2026年9月27日日曜日

中国が何故敵国条項にこだわるのか

・旧敵国条項、新たな火種か 日中関係の立て直し課題―高市政権(時事通信)

 大まかな説明は省略しますがここ1年くらいで急に中国は上記リンク先記事にある国連の旧敵国条項についてやたらこだわり、言及することが増えてきています。実質的に死文化している内容である上に中国がアプローチを続けているドイツも適用対象になることから、見ていて国際法に対する中国の理解の低さをさらけ出す行動にしか見えないのですが、それにもかかわらず中国が何故この敵国条項にこだわって持ち出そうとするのか、この辺について深く突っ込んだ記事はあまり見ない気がします。

 結論から述べると、多分中国が日本を批判するにあたってほかに口実を見つけることができないからこそ、こんな死文化した内容にすらすがらざるを得ないのではないかとみています。

 私が説明するまでもなくこの旧敵国条項は二次大戦時の状況を踏まえたものであり、その時期は現在とは既に80年以上も前のものです。80年以上前の内容を持ち出す時点でどうなのかというところですが、これは見方を変えると戦後80年間において、日本が軍国主義だと中国が批判する口実がほかにないという証左という風に見ることができる気がします。
 というのも普通の感覚なら直近における事象を口実に批判するものなはずです。しかし中国がそれこそ直近10年間における日本の外交や行動で批判することはなく、わざわざ大昔の内容を飽きもせず引っ張ってくることしかしてきません。直近における出来事を引っ張ってくるとしたら、せいぜい日本の軍事費増額くらいで、それも中国の増額ペースと比べると大人しいもんで小泉防衛相の逆批判を受けてからは急に口にしなくなってきました。

 仮に戦後80年間において日本が軍国主義ととられかねる行動なりがあったとすれば、中国はそれをネタに日本を批判していたことでしょう。しかし現実にはそのようなことはなく大昔の内容しか引っ張ってくることしかしないあたり、日本の戦後80年間はその国家方針の通りに平和的、民主的なものであったことをある意味裏付けているようなもので、中国が今やっている大昔の出来事しか批判できない状況は、私の目からすれば戦後における日本の平和的姿勢や戦前の反省を補強するもののようにも見えます。
 それこそ中国が今やっているフィリピンや尖閣諸島付近での船舶での衝突行為とかを仮に日本がやっていたら、鬼の首を取ったかのように日本をしつこく批判していたことでしょう。ただそういう事例が中国と違って日本にはないので、こうして大昔の話を未だに引っ張ってこざるを得ないだけです。

 ちなみに古い内容をいちいち引っ張って批判するということは国家観に限らず、個人間でも「ほかに非の打ち所がない」というのを暗に示すものだと私は思っています。実際私も長年にわたり子供の頃の出来事で一方的に批判され続けた経験がありますが、今思うとほかに罵る口実がなかったが故のさもしい行為だったんだろうなと相手に対してみています。

 以上をまとめると今の中国の旧敵国条項を口実にした批判は逆説的に、戦後の日本の歩み方は間違っていなかったことの証左であると日本人はもっと胸を張って誇るべきだと思います。それでも中国に何か言い返すとしたら、「中国が軍国主義だと罵る日本からODAを受け取りながら軍事費を増大させている悪どい国がいるらしいぞ」と国際社会で言えばいいと思います。前々から言っていますが、日本は他国に対する批判や弁明のセンスが極端に低い気がします、中国を除いて。

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