さて話は本題ですが先日から今日に至るまでまだ関連ニュースが出され続けているプーチンの択捉島訪問ですが、なんか見ていてメディアや知識人と呼ばれている人の見方がはっきり言っておかしいと思えて仕方ありません。みんな高市総理批判につなげたりロシア外交がどうこうとかいろいろ言っていますが、はっきり言えばこれらはどれもこれも全く意味のない議論としか言いようがありません。
というのもプーチンが急に択捉島を訪問して日本批判をしたのは単純に自分が追い詰められてきているからで、ロシア国民の目をそらすために無駄に択捉島くんだりまで来て意味のない領土アピールをせざるを得なかっただけだと断言できます。なのでこれまでの日本の対露外交がどうだったかは全く関係なく、どれだけ日本がロシアに対し過去に協力的な態度を採っていたところで多分同じ結末を迎えていたことでしょう。
そのプーチンが何故追い詰められているのかと言えば言うまでもなくウクライナ戦争です。これまではドンパス地方の掌握という目標こそ達成できずとも前線では優勢を維持していましたが、今年に入ってからば演習で米軍部隊を打ち負かしたほどドローン戦術が卓越してきたウクライナ軍にイニシアチブを握られるようになり、最前線こそ侵攻を続けているものの、南部地域では一部領土を奪還されているほかロシア本土にもほぼ毎日のように空襲を仕掛けられるなど明らかにロシアの劣勢へと転換してきています。
またロシア国内の兵員不足も顕著となってもはやこれ以上補充できないところまで来ており、今後よほど革命的な戦術転換や新兵器が登場しない限りはもうロシアに勝ち目はないでしょう。クリミアも兵糧攻めがかなり効いていると聞くし、一度制圧した領土からも今後撤退する事態も起きるような気がします。
そうしたわけだから今回遠く択捉島までプーチンも出ざるを得なかったのでしょうが、これに対しある意味ロシアの思う壺というかなんか日本は無駄に自虐的な大騒ぎをしている気がします。領土外交の失敗だとか対応ミスなどと、そうした理屈や過去の積み重ねはあの国には無価値だと私は思うのですが、何となくロシア批判より日本政府批判の方が多い気がします。
その日本政府も一応ロシアに対し抗議や批判をしていますが、もっと上手に皮肉交じりに批判する人はいないのかと内心呆れています。具体的には、
「領有権が不確定で不安だからわざわざ来たってことでしょ?」
「プーチンがくればロシア領土になるというのなら、ウクライナの最前線こそプーチンはいくべきなのでは?」
「日本政府総理も過去に何度もモスクワを訪れている」
「北方領土問題に手を付けるより、ウクライナ戦争をもっとどうにかしたらどうか?」
「自国の領土をわざわざ声高に宣言する首脳はいない。わざわざ訪問して領土宣言をする時点で、ロシアは北方領土に対する領有権が完全にあると思っていない証拠だ」
「ウクライナが大変だから、こういう無駄なことでもやらなきゃいけないほどプーチンは追い詰められている」
といったような皮肉交じりな批判の一つでもしたら、かえってロシアのその後どんな態度を採るのかが楽しみになるのですが、あいにくそういうことをする首脳はいませんでした。ユーモアないなぁみんな。
ただ今回自分がちょっと気になったのは、中国の態度でした。かつて中国は中露対立から「北方領土は日本のもの」という立場を採っていたのですが、今回は思い切りロシアの立場に立ちました。これを吉とみるか凶とみるかで言えば断然吉で、台湾問題にいろいろ口出しするなと中国は何度も言いますが、今後はこの件を引っ張り出して「お前前に北方領土に口出ししたよな」という口実を日本は得たような気がします。
また同時に、ロシアと日本の領土問題に中国が口出しするメリットなんてほとんどないのですが、わざわざこうして口出しする当たりロシアに対し中国が過剰なまでに外交的にコミットしているのではないかと思いました。言い方変えると何も考えずにともかくロシアの見方に回ろうとしているようにも見え、外交的な冷静さがもはや見られません。希望的観測ですがこうした異常な肩入れはどっかで大きなミスを招くのではと思え、他人事なら外交大丈夫かと中国のことが今回逆に心配になってきました。
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