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2025年9月30日火曜日

連休中にやること

 日本でも一部の観光系ニュースで中国人が大挙してやってくるというのを聞いているかもしれませんが、中国では明日から国慶節という連休に入り、今年はいつもより多い8連休となります。にしても中国人が大挙してくるって、「馬肥ゆる秋」じゃないけど時期的に匈奴みたいだ(´・ω・)
 折からの円安で自分の会社でも日本へ行く予定の中国人が多いと聞いています。何気に自分の部屋の大家もこの前家族と一緒に日本へ行ったと話しており、日本旅行が安近短みたいな感じで中国人に浸透している感じです。何となく、昔の香港旅行みたいな感じもして、日本の香港化ともいうべき郷愁も覚えていますが。

 さてそんな連休の自分の予定はというと、この時期どの中国の観光地も中国人がたくさんいるので帰っていきたくなく、例年通り上海にとどまり自転車こぎながらプラモ作る予定で既にいくつかキットも購入しています。ただそれとは別に月一のロボット記事も書かなきゃならず、これに関しては既に資料集めも終わってて多分明日中に終わらせられる自信があります。
 このロボット記事のほかにもこの連休中に片付けようとしているものとして、倭寇に関する特別記事も一気に書き上げる予定です。こっちなんか半年以上資料集めしていて既にスタンバイ状態にあり、一気に書き上げて家にたまるものを吐き出す予定です。もっともこうして宣言しないとやらずにさぼりそうだからあえて書いているのですが。

 このほかゲームはちょうど昨夜に「龍が如く極」をクリアしたので、続編の2も購入済みなのでそのまま始めるか、別に買ってある「イース9」をやるかで悩んでいます。なお「龍が如く極」では、どうもアイテム欄の管理でバグがあるらしく、しょっちゅう装備品の表示がおかしくなってフリーズしていました。
 フリーズするくらいならゲームを起動すれば何とかなるのですが、どうにもならずに非常に困ったのが「ハイパーローハイトタイヤ」バグでした。このアイテム、ゲーム中のミニ四駆(ポケサー)に使うパーツなのですが、何故か防御装備品欄にいつの間にか入ってしまっており、当然ながら装備はできず、捨てようと思っても捨てられず、ならアイテム倉庫に預けようとしたら手元からは消えず、倉庫内に移そうとするたびにハイパーローハイトタイヤが倉庫内に増殖するという、ドラクエののろいの装備のような恐ろしいバグが発生しました。結局これ解決できず、無駄に増やさないようにしながらずっと持ち歩き続けそのままクリアまでこぎつけました。マジ困った(´・ω・)

 なお「龍が如く極」の感想としては、以前にクリアした7ほどはさすがに面白くはなかったものの、それでも十分遊びごたえのあるゲームだったと思います。戦闘が思ったより面倒くさくて爽快感に欠けるところはありましたが。

 にしても8連休はマジ長いな。ほかに研究することあったら予定に加えておこう。

2025年9月28日日曜日

日本におけるネパール人の犯罪報道は何故あまり見ない?

 今日は中国で出勤日だけど、特にそんな仕事多くないから家で冷房かけながら仕事してたら頭痛起こして夕方吐きそうでした(ヽ''ω`)
 関係ないけどかねてより頭痛が多いのは無駄に背筋が発達していて、ずっとマウスもってることから右腕がやや前側に偏って右肩付近で血管を圧迫しているせいじゃないかと思って肩のストレッチをやり始めたらなんか血行が急に良くなった気がします。その代わり、これまで体中にあった血栓が急に全身を巡るようになり、不規則に左人差し指根元など節々が痛むようになり痛し痒しです。

 話は本題ですが、今日本で最も主要な政治トピックとしては在留外国人、特にその犯罪でしょう。犯罪率自体は日本人と比べて極端に高い気はしないのですが、やはり報道で外国人が犯罪を犯したとみると、同じ犯罪でもヘイトが強いというか無駄に憎悪を駆り立てることとなります。また痴漢犯罪でも、日本人がやってもニュースにはなりませんが外国人だったらニュースとして報じられやすく、この点でも外国人犯罪報道が目立ち、体感治安が悪化する悪循環が広がります。

 外国人として中国で長年過ごしならプラモを作り続けている私に言わせると、日本で犯罪を犯している外国人はごく一部であり、大半の外国人は日本社会でルールを守りながら過ごしてるのに一部を全体のように見られて白眼視されるというのはあまりいい環境とは思えず、外国人犯罪への対策は必要であるものの、必要以上にヘイトが高まる状況は良しとみていません。
 なのでこうした偏見を払しょくできる方法はないかと考え、やはりデータをしっかり見せて「みてごらん(´∀`*)ウフフ」と安心させるのが一番だと思ったのですが、その際にふと、「あれ、なんかネパール人の犯罪報道はあんま見ねぇな(;´・ω・)」という事実に気が付きました。

<国籍・地域別在留外国人数(2024年6月末)>
(1) 中国             844,187人 (+22,349人)
(2) ベトナム        600,348人 (+35,322人)
(3) 韓国             411,043人 (+     887人)
(4) フィリピン     332,293人 (+10,247人)
(5) ブラジル     212,325人 (+     485人)
(6) ネパール     206,898人 (+30,562人)
(7) インドネシア   173,813人 (+24,712人)
(8) ミャンマー     110,306人 (+23,760人)
(9) 台湾              67,277人 (+  2,614人)
(10) 米国              64,842人 (+  1,434人)

 以前に留学生数を調べていた時に、中国、韓国、ベトナムに続く形でネパール人が多いという事実を知ったのですが、現在でもその傾向は続いているようで、その在留人数は6位で、絶対伸び数ではベトナムに次ぐ2位となっています。
 ちなみになんで急にネパールに気づいたのかというと、昨日カレー屋に行ったらパキスタン人の店員に携帯画面をみられて「日本人なの?」と聞かれて肯定した後、「日本のカレー屋はインド人、パキスタン人ではなくほとんどネパール人が運営してるよ」という無駄知識を披露したのがきっかけでした。

 話を戻すと、以上のようにネパール人は既に堂々たる人数が日本に在留しているのに、日本の外国人犯罪報道を思い起こすと以前は中国人が多かったのに対し、近年はベトナム人、クルド人が一番多くみるような気がします。フィリピン人もたまに見ますが、それらに比べてネパール人はなんか極端に見ない気がして、この辺どうなのお持ったわけです。

<2020年来日外国人の検挙状況>(警察庁)

 実際にというか、少し古いデータですが警察上のでいたーを見ても、ベトナム人が全体の1/3、中国人が1/4を占めるのに対し、ネパール人は3.0%で約1/33と、その在留人数規模からすると確かに犯罪を起こす率が低いような気がします。これは一体何故(。´・ω・)?
 っていうか自動車窃盗でスリランカ人多いな(;゚Д゚)

 ネパール人には犯罪者が少ないのかと言えば、そこまでは言い切れないと思います。犯罪目的で日本に入国する人が少ない、もしくは入国前の時点で犯罪しそうな人がきちんと審査されて排除されている可能性もあります。またほかの国の人と比べても日本社会に溶け込みやすい文化的傾向もあるかもしれません。
 何が言いたいのかというと、こうした国籍別の犯罪発生率の差から、一体何がこの差を分けているのかという要素を追うことが外国人犯罪を減らす大きな手立てになるのではないかと思うわけです。たまたまかもしれませんがネパール人がほかの外国人と比べても犯罪発生率が低いことを示唆するデータもあるのだし、ネパール人がほかの国、特に中国やベトナムと何が違うのか、この辺を追うことが治安の向上、そして偏見の撲滅につながるかと思え、もっと真剣に追跡すべきじゃないかと言いたいわけです。我ながらいいところに目をつける( ・´ー・`)

 なおネパール人の犯罪報道が本当にないか調べてみたところ、以下のニュースがヒットしました。


 毎度くそ長くてセンスのかけらもない埼玉新聞の見出しですが、この記事は文字通り目を引きました。なんでも、ネパール人とインド人の男性数名が給料として配る現金を持ち歩いていた経営者男性を襲ってその金を奪おうとしたのですが、その際に目潰しとしてスパイスを顔面に塗ってきたそうです。「普通に催涙スプレーとかでいいじゃん(;´・ω・)」などというツッコミもさることながら、ネパール人とインド人というスパイスにおけるゴールデンコンビのタッグによるスパイスクライムに、何故か心動くものがありました。彼らやはり、なんにでもスパイス使うんだなと妙に納得するし。

2025年9月27日土曜日

タクティクスシリーズのリメイクは信用できない

新生FFT──ファブル過ぎると────話題に──(ガハろぐ)

 ゲーム記事連投となりますが、先日発売されたファイナルファンタジータクティクスのリメイクが評判悪いようです。上のまとめ記事にもありますが無意味な長線こと「――」がセリフのそこかしこに加えられ、まるで殺し屋のファブルがしゃべっているようだと揶揄されています。元々この作品、味のあるセリフ回しが人気の源泉だったというのに、確かにこれでは一言一言が間延びしている感じに見えて読んでてテンポ悪く感じます。何考えてこんな改悪を許したのか見ていて不思議に感じるほどですが、その一方で「ああやっぱり……」と思う節もありました。
 というのも、FFタクティクスを含めタクティクスシリーズはリメイクする度に改悪作品と呼ばれるからです。

 実際に遊んだことはないのですが、これまでに出ているFFタクティクス、タクティクスオウガのリメイクはどれも評判が悪いです。初出の作品は高く評価されており、だからこそこうしてリメイクも出されるのでしょうが、PSPでFFタクティクスのリメイクが出た際には遊びやすくなってそうだしやってみようかなと思ったところ、なんかシステム周りが無駄に弄られて面白さが半減と書かれていたので止めました。
 同じくタクティクスオウガも、遊んだことはないけどストーリーが面白そうなのでリメイクやってみようかと思ったところ、レベル管理周りでこちらも派手におかしくなってゲーム自体が若干破綻していると聞きやめました。

 こんな具合に両作品ともにリメイクでは、ただUIとかを良くしてくれるだけでいいというのに、余計な要素を付け加えて無駄に評判を落としています。だからこそ今回のFFタクティクスのリメイクも、またなんかやらなくていい作業して評価下げるのではと思っていたら案の定という結果で、ぶっちゃけ子のリメイク担当した人はどうかしてんじゃないかとすら思います。


 などと思っていたらドラクエ7の次出るリメイクでなんと、この作品のアイデンティをなしていると言ってもいいレブレサックのイベントを削除したとのことです。これも正気を疑うような判断だと思え、なんかスクエニのリメイクはロマサガ2では大いに名を挙げたものの、やはり信用できないなと思えてきます。

ドラクエは外伝を作ればよかったのでは?


