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2017年8月24日木曜日

戦国初期の関東の主人公は?

戦国時代前半の関東~激しすぎる抗争史(前編) (後編)

 先週に引き続きまた戦国時代の関東について歴史コラムを書きました。今日のJBpressのアクセスランキングでは相乗効果で先週の記事も上位に入り、連載物ならではの貢献を果たしたなと自負しています。
 ただ今回の記事ですが、書く側としては非常にしんどい内容でした。基本的に歴史記事を書くに当たって新たに勉強することは私に限ってはほぼなく、年号などを確認することはあれどもいつも既に理解し、持ち合わせている知識の範囲内で書いています。しかしこの戦国初期の関東は手許で手に入る資料もなければ自分が「わかりやすい」と感じる解説サイトもなかったため、各種のウェブサイトから各人物、事件、組織解説を一から読んで、それを頭に叩き込んだうえで整理しなおす必要があり、さらにそれを出力(執筆)するに当たっては非常に苦しさを覚えました。っていうかこの内容を2週間で約12000字で書くとか普通あり得ない。

 ただその甲斐あってか、ヤフコメを見ると記事内容はもとより文章表現について言及する人も多く、あまり図に乗るべきではありませんが歴史コラムも書いていけるなという手ごたえは感じられました。

 なおそのヤフコメですが、先週ともども「このあたりを大河でやってほしい」というのが一番多かったのはないかと思います。恐らく書いた人の心境としては、このあたりの歴史が面白い、もっと他の人にも知ってもらいたいなど以上に、NHKでの年間を通した放送で詳しく解説してもらいたいという願望があるからではないかという気がします。そこそこの歴史マニアを気取る私ですら確かにこの時代の関東地方は複雑で理解しづらいと思うだけに、こうした気持ちは私にも少なからずあります。
 そうした大河ドラマを希望するコメントの多くにもう一つ、「ぜひ太田道灌を主人公に!」という文言がよくつけられていました。恐らくこの時代の人物としては最も知名度が高く且つ人気もあり、その活躍する姿をぜひ動画で見たいという人が多いのだと思いますし、私もその気持ちがわかります。

 実際にというか、私は当初この一連の連載で中心に据える主人公としてはこの太田道灌を前半に、後半は北条早雲で行こうとプロットを考えていました。ただ後半に関しては戦国時代の関東というより北条家物語だなと思ってバッサリカットし、前半については当初は永享の乱と享徳の乱を二つセットで一つにまとめりゃいいと思っていたのですが、この二つの争乱を解説するには鎌倉府の解説が重要になり、なおかつ享徳の乱をメインでやったら誰も理解できずついてこれないと途中で思えてきました。
 太田道灌は享徳の乱における人物なため、この時点で主人公に据えるには登場期間が限られるため不可能だと感じました。ただそれでも悲劇的で人気のある人物であることから、文章は短いですが印象に残るような書き方を敢えて施し、その甲斐あってか「太田道灌の言及が少ない!」という当初予想していた批判はとうとう来ませんでした。

 以上を踏まえた上で改めてこの時代について述べると、もし大河をやるとしたら、私は主人公には鎌倉公方であり古河公方でもある足利成氏が一番適当だと考えます。というのも成氏は幼少の頃に父親の持氏が永享の乱で敗死し、兄たちも結城合戦で殺されながら6代足利将軍の義教が急死したことで運良く生き延び、鎌倉公方に就任しています。ところが就任後は派閥抗争に巻き込まれた上、親父を殺した張本人の息子が同僚になり(でもって殺す)、享徳の乱を引き起こしますがこの約30年にわたる享徳の乱の東軍における総大将を開戦から終戦までずっと務めています。
 私がこの連載をやっていて一番魅力を感じたのはこの成氏にほかならず、その悲劇的な幼少時代から老齢に至るまでずっと戦乱の日々を過ごしており、戦国初期の関東の重要事件を彼一人でカバーできてしまいます。彼の肉筆なり音声なりにはあまり触れていませんが、彼の人生を見ていて思うのは運命に翻弄されつつもしっかりとその役目や責任を感じて行動しているように見え、責任感のある人だったのではと勝手に想像しています。

