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2021年4月4日日曜日

外交の下手過ぎる最近の中国について

 沖縄本島 結論から言うと、最近の中国のあまりの外交の下手ぶりに内心呆れています。

 今日も空母遼寧で沖縄本島-宮古島間を航行したそうですが、こうした国境付近での軍事示威活動をコロナ流行以降、非常に活発化させています。ただでさえコロナ対策で各国があくせくしている中、こうした行動をとれば平常時よりも相手国のヘイトを買いやすいというのは言わずもがなですが、一番意味が分からないのはこうした行動を同時多発的に複数方面で中国が行っていることです。

 具体的には、日本(尖閣諸島付近)、インド(カッシム地方)、ベトナム(南沙諸島)などで、何故か全方面で同時に挑発的行為を行っています。普通に考えればどれか一つの地方に集中するのが常道だと思うのですが、全方向で同時にやるもんだから関係しない西欧諸国ですら中国に警戒感を持つに至っており、真面目に何がしたくてこんなヘイト稼いでいるのかと理解できません。まだコロナ以前は南沙諸島に限定している節があったのに。

 軍部が独走しているのか共産党中央が指示しているのかまでは私も把握していませんが、少なくとも他の国の対中国意識という観点から見れば、今の中国の行動は悪手も悪手だと思えてなりません。そもそもこう言う行動をとる際は、相手国にさらにプレッシャーをかけられるよう楔となるような第三国との関係を良くするものだと思うのですが、上記の日印越の三ヶ国以外にもやたら横柄な態度をとるあまり、アジア地域においてはほぼすべての国から嫌われるに至っています。シンガポールですら最近、なんか中国と距離を置いてきているように私には見えます。

 逆に中国と仲のいい国を挙げるとすれば、中国人自身はパキスタンを挙げ、ここは確かにインドへのプレッシャーをかける上では重要なパートナーです。しかしその他の国となると北朝鮮とロシアくらいしかなく、西欧諸国でもこれまで中国寄りだったドイツがここにきてメルケル首相がはっきりと距離を置くような発言をするようになり、だんだんと国際関係において孤立化が進んできています。
 また比較的関係が近いロシアですが、正直ここは今後数年間、国際政治においては弾薬庫となりうる可能性が高いとみています。というのもプーチン政権に陰りが見えてきており、その行く末についてはっきりと懸念がどこからも持たれているからです。大統領就任から約20年に渡りプーチンはロシアを支配してきましたが、概して強力な指導者がいなくなった後ほど国家は混乱が起きやすく、今後のロシア情勢はかなり荒れる可能性があります。

 まぁ荒れないとしてても、ロシアほど味方にするのに信用できない相手はいないから、中国人によく「ロシアを絶対に信用するな。すぐ後ろから刺してくる」と伝えていますが。

 話を戻すと、なんか最近の中国の外交は方針が見えないというか、ただ無闇に周辺国を挑発し続け関係を悪くさせているだけにしか見えません。領土拡大したいってんなら先ほど書いたようにどこか一点に絞った方が絶対的に有利だというに、そうした方針は一切なく、とりあえずぶつかるところすべてにぶつかってけみたいなイノシシみたいな戦法を取ってきています。なぜこんな風になったのかはやはり、コロナで他の国はあまり動けないだろうと考えたのではとは思いますが、それにしたってこんな下手な外交するのかと不思議に思えてなりません。

 逆を言えば、国内統治としてはあまり不安感はないものの、共産党内部及び人民解放軍の統治においてて中国指導部になにか起きているのかもしれません。それを考慮してもかつての胡錦涛政権と比べるとその方針のなさにはあきれるばかりで、あちこちもめ事起こされるたびに火消しに回らされる王毅外交部長(元日本大使)には同情感を強く覚えます。マジ大変だと思うから頑張ってほしい(´;ω;`)ウッ…

2 件のコメント:

上海熊 さんのコメント...

個人的には習氏が権力集中させ過ぎで、もし彼が倒れた場合何事もなく平和裏に政権交代出来るのかどうかが気になります。

花園祐 さんのコメント...

 例の憲法改正によって明らかに次の世代の後継者育成がおざなりになってきてますからねぇ。プーチンといい、強い権力者が倒れた後ほど政権と言うのは混乱しやすいものですし、ただでさえ富二代で世代全体でレベルが落ちていることもあり、この次の中国の主席の時代は今まで通りとはならないでしょう。
 そう思うと、鄧小平から江沢民、胡錦涛へのバトンタッチは上手くいったものだと思います。その辺は鄧小平が後継者を見る目があったということかもしれません。