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2022年5月16日月曜日

BYDのEVバスの日本展開について

 上海市が6月中旬の封鎖解除を発表したといいますが、「ゼロコロナを叫ぶってんなら今すぐ流行を抑えて封鎖を解除してみろ」とか思います。でもって「エゴだよそれは」と、逆シャアのセリフが続くわけですが。

 話は本題ですが、上の潮風太子さんの記事で今後のバス業界を巡るトピックの一つとして、中国のBYD社が日本市場で売り込むEVバスについて触れられています。何気にビビったのですがちょうど今、このBYDのEVバスについていろいろ調べていたところで、なんでも日本のEVバス市場のシェアは70%という、圧倒的強者にあるそうです。でもって上の記事でも書かれているように、2035年以降の燃料バスの完全淘汰を国が策定したこともあり、このところ従業員を増やすなどBYDは攻勢をかけてきているとも聞きます。

 このEVバスについて潮風太子さんからは充電などの運用面で懸念を示されており、こういう話は確かにメディアには出てこないなと自分もみていて感じます。一方で、中国ではすでに10年くらい前から当たり前にEVバスが市内各所を走っており、走行距離も1日かなりの量に上ることから、運用においては何とかなるんじゃないのという軽い気持ちを持っています。地味に中国は普通の国と違って、民生用より産業用の電気代の方が高いというハンデも抱えているのだし。
 ただ中国のバスにおいては、日本と違って時刻表そのものがなく、来たバスに乗るという習慣があります。この点で日本のバスの方がいろいろ制約が多いだけに、中国を見習って日本もこの際バスの時刻表を廃止して、朝8時台は10分毎にくるなどと大まかな設定で運用した方が効率良いような気がします。

 あとこのバスの運行関連で気になっていることとして、今後起こりうる地方鉄道の廃線があります。一部鉄道会社が赤字路線を公表するなどどこも苦しい環境にあり、恐らく今後地方を中心に廃線となる路線がガンガン出てくると思います。
 そうした路線は廃線後、恐らく路線跡地をそのままバスレーンとして使用するのではないかと思え、そこでもまたEVバスの需要が高まるとみています。ただそうはいっても、赤字となるくらいの路線なのでバスに切り替えても採算は取れるかとなると怪しいもので、この方面のインフラ支援を行政がどれだけ行うかによってもかなり状況は変わってくる気がします。

 それにしてもこの辺の地方における交通インフラの話は結構笑えないところがあります。都市部にいるとあまり意識しませんが地方においては利用者が少ないとは言っても、交通インフラがなくなったらもうどうにもならないという人も少なくないでしょう。かといって、全国津々浦々まで常に定期的な交通インフラを維持するとなると社会負担も小さくなく、また潮風太子さんも書かれているようにドライバー確保の問題も出てきます。

 個人的にはもっとこの辺の交通インフラに関しては抜本的改革を行い、地方に限っては登録制での白タクを早く認め、交通インフラの補填を行わせた方がいいのではと思っています。その上で、EVバスに関しては環境面ではやはりメリットもあるだけに、BYDばかりではなくもっと日系メーカーも頑張っていい車作るよう促すべきでしょう。まぁぶっちゃけ、バス・トラックの製造技術なら既に中国の方が日本を遥かに上回っている(エンジン除く)と自分は思っていますが。

2 件のコメント:

片倉(焼くとタイプ) さんのコメント...

私の居住地のバス会社は中国製のEVバスを導入しています。
(バスの背もたれに開平市の椅子メーカーの社名が刻印
 されていました)。 ただしEVバスが走る路線・時間帯
はまだ少なく、大部分は従来の普通のバスです。
EVバスは交通系電子マネー(SUICA)が使えるのに対し
普通のバスは未だにバスカードしか使えません。
SUICAとバスカードの二つを用意するのが面倒くさいです。
バス会社によれば、資金難なので普通のバスにSUICAを
導入するのはもう少しまってほしいとの事です。
普通のバスのタイヤ周りの車体がボロボロにさびているので
資金難なのは間違いなさそうです

花園祐 さんのコメント...

 バスの車体更新は各地でかなり限界に来ているという話を聞きます。そもそも更新以前に、新しい車体を購入する余力もなければ、運行もままならないとも言いますし、交通インフラについてちょっと真面目に日本は議論すべき時期じゃないかという気がしています。
 今度この辺のランニングコストとか調べてみようかな。