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2025年11月1日土曜日

犯罪抑止のために国民全員のDNAを登録させたら……

名古屋・西区の主婦殺人事件で容疑者逮捕 発生は1999年11月(ガハろぐ)

 山本由伸選手の活躍で盛り上がってるワールドシリーズの最中、文字通り度肝を抜く逮捕劇と言えるのがこの事件でしょう。私自身も事件発生時に報道され、その後も被害者遺族が事件現場を保存し続けているということも聞いていましたが、まさか26年を経て犯人が捕まるとは思いもせず、粘り強く捜査した関係警察に深い敬意を覚えます。
 すでに出頭してきた犯人と現場に残されたDNAは一致しているためDNA鑑定不正でもない限りこの事件の捜査は決着していると言えるのですが、前々から思っていることとして、出生時点で全国民のDNAを検査、登録しておけば、こういう犯罪が起きた場合にデータベースに照合するだけで一発で犯人を捕まえられ、各犯罪を大いに抑止できるのではないかと思います。

 知らない人もいるかと思うので書きますが、外国人に関しては日本は既に全員の指紋を取得して登録しています。初回の入国時に指紋を取ってデータベース化し、以降の入出国時にはその指紋とパスポートなどを照合させることで本人確認しています。これは日本に限らず中国も同じで、恐らく世界的に同じ取り組みをしていると思うので大半の国で実施されているのではないかと思います。
 そのため仮に外国人が日本で犯罪を犯してうっかり指紋を残しようものなら、その時点で一発で犯人が分かってしまうようになっています。これがもし外国人に限らず日本人全員、ひいてはDNAまで全部登録しておけば、警察の捜査は大いに捗って犯罪者もすぐ足がつくことから犯罪をより手控えるようになるかもしれません。

 とはいえ、国民全員のDNA情報の取得は基本的人権やプライバシーのない中国ですらまだやっていません。ましてや中国人と比べても妙にプライバシー意識の高い日本では、こんな案を口にしようものなら真っ赤になって否定しようとする人が大挙して出てきそうなので、私自身も実現性なんてほとんどないと考えています。
 ただあれだけ批判されていた街中の監視カメラも、犯罪抑止や犯人逮捕に役立つことがわかってからは旧左翼の人たちも批判の口を叩かなくなりました。前述の通り国民全員DNA情報登録は現状で実現性はほぼないと私も思ってはいるものの、もう少し時代が下って考え方とか変わってきたら案外、本当にやる国とかも出てくるかもしれません。

 ただ犯罪抑止になるとはいえ、デメリットも存在します。端的に言えばデータ情報の流出で、それにより先天的障害などのある方への差別につながる可能性は十分あるでしょう。個人のDNA情報なので商業面で悪用することは難しいのではないかと思いますが、人によっては物凄い詐欺的手段を編み出して悪用するかもしれず、この点で懸念が持たれるのは私も当然かと思います。
 敢えて最も大きなデメリットを挙げるとすれば、前述のDNA情報の流失によって他国に吉田沙保里氏のDNA情報が流れて彼女のクローン兵が大量に作られたとしたら、文字通り世界は終わってしまうことになります。これはマジ恐ろしい未来なので、これ考えると確かにDNA登録はやめといた方がいいかなと私ですら思ってしまいます(;´・ω・)

2025年10月31日金曜日

不安定そうに見えた米沢市の歴史的アイデンティティ

 先日東北を旅行した際、山形県米沢市の歴史博物館を訪れました。米沢市は江戸時代に上杉家が支配した地域でもあるため資料館も上杉家で目白押しだった……というわけではありませんでした。
 というのも、米沢というのは元々伊達氏の本拠地で、伊達政宗もここで生まれています。ただその伊達氏は江戸時代にお国替えで仙台に移りそこを本拠とし、代わりに後から上杉家が入ってきて治めることとなったのですが、その影響からか歴史博物館もちょっとアイデンティティがあいまいになっているような展示をしてました。

 前述の通り、伊達政宗が生まれた土地でもあることから伊達家に関する紹介もあるものの、やはりメインは近い時代を治めた上杉家となっています。その上杉家と言ったら多分戦国時代の武将としては好感度でトップクラスの上杉謙信が代表格ですが、上杉謙信が生きてた頃の本拠地は新潟県にあり、米沢と彼は縁もゆかりもありません。また引っ越してきたときに国造りとかで中心となった直江兼続も、彼の代で直江は消滅していて後には何も残っていません。
 にもかかわらず博物館では上杉謙信について細かく説明や展示をしているのですが、なんか見ていて凄い不安そうというか自信なさげな説明になっているように見えました。ただ江戸時代に藩財政を立て直した上杉鷹山に関しては、正真正銘の胸を張って米沢を代表する人物であることから熱の入った説明の仕方をしており、米沢市の歴史的アイデンティをしっかりと固めていました。

 以上はあくまで私の主観ですが、その土地と偉人がしっかり結びついていないとやはり紹介の仕方が変わってくるというか、胸を張って地元の偉人だと言い切れなくなってしまうところがあります。米沢市については東北最強のビッグネームである伊達政宗が仙台の名物キャラなため故郷であるものの強く主張できず、また上杉謙信に関しては上杉家つながりであるものの米沢と無関係で、川中島の合戦とか説明されても「(。´・ω・)?」って感じになってきます。
 この点、小田原城の展示はここを本拠とした北条氏の歴史を胸を張って主張できることから、自信に満ち溢れた展示であったのを強く覚えています。真面目に歴史博物館の展示としては自分が行った中でも小田原城は特によく、まだ行ったことがない人にはぜひ行って北条家の歴史を学んできてほしいです。

 なお逆に最も疑問を感じたところは和歌山城で、徳川吉宗についてまるで忌避するかのように一切触れていないのがすごい疑問でした。

 話を戻すと、米沢のように国を開発した人とその後支配した人が江戸時代のお国替えで異なるという地域はほかにもありますが、地域によって信望を集める偉人には差があります。例えば大分県中津市では最初は黒田官兵衛が入ってお城も築いているものの、彼自身はあまり地元民には好かれておらず、後に入ってきた奥寺氏、ひいては中津藩出身の福沢諭吉の方が愛されています。
 もっとも福沢諭吉は大阪生まれで、中津に帰ったら田舎で凄い嫌ってたそうですが。

 反対に熊本県に関しては熊本城を築いた加藤清正が圧倒的な人気で、その後江戸時代にわたって支配した細川家に関してはなんか熊本の人はそっけなく感じます。中津と熊本を比べると、ランドマークを築いたか否かで地元民に愛されるかは決まるというわけじゃないようです。そう考えると、この歴史的アイデンティティというか地元に愛される偉人の条件というのは思ったより複雑なのかもしれません。

 なお松戸出身の偉人ときたら私の中ではやっぱり小保方氏が真っ先に浮かんできました。

2025年10月29日水曜日

大阪出身の偉人はほとんどいない?


 先日奈良公園行ってましたが赤ちゃん鹿がやたら人気で、アイドルみたく囲まれて写真撮られまくってました。赤ちゃん鹿の方は怖がってて「ママー(´;ω;`)」みたいに泣いてたので少しかわいそうでした。


 そんな奈良で今一番ホットなキャラとくれば鹿じゃなく、紆余曲折あったものの無事総理となった高市氏でしょう。奈良最強のホテル(当社調べ)である奈良ロイヤルホテルも地元からの総理誕生を受けてからお土産コーナーにこんなでかいパネル用意してまでプッシュしてて自分もつい撮影してしまったのですが、マジでこのホテルにはもう十回以上泊ってるだけに自分も応援せねばとこうしてアップしました。

 ちなみに高市氏は奈良県橿原市の出身で、高校は地元の畝傍高校を出ています。この畝傍高はたまたまですが自分の友人も出ていて母校OBから総理が出たことに友人も喜んでいました。自分は関西地域における高校のランクにあまり詳しくないものの、大学時代にその友人が自己紹介する度に「畝傍かよ……(;゚Д゚)」とみんな慄いていたあたり、レベルは相当高いのだろうという風に感じてました。
 なお畝傍高からはほかにも西川善文も出ています。

 話を戻すと地元からの総理排出に自分の親戚の奈良おじさんも大喜びでしばしこの出身者トークが続いた際にふと、「改めて考えてみると、関西地域って奈良や京都、兵庫の出身は結構いるけど、意外と大阪からは偉人と呼ばれる人は出ていないような?」という疑問がもたげ、それをそのまま口にしました。これを受け奈良おじさん(実は大阪出身)はすぐさまスマホで検索して以下の人物を上げてきました。

・千利休
・楠木正成
・豊臣秀頼

 上記の人物は確かに知名度は高いものの、東北における伊達政宗や熊本の加藤清正のように、お土産グッズが大量に開発されるなど地元に愛される偉人かといえばちょっと外れるような気がします。楠木正成なんかは偉人と呼ぶにふさわしいと個人的には思いますが、戦前の扱われ方への影響からか、現代だとそんなに取り上げられないし。
 なお自分からは上記人物のほかに福沢諭吉と高山右近を挙げましたが、前者はその後東京を拠点としていて大阪の色がほとんどないのと、高山右近は中身そのままに「右近の力」という商品を何故メーカーは出さないのかと言ったりしました。

 後世に大きな影響を与えたという偉人であれば福沢諭吉の師であり適塾を開いた緒方洪庵がいますが、この人についてもあまり大阪は愛すというか敬うような素振りは見えず、地元出身者として知らない人の方が多い気がします。その点、まだ千葉なんかは伊能忠敬の認知が広く、なんか大阪とは差がある気がします。

 話を戻すと、その膨大な人口に比べるとなんか大阪は著名で地元に愛される偉人キャラが極端に少ない気がします。人口で大きく劣る和歌山ですら南方熊楠という大物がいるのに、熊楠に匹敵するような知名度と功績を残した大阪出身の人物となるととんと出てきません。関西財界の雄である五代友厚なんかはもっと評価されていい気がしますが、彼も大阪で活動しただけで出身は薩摩です。

 強大の山中伸弥教授など後世に評価されそうな人物こそいるものの、若干いちゃもんかもと思う節もありますが、なんか大阪出身の偉人はほかの都道府県と比べても極端に少ないように思えます。特に原因などなくたまたまだと思いますが、これは観光におけるお土産開発においてはかなり不利となるだけに、今からでも遅くないからネタになりそうな愛されキャラを発掘して大阪自身が盛り上げた方がいいんじゃないかと思います。
 個人的には前述の高山右近をプッシュしてウコン関連商品を出しまくる一択だと思いますが。

 なお奈良だと出身者やゆかりある人物で言えば聖徳太子に始まり、松永久秀や鑑真などお土産になれそうなキャラが腐るほどいます。それ以前に鹿だけでもいくらでも商品作れるので、奈良ロイヤルホテルでも「鹿サブレ」を常に売っています。
 そんで高市氏も将来こうしたキャラに仲間入りできるのかですが、少なくとも女性初の総理というのはもはや揺るがないだけに、意外と名物キャラとなってお土産も量産されるかもしれません。奈良の業者とか既に開発に着手してるんだろうな(´・ω・)

Yahooと淘宝は絶対顧客情報を共有してる(# ゚Д゚)

 昨日の記事でスーツケースのタイヤというかキャスターが壊れたことを書きましたが、一夜明けた今日になってからYahooのポータルサイトを開く度にYahooショッピングの広告欄にキャスターの広告が表示されるようになりました。これは恐らく以前にも書きましたが、中国ECサイト大手の淘宝とYahooが顧客情報を共有しているからでしょう。

 昨日にキャスターが壊れていることに気づいた後、私は自分で交換できないものかとあれこれキャスターを淘宝で調べていました。結果的には既存キャスターを切り離す工具がないため自力では交換不可能という結論に達したため購入は見送りましたが、この時の商品検索情報をYahooも手に入れたのか、めっちゃ自分に向けて広告を打ってくるようになりました。
 普通に考えてキャスターの商品広告を縁もゆかりもない人間に表示するとは思えず、そんなどこに需要あんのかって商品の広告を表示する当たり、Yahooと淘宝はやっぱり個人情報を共有しているんだという確信を持ちました。以前も全く同じことがありましたがやり方が非常に露骨極まりない上に、中国のスマホでしか検索していない商品をこうして表示してくるのは正直不愉快です。マジ一回聞いてみようかなこの件。

2025年10月28日火曜日

タイヤの呪い

 今この記事はまた上海で書いていますが、タイヤの呪いを受けているのかタイヤ周りで色々ありました。

 まず昨日、午前中に漫画喫茶行って帰ろうとしたところ自転車の前輪がパンクしているのに気が付きました。パンクの兆候はそれ以前に一切なく原因不明なパンク劇でしたが、途中の自転車屋によってチューブごと取り換えて直してもらいました。
 ちなみにその自転車はあさひで買いましたが、「あさひの連中はタイヤに妙なのり付けするからパンク単体の修理はできないんだ」と教えてもらいました。若干思い当たる節があるというか、パンクした後にタイヤの外皮が妙にはみ出てまともに回転すらしなくなり引きずって歩くのがやたらしんどかったです。でもってその自転車屋は古くからあるお店で、置いてある自転車眺めてみるとロードとか結構安く売ってあり、今度寄るときに購入してみようかという気になりました。

 次のタイヤ事件は今日というかさっき起きたもので、スーツケースのホイールのゴムがぱっくり裂けました。完全に剥離するまでにはいかずガタガタするものの転がしていこうと思えば行けるものの、完全に剥離したらもう転がらないだろうと思って可能な限り持ち上げて運ぶこととしました。
 このスーツケースは既に7年くらい使っていることからホイールが壊れるのも仕方ないと言え、逆にこれまでしっかりもったあたりはさすがDiplomatだなと感心してたりします。そこそこ気に入っているので修理できるところにもっていって今度修理するつもりですが、さすがに二日連続でタイヤ絡みで災難降りかかるあたり、見知らぬ誰かの恨みを買ってタイヤの呪いを自分は受けているのではないかと思わざるを得ません。

2025年10月27日月曜日

人目を気にする生き辛さ

 本題と関係ないですが嘘つきが手を入れると抜けなくなると言われる彫刻の「真実の口」について、一昨日久しぶりに「思春期ルネサンス!ダビデ君」を読んでいる最中、「『真実の尻』ってのはないのだろうか?」という妙な妄想がもたげました。多分この間、「ケツバトラー」の漫画紹介を見た影響だと思います。


 話は本題ですが、先日死刑判決が下りた2023年の中野市四人殺害事件の犯人についてですが、リンク記事でも触れられているように犯人は精神病であったと主張してはいるもの、冷静に被害者へ銃を向けその後立て籠もった経緯を考えると詐病であるように思います。昔法学部の友人が言っていましたが、殺人犯は基本的に殺人を犯す時点で常人と比べ精神が異常な状態にあるため、ちょっとやそっとの精神障害では減刑理由は成立しないそうです。極端に言えば、うんこ食べるくらい気が狂ってなければお話にもならないそうです。

 以上からこの犯人はこうして詐病を装うあたり、本人は死刑を望んでいるようなことを言っているものの実際は恐れているんじゃないかと思います。仮にそうだとしたら非常に卑怯な人間だと思え同情の余地も感じないのですが、彼が主張した人目を気にする生き辛さというのには密かに共感を覚えるものがあります。
 裁判などでの供述によると、犯人は大学に入ったあたりから自分が馬鹿にされているのではと人目を気にするようになってひきこもるようになったそうです。特に笑い声が聞こえると自分が笑われているのではとも思ったと語っているのですが、この供述については嘘ではなく、実際の本音だったのではないかという気がします。というのも、この犯人ほどではないのですが私もそのような経験があるからです。

 一番記憶に古いものだと子供の頃に連れてこられた外国で外人が笑っていると、子供心に「自分が笑われているのでは?」という風に思ったことをはっきり覚えています。また成人後も、厳しい状況にあった時なんかは外から笑い声が聞こえると、さすがに自分が笑われているとは思わなかったものの何となく肩身の狭くなるような感情を催しました。
 私個人の所見で述べると、上記のような体験は日本人ならほぼ全員が多かれ少なかれ経験しているのではないかと思います。主な場面としては小中高の環境、そして私が上記に挙げた外国人から聞こえてくる笑い声が候補であり、悪意がないはずだと分かっていながらも何となく嘲笑されているような居心地の悪い生き辛さを感じた経験は誰しもあるでしょう。

 恐らくこれはほかの国の人にも同様に当てはまる気がしますが、その度合いで言えばやはり日本人の方が高いのではないかと考えています。何故かというとやはり日本人は人目を気にするというか、自己評価よりも他者評価、つまり外部からの評価を重視する傾向にあり、自分が自分のことを高く評価していても外部からの評価が低ければ「俺って無能?σ(゚∀゚ )」という風に思い込む人が大半で、中には自己評価なんて一切しない人も珍しくありません。まぁそれは自我がないせいでしょうが。

 この点、中国人なんかは人目を気にしない人間ばっかで、自分も感化されたのか昔と比べると今は周りの目をあまり気にしなくなりました。そんな自分からみていると、やはり日本人の大半は人目を気にしすぎるあまり、それだけで生き辛さを感じているように見えます。まったく気にしない人もはた迷惑ではあるものの、生き辛さを感じるくらいならもっとわがままに生きたらといいたくなるほどなのですが、多分日本の教育ではそのような人目を気にしすぎる人にすら「もっと周りを見て行動しなさい」といって、余計に追い込む気がします。

 そういう意味で自分としてはもっと、この「人目を気にする生き辛さ」という単語を広めて、気にしすぎると本人にも周りにもよくないし、極端なことを言えばこの中野市の事件の犯人のように暴発する可能性もあるという認識を社会全体で持った方がいいと思っています。っていうかぶっちゃけ、日本国内の統合失調症の人の多くが「誰かに見られているような気がする」と口にする当たり、この人目を気にする習性は日本の精神衛生を大きく悪化さている要因ですらあるようにも思えるし。

 このような見方を持ったのと、「やや理解を得辛い自分の好きなことを理解し合える関係」をテーマにしている聞いたことから、今回の日本滞在中は漫画喫茶で「その着せ替え人形は恋をする」を一気読みしてきました。実際、このテーマが作品全体で貫かれており、キャラの心情も良く描けていてこりゃ人気が出る作品だと納得な面白さでした。個人的には主人公の男の子が、男の自分からみても一貫して自分の夢を追い続ける姿勢がかっこいいと感じました。

 今回こうして問題提起的に記事書いていますが、正直なことを言えばなぜ日本人がこれほど人目を気にするのかが実はよくわかりません。ムラ社会だからといえば話は早いですが、村落文化が衰退した現代でこの図式をそのまま当てはめるのはやや安直だと思えるし、また着せ恋じゃないですが、何故個人の趣味に良し悪しというか人目を気にするもの、気にしなくていいものがあるかについても、何か考慮する余地があるのではないかと思え、確固とした線をいまだ描けずにいます。
 敢えて言えば、人目を気にする背景には劣等感が確実にあり、その劣等感がどこからどのようにして生まれるのかというメカニズムに何かヒントがあるような気がします。地味にこの劣等感についてはこれまでも学生時代も一切触れてこなかった感情で、自分も何度も抱いてはいるものの、何故抱くのかについてはいまいち分析できていないような気がします。