 上のまとめ記事で近年プレイヤーの高齢化、新規層未加入が取りざたされているドラクエシリーズについて、その世代交代がうまくいなかった以下の三つの理由を挙げています。

・開発期間の長さ(続編リリーズまで長い)
・リメイクの微妙さ(スーパーファミコン時代はよかった気がする(´・ω・))
・デザインの固定ぶり(鳥山明デザイン)

 リメイクに関してはPS以降に出たものは遊んでないため口を挟む立場ではないものの、ほか二つについては全く同感です。特にキャラデザが鳥山明風の作画で統一されていたのはドラクエのアイデンティティとなってはいたものの、新規層の取り込みでは明らかに障害になっていたと思います。その鳥山明も、後年のシリーズでは主要キャラだけ描いてほかはモンスターを含めデザインしていなかったとされており、この点は初期のシリーズと比べるとかなりマイナスであった気がします。

 私個人の見方としては、ドラクエは「ホイミで回復する」、「ラーの鏡で正体を現す」などお約束要素をきちんと残すことで旧来のユーザーを大きく保護できたと考えており、この点はすごく賢かった気がします。しかしFFシリーズと比べるとゲームデザイン面で革新性が低く、キャラクターも前述の通り鳥山風デザインを維持し続けたことで、新規ユーザーを取り込めず、いわゆる「あらゆるジャンルはマニアが潰す」の通りに間口を自ら狭めてしまっていたとも感じます。

 であれば一部のFFシリーズのように、FFの要素を持っているけどやや毛色の違った外伝作品とかを出してみればよかったのではと思う節があります。一つの例と言えるのはサガシリーズで、これなんかレベル制でないなどFF2のデザインが色濃く残され、FFから派生してその後独立した人気シリーズとなっていきました。
 ドラクエでもこんな感じで、ドラクエの要素を一部利用して、特にデザインを一新させた本シリーズとは別の外伝シリーズを出して、ゲームデザインも大胆に変えた実験作とかを出せばどうだったのだろうかという気がします。こうした実験作が人気を得れば別にシリーズを立てればいいし、だめでも本シリーズに接触する新規ユーザーを取り込むきっかけにしていたらと素人っぽく思います。

 もっともドラクエも「モンスターズ」シリーズをはじめ派生作は作ってるしそこそこ人気も得ています。しかしそれら派生作品もやはり鳥山デザインの呪縛を受けているように思え、FFが7で天野絵から脱却したように、新進のデザイナーに思い切って任せてみる冒険をやらなかったのは大きなマイナスであった気がしてなりません。今からでも遅くないし、鳥山明も亡くなっているので、キャラデザを大きく変えて一本出してみたらどうかっていう気もするのですが。
 なら具体的に誰がいいか。自分だったらニビンベンこと弐瓶勉氏が出てきたら即買います。もっとも弐瓶氏がデザインしたらそれはもはやドラクエとは言えないような、東亜重工とケイ素生物が出てくるハードコアな作品となってるでしょうが。

小泉陣営のステマ工作について

 昨日の記事で「総裁選マジつまんねー( ゚д゚)、ペッ」っと言っておきながらですが、文春の小泉陣営のステマ工作を見て俄然興味が湧いてきました。結論から言えば、もうこれで彼の目はなくなったと断言できるでしょう。

 ステマ工作の中身とかについては細かく触れませんが、恐らく身内からのタレコミでしょうがこうもあっさりばれる時点でお粗末この上なく、また米国のトランプ政権や兵庫県知事の問題をはじめ、ネット上の世論工作の弊害が現在進行形で起きているこの最中で、政権の中枢にいる人物が意図的にステマ工作をやっていたというのは議員辞職物の失態だとすら思います。仮に党員投票を既にある程度稼いでいるとしても、もし総理になったらこの問題をいくらでも蒸し返せるという弱みを抱えることとなり、次の選挙にも響くことを考えるともう議員票も伸びないだろうというのが上の予想の根拠です。

 その上で、何となくこんなお粗末なことをやってのけるあたり、ほかにも叩けばほこりが出るんじゃないのこの人と疑っています。可能性があるものとしては、先の参議院選でもステマ工作をやってたのではという疑いで、もしこれも仮に証拠やタレコミが出たら、自民党そのものへの批判が劇的に広がる可能性もあるのではないかという気がします。

 私自身、ネットを使った選挙活動は貧乏議員が有利となり、金満議員には不利となって、選挙における資金力方面の公正化につながるとしてもっと広げるべきだという立場にあります。でもって現在の選挙法におけるネット規制は厳しすぎると思え、この辺でも緩和が必要という立場を取っています。
 然るに、今回のような堂々とステマ工作をやってしまう人間が出てきたとなると、逆に規制を強化しなければという考えに傾いてしまいそうです。少なくとも民間企業には既に禁止しているように、政治家に対してもステマは今後一切禁止で、やった場合は被選挙権停止または選挙活動の限定などのペナルティをつけるのが次の国会で求められる対策でしょう。

 ぶっちゃけ、小泉氏に関しては今回の総裁選のみならず、次回以降でももう目をなくしてしまったのではないかという気がします。すでに何度も総裁選に出馬して落ちてますし、そこへきて今回のずるがしこい工作ぶりからして、政治家としては続けられるかもしれませんが「将来の総理候補」としてはもう終わった気がします。

2025年9月25日木曜日

総裁選の公約を見る必要はあるか?

 現在総裁選真っ最中の自民党ですが、正直言って各候補の発言とかはあまり興味がありません。基本的に総裁選の最中の演説は支持を獲得するためのもので耳障りのいいことしかみんな言わず、肝心な部分には触れないのがお約束です。また支持を得るための物であり、事後に検証されることもほとんどないため、実現性を無視したこともみんな平気で言います。
 恐らくもう誰もが忘れているでしょうが、現総理の石破氏も総裁選では地方再生とかを口にしていたものの、就任後に関連する政策や対応は自分が記憶する限り何一つとっていません。

 この点についてメディアもだらしないというか、各候補の本音に迫るようなきわどい質問を投げるような人もいなければ、過去の発言や政治姿勢から総裁に就任した場合にどうなるかについてもあまり検証しません。なので総裁選中の発言は就活生と企業側の説明のように嘘八百にまみれた内容なので、いちいち読むだけ無駄だとすら内心思っています。

 ただ唯一例外と言っていいのが、事後に発言を撤回した内容です。たいてい調子に乗り過ぎて支持を失うような発言をした場合に候補は撤回するのですが、こうした内容ほどある意味その候補の本音に近い意見であることが多いように思え、この撤回した発言こそがその候補が本当にやりたいことである確率も高いような気がします。
 まぁいい政治家っていうのは、こういう失言をしないっていうのも資質なんだけど。

 その上で若干ネガキャンが過ぎるかなと思いつつも、高市氏に関しては何かやりたい政策とかそういうものは一切なく、自民党内における安倍派の復活以外何も考えていないのではと思う節があります。なんか一部では移民問題で強い態度を取ってくれそうだなどと期待する人もいますが、恐らくこの問題についてもそもそも関心がないような気がします。
 一方、自分が推す林氏は先の「撤回する発言にこそ本音が出る」というのに照らすと、石破政権を支えるのは本当は嫌だったんだろうなって気がします。総理への布石か岸田氏の指示かはわかりませんが、嫌な仕事でも一応ちゃんとやるあたりは自分の中でプラスです(∩´∀`)∩

2025年9月24日水曜日

今ロシアは何されたら一番嫌か?

 今日のドジャースの試合を見て、「必敗リレー」、「敗北の方程式」という単語が浮かびました。なお、エンゼルスは4対8でロイヤルズに敗れています。

 話は本題ですが今もなお続くロシアとウクライナの戦争ですが、このところはウクライナ側によるロシアの石油施設への攻撃が奏功し、ロシア国内での石油不足が顕著となってきているそうです。ただ致命打と言えるほどにはなっておらず、今年の冬もこの戦争は続くことは確実でしょう。
 如何にしてこの戦争でウクライナに勝たせてロシアを任せるかは日本にとっても重要なだけに、ロシアを困らせるにはどうすればいいのかとこの前思案しました。そこで浮かんできた案は三つあり、以下順次説明していきます。

1、日本が北方領土に攻め込み占領する
 「日本はロシアとは平和条約を結んでおらず、今のなお戦争は継続中」、「不可侵条約も結んでいない」、「ムネオハウスのあるところはすべて日本の領土だ」などとロシアっぽく身勝手な主張を掲げ、北方領土へ突如攻め込み占領し、ロシアに二面作戦を強いるというのがこのプランです。
 言うまでもないですが考えただけで、実現の可能性は全くありません。日本には不戦憲法もありますし、また国民世論も許さないでしょう。しかし二次大戦の雪辱を晴らせるものなら晴らしたいし、もしやるってんなら自分も攻撃隊に志願するつもりです。

2、ロシア国内外で分裂工作を仕掛ける
 すでにウクライナ戦争にかかりっきりのため、アゼルバイジャンやカザフスタンなどを筆頭にこれまでロシアの影響力が強かった周辺国でロシア離れが起きています。うまいことこうして離れた国々に対しトルコが影響力を強めていますが、こうした周辺国以上にロシアにとって離脱が嫌なのは、ロシア領内にある少数民族自治区でしょう。
 かつてのチェチェン紛争なんかではロシア国内でもテロが頻繁に起きるほど、ロシアにとってもこれらの地域の統合は長く続く問題です。ただそのチェチェンは現在の首長のカディロフが親プーチンなためかつてと比べると分裂運動は激しくありません。

 前述の通り、ロシア国内の少数民族が分裂運動を起こすことがかねてよりロシアの悩みの種であるだけに、それら独立運動を資金面などで応援することがウクライナに利することになると思います。ただかつてのタリバンのようにテロリストの育成となり、その刃が将来こちらへ向かってくる可能性もあるだけに、こっちもまた実現性は低いでしょう。

3、ルーデルを現代に召喚する
 もはや説明不要でしょうが、独ソ戦において超人的活躍を果たし、「たった一人で一個師団に相当する」と言われ、「一個師団で足りるか?(;´・ω・)」と疑問符が付けられたルーデル閣下をこの世に呼び出すことができれば、マジでロシアにとってこれ以上ないくらいの恐怖を与えることができるでしょう。
 何せ本人も右足失って入院した際に泣きながら「ソ連を叩けないのが辛い(´;ω;`)ウッ…」と嘆き、勝手に病院抜け出してロシアの地上部隊を攻撃するくらい筋金入りのロシア嫌いなのだから、この世に召喚することができた暁には頼まなくてもロシアを攻撃してくれることでしょう。それこそルーデルも設計アドバイザーとして開発に係わった退役間近のA-10を米軍からかっぱらってきて、ロシアの戦車部隊を一瞬で溶かしてくれるくらいは期待してもいいはずです。

