意に反して長期化してしまったイランへの攻撃でホルムズ湾の通行が制限されてしまったことで、トランプ大統領は日本を含む諸国に対し警備のための艦隊を派遣するようぬけぬけと要求してきました。しかしこの要請に英国、フランスは真っ先にノーを突き付け、中国なんか初めから相手にせず、日本と韓国は国内法から難しいとして誰も乗ってきませんでした。日本側も当初は相手が米国ということもあってはっきりノーとは言わず、恐らく米国の外交関係者を通して派遣不可能と伝えたこともあってか、昨日になってトランプ大統領は「頼りにならないからいらない」と要求を撤回するに至りました。
この自衛隊の派遣に関して、自分はかつてのアフガニスタン派遣では支持する立場でありました。理由は既にアフタにスタンで政権が崩壊していたことと、崩壊させた張本人の米国よりも第三国の日本が現地で治安維持する方がある意味公平な立場から行えるのではないかと思え、また給水活動など日本でも行える任務がありました。それ以上に、この派遣が現地住民の理に適うということが何よりも大きく、自衛隊員に負担をかけるとはいえ主義主張から離れて人道活動を行うことに価値があると考えていました。
なおうちのソ連人民の敵である親父もえらく気に入ってましたが、派遣前の国会質疑で自衛隊を非武装地帯に派遣することについて「非武装地帯とはどこか?」という質問に対し、「自衛隊が行くところが非武装地帯だ」という当時の小泉首相の発言は平成国会議論の中でもかなりの名言である気がします。後に現地サマワの住民による自衛隊を慰労するデモが起きた際、「小泉首相の言う通り、自衛隊の行くところが非武装地帯だった」という人もいました。
話を戻すと上記のアフガニスタンの例と比べると、今回のホルムズ湾派遣で得するのは誰かと言ったら、ぶっちゃけ米国しかいません。しかも日本が艦隊を派遣したところで完全に閉鎖が解除されるわけでもなく、それどころか日本の民間船舶が意趣返しとばかりに狙われる可能性が確実に高まります。また自衛隊員の危険度もサマワなどとは比べ物にならず、それこそ死傷者が出たら米国は補償するのかといったら絶対にしないでしょう。
つまり日本としては派遣するだけ損しかしません。さらに言えば派遣したところで米国というかトランプ大統領が恩に感じることもまずなく、むしろ使い勝手がいい奴だと勝手に考え現地での戦闘にも勝手に参加させようとしてくる可能性すらあります。
そもそも今回のイラン攻撃に関しては完全にトランプ大統領とイスラエルの私戦としか言いようがなく、国家としての大義もなければメリットもなく、イスラエル陣営についてもイスラエル以外はまず得しないでしょう。大方報道されている通り、ベネズエラがあまりにもうまく成功し過ぎたのと、ネタニヤフ首相の甘い口車に乗せられ何の展望もなくトランプ大統領が始めてしまったものと思います。まだイラク戦争の方が、展望がありました。
石油の問題に関しても、楽観的予測に立つならばさすがに3ヶ月以上も続く可能性はないと思え、っていうかそうなったら別に日本に限らず世界中の経済が破綻するので、みんな揃って貧乏になるから日本だけ損するわけじゃありません。しばらくはガソリン代高騰が続くものの、この状況はコロナほどには長続きしないと思えるので、コロナ期間を思い出してみんなで我慢するのがベターでしょう。
にしても関税吊り上げるだけ吊り上げておきながら、都合が悪くなるとこんな要請してくるあたり本当にトランプ大統領は取引相手として信用に足らないなと感じます。まぁ今回の失策でレームダックに陥りつつあるので、もう今後は日本もそんな相手したり機嫌取ったりする必要もなくなるでしょう。
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