 最後に着せ恋について、主人公に両親がいない背景についてアニメ版で原作にない背景が掘り下げられたことについて作者が、「(ストーリーの構成上)邪魔だから殺しただけだったのに……」と言いながらアニメ見て感動したというエピソードが一番強烈な印象に残りました。

2025年10月26日日曜日

日本における駅名の英語表記について

 前々から思っていましたが、日本の駅名の英語表記はやっぱおかしい気がします。日本の駅名の英語表示は基本的にローマ字表記にするだけで、例えば「東京→Tokyo」、「大阪→Osaka」などと表記されます。こうした固有名詞の地名なんかはこれで何も問題ないと思いますが、例えば「南浦和」など、広範囲にわたる地名をそのエリアによって分けた駅名の場合も「Minami Urawa」などと表記されます。

 しかし英語のわかる外国人に「Minami」とローマ字で書いただけで「南(South)」だと分かるわけがありません。この点、中国ではこのような東西南北が付いた駅名には「South 〇〇 Road」などと、無意味に中国語の発音表記(南→Nan)そのままに書くことはせず、英語の意味に合わせた単語を当てはめます。また「人民広場」など一般名詞に近い駅も「People Square」などと英語の意味に合わせた単語を当てています。日本人なら漢字だけででわかりますが、漢字のわからい外国人にとってはこうした英語表記の方がわかりやすく、地名も覚えやすいでしょう。

 自分はついさっきに京都から帰ってきましたが、京都市営地下鉄終点の「国際会館」もそのまま「Kokusai Kaikan」などと書かれてあって色々思うところがあります。これこそ「Intenational conference hall」とかの方がわかりやすいし、そもそもそういう場所なんだから意味に合わせて英語表記すべきでしょう。日本語の音に合わせてローマ字化したところで、得する人の方が少ない気がします。

 ただこれで困るのは「新〇〇」系の駅です。都内なら御徒町に「御徒町」、「新御徒町」、「仲御徒町」と複数駅ありますが、最初の御徒町こそ「Okachimachii」または「Okachi Town」で十分ですが、次のは「New Okachimachi」と書くとなんか不自然な感じします。それだったら元の御徒町駅は「Old Okachimachi」になったりするのかと思えてくるし「Naka Okachimachi」に至ってはもはや意味不明です。いっそ「新御徒町」については「Brandnew Okachimachi」などと開き直った方がいい気すらします。
 その点、「北千住」と「南千住」なら「North Senju」と「South Senju」で迷うことがありません。ただ個人的には「Good Senju」、「Bad Senju」とかでもいい気がします。

 最後に、松戸も「松戸」、「東松戸」、「北松戸」、「新松戸」と松戸とつく駅名がたくさんあります。新松戸なんか自分もよく使う駅なのでこの際、「Matsudo NOVA(マツド・ノヴァ)」などと派手な英語表記駅名にした方が盛り上がるんじゃないかと密かに考えています。

2025年10月24日金曜日

東北出身の三大ドクズ偉人

 昨日まで東北に行ってましたが、立ち寄った先に宮城県松島のみちのく伊達政宗歴史館がありました。伊達政宗の生涯については既に熟知してはいたものの、ここでの展示はその生涯をわかりやすい文章のパネルと人形で説明しており、自分の目から見てもいいと感じる展示でした。また館内には伊達政宗以外にも東北出身の偉人の人形が所狭しと飾られていたのですが、その人形を見て、

「なんか東北ってクズな偉人多いな」

 という感想を持ちました。何も東北人に偏見を持っているわけじゃなく、英雄の多くはそれぞれクズな面を持ちがちではあるものの、たまたまそこで目に入った偉人の中からすぐにクズだった奴を何人も見つけられたため上記のような感想を持つに至りました。なので今日はその中でも選りすぐりのドクズ偉人3人を紹介しようと思います。


エントリーナンバー1 石川啄木

 現在の岩手県盛岡市を出身とする石川啄木ですが、彼の死後に金田一京助らが出版した「一握の砂」、なかでも「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざりぢっと手を見る」という詩の影響もあって、才能に溢れながらも貧窮の末に若くして亡くなった不運な人物と長年にわたり認識されていました。
 しかし平成に入り、とりわけ関川夏央氏と谷口ジローの漫画「坊ちゃんの時代」が出版されてからは、「彼が生活に困窮したのはドクズゆえの自業自得である」という認識に改まり、それ以前と比べて同情を買うことはほとんどなくなりました。

 具体的にどれほどドクズだったのかというと、元々寺の住職の息子で生家は裕福であり、成人後も当時としては高給な朝日新聞に勤めるなど収入面ではむしろ同時代の成人男性を遥かに上回る立場にありました。にもかかわらず何故生活に困窮したのかというと単純に彼の金遣いが荒く、金があればすぐ遊郭に通い、「おごってやるよ」と言っては知人と飲んで代金を知人に払わせるなど放蕩の限りを尽くしていたためでした。
 さらには職場では無断欠勤や遅刻を繰り返し、俳句仲間などに会うと失礼な放言を言っては顰蹙を買い、挙句には同郷出身で居候先にもなっていた金田一京助に金を無心し続けるなど、クズと呼ばれる行為は一通りすべてやっています。なお金田一京助は啄木の無心にこたえるため女房の着物までも質に入れたそうで、啄木死後に生まれた金田一春彦はそうした逸話を聞くだに「石川啄木というのはきっと石川五右衛門の子孫だったのだろう」などと子供心に思っていたそうです。


エントリーナンバー2 野口英世

 福島県猪苗代町に生まれ我らがドクター野口こと野口英世ですが、彼については以前からも「偉人だがドクズ」と幅広く認識されていました。具体的にどうドクズなのかというと、小学生の頃は自分ちは貧乏だなどと理由をつけて同級生から文房具をせびっていたほか、援助してもらった米国への留学支度金を宴会で留学前に全部使い切り恩師に穴埋めを無心したりしています。ちなみにこうした支度金を使い果たしたのは一度や二度どころでなく何度もやっています。
 またその支度金について、渡米費用を得るために婚約持参金目当てに資産家の娘である斎藤ます子という女性とも婚約しています。野口はこの持参金を懐に入れるやます子との婚約を自ら破談となるように動いて実際に破談とさせた上、斎藤家への返金も恩師の血脇守之助に払わせています。これらを含め一切の費用を野口が後に弁済したという話は聞きません。

 またこれは野口自身の責任ではないものの、彼の研究成果は後の時代になって「実はそうじゃなかった」と否定されていることもやや印象を悪くしています。実質的に野口が後世に残した研究成果はほぼ1件のみで、この点もやや彼の印象を悪くさせているような気がします。まぁドクズであることに変わりはないけど。


エントリーナンバー3 高野長英

 上記の二人と比べやや知名度に劣る高野長英ですが、先に書いておくと彼は正真正銘のドクズであり、江戸時代後期において最も面白い人物です。

 現在の岩手県水沢市で生まれた高野長英の生家は現地を治める留守家の藩医の家系で、男児のいなかった叔父の家に養子で入り将来は家督を継ぐ立場でした。彼自身は男三人兄弟の次男ではあったものの、子供の時点で非常に賢かったため本家跡取りとして選ばれています。実際、その聡明ぶりは頭抜けており、その将来に期待した祖父の指導を受けあらゆることを学びつくし、弱冠12歳で私塾を開いて大人相手に講釈するほどでした。
 しかし賢過ぎたともいうべきか、青年になるとその探求心から蘭学を学びたいと思い、養父を騙すような形で江戸へ遊学に出て蘭学を学びだします。また当時長崎にシーボルトが滞在していることを耳にするや江戸在住の同郷人から金を無心して長崎にわたり、シーボルトから直接蘭学指導を受けます。

 このシーボルトが運営していた鳴滝塾において長英の才能は群を抜いており、先輩を押しのけ最優秀な生徒として君臨していたそうです。ただ性格は非常に悪く、自分より劣ると先輩をからかったりしていたほか、シーボルト事件でシーボルトに捜査の手が迫るやあっさり見捨てて逃亡しています。
 なお最後までシーボルトを守ろうと弁護していたほかの弟子たちは捜査対象となり、幕府から激しい拷問などを受けてたりします。

 長崎を出て江戸に戻った長英でしたが、この間に帰郷を促していた養父がなくなります。なので親類からは養父の娘であり、長英の許嫁でもある従妹と早く結婚して家督を継ぐよう促されますが、長英はまだまだ学び足りないと帰郷を拒否したうえ、その許嫁を自分の養子にした上に他家から婿を取って自分の代わりに家督を継がせるというドクズムーブをかましています。
 こうして家督からも逃れた長英は江戸で医者として開業し、好きな蘭学を学び続けました。もっとも開業した医院は長英の性格が悪すぎて流行らなかったものの、医者仲間が診断で病名や治療法がわからなくなると必ず長英を頼り、長英も症状を聞くだけで的確に回答を出すので、こうした医者仲間からの付け届けで生活していたそうです。

 そんな長英ですが彼が出入りしていた蘭学グループの尚歯会がモリソン号事件を巡って幕府より弾圧、いわゆる「蛮社の獄」を受け、同じ会のメンバーである渡辺崋山とともに投獄されます。この際の取り調べべで幕府の役人は長英に対し、「行ったこともない外国の事情なぞわかるはずもないのに知った風な口して流言を流し、人心を迷わせた」などと批判したのですが、これに対し長英は、

「ではお役人様、幕府の天文方の人間を今すぐここにひっ捕らえてきてください(^^)」
「は?なんでやねん(# ゚Д゚)」
「あいつら、行ったこともない月とか星々について知った風な口きいてますぜ(・∀・)」

 などと役人をからかうような返答したそうで、これに記録係の役人も笑っていたら「笑うな、あと記録に残すんじゃない!(# ゚Д゚)」などと取り調べ役が言ったことまで記録されています。

 こうした軽口も影響してしまったのか長英には無期懲役の判決が下ったものの、牢屋の中で医術に明るいことから重宝され、数年経ったら長英は牢名主となり、あろうことか老の外にいる手下に命じて牢屋を放火させます。この時、緊急避難的に囚人は牢屋から出されたのですが、長英は期限までに牢屋には戻らずそのまま逃亡してしまいます。
 逃亡後は故郷の老母を訪ね、亡くなった元許嫁の墓を参ったりしたほか、その卓越した知識を見込んだ宇和島藩に雇われて砲台を建設するなどしていましたが、江戸で家族とともに潜伏中に幕府の追手につかまり、捕縛の際に暴行を受け亡くなったとされています(自殺説もあり)。なお長英の死から3年後、長英がかねてより警戒していたようにペリーが浦賀に姿を見せることとなります。

 以上の経緯を自分は漫画の「風雲児たち」で知りましたが、蛮社の獄の関係者としか知らなかった高野長英がこれほどまでに面白い人物であるとは全く知りませんでした。何となく「風雲児たち」の作者のみなもと太郎も長英はお気に入りだったのか詳しく解説したうえ、若干ルパンっぽい顔したキャラで描いています。

 にしても野口英世といい高野長英といい、なんか東北出身の医者は「腕はいいけどドクズ」な奴が多いような……。

2025年10月20日月曜日

30年ぶりの歯医者

 現在も日本に滞在中ですが、今回はいつもと違って日本で買い付けなければならないものなどなく、行かなければいけない場所もなく、会わなければならない友人もいません(´;ω;`)ウッ…
 そのため特にやることというかミッションがかなり少ないのですが、実は一つだけやっておかなければならないことがあり、歯の治療が必要でした。というのも9月になんか歯触りが悪いなと思ったら前歯の先が欠けており、ここだけ直しておかないと虫歯とかできやすいかもと気にしていました。軽く調べたところ1日くらいでちゃっちゃとやってくれるそうなので、さっそく日本の実家近くの歯医者を今回の日程に合わせて上海から予約しました(国際電話)。

 そんなわけで歯医者に行ってきたのですが、実は歯医者に行くのは小学生の時ぶりというか約30年ぶりでした。成人になってからは一度も行くこともなく行く必要性もなかったため、最初の問診で「前回の治療時期」の欄に「しょうがく1ねんせい」と書いたらやたらビビられました。その後、検査してもらったところ、前歯の欠けだけでなく前歯と奥歯に少し虫歯があるとはいえ全体としては歯医者に全く来ないにもかかわらず異常に健康的だと言われました。
 っていうか、ほかの人がそんなに歯医者へ頻繁に行っていたという事実の方が自分にとっては逆に驚きでした。

 そんなわけで今日2回目の治療に行って来て再度問診を受けたのですが、歯並びについても「矯正なしで……(;´・ω・)」という感じでビビられました。実際に友人からはよく歯並びが割としっかりしていると前から言われており、きちんと並んでいることからも虫歯になりにくいのだろうと説明されました。その歯並びについては若干意識があったというか、小学生の頃に硬い物食べてると顎も鍛えられ歯並びも良くなると聞いたことから、意識的に硬いせんべいを食べるようになり、今では好きな食べ物に「せんべい」と書くほど習慣化しています。
 どれくらい好きかというと以前香港に住んでた頃、尋ねに来た友人にせんべいを持ってきてもらいましたが1枚も分けてあげることなく全部ひとりで食べたほどでした。

 実際自分の感覚でも硬いせんべいは歯や顎の健康にかなりプラスだと思え、特に子供なんかには率先して食べさせた方がいいとすら思います。自分がこれまで歯が悪くなることが少なかったのはほかにも理由があると思いますが、せんべいは確実にその一因になっているという実感があります。
 なお硬い食べ物とくればほかには戦車の砲弾にも耐えると言われるあずきバーがありますが、あれも悪くはないと思うものの食べる際に使う歯はやや前歯に偏るような気がして、奥歯がおろそかになる気がします。それこそ一口サイズに切り分けられたバージョンとかあったらすごくいい気がしますが、口内の歯を全部活用するという観点ではやっぱせんべいに軍配が上がるという気がします。

2025年10月19日日曜日

蚕食べてきた(^o^)丿

 今日、中学時代からの友人と1月にもあってるけどまた会おうってことになり、どこで合流するかを話した際、そいつがゲテモノ大好きな奴だったため、もう一人の友人と話し合った末に上野のガチ中華の店に行くことにしました。なんでその店にしたのかっていうと、蚕食べられるからです。

故郷味 上野店(Retty)

 行ったのはこの上野にある故郷味というお店です。自分も知らなかったけど最近日本では麻辣湯が人気で上野でも麻辣湯のある店にはやたら行列ができてましたが、こちらの店は今のところそのようなブームは来ておらず、普通に入ることができました。
 メニューはオーソドックスな中華料理がある一方、結構通な中華料理というか本場中国でもなかなか見ないメニューもたくさんありました。そしてその中に、件の蚕もあったわけです。


 無駄に引っ張るつもりないのでさっさと写真出すと、上の皿の上で奥にあるのが蚕の串焼きです。

小皿に取り分けた蚕

 メニューの写真よりはマイルドなものの、見た目的にかなりインパクトあったため来る前は余裕しゃくしゃくだった自分も食べるのをかなりためらいました。とはいえここで食べなくて何が上海生活が10年以上といえるものかという無駄な意地があり、結局食べることにしました。
 肝心の味に関しては、割とこういう食べ物の感想を言うのは得意だと自負しているものの、この蚕に関しては表現するのが非常に難しく感じます。割と皮が厚くて柔らかく、中身はブヨブヨではないものの固まった形はしておらず、感覚的には柔らかい皮をまとった春雨のような触感でした。味そのものは本当に表現し辛く、友人らと「どちらかというと海鮮系だよね(´・ω・)」などといい合っていました。
 なおゲテモノ食いの友人は「いけるじゃん(・∀・)」といって、1串5個のところ、一人で3個食べました。


 また蚕のほかに蛙の串焼きも頼んだのですが、あの蚕を見た後だと「まだ食べ物らしい見た目してる(∩´∀`)∩」などとみんなほっとしたような感じで、抵抗感なく食べることができました。自分も中国ではたまに蛙食べますが、串焼きで食べるのはあんまなく、通常は細かくぶつ切りにしたのを炒める蛙料理食べてます。でもさっきの蚕の影響で、串焼きでも全然平気でした。


 食事を終えた後はマルイの中にある飲茶屋で割と豪華な飲茶をしてました。喫茶店に行くつもりでしたが、蚕食べたノリで「中国茶飲もうぜ(´・ω・)」という流れになっていきましたが、喫茶店と違って中国茶は長いしやすいというか何杯も飲めるので結構ありでした。


 最後に全く関係ないけどうちの近くの店のショーウィンドーに何故かサイレントヒルっぽいマネキンあったので撮影しました。ファミマはいつからコラボしてたんだろう(。´・ω・)?

