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2008年1月31日木曜日

日本版、ネオコンの逆襲?

 報道ステーションの癖に、今日は凄い特ダネを持ってきやがった。

 なんでも、このまえあるゴルフ場にて安倍信三、麻生太郎、菅義偉が会っていたという。そこでは早くも、福田の後釜について話されたのではないかと伝えていたが、恐らくその通りでしょう。
 これは既に各雑誌やメディアなどで評論家が言っていますが、恐らく解散総選挙後に政界再編が起こるのではないかと噂されています。では再編の結果、どのようになるかと言うと、まず現在の福田首相に代表される旧来の自民党勢力。そして、それに対抗するために、日本版ネオコンこと新保守主義の勢力と、言い方が悪いですが、余った残りの左翼勢力というように、この三つが有力です。

 特に二番目の新保守主義の勢力には私自身期待しています。この勢力の指導者と目されているのは前述の三人に加え、平沼赳夫などもおり、場合によっては民主党の前原誠司や原口一博といった若手議員も参加するのではないのかといわれています。逆にこの場合、民主党の現指導者層は若手の反乱から前回の大連立へと本気で舵を取り、そもまま旧来の自民党に合流すると考えられています。ま、元々連中は根っからの自民党だしね。

 私の予想ではこれが完璧に当らないまでも、部分部分でこのような動きが起こる可能性は高いと思います。たとえば、現在の福田政権にて解散総選挙になり、前回の安倍首相同様、責任問題が浮上して次の代表選びで自民党が真っ二つに分かれるというシナリオ。
 民主党が選挙にて与党となったところで、では誰が首相を行うのかということで、小沢勢力と反小沢勢力が激突というシナリオ。
 そして極めつけは自民も民主も単独過半数に至らず、今度こそ大連立。そしてそれに反抗して出て行く議員が別勢力を作るなどなど。

 そしてこの再編のトリックスターになりうるのは、前小泉首相という噂もあります。政治が混乱し、最登板が待望される中で、先ほどの新保守主義勢力となりうる議員が結集するという小泉新党説です。実際に、小泉氏が自民党を出て新党を作る場合、まず小泉チルドレン(+小池百合子)と安倍氏の取り巻きが集まる事は確実で、これだけでも相当な勢力を瞬時に作る事が出来ます。ただ、その一方で小泉氏は次回の選挙公布時に政界を引退するという説もあります。というのも、この前に懐刀であった飯島勲秘書官が辞任した際、かわりに小泉氏の三男が今、秘書をやっているからです。次回の選挙ではこの三男に地盤を継がせるのではないかとも言われており、非常に動向の怪しい状態ではあります。

 今回書いたことは最初以外は全部予想ですが、頭に入れておくとそれなりに有利になれると思います。

中国の餃子騒動、及び隠れてしまったニュースについて

 今日は今隣でニュースをやっている、中国餃子の中毒事件についてです。

 久々に中国ネタが来たなぁと思ってみていますが、思っていた以上に大きく扱われているようです。一部のサイトでは中国側はこの問題を全く報道していないと非難しているのもあるようですが、早速、「中国 日本 饺子 中毒」で、ぐぐって見たところ、どうも中国人向け日本情報サイトなどでは取り扱っているようですが、直接「人民网」とか、よく行く「新京報」のサイトへ行ってみると、確かにトップページでは取り扱っていません。もちろん、中国語版のホームページですよ。

 まぁこれは向こうのメディアが日本に特派員とかあまり置いていないせいだと思います。中国も食中毒に対して決して問題意識が低くない事だけは言明しておきます。最近は中国国内でも食の安全が取りざたされており、向こうでもあれこれ日本のミートホープのような事件が起こっています。今回のケースについても、恐らく中国側と日本側の利害は一致すると思うので、もうしばらくしたら向こう側でも動きがあると考えています。