 先に予告しておくと、これ以降の関東の歴史については今のところ書く予定はなく、JBpressでもまた今度からは元の中国ネタを出していく予定です。先にも言った通り、これ以降となると関東戦国氏は実質北条家の出世物語となるため、理解するのも難しいわけでもないし、ほかにも解説本が出ているから私が出る幕もないだろうと考えています。
 ただ歴史ネタは今後も溜め記事として書いておこうかなと思うので、また機会あれば出てくることとなるでしょう。目下のところ紹介したいと思うのは前にこのブログでやったフィンランドネタ、あと中国史なら国共合作とかその辺かなという気がします。後者なら自分の足で取材して撮影もできるし。

  おまけ
 昨日出した記事のヤフコメに、「っていうか外国に住んでるアピールとかいらないから」というようなコメントが朝にはあったのですが、何故かしばらく時間がたった後で見返すとなくなっていました。そのことを友人に言ったら、「え、マジ?確かにあったよな」とかいってて、その友人も同じコメントをチェックしていました。どんだけみてんねん俺の記事のヤフコメ……。

2017年8月22日火曜日

今朝の数時間

 自分でもものすごい不思議ですが、一昨日まで全く何も問題なかったのに、昨夜寝るときに布団入ったら全身を這うような感覚を覚えました。結論から言えばどうもダニが発生したようで、それ以前からもニトリの夏蒲団が触るとピリピリするなど不安はありましたが、突然昨日になって全身をダニが這うというのは想像できず、軽いショックを覚えました。
 さすがに今夜もそのまま寝るとやばいので、掛布団、マットレス、シーツを先ほど丸ごと洗濯して今干してる最中です。あと数時間で乾くだろうか?

 それはともかく置いといて、昨夜はそうしたトラブルを抱えてやや薄いものの一応は就寝したのですが、大体時間にして朝6時ごろに外で盛りに入った野良猫が「アオーーン、アオーン」と鳴きながら辺りをうろうろしていたため、かなりパッチリなくらいにこの声で起こされました。
 そのままベッドの上にいてもダニに噛まれるだけなので身を起こし、窓に寄って外を眺めてみたら件の盛りの猫が「アオーーン、アオーン」といってやっぱりうろついており、その様子を一階下の部屋で飼われている子猫がベランダから眺めてみていたのがやけにシュールでした。

 その一階下の子猫には折に触れて餌をあげているのですが、その甲斐あって私の顔を見ると「ニャーー、ニャー」と鳴いてくるようになっており、今朝も窓から顔を出した私の顔を見て餌をねだってきました。あんまり餌あげたりしていると飼い主にも失礼なのでいつも少ししかあげませんが、あらかじめおやつ用の餌を買っていたので、台所から持ってきて一つまみを握ると砂かけババアの如く一階下のベランダというか庭に投げ込み、そのまま姿を見られないようさっと隠れました。窓辺を除くと「ニャーニャー」言いながら食べる様子の子猫が伺えました。

 その後、朝食取ったりして少し時間が経過してからまた窓辺に立ってみたら、一階下のベランダの柱付近に猫の影が。まだ日も登り切ってないのでやや暗かったのですがいつも見る子猫も成長したのか随分と毛色が黒くなってきた……と思いきや、サイズがなんかおかしい。そしたら向こうの方からこっち振りむいてきましたが、下で飼われてるのとは別の成猫でした。しかもかなりでかい、っていうかそこお前の家じゃないだろうと思いつつ、そのあと出勤しました。

2017年8月21日月曜日

その声は毎日聞いて

 先日、プレイステーションネットワーク内で夏休みセールしてたので、コーエーテクモの「影牢~もう一人のプリンセス」というゲームを購入しました。
 なお余談ですが、中国からネット経由でゲームソフトを購入、ダウンロードについて最近気が付いたこととして、そのソフトやデータを配信するメーカーによってダウンロードできるかどうかが変わってきます。例えば先ほどのコーエーテクモなら恐らくこちらにサーバーを置いているのかスムーズにダウンロードでき、ゲームのアップデートも滞りなく行えるのですが、バンダイナムコは接続すらできず、「ガンダムブレイカー3」を起動するたびに「アップデートがあります→接続できませんでした」と表示されなめとんのかこのアホみたいな気持ちにさせられます。

