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2023年12月27日水曜日

大川原化工機冤罪事件の裁判判決

国と東京都に約1.6億円の賠償命令 「大川原化工機」国賠訴訟

 このブログではこれまで触れてきませんでしたが、その経過についてかねてから注目してきた大川原化工機の裁判について本日判決がおり、大川原化工機の幹部を逮捕、起訴した警察と地検の捜査は違法だとして、国と東京都に1.6憶円の賠償命令が下りました。この結果について一言いうとしたら、「ざまーみろ社会のダニ、ゴミクズども!」といったところです。

 詳細についていちいち解説しませんが、そもそも輸出規制を作った経産省自体が規制条文をもとに立件することに反対し、また学者らも大川原化工機の設備には滅菌機能がないと主張していたにもかかわらず逮捕起訴するなんて頭がおかしいにもほどがあり、記事中にもありますが裁判中には捜査に係った警察関係者が「事件は功名心からくる捏造によるもの」と証言するなど、常識で計り知れないアンビリバボーな内容でした。
 諸条件から言って全く犯罪要素がないにも関わらず無辜の人間を逮捕拘留し、その中には拘留中に病気が悪化して亡くなられた方もいるだけに、この事件を仕立てた関係者こそ逮捕すべき犯罪者だと私には思えます。

 素人目ですが、この手の冤罪事件に対する補償で賠償金額が億を超えるというのはなかなか珍しいと思います。それだけ裁判所側も捜査内容を問題視したものだと思えますが、これほどの事件を起こしながらこの裁判でも警察、検察らは捜査や逮捕は適正であったと主張しており、こうした冤罪捏造マシーンがいる時点で警察や検察の信頼は私の中でかなり落ちます。っていうかマジでこいつらどうにかしろと思うし。

 ぶっちゃけ志を同じくする仲間が10人くらいいるなら、警察や検察のいる建物に乗り込んで「悪い子はいねーかー!」って暴れ騒いだっていいと思う事件内容で、無茶苦茶な法解釈に無理筋な主張で一般市民を犯罪者に仕立て上げるその行為には虫唾が走ります。それだけに今回の裁判結果には溜飲が下がる思いがありますが、それでもこの事件を捏造した張本人らはいまだに捜査現場にいることを考えると安心できず、何とかこいつらを排除できないものかと思えてなりません。

 ジョジョのセリフの中に、「吐き気を催す邪悪とは、なにも知らぬ無知なる者を利用する事だ」という言葉がありますが、まさに今回の事件捜査の担当者にこそこの言葉が当てはまることでしょう。捜査を尽くして冤罪が起きたのではなく、冤罪を作るために捜査を尽くした捜査関係者に、さらなる処罰が下ることを祈ってやみません。

2023年12月25日月曜日

侮れない農林水産省の広報力

 昨日夕方に家で仕事の原稿を書いていたら突然頭痛と悪寒がしてベッドに倒れこむ羽目となりました。一体なんでかと最初はわからなかったものの、頭痛の痛み方から体温の低下によるものでほぼ間違いないと考えたものの、そんなに寒いと感じていなかったのに何故とちょっと不思議に思いました。
 しばらく考えた後、パソコンに向かっている最中は胡坐をかきながら布団を体に巻き付けて、百人一首に描かれている坊主みたいな住職スタイルで体はぽかぽかだったものの、頭部がむき出しだったため、頭部だけ冷えて頭痛を起こしたのではないかと分析しました。相変わらず部屋の中では一切暖房をつけず、室温も10度を切っており、何も動かず頭部だけさらしているだけでこうなるのかとちょっと驚き、対策として今日に毛糸の帽子買ってきて今部屋の中で被っています。


 それで本題ですが、クリスマスを目前に控えた先日に農水省がXで「シャケを食え」という謎のアピールをしました。もっとも背景を知っている人間には謎でもなんでもなく、これは2018年に放映された「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」に出てきたシャケの怪人サモーン・シャケキスタンチンが元ネタです。その登場回は今Youtubeで無料公開されているので自分も見てきましたが、「クリスマスにはチキンを食べずにシャケを食え」という猛烈なアピールが凄まじく、放映当初より伝説となったというのうなずける内容でした。
 っていうか手に持っている焼き鳥をシャケにすり替えるシーンがいちいち笑える。

 今年に限らず去年もやっていましたが、農水省はこのサモーン・シャケキスタンチンをクリスマスに引用して「もっとシャケ食べよう」というPRを毎年、しかもこのクリスマスシーズンにやっています。自分もおととしくらいにこの騒動を知り、今年も同じPRが行われたと聞いてなんか影響されたのか、クリスマスイブの昨夜はシャケの切り身を頭痛をこらえつつ家で焼いて食べていました。


 クリスマスのシャケに限らず、農水省は6月10日のところてんの日においても、上記記事に出報じられたようなXを使ったPRを行っています。これもわかる人にはわかりますが、「ボボボーボ・ボーボボ」という漫画兼アニメに出てくる、ところ天の助というキャラクターを暗示させる「ぬ」のハンカチを画像として投稿しています。案の定というか見た人はすべて悟り、「農水省はハジケリストだった」などとボーボボネタで湧きあがりました。
 上のtogetterのコメントにも書かれていますが、この6月10日のツイートでは一言も「ボーボボ」や「ところ天の助」とは言っていないものの、ただ「ぬ」のハンカチを出すだけでボーボボネタだと連想させ、バズらせることに成功しています。このさりげないというかあざといというか微妙ですが、はっきり言及させずに連想させることで見た人の反応を膨らませる、なおかつところてんアピールにもしっかりつなげている点で、この広報のやり方は非常にうまいなと感心させられます。

 なお中の人インタビューで「僕らの世代でところてんと言ったら...、もう『アレ』ですもんねぇ」と語っていますが、自分の世代でも同じことが言えます。っていうか、地味にボーボボ(中国語タイトルは「鼻毛真拳」)の中で一番好きなキャラクターで、その影響からかWeChatの自己紹介欄も「ぬ」としか書いてません(マジで)。

 話を戻しますが、最初のクリスマスシャケでもこうして好意的にかつ大きな反応を得ているあたり、IT方面で見ていて大丈夫かと思う官庁の中でも、農水省はXをはじめとするITツールの使い方が地味にうまいと感じます。はっきり言えば、私は省庁の中でも厚生労働省と農水省がワースト2といえるくらい不祥事が多く、問題の多い省庁で無能の集まりとみなしていましたが、ことITの利用に関する点では、農水省が目を見張る力を発揮しているように見えます。


 などということを友人に話したところ、上の記事を紹介してもらいました。この記事内容は今まで知らなかったのですが、農水省内にこうした方面に明るい人がいるのか、最新ITツールの使用にも本当に積極的であるような気がします。その優秀さを、高級品種の保護とか花粉症対策などにもっと使ってくれればという気もしないでもないですが、なんかこの際だしデジタル庁も農水省の中に置いたらいいんじゃないのとすら思え、何はともあれ農水省にはこのノリを維持していってもらいたいです。

 最後に補足として、官庁が広報で民間のエンタメ作品を使うと失敗することの方が多い気がします。比較的覚えているものだと「宇崎ちゃん献血ポスター」がありますが、このポスターはまぁ批判する方も内心どうかなと思うものの、若干空気を読み間違ったり、変なアピールの仕方をしてその作品のファンから反発食らったりすることが多いように見えるのですが、上記の通り農水省はきちんとファンのノリというか空気を読み、彼らを盛り上げるような感じで広報に利用しているというのは素直に評価できます。
 っていうか航空自衛隊も、エリア88とか使えばいいのに。

2023年12月16日土曜日

繰り返される夏のトムラウシ山遭難事故

 一昨日の上海の最高気温は20度だったのですが、今日の最高気温は4度、でもって最低気温はー1度と報じられています。実際、自分の部屋の室温も一昨日まで18度だったのに今日は自分が警戒し始める13度台に落ち、夜は電気カーペットつけないとさすがに寝れないでしょう。
 日本も今日は各地で夏日を記録したそうですが、明日明後日にかけて上海のように劇的に寒くなると思います。この激しい寒暖差は結構体に応えるもので、自分も昨日からやや神経が痛んでいるのか少し前後不覚になり、また前からやたら心臓が動悸をするのでこの前成田空港で買ってきた救心を飲んでたりします。


 話は本題ですが、通勤途中に読むものがなくて以前に購入した山渓文庫の羽根田治氏の遭難ルポを読み直していましたが、その中でもやはり特に印象深かったのがこちらの2009年に起きたトムラウシ山遭難事故です。夏山遭難としては8名の死者という史上空前の大規模遭難で、さほどこの手の遭難物に興味のない人の間でも上記のWikipedia記事はよく読まれているという有名な事故です。
 私自身も関連記事を読み漁り事故の経過や地名などもある程度覚えるようにもなったのですが、実はトムラウシ山ではこの2009年以前にも、夏山シーズンに2名がなくなるという遭難事故が起きています。


 以前はなかったと思うのですがなんかWikipediaの記事ができていたのでリンクをつけます。私自身はこの2002年の事故は前述の羽根田氏のルポで読んでいたのですが、大まかな経緯を話すと台風が接近して天候が荒れ始める中、天気予測を見誤って登山を強行した結果、女性4人パーティのうち1人が亡くなったほか、8人の山岳ツアーで女性客1人が亡くなるという運びとなっています。経緯について詳細に報じられているのは前者の4人パーティの例です。
 この事故は7月に起きていますが、亡くなった二人はどちらも死因は低体温症でした。真夏真っ盛りにもかかわらずこのトムラウシ山では一気に気温が冷え込むことがあり、また降雨があれば風雨を避けられるような森林もコースに少なく、対策となる衣服やテントがなければ急激に体温が低下することがあると報じられています。