 こちらも実現可能性は非常に低いものの、ロシアに対する打撃は下手な分裂工作以上に確実にでかいはずなので、黒魔術師とか呼んでタイムスリップさせるか、反魂の法使える高僧とか呼んででもチャレンジするべきです。高野山とか比叡山とかにそういうことできるお坊さんとかいないだろうか(;´・ω・)

2025年9月23日火曜日

少年漫画界の生きる伝説

 確か夏目房之介氏だったと思いますが、「らんま1/2」などの作品でおなじみの高橋留美子氏について、「あの手塚治虫でさえキャリア中期には少年漫画ではあまりヒットを飛ばせなくなっていたのに対し、何十年にもわたり少年漫画作品でヒットを飛ばし続ける高橋留美子氏は異常すぎる」と言った評論を昔見て、至極至言だなと思ったことがありました。

 漫画界ではまぐれでヒット作が1本出ることあっても、2本以上ヒット作を出すのはかなり稀で、2本出た時点で大物とみなされるようです。言うまでもなく高橋氏はこの基準をとっくにクリアしていますが、それ以上にこの人が異常なのは少年漫画というフィールドで常に売れ続けている点でしょう。
 基本的に少年漫画というのは、いくら大物漫画家と言えどもずっと売れ続けることは非常に難しい分野です。何故かというと主な読者層が小中学生であり、彼らは年とともに成長し、価値観が変わっていくため、以前の作品で虜にしても後年の作品でもファンで居続けるとは限らないからです。加えて、漫画家自身も年齢を重ねることで感性が変わっていき、かつては子供に受け入れられた作風が時代の変化により子供に受け入れられなくなり、人気が出づらくなる傾向ははっきりあります。

 先に挙げた手塚治虫も然りで、キャリア中期におけるスランプ期には当時流行っていたスポ根物が理解できず、また旧来の作風も古いとみられて深刻なくらいに売れなかったそうです。そこから「ブラックジャック」などターゲット年齢層を従来からやや引き上げた作品を出すようになり再びヒットを飛ばすようになりましたが、漫画の神様ですら少年漫画界では第一線に居続けることはできませんでした。
 また「ドラゴンボール」の鳥山明についても、「ドラゴンボール」連載終了後に出した短編作品はそれまでの作品と比べるとあまり売れませんでした。私個人の目から見てもそれら短編作品は世間の評価もあまり高いように思えず、いくつか映像化されたものもありましたがほとんど話題にならなかった気すらします。

 このようにかつて少年漫画作品で売れた作家も後年では売れなくなり、大体ほとんどの作家が再起を期して青年漫画分野へ移行するのが常です。ジャンプの作家なんか「思い出補正」を狙ってか、「キン肉マン」や「マキバオー」をはじめとして、かつて人気だった少年漫画作品の続編を、年齢が上がった当時の読者向けとばかりに青年誌で連載するパターンが多いです。商業戦略的には間違っていないし実際それで売り上げも得られているようですが、もはや新しいヒット作品を作れないことを暗に示しているようなので見ていて物悲しくなることが多いです(´;ω;`)ウッ…

 それなのにと言っては何ですが、冒頭でも語ったように高橋留美子氏はもはや半世紀近くも少年漫画の第一線で人気作を飛ばし続けています。っていうかこち亀は別格として半世紀近くも少年漫画界に身を置いていること自体が脅威以外の何物でもなく、それでいてヤバいくらいヒットも出し続けているのですから、もはや生きた伝説みたいなもんでしょう。
 しかもこの人、むしろキャリア初期に青年誌で「めぞん一刻」も連載しており、こちらでもヒットを生んでいるあたり底知れないものがあります。個人的には「人魚シリーズ」が昔から好きだったので、むしろ青年誌でメインに書いていたらどんな作品を作っていたのかというのが気になるくらいです。

 そんな具合で急に高橋氏に浮いて気になりだしたのでこの前さっき上げた「めぞん一刻」と「人魚シリーズ」を買って読んでたりしたのですが、一読して感じたことはどちらも30~40年前の作品にもかかわらず、一切古臭さを感じなかったという点です。むしろ比較的最近書かれた「主任 島耕作」の方が絵柄や表現が少し古いなと感じたほどでした。
 私が思うに高橋氏が持つパワーの源泉はここにあるというか、あまり時代や社会の価値観変化の影響を受けずどの世代、時代においても普遍的に読みやすい絵柄や作風をしているような気がします。実際にというか英語圏でも高橋氏の作品は受け入れられやすいそうで、こういった「どこでも誰にでも受け入れられる」普遍性をかなり初期の段階で確立していたというのが大きかったのではないかと思います。こんな人、恐らく今後はもう出てこない気すらしますし、歴代漫画家で十傑を選ぶとしたら確実に入ってくる人でしょう。

 関係ないけど十傑と書くとやっぱ例の十傑衆が真っ先に浮かんでくる……。

2025年9月21日日曜日

映画「731」に対する中国の反応

 この週末は気温も下がって天気も良かったので、部屋からほとんど出ずにずっとプラモとゲームをして優雅に過ごしました(´∀`*)ウフフ


 で、作ったのがこのキングタイガーことタイガー戦車タイプ2です。一応、Mengのデフォルメ版のキットなのですが割とプロポーションよく、角度によっては通常版のキットに見えなくもないです。


 接着剤いらずのキットですが製作中に車軸一つを折ってしまうミスをやらかしたりしましたが、全体としては前のデフォルメ版3号戦車よりはパーツ整合性がよく、楽しく作れました。


 それで話は本題ですが、先週木曜日から日本でも色々報じられている731部隊を取り上げた「731」という映画が中国で公開されました。この作品の公開以前からも「南京照相館(南京写真館)」という南京大虐殺をテーマにした国威発揚映画が人気を博していたことから、昨年相次いだ日本人襲撃事件もあり、中国における在留邦人に対する暴行事件などが増えるのではないかと懸念されていました。

 先のリンクにある通り私は「南京写真館」については既に見に行っており、映画単体としてよくできているし面白いと素直に感じました。そんな私ですが今回の「731」に関しては公開前から現在に至るまで見に行こうという気は全然なく、ほとんど毎週映画見に行ってて今週はほかに見たい映画もあるわけでもないにもかかわらず、見に行くことはありませんでした。
 一体何故「731」を見に行く気がないのかというと、単純にあらすじとか見ても面白そうに感じなかったからです。「南京写真館」の方はキービジュアルとか南京市の写真館で隠れ潜むというあらすじが面白そうだと感じ、何より上海ロックダウンを経験していて外の出れない苦しさを体験していることもあり、この映画ではその辺がどう描かれるのだろうかという点で興味がありました。

 それに対し「731」の映画紹介とか見ていると、731部隊を例に日本の残虐さがどれだけひどかったかなどと言うアピールが強く、その残虐さをどのような筋立てで見せようというのかがあんまり伝わってこず、キービジュアルを見ていても魅力を覚えませんでした。10月の連休中によっぽど暇だったら見に行こうかとは思いますが、現状はそんな感じであまり乗り気じゃありません。

 では実際に見た人たちの反応はどうか。まず大衆点評というウェブサービスサイトの批評を見るとものすごい長文で10点満点をつけて絶賛している人が多く見られました。大体どれも日本はどれだけ残虐で世界に害をなしてきたか、この映画はそれらについて大きく振れているなどいったことが延々と書かれてあるのですが、よくよくみると映画そのものの内容についてはあんまり触れていないというのが多かったです。
 低いスコアをつけるレビューも見られましたが、友人によると大衆点評はサクラレビューも多いから、好評価レビューが多くてもあんま信じるなということでした。でもってその友人に勧められた批評サイトの豆評を見てみると、こっちは「期待外れ」っていう意見が圧倒的に多かったです。

 豆評の評価が低いレビューの具体的内容を見ると、まずストーリーが悪く、ロジックからしておかしいというものが目立ちました。時代考証も同様に悪く、この点でしっかりしていた「南京写真館」とは雲泥の差と書く人もいました。
 そして俳優の演技に関しても低評価が多く見られます。「南京写真館」なんかは私が見ていてもみんなすごくいい演技をしていたと感じたのですが、それと比べるとこの「731」では「コメディじゃねぇんだよ!」という厳しい意見すら見られます。

 一部引用すると、「731部隊の悪行はありのままに表現すべきであり、娯楽になどしてはならない」というかなり怒りのこもったレビューも見られました。これに限らず、全体として「もはやコメディア映画」などと評価する声が多く見られ、いわゆる反日ドラマ的なわかりやすい悪役が正義役に成敗される的なちゃんとしたら歴史ドラマとするならあり得ない展開ぶりを批判する声が目立ちます。
 「俺は愛国者だ」という前置きを踏まえながら「だがこの映画は大きな期待外れだった」と続くレビューが多く、ぶっちゃけ豆評のレビューではこの映画の良いところを探し出す方が難しいくらいでした。

 私はこの映画が当初予定の7月から公開延期になったことについて当時、中国政府の日本への気兼ねとか国民感情とかそういうのではなく、ただ単に映画内容が歴史考証とかで問題が多かっただけではと書きましたが、今こうしてレビューを見ているとやはりこの通りだったような気がします。このまま低い評価が続くのであれば10月にも入ればすぐに忘れられそうなので、あんま日本にいる人はこの映画について気にする必要はないのではとも思います。

 なおこの映画を批判する批評の中には、「この映画は日本人の残酷さ、中国人の心強さを表現しきれていないヽ(`Д´)ノプンプン」というのもあって、「そういう見方もあるのか( ゚д゚)ハッ!」と思わせられました。

「中国の景気悪化=中国企業の弱体化」ではない

 このところ景気が落ち込み始めている中国は数年内にさらなるどん底に落ちるという予想をかねてよりこのブログで展開していますが、ここ数ヶ月の上海や国家統計データ状況を見ていて、こうした予想は確実だという意識を強めています。ただその一方、今後中国の経済が破綻して中国の効力は落ちるものの、中国企業の勢いが弱まるかと言ったらそうではなく、今後も世界で勢いを増し、国際市場において日系企業をより淘汰していくだろうと見込んでいます。

 こうした見方を理解する上でいいモデルケースは、「失われた10年」こと1990年代におけるトヨタです。90年代当初のトヨタは「トヨッタ♪」という音声流れる素朴さあふれるCMをまだ展開しており、また実力はあるけど本社が地方にあって価値観がやや閉鎖的だなどと「田舎大名」とも呼ばれていました。
 しかし90年代、特に1995年に「世界のヒロシ」こと奥田碩氏が豊田家以外で初めて社長に就任して以降は急激にグローバル化路線を広げ、それまでやや米国に偏っていた国際販売を一挙に世界中へと広げ、今日の「世界のトヨタ」を築ぎあげました。はっきり言えば奥田以前と以後でトヨタは全く別の会社です。