2025年10月18日土曜日

孤立無援な医療業界

 かねてから私はこのブログで、団塊の世代が平均寿命を迎える時期、具体的には2030年くらいまでは社会保障が文字通りうなぎ昇りに増え続ける時期なため、国民負担は増えるものの社会保障を支えるために増税ペースを維持するよりほかないと主張しています。この見解に今も変わりはなく、何となく財務省も公言しないもののこうした方針で今増税をやっているのではと思う節があるのですが、その影響で一番割を食っているのが医療業界であるように思え、密かに憂慮しています。

 言うまでもなくこの二年ぐらいで日本の物価は急騰し、賃金も上昇しているとはいえ自分が見る限り今年1月と比べると10月の現在は大きな変動はなく、上昇ペースが鈍ってきているように思えます。
 その一方で値段の変わらない、というより変えようがないのが医療費です。日本の医療費は点数制で、健康保険の対象の治療については国が価格を設定しており、自由診療対象の治療でなければ病院側が勝手に価格を変えるわけにはいきません。

 このように病院の売り上げにあたる治療費価格は変更できない一方、病院で働く医師や看護師、病棟などの不動産費用、設備機器の購入費や維持費、そして電気代などは上がり続けています。効率化を図ろうにも製造業と違って医療では限度もあります。また先のコロナ対策で隔離病棟などを設けるためにも費用が掛かっているように思え、売り上げは増えないのに経費は高騰し続けるという、聞いてるだけで暴れたくなるような状態にあります。

全国で8割が赤字の公立病院:患者減少×物価高の中、石川の富来病院が模索する“生き残り戦略”…能登半島地震の追い打ちにもめげず模索する住民の“命”と“健康”を守る地域医療の要(FNN)

 実際にメディアの報道などで、全国の多くの病院で経営が追い込まれているという話を聞きます。人件費や物価が高騰する背景を考えたら医療費引き上げもやむなしとは思うのですが、結論から言うと、病院関係者を除くと誰も医療費引き上げを望んでいないというのが現状です。

 まず消費者からすると、ただでさえ増税や物価高騰で困ってるのにここにきて医療費引き上げなんてマジ勘弁です。次に政府からすると、医療費を引き上げると国が負担する保険料も増大することとなり、ただでさえ重い負担となっている社会保障費負担がさらに増します。なので消費者、政府からすると、どう見たって医療業界は財政的にヤバいくらい追い詰められているというのに、彼らを助けるため医療費を引き上げると自分らの首が締まるもんだから助けようとはせず、見捨てるどころか感心すら持たない状況が今であるように感じます。
 それこそ仮に議員や大臣が今この時期に医療費引き上げを口にしようものなら、「こんだけ増税してるのに何を言うか!(# ゚Д゚)」と消費者、特に医療費がかかりやすい高齢者などは怒り狂って批判するのが目に見えます。私個人としては病院側の努力には限界もあり、またコロナ期を含め医療関係者は大きな負担に耐え続けていることを考えると引き上げも仕方ないし、早く上げるべきだと思うのですが、こんな考えしているの自分は確実にマイノリティに属すでしょう。

 そういう見方から現状、医療業界は孤立無援というか消費者にも国にも見放され、誰も助けてはくれないのに「医療を支えろ!」と言われているような状況にあるように見えます。私個人としては医療を維持する上でも一定の財政強化は必要であるように思え、増税を維持しつつ医療費引き上げをするよりほかないと思っており、それができないなら給付金なんてばらまいてないでその予算を全部医療に回すべきだと思います。
 敢えて落としどころとしやすい案としては、医療機関への寄付を奨励する、具体的には医療機関への寄付には減税率をダブルアップするキャンペーンなどを組み、資産家などに医療機関へどんどん寄付してもらい、この急場をしのぎつつ、物価高騰対策を打つのが手じゃないかと思います。もちろん、実現性は無視するとして。

ダイエー松戸駅西口店跡地の現状(2025年10月)


 前松戸市民が気になって仕方ない旧Dマートことダイエー松戸駅西口店の跡地に、今年1月から9ヶ月ぶりに行ってまた写真撮ってきました。上の写真は一昨日に撮影したけど生憎この日はどんより曇り空でしたが、前情報にある通り解体工事は既に始まっており、足場も一部が組まれてありました。


 こちらは工事公告ですが、今回初めて気が付いたというか解体工事では石綿除去関連で専門の作業や業者が必要で、どうもこれが解体工事の期間長期化の大きな要因になっているようです。中国なんか解体工事で1ヶ月以上かかる話を聞いたことないのに何で日本はこうも長いんだろうと思ってましたが、確かに石綿対策となると数年単位になるのも仕方ないかと妙に納得できました。


 変わってこちらの写真は昨日の快晴日和に撮った写真です。10月なのに気温はともかく日差しがヤバく、信号待ちしてると長袖のシャツがアイロンかけられたみたくホットな状態となって「日本パネェ(;゚Д゚)」などと感じてました。暑さ的には上海のが上だけど、日差しの強さだと空気がよりきれいなせいなのか日本のが異常にキツイというか日焼けしやすそうに感じました。


 こっちも同じ日に取った別の面の写真です。解体工事はまだ始まったばかりで原形を残していますが、これから解体されていくことを考えると寂しさもひとしおです(´;ω;`)ウッ…

 工事公告からは解体後の利用方法について何も書かれておらず、近くの不動産屋にでも聞き込みしようかとも考えましたがさすがに邪魔かと思い、今回は何もせずに帰りました。以前の記事でもコメント欄には「マンションだけはマジ勘弁!」という書き込みが多く、商業施設を期待する声が多かったのですが、松戸駅前のアトレが改装中であることを考えるとこちらはやはりマンションとなる公算が高いような気がします。単純な不動産運用利益の面で見ても、マンションの方が分があるし。

 解体工事はまだ数年間続くとのことですが、この間に運用方法を関係者には積極的に発信してもらいたいものです。真面目に松戸の中心部近くにあるまとまった敷地であり、且つランドマークだった旧跡で、自分がネタ的に書いた記事がヤバいくらいアクセス集めるあたり注目も高いだけに、積極的な情報発信が求められます。

2025年10月16日木曜日

相変わらず日本は景気がいい

 また休暇で今日本にいますが、電車に乗って結構ビビっています。というのも、車内の広告量が明らかに今年1月と比べても増えており、以前5割くらいだった路線が7割くらいになっていて、空きはまだあるものの自社広告の類は見えないだけにかなりの枠が埋まっているように見えます。

 恐らくこんなの自分だけでしょうが、割と電車内の広告量は景気を図る上でいいバロメーターだという気がします。出稿企業を見るだけでも傾向見れるし(今は転職会社が多いが)、もっと他の人も見ればいいのにとすら思います。
 同様にアルバイトの求人情報もいい情報源なのですが、こちらに関しては時給が1200円前後で前よりも変動がない、それどころか1400円台の求人が以前より見られなくなっており、若干調子が悪いという風に覚えました。人手不足が解消されたのか、商品材料原価などの高騰で人件費に回せなくなったのかなどが原因として考えられますが、どちらにしろ賃金上昇ペースはややに鈍っているように見えます。

 とはいえ日本全体では今のところ景気がいいというのは間違いないでしょう。結局のところ景況感というのは、企業業績がいいとか一人当たり所得が向上しているとかよりも、雇用が充足している状態のことを言うのだと思います。無職者を差別するつもりはありませんがやはり雇用が充実している方が社会的にも明るく、何より各市民が程度の差こそあれ消費を継続し続けてくれることからも、世の中の空気も良くなるような気がします。
 対照的なのが今の上海というか中国で、やはり失業者が増えている関係からか若干空気感が悪くなっている気がします。恐らく今後はさらに悪くなっていくでしょう。

2025年10月13日月曜日

早死にしてよかったのではと思う維新志士

 最近歴史に関してはどこまでが一般的なのかマニアックなのかがわからなくなってきて記事書くことも減りましたが、今日のネタはあまりほかに同じこと言う人いないのでかなりレアというか自分の妄想入った内容である気がします。

 明治維新直前にその革命の成就を見ることなくこの世を去った維新志士は何人かおり、その代表格とくれば坂本龍馬が代表格ですが、もう一人挙げるとしたら恐らく高杉晋作の名が多くなってくるでしょう。その高杉晋作ですが、個人的に彼は維新前に早死にしてある意味幸福だったのではと思う節があります。

 かねてから書いているように、明治維新は武士とも呼べないような下級武士たちが中心になって起こしており、だからこそ彼らは元々武家社会に対し何の帰属意識もなく、明治政府設立後に廃藩置県をはじめとした武家社会そのものの破壊も躊躇なく行えたと指摘されています。
 それに対し高杉晋作ですが、ほかの主要な維新志士と比べると彼だけ例外的に非常に位の高い、家老すら務めてきた家の出身です。維新志士の中でも間違いなく最上級の武家の出身で、それもあってから彼の行動を見ていると、主家そっちのけで日本の改革を進めようとしていた大久保利通や桂小五郎らと比べ、どことなく主家たる毛利家のために精力的に活動していたような節があります。

 その言動を見る限りだと攘夷の実施は早い段階で不可能とあきらめ、開国、そして吉田松陰を殺した徳川幕府の討伐という方針こそほかのメンバーらと共有していたように見えますが、武家社会の破壊に関しては私は彼の出身とその言動からみていると猛反対し、徹底的に抵抗したのではないかという気がします。
 また彼の創設した奇兵隊事態、維新後に真っ先に反乱を起こす部隊となっています。何となくこういう現場に愛着もつような感じに見え、もし高杉晋作が生きていたら一緒に反乱を起こしていたのではという風にも見えます。それどころか、史実では萩の乱は前原一誠が起こしていますが、もし高杉が存命なら彼が首謀者になってたやもとまで考えています。

 そのように考えると、無念だったろうとはいえ維新直前に高杉が亡くなったのはある意味、歴史的評価においては彼にとって幸いだったのではと思う節があります。西郷隆盛も同じですが、乱世の英雄は概して治世においては反乱者となりがちで、高杉もそういう気配を覚えるだけにその早すぎる逝去は天の采配によるものかとも見えてきます。

2025年10月12日日曜日

自民党が採り得る選択肢

 衝撃のアルベルト、じゃなく衝撃の連立離脱から三日目ですが、いまのところ明確な対応というか動きはまだ見られず、各会派で探り合いのような状態が続いています。ただ自民党の立場に立つと与党として残る上では現実的に残された選択肢は多くないように見られます。以下では具体的にその選択肢を上げていきますが、まず前提条件を整えることとします。

・公明党の連立復帰はまずありえない
・任命責任を問われるため高市氏は萩生田氏を切れない
・共産党、立憲民主は自民党とは組まない
・石破総理は解散しない

 最後の点について補足すると、高市氏は現在自民党総裁ではあるものの日本国総理ではないため、衆議院の解散権は現総理の石破氏が有しています。公明党の突然の連立離脱を受け事態を打開するため解散しようにもその決定権は石破総理にしかなく、そのため一部から解散を期待する声もありますが、現実的にはまず解散しないだろうと見込んでいます。
 根拠としては解散しても自民が勝利する可能性は低く、むしろのその大義なき解散から批判が集まり、今以上に議席を減らす可能性が高いからです。そこへきて公明の選挙協力も亡くなることを考えれば、自民としては解散する方が損というものです。もっともそれ以前に、高市氏と仲の悪そうな石破総理がわざわざ支援するような行為をするはずもないでしょう。

1、国民民主と連立を組み、玉木氏を総理に指名する
 昨日の記事にも書きましたが、自民党が与党として残るためにはこれが一番の上策であるように思います。玉木氏を総理指名することは野党側もある程度了解しており、また玉木氏の側もただ連立を組むだけでなく総理の地位もセットなら党内外を含め説得しやすく、また自民党という組織を国会運営で使えるなら受諾する可能性もある気がします。
 もっとも自民党としては一時的に政権を渡すだけで後年に取り返さなければ話になりません。なので連立期間中にどう国民民主を取り込むかが勝負となるわけで、玉木氏もその自民の下心を理解して臨む必要があるでしょう。やりようによっては、玉木氏有利なシチュエーションへもっていくことも可能ですが。

2、維新と連立を組む
 今日あたりから一部この案を出す人がいますが、私に言わせれば一番の下策です。というのも維新の会の議員は烏合の衆もいいところで、叩けば埃どころか産業廃棄物が大量に出てくるような人間が明らかに多いです。確かに数的には失った公明党の議員数を補えるし、政策の一致というか政策方針そのものがあまりない政党なため組みやすさはあるものの、組んだ後でどんどんスキャンダルが出て過半数をすぐ割ることになりかねません。
 それどころか、まとまりが異常にない連中なため総理指名においてすらも造反者が出て過半数を得られない可能性すらあります。とにもかくにも不確実性の高い連中で、参政党同様に組んだら逆に負けるような状況になるとみています。

3、公明、維新、国民民主に総理指名投票での棄権を求める
 ひとまず目下の問題は臨時国会での総理指名投票ですが、この投票で高市氏に投票しろとは言わず、投票を棄権するよう公明党、維新の会、国民民主党に条件を対価に求めるというのも一つの選択肢かなと思います。票数的にはこれで立憲民主にある程度拮抗させることができ、各党も棄権なら「裏切者」という世論の批判をかわせる可能性があるように見えます。
 もっともこの妥協を求めるにはそれなりの対価が必要なのと、無事に高市氏が総理となったとしても国会運営上においては数的不利が否めず、根本的解決には至りません。あくまで急場凌ぎの策ですが、落としどころを好む日本人的には受け入れやすい案でもあるんじゃないかって思います。

4、いっそ野党に政権を明け渡す
 野党連合も方針の違いがはっきりしているだけに、いっそ政権を渡して下野し、彼らがうまく政権運営できないのを尻目に次の選挙の準備を進めるというのがこの案です。与党というアドバンテージこそ失うものの、現状で下手にじたばたするならこういう寝技もありっちゃありかなと思います。
 ただ自民の支持層や自民の議員から反発する勢力も出てきて、党が割れる可能性もあるでしょう。最有力候補はやはり小泉氏ですが、それ以上に今高市氏にとって危険な存在なのは岸田元総理で、逆に岸田元総理によって高市派が追い出される可能性すらある気がします。

 以上、勝手な憶測で自民が採れる選択肢をいくつかあげましたが、一番最悪なのは右往左往して無駄に時間を過ごすことで間違いないでしょう。すでに公明党を含めほかの政党は活発に動いており、行動で遅れるとどんどん不利になっていくことは確実です。
 しかし偏見かもしれませんが高市氏はかなりプライドが高く、以上の案はどれも飲まない気がします。しかし何かしら捨てなければもうどうにもならない状況にあるため、その辺をいつ判断できるかというところである気がします。

2025年10月11日土曜日

自公連立解消で気になったポイント

 既に報道されている通り、誰も使ってくれないけどかねてからこのブログで「99年体制」という言葉で表現してきた自民党と公明党の四半世紀にわたる連立体制が昨日、突如として終わりを迎えたというか解消されました。これほどの政治的大事件にもかかわらず昨日何故このブログで記事書かなかったのかというと、今やっている「イース9」が忙しかったからではなく、いくつか気になる点について報道を確認したかったためです。今日はその気になった点について個別に自分の見解を書いていきます。
 なおイース9は前作のイース8に比べると劣るという評価をよく見ますが、私個人としては9の方が楽しかったりします。8は舞台が無人島で開放感溢れるフィールドが評価が高いのに対し、9は監獄都市が舞台で閉塞感が強いという声が多いですが、9の方がいろんな建物を垂直で上ったり、滑空できたりするのがすごくいいです。以前遊んだ「グラビティデイズ」を思い出しました。

・公明党はいつ連立解消を決めたのか
 これはもうほぼ確実というか、昨日の高市氏との会談の前日、つまり一昨日の公明党内の幹部会議でしょう。恐らくこの会議で自民党が公明党の要求を飲まないならもう解消しようという合意が得られていたとみられ、実際一昨日の時点でそのような方針が報道されていました。

・自民党は連立解消となる事態を予想していたのか
 こちらについても、自民党、少なくとも執行部はまさか公明党がそこまで覚悟していたとは考えていなかったと断言できます。昨日の会談後の高市氏の昂った反応といい、その直前までの余裕綽々な態度を比べると、公明党がまさかここで連立解消してくるとはまず思っていなかったのでしょう。
 もちろん高市体制ができたことに対して公明党が反発を覚えていることはわかってはいたでしょうが、それでも適当に妥協したり口車に乗せればどうとでもなるという風に考えていた節があり、まさかこのタイミングではっきりと行動に移すとは考えていなかったように見えます。端的に言えば、舐めていたのでしょう。

・公明党は事前に他の野党と解消について協議していたのか
 これは自分の推測になりますが、恐らくしてなかったのではないかと思います。内部議員が個人的に検討していた可能性こそあるものの、今回は野党の反応を見ていてもこの解消にみんな驚いており、自民同様に想定していなかったように見えます。
 私は当初、解消後に他の野党も協力するという後ろ盾がすでに確保された上で公明党は解消を決断したのではないかと疑いました。っていうか普通、そういうバックアップが初めて物事は行動に移されるものだという風に考えていたからですが、今回に関してはマジでそういうものはなく、逆を言えばそれだけ公明党も自民党の態度に煮え湯を飲まされる思いをしてきたのだとも感じて、だとすればかなり根が深い問題だったことになります。

・公明は何故連立解消に舵を切ったのか
 こちらについてはかなりはっきりしており、裏金問題への自民というか高市派の消極的態度もあるでしょうがそれ以上に、萩生田氏の党役員就任が最大の原因だと断言できます。萩生田氏が裏金議員であるためという解説を多くの報道で見受けられますが、私はこれについては違うんじゃないかと思っています。
 もう忘れている人も多いかと思いますが自民党で統一教会問題が発覚した際、公明党が一番ブチ切れていた相手は萩生田氏でした。何故かというと萩生田氏は選挙で公明党の応援を多大に受けていながら、創価学会の不倶戴天の敵ともいえる統一教会からも応援を受けており、統一教会にも多くの便宜を図っていたと報じられたからです。またどうも萩生田氏が自民都議連の代表なりしていた時も都議会選挙を重視する公明党を冷遇していたともされ、それもあって公明党からは嫌いを通り越して憎悪を持たれていたという報道を当時(2022年)見た覚えがあります。

 敢えて恋愛漫画に例えると、公明党は自分の食事を制限してまで萩生田氏に毎日お弁当を作ってあげていたら、萩生田氏は公明党の親の仇(統一教会)からも弁当もらい続けるという二股をかけており、しかも親の仇の方を本命扱いしてたようなもんでしょう。
 裏金問題も関係しているでしょうが、それ以上に萩生田氏に対する憎悪こそが公明党を連立解消に走らせた最大の要因であるように私には思えます。逆を言えば、自民党は萩生田氏には復党までにとどめて党要職には就任させていなければ、今回の事態は避けられたんじゃないかという気もします。

・総理氏名はどうなるのか
 ぶっちゃけ読めませんが、高市氏が順調に総理に就任できる可能性はこれまで95%だったのが一気に40%以下に落ちたというのが現状でしょう。自公連立が維持されるとしても100%ではなかった状況から、公明党が連立を離脱したうえに既に野党連合と接触、連携を図っている状況を考えると、野党連合の中からいくらか造反が出たとしてもその数的有利は動かず、自民党よりも有利な状態となっています。
 さっき友人にも話しましたが、総理指名候補に挙げられている国民民主の玉吉こと玉木氏についてはその強運ぶりに若干驚愕しています。もちろん野党連合の総理なんて利害が絡んで運営すんのも大変だからやりたくないかもしれませんが、このタイミングで総理就任のチャンスがポンと転がって来る人なんてなかなかないでしょう。

 もちろん、玉木氏が野党連合を切って自民党と連立を組む可能性もないでしょうが、それも昨日までと比べるとその可能性は大きく低下したと言えるでしょう。かくなるうえは自民党が総理指名を総裁の高市氏ではなく、敢えてその連立相手とする玉木氏を選ぶという方策でも採らない限り、自民党はこのまま野党に下野する可能性が非常に高いのではないかと思います。もっとも高市氏の性格を考えると、この「総理を捨てて与党を取る」戦術を採る可能性は低いのではないかと思いますが。
 それにしてもほんと数十年ぶりに政治が動いたというか、一気に政局が流動化した感があります。少なくともいえることは、どう転んでも自民党の影響力は今後大きく低下し、またこの事態を招いた高市氏の求心力も劇落ち君なみに劇落ちし、党内ガバナンスにも影響してくることでしょう。

 さてイース9を今日はどこまで進めるべきか。明日も上海の予想最高気温34度で10月の記録を更新するということだから、家に引きこもってやってよ(´・ω・)

2025年10月9日木曜日

トレパクが疑われる漫画家


 このところ高市総裁以上に熱くホットなニュースと言えばこれかと思いますが、漫画家の江口寿史氏がかつて自分で批判していたトレパクこと実際の写真をトレースして構図を取り、それを商業イラストに使ってた問題が未だ炎上し続けています。
 江口氏の「ストップひばり君」は自分も年代は違いますが中学の頃に何故かゴミ捨て場で拾って読んでおり、面白い作品だと思って強く記憶に残っています。ただ作品としては「パーフェクトブルー」のキャラデザの方が好み、というかこの映画作品の方がめちゃ好きだったりします。それだけに今回の騒動で、金もらって描く商業イラストでああいう行為していたというのは非常に残念に思います。トレス行為についていろいろ意見がありますが、これだけ検証が進む中で「トレスが悪いとは思いません」と堂々と言えない時点でもはや終わってるでしょう。