 私がこれまで知っていたトムラウシ山の事故はこの二つだったのですが、記事を読み返してネットでほかにも何か関連記事がないかこの前何気なく調べてみたところ、なんともう1件、夏季のトムラウシ山における遭難事故があったことを知りました。


 こちらの事故について上記リンク先のブログの方が、たまたま遭難者と事故直前に鉢合わせていた方と知り合いだったほか、事故現場近くにいた方の証言も得られ、事故詳細について詳しくまとめてくれています。
 その内容によると遭難者は高齢の男性1名の単独登山者で、2015年の7月に悪天候の中で出発を強行したものの途中で動けなくなり、別の登山者が見つけ救助を行ったものの体力が持たず、凍死されたとのことでした。たまたま当時トムラウシ山にいた別の登山者によると、当時の気温の荒れ具合は凄まじく、強風でロープが切れたり、気温はマイナス5度を記録したとのことで、7月にそんな気温が出てくることにただただ驚くことばかりです。

 ただそれ以上に注目すべき点として、上記3件の遭難事故はすべて同じコースだという点です。

 ヒサゴ沼避難小屋を朝出発し、北沼を超えてトムラウシ山へ向かい、トムラウシ温泉へと下りていくというルートなのですが、3件とも夏季に、また天候が荒れ急激に冷え込んだ結果凍死者が出るという経過まで完全に一致しています。もちろん事故の起こりやすいコースや岩壁なんてどこだってあるでしょうが、なかなかに衝撃的な夏山遭難事故がこうも何度も同じ山、同じコースで繰り返すものなのかという点で少し驚きを感じます。
 遭難者の遭難当時の装備に関してはそれぞれ分かれるでしょうが、それ以上に事故原因ははっきりしており、悪天候での強行にあると断言できます。このうち2009年の事故では悪天候から山頂には上らず、下山を優先するためその山腹を迂回するルートを通っていますがそれでも死者を出す事故へと発展しています。この点、やはりどの事故を見ていても、途中で動けなくなった際にビバークする場所がなく、かといってエスケープするルートもなく、そのまま体温と体力を奪われるという結末が多いような気がします。

 もしかしたらトムラウシ山のほかにも同じような事故が多発する場所もあるかもしれませんが、これほどまでに大々的に報じられる遭難事故が過去にありながらさらに事故が起きるという点で、なんか魔性めいたものをこのコースに感じます。そもそも自分は登山なんてしませんが、トムラウシ山のこのコースだけは、薄気味悪さも感じるので何としても避けたいというのが本音です。

2023年12月9日土曜日

神戸市の人口150万人割れに触れ

「2006年に閉園した遊園地」“ディズニーランドをパクった”施設が辿った数奇な軌跡(SPA)

 いまだに奈良ドリームランドのこういう記事を見かけるのに驚く一方、以前は関西出身者であればこの「奈良ドリームランド」という単語をひとたびちらつかせば1時間は会話を続けられる魔法の言葉でしたが、さすがに閉園から長くなり、最近はこのワードが使いづらくなってきています。親戚の奈良おじさんなんかは聞いてもなくても奈良ドリームランドについて口にしてくるけど。
 なおこの記事は当初日刊SPAの元記事リンクをつけようとしましたが、なんかあそこはしばらく表示すると記事が見れなくなり、記事一覧ページに強制的に切り替えてきます。いくら何でも、なめすぎだと思う。


 それで本題ですが、なんでも神戸が人口150万人を割り、同じく減少している京都市とともに人口で福岡市、川崎市に追い抜かれ全国7位に後退したとのことです。かねてからこのブログでも神戸市の近年の衰退ぶりは激しいと指摘しましたが、こうして人口面でもはっきり影響が出る水準に陥っています。

 神戸市が衰退している原因として上の記事では市内中心部にタワマンがないせいだという、ちょっと疑問に思う主張をしてはいますが、後半に挙げている大阪への通勤に関しては頷ける点があります。以前と比べると関西圏の大阪中心部への通勤は神戸などの阪神エリアから、京都や滋賀などのエリアへ徐々に比重が移ってきているように思えます。
 特に滋賀県は「「翔んで埼玉2」でも舞台にされるなど、若干関東圏の埼玉のような立ち位置を近年確立しつつあります。通勤に関して言えば大阪まで直通の路線があるのと、また琵琶湖をバックにした住環境の良さから、若い年齢層の間で済む人が増えていると聞きます。まぁ教育環境はめちゃくちゃ悪そうに見えるけど。
 以前は大阪で働く人が住みたい場所といえば神戸や宝塚などの兵庫県でしたが、近年はもはやさほどにも魅力を持たなくなってきているように見えます、

 そうした通勤の問題に加え、神戸においては産業面の衰退、特に海運の衰退が著しいでしょう。かつては国際港として横浜と並ぶ立ち位置にありましたが、アジアにおける海運ハブの地位を韓国のプサンなどに脅かされるにつれ、神戸の海運業は徐々に縮小していったように見えます。また神戸製鋼を筆頭とする製鋼産業も、業界自体が落ち込み、新日鉄と住金がいち早く合併したのと比べると神戸製鋼の外交のもたつきもあって、何となく羽振りがよくなさそうに見えます。

 そのうえで、神戸市自体の行政手腕の悪さも影響要因としてデカいのではとかねてから思ってみています。阪神大震災の後に作られたルミナリエや神戸空港を筆頭として、よくわからないものにお金を使ったりしているのが目立ちます。また隣の明石市が盛り上がるや猛烈なネガキャンを神戸市が率先して行ったりするなど、単純に神戸市の人材が悪く、行政手腕が発揮されないことも衰退の一因だと思います。

 主権にほど近い川崎市はともかくとして、より立地面で厳しい福岡市の人口が伸びているのと比べるなら、今の神戸市の衰退はやはり神戸市自身に起因するところが多い気がします。どう立て直すかわかりませんが、今度当たり視察がてら行ってみようかな。

2023年11月30日木曜日

京都市営地下鉄は延線すべきじゃないか

【画像あり】京都、人多すぎて死亡wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww(暇人速報)

 かねてから報道されていますが京都がオーバーツーリズム、っていうかなんでこんなとこまで横文字使うのか意味わからないけど観光客の激増によっててんてこ舞いのようです。実際、先月に自分が京都に行った時も、かつて自分が学生としていた時と比べ明らかに人が増えていると感じましたが、中でも公共交通機関の満杯ぶりが目に余りました。

 具体的には京都駅から金閣寺、嵐山方面へ向かうバスでしたが、始発の京都駅の時点でほぼ満杯となり、途中のバス停からはとてもじゃないけど乗り込めないし、また途中のバス停で降りようと思っても満杯過ぎて降車できないくらいの込みようでした。なので結局、自分とビンラディンによく似たうちの親父も終点の金閣寺まで乗って、そっから歩いて等持院に行きました。
 何気に幕末に尊王攘夷主義者によって首が切られた足利尊氏などの木造見れたのはよかった。

 私見として述べると、京都の公共交通で一番ネックというか問題が多いのはこの嵐山方面、具体的には西北部だと前から思っています。何故かというとここは京都の玄関口である京都駅から直接行く方法がバスしかなく、その結果としてバスに乗客が集中し、道路も混雑する悪循環を作っているように思えてなりません。
 一応、鉄道では嵐電という四股名みたいなトラムで走る路線がありますが、京都駅からこの嵐電に乗るには相互接続のアクセスが悪く、日本語もわからない外国人観光客からすれば恐らく乗ろうとはしない路線です。っていうか自分も嵐電には一度も乗ったことないような気がする。

 いうまでもなく、嵐山は京都の観光地の中でも清水寺、伏見稲荷と並んで集客力が最も高い観光地の一つです。この嵐山への交通アクセスが悪くバスに集中することで、京都市全体の公共交通を悪化させているというのが自分の見方です。そんな元凶に対する対策ですが、結論から言えば京都市営地下鉄を延線するのが最適解だと私は思います。

 京都市営地下鉄烏丸線はその名の通りに、京都市のど真ん中を走る烏丸通を南北に貫く路線です。ただ、意外と京都市中央部には観光地が少なく(二条城くらいか)、また建設途中で何度も遺跡が出てきて工事が中断し、費用が高騰したため乗車料金が高く設定されていることから、スカスカというわけじゃないけど利用客は決して多くありません。言い換えれば、運送余力をまだ残しています。

 先ほどにも書いた通り、京都の交通で一番問題なのは京都駅から嵐山までのアクセスの悪さであり、これを改善しようってんなら、この京都市営地下鉄を延線し、京都駅からそのまま嵐山まで行けるように伸ばすことが一番いいように考えています。
 具体的には北大路駅のあたりでそのまま北上して国際会館まで行く現在の路線に加え、嵐山方面へ西に延びる路線をもう一本掘るのがいいかと考えています。こうすることにより外国人観光客は運送力の高い鉄道で直接嵐山へ行くことができ、バスの運行本数も減らせられ、みんながハッピーになれるという算段です。

 とはいえ実際にやろうってことになると移籍だらけの京都の地下を掘るわけだから、下手すりゃ黒部川ダム以上の難工事になる可能性もあるでしょう。ただ長い目で見た場合、恐らく今後20年は京都の観光客は増加し続けると私は考えており、であれば思い切ってやるべきなんじゃないかと考えています。まぁ京都市はあれだえ有利な条件で赤字団体だから、あんま期待しちゃいけないんだけど。
 なおもし可能であれば、西だけじゃなく東へ、具体的には嵐山と銀閣寺をつなぐ路線も作れたら最高だと思います。嵐山を午前に訪れ、午後に東山を回る観光客も多いと思え、この東西の移動は現状では実質的にバスとタクシーしかありません。もっとも東山方面こそ遺跡が多いとみられるエリアなだけに、実際やろうとなるとMRJみたいなプロジェクトXになるかもしれません。

 もっとも実現出来たら、文字通りに金閣寺と銀閣寺を結ぶ路線になるので、イメージ的にはすごいいい感じな気がしますが。

2023年11月29日水曜日

日大アメフト部廃部の報道に触れ

 先日、このブログで中国で流行っている肺炎は言われているほど自分の周りでは流行っていないと書きましたが、なんか月曜から風邪気味になって、今日はとうとう仕事休んでダウンしていました。っていうか先週も風邪かかったのに何故?

