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2023年8月6日日曜日

派遣拡大に関する竹中平蔵氏の言い訳について

 室内でも暑い中で今日は休日作業(リアル名ばかり管理職のため残業代なし)をしていましたが、疲れているときに「オイヨイヨ」と唱えると、若干元気になれるのでマジ大事です。会社でやると変人にみられるだろうけど。


 それで本題ですが、上記記事にて竹中氏が「派遣拡大をしたのは自分じゃない」と言い訳していますが、自分はこれに全く以って同意です。小泉政権時代に経済運営を担っていることから、竹中氏が社会問題化していった派遣問題を「放置」したことは事実であるものの、拡大自体はやっていないと私も考えています。
 では一体誰が拡大したのかですが、竹中氏の言うように厚労省と、政権でいえば小渕政権です。それまでの特定職種に限った派遣業から日雇い派遣を含む一般派遣を解放、拡大したのは小渕政権であり、問題が表出化したのが小泉政権時代なだけで、これで小泉政権を批判するというのはやはり間違いであるような気がします。

 確かに竹中氏は政界引退後にパソナ役員を務めましたが、それは派遣拡大とはまた別の話ですし、それ以前にそんだけ派遣が問題だっていうのなら、それはその後に何も対策を採らなかった後の政策担当者の責任であるように思います。
 それ以前に、竹中氏は記事にも書かれている通りに日本は正社員が保護されていると主張し続けており、実際政権担当時代にあれやこれやと正社員特権を弱める方向に動いています。そういう意味では正社員と派遣社員の格差に関しては、正社員の権利を弱める方向でむしろ格差縮小に熱心だったと私は考えています。

 私自身も日本の正社員は守られ過ぎだと考えており、大体10年代中盤から出てきた「働かないおじさん」問題なんかその典型です。
 っていうか自分なんか今の職場で名ばかり管理職にさせられたのに、一般社員時代よりも残業してるし、チーム内でも残業エースでなんやねんこの職場とか内心思ってたりします。もっとも上には上がいるというか、ほかの管理職は自分以上にずっと残業しているというか働き続けているので、なんやねんと思うこの職場はそういう業界なんだと納得しています。

 話を戻すと、日本は解雇補償金に関する規定が一切ないなど法律上は解雇が異常なほど容易なくせして、正社員は社会的慣習によって強く守られているという、妙にちぐはぐな雇用環境になっています。その結果として、労働組合の強い大企業ほど整理解雇が難しく、労働組合がない、または弱い中小企業ほど横暴な解雇がまかり通るというおかしな雇用社会になっています。まぁだからと言って、大企業の社員が優秀であるという限りもなく、一方で中小企業には精神科勧めたいようなやばい社員も確かにいるわけですが。

 派遣社員に話を移すと、むしろ自民党は派遣社員の権利拡大や保護に熱心な方です。ひゃんタイに社会党や旧民主党をはじめとする野党の方が労働組合を支持基盤に持っており、正社員保護に偏っていることから、派遣社員に対する態度は冷淡であったのは間違いないです。にもかかわらず派遣社員は自民党、または竹中氏を批判することばかりで、こう言っては何ですがその格差が「放置」されるのも自然な成り行きだったとしか言いようがないです。
 私自身も過去にマージン率データとかいろいろ作りましたが、利用しようとする派遣関連者がびっくりするほど少なく、言い方悪いですが「この格差は問題なのだから、誰かが何とかするべきだ」という感じで、他力本願な人間が多いなという印象を覚えました。自分たちでもっと団体作るなり、行動力と時間のある人をリーダーにしたりするということすらやらず、私もマージン率データ作ったあたりで「派遣問題はもはや社会問題ではないな」という結論に至りました。

 さらに言えば、本当に派遣格差をどうにかしたいってんなら派遣社員の生産性をデータ化するべきでしょう。労働の貢献度がどれほどか、社会生産効率はどの程度か、また報酬引き上げによって効率はどれほど上昇するのかなど、そうしたデータを作ったりしないとだれも見向きしません。まぁ派遣社員の人たちからすれば、「誰かが作るべきだ」なのかもしれませんが。

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