 このトレパク問題ですが、何かの記事で詳しく解説されていましたが近くは同じイラストレーターの古塔つみ氏の事件で大騒ぎになりましたが、個人的には漫画「ちはやふる」の末次ゆき氏の騒動の方がでかかったなぁという気がします。
 末次氏は2005年に連載中の漫画で他の漫画からのトレパクが指摘されるとこれを認め、潔く連載を中止して活動も一時停止しました。ただその後は謹慎を経て「ちはやふる」の連載を開始して大ヒットを記録しており、「あの騒動がなければこの名作は生まれなかった」などという声もあります。もっともそれ以上に潔く指摘を認めて謹慎するなど本人の反省態度がきちんと行動に出ていることから、現在この件で末次氏をなおも批判する声は見受けられず、私自身もすがすがしい態度だったと感じます。

 恐らくこのトレパク問題ですが、画像取り込みに至るまでの行為は恐らくほかにもばれていないだけでやっている作家はいるんじゃないかと思います。実際私も過去に「これはトレパクなのでは?」と感じる漫画家というかイラストを何度か見たことがあります。そのうち、今手元にその疑念を感じた画像が1枚だけあるので、実際にここで紹介します。
 そのイラストとは、以下の画像です。


























 そう、ギャグマンガ界の天下の巨匠こと漫画太郎先生のこのイラストです。
 一目見て「え、実在の人物相手にこんな似顔絵マジで出してくんの!?:(;゙゚''ω゚''):」と思うと同時に、ところどころのパーツがアッキーナこと南明奈氏の特徴をきちんと捉えてあるように見えて、無駄に作画テクニックの妙が光るイラストだと衝撃を受けました。っていうかこれ、20年くらい前の画像だけど何故未だに保存しているのか自分でも不思議です。

 私はこの画像を見て、その妙に骨格などが捉えられていることから画太郎先生がトレパクしたんじゃないかと1分近くも疑いました。っていうか、今回江口寿史氏がトレパクした金井球氏のあの横顔の写真を画太郎先生がトレパクしてイラスト描いたら一体どんな風になるのか、逆に見てみたいです。っていうかこれだけ個性のはっきりした画風なら、構図パクったとしても十分にお金取れる独創性溢れるイラストとなることでしょう。

 マジな話をすると、ギャグマンガは他の漫画ジャンルと比べても流行り廃りがはっきりするジャンルで長く売れ続けることは非常に難しいのですが、画太郎先生は新人時代から一貫してそのスタイルを崩さず、それでいて誰も真似できない圧倒的な独創性を維持している点で本当に凄い作家だと子供の頃から思っています。
 一般受けする作家でないことは百も承知であるものの、独創性だけならマジで日本一だと思える人なだけに、また「ババアゾーン」の続編作ってくんねぇかなと密かに期待してます。

2025年10月7日火曜日

2025年からの5年間の日本

志位氏「人間は馬ではない。公党の党首が使ってよい言葉とは思えない」 →では出馬もしないで下さい(痛いニュース)

 先日の総裁選勝利から高市氏への追い風が吹いているというか、上記の上げ足をとるような志位氏や妙なフェミニズム団体の批判に対して日本の世論は逆批判が起きており、高市氏へのわけのわからない批判への同情というか支持も広がってきているように見えます。私自身もそこまで高市氏を評価する立場でなかったものの、このところの外野からの呆れた批判を見るにつけなんか応援したくなってきました。

 それはそうと昔はよくやってた政治的未来予測記事を久々に書こうかと思ってこうして書いていますが、かねてから私は今後5年間、2030年までは何があっても増税を続けるべきで減税するならその後からだと主張してきました。この主張の根拠は社会保障費が2030年までは劇的に増加する最後の時期であると踏んでいるからです。
 理屈はごく単純で、日本の人口ピラミッドを大きく歪にさせている団塊の世代(1946~1949年)が平均寿命の約80歳を迎えるのがこの時期だからです。もちろん団塊の世代がある程度逝去したとしても少子化が続いていれば社会保障負担は拡大を続けますが、それでも拡大ペースの速さという意味ではこの5年間がまさにラストスパート的な時期で、2030年以降はややこのペースが鈍化へと転じる可能性があると考えています。

 この間、国家財政を支えて他の支出への影響を防ぐとなると国民に負担をかけること前提で増税ペースを維持することもやむなしかと考えています。何せ具体的にどれだけ社会保障負担が伸びるかがはっきり読めないところもあり、減税などを行うにしても2030年まではやはり待つべきというのが私の持論で、何となく財務省もそんな腹積もりなのではないかとこの頃見てて感じます。

 幸いというか日本の経済状況は現在はまずまずという状態にあり、少なくとも失業者が溢れるような状況ではなく、また人手不足によりブラック企業という単語がマジでこの2年くらい一切見ないほど社会問題からなくなりつつあります。そもそも日本経済の効率を大きく引っ張っていたのがまさにこのブラック企業であり、ブラック企業を摘発していくだけで日本経済は効率化されプラスになります。
 中小企業保護政策こそがこのブラック企業の温床であり、何となく私が昔から主張してきたこの持論をほかの一部日本人も持つようになってきているように見え、多分このまま妙な中小企業保護政策は徐々に減っていくという確信があります。即ち、日本経済は結構安泰じゃないかと楽観視してます。

 ただ社会保障と一緒で、これからの5年間は何となく日本も転換期を迎える気がします。多くの投資利益をもたらしてきた中国経済がこれから劇的に悪化し、日系企業の海外戦略もこれから大きく転換していくことでしょう。また米国もトランプ政権を機に弱体化へと転じ、従来の流通というか国際分業体制も大きく変わっていく気がします。

 その中で日本人個人に目を向けると、このところ就職ランキングでコンサル系が上位を連ねるなど会社に頼らず、会社を離れても食っていけるようなスキルが身につく企業が好まれる傾向がある気がします。これは何も若者に限らず、日本人自身が所属組織よりも自らが持つスキルを資産活動でより重視するようになっているように見え、これまで以上に個人主義化がさらに進んできているようにも感じます。
 まぁ中国で戦い続けてる私に言わせれば、それでもまだまだ日本人の多くは集団主義に取りつかれているように見えますが。

 とはいえ今後日本の雇用市場はさらに流動化を迎えるのではないかと思います。それは逆に、大企業にブランド以上の魅力アピールを迫ることとなり、日産のような看板だけの企業はますます優秀な人材が取れなくなってもっと弱っていくかもしれません。まぁ幹部陣を見ている限りだと、10年前の時点であそこはまともな人材がゴーン以外いなかった気がしますが。

 ここで閃いたというか、やはりこの5年間のキーワードは「流動化」かもしれません。政治も公明党が今連立維持を継続するか議論しており、誰も使わないけど99年体制がいよいよ終わりを迎えるかもしれません。先ほども言ったようにこの5年間は日本国内のみならず世界環境の色々変化があり、日本人もあらゆる面で転換を求められることとなるでしょう。
 そうした時代背景においては言うまでもなく固定的な価値観は邪魔でしかなく、何でも合理性を追求すべきではないものの、変化の方向性を早めに見抜き必要な対応をぱっぱととれる人間や企業ほど生き残りやすくなる気がします。あえて例えるなら、状況に応じて変形できるアッシマー型な人間が求められている、っていうかアッシマーが求められていると言いたかっただけです。

実写版の「ヒカルの碁」について

ヒカルの碁 (中国ネットドラマ版)(Wikipedia)

 今日、なんか急に食べたくなってすき家で牛丼食べてたら中国人の友人から「これ見て!」と、2020年に中国で制作されたヒカルの碁の実写版ドラマのリンクが送られてきました。時間に余裕あるし物は試しとまず一話を見てみましたが、返還前の香港(1997年)を舞台にし、各キャラクターも香港人という設定で作られていました。また準主人公の佐為に関しては南梁の棋士という設定にされていましたが、衣装は原作に近い日本の平安貴族風が維持されていました。

 このドラマは配信当初は原作との差が指摘されたりしたものの徐々に人気を高めていき、最終回を迎えるころにはものすごい人気を得ていたと聞きます。実際、一話を見ただけでも制作陣は原作を大事にして作っているという気概を私も感じられ、役者も原作の各キャラのイメージに近いキャスティングがなされているように思えました。またエンディング曲も、さすがに歌詞は中国語になっていたものの原作アニメ版の初代ED曲の「ボクらの冒険」が使われており、これ聞いたときはさすがに自分も懐かしく感じました。
 まぁこのアニメで一番好きだった曲は「I'll be the one」だったりしますが。この曲はマジで一時期ずっと聞いてた。

 そんなわけでこのドラマは二話以降も見るかはまだちょっと悩んでいるのですが(テレビドラマを見るのは昔から苦手)、改めてヒカルの碁が囲碁というかなりニッチなテーマにもかかわらず、日本以外の国で高い評価を得ていたのかを改めて感じました。中国に限らず韓国でも人気を得ていたと聞いており、実際日本での連載中に自分もジャンプで購読してましたが、囲碁のルールがわからなくてもその面白さを感じるとともに、作画の小畑健氏も「昔はサイボーグGさん書いてたのになぁ」と言いつつその描写表現に舌を巻いてました。
 真面目な話、この作品はストーリーテーリングに関しては平成期において一、二を争うくらいの完成度だった気がします。前述の通り囲碁のルールがわからない読者でも楽しめ、中国や韓国でも人気を得て、連載終了が10年以上経ってドラマ化される辺りがこの辺の根拠ですが、改めて思い起こすとすごい作品をリアルタイムで読んでいたなという気がします。

 同時に、この作品の原作を担当したほったゆみ氏が次作の「ユート」が短期で打ち切られ、その後作品を出さなくなったのも改めて惜しかったという気持ちも芽生えました。私個人としても「ユート」の打ち切りはやや早すぎるのではないか、実績ある作家なのだからもう少し続けさせてくれればと思ったほどでした。いまさら言うのもなんですが。

 なお平成期にストーリーテーリングで優れるジャンプ作品としてはもう一つ、「ドラゴンボール」歴史的名作が全部入ってたジャンプ黄金期にほぼ一話完結型で連載を続け独自さを見せつけていた「アウターゾーン」を私は挙げますが、この前見た解説動画で「アウターゾーンは実写化されなかったが、そのオマージュ作品の『ババアゾーン』は実写化された」という締めの一言にめちゃ爆笑しました。

2025年10月6日月曜日

曹操はいつ変節したのか?

 今日の上海における予想最高気温は35度で湿度も80%超となっており、実際朝起きた段階でこれはやばいと感じたほどでした。多分自分の人生の中で、最も暑い十月の一日だと思います。


 そんなわけで自宅からの避難を兼ねてまた午前中に映画を見てきましたが、中国語ですが上のリンク先にある「三国的星空」というリアル寄りなフルCGの三国志映画を見ました。内容は主人公が曹操で、その挙兵から官渡の戦いまでを描いています。内容はめちゃ面白い、って程ではないけど十分楽しむに足るもので、続編は赤壁の戦いまでやるそうなので多分見に行くと思います。

 そんなこの映画のシーンとして、董承が曹操に対し「お前の誅殺命令を献帝から受けた」と言われて曹操がめちゃ動揺する場面があります。映画の中ではこれは董承のスタンドプレイで献帝は曹操を警戒しつつもまだ信頼していたように描かれています。
 ちなみにさっき「曹操」と検索しようとしたら検索候補に「曹操のフリーレン」が出てきました。

 このシーンというか解釈は見ていて自分も考えさせられ、描き方が見事だなという風に感じました。この映画で曹操は尊王の志が高いさわやかな青年風に描かれているのですが、実際史実でも前半生の彼はまさにそのような人物でした。
 三国志演義では初めから後漢に見切りをつけて自分が新秩序を作ろうとするような野心家として描かれていますが、実際の史実では董卓が長安に逃げた際、誰も追撃しようとしない中で曹操のみが追撃に出ています(惨敗して帰ってくるが)。また献帝が長安から脱出した際、呼びかけに誰も応じなかったのに曹操のみが真っ先に応じて献帝を迎え入れています。こうした後漢皇室に対する強い貢献意識を見たからこそ、荀彧をはじめとする当時の知識人たちも曹操に味方しています。

 しかし後に曹操は朝廷を軽んじるようになり、本来皇室にしか許されない特権を要求して取得しています。こうした素振りを見せたことから皇室復興を目指していた前述の荀彧なども距離を置くようになるものの曹操はそうした反発すら意に介さず、最終的な簒奪の一手は撃たなかったものの実質的に皇室を潰す方針を後半生においては明らかに持っています。

 この後半生のイメージが強いため曹操は簒奪心溢れる野心家のように描かれることが多いのですが、私自身、「三国的星空」で描かれたように当初はそれこそ本気で皇室復興を曹操も目指していたような気がします。だとすれば曹操はいつ、どのタイミングで変節し、皇室復興をあきらめ新秩序の構築を目指すようになったのかが論点となります。
 そのタイミングとしてはやはり前述の董承らによる暗殺未遂が最有力候補となってくるでしょう。仮に曹操が本気で尊王心を持って行動していたとしたら、献帝から暗殺指示が出されていたとなると本人としてもかなりショックでしょう。それこそ自分が保護してきた人に裏切られるようなもので、実際に献帝が指示を出していたのかは議論の余地がありますが(史実の董承はかなり黒い人物)、この件をきっかけに曹操は価値観を変えたと言われれば納得します。

 それにしても三国志関連でこのブログに記事書くのも本当久しぶりな気がします。関係ないけど「好きな三国志の人物は?」と聞かれると「王平」だといつも答えています。現場判断がしっかりしている点などが好みなのですが、その名前の読みから勝手に横柄な性格だったんだろうと勝手にキャラ付けしています。

2025年10月5日日曜日

高市氏の総理就任に対する中国の反応

 もう何日も仕事せず連休が続いてきてやることなくなってきて、今日は昼寝するだけで終わりました。っていうか上海が暑すぎてヤバく、今日なんか35度行ってたんじゃないかと思います。昨日も30度越えだったけどまだ雲があって自転車で走りやすかったため往復で50㎞走ってきましたが、今日やってたら多分死んでた(´・ω・)

 話は本題ですが昨日の総裁選を経て今度総理に就任することが確実となった高市氏ですが、かねてより安倍シンパということで極右政治家と中国では報じられていました。一部日系メディアの報道では中国は高市氏について極右政治家であるとして警戒しているなどという外電を伝えるのもありますが、基本的に中国の日本政治報道は朝日新聞からの引用なので、日系メディアは中国メディアの報道を伝えているつもりが朝日新聞の報道を伝えるだけとなっているように見えます。
 あながち笑えないというか、外電が上記のように引用の引用になっていることはあまり珍しくなく、現地の反応を報じたつもりが国内の反応だったというのはままあります。

 話は戻りますがそんなわけで自分の目で中国の反応というか今回の総裁選結果に対する論評を見てみました。まず一番大きく取り上げているのはやはり日本初の女性首相という点で、その経歴や過去の発言などを紹介する記事が多く見られました。この経歴の中で安倍に近い立場で、靖国にも何度も参拝しているという事実を報じて警戒する記事はあったものの、何となくこれまでの首相と比べるとそこまで極右的な姿勢に対する警戒感は弱いように感じました。自分の主観で申せば、やはり女性という立場からか柔らかく感じているのではないかと思います

 次に政策に関してですが、ちょっと違和感を覚えたのが経済政策について触れる記事が多かったです。具体的には選挙期間中に高市氏は積極財政を訴えたとか、通貨緩和政策を採るだろうとか、日本の報道だとあまり見ない具体的なマクロ経済政策に関して解説しようとする中国記事がやたら多く見ました。まぁ中国からしたら日本国内の内政なんかどうでもよく、日本経済がどうなるかの方が気になる人も多いだろうが故だと思います。

 あとちょっと面白いと思ったのが、高市氏の勝因に対する解説です。ある新聞の評論でははっきりと、「石破氏への失望」が最大の勝因だと断じていました。
 先の自民党の献金問題を受け政治改革が期待されて石破氏が総裁選で当選したものの、彼は在任中に一切政治改革を行わず、有権者を失望させ、結果的に石破氏に対抗姿勢を見せていた高市氏への支持を広げさせたという風に分析していました。これに関しては私も納得というか、石破氏の不人気がそのまま高市氏の人気につながったのは間違いないでしょう。そう考えると、高市氏当選の最大の原動力はほかならぬ石破氏だったということになります。

 このほか落選した小泉氏についてはやはりあのステマスキャンダルについて中国でも報じていたほか、その父親の小泉純一郎氏の名を挙げた上で「官二代(世襲)」の政治家という風に紹介されています。

 以上簡単にまとめましたが、自分の所見として述べると何となく中国としてもノーマークだった人が当選したもんだから、どういう人物なのか測りかねているような印象があります。もちろん中国政府ならある程度分析しているでしょうが、少なくとも中国メディアからすれば「この人どんな人?」的な感じであり、まだ大臣やってた林氏の方が詳しそうな印象を持ちました。
 逆を言えば極右的人物と報じられているものの、本当のところはどうなのかまだ測りきっていないようにも見えるので、就任後の振る舞いによってはそのイメージを大きく転換させることも可能じゃないかと思います。もっとも中国との外交は中国が空気読まない行動を連発してくるのでこっちが下手に出てもすぐ裏切るような態度を取るため、政府間で必要以上に距離を詰める必要はないと私ですら思います。むしろ疎遠な態度を取ればとるほど「え、日本どうしたの?(;゚Д゚)」みたいに逆に中国が焦りだす傾向にあるため、このまま一定の距離を採るのがベターでしょう。

 一方、韓国に関しては向こうがどう出るかをある程度考えてこっちも動きを採る必要があるでしょう。向こうの李在明大統領は就任前の日本批判は今のところ抑えておりこの点はまだ現実的だなと思う反面、国内での支持率に伸び悩んでおり、どこまで続くかやや未知数です。っていうか韓国政治の解説記事減ったなぁ最近。

2025年10月4日土曜日

高市氏の自民総裁選勝利に触れて

 結論から言うとかなり意外でした。議員票で苦戦するかと思っていたらそこそことってて、決選投票では地方票で小泉氏を圧倒するなど最後の最後で強さを見せた感じがします。

 はっきり言えば私自身は林氏推しで高市氏はそれほど高く評価していませんでした。とはいえ女性初の総理になった点と言い、その粘り強さに関しては見事としか言いようがありません。逆に今回小泉氏はあのステマ問題が足を引っ張り、あれさえなければ結果はまた違ったような気がします。
 その上で高市氏が総理就任後に何するかですが、あのステマ問題への報復じゃないかと密かに予期しています。ターゲットはやはり牧島氏、そして小泉氏で、こういう報復はあまりいい結果を生むものではないですが今回に関してはやり口と言い、モロ高市氏を狙い撃ちにしたことを考慮すると私も支持したくなります。