 話は戻りますが私は「影牢」とその系統のゲームはプレステ2以外の「影牢」以外は全部やってて、そこそここのゲームは熟知している方だと思います。つい最近までこのゲームはアクションかと考えていましたが、今回改めて考えてみたところパズルゲームだなーと思えてきました。というのもこのゲーム、罠を作ってハメて殺すゲームだからです
 最初こそにじり寄る敵キャラに右往左往して一つの罠を当てるのにも四苦八苦しますが、慣れてくると如何にうまく複数の罠を順番にかけて効率的に殺すかという方向に発展していき、終いにはどうやって無限コンボかけて死ぬことも許さないまま延々といたぶるか、通称「ヒトコロスイッチ」を考え始めるようになります。ちなみに自分が一番これでよくやったのは第2作目の「蒼魔灯」で、ハンマーでアイアンメイデンに放り込み、針で刺されてから押し出されたところを今度は爆弾使ってもう一回放り込み、また出てきたら最初のハンマーで以下エンドレスでした。

 そんなワナゲー談義は置いといて今回の「ダークプリンセス」やってて気が付いたのですが、主人公の声優が斉藤佑圭氏だったりします。別に贔屓にしている声優でもなく、正直な感想を言えば決して演技も際立って上手くはない(下手ではない)人だと思っているのですが、何故かこの人、コーエーテクモのゲームに必ずといっていいほど出てきます。でもって偶然ですが昨年から現在にかけてコーエーテクモのゲームで遊ぶことが私には多く、具体的には、

<斉藤氏の出演作と配役>
・戦国無双4:井伊直虎
・討鬼伝 極:木綿
・影牢~もう一人のプリンセス:レグリア

 以上のゲームで準主役級の役回りで出ることが多く、実質的にほぼ毎日この人の声を自分は聞いているということに気が付きました。だから何だと言えばそこまでですが、そもそもなんで自分の買うゲームに毎回この人出てくるんだということが不思議で奇妙です。
 ちなみに同じくコーエーテクモのゲームでよく出てきて、尚且つ上記の三作にもばっちり出ている前田愛氏という声優もいますが、私はこの人のことを20年前の「ラングリッサー4、5」の頃から名前を憶えていて、現在の出世した姿を見るとかなり胸が熱くなります。前田氏についてはその演技も評価しており陰ながら応援しているというか……冷静に考えたら、この人の声もほぼ毎日聞いてますね私

 別に毎日声聞いてるからなんだってんだで、意識することも変わることも何もありゃしませんが、昨今の声優ブームで雨後の竹の子の如く新人が次々と出てくる中、同じ人の声を聴き続けるというのもまた珍しいのかなと思います。
 それにしても最近は、特に男性声優でそうですが「笑ゥせぇるすまん」をやっていた故大平透のような個性のある声を出す人が減り、型通りの演技しかしない人が増えているのはやや残念です。アニメなんだから多少大げさで特徴的な演技を求めたいところですが、多分そういう人は今だと人気でないでしょう。最後に真面目な話で締めると、今の日本は個性があればあるだけ損しやすい社会だと声優界見てても思います。

2017年8月20日日曜日

また追跡型のスタンドかよ……

 昨夜、集英社のコミックのKindle配信開始を受けて一挙に3冊購入しました。買ったのは「ジョジョの奇妙な冒険」第8部こと「ジョジョリオン」と、「怨み屋本舗」、「かぐや様は告らせたい」の各最新刊です。このうち一番楽しめたのは「かぐや様」で、読み終えるとそのまままた最初から読み返すほど面白かったです。「怨み屋本舗」は現在の「Evil Heart」シリーズの最終巻であるため購入しましたが、ドッキリするような大展開はなかったもののまぁ面白く、可もなく不可もなくといった感じでした。
 一方、「ジョジョリオン」の15巻については正直言ってげんなり残念ガッカリ失望させられました。初めて使う表現だけど、元ネタわかる人はいるかな?

