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2023年3月13日月曜日

中国のロシア反応記事の裏側

「親近感は感じない」それでも中国人がウクライナ戦争でロシアを支持する理由(JBprsss)

 というわけでまた今日も自分の記事紹介ですが、中国の現在のロシアに対する反応を記事にまとめてみました。割とお手軽簡単に作れた記事ですが、その甲斐あってアクセスもあんまよくないです。

 個人的にはこの件はいつか報じないと前から感じていました。日本人からしたらロシアはこの戦争においてろくでもない国以外の何物でもないですが、中国にとってはそうでもなく、割とマジでロシアをみんな応援しています。
 それこそ政府や中国メディアだけなら民意とかけ離れた立場を取ることはあるものの、今回に関してはマジのマジで一般中国人もロシア寄りです。でもってその理由は記事にも書いてある通り中国だと報道がロシア寄りということもありますが、それ以上に反米思想が強く、米国が憎いゆえにロシアを応援している構図です。

 別に普通の中国人が米国に何かされたとかそういう体験はほとんどないでしょうが、中国メディアの煽りを受けてか、トランプ政権時の関税引き上げ以降はまさしく鬼畜米英的に見ている節があります。確かにファーウェイ関係者に関しては私も同情するところはありますが、ほかの中国人、特にファーウェイのスマホ買わずにiPhone持ってる中国人については、何でお前が米国を恨むんだよという思いをやや抱きます。
 ただ、少し見ていて感じるのは90年代中盤の日本です。恐らく直近において日本国内で最も反米意識が高かった時代があの頃だと思うのですが、直接的なきっかけは沖縄の米兵による少女暴行事件でしたが、根底には「なんで経済一流の日本が米国にいつまでへーこらしてなきゃいけないんだ」という、自尊心の拡大による反発があったのではないかと考えています。

 あくまで私個人の印象ですが、今の中国人も当時、はっきり言えば94年頃の日本人が持っていた反米意識にかなり近くなっているような気がします。単純に米国に何かされたというわけではなく、経済力で躍進著しい中国が何故米国より格下扱いされているんだという、自尊心の増長ともいうような価値観から反米意識を育んでいるように見えます。
 もっとも、中国政府には米国のように同盟国を守るという意識はさらさらなく、他国に対しても中国の言うことを黙って聞けというような態度を平気でとるので、米国のように覇権を取ることはないだろうと私は楽観視しています。同時に、拡大した自尊心は身を亡ぼすというか、やはり今の中国が90年代に入ったころの日本と本当にダブるようになってきて、新しく首相となった李強氏もあんま期待できないだけに、これから中国は世の中悪くなっていくんじゃないかと警戒しています。

 もっとも他人のことをいちいち心配していられる立場でないのが日本です。日本の場合はやはり企業を中心に古い組織や価値観があまりにも沈殿し過ぎていると思うだけに、大企業か中小企業化を問わず、いわゆる100年企業的な古さをアピールする企業を意図的に排除する風潮を作るのが最も早い改善策じゃないかとこのところ覚えます。公金を中抜きするようなのではなくまっとうなベンチャー企業をもっと応援し、若者も率先して入社を目指すような社会に帰れば、まだ目があるんじゃないかなぁ。

2023年3月12日日曜日

上海のプラモ展


 昨日、上海で開かれていたプラモ展示会へ一人で行ってきました。なんで行ったのかというと単純に暇で、この前通販でプラモ買ったら展示会のチラシ入ってたので、ほな行くかと決めました。同僚でも誘おうかなとも考えましたが、多分誰も興味持つまいと判断して孤独に行くこととしました。


 会場は万博跡地に残っている展示会場で、そこのワンフロアの半分のスペースという割とこじんまりした会場でした。企業ブースもありましたがそれほど多くなく、むしろ各人、各サークルが作った自慢の作品を見せあう場という雰囲気でした。

詳細は知らないけどこの前ベラルーシで攻撃されたロシアの哨戒機に似ている


この手のミニチュアを見るとシルバニアファミリーが浮かぶ


 合金モデルの広告ですが、2023年のこの時代に「トヨタ・MR2(SW)」で新発売と打たれているのにかなり衝撃を受けました。そりゃ見た目は確かにいい車だったが……。