 この間、日本国内は前述の通り「失われた10年」でどの大手企業の業績も悪化し続け昔日の勢いを失っていきました。伸びていたのはデフレの恩恵を受けた小売系、特に飲食系くらいで、小売でもダイエーなんかは破綻しました。
 では何故日経済が悪化していたのにトヨタはでかくなり続けたのか。結論から言えば国内市場が落ち込むのを尻目に海外市場で稼ぐようになったからです。トヨタはこの間、国内市場でもシェアトップを維持し続けていますがそれ以上に海外売上高を拡大し、田舎大名から世界のトヨタへの華麗な転身を決めています。

 こんな具合で、今後中国経済が破綻するとしても、海外で稼げる力のある中国企業は失った国内売上以上に海外売上を稼いで拡大を続けることでしょう。むしろ今見ていると有力な中国企業ほど国内市場の先行きをにらんでか、海外現地生産拠点を設けたりするなどグローバル展開に熱心であるように見えます。中国政府もこうした動きを応援しており、製造業に関しては恐らく今後中国国内の雇用は減るでしょうが企業の海外展開が加速するでしょう。

 でもって、こうした中国企業の海外攻勢を受け、既に海外市場のシェアを削られている日系企業はさらに打撃を受けることになると思います。主な業界としてはやはり建機が一番割を食うように思え、自動車も新エネルギー車のシェアが広がるにつれて既存燃料車でも日系のシェアが削られると思います。電池に関してはもはや言わずもがなです。

 何となく中国経済破綻を期待したうえで、「これでまた日系の天下が来る」などと述べる人をネットで見るのですが、そんなのははっきり言って幻想です。国家経済が悪化するとしても、その国籍の企業の業績が悪化するとは限らず、むしろ国内の不足分を国外で埋めようと海外展開を加速するきらいすらあるため日系は余計苦境に陥るとみるべきでしょう。中国経済の弱体化を中国企業の弱体化と同一視することはかえって危険です。
 昔から言っていますが、敵失を期待するような連中には勝利など来ない。

2025年9月20日土曜日

日銀のETF売却に対する見解(・∀・)イイネ!!

 各所でも報じられている通り、昨日日銀の植田総裁がETF、つまり主に安倍政権時に株価浮揚のために市場から日銀が買い集めた株式を今後売却していく方針を示しました。売却額は年3300億円とし、現在の保有残高からすると全部売り切るまでには100年以上かかるというアナウンス付きでした。
 これを受け日経平均は一時大幅に値下がったものの、その後は冷静さを取り戻し、終値では前日比257円安で45000円台も保つなど大きな混乱には至りませんでした。

 結論から言えば見出しに掲げている通り「(・∀・)イイネ!!」というのが本音で、今回の件で植田総裁に対する信頼感が強く増しました。

 まずETFというか日銀が異常なほどに上場企業の株式を持つことについて、国家による市場統制が強まり市場の自主性が損なわれる懸念を2021年にも記事化しています。特に一番のデメリットとしては株主が日銀となることで各民間企業への株主統制が弱まり、コンプライアンスなどの方面で企業経営に悪影響が及ぶことを懸念していました。それ以上に、準政府機関が民間企業の大口スポンサーであり続けること自体が異常なのでこうした状況から早く脱すべきだと思うものの、一度に売却したら株価が大幅に下落する懸念があり、出口戦略をどうするかということを前から気にしてました。

 そこへきて今回の植田総裁の発表ですが、異常な状態から正常な状態への一歩を出す上ではこれ以上ないくらい最高な判断、対応だった気がします。「ETFを減らしていく」という方針を出すこと自体が難しいのですが、それを「全売却まで100年かかる」というセリフをつけることで影響を最小限に抑えることに成功しました。
 そもそも今の日経平均自体が過去最高を更新し続けるなど若干過熱気味というか、インフレ率を考慮しても上がり過ぎだと私も感じていました。市場に冷や水を浴びせて落ち着かせるためにも何かしらのアクションが必要でしたが、変に公定歩合を上げ下げするのではなく、今回のようにETF売却をちらつかせて冷まそうとするにはまさに絶好のタイミングと手段であった気がします。

 また株価も黒田時代から大幅に上昇しており、売却すれば現在企業から日銀が得ている配当金収入は減るものの、今売却すれば取得時との差額から大幅な株式売却益も入ってきます。もちろんもっと待てばもっと増えてたかもしれませんが、それを言ってたら切りないし、手放せるときにぱっと手放すのが次善でしょう。

 重ねて述べると、日銀が大量の株式を保有する現状こそが異常な状態であり、そこからの出口戦略に混乱なく踏み出せたのはまさに大きな一歩だと思えます。一部で指摘があるように、完売まで100年かかるというペースはあくまで「現状」の話であり、状況によっては今後さらにペースを増す可能性が高いと私は踏んでいます。植田総裁も、「絶対に曲げない」と言っているわけじゃないし。
 市場を見ながら売却量は増やしていくように思え、過熱気味の株価を抑えるうえでもそうした方がプラスだと私も思います。

2025年9月18日木曜日

警察、検察の無罪証拠隠避には罰則を

「園児を虐待」身に覚えのない逮捕…無罪判決に 「有罪のストーリーに都合の悪い証拠は出てこない」(withnews)

 詳細はリンク先の記事を見てもらいたいのですが、簡単に話すとある保育士が元同僚二人にはめられたことで園児を虐待したという冤罪をかけられ、約300日も拘留されました。裁判では無罪判決が下りたものの、その裁判過程で実は検察はこの保育士が無罪であることを示す、元同僚二人が彼をはめた証拠となるLINEのデータを捜査過程で取得、把握していたことがわかりました。
 にもかかわらず検察はその証拠について当初「ない」と嘘をつき、裁判過程で証拠の存在が明らかとなって裁判所から提出を要求されるまで出そうともしなかったそうです。言い換えれば、冤罪と分かっているにもかかわらず被疑者を起訴し、有罪へ持ち込もうとしてたわけです。

 こうした例は何もこの事件に限らず、かつての足利事件、そして比較的新しい大川原化工機事件でも、被疑者の無罪に有利となる証拠を警察や検察は把握していたにもかかわらず、敢えてそれらについて触れないどころか隠蔽しようとして、有罪へ持ち込もうとし、冤罪を起こしています。
 普通に考えれば無罪と分かる証拠があるのだから起訴自体しなくてもいいのに、わざわざ余計な手間かけて有罪に持ち込もうとする辺りはもはや「人を憎んで罪を憎まず」と言わんばかりの態度です。っていうか明らかに思考がヤバいとしか思えず、大川原加工機事件の警察、検察関係者などは一切捜査に係わらせるべきじゃないでしょう。

 そうした無罪の人間を敢えて有罪に持ち込もうとする捜査機関の人間を排除するため、前から思っていましたがこのような被疑者の無罪に有利な証拠を意図的に隠蔽しようとした警察、検察関係者に対しては、明確な罰則規則なり刑法を定めるべきじゃないかと思います。具体的には被疑者が無罪であることを示すような証拠を把握しながら隠蔽、廃棄した場合は懲戒免職、次第によっては懲役刑に課すくらいやるべきでしょう。
 恐らくこんなこと言ったら警察や検察は「現場の捜査員が委縮する」とか言いそうですが、こんなごく当たり前の行為をやれと言ってるのに委縮する時点でもう発想がヤバいとしか私には思えず、今後の冤罪を防ぐためにも、彼らの捜査の暴走を防ぐ罰則制度を設けるべきでしょう。

 冒頭の事件に関しても、警察は無罪と分かっていながら捕まえた男性を300日近くも拘留しています。約1年にもわたり自由が奪われるなんて、しかもそれが冤罪と分かっていながらやっていたと言え、これほど邪悪な人間を野放しにしていていいのかとすら私は思います。はっきり言えばそんな人間は死んでくれた方がマシで、さすがにいちいち殺すわけにもいかないだろうから、最低でも二度と捜査に係われないようにすべきというのが今日の意見です。

2025年9月15日月曜日

これから訪れるだろう中国企業の継承問題

 今日、何気なく中国人の同僚と今後の悲観的な中国経済の予想について話をした際、これまでこのブログで語ってきたことのほか、中国企業の継承問題もこれからぼつぼつ始まるだろうという見方を見せました。

 以前にも少し触れたことがありますが、現在の中国の大手民間企業の社長は基本的に創業者です。市場経済を取り入れる改革開放が本格的に始まったのが1980年代で、この時に20代とか30代で旗揚げして現在も経営を司っているという人が多いのですが、さすがに年齢的にもそろそろ交代というか継承を考えなくてはならない時期に来ています。
 香港企業の場合、基本的に分割相続で兄弟が三人いたらものの見事に三分割しちゃい、その後に兄弟間の骨肉の争いがおっぱじまるのが常です。それに対し中国はこの点一人っ子政策のおかげで兄弟が少なく、兄弟間で争い合うケースは比較的少ないというメリットがあります。

 ただその一方、兄弟はいないものの愛人はいるというケースがめちゃ多く、実際に息子に相続させた後で「私にも遺産くれるって言ってた(# ゚Д゚)」的に愛人が吠えてくる例が既に結構起きています。この橋をしたら中国人の同僚もめちゃ爆笑して、「日本人なのによく知ってるね(*´∀`)」と言ってくれました。
 仮に愛人が単独で居るならまだしも、愛人との間に隠し子もいたらこの手の相続はさらに揉める可能性が高いでしょう。最近はDNA鑑定で血縁関係もはっきりわかるだけに、大企業継承で内紛がこれからあちこちで頻発すると予想します。

 さらに付け加えると、平穏裏に継承ができたとしてもその子供の資質にも不安が残ります。いわゆる富二代というか戦国期を生き抜いた父親と比べると大半のケースではダウングレードとなることは確実で、そもそも才覚あるなら中国なら親の会社を引き継がずに自分の会社を立ち上げるもなので、今後の継承により中国企業の勢いはかなり落ちる可能性が高いとみています。日本でもダイエーなんかまさにそうでしたし。

2025年9月14日日曜日

次回の自民党総裁選に対する見解

 新しい冷房が来てから電源付けるだけでもマジ楽しいです。一瞬で室温も冷えるし音も静かだし、科学技術は人を幸せにするものだとかみしめています。

 話は本題ですが、政治ブログを名乗っておきながら石破総理の辞任とかにはあまり触れてきませんでした。理由としては参院選の結果からこうなることは時間の問題だったことと、次の総裁選に関しては候補がまだ出そろっていなかったことなどがあります。またもう一点問題があり、今回の総裁選は前回の参院選同様に争点が非常に少ないこともあります。