 具体的に何が不満だったのかというと、見出しに掲げた通りに「また追跡型のスタンドかよ……」と思ったことに尽きます。この最新刊でまた新手のスタンド使いが出てきますが、そのスタンド能力というのが追跡型なのですが、私の印象で述べるとこの第8部に出てくるスタンドは追跡型が異常に多い気がします。
 ジョジョが分からない人向けに少し解説しますが、この漫画でキャラクターが戦闘に使う能力(=スタンド)はいくらか大別されており、代表格としては「近接戦闘型」、「サポート型」、「特殊能力型」みたいなのがあり、「(自動)追跡型」はこれまでにも何度か出てきていて数あるスタンドの中でもやや特殊な特徴を持ちます。具体的にその特徴を挙げると、

・射程距離が無限
・スタンドへの攻撃が本体に伝わらない
・自動で永遠と攻撃し続ける

 と、いったところです。ぶっちゃけて言えばかなり強い部類に入り、使い方によっては一方的にハメ倒すことができるためか味方キャラにはほぼ使い手はおらず、敵役にしか使われません(でもって必ず攻略される)。
 そんな追跡型のスタンドですが、私が把握する限り第8部だけでもうこんなにも登場しています、

・虹村京(ボーン・ディス・ウェイ)
・大年寺山愛唱(ドゥービー・ワゥ!)
・15巻に出てくる新手のスタンド使い

 このほかにも、こちらは射程距離は限られているものの八木山夜露(アイ・アム・ア・ロック)の能力も追跡型に近いような気が私にはします。

 はっきり言えば、能力や攻撃方法がどれも似通っていて、展開がワンパターンです。大体どれも「知らないうちに敵から攻撃を受けて、自動追跡してくるスタンド能力から逃げつつ、本体の居場所を探し、探し出した本体へ一発食らわせてハイ終了」という展開に終わります。
 これまでも追跡型のスタンドは何度か出てきてはいるものの、これほどまでに頻繁に連続して出てくることはなかったと思います。それが今回の第8部では短い間隔で、それも同じキャラクターに対して同じような攻撃をしてくるので、この最新刊に至ってはデジャビュがひどくなんでまた同じ展開を見せられるのかと不満しか湧いてきませんでした。しかもそこそこ引っ張って、この巻で決着つかないし。

 逆に、と言っては何ですが、このひとつ前に出てきた田最環(ダモさん)という敵キャラはその特徴的な容姿といい、脅迫する際の言葉遣いといい、反則なまでに強力な能力からかなり衝撃を受け、読んでて感銘というか登場中は素直に面白かったです。その後なだけに、今度の新手のスタンド使いにはがっかり感がはげしく、「こんなの出すならダモさん復活させろよ!」とマジで思いました。あまりこういう不平は言うべきかどうか悩むものの、明らかに追跡型に偏っていると感じたため、今回に限っては敢えてこういう記事を書いてみたわけです。
 ……ダモさんマジ復活しねぇかな。

2017年8月17日木曜日

歴史解説記事の裏側

「応仁の乱」よりも前から鎌倉は戦国時代だった
かつて湘南ビーチは合戦の舞台だった!(どちらもJBpress)

 昨日今日とまたJBpressで自分の書いた歴史記事を配信してもらいました。普段中国ネタの記事ばかり書いているのになんで今回歴史ネタなのかというと、先週の安倍内閣改造の記事をそのニュースとしての鮮度を考慮し、定期ペースから一週間繰り上げて掲載してもらったところ、「来週も行ける?」と聞かれて、「密かに準備していたこれなら出せる」といって出したところ使うことになりました。そんな感じで、実はこの記事は7月くらいから準備していた物でした。
 なんで準備していたのかというと、急病や帰省などで記事が出せなかった時の保険として用意していて、歴史ネタなためもし向こうで使えないと言われたらブログに使おうとも考えていました。

 このブログの読者なら私が歴史ネタの記事を書くのに慣れているのはご存知でしょうが、今回戦国時代初期の関東を何故選んだのかというと、ちょっと理由があります。一つは最近応仁の乱ブームでこの時代にスポットが浴びていること、二つ目としては全く手垢がついておらず日本史におけるエアスポットみたいな時代と場所だったからです。
 戦国時代、それも初期の関東は太田道灌を始め面白い武将が数多く登場して戦乱も多分当時としては全国一なくらい激しくて面白い時代ですが、この時代について知識なり理解がある人は極端に少ないでしょう。何故面白い時代のに少ないのかというと理由はごく単純に理解し辛いからで、この時代を学ぼうと興味持った人を悉く挫折させてしまうことはおろか、ある程度理解している人でさえその複雑さから解説にあぐねるような特徴があり、いわば「登り甲斐はあるけど険しすぎるし、説明し辛い山」みたいなもんでした。そうした背景からざっとみたところ誰もまだきちんと解説できてないように思え、「俺の腕ならなんとかなるだろう」という妙な自信と勝算とともに手を付けたわけです。