 話は本題ですが、かねてから大麻問題で揺れていた日大アメフト部がとうとう廃部される運びとなりました。結論から言えば、事ここに至っては廃部もやむなしだと私も思います。
 大麻問題と無関係の部員に関しては本当に心の底から同情心を覚えますが、かつての悪質タックル事件といい、一連の問題はアメフト部員個人のものというよりアメフト部という組織が起こしているとしか言いようがなく、組織としてのけじめをつけるうえでも廃部以外に選択肢はないでしょう。

 そもそも今回の大麻問題でおかしいのは、本来矢面に出て無関係の部員を守るべき立場にあるアメフト部監督が一切表に出てこないという点です。この一点で以っても日大アメフト部は常識では考えられないおかしい組織であると判断せざるを得ず、大麻を隠し持って犯人隠避したあの副学長といい、責任ある組織の態をなしていません。
 そのうえで、やはり一番致命的だったのは犯人隠避を行った副学長であり、辞任するということですが、日大はもっと早くに彼を犯人隠避、大麻不法所持などの容疑で彼を刑事告訴すべきだったのではないかと内心思います。彼こそがこの問題における最大の癌であり、仮に内部通報があった直後に警察に捜査を依頼し、見つけた大麻片もすぐ提出していれば、廃部にまでしなくても済んだのではないかと思います。

 林真理子理事長に関しても、挑発に乗る形でほかに逮捕者は出ないなどと無駄にタンカを切ったりするなどその資質に疑問を感じますが、その辺は反省したのかこのところは囲み取材に一切応じなくなったのと、上記の副学長と対決したあたりは改善がみられるように思え、火中の栗となるでしょうがこのまま学長の立場で改革を続行すべきだと思います。

 重ね重ねとなりますが、無責任な大人たちによってその夢を絶たれた無関係な日大アメフト部員らに関しては深い同情の念を覚えます。同時に、早大相撲部でも大麻関連の逮捕者が出ており、印象によるものかもしれませんがかつてより大学の大麻汚染が広がっている気がします。
 この点、広がりに歯止めをかけ、大麻をしっかり根絶するためにも、大学スポーツ界は競技の垣根を越えてこの辺の対策をもっと力を入れるべきかもしれません。それこそ部員に大麻逮捕者がその時点で1年間試合出場停止とするなど、統一した基準なんかあってもいいでしょう。日大を他山の石とすべきでありません。

2023年11月21日火曜日

ベレンコ中尉の逝去に触れて


 航空機ファンならもはやおなじみですが、かつて1976年にソ連から函館空港へ亡命してきたベレンコ中尉(当時)が亡命先の米国で亡くなっていたことが今日報じられました。関係ないけどカダフィ大佐同様、どうもこの人は「中尉」ってつけて呼ばないといけないような気がする。

ベレンコ中尉亡命事件(Wikipedia)

 事件内容は上記のWiki記事に詳しく載せられていますが簡単に自分から説明すると、腐敗した軍と奥さんとの不和に当時悩んでいた空軍パイロットのベレンコ中尉は日本経由で米国への亡命を企図します。この際、当時のソ連軍最新鋭機であったMig-25に乗って日本の北海道へと向かい、突然の最新鋭機の侵入に慌てて戦闘機(F-4)を発進させた日本側でしたが、当時のレーダーや航空機は海面近くで低空飛行するMig-25を見失ってしまい、みすみす函館空港にベレンコ中尉を着陸させてしまう失態を犯しています。
 侵入目的が亡命だったからよかったものの、これが本当の軍事攻撃だったらどうなったことかと当時散々に叩かれ、これ以降に低空に対する索敵能力(ルックダウン能力)が日米ともに強化されていくこととなります。

 話は戻りますが函館空港に着陸したベレンコ中尉は割とすんなり関係者との間で亡命交渉が進み、念願通りに米国へすぐに渡ることとなります。むしろ問題というか当時注目されたのはこの時の亡命に使用されたMig-25で、前述の通りソ連軍の最新鋭機で米軍からも一目置かれていた機体でした。
 それが無傷で手元に入ってきたもんだからソ連が「はよ返せ」と言ってくるのを「ちょっと待ってね(^_-)-☆」と言って日米の軍事関係者はMig-25を徹底的に分解し、その性能やスペックを細かく調べたうえできちんと熨斗つけてソ連に返してあげたとさ。分析の結果、当初恐れられたほどのスペックはないことがわかり、日米というか西側諸国は大いに安心したといわれています。

 このMig-25ですが、当初は最高速度がマッハ3を超える超高速戦闘機で、ミグシリーズ伝統の高い格闘性能も持ち合わせているとして米軍からは非常に恐れられていました。上記の分析の結果、速度に関しては確かにマッハ3級と、これは半世紀経った現在においても実際に就役して量産された戦闘機としては最高の速度性能を持ち合わせていましたが、その脅威の最高速度を出せるのは本当に一瞬だけで、なおかつ航続距離も短いうえに格闘性能はそんなでもないということがわかりました。
 結論から言えば、超高速戦闘機というよりは超高速戦術攻撃機のような機体であり、超高速で接近して爆弾を落とす、または敵機が接近してきたら急いで発進して迎撃するような機体であり、実際の制空権を争うような戦闘ではあまり役に立たない機体でした。おまけに電子系統をはじめ部品も粗悪であり、頻繁に交換しなくてはならないため運用コストもめちゃ高だったそうです。現代で運用しているのは恐らく北朝鮮くらいでしょう。

 以上のように亡命してきたベレンコ中尉以上に注目されたMig-25でしたが、当時プラモメーカーのハセガワのみがこの機体のプラモを販売していたことから注文が集まり、ハセガワにとっても過去最大のセールスを記録するヒット商品になったそうです。何となくこの過程を見ていると、ハセガワがソ連に裏金渡してステルスマーケティングさせたんじゃないかと疑いたくなりますが、さすがに本気で言っているわけではありません。

















 で、これがそのハセガワのMig-25のプラモを組み立てたものです。何気に今年8月にたまたまプラモ屋に置いてあって、「一応有名なキットだし、古くて安いから(千円以下)作っとくか」みたいなノリで作っていました。


 前述の通り古いキットということもあってパーツ数は少なく、私の実感では小学生でもそれほど苦労することなく組み立てられるんじゃないかと思います。パーツもどれもサイズがでかくて細かい作業要求されないし。

F-4との比較

 組み上げた際の感想としては「ともかくデカい」に尽きました。上は因縁あるF-4と並べた写真ですが、全長や全幅で恐らく1.5倍はあるでしょう。でかいせいで置き場所にもかなり困るんだけど。


 またもう一つの感想として、現行最強機と呼び声の高い米国のF-22ラプターに造形が近いような印象を受けました。全長もラプターが22mに対しMig-25が21.5mと近く、またエアインテークがコックピット横付配置なのも一致してて、もしかして米軍がMig-25を参考にラプター設計してたんじゃないかという風な想像がもたげました。まぁラプターのプラモはまだ一度も作ったことないんだけど。

 真面目にこのMig-25は前述の通りパーツ数が少なくてデカいため、作るのは超簡単です。自分のようにもう何十機と部屋の中に置いている人間と違って一機もプラモがない方なんか、デカくて目を引くのでインテリア代わりに作るのをお勧めします。その際はぜひ下の広告リンク踏んで買ってもらえればなおうれしいです(^ω^)

 っていうか日本の国防にも大きな影響を与えた人物なのだし、岸田首相は池田大作に弔意出すならベレンコ中尉にも弔意出したらどうかと思います。それよりもむしろ、今からでも遅くないから安倍なんかよりも水木しげるに対して国葬を行うべきで、本当にやるってんなら自分もすぐ寄付します。

2023年11月20日月曜日

岸田首相の池田大作への弔意の是非

 リンクはいちいち貼りませんが、先日逝去が報じられた創価学会会長であった池田大作に対し岸田首相が弔意のメッセージを送ったことについて批判が起きているようです。こうした批判について私自身としては、批判が起こるのは仕方ないにしてもそこまで目くじら立てるものではないというのが自分の見解です。

 初めに申しておくと、こと宗教に対して私は日本人の中でも非常に寛容な立場で、これまでも実際に各宗教関係者の説法を聞いたり活動に参加したりしています。現在は特定の信仰を持っているわけではないですが、実害が及ばない限りは宗教家だからと言ってその相手と距離を置くことはせず、むしろその信仰内容について聞いたりします。この辺、自分の出身が社会学ということも影響しているでしょう。