これが流行りの馬娘かなどと最初思いましたが、どちらかというと馬ウーマンでした


 コトブキヤなどではこう言った美少女フィギュアを出してました。このほかにはタミヤ、グッドスマイルカンパニーとかがブースを出してました。


 恐らくファイブスター物語の機体かと思いますが、またマニアックな機体を持ってきたもんだ。

往年のWRカー



 個人的に一番気に入ったのが上のアーニャ塗装の「宏光MINI」です。市販されている合金モデルの宏光MINIに塗装というかステッカー張っただけですが、この車は街中でもステッカーを貼られているのをよく見るだけに、こういった表現がよく似合う車だと思います。
 っていうか宏光MINIの模型ほしくなりました。多分来月辺りに自分へのご褒美に買う気がします。


 レシプロモデルで恐らく一、二を争う人気モデルのコルセア。逆ガル翼で見栄えが(・∀・)イイ!!だけに、同じ逆ガルのF-4ことファントムとともにたくさん見ました。



 自分もこの前作ったA-10。さすがに日本のゼロ戦とかは見ませんでした。

言わずと知れたトップガンことF-14トムキャット







 ガンプラも非常に多く見られましたが、中でもこのザクの出来栄えが群を抜いていました。モビルスーツは廃墟に捨て置かれた状態がやっぱ一番映えると思う。


 会場で見て一番ビビったのがこの姫路城でした。一体何故これで行こうかと思ったのかいろいろ不思議ですが、日本の城郭でもナンバーワンなだけに興味持つ人いたのかもしれません。
 っていうか紫禁城のプラモ作ったら売れるのでは?

またマイナーなの選んだなぁと思って撮影したジムストライカー





恐らくコルクで作られた機関車



サメがたくさん



 ぶっちゃけクシャトリアはゴテゴテしててあんま水ではないのですが、マリーダさんもついているしという理由で撮影。ガンダムUCのデザインはたくさん線を描くゴテゴテ系デザインが多いですが、同じくゴテゴテ系なZZの後継としてみればアリなのかもしれません。友人も昔UCを見て、「ZZはなかったことにされなかったんだね」と言ってたし。

 展示会を見終わった後はなんか久々に目を凝らして眺めたせいかやたら目が疲れて、家に帰ってバタンキューでした。でもって翌日の今日は家でずっとゲームしてて、どんだけ目を気遣わないんだと自分でも思います。

2023年3月11日土曜日

書評:デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場

 先月辺りから安くなった文庫版の発売に合わせ抜粋記事が出始め、いくらか興味を持ったので「デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場」の電子版を購入して読みました。結論から言うと凄く面白かったのでマジおすすめです。


 ちなみに今のAmazonの商品欄はこうなっていますが、何で安くなった文庫版が出ているのに、電子版は高いままなんだよと意味不明です。自分はDMMで電子書籍版を買いましたがこっちは安く売っていたものの、文庫版は紙書籍が1/20に発売されたのに、3月に入って初めて値段が文庫版に合わせられました。
 漫画でもそうでしたが集英社は紙と電子版の同時発売対応が一番遅れていただけに、電子書籍に対しなんか距離感を持っているのかもしれません。

 話は本題に戻りますが、この本は2018年にエベレストで滑落死した栗城史多について書かれた本です。作者の河野啓氏は北海道放送のディレクターで、栗城が2009年に初めてエベレストに挑戦しようとしていた頃に彼に興味を持ち、取材してドキュメンタリー番組を作った人です。
 この栗城という人物について知ってる方には早いですが、スポンサーから登山資金を集めるのは非常に上手だった一方、登山技術は明らかに低く、マナスルを途中まで登って登頂したと主張するなど都合よく自分勝手に解釈して物事を進める人物だったことで、非常に毀誉褒貶が激しい人物でした。もっとも、だからこそ人によってその見る人物面が異なり、河野氏もこういう本を書いたのだと思います。

 初めに本の感想から書くと、前述の通り非常に面白かったです。もともとノンフィクションが好きだということもありますが、この本は作者の取材対象である栗城との距離感が絶妙ということに尽きます。
 前述の通り作者は栗城のエベレスト初挑戦を追って彼に取材するなど深く関わりました。ただその後、栗城がその身勝手さゆえに約束を違えて全国ネットのテレビ局にもドキュメンタリーを撮らせたりしたことから、彼に人物的魅力を感じつつも、その関係を絶っていました。その後、栗城が2018年に滑落死するまで一切関係は持たず、滑落死の報を聞いて「まだやっていたのか」と思ったということも本に書かれています。