 真面目に今回の一連の記事は、自分の「複雑な内容をわかりやすく解説する」という職人技が光った記事だと思います。Yahooの記事コメントでもわかりやすいとしてくれる人が存外多く、そこそこ苦労しただけあっていくらか報われました。

 そもそも何故この時代の関東が複雑で理解が難しいのかというと、まずやたらと登場人物が多いのと、その登場人物の名前がみんなに通っているからです。この時代は「偏諱」といって、有力者の名前から一字をみんなもらうため、例えば足利義満の時代であればみんな「満」の字が入ってたりして紛らわしいです。その上、利害関係というか対立構図も複雑で、前まで一緒に戦っていたもの同士が争い合ったり、遠くの同じ苗字の一族が突然出てきたり、挙句には下剋上も起こってもう何が何だかだんだんわからなくなってきます。
 そうした背景から、今回の記事では何よりもまずわかりやすさを追求し、いろいろと小細工を弄しています。

 具体的にはまず焦点を絞りました。前編では鎌倉府の成り立ちと、足利幕府と鎌倉府の対立のみにスポットを当て、本筋と関係ない話はなるべく排除しています。こうした考えから「上杉禅秀の乱」は当時の関東においてそこそこ争乱の規模が大きい事件ではあるものの、本筋からは外れるし理解を妨げる恐れがあることからバッサリカットしました。この判断は間違いなく正しいでしょう。
 次にやった小細工としては、登場人物を極力抑えたことです。一番この時代でやらしいのは上杉家の人物が何度も、多数出てきて、一体どこの上杉さんか途中で分からなくなってしまうところがあります。そこで前編、後編ともに登場する上杉さんは原則一人に抑え、後編では当初は享徳の乱まで入って解説しようかと思いましたが、そしたら上杉さんを量産せざるを得なくなるため、本筋をあくまで「足利成氏の生い立ちとその立場」に据え、享徳の乱直前でストップをかけました。当初は意識してませんでしたが、成氏についてその存在を強調したので今後においてイメージを植えるのには役立つ気がします。

 それこそ、文字数の制限がなければいくらでも詳しく書ける時代ではありますが、詳しく書けばわかりやすくなるかといったらそうではありません。割とこの辺、歴史マニアが良くやらかすのですが、自分はわかっているからといって詳細に書いてしまうと初心者があまりついてこれず、誰も得しない解説記事になってしまいがちです。かといって短くまとめてしまって内容が薄くなってしまえば元も子もありません。
 突き詰めれば解説記事は「内容の深さ」と「文章の簡潔さ」のバランスをいかにうまく取れるかが重要であり、このバランスをいい方向へ誘導させるのが上記に挙げた「焦点を絞る」という作業だと思います。文章全体で中心線を常に意識して書き、場合によっては余計なものは排除するというのが重要となってくるわけです。その上で、簡潔にとはいっても結果だけを羅列するのではなく、何故その結果に至ったのかという過程をしっかり捉え因果関係を強く明示するのもテクニックでしょう。

 以前にも何度も自慢していますが、こういう複雑で難しい内容を解説するのを私は得意としており、内容が複雑であればあるほど真価を発揮するライターだと考えています。ただ今回の記事について友人は、「とても上海在住の人間が書く内容とは思えない」といってて、ちょっと前にも書いた通り脈絡のなさでも自分はライターとして無駄に高い位置にいる気がします。

2017年8月16日水曜日

ガンダムブレイカーの使用機体

 昨日の記事で散々疲れたしんどいと言いながら、ブログ書いた後はまたゲームして遊んでました。先ほど友人にも、「今日はもうすぐ休むの?」と聞かれましたが、「いや、ブログ書いてゲームする」といったら向こう黙ってしまいました。
 そんな私が今遊んでるのは「ガンダムブレイカー3」ですが、つい昨日に噂には聞いていたあるイベントシーンをようやく拝めました。そのシーンというのもウイルスに感染したロボットがヒロインを煽る場面で、