 もう多くの人が忘れていると思いますが、前回の総裁選での論点は事実上、「裏金が問題となった安倍派を復活させるべきか否か」にありました。復活派は言うまでもなく高市氏で、この高市氏に対し非安倍派が結集して妥協した結果として石破総理が誕生したと言っても過言ではありませんでした。麻生派のみ、石破氏嫌いで高市氏に入れたような気もしますが。

 それに対し今回の総裁選では、明確な争点がありません。強いて言えば支持率を高めて次回の選挙で勝てる候補、それと新たな連立相手が受け入れやすい総裁がいいということくらいでしょう。前回の旧安倍派の問題に関しては、先の参院選で旧安倍派議員が結構落選していることもあり、もはや復活派望めない状態にあることから争点にはならないと思います。
 この点は高市氏にとってはかなり不利な点だと個人的に思います。単純な獲得見込みの議員票が先の総裁選に比べて減ることもさることながら、安倍派復活の大義を掲げづらくもあります。

 またその支持層たる戦没者遺族会をはじめとする極保守派も、年数の経過とともに先細りが確実なこともあって、組織票として固いものの将来性はやや乏しいです。それ以上にこの人が総裁になった場合に予想されることとして、女性票が大きく減ることの方が影響としては大きいです。典型的な「女に嫌われる女」なだけに、この辺を他の議員がどういう風に見てくるかがポイントになる気がします
 ただ総じていえば、前回総裁選と比べると今回の総裁選で高市氏はその勢いが大きく落ちる結果になるのではないかと私は見ています。

 ではほかの候補はというと、先に挙げた女性票の取り込みではやはり小泉氏が一番強いとみられます。ただ同じ若手で小林氏もまた立候補しており、これで若手議員の票を互いに食い合うこととなることがどう転ぶかと言ったところです。仮に決選投票にどちらかが進んだら互いに応援するみたいな協定はあるのではないかと思いますが、小泉氏にしろ小林氏にしろ党員票をかつてほどには稼げなくなってきていることから、今回の総裁選ではやや厳しいんじゃないかという風に見ています。

 そこで残ってくるのが林氏と茂木氏です。前回同様に私の推しは林氏で今度こそ当選してほしいと陰ながら願っているものの、茂木氏も実績面では林氏に劣らぬものがあり、この二人のどちらかが少なくとも決選投票まで行くのではないかと思っています。
 ただどちらの候補にも言えますが、冒頭でも語った通り現在の日本は経済や社会面で比較的安定しており、国民が懸念している問題としては外国人移民問題くらいしかありません。ただこの問題は総裁選で触れると確実に死ぬ話題なためどの候補も語ることはまずしないため、政策面で差別化を図りづらい状況であるように思えます。

 強いてあげるとしたら税制が争点になるかもしれません。ここ数年、基礎控除の引き上げを除いて日本は増税一直線で財務省への批判も高まっており、ここで一服の減税をいずれの候補が口にすれば、財政と税制が大きな争点となっていくかもしれません。
 ただ私個人の意見としては日本は最低でもあと4年は増税をし続けなければならず、減税するとしたら4年後以降でなければならないという強い確信を持っています。その点を踏まえると、次の総裁に求められる資質としては増税を国民に納得してもらえるだけの説明力と、サンドバッグとなって耐えられるタフさの二つが特に重要なんじゃないかと思います。この点で私は小泉氏、小林氏には不安があり、高市氏に至っては論外で、やはり林氏、茂木氏の二人が主役になるのではないかとみています。

「島耕作」シリーズが何故評価されるのか

逢いたくて、島耕作(コミックDAYS)

 上のリンク先は島耕作シリーズのスピンオフ作品で、島耕作世界に転生したZ世代で島耕作マニアの主人公が初芝社員となって、ミッション形式で島耕作の偉業を陰ながら支えるという内容です。以前から作品について興味を持っており、完結していたこともあって先日の電子書籍のセール時に大人買いして読んだのですが、期待に違わず面白くて一気に読めました。
 元々、島耕作シリーズについては運転免許の合宿中の宿舎に読んではいたものの、当時置いてあったのは課長全巻と部長シリーズの前半だけで、私自身は島耕作マニアとはとても言えない存在です。ただこの漫画では課長以前の話が割とメインだったためそんなに影響はなく、また恐らく島耕作を知らなくてもある程度内容が理解できるよう把握されており、構成の妙が光る作品な気がします。

 それでこの作品を読んで感じたこととして、改めて島耕作シリーズの偉大さというか面白さに気が付いたような気がしました。現代においても比較的珍しいビジネス現場をメインとした漫画であることもさることながら、こうしてスピンオフが出るほど濃いキャラクターが多いというのも強みでしょう。
 特に「逢いたくて、島耕作」で出てくる今野輝常というキャラに関しては自分もかなり記憶しているというか印象の強いキャラクターでいかにもな人の足を引っ張ろうとするだけのヒール役として登場しながら、その後も何度も登場しては動静が描かれてたりします。なおこのキャラに限らず、関西弁を使うキャラは島耕作シリーズの中で大体嫌味なキャラクターになっており、読んでて自分は「なんかこの作者、関西人に恨みでもあるのだろうか(;´・ω・)」と思ってたりしました。

 その今野を含めてですが、今回このスピンオフ漫画を読んで気づいた点として作者の弘兼憲史氏はどのキャラクターも大事にする人だという印象を覚えました。前述の通り、いかにもぽっと出の嫌味なキャラクターですらその後何度も登場させるなど、使い捨てにすることがほとんどありません。後年に描かれた課長以前の話(平から係長までの時代)では、何年も前の課長連載時に出てきた上司系のキャラクターが再び登場したりしてそのキャラクターがより掘り起こされています。

 意外とこういう風にキャラクターを間隔を置いて再登板させるというのはほかの漫画では見られず、ひどいのになると「タフ」シリーズをはじめ、途中でいなかったことにされることも少なくありません。そうした作品と比べると島耕作シリーズはメインストーリーを進めつつ一人一人のキャラクターを大事に使っているように思え、この点がほかの漫画と一線を画しているから現代においても評価されているのだろうという風に感じました。

 もっともキャラクターを大事にする一方、退場(=死亡)させるときはすげぇ雑だという気もします。某キャラなんか自宅に飛行機を突っ込ませたりしており、最初読んだときはマジで笑ってしまったとともに、「もっと他に描き方あったんじゃないの?」という風にも思いました。

2025年9月13日土曜日

直接教えず気づかせる指導

 長い期間、傭兵の如くあちこちの会社を転々とし続けた私ですが、今の職場にはなんともう10年近くも働いています。転職時には友人から「もって半年だな(´・ω・)」とまで言われましたが、今じゃ立派な古株で、「社内で逆らっちゃいけない人」のトップテンには入っている気がします。
 ちなみに、このランキングのナンバーワンの人は秘書さん。

 そこそこ年紀を積んだこともあって後輩などにも指導する機会が多くなっているのですが、提出された報告書の添削や業務の進め方を指導する際、直接的に「こうしなさい」とは言わず、暗に自分が意図した方向に動かすように示唆させるだけにとどめています。あくまで示唆するだけなので思った通りに動いてくれないことの方が多々あるのですが、致命的なミスに繋がるもの以外はそのまま通させ、不完全ではあるもののクライアントが許容するであろう範囲で提出させています。

 なんでそんな回りくどいことをするのかというと、直接「こうしなさい」的な指導をすると定着が悪いからです。一体何故そのようにしなくてはならないのかという観点や理解が不足し、言われるがままにやるためなかなか覚えないし、覚えたとしても背景原理を理解していないので応用が利かないことも多いです。
 それに対し、示唆する程度にとどめて自分で正解に辿り着けたのなら、「いいテクニックを見つけた(・∀・)」みたいな感じでその後も率先してそうしたテクニックを使うようになるため定着がよく、またその業務テクニックを使うべきシーンと使うべきじゃないシーンの応用も比較的よくこなしてくれます。この辺、自分で見つけられるか否かというのがやはり重要だと思え、正解を教えるのではなく、正解に如何に自ら辿り着かせるかという指導を心がけています。

 この辺、ゲームの攻略にも言えますが、アクションゲームなどの操作テクニックをネットの攻略法で見るのに対し、プレイ中に自ら気づくのとではやはり違います。自分で見つけたほうがその後も活用しやすく、またプレイにおける喜びというか快感もデカいです。
 こう言ったことは仕事においても同じだと思え、仕事に対するモチベーションを引き上げるうえでも頭ごなしな指導は極力控え、私のレビューやチェック回数が増えることを覚悟で、やや消極的な指導を続けています。もっともたまに、「ここが新聞社だったら君に物投げてるぞ」と、無駄に新聞社がヤクザ組織みたいな脅しをかけることもありますが。

2025年9月12日金曜日

中国人に日本での就職を勧める日々


 上の記事で中国の労働人口の激減予測と就職氷河期について書かれていますが、最近マジで日本語使いの中国人に会うと、「お子さんは日本の大学に留学させた方がいいですよ」と確実に進めています。理由は一にも二にも就職で、日本の大学を出て日系企業に就職させる方が安全安心確実だからです。

 あんまり重ね合わせ過ぎてはいけないと思いつつも、マジで現在の中国は日本の90年代の生き写しであることにビビっています。時期的にも2025年の中国は1995年の日本と瓜二つで、実体経済はまだ楽観視した雰囲気があるものの、若者の就職面ではもはや完全に氷河期に入っており、さっきも中国人の友人とこの話題で話してました。
 天津に住むその友人によると、就職先がなく親と一緒に働く子供が多いそうで、タクシー運転手の家庭では昼は父親が、夜は息子が運転しているそうです。また情報系の大学を出て就職したものの、会社が倒産して父親の内装業を手伝うという息子もいるそうで、これはこれで親孝行な感じもします。

 とはいえ雇用が改善する兆しは一切見えず、また現在比較的活発な個人消費も、日本も95年当時はCDでミリオンセールがいくつも出るなど歴史的にも最も個人消費が活発でした。これらが暗転したのは97年のことだったので、中国も2027年あたりで実体経済が一気に落ち込むのではないかと予想しています。
 なお中国の個人消費を支えているのはやはり淘宝ことネットショッピングです。これがあるからどんな地域にもいつでも商品を手ごろな価格で売ることができるのですが、その選定として異常に低い運送料があります。もし仮に今後運送料が高騰したら、全商品の価格に上乗せされ個人消費が冷え込む可能性もあるのではと危惧しています。

 話を元に戻すと、諸悪の根源ともいうべき不動産業界の不良債権についてはマジ完全に放置されたままです。これをどうにかしないとどうにもならないのですが、「景気が良くなったら対処しよう」という日本と同じ過ちを完全に繰り返しています。っていうかもはや、現実逃避しているような気すらします。

 話が行ったり来たりしてますが、2年後辺りに想定される事態として日本と同じく増税が来るのではとみています。既に中国の地方財政は破綻していて、各地でサラ金の取立みたいに日系企業とか外資企業に何年も前の指摘事項を引っ張り出してきては税務局は追納を要求しています。そういう動きを追える立場にあるのですが、マジで見ていてその強引さには驚くとともに、切羽詰まった感が強いです。
 こうした状況から早ければ来年にも日本の消費税に相当する増値税、または法人税の税率を引き上げてくるのではないかという気がします。っていうかそうしないと国が持たないレベルまでもはやきており、その増税が引き金となって個人消費も冷まし、真の氷河期を迎えるとみています。

2025年9月10日水曜日

F-2を美少女キャラにたとえるなら?