 野党に関しては多分彼らも高市氏を想定しておらず、これからどう対応しようかと与党以上に焦っているのではないかと思います。私個人の見方としては野党の動きを待つのではなく、高市氏から積極的に野党に接触する方が彼らの足並みを乱す上でも有利になるような気がします。
 また外交に関しては中国なんかめちゃ警戒することでしょう。一方、米国に関しては関税交渉がひと段落ついてから急に日本国内のトランプ政権に関する報道が止まっており、恐らくあまり懸念もなくこのまま推移していくような気がします。

 続いて人事に関しては、小泉氏を指示した勢力は徹底的に冷遇されるとほぼ断言できるでしょう。その他の勢力では使い勝手の良い林氏はまたどっかで起用されるような気がするのと、私個人としては対米交渉で活躍した赤澤大臣だけは何としても政権に残ってもらうのがいいと思います。

 書きたいことはざっとこんなもんです。さてほかの記事を書かなきゃ。

2025年10月3日金曜日

中国のスタバで客離れが起きた背景




 連休三日目、普通に最高気温が30度超える日が続いていて今年交換したばかりのエアコンが大活躍する日々です。今日は朝ゆっくり起きてからあらかじめ買っておいたマルヨンことF-104のデフォルト飛行機作った後、近くのスタバに行って「スパイファミリー」の最新刊を読んでました。
 何気に、私はこれまでスタバのコーヒーはやや香りが強いように感じてあまり好んでいなかったのですが、最近になってシャーベット状のフルーツジュースや抹茶ラテなどのコーヒー以外のメニューが意外においしいと気づき、歩いて行ける範囲にお店もあることからよく通うようになりました。ただ通うようになったのはこうしたメニューの再発見もさることながら、以前と比べて来客数が多くなくなって席に座りやすくなり、且つ静かに落ち着いていられることの方が大きかったりします。


 上のような記事が出ているなど、このところスタバの中国事業については売却がうわさされるほど芳しくない観測が度々出ています。前述の通り私の目から見ても以前と比べてスタバに通う人は明らかに減少しており、そのおかげで私のようなタイプも通うようになってきてはいるものの、事業としてはやや細くなってきているようです。
 では一体何故中国でスタバが流行らなくなってきているのか。理由は色々あって、逆にスタバが強みとなる理由はほとんどなくなってきているのが現状です。

 まず第一に、ライバルとなる喫茶チェーンがめちゃ増えたことに尽きます。ネットで注文してデリバリーサービスに運んでもらうのをメインとしたラッキンコーヒーやマナーコーヒーなど、店舗内の雰囲気より低価格でネットサービスに特化したコーヒーチェーンがこのところ強い勢いがあり、街中で槍を投げれば上のどれかにあたるくらい氾濫しています。私自身も何度か利用しましたが、単純に価格だけでもスタバの半分近くで、また味もそこまで悪いという印象は受けませんでした。
 この価格についてですが、やはり中国人に話を聞くと「スタバは高すぎる」という声をよく聞きます。トールサイズで大体30元(約600円)くらいなのですが、マナーコーヒーとかだとこれがマジで約15元(約300円)位となります。またこれまでスタバのコーヒーをありがたがって飲んで来た層もコーヒーの味をある程度理解してきたようで、スタバに対して「まずくはないけど値段ほどの価値は感じない」という風に見ている印象を受けます。まぁいいかえると、昔スタバが流行ってきたころのほかの中国の店が出すコーヒーはマジでまずかったのは事実ですが。
 さらに付け加えると、やはり単純にデフレによる低価格帯への嗜好の移動もあると思います。質や価値よりも低価格での納得感を中国人も優先するようになっており、落ち着いた店内よりもデリバリーで安いコーヒー飲めればそれでいい的に、割り切り感が出始めてきています。

 以上のような価格面の要因のほか、デリバリーサービスの普及もかなりデカいです。やはりスタバが強かった要因としては「スタバで飲むのはおしゃれ」というブランドというかプレミアム感です。これが先のデフレの影響で求められなくなり、それどころかいちいち店にまで行って飲むのがめんどくなり、ネットで注文してデリバリーで家まで持ってきてもらうというのが最近の中国におけるコーヒースタイルになりつつあります。
 なおこの点については、未来の日本の姿でもあるような気がします。こうした小売サービスにおける中国の革新は日本よりも進んでいてウーパーなどのサービスも中国に遅れてやってきた感があるので、今後日本でもデリバリーでコーヒー飲むのが一般化するかもしれません。
 もちろんスタバもネットで注文できればデリバリーに運んでもらうこともできます。しかしほかのしんこコーヒーチェーンの方が価格も安く、お店の雰囲気に左右されないならばやはり価格の影響力がより強いでしょう。

 以上のように中国のスタバは逆風となる理由はたくさんあるのに対し、ほかのチェーンに対する強みがほとんどないような状況です。私としては混みあわなくなったので逆に今のスタバの方が好きですが、このままの状況だと今後ますます厳しくなることが想像されます。
 なおスタバに限らず、以前はよく見た「一茶一座」などとする喫茶チェーンも減ってきています。単純に流行の交代の影響ともとれる節があるだけに、スタバもマーケティングというかイメージを一新するアクション次第では復活もあるのではないかと思っています。

2025年10月2日木曜日

今、日本はどんな国を目指すべきか?

 昨日は宣言通りロボステップ向けの記事をきちんと真面目に書き上げました。自分でも不思議ですが何故か締め切り意識が異常に固く、職場でも締め切りブッチする連中多い中でただ一人鋼の如く締め切りを守り続けています。

 それで本題ですが、恐らくもう9割がたの日本人は忘れてしまっているでしょうが、10年くらい前まで日本は「製造強国」、「技術立国」などと言う言葉を掲げては製造力や技術力に溢れた国だと自認し、その技術力で外貨を稼ぐ国としてやっていく方針を官民ともに持っていました。しかし現在、というかこの2、3年くらい、「技術立国」という単語を私は一切見たことがなく、むしろ中国の方で見る機会が増えています。
 それこそこのブログを開始して間もない当時から私は、すでに中国の製造技術は日本を一部追い抜いており、このままいけば遅かれ抜かれるだろうから、まだ買い手がつくうちに中国企業へ日系企業は特許などを売るべきと主張してましたが、当時は誰も相手にされませんでした。この点に関しては、自分に先見の明があったとはっきり主張できます。

 自慢話は良しといて話を戻すと、かつての日本人のアイデンティティをなしていた「技術立国」はもはや過去のもので、恐らくまたこれを持ち出そうとする日本人はもうほぼいないと思います。何故かというとあらゆる分野で中国に技術力で負けてて、もはや対抗意識すら持たなくなってきているからです。
 ネットで見ていても人型ロボットなどで「中国は進んでるな、それに対して日本は……」などというコメントを見ることが多く、かつてのように「中国は日本の技術をパクってる」という非難すらもはや見なくなりました。自分に言わせれば、ようやく現状を認識できるようになったに過ぎませんが。

 ただ、「高い製品技術力」は日本人の自信の源でありアイデンティティであり、これがなくなることで日本人の国家観や帰属意識が今後弱まることを私は懸念しています。現状を認識するのは大事ですが、失った「技術立国」というスローガンの代わりに新たなスローガンを今用意しなければならないと思うのですが、どうもこれを誰も意識していないというか、自民党の総裁選でもこうした国家デザインについて触れたり議論する人はいません。

 ちゃっちゃと話を進めると、まず「技術立国」は中国と並んでいるととても主張できるスローガンではなく、言えばいうほどさもしくなります。では「技術立国」より一つ前の「経済立国」はというと、そもそも中国にGDPで抜かれてでこれが主張できなくなった後で「技術立国」を持ち出してきたのだから、今更提唱できるはずもありません。
 現状、一部で叫ばれているのは「文化立国」で、これはやはり海外におけるアニメや漫画のセールスを背景としたものです。極端に悪いとは言わないものの、果たしてこれでいいのかという懸念も少しあり、具体的には実際にクリエイティブ産業に係わる労働人口はそれほど多くなく、国家全体のコンセンサスとなりうるのかという風に疑問視しています。

 若干話をひっくり返してしまいますが、以上は「どう稼ぐか」という前提に立った国家デザインになります。私としては一旦、お金の話は外において、その上で新たな国家像を日本はもっと議論すべきじゃないかと思います。
 例えば法の下での平等を追求する国とか、国際社会の平和維持を何よりも優先する、アッシマーの正式量産化実現をあくまでも目指すなど、比較的具体的なイメージが持ちやすい国家像こそが求められている気がします。どっちにしろ、かつてと比べて日本はもはや稼げない国となりつつあるので、それこそ経済実態に合わせるなら「観光立国」しかもはや選択肢がありません。

 敢えて私の方からこうあってほしい国家像を述べると、江戸っ子堅気な「粋な国」というのを目指したいなという思いがあります。具体的には社会的にずるがしこい奴が出てきたら「野郎、ぶっ殺す(´・ω・)」などと思う人がたくさんいて、みんなして全力でその人を社会から追い出そうとしたり、逆に災害救助で活躍した人なんかには「野郎、もてなす(´・ω・)」みたいな感じで、みんなで全力で褒め称え合うような、割と感情がストレートに社会システムへ反映されるような国だったら住み心地よさそうな気がします。まぁ誹謗中傷対策は必要になるでしょうが。

2025年9月30日火曜日

連休中にやること

 日本でも一部の観光系ニュースで中国人が大挙してやってくるというのを聞いているかもしれませんが、中国では明日から国慶節という連休に入り、今年はいつもより多い8連休となります。にしても中国人が大挙してくるって、「馬肥ゆる秋」じゃないけど時期的に匈奴みたいだ(´・ω・)
 折からの円安で自分の会社でも日本へ行く予定の中国人が多いと聞いています。何気に自分の部屋の大家もこの前家族と一緒に日本へ行ったと話しており、日本旅行が安近短みたいな感じで中国人に浸透している感じです。何となく、昔の香港旅行みたいな感じもして、日本の香港化ともいうべき郷愁も覚えていますが。

 さてそんな連休の自分の予定はというと、この時期どの中国の観光地も中国人がたくさんいるので帰っていきたくなく、例年通り上海にとどまり自転車こぎながらプラモ作る予定で既にいくつかキットも購入しています。ただそれとは別に月一のロボット記事も書かなきゃならず、これに関しては既に資料集めも終わってて多分明日中に終わらせられる自信があります。
 このロボット記事のほかにもこの連休中に片付けようとしているものとして、倭寇に関する特別記事も一気に書き上げる予定です。こっちなんか半年以上資料集めしていて既にスタンバイ状態にあり、一気に書き上げて家にたまるものを吐き出す予定です。もっともこうして宣言しないとやらずにさぼりそうだからあえて書いているのですが。

 このほかゲームはちょうど昨夜に「龍が如く極」をクリアしたので、続編の2も購入済みなのでそのまま始めるか、別に買ってある「イース9」をやるかで悩んでいます。なお「龍が如く極」では、どうもアイテム欄の管理でバグがあるらしく、しょっちゅう装備品の表示がおかしくなってフリーズしていました。
 フリーズするくらいならゲームを起動すれば何とかなるのですが、どうにもならずに非常に困ったのが「ハイパーローハイトタイヤ」バグでした。このアイテム、ゲーム中のミニ四駆(ポケサー)に使うパーツなのですが、何故か防御装備品欄にいつの間にか入ってしまっており、当然ながら装備はできず、捨てようと思っても捨てられず、ならアイテム倉庫に預けようとしたら手元からは消えず、倉庫内に移そうとするたびにハイパーローハイトタイヤが倉庫内に増殖するという、ドラクエののろいの装備のような恐ろしいバグが発生しました。結局これ解決できず、無駄に増やさないようにしながらずっと持ち歩き続けそのままクリアまでこぎつけました。マジ困った(´・ω・)

 なお「龍が如く極」の感想としては、以前にクリアした7ほどはさすがに面白くはなかったものの、それでも十分遊びごたえのあるゲームだったと思います。戦闘が思ったより面倒くさくて爽快感に欠けるところはありましたが。

 にしても8連休はマジ長いな。ほかに研究することあったら予定に加えておこう。

2025年9月28日日曜日

日本におけるネパール人の犯罪報道は何故あまり見ない?

 今日は中国で出勤日だけど、特にそんな仕事多くないから家で冷房かけながら仕事してたら頭痛起こして夕方吐きそうでした(ヽ''ω`)
 関係ないけどかねてより頭痛が多いのは無駄に背筋が発達していて、ずっとマウスもってることから右腕がやや前側に偏って右肩付近で血管を圧迫しているせいじゃないかと思って肩のストレッチをやり始めたらなんか血行が急に良くなった気がします。その代わり、これまで体中にあった血栓が急に全身を巡るようになり、不規則に左人差し指根元など節々が痛むようになり痛し痒しです。

 話は本題ですが、今日本で最も主要な政治トピックとしては在留外国人、特にその犯罪でしょう。犯罪率自体は日本人と比べて極端に高い気はしないのですが、やはり報道で外国人が犯罪を犯したとみると、同じ犯罪でもヘイトが強いというか無駄に憎悪を駆り立てることとなります。また痴漢犯罪でも、日本人がやってもニュースにはなりませんが外国人だったらニュースとして報じられやすく、この点でも外国人犯罪報道が目立ち、体感治安が悪化する悪循環が広がります。

 外国人として中国で長年過ごしならプラモを作り続けている私に言わせると、日本で犯罪を犯している外国人はごく一部であり、大半の外国人は日本社会でルールを守りながら過ごしてるのに一部を全体のように見られて白眼視されるというのはあまりいい環境とは思えず、外国人犯罪への対策は必要であるものの、必要以上にヘイトが高まる状況は良しとみていません。
 なのでこうした偏見を払しょくできる方法はないかと考え、やはりデータをしっかり見せて「みてごらん(´∀`*)ウフフ」と安心させるのが一番だと思ったのですが、その際にふと、「あれ、なんかネパール人の犯罪報道はあんま見ねぇな(;´・ω・)」という事実に気が付きました。

<国籍・地域別在留外国人数(2024年6月末)>
(1) 中国             844,187人 (+22,349人)
(2) ベトナム        600,348人 (+35,322人)
(3) 韓国             411,043人 (+     887人)
(4) フィリピン     332,293人 (+10,247人)
(5) ブラジル     212,325人 (+     485人)
(6) ネパール     206,898人 (+30,562人)
(7) インドネシア   173,813人 (+24,712人)
(8) ミャンマー     110,306人 (+23,760人)
(9) 台湾              67,277人 (+  2,614人)
(10) 米国              64,842人 (+  1,434人)

 以前に留学生数を調べていた時に、中国、韓国、ベトナムに続く形でネパール人が多いという事実を知ったのですが、現在でもその傾向は続いているようで、その在留人数は6位で、絶対伸び数ではベトナムに次ぐ2位となっています。
 ちなみになんで急にネパールに気づいたのかというと、昨日カレー屋に行ったらパキスタン人の店員に携帯画面をみられて「日本人なの?」と聞かれて肯定した後、「日本のカレー屋はインド人、パキスタン人ではなくほとんどネパール人が運営してるよ」という無駄知識を披露したのがきっかけでした。

 話を戻すと、以上のようにネパール人は既に堂々たる人数が日本に在留しているのに、日本の外国人犯罪報道を思い起こすと以前は中国人が多かったのに対し、近年はベトナム人、クルド人が一番多くみるような気がします。フィリピン人もたまに見ますが、それらに比べてネパール人はなんか極端に見ない気がして、この辺どうなのお持ったわけです。

<2020年来日外国人の検挙状況>(警察庁)

 実際にというか、少し古いデータですが警察上のでいたーを見ても、ベトナム人が全体の1/3、中国人が1/4を占めるのに対し、ネパール人は3.0%で約1/33と、その在留人数規模からすると確かに犯罪を起こす率が低いような気がします。これは一体何故(。´・ω・)?
 っていうか自動車窃盗でスリランカ人多いな(;゚Д゚)

 ネパール人には犯罪者が少ないのかと言えば、そこまでは言い切れないと思います。犯罪目的で日本に入国する人が少ない、もしくは入国前の時点で犯罪しそうな人がきちんと審査されて排除されている可能性もあります。またほかの国の人と比べても日本社会に溶け込みやすい文化的傾向もあるかもしれません。
 何が言いたいのかというと、こうした国籍別の犯罪発生率の差から、一体何がこの差を分けているのかという要素を追うことが外国人犯罪を減らす大きな手立てになるのではないかと思うわけです。たまたまかもしれませんがネパール人がほかの外国人と比べても犯罪発生率が低いことを示唆するデータもあるのだし、ネパール人がほかの国、特に中国やベトナムと何が違うのか、この辺を追うことが治安の向上、そして偏見の撲滅につながるかと思え、もっと真剣に追跡すべきじゃないかと言いたいわけです。我ながらいいところに目をつける( ・´ー・`)

 なおネパール人の犯罪報道が本当にないか調べてみたところ、以下のニュースがヒットしました。


 毎度くそ長くてセンスのかけらもない埼玉新聞の見出しですが、この記事は文字通り目を引きました。なんでも、ネパール人とインド人の男性数名が給料として配る現金を持ち歩いていた経営者男性を襲ってその金を奪おうとしたのですが、その際に目潰しとしてスパイスを顔面に塗ってきたそうです。「普通に催涙スプレーとかでいいじゃん(;´・ω・)」などというツッコミもさることながら、ネパール人とインド人というスパイスにおけるゴールデンコンビのタッグによるスパイスクライムに、何故か心動くものがありました。彼らやはり、なんにでもスパイス使うんだなと妙に納得するし。

2025年9月27日土曜日

タクティクスシリーズのリメイクは信用できない

新生FFT──ファブル過ぎると────話題に──(ガハろぐ)

 ゲーム記事連投となりますが、先日発売されたファイナルファンタジータクティクスのリメイクが評判悪いようです。上のまとめ記事にもありますが無意味な長線こと「――」がセリフのそこかしこに加えられ、まるで殺し屋のファブルがしゃべっているようだと揶揄されています。元々この作品、味のあるセリフ回しが人気の源泉だったというのに、確かにこれでは一言一言が間延びしている感じに見えて読んでてテンポ悪く感じます。何考えてこんな改悪を許したのか見ていて不思議に感じるほどですが、その一方で「ああやっぱり……」と思う節もありました。
 というのも、FFタクティクスを含めタクティクスシリーズはリメイクする度に改悪作品と呼ばれるからです。

 実際に遊んだことはないのですが、これまでに出ているFFタクティクス、タクティクスオウガのリメイクはどれも評判が悪いです。初出の作品は高く評価されており、だからこそこうしてリメイクも出されるのでしょうが、PSPでFFタクティクスのリメイクが出た際には遊びやすくなってそうだしやってみようかなと思ったところ、なんかシステム周りが無駄に弄られて面白さが半減と書かれていたので止めました。
 同じくタクティクスオウガも、遊んだことはないけどストーリーが面白そうなのでリメイクやってみようかと思ったところ、レベル管理周りでこちらも派手におかしくなってゲーム自体が若干破綻していると聞きやめました。

 こんな具合に両作品ともにリメイクでは、ただUIとかを良くしてくれるだけでいいというのに、余計な要素を付け加えて無駄に評判を落としています。だからこそ今回のFFタクティクスのリメイクも、またなんかやらなくていい作業して評価下げるのではと思っていたら案の定という結果で、ぶっちゃけ子のリメイク担当した人はどうかしてんじゃないかとすら思います。


 などと思っていたらドラクエ7の次出るリメイクでなんと、この作品のアイデンティをなしていると言ってもいいレブレサックのイベントを削除したとのことです。これも正気を疑うような判断だと思え、なんかスクエニのリメイクはロマサガ2では大いに名を挙げたものの、やはり信用できないなと思えてきます。

ドラクエは外伝を作ればよかったのでは?


