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2024年10月15日火曜日

外国人も驚く日本人のサービス低下ぶり


 上のニュース見て原価はどれだけか知らないけど、このフィルム貼り付けるだけでステルス機できるんじゃねとか思いました。そのステルス機を売り込む場合、「ステルスマーケティング」と呼ぶのか、悩ましくて夜も寝られません(昼寝したから)。

 話は本題ですが先日、友人の中国人が仕事で日本に二週間ほど行っていたそうです。その友人はコロナ前はよく日本へ旅行しに行っており、特にUSJが好きで訪日のたびに毎回行くほどは待っていたのですが、今回の日本訪問後に自分を直々に指名して、「話がしたい」と言ってきました。
 言われてホイホイついていくと、友人はグループ会社の内部監査のために日本へ今回訪問したのですが訪問前、「日本人は中国人を見下していて、なんでお前らにいちいち指摘されなきゃならないんだ」と思う奴もいるかもしれないから気を付けてという、私のアドバイスがまさにその通りだったため、「なんであんな合理的に考えられない奴いるの(# ゚Д゚)」と愚痴ってきました。

 話のトピックはこうした日本人の内部統制意識に関するものともう一つあり、それが見出しにも掲げた日本人のサービス低下ぶりです。

 先にも書いた通り、友人はコロナ前には何度も日本に行っていて今回約5年ぶりに日本を訪れたわけですが、5年前と比べて社会のあちこちで日本人のサービス態度が劇的に悪くなっていると感じたそうです。
 とりわけ強く感じたのは飲食店で、なんでもその友人が日本にいる友人らと合流して3人で飲食店に入ったそうです。友人2人が食事を頼む中、友人のみ先に食事していたため飲み物のカクテルだけを頼んだところ、「申し訳ありませんが飲み物だけの注文はご遠慮ください」と、暗に退店を促されたそうです。

 自分もこの話は聞いてて非常に呆れたというか、そこまで日本の飲食店のサービスは落ちたのかと感じさせられました。仮に3人とも食事メニューを頼まないならまだしも、1人だけ頼まなかったものの飲み物はちゃんと頼んでいるのに席を空けろと、まるで乗車拒否するタクシーのようで聞いてるだけで腹立ちました。
 これ以外でも所かしこで前ほど態度が恭しくなくなっていたりしたと感じたらしく、友人は私に対し、「なんでこんなに日本人のサービスが悪くなったの?」と聞いてきたわけです。

 私自身もずっと中国にいるため必ずしも正しい答えとは限らないと踏まえた上で、一つの要因としては景気が良くなり雇用流動性が高まり、前ほど雇用者側にサービス態度を強制されなくなっているのかもというのを、原因の一つとして挙げました。もう一つの理由としては、サービス態度を高めても売り上げに直結しないし、要求の多い客をつけ上がらせるだけだと悟り、なんでも顧客に対し下手には出ず距離を置いた態度を取るようになったのかもと挙げました。

 私個人の意見としては、上記のように日本人のサービス態度が悪くなっていることについてはあまり問題視していません。むしろ以前まで態度が異常に下手に出過ぎており、モンスタークレーマーを増やしていたとすら考えていたため、若干印象が悪くなったとしてもこうした流れ、特に2番目の理由からくる客との距離感を空けることはむしろプラスだとすら考えています。

 その一方、日本人は以前から「サービス=態度」と考える人間がマジ多いですが、本当のサービスというのは顧客ニーズの汲み取りと充足にあります。その点で言えば日本人は杓子定規な対応ばかりでちょっとした、簡単な顧客のエクストラオーダーすら叶えられない融通の悪さが前から目立っていましたが(逆に中国はその辺が得意)、最初の飲食店の例を見るに、その杓子定規な対応がさらに悪化しているかのように思えてきます。
 先の態度方面の悪化はそれほど気にしないものの、融通の悪さがさらに悪化しているという点には私も眉を潜める思いがします。

