志で決めることであって、外野がとやかくいうべきではないと思います。販売や公開をつづけたところで外野が「不謹慎だ!」などと思うことは問題ないですが、そうであればそうした作品を見たりしなければいいだけなので、排除を要求するのは流石にやりすぎだと思います。
 その上で、仮に私が排除するべきかどうかを判断する立場にあるとしたら、問題となった俳優の作品中の重要度で判断します。例えばさっきの「REX」みたく最高責任者の監督や主演者がやらかしたのなら排除に前向きとなりますが、一脇役程度であれば排除することでむしろ他の出演者やスタッフの負担のほうが圧倒的に大きくなることを考えると、そのまま再録とかせずに気にせず作品の公開を続けるでしょう。

 逆にと言うか、そうしたスタンスで望まなければ今後、作品を崩壊させる裏切り者とかも出てくる可能性があるように思えます。一端役として出演した後で、わざと犯罪を起こすことで作品そのものを沈める最近のバイトテロみたいなことを意図的にやる人間とか出てくる恐れを考えると、何でもかんでも排除すべしというのはちょっと危険に感じます。

 最後にもう一つの意見を述べると、あの田代まさし事件以降、芸能人の麻薬絡みの逮捕や捜査は跡を絶ちません。たしか「アッコにおまかせ」で出演者が言っていましたが、「こうした事件が起きる度に芸能界全体で麻薬が氾濫しているかのように見えるのが一番困る」という発言がありましたが、それならもっと対策を講じるべきと言うか、最低年1回くらいのペースで全芸能人が麻薬検査すりゃいいじゃんという気がしてなりません。
 映画やドラマ出演にあたってはそうした検査を事前に受けていることを必須条件とすれば、少なくとも今後こうした事件の発生は限りなく抑えられるでしょう。出演、公開後に使用が発覚したとしても、「このときはシロだった」という根拠にもなりますし。

 なお今調べたら一応こういう簡易検査キットは販売されているようです。値段次第ですが、リスク予防を考えたら導入もありなんじゃないかな。楽天ならポイントもつくし

 自分が見ていないだけかもしれませんが、上記のような意見がこれまでどこからも出てこないのがなんか不思議でしょうがないです。自分がずれてるのかなぁ。

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