 すでにニュースにも出ていますが連敗で有名になったハルウララがなくなり、世界中からお悔やみの声が集まっています。ハルウララに関しては一時馬主となった安西美穂子の意味不明なムーブを見ていただけに、晩年は理解ある人の下で穏やかに過ごせたと聞いてほっとしました。
 そんなハルウララですが、一時は人気も落ちてオワコンかと思っていた馬娘がいつの間にか英語版出してて、しかも海外でやたらヒットを飛ばし、ハルウララも登場していて人気だったということに驚きました。言うまでもなく馬娘は実際の競走馬を擬人化というか美少女化させたゲームなのですが、戦闘機においてもそうした例はあります。


 代表格なのは中国の殲20ことJ-20です。以前に自分も上の写真のようにプラモを作りましたが、この機体はお披露目当時に中国の航空ファンから黒くて長いという特徴を、「黒髪、ロング」という風に解釈され、2010年ごろに流行ってたアニメ「けいおん」の秋山澪に例えられ、そのまま「秋山澪」という蔑称別称がつけられていました。さすがに年数を経ていることもあり、同じ呼び方をする人は最近だと見ないですが。

 この中国でのお話を聞いて、変に愛称付けるより、馬娘同様に擬人化した方が愛着もたれやすいのではないかと思う節があります。なので日本のF-2支援機ももし美少女キャラで例えるなら何がいいのかと先日考える機会がありました。
 そんなF-2の特徴はというと、

・青い
・元のF-16よりややデカい
・対艦戦闘能力が異常に高い
・値段も異常に高い
・東日本大震災の時に津波で被害を受けた
・AESA


 やはりその機体カラーといい海との関係が最も深いのですが、最後のAESAが自分には一番キャラ付けしやすい特徴だと感じました。これは何かというと、それ以前のミサイルは撃った後もレーダーを敵機に向け続けないとミサイルが当たらなかったのですが、レーダーを向け続ける必要があるため、敵機もほぼ同時にミサイルを撃ってきたらよけられなくなるという弱点がありました。
 それに対しこのAESAはミサイルを撃った後に機首を動かしても、レーダの方が自動で敵機の方角に向いてくれるため、ミサイル発射後にすぐ回避行動へ移れるという超優れものでした。このAESAを初めて標準搭載したのはF-2であり、その技術の高さは米国からも評価されて「お前の物は俺の物」という感じでほぼ無料でこの技術を強要共用されることとなりました。

 このレーダーが自動で敵機に向かって追い続けてくれるという特徴ですが、しつこく追い回すという点で何となくヤンデレっぽいと感じました。となるとヤンデレっぽいキャラで海に関係するのが一番合うのではないかと思って思案に暮れていたところ、「そうだ、奴がいた( ゚Д゚)」とばかりに浮かんできたのが、桂言葉でした。
 このキャラの特徴挙げると、

・普段はおとなしい
キレると怖い
・ヤンデレ
・執着心がすごい
・強い(のこぎりで首を切断可能)

 などと、最近めっきりブームが収まってヤンデレという言葉すら聞こえなくなりましたが、恐らく現代においても最強のヤンデレキャラとして君臨しています。でもって、「niceboat」もあって海とも関連性を備えており、彼女以上にF-2の擬人化が似合うキャラはいないんじゃないかとすら自負します。もしCGでF-2を作る機会があれば、桂言葉のデカールを貼り付けてみたいです。

 このほか日本が保有しているF-15も何かないかなと考えましたが、バリエーションが多く、半世紀以上にわたり進化し続けながら運用されていることから、こちらもシリーズごとに進化し続ける「ゲゲゲの鬼太郎」のヒロインこと猫娘が一番適当であるような気がしました。猫で戦闘機とくればトムキャットなんですが、あっちはトムとジェリーのトムに任せましょう。

2025年9月9日火曜日

むしろ、これまでに消滅した職業ってあるの?

 先日の電子書籍セール時に大前研一氏の「新版 第4の波: AI・スマホ革命の本質」という本を買って読んでみました。簡単に内容を紹介すると、農業革命、工業革命、IT革命に続く第4の産業革命ことAI・スマホ革命が今後起きるとしてそれによって伴う社会の変化などについて解説されているのですが、全体の感想を述べると理論にやや偏った見方であり、実践というか現実との齟齬や差異については全く省みることなく、参考にはなると感じたもののこの本に書かれている通りに未来が進むとはとても思えない内容でした。

 やや本題から外れますが、AI・スマホ革命一つとっても私はAIよりも先にロボット革命の方が起きるのではないかと思います。真面目に中国の人型ロボットの発達はすさまじく、労働現場の代替も夢じゃないのではないかと思うようになってきました。

 話を本題に戻すと、この本で大前氏はかつての工業革命、IT革命同様、AI・スマホ革命によって現場作業などを行うエッセンシャルワーカーを除き、多くの職業が不要となって失業者が増加すると予言しています。特に現在事務作業を担当するホワイトカラー、しかも弁護士や会計士といった士業などはAIに仕事を丸ごと奪われると主張されていました。
 正直に言ってこの辺の「将来なくなる職業」系の話は若干聞き飽きているというか、かねてから消滅候補ナンバーワンとされている通訳や翻訳系の仕事一つとっても全然消え去る気配がしません。知り合いの翻訳ライターに言わせると、AIに契約書を翻訳させて取引当事者同士に認識の齟齬が発生した場合、誰が責任を採るのかで問題になるからAIがすべて翻訳する事態はまず起こりえないとも言ってます。

 また大前氏の主張に私が疑問を感じた最大の理由としては、IT革命のときもまさにおんなじことを言う人がたくさんいました。ITによって今後事務作業者はいなくなる、経理なども不要になどと言われましたが、Windows95の発売から30年を経て、あの時なくなると言われた職業は今も現役で募集も続けられています。
 そこで気になったのが、実際にこの世から消え去った職業ってあるのかなということです。試しにネットで検索してみたところ、昭和末期から現在に至るまでの間で確実に消え去ったと言える職業を私なりに探してみたところ、以下の職業が該当すると考えました。

・タイピスト
・電話交換手

 以上の二つです。マジこの二つ以外には見つけることができませんでした。
 前者のタイピストはキーボード操作という技術がパソコンの普及により一般化して、専門職が完全不要になったことが原因でしょう。後者の電話交換手も半導体とシステムの普及により、人手を使う必要がなくなったため消え去りました。

 これ以外にも細かいのを挙げればブラウン管テレビの技術者なども挙げられますがそれは職業というより技術分野であり、技術者という枠なら全然現役です。こんな具合で、かつて将来消えると言われた職業はほぼ全て現存しており、むしろこの30年くらいでなくなった職業を探す方が難しいくらいです。
 書いてて思い出したけどチンドン屋は消えたと言えるのだろうか?一応業務を受ける企業はまだ存在するようだが。

 では消えなかったにしても減っている職業はないのかというと、実際のところIT革命を原因とする職業人口の減少はあんま起きていないのではないかという気がします。先ほど挙げた経理もそうですし、営業職やデザイナーの数もそこまで激減しているように見えません。むしろパソコンを使ったデザイン業務やSEなどと言った職業も登場するようになり、職業の幅が狭まるどころか広がっているようにすら感じます。
 仮に減っているとしても募集人口が以前より減っているだけで、かねてからその職業についていた人が職を追われるような事態はまず起こっていないと断言できます。技術発達によってある日突然仕事がなくなるようなことはほとんどなく、実際は募集段階で漸減していくのが関の山でしょう。

 このほかもう一つツッコむと、さっきのCGデザイナーもそうですが実際には技術発達が起こると既存職業が淘汰されるというよりは、既存職業に新規技術が組み合わさってそのまま残るというパターンの方が多い気がします。漫画家もかつては手書きしかなかったのが現代ではPCで、しかもリモートで作業する方が多数派となっており、営業職も各種ITツールを利用して売り込みや分析を行うようになっています。翻訳に関しても辞書を使わず電子辞書をと思いきや、電子辞書すらなくなって今やWebで単語を検索するのが常道であり、弁護士や会計士もそういった判例や証跡確認ツールを使って今も仕事していると思います。

 工業革命時も機械によって職が奪われると暴動も起きたりしましたが、のちに機械によって新たな職業も生まれており、過去の例からみると一概に技術発達が職業を消すと言えるものではないでしょう。むしろ新たな技術をどのように既存の職業や業務に組み込んで効率を上げるべきなのか、こうした視点こそが雇用の拡大や生産効率性の向上にとって重要であるように思え、こうした視点を持つ人が現代に少ないということの方が私にとっては先が思いやられます。
 そういう自分も人のこと言えないというか、IT革命によって雇用が減少したら日本としてはマイナスなのではと大学時代に久保建夫先生に行ったことがあり、その際に久保先生が「ITで既存の工業にとって変えるのではなく、どう組み合わせるかという視点が重要だ」と指摘されて現在に至ります。

2025年9月7日日曜日

リミッター解除!(YF-21のプラモ)


 見ての通り、アニメ「マクロスプラス」に出てくるYF-21のプラモを組み立てました。めっちゃ作るのに苦労したけど満足度も非常に高く、写真を撮りまくっては同僚を含めやたらめったら送信しまくってます。


 YF-21はアニメの中で新機種選定コンペに使われる試作機の一つです。モデルとなった米国のYF-23同様にコンペに落ちてこれっきりコニカな機体となりましたが、スーパーロボット大戦に登場するなど現代においても活躍しています。

翼端のエッジは本当に見事だと感じた

 自分もスパロボを通して初めて知り、その後アニメも見てからもマクロス系の機体では一番これが好きというか、一撃必殺の「リミッター解除」が攻撃にあって気に入って使っていました。ただそれ以上に、パイロットのガルド役を演じた石塚運昇が生前の頃から好きで、「頭文字D」の藤原文太役での演技とは異なる熱い咆哮が聞けて贔屓にしてました。
 なお「マクロスプラス」をソ連人民の敵であるうちの親父はすげぇつまんなそうに見てました。展開が若干中だるみ気味ってのはわかるけど。