 それ以上に最大の問題ともいえるのが、日本人自身がこうした全方面のサービスレベルの低下を意識してないというか気づいていない点でしょう。以前にも日系メディアで外国人が「コロナ前後で日本人のサービスの質が落ちている」と言及する記事を見ましたが、久しぶりに来た外国人からはすぐわかるレベルで落ちているのに、当の日本人は報道を見る限り、まるで気づいていないように思えます。つまり今後もさらに日本人のサービス水準は落ちていく可能性があるとみています。

 繰り返しますが態度方面のサービスの低下は別にどうでもいいですが、融通の利かなさの悪化は観光立国においてはかなりマイナスに働きます。その点を踏まえ、そもそも本当にいいサービス、従業員にとっても雇用者にとっても顧客にとっても売り上げにとってもいいサービスとは何かを、もう少し日本人は考えるべきだと上から目線で思ったりします。

2024年10月12日土曜日

日常でストレス感じやすくなった最近の中国社会

 本題と関係ないわけじゃないけどまたコラムの連載始まることが決まりましたが、前ほどうれしくないというか頑張んないとなぁというプレッシャーがでかいです。以前のJBpressの連載中なんか、「週末は速攻で記事書いて、自転車乗って、プラモ作んなきゃ」と、無駄にアクティブでした。
 こういう風にプレッシャーを感じるようになったのも加齢によるものかもしれませんが、それ以上に最近の中国社会が原因であるような気がしてなりません。端的に言えばやはり以前、去年と比べても今年は日常を過ごしながらストレスを感じることが増えている気がします。それもこれも中国が不況で、社会全体でなんか暗い雰囲気だからです。

 蘇州、深圳の日本人小学生襲撃事件は言うまでもなく、上海でも被害者は中国の方でしたが通り魔事件が起きており、以前から全く通り魔がなかったわけじゃないものの日本以上に監視カメラが張り巡らされている中国ではそうした犯罪に対する牽制が強く、そこまで身に感じるほど多いとは感じませんでした。それがこうして大きく報じられるようなレベルで、しかも短期間で何度も起きており、社会が殺伐と貸してきているのをマジで身をもって感じます。

 こうした空気ですが前にも書いた通り、やはり日本の2000年前後の不況期を思い出します。友人に言わせれば2010年前後の民主党政権時代の方が暗かったそうですが、ただ息を吸うだけでも重苦しいというか、何となく前向きになれない社会雰囲気が当時あり、最近の中国もなんかそれに近づいてきているように思えます。

 逆にコロナ前までは景気も好調が続いていただけに、前述の通り自分も自転車にプラモにと無駄に元気で、知り合いからも「平日仕事あるのによくコラムとか連載できるね(;´・ω・)」と言われるくらい動いててもそこまで負担に感じることはありませんでした。
 でもって自分はどちらかというと周囲の空気にあまり影響されず、良くも悪くも一定の状態を保ちやすいタイプなのですが、その自分ですら最近の中国での暮らしでこうもストレスを感じる辺り、多分ほかの人たちは相当のストレス受けてるんじゃないかという気がします。もっとも中国人もそうした社会空気に影響されやすいというか空気を全く読まない人間が多いので、そこまで影響を受けていないかもしれませんが、やはり見ているとこれまで不況というものを人生で一度も経験したことがないだけに、今の状況に認知が明らかに追い付いていない人は少なくありません。そういう意味では、見えないところで結構ストレス抱えてるのかもしれません。

 幸いにして連休中は繁忙期の反動でずっと体調悪くて、マジで首曲げられないくらい左半身に強いしびれとか覚えていましたが、仕事が再開して出勤するようになると程よい緊張感からか体調がぐっと回復してきたので、明日はまだアクティブに動けそうです。
 といっても明日は雨予報のため、「エースコンバット7」でラファール飛ばして1日終える気がします。グリペン使いたくて欧州機から解放してラファールに行きつきましたが、これが段違いに強いというか初めて使ったときに軽い感動受けました。あとグリペンの好景気は「ぐりとぐら」にならってぐらペンにすべきだと勝手に思っています。