 話を戻すと今回の岸田首相の弔意への批判としては、特定の宗教関係者へ弔意を出すことは不公平であるとし、政教分離に反するというものが大半かと思います。この意見には私も共感するところはありますが、どちらかといえば岸田首相は連立相手の公明党にとって最大のスポンサーの長である池田大作に弔意を示したのではないかと考えています。いわば宗教関係者というよりは政治関係者としての扱いであり、であれば連立相手の実質的裏ボスなんだし、むしろ弔意を出さない方がかえって失礼になるんじゃないかなとも思います。

 ただそうはいっても池田大作の本身はやはり宗教関係者であり、たとえ政治関係者と岸田首相が見なしていても世間はそうは受け取りません。となるとやはり政教分離に反するかという話ですが、仮にこれがローマ法王だったとした場合、日本の首相がその逝去に際して弔意を送らないことはありうるのかという話になってきます。ぶっちゃけローマ法王クラスなら欧米各国をはじめほぼすべての国の首相から弔意が届けられると思いますが、これに関して政教分離なんて野暮なことをいちいちいう人はいないでしょう。

 何が言いたいのかというと、相手が宗教関係者だからと言って日本の首脳や政治家が弔意を出してはならないわけでもないだろうというのが、私の意見です。それこそ統一教会みたいな宗教の皮をかぶった反社団体であれば話はもちろん別ですが、創価学会は統一教会ほど派手にトラブルも起こしていないし、一時行っていた言論弾圧も最近はさほどしなくなったことを考えると、首相とはいえ弔意くらいは出しても罰は当たらないんじゃないかと思います。さすがに香典の支払いは控えた方がいいとは思いますが。

 唯一自分がちょっと争点になるなと思う点としては、じゃあ創価学会以上の日本の宗教団体には今後弔意を出さなくてはいいのかという論点です。それこそほかの日本仏教界の各宗派トップが亡くなって弔意を出さなかったら、若干不公平な感じもしなくもないです。池田大作を完全に政治関係者として捉えるならこの議論はいらないかもしれませんが、ローマ法王クラスは当然として、どこまでのラインの宗教家に対し弔意を出すのか、ちょっと基準が今後あいまいになるのではという懸念を持ちました。まぁ無視してもいいんだけど。

 なお比叡山最大の地獄修行こと千日回峰行の達成者に関しては、無条件で国民栄誉賞をあげてもいいし、その逝去の際には首相は弔意を出すべきだと勝手に考えています。っていうかむしろ出してほしいし、そうやってマジ凄い宗教家に対しては国ももっと敬う姿勢を見せるべきだと思っています。

2023年11月19日日曜日

日本新興宗教史にとって特別な1年

 今日、過去数年間にわたり毎週土日いずれかのランチに使ってきた日本食店が数日前に閉店したことを知りました。マジで生活の一部が失われたかのような喪失感に襲われてリアルに寝込み(昼寝)ましたが、いまだショックが抜けきれません。落ち着いたお店でゆっくり食事取れるのがよかったのに……。

 話は本題ですが、すでに各メディアで取り上げられているように創価学会の名誉会長であった池田大作が逝去されたそうです。逝去とはいってもこの10年近くはほぼ全く露出せず、動静もまったく伝えられなかったため私としてはかつての原節子のように「まだ生きてたんだ」という印象のほうが深いですが、今回の逝去に伴う創価学会、公明党への影響は計り知れないでしょう。

 よく勘違いされていますが創価学会は池田大作が創設したわけではなく、彼自身は教団の三代目トップです。創価学会に入信して以降、教団の不動産事業で大きくのしあげ、創価学会を現在の規模に仕立てたいわゆる中興の祖のような人物でしたが、長年にわたり強い影響力と人気を持ちすぎていたことから彼に続くトップ人材が教団内から出てこず、その点に関しては創価学会自身も危惧していたかのように見えます。
 実際、創価学会は昭和後期に集団就職した若者を取り込むことで信徒数を拡大してきましたが、平成に入って以降はいわゆるその子供世代に当たる二世信者しか新規入信がほぼなく、その勢力規模は平成時代においてほぼ一貫して縮小し続けていました。それは公明党の集票力にも表れており、近年は自民党からも思ったより集票力がないと足元を見られているとも報じられていただけに、今回の池田大作の逝去は連立維持においても影響を及ぼすことはほぼ間違いないでしょう。

 その池田大作に隠れてと言っては何ですが、恐らく多くの人はすでに今年3月に幸福の科学の教祖であった大川隆法が亡くなったという事実を忘れているかと思います。幸福の科学についてはその後大きな動静は報じられていませんが、いまいち後継者についてはっきりしない状態が続いており、恐らく今後勢いを失っていくような感じがします。
 また同列に扱うかはちょっと微妙ですが、統一教会に関しても今年に入り宗教法人格の抹消手続きに国が着手し、このまま抹消されることはほぼ確実です。その際、過去の被害者への補償も恐らく国が強制的に財産保全などの手段によって行うとみられ、もともと韓国本国でも日本からの献金で成り立っていた宗教であるだけに、往年の勢いは今後保つことはできないでしょう。

 以上の創価学会、幸福の科学、統一教会という三つの宗教に関して、たまたまでしょうが今年になって大きな変動を起こすイベントが一挙に起きた感じです。そういう意味では、2023年は将来の日本新興宗教史においてそこそこ変動の大きな1年として記録されるのではないかと思います。
 ひそかに気になる点として、今後勢いをなくすこれら教団の信者らは今後どうなるのか。単に信仰を失うだけなのかほかの宗教に鞍替えするのかが気になり、特に後者では受け皿となる教団があるのかという点で専門家に話とか聞いてみたいものです。

 なお先日とある宗教の関係者に話を聞いたところ、コロナ流行下で各宗教団体も会合を制限していたそうで、入場者数を限定したり、Web読経会などを行っていたそうです。こうした取り組みによって、それまで「LINEなんてまったくわかんない!」と言っていた高齢者層もすっかりLINEを使いこなすようになったそうで、こうした宗教も日本のIT普及を後押ししていたんだなと妙な納得感を得ました。

2023年11月15日水曜日

宝塚歌劇団のいじめ、パワハラ騒動を見て

 先月、大阪で会った後輩とジャニーズ事務所の問題に触れた際、「この次は宝塚でしょう」と後輩が高らかに宣言してました。その後輩の言う通り、宝塚歌劇団もビッグモーターやジャニーズ事務所のように今炎上しています。
 なおその後輩もソ連人民の敵であるうちの親父も何気に宝塚市出身だったりします。もっとも親父は歌劇団についてはあんま興味なさそうで、自分も関心はありません。

 宝塚ではかなり陰湿ないじめが行われているということは以前から自分も聞いていましたが、数年前にも報道された際は今回ほど炎上することはありませんでした。事ここに至って炎上した背景としては、いじめの被害者とされる方が自殺しているなど事案が深刻であったこともさることながら、やはりその前のジャニーズ事務所の炎上も影響しているような気がします。
 ジャニーズについても性的虐待報道はかねてからありましたが、本格的に炎上したのは今年が初めてであり、それまでメディアは文春を除き完全に黙殺していました。なおマンガ「GANTZ」に出てくるあるキャラは、ジャニーズ事務所と思しき芸能事務所に一時所属していたものの、「社長に襲われそうになったからやめた」と語っており、2000年ごろの時点であの疑惑は周知の事実であったことを物語っています。

 話を戻すとジャニーズの問題を受け世間もこの手の権威があるからって好き勝手やっている組織に対して目を向けるようになったほか、メディアも口先だけとはいえジャニーズ問題黙殺について反省する態度を見せ、こうした芸能業界の闇について積極的に報じようとする姿勢を見せるようになってきており、それが今回こうして宝塚歌劇団への批判につながっていたように見えます。
 もっとも宝塚歌劇団はジャニーズ事務所ほどメディアに対する影響度というか脅迫する力は持っていませんでした、それでも固定ファンが非常に強い組織です。メディア関係者の中にも固定ファンが少なからずいてそれらが恐らくこれまでのいじめ報道を閉ざしていた諸悪の根源だと思いますが、そうした固定ファンのディフエンスも今回は役に立たなかったようです。

 もっともそれ以前の話として自殺した方の睡眠時間は1日約3時間、それ以外の時間はほぼすべて演技指導などの勤務をしていたという時点で、労基はいったい何をやっているんだって話になってきます。もちろん劇団員という特殊な職業であることを考慮すると杓子定規に労働時間を制限すべきではないと思いますが、それにしたってこれほどの激務に対し一切指導とか行わないってのはいかがなものかと思います。っていうか残業代を支払うよう指導くらいはしろよな。

 ジャニーズにしろ宝塚歌劇団にしろ、これまでほぼ周知でありながら黙殺されてきた暗部が今年一気に明るみに出るとともに、どちらも記者会見でわざと視聴者の反感を煽ってるのかって言いたくなるほど炎上させた点で共通しています。端的に言ってほかの方も指摘しているように価値観がいまだに古いというか昭和のままで、平成から令和にかけての変化を一切行わず、伝統の名のもとに無意味でカビの生えた思想に凝り固まっているということがそもそもの原因でしょう。
 それこそ根性論が強かったスポーツ界なんかは平成において一気に様変わりしたというか割と早い段階で合理的な方向に移っていき、それが現在の野球やサッカーなどの国際戦における優れた成績につながっているように見えます。これは実業にも言えますが、国際競争が激しい業界ほど市場が合理的になるのに対し、鉄道や電力など国際競争が行われないインフラ系業界ほど改革が遅れる傾向があり、なまじっか権威があってあまり競争にさらされなかったジャニーズ事務所や宝塚歌劇団もその口に入るのかもしれません。