 話をプラモに戻すと、前回作ったVF-11Bの経験からマクロス系のハセガワのキットは非常に難しいことは覚悟していました。そのためプラモ製作を私は通常1日で完成まで持っていくのですが、今回に関してはしっかり時間をかけようと、組み立てに1日、デカール貼りに1日と二日間かけることをあらかじめ決めて備えていました。
 結果的にはこのスケジューリングは大当たりというか、組み立ての段階でも非常に苦労しました。s期に作った人のブログとかみててもパーツが細かく、ロッドの先端部をランナーの一部と思って切り落としてしまったなどの失敗談が多く、実際に自分も何度かひやひやする経験をしています。


 なんでこのキットの組み立てが難しいのかというと、単純に接合部の設計がハセガワらしくあまりうまくないゆえだなと思います。機種や尾翼など、ほんの少しガイドをつけたり接合方法を工夫すればものすごい工程が楽になるのにと思う箇所が多かったのと、マニュアルもところどころ説明不足で、組み立ての順番をミスりやすいと感じました。時間かけて慎重にやったからある程度はうまくいきましたが、それでもやや悔いの残る点が多かったです。
 なお機種部のクリアパーツに関しては明らかに寸法があっておらず、パーツそのものを切り取ってサイズを調整して埋め込みました。結構重要なところだから、これくらいはハセガワも頑張ってほしい。


 そして見栄えを決めるデカールに関しては地獄そのものというか、「NO STEP」などの細かいのはまだいいとして、エアインテークの口部など円周系に貼り合わせるものが多く、また先にデカール貼らなきゃ位置取りミスるのに、その辺をあまり示唆しないマニュアルなど、「タミヤだったら……」と感じることが多かったです。そもそも名が細めのデカールに関しては、分割しても問題ないだろうと思うものが多々ありました。ぶっちゃけ貼る途中に千切れたおかげで、貼りやすくなったデカールもあったし。


 とはいえ完成させたところ思ってた通り見栄えはよく、また不満な点はあるものの完成にはこぎつけるし、原作の雰囲気もしっかり出せてて、苦労したけどその分達成感をはっきり感じるキットでした。とはいえ前述の通り一般的な戦闘機プラモと比べた場合、明らかに組み立てやデカールが鬼なキットなので、マクロスとガルドが好きなだけでプラモを作り慣れていない人は手を出さない方がいい気がします。


 なお完成時にスパロボ仲間な中国人の友人居「限制器解除(・∀・)」というメッセージとともに送ったら、「猫のが目立ってるじゃん(;´・ω・)」と返信がきました。たまたま今日頼んでおいた仕事猫のフィギュアが届いたので並べたのですが、やはりキャラが強い。


 最後に、縮尺が同じ1/72ということからF-22ラプター、Su-35フランカーとともに並べて大きさを確認したところ、ラプターとはほぼ同系でフランカーよりは小さいという結果になりました。まぁ当然ですが。
 このYF-21は前述の通り米国のYF-23がモデルなのですが、YF-23同様に主翼が菱形しているのがチャームポイントでしょう。YF-23も作ろっかなと思ったのですが、知名度が低いゆえか絶版されて久しく手に入りそうもありません(´;ω;`)ウッ…

2025年9月6日土曜日

父権が喪失していった平成期

 前回記事でなんかやたらと心理学について書きましたが、このきっかけは前にも書いているように河合隼雄の「家族関係を考える」という本でした。この本は1980年に発売されたこともあり、ちょうど「積み木くずし」の時代に近いこともあって、家庭内暴力や不良化などで相談しに来る家族の話が多く書かれています。

 こうした家族について河合隼雄は、特に母親に暴力を振るう子供について、「家族内で絶対的な存在である父親には抵抗できないゆえに、そのそばの母親を代理の対象とする傾向がある」と言ったことを書いていました。ここで言っている内容について私自身も異論はなく、実際そんな感じで母親に暴力を振るったり、敢えて不良とつるんで反抗したりしていた人もう当時は多かったんじゃないかと思います。自分が親に中国まで持ってこさせて読んだ「積み木くずし」なんかまさにそんな感じだったし。
 と同時に、「今じゃこんな図式成り立たねぇだろうな」という感想も持ちました。理由は単純に家庭内における父親の権力というか父権、父性が極端に低下しており、そもそも家族内で「乗り越えるべき対象」にすらならないと思うからです。

 昭和から平成にかけての家族関係の変化としてはやはり核家族化がもっとも代表的だと思います。翻って平成から令和にかけての変化としては、私個人としてはやはり前述の父権の低下が最も大きな変化じゃないかと思います。
 昭和期においてもかかあ天下な家族もいたでしょうが、現代においてはもはやそれが一般化しているのか「かかあ天下」という言葉自体が若干死語になっている気がします。同時に、「家父長」という言葉もほとんど使われなくなっているうえ、男女差別を助長するなどとしてあまり使うべきでないとする風潮すら感じます。

 ではなぜ父権がそんなに落っこちていったのか。これはごく単純に社会における女性の地位向上に尽きにでしょう。特に共働きの世帯だと、父権の源泉ともいうべき「稼ぎ」が父親に限られなくなり、下手すりゃ母親の稼ぎの方が大きいケースも出てきて、家族を意に沿わせる材料はなくなったも同然です。その上で、母親に対しては家族内で求められる役割は現代でも多いと思いますが、父親にはそれほど多いとは思えず、「キャッチボールの相手」もなんだか今だと古風な感じすらします。
 その上で、父権を強めようものなら先ほども言ったように男女差別だと指摘される可能性もあり、家庭内で父親が主導権を発揮しようにもあらゆる方面から制限されているのが現代である気がします。恐らくこんな家族観、1980年代の人たちは想像もできなかったでしょう。

 そもそも前述の家父長という言葉自体もはや過去の物であり、これからは下手すら「家母長」みたいな言葉も出てくるかもしれません。

 こうした父親が家庭内で主導権を持てない環境に変化していったことでどうなったのか。中にこれが少子化の原因だという人もいるかもしれませんが私にはそこまで判断する材料がなく何度も得いませんが、少なくともいえることは「子供が畏怖する父親像」というものは完全に過去の物になったということです。これが子供の非行化に関係するかについて、私個人としては非行化が下がる要因にはなったんじゃないかと思います。一方で、「無気力化」の要因に係わってきている可能性もにらんでいます。

 そういう意味では平成における家族間の変化としてもう一つ、「子供部屋おじさん」という新語も誕生しています。これなんか今後さらに普及していって、当たり前になる概念になるかもしれません。核家族化した家族が核分裂しないまま続くとでもいうべきか。

2025年9月5日金曜日

神話になぞらえるだけで証明をなすとしていた心理学

 先日、電子書籍がセールだったこともあり大量に漫画を買う傍ら、普段読まない本も買ってみようと実用書の類を検索して眺めていたところ、「家族関係を考える」という本が目に付きました。別に家族関係に悩んでいるわけじゃなくこの本が気になったのは、作者が河合隼雄だったからです。

 知ってる人には早いですが河合隼雄はユング心理学の日本における権威で、箱庭療法などを日本に導入したとされる心理学者です。晩年に民間出身者として文化庁長官になったものの、高松塚古墳の壁画カビ問題のスケープゴートにされた感がありやや不遇でしたが、現在でも日本の心理学教育では彼の名前が出ると聞きます。
 上記の「家族関係を考える」の本は1980年の出版とかなり古いのですが、昭和の家族観が気になるのと、河合隼雄の本をちゃんと手に取ったこともないから興味本位で読むこととしました。結論から言うと、本の内容以前に神話、特にギリシャ神話からの引用話が異常に多いことに辟易しました。


 そもそもというか心理学用語はギリシャ神話やギリシャ語由来の物が非常に多いです。上のリンク先にそのあたりがまとめられていますが、読んでるそばからどんだけあんねんと言いたくなるくらいです。
 一体なんでギリシャ神話由来の用語が多いのかというと、心理学の祖であるジークムント・フロイトがこうした名称を片っ端からつけていたことに由来します。単純に彼がギリシャ神話を好んでいただけなのかもしれませんが、今回河合隼雄の本を読んで私は、神話になぞらえれば証明されたと考えていた節もあるのではという気がしました。

エディプスコンプレックスとは?臨床心理士がわかりやすく解き明かす(心理オフィスK)

 そんなフロイトがなづけて比較的一般にも通りやすいのが、上記のエディプスコンプレックスです。上記リンク先からその症状の定義を引用すると、

男子が異性の親である母親に強い好意感情を抱き、母親を自分のものにしたいという感情から、同性の親である父親に敵意や対抗心を抱くという子どもの時に見られる無意識の心理状態のことを言います。


始めは母親を独占しようと、父親へ対抗心を抱くが、父親から男性器を奪われるのではないかという不安から、母親を独占しようとすることはあきらめ、父親とも正しい関係性を構築することが出来るようになるという過程を歩むということです。

 こうした心理症状が起きる背景としてフロイトは上記のように、「子供の母親に対する近親相姦願望と、父親に去勢されるかもしれない恐怖心が原因だ」と説明しています。この説明を見て(。´・ω・)?と思わない人は逆におかしいと私は思います。なんていうか論理に飛躍があり、ツッコミ不在でドヤ顔で主張してくるのが逆に滑稽で、漫画の「彼岸島」的な説明の仕方であるように見えます。

 実際、上のリンク先の説明でも書かれていますがこうしたフロイトの主張や説明に対して現代では批判も多くなされています。その批判の根拠は以下のようにまとめられています。

(1)父親が強いということを前提としていること
(2)幼児期の性欲を前提としていること
(3)理論がフロイト自身の経験に偏っているということ

 このエディプスコンプレックスに限らず、フロイトの心理症状に対する説明は大体どれも(2)のように「性欲が原因だ(σ・∀・)σゲッツ!!」と、何でもかんでも性欲のせいにすることが多く、これも現代では彼がよく批判されている点です。

 話を戻すと、このエディプスコンプレックスのようにフロイトは自分が発見した心理症状に対して神話のエピソードになぞらえ、そのまま神話の登場人物の名前を症状名に当てはめることが多いです。しかしそれらの心理症状はエディプスコンプレックスのように万人に対して当てはまるようなものではなく、むしろ一般性に乏しい少数のレアケースであることも多いのに、「誰にでも当てはまる(σ・∀・)σゲッツ!!」という主張がされています。

 私が河合隼雄の本を読んでても気になったのはこの点でした。昭和の時代ゆえに父権の強い家族環境が前提である内容が多かったのですが、当時と比べると現代は父権が弱くなっていて、本の中に出てくる家族状況は家族問題には今じゃあまり見られないケースも少なくありませんでした。にもかかわらず河合隼雄は、さも時代や文化、状況に係わらず、どの家族に見られる傾向だとばかりに心理学的見解を述べているので、「そもそもこうした主張は何でもって証明されたんだ?」という疑問がもたげたわけです。