 上のまとめ記事で近年プレイヤーの高齢化、新規層未加入が取りざたされているドラクエシリーズについて、その世代交代がうまくいなかった以下の三つの理由を挙げています。

・開発期間の長さ(続編リリーズまで長い)
・リメイクの微妙さ(スーパーファミコン時代はよかった気がする(´・ω・))
・デザインの固定ぶり(鳥山明デザイン)

 リメイクに関してはPS以降に出たものは遊んでないため口を挟む立場ではないものの、ほか二つについては全く同感です。特にキャラデザが鳥山明風の作画で統一されていたのはドラクエのアイデンティティとなってはいたものの、新規層の取り込みでは明らかに障害になっていたと思います。その鳥山明も、後年のシリーズでは主要キャラだけ描いてほかはモンスターを含めデザインしていなかったとされており、この点は初期のシリーズと比べるとかなりマイナスであった気がします。

 私個人の見方としては、ドラクエは「ホイミで回復する」、「ラーの鏡で正体を現す」などお約束要素をきちんと残すことで旧来のユーザーを大きく保護できたと考えており、この点はすごく賢かった気がします。しかしFFシリーズと比べるとゲームデザイン面で革新性が低く、キャラクターも前述の通り鳥山風デザインを維持し続けたことで、新規ユーザーを取り込めず、いわゆる「あらゆるジャンルはマニアが潰す」の通りに間口を自ら狭めてしまっていたとも感じます。

 であれば一部のFFシリーズのように、FFの要素を持っているけどやや毛色の違った外伝作品とかを出してみればよかったのではと思う節があります。一つの例と言えるのはサガシリーズで、これなんかレベル制でないなどFF2のデザインが色濃く残され、FFから派生してその後独立した人気シリーズとなっていきました。
 ドラクエでもこんな感じで、ドラクエの要素を一部利用して、特にデザインを一新させた本シリーズとは別の外伝シリーズを出して、ゲームデザインも大胆に変えた実験作とかを出せばどうだったのだろうかという気がします。こうした実験作が人気を得れば別にシリーズを立てればいいし、だめでも本シリーズに接触する新規ユーザーを取り込むきっかけにしていたらと素人っぽく思います。

 もっともドラクエも「モンスターズ」シリーズをはじめ派生作は作ってるしそこそこ人気も得ています。しかしそれら派生作品もやはり鳥山デザインの呪縛を受けているように思え、FFが7で天野絵から脱却したように、新進のデザイナーに思い切って任せてみる冒険をやらなかったのは大きなマイナスであった気がしてなりません。今からでも遅くないし、鳥山明も亡くなっているので、キャラデザを大きく変えて一本出してみたらどうかっていう気もするのですが。
 なら具体的に誰がいいか。自分だったらニビンベンこと弐瓶勉氏が出てきたら即買います。もっとも弐瓶氏がデザインしたらそれはもはやドラクエとは言えないような、東亜重工とケイ素生物が出てくるハードコアな作品となってるでしょうが。

小泉陣営のステマ工作について

 昨日の記事で「総裁選マジつまんねー( ゚д゚)、ペッ」っと言っておきながらですが、文春の小泉陣営のステマ工作を見て俄然興味が湧いてきました。結論から言えば、もうこれで彼の目はなくなったと断言できるでしょう。

 ステマ工作の中身とかについては細かく触れませんが、恐らく身内からのタレコミでしょうがこうもあっさりばれる時点でお粗末この上なく、また米国のトランプ政権や兵庫県知事の問題をはじめ、ネット上の世論工作の弊害が現在進行形で起きているこの最中で、政権の中枢にいる人物が意図的にステマ工作をやっていたというのは議員辞職物の失態だとすら思います。仮に党員投票を既にある程度稼いでいるとしても、もし総理になったらこの問題をいくらでも蒸し返せるという弱みを抱えることとなり、次の選挙にも響くことを考えるともう議員票も伸びないだろうというのが上の予想の根拠です。

 その上で、何となくこんなお粗末なことをやってのけるあたり、ほかにも叩けばほこりが出るんじゃないのこの人と疑っています。可能性があるものとしては、先の参議院選でもステマ工作をやってたのではという疑いで、もしこれも仮に証拠やタレコミが出たら、自民党そのものへの批判が劇的に広がる可能性もあるのではないかという気がします。

 私自身、ネットを使った選挙活動は貧乏議員が有利となり、金満議員には不利となって、選挙における資金力方面の公正化につながるとしてもっと広げるべきだという立場にあります。でもって現在の選挙法におけるネット規制は厳しすぎると思え、この辺でも緩和が必要という立場を取っています。
 然るに、今回のような堂々とステマ工作をやってしまう人間が出てきたとなると、逆に規制を強化しなければという考えに傾いてしまいそうです。少なくとも民間企業には既に禁止しているように、政治家に対してもステマは今後一切禁止で、やった場合は被選挙権停止または選挙活動の限定などのペナルティをつけるのが次の国会で求められる対策でしょう。

 ぶっちゃけ、小泉氏に関しては今回の総裁選のみならず、次回以降でももう目をなくしてしまったのではないかという気がします。すでに何度も総裁選に出馬して落ちてますし、そこへきて今回のずるがしこい工作ぶりからして、政治家としては続けられるかもしれませんが「将来の総理候補」としてはもう終わった気がします。

2025年9月25日木曜日

総裁選の公約を見る必要はあるか?

 現在総裁選真っ最中の自民党ですが、正直言って各候補の発言とかはあまり興味がありません。基本的に総裁選の最中の演説は支持を獲得するためのもので耳障りのいいことしかみんな言わず、肝心な部分には触れないのがお約束です。また支持を得るための物であり、事後に検証されることもほとんどないため、実現性を無視したこともみんな平気で言います。
 恐らくもう誰もが忘れているでしょうが、現総理の石破氏も総裁選では地方再生とかを口にしていたものの、就任後に関連する政策や対応は自分が記憶する限り何一つとっていません。

 この点についてメディアもだらしないというか、各候補の本音に迫るようなきわどい質問を投げるような人もいなければ、過去の発言や政治姿勢から総裁に就任した場合にどうなるかについてもあまり検証しません。なので総裁選中の発言は就活生と企業側の説明のように嘘八百にまみれた内容なので、いちいち読むだけ無駄だとすら内心思っています。

 ただ唯一例外と言っていいのが、事後に発言を撤回した内容です。たいてい調子に乗り過ぎて支持を失うような発言をした場合に候補は撤回するのですが、こうした内容ほどある意味その候補の本音に近い意見であることが多いように思え、この撤回した発言こそがその候補が本当にやりたいことである確率も高いような気がします。
 まぁいい政治家っていうのは、こういう失言をしないっていうのも資質なんだけど。

 その上で若干ネガキャンが過ぎるかなと思いつつも、高市氏に関しては何かやりたい政策とかそういうものは一切なく、自民党内における安倍派の復活以外何も考えていないのではと思う節があります。なんか一部では移民問題で強い態度を取ってくれそうだなどと期待する人もいますが、恐らくこの問題についてもそもそも関心がないような気がします。
 一方、自分が推す林氏は先の「撤回する発言にこそ本音が出る」というのに照らすと、石破政権を支えるのは本当は嫌だったんだろうなって気がします。総理への布石か岸田氏の指示かはわかりませんが、嫌な仕事でも一応ちゃんとやるあたりは自分の中でプラスです(∩´∀`)∩

2025年9月24日水曜日

今ロシアは何されたら一番嫌か?

 今日のドジャースの試合を見て、「必敗リレー」、「敗北の方程式」という単語が浮かびました。なお、エンゼルスは4対8でロイヤルズに敗れています。

 話は本題ですが今もなお続くロシアとウクライナの戦争ですが、このところはウクライナ側によるロシアの石油施設への攻撃が奏功し、ロシア国内での石油不足が顕著となってきているそうです。ただ致命打と言えるほどにはなっておらず、今年の冬もこの戦争は続くことは確実でしょう。
 如何にしてこの戦争でウクライナに勝たせてロシアを任せるかは日本にとっても重要なだけに、ロシアを困らせるにはどうすればいいのかとこの前思案しました。そこで浮かんできた案は三つあり、以下順次説明していきます。

1、日本が北方領土に攻め込み占領する
 「日本はロシアとは平和条約を結んでおらず、今のなお戦争は継続中」、「不可侵条約も結んでいない」、「ムネオハウスのあるところはすべて日本の領土だ」などとロシアっぽく身勝手な主張を掲げ、北方領土へ突如攻め込み占領し、ロシアに二面作戦を強いるというのがこのプランです。
 言うまでもないですが考えただけで、実現の可能性は全くありません。日本には不戦憲法もありますし、また国民世論も許さないでしょう。しかし二次大戦の雪辱を晴らせるものなら晴らしたいし、もしやるってんなら自分も攻撃隊に志願するつもりです。

2、ロシア国内外で分裂工作を仕掛ける
 すでにウクライナ戦争にかかりっきりのため、アゼルバイジャンやカザフスタンなどを筆頭にこれまでロシアの影響力が強かった周辺国でロシア離れが起きています。うまいことこうして離れた国々に対しトルコが影響力を強めていますが、こうした周辺国以上にロシアにとって離脱が嫌なのは、ロシア領内にある少数民族自治区でしょう。
 かつてのチェチェン紛争なんかではロシア国内でもテロが頻繁に起きるほど、ロシアにとってもこれらの地域の統合は長く続く問題です。ただそのチェチェンは現在の首長のカディロフが親プーチンなためかつてと比べると分裂運動は激しくありません。

 前述の通り、ロシア国内の少数民族が分裂運動を起こすことがかねてよりロシアの悩みの種であるだけに、それら独立運動を資金面などで応援することがウクライナに利することになると思います。ただかつてのタリバンのようにテロリストの育成となり、その刃が将来こちらへ向かってくる可能性もあるだけに、こっちもまた実現性は低いでしょう。

3、ルーデルを現代に召喚する
 もはや説明不要でしょうが、独ソ戦において超人的活躍を果たし、「たった一人で一個師団に相当する」と言われ、「一個師団で足りるか?(;´・ω・)」と疑問符が付けられたルーデル閣下をこの世に呼び出すことができれば、マジでロシアにとってこれ以上ないくらいの恐怖を与えることができるでしょう。
 何せ本人も右足失って入院した際に泣きながら「ソ連を叩けないのが辛い(´;ω;`)ウッ…」と嘆き、勝手に病院抜け出してロシアの地上部隊を攻撃するくらい筋金入りのロシア嫌いなのだから、この世に召喚することができた暁には頼まなくてもロシアを攻撃してくれることでしょう。それこそルーデルも設計アドバイザーとして開発に係わった退役間近のA-10を米軍からかっぱらってきて、ロシアの戦車部隊を一瞬で溶かしてくれるくらいは期待してもいいはずです。

 こちらも実現可能性は非常に低いものの、ロシアに対する打撃は下手な分裂工作以上に確実にでかいはずなので、黒魔術師とか呼んでタイムスリップさせるか、反魂の法使える高僧とか呼んででもチャレンジするべきです。高野山とか比叡山とかにそういうことできるお坊さんとかいないだろうか(;´・ω・)

2025年9月23日火曜日

少年漫画界の生きる伝説

 確か夏目房之介氏だったと思いますが、「らんま1/2」などの作品でおなじみの高橋留美子氏について、「あの手塚治虫でさえキャリア中期には少年漫画ではあまりヒットを飛ばせなくなっていたのに対し、何十年にもわたり少年漫画作品でヒットを飛ばし続ける高橋留美子氏は異常すぎる」と言った評論を昔見て、至極至言だなと思ったことがありました。

 漫画界ではまぐれでヒット作が1本出ることあっても、2本以上ヒット作を出すのはかなり稀で、2本出た時点で大物とみなされるようです。言うまでもなく高橋氏はこの基準をとっくにクリアしていますが、それ以上にこの人が異常なのは少年漫画というフィールドで常に売れ続けている点でしょう。
 基本的に少年漫画というのは、いくら大物漫画家と言えどもずっと売れ続けることは非常に難しい分野です。何故かというと主な読者層が小中学生であり、彼らは年とともに成長し、価値観が変わっていくため、以前の作品で虜にしても後年の作品でもファンで居続けるとは限らないからです。加えて、漫画家自身も年齢を重ねることで感性が変わっていき、かつては子供に受け入れられた作風が時代の変化により子供に受け入れられなくなり、人気が出づらくなる傾向ははっきりあります。

 先に挙げた手塚治虫も然りで、キャリア中期におけるスランプ期には当時流行っていたスポ根物が理解できず、また旧来の作風も古いとみられて深刻なくらいに売れなかったそうです。そこから「ブラックジャック」などターゲット年齢層を従来からやや引き上げた作品を出すようになり再びヒットを飛ばすようになりましたが、漫画の神様ですら少年漫画界では第一線に居続けることはできませんでした。
 また「ドラゴンボール」の鳥山明についても、「ドラゴンボール」連載終了後に出した短編作品はそれまでの作品と比べるとあまり売れませんでした。私個人の目から見てもそれら短編作品は世間の評価もあまり高いように思えず、いくつか映像化されたものもありましたがほとんど話題にならなかった気すらします。

 このようにかつて少年漫画作品で売れた作家も後年では売れなくなり、大体ほとんどの作家が再起を期して青年漫画分野へ移行するのが常です。ジャンプの作家なんか「思い出補正」を狙ってか、「キン肉マン」や「マキバオー」をはじめとして、かつて人気だった少年漫画作品の続編を、年齢が上がった当時の読者向けとばかりに青年誌で連載するパターンが多いです。商業戦略的には間違っていないし実際それで売り上げも得られているようですが、もはや新しいヒット作品を作れないことを暗に示しているようなので見ていて物悲しくなることが多いです(´;ω;`)ウッ…

 それなのにと言っては何ですが、冒頭でも語ったように高橋留美子氏はもはや半世紀近くも少年漫画の第一線で人気作を飛ばし続けています。っていうかこち亀は別格として半世紀近くも少年漫画界に身を置いていること自体が脅威以外の何物でもなく、それでいてヤバいくらいヒットも出し続けているのですから、もはや生きた伝説みたいなもんでしょう。
 しかもこの人、むしろキャリア初期に青年誌で「めぞん一刻」も連載しており、こちらでもヒットを生んでいるあたり底知れないものがあります。個人的には「人魚シリーズ」が昔から好きだったので、むしろ青年誌でメインに書いていたらどんな作品を作っていたのかというのが気になるくらいです。

 そんな具合で急に高橋氏に浮いて気になりだしたのでこの前さっき上げた「めぞん一刻」と「人魚シリーズ」を買って読んでたりしたのですが、一読して感じたことはどちらも30~40年前の作品にもかかわらず、一切古臭さを感じなかったという点です。むしろ比較的最近書かれた「主任 島耕作」の方が絵柄や表現が少し古いなと感じたほどでした。
 私が思うに高橋氏が持つパワーの源泉はここにあるというか、あまり時代や社会の価値観変化の影響を受けずどの世代、時代においても普遍的に読みやすい絵柄や作風をしているような気がします。実際にというか英語圏でも高橋氏の作品は受け入れられやすいそうで、こういった「どこでも誰にでも受け入れられる」普遍性をかなり初期の段階で確立していたというのが大きかったのではないかと思います。こんな人、恐らく今後はもう出てこない気すらしますし、歴代漫画家で十傑を選ぶとしたら確実に入ってくる人でしょう。

 関係ないけど十傑と書くとやっぱ例の十傑衆が真っ先に浮かんでくる……。

2025年9月21日日曜日

映画「731」に対する中国の反応

 この週末は気温も下がって天気も良かったので、部屋からほとんど出ずにずっとプラモとゲームをして優雅に過ごしました(´∀`*)ウフフ


 で、作ったのがこのキングタイガーことタイガー戦車タイプ2です。一応、Mengのデフォルメ版のキットなのですが割とプロポーションよく、角度によっては通常版のキットに見えなくもないです。


 接着剤いらずのキットですが製作中に車軸一つを折ってしまうミスをやらかしたりしましたが、全体としては前のデフォルメ版3号戦車よりはパーツ整合性がよく、楽しく作れました。


 それで話は本題ですが、先週木曜日から日本でも色々報じられている731部隊を取り上げた「731」という映画が中国で公開されました。この作品の公開以前からも「南京照相館(南京写真館)」という南京大虐殺をテーマにした国威発揚映画が人気を博していたことから、昨年相次いだ日本人襲撃事件もあり、中国における在留邦人に対する暴行事件などが増えるのではないかと懸念されていました。

 先のリンクにある通り私は「南京写真館」については既に見に行っており、映画単体としてよくできているし面白いと素直に感じました。そんな私ですが今回の「731」に関しては公開前から現在に至るまで見に行こうという気は全然なく、ほとんど毎週映画見に行ってて今週はほかに見たい映画もあるわけでもないにもかかわらず、見に行くことはありませんでした。
 一体何故「731」を見に行く気がないのかというと、単純にあらすじとか見ても面白そうに感じなかったからです。「南京写真館」の方はキービジュアルとか南京市の写真館で隠れ潜むというあらすじが面白そうだと感じ、何より上海ロックダウンを経験していて外の出れない苦しさを体験していることもあり、この映画ではその辺がどう描かれるのだろうかという点で興味がありました。

 それに対し「731」の映画紹介とか見ていると、731部隊を例に日本の残虐さがどれだけひどかったかなどと言うアピールが強く、その残虐さをどのような筋立てで見せようというのかがあんまり伝わってこず、キービジュアルを見ていても魅力を覚えませんでした。10月の連休中によっぽど暇だったら見に行こうかとは思いますが、現状はそんな感じであまり乗り気じゃありません。

 では実際に見た人たちの反応はどうか。まず大衆点評というウェブサービスサイトの批評を見るとものすごい長文で10点満点をつけて絶賛している人が多く見られました。大体どれも日本はどれだけ残虐で世界に害をなしてきたか、この映画はそれらについて大きく振れているなどいったことが延々と書かれてあるのですが、よくよくみると映画そのものの内容についてはあんまり触れていないというのが多かったです。
 低いスコアをつけるレビューも見られましたが、友人によると大衆点評はサクラレビューも多いから、好評価レビューが多くてもあんま信じるなということでした。でもってその友人に勧められた批評サイトの豆評を見てみると、こっちは「期待外れ」っていう意見が圧倒的に多かったです。