 それにしも時代は変わるもので、しごきで有名な亜細亜大野球部なんかも今後丸くなったりするのだろうか。まぁ今のままでもかなり強いけどあそこ。

2023年11月11日土曜日

日本で一番闇を感じた場所

 一昨日からすでに上海に戻りましたが、こちらもようやく秋の天気になったというか気温が落ちてきて過ごしやすくなっています。室温が20度前後が自分にとって一番居心地がいい気がします。

 でもって話は本題ですが先日まで日本にいて感じたこととしてつらつらこのブログでも触れていますが、全体としては何度も書いているように景気がいいように思え、心なしか待ち行く人も表情が明るかった気がします。それこそかつてのコロナ前であった2019年とか街を歩いている人に表情がなく、どことなく病んだ感じをした人が多かったように見え、その当時と比べると今の日本人は物価上がって苦しいと言いながらも前よりだいぶ幸せそうに見えます。まぁコロナ規制がなくなったことが一番でかいのでしょうが。

 ただ私がかつて見た病んだ人が全くいなかったわけではなく、吉良邸跡地を見るために両国周辺を歩いた際、街中で電話しているサラリーマンたちははっきり言って病んだ顔してました。しかも電話の声も調子が外れているというかやたらめったらでかい声で、それでいてアクセントが単語一つずつずれているような感じで、見ていて少し不安に感じる人がマジで多くいました。
 近くの浅草に入ると観光客が多いこともあってそうした病んだ感じの人は見なくなりましたが、やっぱ働いている人なんかにはまだ病んだ感じの人が多いのかもしれません。

 その両国と並び、今回凄い闇を感じた現場というのはほかならぬリサイクルショップでした。

 うちの意地でもT-34のプラモを作ろうとしない親父とともに家の整理で出てきた古着や家具などを処分するためリサイクルショップに入ったところ、店内に一歩入るやはっきりわかるほど陰鬱な空気を感じ取り、敢えて比較するならドラクエ4のアッテムトのような雰囲気を感じました。店の奥に進んでもそれは同じ、っていうかますます深くなるというか、店員らもなんか表情がなく、声も調子が外れてて、早く出たいという気持ちを正直に覚えました。

 前に書いた記事で、いま日本は家電などの量販店跡地がみんなリサイクルショップになっていると指摘しましたが、この拡大の背景としてはメルカリなどのC2Cというか個人売買が普及し、それに対応して店側もネットで中古品を売買しやすくなったことがあるのではないかとみています。実際上記の訪れた店も、店舗こそ構えているものの商品の中には「メルカリ売約済み」などと札の張られた商品もあり、実際には商品のほとんどはネットで売買している感じでした。

 拡大しているんだからさぞや景気もいいだろうと思っていたところ上記のようなありさまで、競争が激しいのか単純にいろいろ切羽詰まった人ばかりが売りに来るのかわかりませんが、ともかく店の雰囲気としてはアッテムトでした。以前の日本ならこうした雰囲気が日本中に満ち溢れていましたが、比較的明るさを取り戻した現在においてあの言いようのない不安になる空気をまた感じさせられた当たり、中古品売買業界の闇は深いのかもしれません。

2023年10月22日日曜日

高校生バイトの時給は何故分けられているのか?

 実はまた密かに日本に入り、先週から細々とした活動を続けています。その活動の一環として、「魔の集う街」こと松戸でタウンワークを拾って賃金市場調査していたところ、ふと気になる点を見つけました。

高校生:1050円/時間
一般:1100円/時間

 以上のように、街中を歩いていても飲食店を筆頭としたアルバイト募集広告を見ると、18歳以上の人と高校生とで時給を分けているお店を数多く見ます。しかし募集要項を見る限り、高校生だからと言って業務内容は特段区別されているように見えず、また実際にファーストフード店の中を見ていても、高校生は基本的にほかの成人と同じ業務をしているようにしか見えません。
 端的に言って、こうした高校生であることを理由に時給を一段下げるという措置は、同一賃金同一労働の原則に反する差別じゃないかと思います。

 我ながら不思議なのですが、こうした高校生のバイト代が一段下げられているという現状については昨日今日始まった者ではなく、私自身も過去に何度も見ています。しかしこれが「なんだかおかしいぞ(。´・ω・)?」と気が付いたのはマジで今日初めてであり、最近鈍くなってきたかなと思い始めていた自分の閃きが意外と衰えていないと感じるとともに、今までこうした高校生差別に気が付かず当たり前だと思っていた自分を恥じました。まぁ差別っていうのはこういう風に、明確な理由がなく区別されることを当たり前に感じるということなのでしょうが。

 仮に高校生の業務が明確に成人と区別されているのであれば話は別ですが、実際のところ上記のように高校生向け賃金を設定している職場においては、成人と同じ業務を高校生もこなしていると思われます。
 何も高校生の肩を持とうってわけではないのですが、業務が同じであるにもかかわらず賃金が一段下げられるというのは倫理的にもおかしいと思うし、派遣と正社員の同一賃金議論もこれまで散々されてきたにもかかわらず、これまで日本国内でこうした年齢による職業差別が無視されている現状というのは内心どうかと思います。まぁ自分も無視してきたというか気が付かなかった一人ですが。

 私個人としてはやはり同一賃金同一労働の原則を厳守するため、こうした高校生時給の悪習は直ちに排除すべきであり、行政も年齢に伴う差別であるとして指導すべきであるという立場を取ります。
 それにしても一体何故今日になって突然気が付いたのか、なんか自分に乗り移るものでもあったのだろうか(;´・ω・)

2023年10月18日水曜日

小中学生の自殺者数が過去最多であることについて

 例によってクライマックスシリーズが見ていてマジ楽しいです。今日はどっちも1位チームが横綱相撲できちんと勝利しましたが、勝ち上がってきた2位チームも見せ場が多く、見ごたえのある試合だったと思います。ロッテはあの山本由伸選手相手に5点取っただけでも十分誇れる。


 さて本題ですが、上記リンク先のニュースを見てマジ驚きました。少子化で依然と比べ子供全体の数はかなり減少しているにもかかわらず、2022年度の自殺者数で小中高合わせた数では過去2番目、小中学生に限れば過去最多であったそうです。
 以前にも小学生の暴力事件が増加しているという統計報道に触れましたが、暴力事件に関してはそれまで認知されなかった内容も暴力事件として認知されるようになった可能性もあり、ありえなくはないという印象ではありましたが、今回の自殺に関しては統計基準のブレが暴力事件よりは小さいと思われるだけに、過去最多ということに衝撃を覚えます。しかもリンク先の記事によると、現状においても自殺ではなく事故扱いされているケースは潜在的に多いそうで、本質的な数でいえばこれ以上である可能性が高いそうです。

 真面目に先の暴力事件と合わせて、一体今小中学校、特に小学校で何が起きているのか強い疑問を覚えます。こうした暴力事件、いじめの背景としてインターネットことSNSが記事では有力な容疑者扱いされていますが、果たしてそれだけでここまで状況が悪化するのかという懸念を少し覚えます。

 とはいっても自分も教育専門家でなければ一切そうした学校現場に係わらない立場なだけに、あまり余計な詮索はするべきではなく、専門家の分析を待つべきというのが筋です。それでも敢えて思いつく点を挙げると、やはり過去3年間のコロナの影響も小さくないのではないかと推測しています。
 コロナ流行で対人接触機会はそれ以前と比べると大きく減り、その一方でインターネットなどの通信を介したコミュニケーションが強くなり、それらが先のSNS犯人説を補強し得るように見えます。仮にそうだとしたらもっと通信を介さない対面でのコミュニケーションを強化するなどといった方策もありますが、まぁことはそうは簡単ではないでしょう。

 どちらにしろ、過去に何度もいじめによる自殺事件が話題になってそのたびに教育改革が叫ばれましたが、本当に改革を叫ぶのなら自殺者数がえらく増えている今この瞬間なのではないかという気がします。世間では不評であるものの私はこのところ評価して来ている岸田首相には、人気取りのための減税案も大事ですが、こっちの教育に対する方針も見せてくれたらもっと評価できるのですが。

2023年10月16日月曜日

進路指導におけるエスケープルート

 私は以前にこのブログで、登山こそがリスクマネジメントに極致であると考えています。その登山における用語に「エスケープルート」という言葉がありますが、これはその名の通り、いざというときの脱出ルートのことを指します。
 具体的には目標とする行程の途中で天候の急変、怪我、疲労といったアクシデントが発生した際、より安全に下山したり山小屋などへ避難できるようあらかじめ計画しておいたルートのことを指します。特に天候の急変時はこのエスケープルートがあるのとないのとでは生存確率が大きく変わるだけに、困難な行程でこそ計画しておく必要があります。

 何でこのエスケープルートを急に言い出したのかというと、自分は中高生の進路指導においても、この概念が非常に重要だと感じるからです。

 昨日書いた「夢なし先生の進路指導」という漫画のレビューで私は、元キャリアコンサルタントで教師をしている主人公について、実現の難しい職業に進路を選ぼうとする生徒を止めながらも、代替案を一切出さないということに凄い違和感を感じたと書きました。この場合の代替案とは、「安定していて且つ実現しやすい職業や進路」というわけではなく、もともと目指していた職業と途中まで方向性を共通しつつ、社会にも一定度通用する職業のことを指しています。

 アイドルや声優、漫画家をはじめ、夢のある職業というのは大抵、実際になるためには幾重もの困難が待ち受けており、また見事なれたとしても長続きできないという可能性もあります。そのため上記の夢なし先生じゃなくても、夢を目指すことはいいとしても実際に進路をその職業に固定するというのは危険極まりなく、この教師に限らずまともな大人なら止めようとするのが普通です。
 ちなみに、つい最近知りましたが「ぼっちざろっく」の主役を演じた声優の青山吉能氏はあの作品が出るまで8年くらい下積みしていたと聞いてマジビビりました。演技力はほかの声優と比べてもかなり高い方だと思うのに、あのクラスでもなかなか目が出ないあたり声優会は鬼門です。