 それにしても、相変わらず食中毒に対しては異様に日本人は敏感だと私は感じます。もちろん、この問題を軽視してはいけませんが、さっきのNHKの九時ニュースを見ていると、なんと冒頭から延々30分もこの問題に費やしていました。今日はもっとわくわくするニュースがあったのに、多分取り上げられなかったんじゃないかなぁ。
 そのニュースというのも、人材派遣会社グッドウィルに対して強制捜査が行われた事です。グッドウィルは現在違法業務の罰則として業務停止命令を受けていますが、今回は二重派遣の違法性の門でまた入られていました。このグッドウィルの騒動についてもっと解説がなされるべきなのですが、ニュース自体が隠れてしまってはどうしようもありません。また、今国会で紛糾しているガソリン税問題に対しても、つなぎ法案がお流れになったことも、どうも取り扱いが低い気がします。

 ここら辺のニュースコントロールについてはまた今度に詳しくやりますが、今日に限って言えばもう少し時間を区切り、必要なニュースはきちんと放映すべきだという提言をして、簡単に終えちゃいます。

2008年1月30日水曜日

学術用語の変遷

 最近、経済学術誌などでは「ネオリベラリズム」という言葉がよく踊っています。言葉の内容自体はサッチャー政権移行に各国で行われた、アメリカのミルトン・フリードマンの学説に拠った政策のことです。ただ自分がこの言葉ことネオリベラリズム、日本語では新自由主義ですがこれを見るたびに、新古典派とは言わないのかなとよく思います。
 なのでちょっと専門の方にあれこれ聞いてみたのですが、この「新自由主義」というのはどちらかと言うと、社会学上の言葉で、経済学用語ではやっぱり「新古典派」というそうです。さらに政治学用語で言うと、ネオコンこと「新保守主義」という言葉になって、どうも各所で混在して使われているのが私の混乱の原因とのことです。

 この今挙げた新自由主義、新古典派、新保守主義は言ってしまえば同じ存在、現在のアメリカの政権であり、日本の小泉、安倍政権のことを指しています。それにしてもこのところは学術用語もめまぐるしく変わって、それまで新資本主義といわれていたのは「ケインズ経済」と呼ばれた政策ですが、これは今なんていうんだろう。敢えて言葉にするなら「統制主義」とも言うべきですが、案外こっちもまた復興してきたら、「新ケインズ派」とかいう名前になるのかな。共産主義も同様に、「ネオコミュ」と呼ばれるのだろうか。あまり中身に大差ないんだから、いちいち「新」とかつけないで欲しいんだけど。

2008年1月29日火曜日

サブプライム問題と日銀

 今日はちょっと、やや専門的な話をします。といっても、高校の政経レベルの知識があれば事足りるけど。
 そんな今日のお題は一段落したのもあるので、サブプライム問題についてです。このサブプライム問題の発端なんかはどこでもやっているので省略し、今回明らかになった日銀と、久しぶりに姿を現した「奴」を中心にやってきます。

 現在のところ、アメリカが中央銀行だかFRBだかが利下げなどに踏み切ったおかげか、一時的かもしれないけど、一応は株価は下げ止まりました。なんでも今回の株価の下落率では日本は世界二位だったらしいのですが、それ以上に海外に流れたニュースは、日本は何らこの問題に対策を行わなかったという事実の方かもしれません。
 他の国はどうだか知りませんが、日本は今回、アメリカのような金融対策を何も取りませんでした、というより、取れなかったというのが実情かもしれません。それは何故かと言うと、現在の日銀の公定歩合がこれまでのゼロ金利政策の影響で0.75%しかなく、これ以上下げても何の効果もない事が明白だったからです。これは逆に言うならば、今後再び金融界で問題が起こっても、日銀は何の対応も出来ないという事です。

 公定歩合は現在、世界中の中央銀行が持つ、景気コントロールの最大最強の舵です。利率を下げる事によってデフレを防ぎ、上げる事によってインフレを防ぐといった、非常に重要な武器なのですが、現在の日本は既に言ったとおり下げるとこまで下げているので、動かす事ができない状況にあるといっていいでしょう。本来、この公定歩合は1~5%ぐらいを動かして効果があるのですが、上げるならまだしも、現在の0.75ではほんの1%も下げる事が出来ません。これでは片側にしか曲がれない車と一緒です。

