上のニュース記事はクローンを永続的に作れないという内容も十分面白いのですが、この発表をした山梨大の若山照彦教授という名前を見て、「もしかしてあの人では?」という気がしました。調べてみたら案の定というか、あのSTAP細胞論文の共著者でした。
もはや大分隔世の感がありますが10年以上前に起きたあのSTAP細胞事件は決して誇張ではなく、日本のアカデミック界における不正としては考古学界における旧石器捏造事件に並ぶ最強スキャンダルの一角であると考えています。
その事件の当事者ともいえる若山教授ですが、こんな前振りしながらも実は前からかなり好感を持っており、今回の発表をみて「やはりこの人は優秀で凄い人だったんだな(´∀`*)ウフフ」という納得感と満足感を持って読んでいました。
・この人に聞く「生命に関わる仕事っておもしろいですか?」(テルモ生命科学振興団)
一体なんで若山教授推しなのかというと、上のインタビュー記事でも書かれている通りなんでもこの人、学校の成績は滅茶苦茶悪かったそうです。とても研究者なんて目指せるレベルじゃなく、特に英語が壊滅的だったため、英語科目の影響を受けにくい受験先を選んで大学行ったというほどだったそうです。
ただこのインタビューとか聞いてても凄い素直というか自分の負の一面を割と大っぴらに話しているうえ、何となく研究者特有の「上から目線」を一切感じられず、直接会ったわけじゃないにもかかわらず凄い素直な人なんじゃないかと思っていました。ただこれは私の見立てに過ぎないものの、実際の人柄もやはりそうじゃないかと思わせるのがあのSTAP細胞事件の時の対応です。
前述の通り、若山教授はSTAP細胞事件の元となったSTAP論文の共著者でした。しかし共著者でありながら、「この論文は間違いではないか、撤回すべきではないか」と最も早く提言したのも彼でした。その疑念は彼の推論が含まれていたものでしたが、その後実際に再現実験はメイン著者の小保方氏(マッドシティ出身)を含めて誰も成功せず、十年以上経た今になっても「やっぱりあの論文は正しかった」という人も出ていないことから若山教授の主張は結果論で言えば正しかったこととなります。
この自らも当事者ながら早期に論文に疑念を呈するというのは、普通なかなかできるものじゃないと思います。ほかの人だって自分が過去に主張した内容を否定するというのはプライドからなかなかできないというのに、研究者という評価にも影響するのにそれを率先して行ったという点で、この人は只者じゃないという印象を当時から覚えていました。こんな素直な人だからこそ、こうして新たな研究成果も出すなど研究者としてやっぱ一流なんだとまた自分の中で評価をこの人は上げてきました。
一方、若山教授と対照的だったと思うのが、最後までSTAP細胞論文の正当性を主張し続け自殺した笹井芳樹だったように思えます。故人を悪く言うのは若干よくないとは思うものの敢えて正直に書くと、あのSTAP細胞事件はこの笹井が一番強く関与していたのではという疑念を私は持っています。
根拠としては戦術の通り、誰も再現実験に成功しないにもかかわらず正当性を主張して小保方氏をかばい続けたこと、発表の場で小保方氏以上にSTAP細胞の有用性を饒舌に語り続けていたこと、そして最後に自殺した点です。
自殺に関しては批判の槍玉になってメンタルを病んだと言われますが、小保方氏本人ではなく何故彼がメンタルを病んだのかで少し奇妙さを覚えます。小保方氏の指導者として当時確かに批判こそされてはいたものの、メディア報道では小保方氏に比べればその批判度合いは非常に低く、むしろ小保方氏のせいで彼のキャリアは傷ついたなどと同情的な声の方が多かったように覚えています。
それが何故ああして自殺に走ったのか、それ以前に何故ああも小保方氏をかばい続けたのかという点で腑に落ちない点があり、動機という点で探るなら彼こそが一番あの捏造に関与していたからこそではないかという疑念をどうしても覚えてしまいます。
以上は自分の勝手な憶測に過ぎず明確な根拠もないのですが、それでも敢えてここに書き記すのはそうした憶測であってももっと議論すべき事件であったと思うからです。前述の通りにこの事件は二本学術史に残る大きな捏造事件であり、何故起きたのかやそれを防ぐ方法をもっと考える必要があるスキャンダルでした。そのためには一定の人格批判に踏み込んででも真相を追求する姿勢が必要だと思え、恥知らずながらこうして書くに至っています。
逆にというか研究倫理として、若山教授のあの時の姿勢はもっと世の中評価すべきじゃないかと思います。当時、若山教授自身も責任を感じて山梨大での役職辞任なども申し出ていたそうですが、山梨大側が引き留めて留任させたと言われています。こういう謙虚な姿勢こそ後世に伝えるべきで、今回の成果発表を見て改めて記事にしようと思ったわけです。
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