 話を戻すと、夢のある職業にはリスクがあるからと言って、一方的に子供たちの夢を閉ざしていいのかというとそうでもないでしょう。安定した大手企業の会社員しか認めないような大人で溢れた社会がまともかと言えばそうでもなく、また子供の夢を一方的に閉ざしてしまった場合、その反動で無気力に陥る可能性もあります。
 ではどうすればいいのかと言えば上記のエスケープルート、具体的にはその夢と同じ方向性にありながら、社会においてもある程度通用する職業やスキルを身に着けさせる方向にもっていく、または提案するというのが一番いいかと思います。

 具体例を挙げると、例えば漫画家になるには出版社の新人賞に受かるか、同人業界で名を馳せるかのほぼ二択しかなく、その障壁は非常に高いです。仮にうまくデビューできなければよくてプロアシスタントという道もありますが、漫画業界に残れなかった場合、夢からの撤退が遅れれば遅れるほど社会においては不利な立場でリスタートを迫られます。
 この漫画家という夢に対し自分が提案するエスケープルートとしては、3Dグラフィッカーなどコンピューター作画方面の技術があります。

 現状既に漫画界もIT化が進んできており、パソコンを使った作画ができなければその時点でアシスタントしてはお払い箱になることも珍しくないそうです。であれば漫画家になる前に3Dグラフィック技術を学ぶことは漫画家になるための必要手段になります。また仮に漫画家になれなかったとしても、そこで磨いた3D作画技術はゲーム業界や広告業界でも活用することはでき、これに加えプログラミングなども身に着けておけば応用できる職種は非常に広がります。
 であれば、初めから漫画家一本に絞って原稿用紙を前に漫画を描く練習をするだけでなく、専門学校などで3Dグラフィックを学んだり、プログラミングを学んだりする方が漫画家になれなかった場合の保険として機能します。もちろんそこで学ぶ技術は漫画家になるためにもプラスになるので、安定基盤を築きつつ漫画家になるという夢も追いかけられるわけです。

 なんていうか日本の進路指導を見ていると、こうしたエスケープルートの概念がすっぽり抜け落ちているというか、夢を追うのを応援していると言えば聞こえはいいですが、現実的なアドバイスを完全に欠いているように私は思います。どことなく日本人全体で「大きな夢を得るためにはほかのすべてを犠牲にしなければならない」とばかりに退路を断とうとする傾向がありますが、韓進の背水の陣じゃあるまいし、夢を追う前に退路を断つ理由なぞそもそもありません。むしろ前述の登山のように、エスケープルートを用意しておかないことはただ迂闊なだけです。

 かくいう自分も実は、まさにこのエスケープルートに乗る人生を歩んでいます。
 中二病真っ盛りな中二の頃に自分は小説家を夢見て、当時はガチで毎日原稿用紙に何かしら小説を書く日々を過ごしていました。この作家志望ということを予備校の講師に話したところ、

「作家になろうと思ってもなかなかなれないし、なれなければ無収入だ。だったらまず同じ文章を書く仕事のジャーナリストを目指せばいい。ジャーナリストなら仕事柄常に自分の記事を書き、それが評価されたら作家に転身もできる」

 と言われ、なるほどと思い中二の時点で「本命:作家 代替:ジャーナリスト」という将来設計ができました。その後、趣味で社会や政治トピックに関する意見文などを書いていったら徐々に小説よりこうしたものに関心が移っていき、いつしか代替が本命になったというか作家は夢見なくなってジャーナリストが本志望へと変わっていきました。
 まぁジャーナリストになるのもかなり大変だし、実際自分は新卒時になれなくて中国にわたって無理やり自分の実力でこの夢を実現しましたが。ただ少し自慢すると、新聞社に入った直後から文章力は周りからずっと褒められていて、「新人の技術ではない」とは言われ続けました。ずっと文章だけは書き続けた努力の甲斐は確かにありました。実際このブログも、よくもほぼ毎日こんだけ長文書けるなと呆れるとともに、ブログを書き続けることが全くストレスにならないあたりは我ながら凄いと思っています。

 以上を踏まえて言うと、私は中高生の進路指導においてはこのエスケープルートを提示するだけで充分というかこれ以上ないと思います。元から大手会社員などと安定した職業を希望する人間ならまだしも、リスクの高い夢のある職業を目指す子供に対しては、その夢の実現ステップを踏みつつも安定したスキルと評価を得られる職業ルートを提示してあげるだけで、進路指導としては十分な指導を行え得ると考えます。
 っていうか、大人の観点から少し現実的な路線を見せてあげることこそ、進路指導で最も求められる点だと思います。

 もっとも「走り屋になりたい」とか言われたら、自分としてもエスケープルートを提示するのに困ってしまいます。思いつくのは「豆腐屋」しかない(;´・ω・)

2023年10月12日木曜日

統一教会の解散請求に触れて

 既に報じられている通り、本日政府は旧統一教会(以下、「統一教会」)に対する解散請求を行ったことを正式に発表しました。これから様々な司法手続きが待っておりまだまだ緒に着いたばかりですが、それでもこの問題にケリをつける大きな一歩がなされたことは評価でき、支持率は下がってはいるけどここまで押し通した岸田政権を自分は評価します。

 この問題についてはこれまでに何度もこのブログで語っているため多くは語りませんが、未だに安部元総理の暗殺事件の犯人の思惑通りになっており、テロリストの願望を実現させていると批判する人もいますが、私はあの事件の犯人はテロリストには入らないと思うし、あの事件があろうがなかろうが、統一教会は一刻も早くその活動を制限させ解散させるべきであったという立場を取ります。そうしたことから今回の解散請求は歓迎すべき事態だし、今ここで昭和の呪縛ともいうべきこの問題にケリをつけなければならないと強く感じます。

 そもそも養子縁組斡旋をはじめ、既存法でも統一教会を取り締まることは以前から行うことができました。それが行われなかったというのは単純に警察や検察が宗教団体への弾圧と取られるのを恐れたということ以前に、安部元総理をはじめ統一教会シンパの議員が色々と統一教会の犯罪行為に対する捜査を妨害してきたためだとはっきり言えます。その結果として多くの人間が不幸になったということは完全なる行政の怠慢だし、自分でも現場に対して厳しすぎることを言っている自覚はありますが、それでも公安や警察は統一教会をもっとどうにかすることはできなかったのかと問いたいです。

 その統一教会と同じく、昭和の時代から強大な影響力を行使して大っぴらに犯罪行為を繰り返しながら取り締まられなかったのが、今話題のジャニーズ事務所です。同じく明らかに違法な商業行為を繰り返してきたビッグモーターも今年になって総攻撃を受けて撃沈寸前に至っていますが、やはり不思議に思うこととして、これら組織があれほど大っぴらに明らかな犯罪行為を繰り返していたにもかかわらず、警察をはじめとする行政は一切取り締まろうとしなかったのかという点です。
 これら組織の犯罪行為が報道されなかったことに関しては、よくはないけどメディアに以前からある問題としてまだ理解はできます。しかし、犯罪行為の情報が明らかに周知の事実とされながら、行政はこれら組織に対して去年以前は一切取り締まろうとせず、捜査すら行ってきませんでした。特にビッグモーターの件に関しては、かねてから消費者庁には年間千件を超える消費者からの訴えがあったにもかかわらず黙殺してきており、これほどの大規模且つ大っぴらな組織犯罪を何故知ってて見過ごし続けたのかは理解できません。まぁ恐らく、保険会社のロビー活動が効いてたのではないかと思いますが。

 以上を踏まえると、ある程度大きな組織なら、大っぴらに犯罪行為をやっても案外取り締まられないものなのかなと思えてきます。かつての消費者金融もそうでしたし、ジャニーズ事務所以外の大手芸能事務所の闇についても何故かみんな語ろうとしないあたり、この傾向はまだまだ続くでしょう。言い方悪いですが、捜査機関は捕まえやすい小物ばかり狙い、巨悪に対してはなぁなぁで済ますところがあるように見えます。

 とはいえ、長年放置されてきた統一教会に今回ようやくナタが入ったことは大きな一歩と言っていいでしょう。これを機に警察機関はオウムを含め、宗教活動を隠れ蓑にしている犯罪団体に対しもっと積極的に取り締まりを行ってくれるようになれば万々歳であり、そうした方向に世の中が向かうことを密かに願います。

2023年10月9日月曜日

ジャニーズ問題に関するテレビ局の自己検証の欺瞞

 このところ「地球防衛軍4.1」が楽しすぎてブログの更新さぼってました。ウィングダイバーのレーザーチェンソーが正直言って強すぎて、空飛んでるドラゴンは次元ごと叩き切るような感覚がしてマジ楽しすぎて、ほかの巨大生物と比べドラゴンの殺害数だけが異常なカウント数にこのところなっています。

 話は本題ですがまたも飽きずにジャニーズ問題で、このところテレビ局が何故ジャニーズ問題を報じてこなかったのかという自己検証の報告を発表しています。既に発表された中身を見ると、文春との裁判で性的虐待を裁判所が認めた際に報じなかった点について、「週刊誌のゴシップだと思った」、「芸能界のうわさに過ぎないと思った」と当時の報道担当者が述べたとしています。その上で、ジャニーズ事務所からの報道圧力や忖度は一切なかったという結論になっているのですが、あくまで私個人の推論で述べると、これはテレビ局の嘘だと思います。