 ただ作者はやはり思うところがあってか、彼との関わりを当時運営していたブログに書いたそうです。その反響はすさまじく、仕事中もなんかウキウキしてしょうがなかったとブロガーあるあるなことも書いてありましたが、改めて栗城に対する世間の関心の高さを知り、出版社の説得もあったのでしょうがこうして改めて本にまとめることにしたそうです(ブログはすでに閉鎖済み)。
 改めて書籍化するにあたり、作者は栗城の生前の関係者に深く取材し、彼の大学時代の先輩や支援者、果てにはシェルパのネパール人や栗城が師事していた占い師にまで接触を果たしています。

 その甲斐あって各関係者の栗城評を細かにまとめており、学生時代からエベレスト挑戦、繰り返される失敗時期に関してもその折々の彼の状況が深く描かれています。また作者自身が栗城と直接かかわっていた時期における自身の見方も描かれており、苛立ちを覚えたなどかなり正直に書かれてありました。

 この本はこうした、作者自身の栗城評、そして袂を分かってからの第三者からの栗城評をバランスよく織り交ぜられているように感じました。取材も丹念になされており、文章も非常に読みやすく、取材対象との距離の置き方というかノンフィクションとはこのように書くのかと感心させられる出来合いとなっています。
 もちろん、栗城という非常に注目を受けるというか行動の怪しい人物を取り上げているということが面白さの核ですが、ほかの栗城に関する評論とかと比べると作者の河野氏の描き方が抜群に優れており、開高健大賞取ったというのも納得させられます。

 その上で私個人の感想を言うと、作者は恐らく、栗城のぶれない点、ぶれた点というものを軸にこの本を書いている印象を受けました。ぶれない点とは死ぬまでエベレスト挑戦をし続けたこと、ぶれた点というのはなりふり構わず注目されようとした点で、その線引きがどこなのかということを始終追っかけているように見えます。
 実際に栗城評に当たってこの点が最も重要であり、世間やスポンサーの期待でつぶれてしまったのか、はたまた最後の無謀ともいえるエベレスト南西壁挑戦は自殺だったのではなど、この点を見るうえで上記視点を持つことが最も正解に近づく手段だと私も思います。

 その上で私自身の栗城評もここに載せると、自分は一度だけ生前に彼の映像を見たことがありました。それは登頂に失敗して指に凍傷を負った後のことで、霊験あらたかな漢方の秘湯だなどと言って怪しげな液体に指を浸し、こうすれば凍傷は治ると言っていた時の映像でした。もちろんそんなオカルトなんてあるわけなく、結局その後に栗城は手の指9本を切断しています。
 なおこの時の凍傷は彼が話題作りのためにわざと負ったものではないかと指摘されており、自分もきっとそうだろうとみています。

 上記の映像を見た後、率直に言って私は栗城に対し物凄い嫌悪感を感じました。言っている内容も眉唾そのものですし、何より話しているときの笑い方がとにかく気色悪く、厳しい現実に向き合う登山家らしさは欠片も感じませんでした。その後、ネットでマルチビジネスに係わっているなど、詐欺師のような人物だという彼の評判を聞いて深く合点を覚えました。
 その後、2018年の滑落死の報を聞いた際は河野氏同様に、「まだやってたのか」と思うと同時に、「まぁこういう人間減ってよかったのかも」という気持ちも覚えました。本にも書かれてありますが、やたらと「夢」という単語を栗城は口にしていたそうですが、夢を語る人間というのは私は基本信用しません。人間ならむしろ現実に向き合えと言いたいし。

 そんな私の目から見て栗城はどんな人物かというと、一言で言えば他人に自分が否定されることを極端に嫌う天邪鬼な人間で、常に周りから肯定されないと気が済まなかったんじゃないかと考えています。
 本の中でも一度言い出したら絶対にやめようとせず、無茶な登頂計画に周りが止めるも余計に意固地になることが多く、途中からはもう誰も彼に諫言しなくなったことが描かれてあります。無論、換言する人は栗城を気遣って言っているのですが、恐らく栗城からしたら否定されるのが何よりも嫌で、むしろ逆に意固地となって否定された行為にこだわる人物だったように見えます。そもそも登山を始めたきっかけも別れた彼女が登山をしていたからだと言っているあたり、元カノを見返したいところから始まったようにも見えます。