ロボット「アップルパイにはリンゴが入ってるけど、ペチャパイには何が入ってるの?」
ヒロイン(#;Д;)<何も入ってねーよ!!」(ガチ絶叫)

 見ていてマジ凄い煽り方だなと感心しました。

 そんなガンダムブレイカーですが、このゲームはガンダムに出てくるモビルスーツのパーツを自由に組み合わせて戦うゲームで、私が現在使用している機体の期待名、組み合わせは以下の通りです。

機体名:セカンドV
頭部、胴体、アーム部:Vガンダム
バックパック:V2ガンダム
脚部:V2アサルトガンダム
シールド:ビームシールド
武器:その日の気分によって

 見てわかる通り、V(ビクトリー)ガンダムをベースにして作ってます。知ってる人には早いですが「セカンドV」というのは原作の「Vガンダム」のアニメには出てこず、小説版にしか出てこない機体で、アニメ版では後半の主役機に当たる「V2ガンダム」の役割を果たしています。
 こんな機体名と構成にしたのはそこそこVガンダムが好きなのと、映像には出てこなかった機体を敢えてゲーム上で再現しようと考えたからです。もっとも本来のセカンドVならバックパックにV2ガンダムのいわゆる「光の翼」だけでなくメガビーム砲などもの兵装ついているのですが、ごてごてしたのは嫌いなのでシンプルに「光の翼」だけの外観にしました。
 あと脚部をV2アサルト版にしたのは、推力的に考えたらこの構成だと脚部がもっと強化されていて然るべきだと思ったためです。まぁ戦略的にもこのパーツなら副武装にヴェスバーが使えるようになるので、そうした戦闘でのメリット面も考慮してのことですが。

 なおなんでVガンダムが好きなのかというと、外観的にとにかくシンプルな機体だからです。配色もこれでもかというくらいシンプルで、見方によっては初代ガンダムよりもシンプルかと思えます。それでいてこの機体は劇中でもそうですが、兵器として「強さ」は追い求められず、主要パーツが交換、共用できるなど「効率」が徹底的に追及された機体であり、そうした設計思想が自分の価値観にものすごいハマって気に入るようになったわけです。
 大分昔にも書きましたが、無駄な要素を徹底的にそぎ落としシンプルに機能のみを追求した姿にこそ美は宿ると考えており、割とシンプルなデザインを好む傾向があります。自動車でもダイハツのストーリア(初期型)がデザイン的には一番好きですが、改めて考えるとかなり独特な美的感覚を持っているような気がします。

2017年8月15日火曜日

加計学園系列大学の偏差値

 今日はまだ元気ですが最近くそ忙しくて目が回ってます。っていうか中国で働くようになってから8月にやたらと休みを取る日本人が休み過ぎなように見えてなりません。ブログの更新がこのところ滞っているのは単純に疲れているのと、明日明後日JBpressで配信する記事の準備で忙しかったからですが、真面目に誰か自分と同じような生活をやってみて、自分がどれだけ馬鹿みたいに記事書いて疲労しているかを理解してもらいたいものです。
 ってわけで本題ですが、結論から言えばやっぱ加計学園はまずいなぁというのが私の本音です。

 ここしばらくノンフィクション本を読み漁って手を付けてこなかった文芸春秋を久々に買ったところ今回の加計学園について報じられていて、ネットニュースだけじゃいまいち理解していなかった事実というか構造がようやく理解できました。箇条書きで示すと以下の通りです。

・獣医学部を設置しようとしているのは加計学園系列の岡山理科大
・キャンパスはもちろん特区を設置する愛媛県今治市で、岡山理科大からすればリモートキャンパスとなる
・特区設置を図る今治市、獣医学部設置を図る岡山理科大の二つの思惑

 まず今治市について少し書くと、文芸春秋の記事によれば新しく特区法ができたから当時の記事が何かしら申請しようと考え、最初は造船所があったかあ海事特区みたいなのを案として出したら「ふざけるな!」と返され、ならニーズを考え獣医学部も置ける獣医特区で出そうとしたのがきっかけだそうです。この時2007年で、当時の市長によると報道では獣医特区を出して賛同する学校法人を募集したところ加計学園しか名乗らなかったと言われてますが、実際は募集を出す前に加計学園の方から「うちにやらせてくれ」と自ら売り込んできたそうです。