 何故このように思うのかというと、元記者の立場で言えば、この件に関して絶対にこんな意見が出るはずないからです。記者にとって一番の屈辱は、目の前にビッグなネタが転がっておきながらみすみす報じず、よそに抜かれるという出来事で、上記の事件で言えばテレビ局はこぞって文春一人にやられたような構図となります。
 であれば「何故報じなかった」と言われた場合、本当に報道関係者だったら、被害者に向き合えなかったなどという感傷論は一切述べず、真っ先に報道で負けたことの強い悔しさを見せるのが自然だと私は思います。しかしテレビ局の報告書をみると、そうした悔しさを一切見せないばかりか、どこか他人事というか報じなくてもしょうがないじゃんというような投げやりな印象すら覚え、テレビ局が行ったヒアリング対象者は本当に記者なのかと疑いたくなる証言しか載せられていません。

 以上の意見はあくまで私の推論に過ぎませんが、テレビ局が自己検証報告で嘘とまでいかずとも、自らの責任に向き合わず、むしろ真実を隠蔽しているという明確な根拠は別にあります。それは何かというと、どの報告書にも今年3月に英BBCがこの問題を取り上げた際、黙殺したことについて触れていないからです。
 百歩譲って大分昔となる先の文春との裁判を報じなかった理由についてさっきの言い訳を受け入れるにしても、ならなんで今年BBCが報じた際、これほどの大きな事件内容にもかかわらず報道を避け、他のメディアが徐々に報じ出すにつれてテレビ局も重い腰を上げて後追いしたのか、その点について検証しないのは不自然としか言いようがありません。BBCの報道を一切引用したことがないってんならまだわかりますが、そんなことあるわけないでしょう。

 上記のBBC報道を後追いしなかった点について検証しないのは、今の現場の人間に塁が及ぶ可能性があるのと、自らが無能であることを認めることになるかでしょう。その上で、上記のような歪な内容でいけしゃあしゃあと「自己検証しました」として出すあたり、やはり報告書全体で信用性が低いと感じます。言うなれば、忖度どころかジャニーズ事務所からの報道圧力がやはりあったのではという風にしか見えません。

 以前にも書いた通り、この問題に関してテレビ局はジャニーズ事務所を批判できる立場ではないでしょう。むしろジャニーズ事務所とともに被害者救済を行わなければならない共犯とも言うべき立場で、共犯同士で未だにこの問題を矮小化しようとし続けています。
 例のNGリスト問題でジャニーズ事務所に対しまた会見を行うよう求める声が強まっていますが、以上の態度を見るにつけ、テレビ局は次の会見に入れるべきじゃないと私は思います。むしろこの問題にずっと昔から向き合ってきた文春単独取材会見の方が、筋に沿うでしょう。何ならNGリストに入ってた人も加えてもいいですが、例の某記者は具体的な質問をせず自分の主張を延々と述べるだけなので、あの人だけは外すべきかなとは思います。ほかの人も書いてたけど、あの人だけならNGリストに載っていても「そりゃ仕方ねぇな(´・ω・)」とみんな納得したでしょう。

2023年10月5日木曜日

ジャニーズ事務所のNGリスト発覚を見た上での解散是非

 昨夜NHKが報じてからというもの、先日の会見でジャニーズ事務所側が質問させない人物をあらかじめリストアップ(NGリスト)していた問題で日本の話題が持ちきりです。私自身、非常に失礼だなと思うと同時に、「自分たちは知らなかった、コンサル会社が勝手に作ってた」とジャニーズ側がは主張していますが、後に「リストを見せられたが使わないように言っていた」と発言を翻すあたり、これらの主張は全部嘘でしょう。

弊社記者会見に関する一部報道について(ジャニーズ事務所)

 上記リンク先はジャニーズ事務所の本件に関するプレスリリースですが、自分が気になったのは上記のNGリストを使用するかしないかの井ノ原氏のやり取りについて、

「そのやりとりをその場にいた役員全員が聞いております。」

 と述べている点です。

 役員全員が見ているならなおさら最初の「こんなものあるなんて知らなかった」という声明は出るわけがないし、またこんなもの作ってる時点でこのコンサル会社を解任しなかったという点でも役員失格でしょう。真面目に早く解任しておけば、今回の炎上を防げたのにねっていう気はします。

 私個人の印象ですが、今回のNGリストが流出するやメディアのジャニーズに対する空気というか態度が一変したような感じがします。これまでは持ちつ持たれつの関係から今一つ抜け出れず、所属タレント出演番組の打ち切りや自粛についても「そこまでやる必要はない」などと、どちらかと言えば擁護するかのような向きも見られました。
 しかし元々気位だけは高い連中なだけに、今回このNGリストという舐めたものが作られていたことを知り、ジャニーズに対する批判というか攻撃がいよいよもって本気で行われようとするかのような雰囲気になった気がします。即ちNGリストについてきちんと認めない限り、「どうして作成を指示したことを認めないの?」的に延々と攻撃が続くことは明白でしょう。

 その上で、これまでのこの問題の議論は「如何にジャニーズ事務所を再スタートさせるか」という再建プランの中身でしたが、今回のNGリスト問題をきっかけに、「ジャニーズを解散させるか否か」に議論が移ると思います。実際、過去の性的虐待問題にテレビ局への強要などについて反省するどころか、今回のように「どうにかごまかそう」っていうのが本心である証拠が出てきたのですから、少なくとも現経営陣は総退陣しなければ話になりません。東山氏は芸能界を引退すると発表していますが、この期に及んでは芸能界どころか社会人引退に至ることでしょう。
 またかねてから指摘されているように番頭的な元役員を会見には出さずにおきながら未だ追放せず、社員として囲い続けているあたり、性的虐待がもう起きないと判断するには正直無理な体制でしょう。損切りを間違えたというべきか、最初の会見の時点で事務所名改称、社長職に第三者を招聘など、もっと殊勝そうな態度や姿勢を打ち出せておけば解散が議論の俎上に挙がってくることはなかったのにと思います。

 現時点での予想としては、ジャニーズ事務所が事務所名を改称するかに係わらず、解散するかは6:4くらいかなとみています。こう考える根拠としてはこれまでむしろ味方であったメディアを一夜で全員敵に回したことと、現経営陣がわざとジャニーズ事務所を潰そうとしているのかとすら思えるくらいのポカぶりを連発するくらい無能であることから、今後も炎上に関して燃料を投入し続けると予想しているからです。
 電通とかでもそうですが、普段マスコミにでかい顔している連中ほど、いざ自分が守勢に回ると非常にもろい傾向があります。今回のジャニーズもまさにその典型みたいな自爆ぶりを見せていますが、ぶっちゃけ変なコンサル会社噛ませるくらいなら、マスコミに会見が称賛されたキャンドル・ジュン氏でも招いた方がよかったでしょう。まぁこういうときに人を見る目がないのだろうけど。

 今後に関して、私の予想ではジャニーズ事務所はどうせやるだけ叩かれるんだからと恐らくもう会見は開かないとかと思います。運が良ければまたビッグモーターみたいなほかに関心が移るビッグな事件が起きて火中を脱するかもしれませんが、悲観的シナリオではスポンサー離れが今後さらに続き、またテレビ局も番組を打ちきりだし、所属タレントの流出も続いて、単純に経営がいかなくなる事態に陥ると思います。個人的な興味は、誰が最後までこの泥船に残るかかなもはや。

2023年10月4日水曜日

小学生の暴力事件増加について

 また今日も自転車走ってきましたが、道間違えて50㎞の予定が65㎞くらい走る羽目となりました。おなかすくから本当にご飯食べる量も増えるし。それでも一昨日の100㎞に比べたら全然楽で、状態も段違いです。


 話は本題ですが本日出た朝日新聞の記事によると、学校内での暴力事発生数が全体で増加しており、中でも小学生による事件が中学生、高校生をも上回り、世代別で最大となったそうです。増加に関してはこれまで事件として認知されなかった内容が認知されるようになったと考えられるためそれほど気にしていませんが、世代別で小学生が最も暴力事件が多いという事実に関しては少々驚きました。

 感覚的には反抗期を迎え体力も突いてくる中学生が最も多いのではないかと思っていました。しかし実際には小学生が最も多く、なんでやねんという疑問を少々覚えました。
 いくつか見た解説の中で比較的ストンと落ちたのは、中学受験率の上昇によりストレスを抱えることもが増えたという説です。自分も中学受験をやっていますがその体験から述べると、中学受験のために勉強すると変に知恵がつくというか、自分が何でこんな親の虚栄心のために不公平なことやらされているのかなどに気が付きやすくなるような気がします。また出来る子とも露骨に比較されるので、暴力事件を起こす奴もいるっちゃいるだろうという点で納得感があります。

 その上で自分の頃も学校教育が悪化してきていると言われていましたが、それでも今に比べればまだのどかだったなぁと感じます。先日紹介した「誰が国語力を殺すのか」を読んでも、これで授業成立するのかと思うくらい荒れた教育現場も増えてきているとのようだし、マジで教育について真剣に考えた方がいいのではないかと教育関係者でもないのに自分でも思ってきたりします。

 なお「誰が国語力を殺すのか」に書かれてあったことですが、学校の教育現場としては「教えきれない」という状況が現在発生しているようです。それは何かというと、インターネットをはじめかつて存在しなかった「教えなければならない知識」が膨大に増えており、これまでの教育課程では詰め込めきれず、教える側も教えられる側も情報過多によるパンク状態だそうです。
 これについては自分も同感で、ネットリテラシーからプライバシーやハラスメントの概念まで以前とは段違いに情報量が増えているし、それだけ社会も複雑化しています。自分の頃なんて専門的な世界からやや一般化してきた株式取引が追加で教えられるくらいで、まだネットリテラシーについては教えられることはありませんでした。携帯電話マナーとかについても同じです。

 その辺を読んで感じたこととしては、今の教育には「選択と集中」こそが必要で、これだけはガチで確実に教えなければならないことをしっかり選び、余裕のある子には別のことも教えるような体制じゃないかと思います。できれば税金の制度とかについてもせっかくだから中学校辺りでしっかり教えてほしいものですが、国もあんま教えたくなさそうだし、真っ先に除外される分野だろうな。

2023年9月26日火曜日

ジャニーズ問題に対してテレビ局は補償しないのか?