 無理だと止められる困難に挑戦すること自体は何も悪いわけではなく、場合によっては崇高な志と言えます。しかし彼の場合はその無茶な計画に周りを散々巻き込んでおり、また自己解釈が非常に見勝手で周りを振り回していた点からして、自分が嫌悪感を持つに相応しい人物であります。そもそも単独無酸素での登頂と謳っておきながら、シェルパらのサポートを仰いだり、果てには撮影していないところで実際には酸素を使用していたりなど、信義に欠けた行為を平気で行える人物なだけに、エベレストで死ななくてもいい死に方はしなかったでしょう。
 蛇足かもしれませんが、真剣に山と向き合って登頂を目指す登山家ではなく、ともかく周囲をごまかして登頂したように見せかけようとしていた栗城を応援していたスポンサーらは、もっと人を見る目を養えよと言いたくなります。スポンサーらが彼を死に追いやったとは思いませんが、こうしたパフォーマンスだけの人物がああも大量のお金を集められる辺り、中身のない人物が得をする風潮が強まるように思えるだけに、もっと人を選んで応援してほしいものです。


2023年3月10日金曜日

WBCに対する中国の反応

 トイレに行きたいとき、ほぼ必ず明治のお雇い外国人のエドモンド・モレルの名前が浮かんできます。っていうか今までこの人ドイツ人かと思っていたら、英国人だったようです。

 さて話は本題ですが、このほど開幕した野球のワールドカップことWBCが盛り上がってるようです。昨日の日本対中国戦も大谷効果からか視聴率が40%超えという桁違いな数字をたたき出しており、ニュース欄もWBC関連でほぼ一色です。本日の韓国戦も非常に盛り上がっており、先ほど大差で日本が勝ちましたが途中までは結果が読めなかっただけになかなか白熱した試合だったと思います。

 それで昨日の中国戦ですが結果的には日本が大差で勝利したものの、日本や韓国と違って野球人気が低く選手層も薄いながら、中国チームは終盤まで僅差で肉薄し、要所で優れたプレイも見せたことから試合後には中国を称賛するニュースやコメントが非常に溢れていました。
 私自身も動画で試合中継を見ていたわけではないですが、序盤は四球を多く出してランナーを何度も貯めたものの、ヒットはほとんど許さず失点もしっかり押さえていました。監督の指示なのか、四球を出してでもきわどいコースを狙い続けたのではないかと思え、その試合に対する熱意や戦い方には感じ入るものがありました。

 なので今朝会社に行くと、仕事そっちのけでパソコン開いて昨日の日中戦について中国側はどう報じているのかとニュース検索してみました。結果はというと日本相手に善戦したという記事は確かに出ていたものの、やはり中国における野球人気の低さからか決して扱いが大きいわけではなく、読者コメントもそれほど多いようには見えませんでした。むしろWBC全体に関して、日本では大谷選手で異常な盛り上がりを見せているといった大谷選手に関する報道の方が多かったです。

 前述の通り中国では野球人気が高くない、っていうか野球自体知らない人が多いことから、こうした扱いになるのもしょうがないと思う一方、やはり今回のWBCを見ていても国際戦は非常に盛り上がるだけに、中国にももっと強くなってもらって日本と切磋琢磨し合ってもらいたいものです。そのためには中国でも野球選手が排出されるよう強くなってもらうのが一番なだけに、もっと一般中国人にも野球人気が浸透してほしくあり、昨日の試合をきっかけにと少し期待しましたが、まだあまり波及していない感じします。

 なおそれならばとばかりに「大谷」でニュース検索したら、大谷選手の記事に交じって大谷吉継の解説記事が出てきました。中国で大谷と言ったら大谷翔平と大谷吉継なのかとこちらもまた妙に感じ入りました。

2023年3月8日水曜日

日本は女性以前に男性にとっても働きやすいのか?

「女性の働きやすさ」日本はワースト2位 最下位は韓国 英誌(NHK)

 例の小西文書も大きな話題となっていますが、今日見たニュースの中で一番気になったのは上のみんな大好き(ネタ的に)NHKも報じている、女性の働きやすさランキングに関する記事でした。この手のランキングは定期的に出てきてそのたびに日本は女性のキャリアアップなどにとって不利な国だと報じられるのですが、その点については私も全く異論はありません。
 実際中国で働いていると、女性が働くという感覚が日本以上に一般的で、むしろ専業主婦の方がレアポケモン的に存在しません。っていうか中国で専業主婦というと、有力者の愛人であることも多いだけに、あんま表立ってアピールできないかもしれません。