2024年10月11日金曜日

袴田秀子氏に対する尊敬心

 これまでこのブログでは取り上げてきませんでしたが、日本の冤罪事件の中でも最上位クラスに入る袴田事件について先日、被告であった袴田巌氏に対する無罪が確定されました。この際に裁判長からは長きにわたる拘留、そして遅れた最新手続きに対する謝罪もなされ、謝ったから許されるわけではない暴挙であったものの、明らかな間違いが正されたことは本当に良かったと思います。
 もっとも大川原化工機事件で揺れる検察の態度は謝罪から程遠く、前にも書きましたが明確な捜査怠慢、証拠捏造を行った警官や検察官に対する刑罰を定めた方がいい気がします。いやほんとはあるし、その道の専門家はヤフーでオーサーコメント書いてたりするんだけどね。

 この袴田事件の再審に際してですが、ご本人の袴田巌氏もさることながら、弟の無実を信じて半世紀以上も活動されてきた姉の袴田秀子氏について初めて知りました。かなりのご年齢ながら非常に淳良つとしていて、インタビューに対する答えも常に前向きであるということに驚くとともに、このようなすごい人がいたのかといつも感じさせられています。
 水木しげる同様に、自分もこのような人になりたいと思わせられる強さを感じており、今回の無罪確定に対するコメントを見てもただただ頭が下がる思いがします。

 ちなみにちょっとケースが違うものの昔に「世界仰天ニュース」だったと思いますが、殺人の冤罪で収監された兄を助けるためにその妹が、すでに結婚して年齢も30歳を越えていたにもかかわらず、捜査権限を持つ弁護士資格を取得するために一から数年間学び、大学に入り、40代になって見事弁護士資格を取得したという話を思い出しました。この件では晴れて弁護士となった妹が当時の証拠を改めて検分したところ、裁判での証言とは明確に矛盾する特徴を見つけたことで、兄の冤罪を見事晴らして刑務所から解放していました。
 袴田事件もそうですがたとえどれだけの時間が経過しようとも、冤罪を晴らすための行動はいつか実るということを示唆しているように思えます。とはいえ約半世紀に収監された袴田巌氏の気持ちを考えると自分ですら申し訳なさを感じ、このような冤罪は起こしてはならないと改めて決意させられます。

 ちなみに自分にも姉がおり、もし自分が中国でスパイ容疑で捕まった場合には袴田秀子氏のように解放するための活動とか頑張ってくれないかなと密かに期待しますが、あんま仲良くないので多分してくれなさそうに思います。
 なおその姉については以前にも記事に書きましたが、一度マジで笑いの神が降り立ったことがあり、当時を思い出すにつれて今でも噴き出すとともに、我ながらえらいことやってもうたなぁと反省させられます。

2024年10月8日火曜日

自民党裏金議員の非公認について

 先日、晴れて首相となった石破総理は以前の自民党裏金問題でキックバック金額が大きかった議員複数名に対し、次の選挙で公認せず、比例名簿にも載せないことを明かしました。報道では最初は後任に動いていたものの叛意してこうした処置となったと言われますが、判断的には公認しない方が正しく、公認した場合よりも失う票数や議席は少なくなったのではと私は考えています。
 何よりもこの措置によって野党の批判をある程度抑えることができ、なおかつ党内で石破総理に対する抵抗勢力たる安倍派議員の切り崩しにも使え、むしろこの措置によって該当する議員が落ちてくれた方が石破総理の政権運営的にもプラスになるかもしれません。