 関係ないけど中国語で「恵民」の発音は「ホイミン」となります、マジで。誰も気にしないけど、自分はこの文字が出てくるたびにあの触手クラゲを想像します。

 話は本題ですが今も燃え広がり続けるジャニーズ問題で、これまで大手メディアの中でもはっきり言って及び腰だったテレビ局側もここにきてジャニーズ事務所に距離を置き始めています。これまでジャニーズ系の番組が多いと指摘されていたテレ朝なんかも、社名変更の要求を含む質問状を送ったことを社長が明かしています。
 ただこうした大手マスコミの駆動については、これまで知ってて黙認し、被害拡大の片棒を担いでいた存在なのに何をいまさらという批判があります。とはいえ、事ここに至っても黙認を続けるのもどうかと思えるので、ジャニーズに対する姿勢で転向を見せたことについては私自身は仕方ないというか当然ではないかと思います。

 ただその一方、彼らがジャニーズ事務所に対して一方的に被害者の補償を行うようように要求することには強い違和感を覚えます。新聞社や雑誌社などはともかくとして、テレビ局にに至ってはほぼ完全にジャニーズと結託して莫大な利益をこれまで稼いできました。だからこそテレビ局はこの問題を黙認してきたのであり、いわばジャニーズと一蓮托生な関係にあったと言い切れます。
 そうした関係を考慮すると、特にこれまでジャニーズのタレントを使って荒稼ぎしてきたことを感がると、私は少なくともテレビ局に関してはジャニーズ事務所と同じく、被害者に対し救済や補償を行う責任があると思っています。もちろん最大の責任者は法人であるジャニーズ事務所ですが、テレビ局が自分たちは関係ないと言って一切補償に与しないというのはそれは違うでしょう。

 仮に補償を行うとしたらどうするべきか。まず被害者に対する直接の補償はやはりジャニーズ事務所が行うべきであり、これに介在する必要はないと思います。ではテレビ局はどんなふうに補償をするべきかですが、複数の局が存在し、またジャニーズの出演度合いも局によって異なることを考えると、一律の金額で補償するかに関してはやや議論があるし、そこら辺を正確に行おうとすると逆に手間となります。
 であれば、この際に性的虐待被害者に対する基金をテレビ局が共同で設立し、その基金に寄付するという形にしてはどうかと考えています。過去の性的虐待を放置した代わりに未来の性的虐待を防ぐ団体を作るという形にして、また寄付形式を取ることにより税負担も軽減させるのであれば、実現しやすい形になるのではないかと勝手に考えています。

 少なくとも、テレビ局が自分たちは何も処分なり批判を受けず、上から目線でジャニーズ事務所に対し一方的に改革を促すという態度を取るというのは不遜もいいところです。当事者意識がなさすぎるというか、先ほどのテレ朝の社長の行動に関しては私は非常識もいいところだと思っているし、また批判の声が出ないということにも密かに失望しています。この辺、文春とかはどう思っているのか聞いてみたいものです。

2023年9月24日日曜日

国語力低下がもたらすディスコミュニケーション

 金曜夜、Steamでたまたまセールしてたので「地球防衛軍4.1」を購入して以降、マジで寝るかゲームするかの2日間をこの週末過ごしました。以前に3をやったときもそんな感じでしたが、麻薬並みの中毒性を地球防衛軍は持ってる気がします。


 話は本題ですが、上のまとめ記事は今日たまたま目にしたものですが、内容を簡単に説明すると部屋の内覧を頼んだ夫に頼んだ妻が部屋状態を確認するために撮影をお願いする際に、撮影は画像を中心にするよう伝えた上で、「補助的に動画があってもいいですが写真撮影もしてください」と伝えたところ、

夫「全て動画は禁止、写真撮影を中心で」
妻「禁止じゃない」

 という、一見するとよくわからないやり取りに発展したLINEの画像が載せられています。

 このやり取りを説明すると、妻としては部屋の確認資料として写真を撮り、一部補助的に動画を使ってもいいけど、動画で撮った部分も写真を撮っておくようにと伝え、この意図は夫に伝わっています。ただその意図を妻に確認する際に夫が復唱した際に、

「全て動画は禁止」

 と言っていますが、この言葉の意図としては、

 「全て動画(だけで済ませるのは)禁止(ということだね)」

 という意味で言っているのですが、妻はこれを見て夫は動画撮影が一切禁止だと勘違いしていると思い、「禁止じゃない」と言ってまたいろいろ混乱に拍車がかかっているわけです。
 自分の意見とすると、夫の方に問題があるというかあんな言い方したら相手が勘違いするのは当然だと思えます。そもそもどうして「全て動画は禁止」という言葉があそこで出てくるのかと思うのですが、実はちょうどこうした言葉が出る背景についてある本を読んでる最中でした。




 その本とは上記リンク先の、石井光太氏が書いた「ルポ 誰が国語力を殺すのか」という本です。石井氏については過去にもノンフィクションの著作を読んでおり、取材対象から本音のような話を聞きだす取材力にかねてから尊敬の念を抱いていましたが、こちらの作品は視野に富んだ分析もなされており、分析法面でもこの人はすごかったのかとまた強い敬意を覚えました。

 本の内容について触れると、近年、学校の子供や社会において言語不発達によると思われるディスコミュニケーションが多発しており、その背景を探るという内容です。言語未発達、というよりっ供御力低下によるディスコミュニケーションとはまさにさっきのLINEのやり取りみたいなものですが、まず下のコピペを見てください。


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409 名前:本当にあった怖い名無し メェル:sage 投稿日:2006/05/06(土) 11:10:39 ID:O7/GBV4/0
それじゃあオレが悪い人みたいじゃん。


410 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/05/06(土) 11:19:40 ID:kNcqCVXDO
いや、そんなつもりで言ったんじゃないですm(__)m
ROMって勉強します!ちゃんと注意してくれたんだ死ね


413 名前:本当にあった怖い名無し メェル:sage 投稿日:2006/05/06(土) 11:26:03 ID:O7/GBV4/0
    ( ゜д゜ )
  _(__つ/???/_
    \/    /
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 このコピペはかなり昔の誤変換による面白さを共有するコピペだったのですが、この「だしね→だ死ね」という誤解がリアルで起きた事件がこの本に書かれててびっくりしました。どんな事件化というと、自分のようにゲームばかりしている子供に親が注意した際、「まぁ今日は少し宿題もしたんだしね」という風に、ゲームをやることに理解する発言を親がしたところ、子供が「まぁ今日は少し宿題もしたんだ死ね」と受け取り、親をその場で暴行したという事件があったそうです。

 このように単語を文章、文脈の中できちんと正確に理解できず、一部の単語を切り取って変な解釈をして諍いが起こることが依然と比べて増えてきているという、教育現場にいる教師の話がこの本に載せられています。いつ頃から増えてきたのか、一見すると短い単語でのコミュニケーションが主体となるスマホが流行ってきた2010年代のようにも思われますが、教師らの話ではゆとり教育が始まった2000年頃からこのように会話が成立しなくなる子供が増えていったそうです。

 こうした会話の成立しない子供の特徴としては、私のようにゲームのやり過ぎとかはそこまで影響度は高くなく、むしろ家庭内、特に自宅内の書籍量や親とのコミュニケーションの量が特に相関すると石井氏は分析しています。そうした傾向はネグレクト、ヤングケアラーといった問題を抱えている家庭ほど顕著で、いわゆる底辺校と呼ばれる学校の教師らもこうした子供たちに様々な手段を講じているものの、年々対策が難しくなっていることが語られています。
 特に、かつてであれば家庭内で不足するそうした言語コミュニケーションは学校での国語教育で保管されていたところがあったものの、ゆとり教育によって国語の授業時間数が減少させられたことが響き、まるで底を割るかのように2000年(正確には2002年以降)に子供の国語力が大きく低下していったそうです。

 なお当時の文部科学省の審議会に参加した人によると、国語は自宅で本を読めば補完できると役人は答えていたそうで、そういう本に囲まれているわけでない家の人のことなんか、まるで眼中になかったそうです。

 自分の周りでこの手のディスコミュニケーションを生むのは主語をやたら省略するというかほぼ確実に口にしない同級生の友人くらいで、そこまで国語力の低下を感じることは日常ありません。っていうか、日常では中国人に囲まれているので当然っちゃ当然ですが、ぶっちゃけ日本語使う中国人はちゃんと文法通りに日本語使うので、めっちゃコミュニケーションが円滑です。むしろ中国語でやり取りする、っていうか彼らが書きなぐってきたレポートを翻訳する際の方が、こっちも苦労が多いです。
 でもって、中国人でも最近若手の方がよくわからない文章を書いてくることが増えてきています。こっちでも地味にゆとり化が進んでいるのだろうか。