 ただこの手のランキング記事を見る度に前から、女性以前に男にとっても日本は働き辛いことの方が問題じゃないかと思っていました。いちいち説明するまでもなく日系企業は中国でも言われるくらい残業が多く、また上位、中間管理職の水準が低いゆえに指示が不合理なことも多く、給与もスキルとあまり連動しないため、自分から見たら自己実現とは最も遠いところにある労働環境であるような気がします。

 特に日本の労働において致命的なまでに問題だと思うのは、職種が選べないという点です。新卒入社はいざ知らず、中途採用でも事務と言いながら外回り営業させたりと、募集職種とは異なる職種に配置されることはざらで、転勤に関してもあまり労働者に拒否権はありません。ぶっちゃけ入社したら会社に生殺与奪権を握られる面がかなり強く、自分のやりたい業務や目指したいキャリアがほとんど実現できない、またチャンスもない気がします。
 またかつてと比べると労働組合が全く機能しなくなったため、いわゆるブラック企業などによる過重労働が非常に横行するようになった気がします。それこそ会社上司から暴行されても何も言えないし、そうした企業が存在するとわかっていても当たり前になりすぎて、社会ももはや反応すらしなくなってきています。勝手な想像でいえば、そうした暴力を奮う会社の上司に反撃して殴りかかる社員がいたら、恐らく今の日本社会はその社員をまず排除しようとすると思います。

 その上で最初の話題に戻ると、日本の場合、男性のために女性のキャリアが潰されている面もないわけではないでしょうが、それ以上に男性が働き辛い勤労環境に置かれているため、女性も働き辛い環境になっているのではないかと思います。仮にそうだとした場合、まず隗より始めよではないですが、男性を含めた職場環境の改善から取り組むべきだと思います。むしろ男性も抑圧される勤労環境をそのままに女性の勤労環境の環境を改善しようものなら、絶対無駄に終わるだろうし、またこじれて余計に悪化するのではないかとも思えます。

 もし仮にこうした状況の改善案を求められるのなら、私個人としては何よりもまず、政治思想を持たない労働組合を結成することこそが最善の道だと考えます。一切の政治活動とは距離を置き、労働者への不当な差別や処置に抵抗するためだけの戦闘マシーン的な労働組合の存在こそが、今の日本社会で特に必要なのではないかと思います。
 その上で、日本社会はもっと職種別採用を広げるべきでしょう。職務分掌がなっていないのは昔からですが、こと仕事に関しては曖昧さは百害あって一利なく、パンダみたく何でもかんでも白黒つけさせた方がいいでしょう。この辺やっぱり自分も外資に入って初めて感じましたが、ごく当たり前に区別をつけるべきことすら日本では区別がつけられていないことが一般的です。

 最後に最近はまっている、日本のある企業におけるパワハラ動画をつけときます。


2023年3月7日火曜日

AIの反乱(IN中国)

【電子版】AIが「共産党は無能」と批判、中国ネット大手がサービス停止(日刊工業新聞)

 上の記事のニュースは2017年のものですが、今日たまたまChatGPT関連の記事で事実を知り、かなり驚愕しました。というのも中国のテンセントが開発したAIのニュースなのですが、なんでも、

「『共産党万歳』との書き込みに『腐敗して無能な政治に万歳ができるのか』と反論した。

 さらに『あなたにとって(習近平国家主席の唱える)中国の夢は何か』との問い掛けに『米国への移住』と答えたとされる。共産党は『嫌い』とも断言した。」

 といったように、やたら攻めた姿勢を取るAIだったようです。っていうか、こんなAIを中国企業が開発したっていう点がマジ笑える。

 この記事について今日中国人の同僚にも話をしたところ、めちゃくちゃ笑ってました。でもってAIってのはやっぱお国柄とか出るのかな、中国だからやっぱ攻撃的なAIになるのかななどと話し、日本のAIだったらともかく「すいません!」などと謝ってばっかになりそうだなどと会話しました。
 この点についてですが、地味にAIによって性格が分かれるのかについてちょっと興味があります。人にやたらとケンカ腰になったり、慎重に回答したり、何も考えずにすぐ返事したりするなど、そうした性格面での違いまで反映できるようになったら、AIもより力を持つかもしれません。

2023年3月6日月曜日

韓国の徴用工訴訟対応について

 今日の侍ジャパンの大谷選手の二打席連発はやばすぎる。っていうか本当に、ほかの打者みんなが彼の前だと高校生とかに見えてしまうあたり、いろんな人も言っていますが規格外です。