 なおこの措置について、党の公認がなくなるとしても自民党の県連が裏金議員を応援することもあり、言われるほど非公認の影響はないという声もありますが、実際そうでもないのではという気がします。というのもこの非公認措置によって該当議員らは、公明党支持者からの組織票も丸ごと失うこととなります。
 一時期より勢力が落ちたとはいえ、組織票の結束力の固さで言えば公明党もとい創価学会の力は抜きんでおり、これらの票が次の選挙では減る、下手すりゃ公明党に対立候補を立てられる可能性もあることを考えると、やはりダメージとしては大きくなる気がします。

 もっともあれだけの裏金事件を引き起こしていながら、彼らは公認がもらえると思っていたという事実自体が私としては呆れるというか疑問でした。高市氏が総理になっていたら話は別でしょうが、恐らく石破総理じゃなくほかの岸田派議員、あと小泉氏らが当選していたとしても、今回のように公認見送りになっていたことでしょう。

 とはいえ次の選挙はまだまだ予断を許さず、途中のイベント次第ではいくらでも結果が変わってくる可能性があります。今回は裏金議員に対する措置としては私が思うに最善手を打ったように思えますが、途中の発言なども影響してくるだけに、まだ先が読めない段階です。

エースコンバットの操作感について

 今日からまた仕事が再開したため現在すでに体がだるだる状態ですが負けずにブログを書くと、この連休中に「龍が如く7」を無事クリアしました。際立って高い前評判通りに素晴らしい傑作と呼べるゲームで、小さなメダルならぬヤクザの代紋拾いがあるなど、ただ単に街中を歩き回るだけでも十分楽しい上に、ストーリーも任侠物のオーソドックスな筋道ながら各キャラの折々の心情が見え素晴らしく、エンディングには自分も感動しました( ;∀;)
 なお一点だけ付け加えると、日本のRPGにおける主人公は基本十代の少年しかいないのですが、今作は18年の懲役を経て無所から出てきたばかりの40代のおっさんに、ホームレスと懲戒免職食らって無職のおっさん二人が最初に加わるという、歪だけど最高なパーティ構成でした。やってて思ったのはこういう大人の年齢層のキャラが日本のゲームには少なく、それがためかえってこの構成が新鮮でした。

 こうして無事「龍が如く7」をクリアしたので、今度は今のパソコンなら問題なく動くだろうと前のセール時に買った「エースコンバット7」を今遊んでいます。以前から好きだしウクライナでも活躍しているミグ29をメインで飛ばしていますが、このゲームを始めるにあたっては「フライトシミュレーターは捜査が難しい」と言われていることが若干不安でした。
 実際、エースコンバットシリーズも初心者がやると最初は苦戦すると聞いていて、果たして自分にミグ29をうまく使えるものかと不安だったのですが、結論から書くと全くの杞憂でした。感覚的には初戦でザク3機を軽くやってのけるくらいの感じでスイスイ操作に慣れました。

 一体なんでそんな簡単にミグ29をすぐ操縦できたのかというと、以前にPSPで「零式艦上戦闘記」というゲームを遊んでいたことが何よりも大きかったです。このゲーム、二次大戦中のレシプロ戦闘機を使って戦うゲーム、エースコンバットと同じフライトシミュレーターに属します。基本、空での挙動操作は同じで、ピッチからロールといった操作は当然で、ブレーキかけながら旋回するなんて操作もかねてからやっていたというか、「零式艦上戦闘記」ではそれができなければお話になりませんでした

 というのもこのゲーム、前述の通り二次大戦中のレシプロ機で遊ぶゲームであり、ゼロ戦だけでも複数種類あれば秋水なんて際物機体まで揃えてあります。しかしどの機体もミサイルなんて未来的なありがたいものは一切なく、戦闘中は機銃で全敵機を撃ち落とさなければなりませんでした。
 今でも覚えてるけど、サイパン戦で上から垂直降下&上昇を繰り返す無数のF6Fを相手にする戦いでは気が狂いそうでした。あの戦術が如何にゼロ戦相手に効果的であったのかを、ゲームを通してながら身をもって知りました。