 豆評の評価が低いレビューの具体的内容を見ると、まずストーリーが悪く、ロジックからしておかしいというものが目立ちました。時代考証も同様に悪く、この点でしっかりしていた「南京写真館」とは雲泥の差と書く人もいました。
 そして俳優の演技に関しても低評価が多く見られます。「南京写真館」なんかは私が見ていてもみんなすごくいい演技をしていたと感じたのですが、それと比べるとこの「731」では「コメディじゃねぇんだよ!」という厳しい意見すら見られます。

 一部引用すると、「731部隊の悪行はありのままに表現すべきであり、娯楽になどしてはならない」というかなり怒りのこもったレビューも見られました。これに限らず、全体として「もはやコメディア映画」などと評価する声が多く見られ、いわゆる反日ドラマ的なわかりやすい悪役が正義役に成敗される的なちゃんとしたら歴史ドラマとするならあり得ない展開ぶりを批判する声が目立ちます。
 「俺は愛国者だ」という前置きを踏まえながら「だがこの映画は大きな期待外れだった」と続くレビューが多く、ぶっちゃけ豆評のレビューではこの映画の良いところを探し出す方が難しいくらいでした。

 私はこの映画が当初予定の7月から公開延期になったことについて当時、中国政府の日本への気兼ねとか国民感情とかそういうのではなく、ただ単に映画内容が歴史考証とかで問題が多かっただけではと書きましたが、今こうしてレビューを見ているとやはりこの通りだったような気がします。このまま低い評価が続くのであれば10月にも入ればすぐに忘れられそうなので、あんま日本にいる人はこの映画について気にする必要はないのではとも思います。

 なおこの映画を批判する批評の中には、「この映画は日本人の残酷さ、中国人の心強さを表現しきれていないヽ(`Д´)ノプンプン」というのもあって、「そういう見方もあるのか( ゚д゚)ハッ!」と思わせられました。

「中国の景気悪化=中国企業の弱体化」ではない

 このところ景気が落ち込み始めている中国は数年内にさらなるどん底に落ちるという予想をかねてよりこのブログで展開していますが、ここ数ヶ月の上海や国家統計データ状況を見ていて、こうした予想は確実だという意識を強めています。ただその一方、今後中国の経済が破綻して中国の効力は落ちるものの、中国企業の勢いが弱まるかと言ったらそうではなく、今後も世界で勢いを増し、国際市場において日系企業をより淘汰していくだろうと見込んでいます。

 こうした見方を理解する上でいいモデルケースは、「失われた10年」こと1990年代におけるトヨタです。90年代当初のトヨタは「トヨッタ♪」という音声流れる素朴さあふれるCMをまだ展開しており、また実力はあるけど本社が地方にあって価値観がやや閉鎖的だなどと「田舎大名」とも呼ばれていました。
 しかし90年代、特に1995年に「世界のヒロシ」こと奥田碩氏が豊田家以外で初めて社長に就任して以降は急激にグローバル化路線を広げ、それまでやや米国に偏っていた国際販売を一挙に世界中へと広げ、今日の「世界のトヨタ」を築ぎあげました。はっきり言えば奥田以前と以後でトヨタは全く別の会社です。

 この間、日本国内は前述の通り「失われた10年」でどの大手企業の業績も悪化し続け昔日の勢いを失っていきました。伸びていたのはデフレの恩恵を受けた小売系、特に飲食系くらいで、小売でもダイエーなんかは破綻しました。
 では何故日経済が悪化していたのにトヨタはでかくなり続けたのか。結論から言えば国内市場が落ち込むのを尻目に海外市場で稼ぐようになったからです。トヨタはこの間、国内市場でもシェアトップを維持し続けていますがそれ以上に海外売上高を拡大し、田舎大名から世界のトヨタへの華麗な転身を決めています。

 こんな具合で、今後中国経済が破綻するとしても、海外で稼げる力のある中国企業は失った国内売上以上に海外売上を稼いで拡大を続けることでしょう。むしろ今見ていると有力な中国企業ほど国内市場の先行きをにらんでか、海外現地生産拠点を設けたりするなどグローバル展開に熱心であるように見えます。中国政府もこうした動きを応援しており、製造業に関しては恐らく今後中国国内の雇用は減るでしょうが企業の海外展開が加速するでしょう。

 でもって、こうした中国企業の海外攻勢を受け、既に海外市場のシェアを削られている日系企業はさらに打撃を受けることになると思います。主な業界としてはやはり建機が一番割を食うように思え、自動車も新エネルギー車のシェアが広がるにつれて既存燃料車でも日系のシェアが削られると思います。電池に関してはもはや言わずもがなです。

 何となく中国経済破綻を期待したうえで、「これでまた日系の天下が来る」などと述べる人をネットで見るのですが、そんなのははっきり言って幻想です。国家経済が悪化するとしても、その国籍の企業の業績が悪化するとは限らず、むしろ国内の不足分を国外で埋めようと海外展開を加速するきらいすらあるため日系は余計苦境に陥るとみるべきでしょう。中国経済の弱体化を中国企業の弱体化と同一視することはかえって危険です。
 昔から言っていますが、敵失を期待するような連中には勝利など来ない。

2025年9月20日土曜日

日銀のETF売却に対する見解(・∀・)イイネ!!

 各所でも報じられている通り、昨日日銀の植田総裁がETF、つまり主に安倍政権時に株価浮揚のために市場から日銀が買い集めた株式を今後売却していく方針を示しました。売却額は年3300億円とし、現在の保有残高からすると全部売り切るまでには100年以上かかるというアナウンス付きでした。
 これを受け日経平均は一時大幅に値下がったものの、その後は冷静さを取り戻し、終値では前日比257円安で45000円台も保つなど大きな混乱には至りませんでした。

 結論から言えば見出しに掲げている通り「(・∀・)イイネ!!」というのが本音で、今回の件で植田総裁に対する信頼感が強く増しました。

 まずETFというか日銀が異常なほどに上場企業の株式を持つことについて、国家による市場統制が強まり市場の自主性が損なわれる懸念を2021年にも記事化しています。特に一番のデメリットとしては株主が日銀となることで各民間企業への株主統制が弱まり、コンプライアンスなどの方面で企業経営に悪影響が及ぶことを懸念していました。それ以上に、準政府機関が民間企業の大口スポンサーであり続けること自体が異常なのでこうした状況から早く脱すべきだと思うものの、一度に売却したら株価が大幅に下落する懸念があり、出口戦略をどうするかということを前から気にしてました。

 そこへきて今回の植田総裁の発表ですが、異常な状態から正常な状態への一歩を出す上ではこれ以上ないくらい最高な判断、対応だった気がします。「ETFを減らしていく」という方針を出すこと自体が難しいのですが、それを「全売却まで100年かかる」というセリフをつけることで影響を最小限に抑えることに成功しました。
 そもそも今の日経平均自体が過去最高を更新し続けるなど若干過熱気味というか、インフレ率を考慮しても上がり過ぎだと私も感じていました。市場に冷や水を浴びせて落ち着かせるためにも何かしらのアクションが必要でしたが、変に公定歩合を上げ下げするのではなく、今回のようにETF売却をちらつかせて冷まそうとするにはまさに絶好のタイミングと手段であった気がします。

 また株価も黒田時代から大幅に上昇しており、売却すれば現在企業から日銀が得ている配当金収入は減るものの、今売却すれば取得時との差額から大幅な株式売却益も入ってきます。もちろんもっと待てばもっと増えてたかもしれませんが、それを言ってたら切りないし、手放せるときにぱっと手放すのが次善でしょう。

 重ねて述べると、日銀が大量の株式を保有する現状こそが異常な状態であり、そこからの出口戦略に混乱なく踏み出せたのはまさに大きな一歩だと思えます。一部で指摘があるように、完売まで100年かかるというペースはあくまで「現状」の話であり、状況によっては今後さらにペースを増す可能性が高いと私は踏んでいます。植田総裁も、「絶対に曲げない」と言っているわけじゃないし。
 市場を見ながら売却量は増やしていくように思え、過熱気味の株価を抑えるうえでもそうした方がプラスだと私も思います。

2025年9月18日木曜日

警察、検察の無罪証拠隠避には罰則を

「園児を虐待」身に覚えのない逮捕…無罪判決に 「有罪のストーリーに都合の悪い証拠は出てこない」(withnews)

 詳細はリンク先の記事を見てもらいたいのですが、簡単に話すとある保育士が元同僚二人にはめられたことで園児を虐待したという冤罪をかけられ、約300日も拘留されました。裁判では無罪判決が下りたものの、その裁判過程で実は検察はこの保育士が無罪であることを示す、元同僚二人が彼をはめた証拠となるLINEのデータを捜査過程で取得、把握していたことがわかりました。
 にもかかわらず検察はその証拠について当初「ない」と嘘をつき、裁判過程で証拠の存在が明らかとなって裁判所から提出を要求されるまで出そうともしなかったそうです。言い換えれば、冤罪と分かっているにもかかわらず被疑者を起訴し、有罪へ持ち込もうとしてたわけです。

 こうした例は何もこの事件に限らず、かつての足利事件、そして比較的新しい大川原化工機事件でも、被疑者の無罪に有利となる証拠を警察や検察は把握していたにもかかわらず、敢えてそれらについて触れないどころか隠蔽しようとして、有罪へ持ち込もうとし、冤罪を起こしています。
 普通に考えれば無罪と分かる証拠があるのだから起訴自体しなくてもいいのに、わざわざ余計な手間かけて有罪に持ち込もうとする辺りはもはや「人を憎んで罪を憎まず」と言わんばかりの態度です。っていうか明らかに思考がヤバいとしか思えず、大川原加工機事件の警察、検察関係者などは一切捜査に係わらせるべきじゃないでしょう。

 そうした無罪の人間を敢えて有罪に持ち込もうとする捜査機関の人間を排除するため、前から思っていましたがこのような被疑者の無罪に有利な証拠を意図的に隠蔽しようとした警察、検察関係者に対しては、明確な罰則規則なり刑法を定めるべきじゃないかと思います。具体的には被疑者が無罪であることを示すような証拠を把握しながら隠蔽、廃棄した場合は懲戒免職、次第によっては懲役刑に課すくらいやるべきでしょう。
 恐らくこんなこと言ったら警察や検察は「現場の捜査員が委縮する」とか言いそうですが、こんなごく当たり前の行為をやれと言ってるのに委縮する時点でもう発想がヤバいとしか私には思えず、今後の冤罪を防ぐためにも、彼らの捜査の暴走を防ぐ罰則制度を設けるべきでしょう。

 冒頭の事件に関しても、警察は無罪と分かっていながら捕まえた男性を300日近くも拘留しています。約1年にもわたり自由が奪われるなんて、しかもそれが冤罪と分かっていながらやっていたと言え、これほど邪悪な人間を野放しにしていていいのかとすら私は思います。はっきり言えばそんな人間は死んでくれた方がマシで、さすがにいちいち殺すわけにもいかないだろうから、最低でも二度と捜査に係われないようにすべきというのが今日の意見です。

2025年9月15日月曜日

これから訪れるだろう中国企業の継承問題

 今日、何気なく中国人の同僚と今後の悲観的な中国経済の予想について話をした際、これまでこのブログで語ってきたことのほか、中国企業の継承問題もこれからぼつぼつ始まるだろうという見方を見せました。

 以前にも少し触れたことがありますが、現在の中国の大手民間企業の社長は基本的に創業者です。市場経済を取り入れる改革開放が本格的に始まったのが1980年代で、この時に20代とか30代で旗揚げして現在も経営を司っているという人が多いのですが、さすがに年齢的にもそろそろ交代というか継承を考えなくてはならない時期に来ています。
 香港企業の場合、基本的に分割相続で兄弟が三人いたらものの見事に三分割しちゃい、その後に兄弟間の骨肉の争いがおっぱじまるのが常です。それに対し中国はこの点一人っ子政策のおかげで兄弟が少なく、兄弟間で争い合うケースは比較的少ないというメリットがあります。

 ただその一方、兄弟はいないものの愛人はいるというケースがめちゃ多く、実際に息子に相続させた後で「私にも遺産くれるって言ってた(# ゚Д゚)」的に愛人が吠えてくる例が既に結構起きています。この橋をしたら中国人の同僚もめちゃ爆笑して、「日本人なのによく知ってるね(*´∀`)」と言ってくれました。
 仮に愛人が単独で居るならまだしも、愛人との間に隠し子もいたらこの手の相続はさらに揉める可能性が高いでしょう。最近はDNA鑑定で血縁関係もはっきりわかるだけに、大企業継承で内紛がこれからあちこちで頻発すると予想します。

 さらに付け加えると、平穏裏に継承ができたとしてもその子供の資質にも不安が残ります。いわゆる富二代というか戦国期を生き抜いた父親と比べると大半のケースではダウングレードとなることは確実で、そもそも才覚あるなら中国なら親の会社を引き継がずに自分の会社を立ち上げるもなので、今後の継承により中国企業の勢いはかなり落ちる可能性が高いとみています。日本でもダイエーなんかまさにそうでしたし。

2025年9月14日日曜日

次回の自民党総裁選に対する見解

 新しい冷房が来てから電源付けるだけでもマジ楽しいです。一瞬で室温も冷えるし音も静かだし、科学技術は人を幸せにするものだとかみしめています。

 話は本題ですが、政治ブログを名乗っておきながら石破総理の辞任とかにはあまり触れてきませんでした。理由としては参院選の結果からこうなることは時間の問題だったことと、次の総裁選に関しては候補がまだ出そろっていなかったことなどがあります。またもう一点問題があり、今回の総裁選は前回の参院選同様に争点が非常に少ないこともあります。

 もう多くの人が忘れていると思いますが、前回の総裁選での論点は事実上、「裏金が問題となった安倍派を復活させるべきか否か」にありました。復活派は言うまでもなく高市氏で、この高市氏に対し非安倍派が結集して妥協した結果として石破総理が誕生したと言っても過言ではありませんでした。麻生派のみ、石破氏嫌いで高市氏に入れたような気もしますが。

 それに対し今回の総裁選では、明確な争点がありません。強いて言えば支持率を高めて次回の選挙で勝てる候補、それと新たな連立相手が受け入れやすい総裁がいいということくらいでしょう。前回の旧安倍派の問題に関しては、先の参院選で旧安倍派議員が結構落選していることもあり、もはや復活派望めない状態にあることから争点にはならないと思います。
 この点は高市氏にとってはかなり不利な点だと個人的に思います。単純な獲得見込みの議員票が先の総裁選に比べて減ることもさることながら、安倍派復活の大義を掲げづらくもあります。

 またその支持層たる戦没者遺族会をはじめとする極保守派も、年数の経過とともに先細りが確実なこともあって、組織票として固いものの将来性はやや乏しいです。それ以上にこの人が総裁になった場合に予想されることとして、女性票が大きく減ることの方が影響としては大きいです。典型的な「女に嫌われる女」なだけに、この辺を他の議員がどういう風に見てくるかがポイントになる気がします
 ただ総じていえば、前回総裁選と比べると今回の総裁選で高市氏はその勢いが大きく落ちる結果になるのではないかと私は見ています。

 ではほかの候補はというと、先に挙げた女性票の取り込みではやはり小泉氏が一番強いとみられます。ただ同じ若手で小林氏もまた立候補しており、これで若手議員の票を互いに食い合うこととなることがどう転ぶかと言ったところです。仮に決選投票にどちらかが進んだら互いに応援するみたいな協定はあるのではないかと思いますが、小泉氏にしろ小林氏にしろ党員票をかつてほどには稼げなくなってきていることから、今回の総裁選ではやや厳しいんじゃないかという風に見ています。

 そこで残ってくるのが林氏と茂木氏です。前回同様に私の推しは林氏で今度こそ当選してほしいと陰ながら願っているものの、茂木氏も実績面では林氏に劣らぬものがあり、この二人のどちらかが少なくとも決選投票まで行くのではないかと思っています。
 ただどちらの候補にも言えますが、冒頭でも語った通り現在の日本は経済や社会面で比較的安定しており、国民が懸念している問題としては外国人移民問題くらいしかありません。ただこの問題は総裁選で触れると確実に死ぬ話題なためどの候補も語ることはまずしないため、政策面で差別化を図りづらい状況であるように思えます。

 強いてあげるとしたら税制が争点になるかもしれません。ここ数年、基礎控除の引き上げを除いて日本は増税一直線で財務省への批判も高まっており、ここで一服の減税をいずれの候補が口にすれば、財政と税制が大きな争点となっていくかもしれません。
 ただ私個人の意見としては日本は最低でもあと4年は増税をし続けなければならず、減税するとしたら4年後以降でなければならないという強い確信を持っています。その点を踏まえると、次の総裁に求められる資質としては増税を国民に納得してもらえるだけの説明力と、サンドバッグとなって耐えられるタフさの二つが特に重要なんじゃないかと思います。この点で私は小泉氏、小林氏には不安があり、高市氏に至っては論外で、やはり林氏、茂木氏の二人が主役になるのではないかとみています。

「島耕作」シリーズが何故評価されるのか

逢いたくて、島耕作(コミックDAYS)

 上のリンク先は島耕作シリーズのスピンオフ作品で、島耕作世界に転生したZ世代で島耕作マニアの主人公が初芝社員となって、ミッション形式で島耕作の偉業を陰ながら支えるという内容です。以前から作品について興味を持っており、完結していたこともあって先日の電子書籍のセール時に大人買いして読んだのですが、期待に違わず面白くて一気に読めました。
 元々、島耕作シリーズについては運転免許の合宿中の宿舎に読んではいたものの、当時置いてあったのは課長全巻と部長シリーズの前半だけで、私自身は島耕作マニアとはとても言えない存在です。ただこの漫画では課長以前の話が割とメインだったためそんなに影響はなく、また恐らく島耕作を知らなくてもある程度内容が理解できるよう把握されており、構成の妙が光る作品な気がします。

 それでこの作品を読んで感じたこととして、改めて島耕作シリーズの偉大さというか面白さに気が付いたような気がしました。現代においても比較的珍しいビジネス現場をメインとした漫画であることもさることながら、こうしてスピンオフが出るほど濃いキャラクターが多いというのも強みでしょう。
 特に「逢いたくて、島耕作」で出てくる今野輝常というキャラに関しては自分もかなり記憶しているというか印象の強いキャラクターでいかにもな人の足を引っ張ろうとするだけのヒール役として登場しながら、その後も何度も登場しては動静が描かれてたりします。なおこのキャラに限らず、関西弁を使うキャラは島耕作シリーズの中で大体嫌味なキャラクターになっており、読んでて自分は「なんかこの作者、関西人に恨みでもあるのだろうか(;´・ω・)」と思ってたりしました。

 その今野を含めてですが、今回このスピンオフ漫画を読んで気づいた点として作者の弘兼憲史氏はどのキャラクターも大事にする人だという印象を覚えました。前述の通り、いかにもぽっと出の嫌味なキャラクターですらその後何度も登場させるなど、使い捨てにすることがほとんどありません。後年に描かれた課長以前の話(平から係長までの時代)では、何年も前の課長連載時に出てきた上司系のキャラクターが再び登場したりしてそのキャラクターがより掘り起こされています。