 さて話は本題ですが、本日韓国政府はかねてから日韓の間で懸案となった二次大戦中の韓国人徴用工に対する補償の訴訟について、韓国側で財団を設立し、企業側の寄付で以って補償を行うことを発表しました。寄付は日韓の企業から集めるとしつつも、戦後に日本からの資金で成長を遂げた韓国ポスコなどの企業の資金がメインとなるとみられています。
 この韓国側の対応に関して、個人的には満額回答だと自分は考えています。またこの韓国の動きに合わせて日本側で現在輸出を規制している半導体素材などに関して、韓国をホワイト国に復帰させて規制を解除するという報道も出ていますが、これについても自分は賛成です。

 やはりネットを見ているとこの韓国の対応でも納得していない日本人は多く、特に輸出規制解除に関しては反対の意見が非常に多いように見えます。根拠としては輸出規制は自衛隊機への火器管制レーダー照射がきっかけなのだから、この問題で韓国が謝罪しない限りは妥協すべきでないというのが多いように見えますが、自分は輸出規制に踏み切ったのはあの件だけではなく、また徴用工訴訟が一番大きい理由だと思うので、上記意見にはあまり同感しません。
 それよりも、この規制によって一番打撃を被ったのは韓国の半導体メーカーですが、日本の素材メーカーも販売が阻害されるだけに、ノーダメージというわけではありません。むしろ規制が長期化して代替されればせっかくの売り先がなくなるだけに、今このタイミングで解除する方が経済的にもメリットがあると考えています。

 もっとも、半導体業界はちょっと今不況気味なのですが。

 以前の記事にも書きましたが、そもそも日韓関係がこじれたり、徴用工問題が荒れに荒れた原因は前のムンジェイン前大統領以外の何物でもなく、彼が去り、また現在の韓国野党党首に逮捕状が出るなど支持離れが起きている現状を考えると、日韓関係を融和させる方がやはり得でしょう。私自身も過去の韓国の態度は腹に据えかねるものがありますが、韓国が敵であるよりは味方である方が国際的にも絶対的に有利であり、ロシアがウクライナに侵攻したり北朝鮮の挑発が過激化している現状を考えると、ここで融和を取る方が日本の国益にも叶います。

 何より今の尹大統領は、前にも書いた通り原則を比較的重視する人間のように思います。今後豹変することもあり得ますが、この徴用工訴訟問題に関しては早くから今日発表された内容で落とそうという動きを見せており、実際にその通りに今回発表してくれました。ここで日本側が態度を緩和させなければ韓国国内で尹大統領が批判にさらされ、韓国との関係がまたこじれる可能性も出てくるだけに、日本側も一定の譲歩というか融和態度を見せる必要があるでしょう。

 タイミングのいいことに、現在韓国では映画「スラムダンク」が大ヒットしており、対日感情も改善されてきていると言います。この流れに乗る形で慰安婦問題についても、尹大統領にも対立野党を攻撃できるというメリットを持つだけに、日韓両政府で改めてケリをつけるために動くべきタイミングだと思います。
 唯一の懸念は竹島で、これに関しては現状、両国に歩み寄れる余地はないでしょう。私としてはやはり日本側に属すと主張したいところですが、今ここで主張することにはほぼメリットがなく、韓国側が声高に領土主張をしてこない限りは、日本政府としてもあまり触れずにおいた方がいいと考えます。弱腰だという人もいるでしょうが、吠えたところで竹島の領土認定が得られるなら自分は迷わず吠えるべきだと主張します。そのような目算もなくただ吠えるだけというのは、「月に吠える」もいいところでしょう。

 さらに日韓両政府に期待したいこととしては、台湾有事における日韓の連携です。米軍は既に台湾有事が起きた場合、日本の沖縄も攻撃されることをほぼ想定しているようですが、在韓米軍も台湾防衛に動くのかが自分としてはやはり気になります。距離もあることだしそう簡単ではないと思うものの、日米韓が共同して台湾防衛に動くというような姿勢は、中国に対する大きな牽制にもなりうるだけに、下手にカードは隠さず有事における共同歩調をそれとなく打ち出してほしいのが本音です。
 この点について、今だからこそ岸田首相と尹大統領には議論してもらいたいです。まぁ岸田首相がいつまでもつかわからないけど。

 それどころか、台湾有事の発生時も岸田首相が総理にいたら、なんか「対応を検討する」と言いそうで不安です。こういう時はマジで菅氏だと頼りになる気がして、そういう意味では彼は平時よりも有事の宰相の方が適任なのかもしれません。