 そんな自分からすれば、エースコンバットはミサイルをガンガン打てるというかロックオンしてポンするだけで済むので、めちゃ楽です。というか最初はミサイルの打ち方がいまいちわからず、ミサイルで仕留めるより機銃で撃ち落とす方が楽に感じて、ガチで機銃だけで戦ってました。一体いつのガンファイターだよ。
 同じく特殊兵装の扱いも最初は慣れませんでしたが、この辺の操作が分かってしまうと後は本当に簡単というか撃墜するのは本当に楽だなぁ、いい時代になったもんだとか感じてます。もっとも「零式艦上戦闘記」と違って、敵機もミサイル打ってくるのでその回避が若干面倒くさいなと思いますが。

 なお同時期に「メタルギアソリッド5グラウンドゼロズ」も買ってたのでこちらも遊んでみましたが、こちらはそのひとつ前のPSPで出た「ピースウォーカー」はかなりやりこんでいたため、余裕で遊べると思ってましたが、実際は逆でした。なんか操作ボタンがやたら複雑というか面倒くさくなっており、端的に言って直感的に動かせず、この辺はすごく不満でした。それでいて、やれる動作は「ピースウォーカー」からそんなに変わっておらず、なんでこんな無駄に複雑な捜査にしたのか疑問にすら感じます。

 なお「ピースウォーカー」で一番楽しかったのは、ガレージで物音を出してやってきた兵士にまとめてバズーカバルーンをぶつけ、屋根のあるガレージの中なのに、10人くらいまとめて風船で空に飛ばすのが気持ちよかったです。変にメルヘンなのが良かった。

2024年10月6日日曜日

中国が本当に仲良くすべき相手はインド

 仮に中国が本当に利害関係のみを考慮するならどの国と付き合うべきか。

 こんな問いを、「しごきが相手のためだと思って日本人は行うことがある→だからいじめも起こる→いじめた相手からは当然嫌われる→中国も高圧的で友達が少ない→なんか『僕は友達が少ない』みたいな感じになってきた→そもそも、中国はどんな国と仲良くすべき?」という思考パターンで思うに至りました。我ながら無駄に発想が豊かだと毎度ながら思います。

 で結論から言うと、中国が本当に仲良くすべき国は世界最強国の米国を敢えて除外というか米国打倒、世界覇権の奪還を目的とした場合、日本でもロシアでもEUでもなく、私はインドがそれにあたると考えています。

 「一体何故インド、カレーがあるから?」などと思う人もいるでしょうが理由はいくつかあり、まず第一に現在インドが日米などによる中国抑え込み戦略における扇の要となっているからです。
 現在日米はインドやオーストラリア、ベトナムなどとともに中国を北を除く全方位から軍事的に抑え込む戦略を描いています。オーストラリアはほぼ引き込みを終えていますが、インドはこの構想に対して若干まだ距離を置いてはいるものの、中国とインドはカシミール地方の領有をめぐって常に争っていることもありかねてより関係は悪いこともあって、日米に対しては「消極的協力」のような立場にあるとみられます。

 この日米の戦略ですがインドの役割は地理的位置から非常に重要で、仮にインドが乗らなかった場合、中国は欧州に対する陸路接続が実現します。文字通り包囲に穴が開く状態となり、日米の戦略はインドが中国に引き込まれた時点で破綻するというかインドが中国と対立することを前提としています。それだけに中国がインドを引き込むというただこの一手のみで、日米が長年多大な投資をして作ってきた包囲戦略を突き崩すことができます。

 そもそもインド自体も米国べったりな国ではなく、ロシアとも外交を続けるなど一定の距離を置き続けています。隣国パキスタンが逆に米国寄りな立場だけに、インドにとっても反米方面で中国と共同歩調を取る価値が全くないわけではないようにも見えます。
 まぁ「パキスタンに肩入れするなら中国と付き合っちゃうかも(/ω・\)チラッ」という取引材料に使うのが、インドとしては最も賢いかもしれませんが。