 そこで少し調べていましたが、恐らく当時、少なくとも80年代くらいまではきちんと統計を取ったり比較分析をしたりすることもせず、各心理学者が自分が見た個人や家族の心理症状について、非常に恣意的に一般的法則であるかのように主張や説明していたのではないかという見方が強まりました。その過程で重要だったのがさっきから何度も繰り返している神話で、「神話でこういうエピソードがあるのだから、人間の心理として一般的なのだ」という飛躍的な主張が蔓延っていたのではないかと思うに至りました。

 先ほどのエディプスコンプレックスも、ギリシャ神話のエディプス王のエピソードに近いということからこういう名称になっていますが、これに限らず初期の心理学においては「〇〇神話にもこういう話がある」というのが、その見解が法則的一般性を持つことの説明として引用されているものが異常に多いです。
 今回読んだ河合隼雄の本でも、子離れや略奪婚に関してハデスによるベルセポネ誘拐事件や、オオクニヌシとスセリビメの駆け落ちエピソードを引用しています。しかし、神話になぞらえたり引用したからと言って、その主張が一般性を有する根拠には一切なりません。にもかかわらず何故か心理学者はやたらと神話を引用し、「だからこんな心理症状があるんです」とさも当たり前かのように話を進めてきます。

 ぶっちゃけ読んでいて、「こいつら本当に学者か?」と疑いたくなることが多くありました。それこそ1000世帯に100世帯くらいの割合で共通する特徴があるなら法則としてみてもありかと思いますが、1万世帯に1世帯だけにしか見られないようなケースなんて、その1世帯だけが特別なだけであり、法則として取り扱うべきではないでしょう。それだけに発見症例数(統計)は法則の証明にあたり非常に重要なはずであるものの、初期心理学ではそうした数字は一切出てきません。
 むしろ全体として、各心理学者自身が見たものを片っ端から神話になぞらえるというか当てはめることで、法則として証明されたかのように主張するケースが非常に多かったのではないかという気がします。フロイトなんかまさにその典型で、実際彼の主張は現代において否定されているものも少なくありません。

 何気に、自分が学生時代に一番毛嫌いしていたのは心理学でした。何故かというと心理学の学者はワイドショーとかで起きたばかりの事件に、「犯人はきっとこういう心理だったのでしょう」と、大した根拠もなくさも後付けの理由を当てはめるかのようなコメントをすることが多く、理由があるから犯罪を犯したというより、容疑者が犯人である理由を後から作って当てはめているように見えたからです。私の意見としては、こうした態度は冤罪を生みやすくします。

 もっとも心理学もこの辺の自覚はあったのか、現代においては自分の専門の社会学のように学説の証明に統計的手法を用いたり、再現性を重視するようになっており、神話を引用するだけで証明されたとするような人はいなくなってきています。見方を変えると、社会学と心理学の境目も段々なくなってきているような気がします。

 ただやはり初期心理学の主張や学説を見ていると本当に裏付けなく、「神話にもあるから」という理由だけで恣意的に法則性を主張する人が多かったような気がします。そしてこうした態度は、まさに自分がさっき批判した心理学の「当てはめ理論」そのものと言ってよく、理由があるからではなく理由を後からつける態度そのものです。学生時代はここまで至ってはいなかったものの、自分が毛嫌いしていた心理学の態度というのはまさにこの「神話の当てはめ」にこそ端を発するものだった気がします。

 前述の通り、現代においては心理学も科学的な証明や分析を行うようになっており、そうした学問的努力に対しては私も頭が下がります。しかし初期の心理学は新しい学問でもあったということから、かなりいい加減な管理というか放言が平気でなされていた学問とも呼べないようなものであったように思え、少なくとも神話を引用している心理学用語や法則は信用できないというのが今日の結論です。 

 もっとも、ユングが主張した世界各地の神話に共通するエピソードが多いことを根拠とした集合的無意識に関しては、根拠も再現性も確保されていてこりゃ確かにと納得できるものです。もっともこれ、プラトンのイデア論とほぼ一緒なんじゃないという気もずっとしますが。

2025年9月4日木曜日

やっと報告が出てきた川崎ストーカー殺人事件

 すでに報じられている通り、先日に自分が「いつ出るの?」と書いた川崎ストーカー事件の検証報告が本日出されたそうです。マジダッチの差だったので早く記事書いてよかった( ´Д`)=3 フゥ

 で肝心の検証方向の内容ですが、「本部長に報告するという制度が形骸化していたので、新しい報告監督制度を作ります」というものに見えますが、今の制度を守る奴が誰もいないんだったら、新しい制度も守る奴いないんじゃねというのが私の感想です。現行制度がきちんと機能していたらちゃんと防げたのであれば制度厳守を必達すればいいだけなのに、また新しい制度作ったからといって対策になるかと言えばそうじゃないのではという気がします。

 それ以前に、従来の制度はほかの事件ではちゃんと機能していたのかも気になります。はっきり言えば恐らくこの事件以外にも本来やるべき報告を果たされなかった例があるのではないかと思え、その辺はきちんと検証したのかという気がします。いわば類似ケースでの対応分析ですが、何となく分析していない、またはやろうと思ったけどみんな報告してなかったからやばいと思って隠したの二択な気がします。

 また問題であった点として捜査の初動対応を槍玉にしていますが、確か自分が覚えている限りだと、被害者が行方不明になったとに犯人の親族から犯人が殺したかもしれないという通報があったものの、この時も放置していたと記憶しています。ここに至れば初動対応に限るわけじゃなく、一貫して捜査不手際が貫かれたというべきじゃないかと思え、本当に反省しているのか怪しくこの報告の価値を疑います。

2025年9月3日水曜日

あの声優は20年前から凄かった(;゚Д゚)

 先日急に、かつて存在したゲームシリーズの「グローランサー」シリーズについて調べなおしていました。一体なんでそんな白鵬の相撲協会辞職みたく突然やり始めたのかというと、その直前にYotubeでグローランサーシリーズを振り返る動画を見ていたからです。言わずもがなですがこのゲームシリーズは私の遊んでおり、全部で6作ある中で1~4までは遊んでいます。
 そもそもこのゲームを作ったスタッフたちはそれ以前にセガサターンなどで展開されていた「ラングリッサー」シリーズも製作しており、私はこのラングリッサーシリーズを先に遊んでいたことからグローランサーも手に取るようになりました。もっとも最初に手に取ったのは発売からそこそこ年数経過した後でしたが。

 簡単にシリーズの感想を述べると世間で名作と呼び声高いのは1と4ですが、1に関しては確かに文句なしに名作だと思うものの、4は序盤でフラグ(結構複雑)立てをミスると、ヒロインの個別エンディングがその時点で見られなくなるシステムになっていました。
 プレイ時間がそこそこ長いのにあとからの救済策も一切なく、その結果として私がプレイした際、ラストバトル直前に「話がある」と主人公に声かけてきたのは剣豪の爺さんだけとなってしまって、「なんやねんこれ!(# ゚Д゚)」と納得いかず、2週目もプレイする気も起きなくなったので、4が名作と言われてもあんまピンときません。っていうか長すぎてダレる印象しかない。

 それに対し、個人的に一番面白かったのは3(2001年発売)でした。1や4と比べて1週がそこまで長くなく、且つ「太陽の光が徐々に失われていき、北側の国から飢饉が広がって食料を奪い合う戦乱が起こっている」という妙に現実味のある世界観となっており、ゲーム内容もさることながら各キャラクターも個性があって非常に楽しめました。貸した友人も評価してたし。

 その3に出てくるキャラクターに、ヒューイという男性キャラクターがいます。このシリーズはキャラデザがあの有名なうるしはら智志氏という人なため、美少女キャラばかり目立つ傾向があるのですが、このヒューイというキャラクターは例外的に男性キャラなのに強く印象に残るキャラでした。
 このキャラはゲームにおいて前衛も後衛もこなすことができ、尚且つ魔法もそこそこ使える万能キャラであり、4人パーティで主人公にこのヒューイをつけると、残り二人は特性を気にせず自由に選べるようになるため、文字通りパーティ構成で軸になるキャラクターでした。また性格も普段は関西弁でおちゃらけたような態度を取るものの、実際は思慮深い上に責任感が強く、ストーリー上でも頼りになる奴でした。

 話を現在に戻すと、今回グローランサーを調べなおしている最中に20年以上前に発売された3がやはり気になり、ヒューイという頼もしいキャラがいたことを思い出しました。このヒューイに関してはゲームでの性能もさることながら演じた声優の演技も非常に素晴らしく、ふざけた態度と真面目な態度を場面ごとにしっかり演じ分けていて強く記憶に残っていました。遊んでいた当時にあまり有名でなかったように思え名前も覚えていなかったのですが、「あの声優は今でもこの仕事を続けているのだろうか」と改めて名前を調べなおして検索かけたところ、「えっ!?(;゚Д゚)」という感じでかなりデカい声出して面喰らいました。

川田紳司(ニコニコ大百科)

 上記リンク先にある通り、かつてグローランサー3でヒューイ役を演じたのは川田紳司氏で、つい最近に「ジークアクス」でシャリア・ブルを演じたあの人でした。現在のキャリアはどうなっているのか調べたら、ちょっと前に出演作を見ていた当人だったとは思わずマジびっくりしました。

 先に放送されて非常に高い評価を得たガンダム最新作にあたる「ジークアクス」ですが、私は本作品で主演を演じた黒沢ともよ氏をかねてから贔屓にしていて期待してはいたものの、各種インタビューで本人が「役を掴み切れなかった」と話している通り、ジークアクスではこれはと思う演技はほとんどありませんでした。
 一方、シャリア・ブルを演じた川田氏に関してはこの作品で最も演技がうまいと当初より感じており、先日も友人へのメールで「シャリアの人だけ飛びぬけてうまかった」という感想を書いて送っています。年齢が高く落ち着いた話し方ながら策謀家めいた影も感じさせるいい演技で、そのキャラクターの設定とこれ以上ないくらいマッチしており、「今まで知らなかったけどこんないい声優がいたんだなぁ」と放映中は思ってみていました。そしたら20年前の時点でその声を聴いてるし、当時もうまいと感じていた人だったことが今回わかり、二重にびっくりしました。

 こう言っては何ですが、20年前の時点でやはり川田氏の演技は一際群を抜いていました。二面性のあるキャラを矛盾なく演じていて、それでいて耳に残る声の出し方や演技で印象を持たせ、何より演じるキャラクターに溶け込むというか違和感のない演じ方をするので、ただただ演技が上手いと感じさせられていました。今回のシャリア・ブル役もまさにそんな感じで演じられており、あのヒューイの声の声優だったらさもありなんだと深く納得させられるとともに、凄い人は昔からやはり凄いということをまざまざと見せつけられた感じがします。
 っていうか評価してんならちゃんと名前覚えろよと自分に言いたいです。