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2023年9月16日土曜日

福島原発処理水を巡る岸田外交の勝利について

 今もなお中国が喚き散らしている福島原発処理水排出に関する問題ですが、こと外交という観点では日本、というより岸田外交の大勝利だと言っていいと思います。あまり評価する声は聴かれませんが、この件に関しては誰が地図作ったかは分からないけど、岸田内閣の準備、対応はしっかりしたもので、優れたものだったと言っていいと思います。

 具体的に岸田内閣はこの事案についてどのように対応したのかというと、まずはIAEAのお墨付きを得たこと、次に最も近くにある韓国で政府の了解を取り付けたことが何より大きいでしょう。韓国に関しては親日親米を取る尹政権であったことが最大の幸運でしたが、批判を続ける韓国野党に対して指示が一向に上がらない点を見ると、排出実施前の事前協議、並びに第三国からの了解取り付けが功を奏しているように見えます。
 少し脱線しますが、私自身も尹政権の親日ラブコールに対してどこまで応じるべきか考えていましたが、検事総長時代に当時の法務大臣に対する不正操作の隠蔽を指示されながら拒否した当たり、尹大統領は原理原則はやはりしっかり守る人物であると信じられるようになってきました。いろいろ意見はあるでしょうが、尹大統領に日本が支援することで、韓国国内の反日勢力の弱めることにつながるだけに、今後も日本は協力できる点は可能な限り尹政権に協力していくべきでしょう。

 話を戻すと、以上のような事前準備が功を奏し、中国を除くその他第三国はこの事案に対して一切批判せず、むしろ一人で批判している中国の孤立が浮き彫りとなってきています。中国自身も自分がどんどん孤立し始めていることに自覚があるのか、ASEANでの会議では日本に対する名指しでの批判を避けています。
 もっとも、ASEANで批判しなかった点は逆に悪手であったと私は思います。本当に国民の健康を考えての抗議であれば批判するべきだったし、それをしなかった辺り、この事案を外交手段としか考えていないというのが逆に証明されたからです。そもそもとっくのとうに孤立しているのに、何故あそこで孤立を恐れて日本批判しなかったのか、中国外交のレベル低下を見ていて感じます。

 以上のような経過について、日本国内、特に漁業関係者から日本政府に対する批判も残っていることから岸田外交を評価する声はあまり見られないものの、私自身は十分に評価していい内容だと密かに見ています。もっとも漁業関係者が風評被害を懸念することも十分理解できるだけに、税金を用いた補償も今回は致し方ないでしょうが。

 逆に、上記でも書いている通り中国の外交のちゃらんぽらんぶりは目に余るというか、正直言って正気かと疑う水準です。第三者となるIAEAのモニタリングすら否定し、欧米メディアからも中国の批判はフェイクニュースだと断じられるなど、自分からますます孤立を深めるどころか頭のおかしい外交だと思われている節すらあります。
 その中国の外交担当に関しては先日、外務大臣に相当する外交部長が突如として失踪し、解任されるなど、普通に考えて尋常じゃないことが起きています。かと思ったら今度は国防大臣が行方不明となり、周りの中国人の間でも「なんかやばくない?(;´・ω・)」とこの異常事態を懸念する見方が広がっています。

 言っちゃなんですが今の中国は、元々トンデモが多すぎていまいち普通な基準がわからなくなる国ですが、政治でも外交でもかなりおかしな状態が続いており、知らず知らずに普通の概念が崩れ始めている気がします。
 その上で昨年のゼロコロナ大失敗を見る限り、習近平は失敗した政策ほど自らの失敗を認めようとせずあきらめずに長く続ける傾向があると私は見ており、恐らく今後も政策転換速度が鈍く、ますます外交上で混乱を続けると予想します。そして孤立路線もどんどん深め、いろいろと悪い方向で先鋭化していくような気すらします。ロシア、というかプーチンに距離を置く判断も、もはや遅いと言っていいでしょう。

2 件のコメント:

上海熊 さんのコメント...

習が冷遇した団派からの妨害工作かもしれぬ。

”先日、外務大臣に相当する外交部長が突如として失踪し、解任されるなど、普通に考えて尋常じゃないことが起きています。かと思ったら今度は国防大臣が行方不明”

花園祐 さんのコメント...

 ぶっちゃけ、習近平は陸軍とはめちゃ仲が悪く、護衛も陸軍から空軍に切り替えたと言われてます。団派が抵抗しているかもしれませんが、団派以前に陸軍が抵抗をしている可能性も考えられるでしょう。