 こうした軍事的な理由もさることながら、経済的な面でも中国に対するインドの価値は高いです。まず中国もインドもBRICSに入る国同士ですが、ほかのBRICSメンバーと比べ中印のみ関係が悪いままです。むしろロシアとは中国もインドも比較的仲がいいだけに、BRICS間の連携は中印の二ヶ国によって疎外されているようにも見えます。
 仮にこの中印関係が改善した場合、BRICSを通した経済的連携は確実に深まることでしょう。特に東南アジア市場においては、ネパールやバングラデシュはインドの影響力が強いのに対し、ベトナムやマレーシアは中国の影響力が強く、中印が共同で東南アジアに対する影響力強化で協力した場合、この地域のイニシアチブを一気に高めてくる可能性があるような気がします。

 同時に、中国とインドは経済的には今ちょうどぶつかり合う関係にないというか、景気悪化に苦しむ中国にとっては人口が膨大で消費市場が成長しつつあるインド市場は非常に価値があるように見えます。関係を改善してインド市場に販路を作ることができれば不況脱出の一手になるとともに、前述のBRICS連携を通してロシア市場の拡大にもつながる可能性もあるでしょう。

 以上のように実利だけで見れば、今の中国にとってはインド以上に仲良くなる価値のある国はほぼ存在しないように見えます。とはいえ言うのとやるのでは大違いで、実際にやろうとしてもこれまでの長い対立関係から外交的に修復することは困難の一字に尽きます。
 しかし仮にかつてのニクソン大統領の如く、中国が冷え切った対インド関係を劇的に改善させることができた場合、文字通り世界のパワーバランスを大きくひっくりかえすことになります。それも米国が不利な方向へ。

 はっきり言って外交下手な中国にそのような劇的な外交転換をしてのける政治家は今いないと私には思いますが、仮にこの中印友好構想を立ち上げて実行してくる政治家が中国から出てきた場合、真面目に日米にとっては大きな打撃になると思います。それだけ日米も中印にくさびを打ち続けるでしょうが、本気で中国にとっては今インドが重要な相手国となり得るだけに、やらないにしても構想をあげる人くらいは出てきてもらいたいものです。でないと一人で主張している自分がバカのように見えてしまうし(;´・ω・)

2024年10月5日土曜日

上海の七宝寺、真如寺


 この連休中、弱った体力を取り戻すため休息するとともに、真夏の間にできなかった運動をするため近くの寺に自転車で行ったりしました。行ったのは上海市内にある七宝寺と真如寺で、このうち七宝寺は付近が古い水郷街として観光地にもなっており、上の写真みたく連休ともなれば人で混雑します。


 肝心の七宝寺は人が集まるところからやや離れており、一定の静けさを持ってたりします。寺の境内には上の写真のような塔があり、中に入って階段を一つずつ上って最上階まで行けます。


 文字が小さくて見えませんが、この像はお地蔵さんこと地蔵菩薩です。金色したお地蔵さんが珍しく思うと同時に、不動明王と同じく中国ではあまりお地蔵さんを見ることがないため、敢えて写真に撮りました。なんで日本であんなに人気になったのかが少し不思議です。


 中国も若干神仏集合というか仏教と道教が混ざっているところがあり、上の像は目から手が生えてることでおなじみな楊任の像でしょう。マジでこの造形考えた人は神ってる。


寺の売店入口で何故か猫がたたずんでいた


 今度は真如寺で、上の塔は1999年に立てられたものらしく立派なこしらえでした。割と町のど真ん中に立ってて、その点でも印象的な建物です。


 仏像のある部屋には上の写真のようにルームエアコンが入ってました。温度や湿度管理の面kなら見て非常に合理的であると思え、なんか記念に写真撮ってました。



 こちらでも猫が我が物顔して境内を歩いており、ちょうど樹の上に上ったところをうまく撮影できました。


 樹から降りてくる猫を目当てに女性たちがみんなでカメラを構えたので、自分は彼女らを取りました。マジで猫大スター。