 意外とこういう風にキャラクターを間隔を置いて再登板させるというのはほかの漫画では見られず、ひどいのになると「タフ」シリーズをはじめ、途中でいなかったことにされることも少なくありません。そうした作品と比べると島耕作シリーズはメインストーリーを進めつつ一人一人のキャラクターを大事に使っているように思え、この点がほかの漫画と一線を画しているから現代においても評価されているのだろうという風に感じました。

 もっともキャラクターを大事にする一方、退場(=死亡)させるときはすげぇ雑だという気もします。某キャラなんか自宅に飛行機を突っ込ませたりしており、最初読んだときはマジで笑ってしまったとともに、「もっと他に描き方あったんじゃないの?」という風にも思いました。

2025年9月13日土曜日

直接教えず気づかせる指導

 長い期間、傭兵の如くあちこちの会社を転々とし続けた私ですが、今の職場にはなんともう10年近くも働いています。転職時には友人から「もって半年だな(´・ω・)」とまで言われましたが、今じゃ立派な古株で、「社内で逆らっちゃいけない人」のトップテンには入っている気がします。
 ちなみに、このランキングのナンバーワンの人は秘書さん。

 そこそこ年紀を積んだこともあって後輩などにも指導する機会が多くなっているのですが、提出された報告書の添削や業務の進め方を指導する際、直接的に「こうしなさい」とは言わず、暗に自分が意図した方向に動かすように示唆させるだけにとどめています。あくまで示唆するだけなので思った通りに動いてくれないことの方が多々あるのですが、致命的なミスに繋がるもの以外はそのまま通させ、不完全ではあるもののクライアントが許容するであろう範囲で提出させています。

 なんでそんな回りくどいことをするのかというと、直接「こうしなさい」的な指導をすると定着が悪いからです。一体何故そのようにしなくてはならないのかという観点や理解が不足し、言われるがままにやるためなかなか覚えないし、覚えたとしても背景原理を理解していないので応用が利かないことも多いです。
 それに対し、示唆する程度にとどめて自分で正解に辿り着けたのなら、「いいテクニックを見つけた(・∀・)」みたいな感じでその後も率先してそうしたテクニックを使うようになるため定着がよく、またその業務テクニックを使うべきシーンと使うべきじゃないシーンの応用も比較的よくこなしてくれます。この辺、自分で見つけられるか否かというのがやはり重要だと思え、正解を教えるのではなく、正解に如何に自ら辿り着かせるかという指導を心がけています。

 この辺、ゲームの攻略にも言えますが、アクションゲームなどの操作テクニックをネットの攻略法で見るのに対し、プレイ中に自ら気づくのとではやはり違います。自分で見つけたほうがその後も活用しやすく、またプレイにおける喜びというか快感もデカいです。
 こう言ったことは仕事においても同じだと思え、仕事に対するモチベーションを引き上げるうえでも頭ごなしな指導は極力控え、私のレビューやチェック回数が増えることを覚悟で、やや消極的な指導を続けています。もっともたまに、「ここが新聞社だったら君に物投げてるぞ」と、無駄に新聞社がヤクザ組織みたいな脅しをかけることもありますが。

2025年9月12日金曜日

中国人に日本での就職を勧める日々


 上の記事で中国の労働人口の激減予測と就職氷河期について書かれていますが、最近マジで日本語使いの中国人に会うと、「お子さんは日本の大学に留学させた方がいいですよ」と確実に進めています。理由は一にも二にも就職で、日本の大学を出て日系企業に就職させる方が安全安心確実だからです。

 あんまり重ね合わせ過ぎてはいけないと思いつつも、マジで現在の中国は日本の90年代の生き写しであることにビビっています。時期的にも2025年の中国は1995年の日本と瓜二つで、実体経済はまだ楽観視した雰囲気があるものの、若者の就職面ではもはや完全に氷河期に入っており、さっきも中国人の友人とこの話題で話してました。
 天津に住むその友人によると、就職先がなく親と一緒に働く子供が多いそうで、タクシー運転手の家庭では昼は父親が、夜は息子が運転しているそうです。また情報系の大学を出て就職したものの、会社が倒産して父親の内装業を手伝うという息子もいるそうで、これはこれで親孝行な感じもします。

 とはいえ雇用が改善する兆しは一切見えず、また現在比較的活発な個人消費も、日本も95年当時はCDでミリオンセールがいくつも出るなど歴史的にも最も個人消費が活発でした。これらが暗転したのは97年のことだったので、中国も2027年あたりで実体経済が一気に落ち込むのではないかと予想しています。
 なお中国の個人消費を支えているのはやはり淘宝ことネットショッピングです。これがあるからどんな地域にもいつでも商品を手ごろな価格で売ることができるのですが、その選定として異常に低い運送料があります。もし仮に今後運送料が高騰したら、全商品の価格に上乗せされ個人消費が冷え込む可能性もあるのではと危惧しています。

 話を元に戻すと、諸悪の根源ともいうべき不動産業界の不良債権についてはマジ完全に放置されたままです。これをどうにかしないとどうにもならないのですが、「景気が良くなったら対処しよう」という日本と同じ過ちを完全に繰り返しています。っていうかもはや、現実逃避しているような気すらします。

 話が行ったり来たりしてますが、2年後辺りに想定される事態として日本と同じく増税が来るのではとみています。既に中国の地方財政は破綻していて、各地でサラ金の取立みたいに日系企業とか外資企業に何年も前の指摘事項を引っ張り出してきては税務局は追納を要求しています。そういう動きを追える立場にあるのですが、マジで見ていてその強引さには驚くとともに、切羽詰まった感が強いです。
 こうした状況から早ければ来年にも日本の消費税に相当する増値税、または法人税の税率を引き上げてくるのではないかという気がします。っていうかそうしないと国が持たないレベルまでもはやきており、その増税が引き金となって個人消費も冷まし、真の氷河期を迎えるとみています。

2025年9月10日水曜日

F-2を美少女キャラにたとえるなら?

 すでにニュースにも出ていますが連敗で有名になったハルウララがなくなり、世界中からお悔やみの声が集まっています。ハルウララに関しては一時馬主となった安西美穂子の意味不明なムーブを見ていただけに、晩年は理解ある人の下で穏やかに過ごせたと聞いてほっとしました。
 そんなハルウララですが、一時は人気も落ちてオワコンかと思っていた馬娘がいつの間にか英語版出してて、しかも海外でやたらヒットを飛ばし、ハルウララも登場していて人気だったということに驚きました。言うまでもなく馬娘は実際の競走馬を擬人化というか美少女化させたゲームなのですが、戦闘機においてもそうした例はあります。


 代表格なのは中国の殲20ことJ-20です。以前に自分も上の写真のようにプラモを作りましたが、この機体はお披露目当時に中国の航空ファンから黒くて長いという特徴を、「黒髪、ロング」という風に解釈され、2010年ごろに流行ってたアニメ「けいおん」の秋山澪に例えられ、そのまま「秋山澪」という蔑称別称がつけられていました。さすがに年数を経ていることもあり、同じ呼び方をする人は最近だと見ないですが。

 この中国でのお話を聞いて、変に愛称付けるより、馬娘同様に擬人化した方が愛着もたれやすいのではないかと思う節があります。なので日本のF-2支援機ももし美少女キャラで例えるなら何がいいのかと先日考える機会がありました。
 そんなF-2の特徴はというと、

・青い
・元のF-16よりややデカい
・対艦戦闘能力が異常に高い
・値段も異常に高い
・東日本大震災の時に津波で被害を受けた
・AESA


 やはりその機体カラーといい海との関係が最も深いのですが、最後のAESAが自分には一番キャラ付けしやすい特徴だと感じました。これは何かというと、それ以前のミサイルは撃った後もレーダーを敵機に向け続けないとミサイルが当たらなかったのですが、レーダーを向け続ける必要があるため、敵機もほぼ同時にミサイルを撃ってきたらよけられなくなるという弱点がありました。
 それに対しこのAESAはミサイルを撃った後に機首を動かしても、レーダの方が自動で敵機の方角に向いてくれるため、ミサイル発射後にすぐ回避行動へ移れるという超優れものでした。このAESAを初めて標準搭載したのはF-2であり、その技術の高さは米国からも評価されて「お前の物は俺の物」という感じでほぼ無料でこの技術を強要共用されることとなりました。

 このレーダーが自動で敵機に向かって追い続けてくれるという特徴ですが、しつこく追い回すという点で何となくヤンデレっぽいと感じました。となるとヤンデレっぽいキャラで海に関係するのが一番合うのではないかと思って思案に暮れていたところ、「そうだ、奴がいた( ゚Д゚)」とばかりに浮かんできたのが、桂言葉でした。
 このキャラの特徴挙げると、

・普段はおとなしい
キレると怖い
・ヤンデレ
・執着心がすごい
・強い(のこぎりで首を切断可能)

 などと、最近めっきりブームが収まってヤンデレという言葉すら聞こえなくなりましたが、恐らく現代においても最強のヤンデレキャラとして君臨しています。でもって、「niceboat」もあって海とも関連性を備えており、彼女以上にF-2の擬人化が似合うキャラはいないんじゃないかとすら自負します。もしCGでF-2を作る機会があれば、桂言葉のデカールを貼り付けてみたいです。

 このほか日本が保有しているF-15も何かないかなと考えましたが、バリエーションが多く、半世紀以上にわたり進化し続けながら運用されていることから、こちらもシリーズごとに進化し続ける「ゲゲゲの鬼太郎」のヒロインこと猫娘が一番適当であるような気がしました。猫で戦闘機とくればトムキャットなんですが、あっちはトムとジェリーのトムに任せましょう。

2025年9月9日火曜日

むしろ、これまでに消滅した職業ってあるの?

 先日の電子書籍セール時に大前研一氏の「新版 第4の波: AI・スマホ革命の本質」という本を買って読んでみました。簡単に内容を紹介すると、農業革命、工業革命、IT革命に続く第4の産業革命ことAI・スマホ革命が今後起きるとしてそれによって伴う社会の変化などについて解説されているのですが、全体の感想を述べると理論にやや偏った見方であり、実践というか現実との齟齬や差異については全く省みることなく、参考にはなると感じたもののこの本に書かれている通りに未来が進むとはとても思えない内容でした。

 やや本題から外れますが、AI・スマホ革命一つとっても私はAIよりも先にロボット革命の方が起きるのではないかと思います。真面目に中国の人型ロボットの発達はすさまじく、労働現場の代替も夢じゃないのではないかと思うようになってきました。

 話を本題に戻すと、この本で大前氏はかつての工業革命、IT革命同様、AI・スマホ革命によって現場作業などを行うエッセンシャルワーカーを除き、多くの職業が不要となって失業者が増加すると予言しています。特に現在事務作業を担当するホワイトカラー、しかも弁護士や会計士といった士業などはAIに仕事を丸ごと奪われると主張されていました。
 正直に言ってこの辺の「将来なくなる職業」系の話は若干聞き飽きているというか、かねてから消滅候補ナンバーワンとされている通訳や翻訳系の仕事一つとっても全然消え去る気配がしません。知り合いの翻訳ライターに言わせると、AIに契約書を翻訳させて取引当事者同士に認識の齟齬が発生した場合、誰が責任を採るのかで問題になるからAIがすべて翻訳する事態はまず起こりえないとも言ってます。

 また大前氏の主張に私が疑問を感じた最大の理由としては、IT革命のときもまさにおんなじことを言う人がたくさんいました。ITによって今後事務作業者はいなくなる、経理なども不要になどと言われましたが、Windows95の発売から30年を経て、あの時なくなると言われた職業は今も現役で募集も続けられています。
 そこで気になったのが、実際にこの世から消え去った職業ってあるのかなということです。試しにネットで検索してみたところ、昭和末期から現在に至るまでの間で確実に消え去ったと言える職業を私なりに探してみたところ、以下の職業が該当すると考えました。

・タイピスト
・電話交換手

 以上の二つです。マジこの二つ以外には見つけることができませんでした。
 前者のタイピストはキーボード操作という技術がパソコンの普及により一般化して、専門職が完全不要になったことが原因でしょう。後者の電話交換手も半導体とシステムの普及により、人手を使う必要がなくなったため消え去りました。

 これ以外にも細かいのを挙げればブラウン管テレビの技術者なども挙げられますがそれは職業というより技術分野であり、技術者という枠なら全然現役です。こんな具合で、かつて将来消えると言われた職業はほぼ全て現存しており、むしろこの30年くらいでなくなった職業を探す方が難しいくらいです。
 書いてて思い出したけどチンドン屋は消えたと言えるのだろうか?一応業務を受ける企業はまだ存在するようだが。

 では消えなかったにしても減っている職業はないのかというと、実際のところIT革命を原因とする職業人口の減少はあんま起きていないのではないかという気がします。先ほど挙げた経理もそうですし、営業職やデザイナーの数もそこまで激減しているように見えません。むしろパソコンを使ったデザイン業務やSEなどと言った職業も登場するようになり、職業の幅が狭まるどころか広がっているようにすら感じます。
 仮に減っているとしても募集人口が以前より減っているだけで、かねてからその職業についていた人が職を追われるような事態はまず起こっていないと断言できます。技術発達によってある日突然仕事がなくなるようなことはほとんどなく、実際は募集段階で漸減していくのが関の山でしょう。

 このほかもう一つツッコむと、さっきのCGデザイナーもそうですが実際には技術発達が起こると既存職業が淘汰されるというよりは、既存職業に新規技術が組み合わさってそのまま残るというパターンの方が多い気がします。漫画家もかつては手書きしかなかったのが現代ではPCで、しかもリモートで作業する方が多数派となっており、営業職も各種ITツールを利用して売り込みや分析を行うようになっています。翻訳に関しても辞書を使わず電子辞書をと思いきや、電子辞書すらなくなって今やWebで単語を検索するのが常道であり、弁護士や会計士もそういった判例や証跡確認ツールを使って今も仕事していると思います。

 工業革命時も機械によって職が奪われると暴動も起きたりしましたが、のちに機械によって新たな職業も生まれており、過去の例からみると一概に技術発達が職業を消すと言えるものではないでしょう。むしろ新たな技術をどのように既存の職業や業務に組み込んで効率を上げるべきなのか、こうした視点こそが雇用の拡大や生産効率性の向上にとって重要であるように思え、こうした視点を持つ人が現代に少ないということの方が私にとっては先が思いやられます。
 そういう自分も人のこと言えないというか、IT革命によって雇用が減少したら日本としてはマイナスなのではと大学時代に久保建夫先生に行ったことがあり、その際に久保先生が「ITで既存の工業にとって変えるのではなく、どう組み合わせるかという視点が重要だ」と指摘されて現在に至ります。

2025年9月7日日曜日

リミッター解除!(YF-21のプラモ)


 見ての通り、アニメ「マクロスプラス」に出てくるYF-21のプラモを組み立てました。めっちゃ作るのに苦労したけど満足度も非常に高く、写真を撮りまくっては同僚を含めやたらめったら送信しまくってます。


 YF-21はアニメの中で新機種選定コンペに使われる試作機の一つです。モデルとなった米国のYF-23同様にコンペに落ちてこれっきりコニカな機体となりましたが、スーパーロボット大戦に登場するなど現代においても活躍しています。

翼端のエッジは本当に見事だと感じた

 自分もスパロボを通して初めて知り、その後アニメも見てからもマクロス系の機体では一番これが好きというか、一撃必殺の「リミッター解除」が攻撃にあって気に入って使っていました。ただそれ以上に、パイロットのガルド役を演じた石塚運昇が生前の頃から好きで、「頭文字D」の藤原文太役での演技とは異なる熱い咆哮が聞けて贔屓にしてました。
 なお「マクロスプラス」をソ連人民の敵であるうちの親父はすげぇつまんなそうに見てました。展開が若干中だるみ気味ってのはわかるけど。


 話をプラモに戻すと、前回作ったVF-11Bの経験からマクロス系のハセガワのキットは非常に難しいことは覚悟していました。そのためプラモ製作を私は通常1日で完成まで持っていくのですが、今回に関してはしっかり時間をかけようと、組み立てに1日、デカール貼りに1日と二日間かけることをあらかじめ決めて備えていました。
 結果的にはこのスケジューリングは大当たりというか、組み立ての段階でも非常に苦労しました。s期に作った人のブログとかみててもパーツが細かく、ロッドの先端部をランナーの一部と思って切り落としてしまったなどの失敗談が多く、実際に自分も何度かひやひやする経験をしています。


 なんでこのキットの組み立てが難しいのかというと、単純に接合部の設計がハセガワらしくあまりうまくないゆえだなと思います。機種や尾翼など、ほんの少しガイドをつけたり接合方法を工夫すればものすごい工程が楽になるのにと思う箇所が多かったのと、マニュアルもところどころ説明不足で、組み立ての順番をミスりやすいと感じました。時間かけて慎重にやったからある程度はうまくいきましたが、それでもやや悔いの残る点が多かったです。
 なお機種部のクリアパーツに関しては明らかに寸法があっておらず、パーツそのものを切り取ってサイズを調整して埋め込みました。結構重要なところだから、これくらいはハセガワも頑張ってほしい。


 そして見栄えを決めるデカールに関しては地獄そのものというか、「NO STEP」などの細かいのはまだいいとして、エアインテークの口部など円周系に貼り合わせるものが多く、また先にデカール貼らなきゃ位置取りミスるのに、その辺をあまり示唆しないマニュアルなど、「タミヤだったら……」と感じることが多かったです。そもそも名が細めのデカールに関しては、分割しても問題ないだろうと思うものが多々ありました。ぶっちゃけ貼る途中に千切れたおかげで、貼りやすくなったデカールもあったし。


 とはいえ完成させたところ思ってた通り見栄えはよく、また不満な点はあるものの完成にはこぎつけるし、原作の雰囲気もしっかり出せてて、苦労したけどその分達成感をはっきり感じるキットでした。とはいえ前述の通り一般的な戦闘機プラモと比べた場合、明らかに組み立てやデカールが鬼なキットなので、マクロスとガルドが好きなだけでプラモを作り慣れていない人は手を出さない方がいい気がします。


 なお完成時にスパロボ仲間な中国人の友人居「限制器解除(・∀・)」というメッセージとともに送ったら、「猫のが目立ってるじゃん(;´・ω・)」と返信がきました。たまたま今日頼んでおいた仕事猫のフィギュアが届いたので並べたのですが、やはりキャラが強い。


 最後に、縮尺が同じ1/72ということからF-22ラプター、Su-35フランカーとともに並べて大きさを確認したところ、ラプターとはほぼ同系でフランカーよりは小さいという結果になりました。まぁ当然ですが。
 このYF-21は前述の通り米国のYF-23がモデルなのですが、YF-23同様に主翼が菱形しているのがチャームポイントでしょう。YF-23も作ろっかなと思ったのですが、知名度が低いゆえか絶版されて久しく手に入りそうもありません(´;ω;`)ウッ…