 そして加計学園理事長の加計孝太郎氏と接触した今治市職員によると、ものすごい酒飲む人で、なんていうか商魂たくましそうな人で金の話ばかりされたそうです。なんとなくですが、この辺読んでてもう一つの学園理事長が浮かんできました。ネットの情報によると安倍総理とは米国留学中に出会った頃からの仲で、まぁマブダチなんでしょう。

 私が今回何故加計学園ではまずいと思ったのかというと、率直に言ってこの学校法人、ひいては加計理事長に対し教育熱心であるとは思えず、完全にビジネスとして大学を経営し、今回の話にも噛んできたと思うからです。というのも加計学園には前科があり、千葉県銚子市に設置された千葉科学大学がやばい大学なんだなということを知ったからです。
 書いててなんか辛くてもうやめたいですが、頑張って最後まで書こう( ^ω^)・・・

千葉科学大学(Wikipedia)

 千葉科学大学は2004年に開校した大学で、運営はみんなお馴染みの学校法人加計学園です。この大学の何が問題なのかというとまず設立段階でキャンパスに使う土地の八割が銚子市から無償で譲渡され、さらに約92.15億円の助成金が加計学園に振り込まれました。当時からこの出費はその効果を疑問視した市民から反発されたこともあり助成金額は一部減額され約77.5億円になりましたが、銚子市が見込んだ経済効果は年間約69億円だったのに対し、実際は年間約23億円にとどまり捕らぬ狸の皮算用となったそうです。
 普通、経済効果って多めに見積もられることが多いのですがそれでも想定の半分以下って当時の銚子市の議員や市長はどれだけ質が低いんだと呆れる以外他ありませんが、それ以上に注目したのはこれです。

千葉科学大偏差値一覧(大学偏差値.biz)

 上記リンク先は千葉科学大学の偏差値一覧で、見てもらえばわかる通り偏差値40のEランクの看護学部を除きすべて堂々のFランクで、偏差値30台が主となっていてどこも定員割れしていると思われます。実際、文部科学省からも千葉科学大については、「大学レベルとは思えない低レベルな講義が展開されている」という調査報告書が出されており、また今年3月に行われた薬剤師国家試験の合格率は国立大が84.38%、私大が70.64%だったのに対し、千葉科学大薬学部は48.62%という驚異の数値を叩き出しています。

岡山理科大学偏差値一覧
倉敷芸術科大学偏差値一覧(どちらも大学偏差値.biz)

 となると気になるのは残りの加計学園系列の大学偏差値です。岡山理科大はさすがに本拠地なだけあって生物地球学部こそ50前後ですが、その下を見るとまた30台のFランクとされる学部がずらりと並んでおり、ぶっちゃけその存在価値を疑います。倉敷芸術科大学に至っては夢のオールFランクで、もはや大学単体というより学校法人まるごと取り潰した方がいいのではとはっきり思いました。言うまでもなくこんな大学にも助成金は毎年振り込まれており、銚子市に至っては何十億円を供出してFランク大学を誘致したのだと思うといろんな思いがこみ上げてきます。

 敢えてこの記事では獣医学部設置認可の手続き問題には触れず加計学園の大学運営だけに焦点を絞って書いていますが、種々のエピソードから察するに加計学園に至っては教育よりもビジネスとして大学を経営しているとしか思えず、且つその経営している大学の現状が上記のように惨憺たる有様であることから、こんなところが新たに獣医学部を設置するという行為について不安しか覚えません。
 そんなんだったらこの際、手続き上の疑惑もあることだしもっと別の、まともな学校法人に今治来てもらって獣医学部設置させた方がいいのではと私は思います。まぁそれだったら、既存の獣医学部がある大学に助成金入れて定員増やさせる方が確実ですが。っていうか底辺ランク大学については統廃合なり、助成金支給停止などをやってもっと教育資本を有効かつ効率的に集中させるべきだと思います日本は。

 あーしんど。ってわけでゲームして寝ます。