 もちろんこのような問題があることは早くから言われていました。株価が急激に上がり始めた05年くらいには、多少景気を失速させてでも今のうちに上げておくべきだという声もあったのですが、現日銀の福井総裁は政府の再三の要求にとうとう首を縦に振らず、今回自らの首が回らなくなるという事態を招いています。
 実はその時、最も強硬に上げるべきだ、というより、ゼロ金利政策を大幅に改めろと言っていたのが「奴」こと、元総務大臣竹中平蔵氏です。彼についての評価はまた今度にあれこれやりますが、少なくとも今回の件に限って言えば、彼の指摘は非常に正しかったと思います。本人も今回の事態を見て、「それ見たことか」と思ったのか、確か先週辺りに海外特派員の前で、日銀の責任は重いと強く非難していました。ちなみにその時しゃべっていたのは英語でしたが、あまりにも流暢だったので非常にビックリしました。そりゃまぁアメリカの大学で教鞭とるくらいなんだからそうだろうけど、あの犬顔であんなに上手いとねぇ……。あと、最近再帰をはかっているのか、急に露出が増えてきたなぁ彼。

 私自身、日銀の福井総裁の今回の問題を招いた責任は大きいと思います。元々彼は非常に問題のある人物なので、少し陰口臭くなるけど、この際断罪を込めて彼の黒い経歴を書き記しておきます。一般には「村上ファンド」に出資していたという事は知られていますが、それ以前に旧大蔵省で起こった接待事件、いわゆる「ノーパンしゃぶしゃぶ」に関わっていた事でその昇進に一時ストップがかかっており、さらに、これからは若いうちから投資について教えなければならないとして、小学生相手に株式投資の講座なんて物も開いた事があります。その時に言った言葉が、「皆さん、大切なものはお金に替えてください。お金に替えておけば、いつでもその価値を保存できます」という、非常に呆れた発言までしています。ちなみにこの講座には先の竹中平蔵氏も関わっており、表面上は中が悪そうだけど、案外馬が合う二人なのかもしれない。

 さらに補足。私自身は、やはりもっと公定歩合を高める必要が強いと思います。なにせそうしないと民間銀行が全然金利を上げないので、ケツを叩く意味でやるべきでしょう。にしても、ほんと銀行どもも呆れた事をやる。

昨今の海外情報について

 専門が国際政治なだけに、自分は海外ニュースなどは割とよくチェックしている方です。情報の入手方法は一番いいのは言うまでもなく、現地情報を当地の言語で見ることですが、そんなのよっぽど凄い人じゃないと無理です。なので基本はやはり、既存のマスメディアの海外報道やニュースなどを見ています。一番参考になるのはNHKの海外ネットワークと、土曜の夕方にやっている各テレビ局ニュースの特集じゃないでしょうか。

 とまぁそんな風にメディアに頼るもんだから、あまり取り上げられない国とかだと情報もなかなか手に入りません。自分が当初、一番苦労した国はロシアでした。02年頃から注目していたのですが、当時はほとんど情報がなく、ネットでホームページなどを探して調べていました。このロシアですが、どうも05年あたりから経済が好調なのもあり、一般メディアでも取り上げられるようになりましたが、昔を思い出すと本当に楽になったと思えます。
 
 同じく、近年になって急激に情報量が増したのはお隣の中国です。こちらは02年あたりから急激に増えだして、現在に至ってもビジネス紙で中国の名が載らない日はないほどです。しかし情報量が多い分、あからさまに事実と異なる情報もいくつか見受けられます。特に多いのは、現地の新聞記事をそのまま翻訳した丸写しが多い事です。中国のメディアほど信じられないものはないのに、ちょっとこれはどうかと思います。なので、情報の扱いに注意がいる国です。

 中国と同様に扱いに注意がいる国はアメリカです。これは中国と違って私の私見ですが、どうもアメリカの情報ほど歪められて伝えられているものはない気がします。これは恐らく、アメリカに対する嘘知識が多いのも原因だと思いますが、どう考えても実態からかけ離れた情報とか、変に一部に偏った報道ばかりが目立ちます。まぁこういう事が起こる理由は大体わかっているのですが、それは今回は省く事にします。

2008年1月28日月曜日

万波医師の表彰

 今日は熱に浮かれれややフィーバー気味なので、えらく文章が進みます。本当はもう今日はやめておこうと思ってましたが、ちょっと凄い速報が入ったので忘れないうちに書いておきます。

 徳州会病院の万波医師を覚えている方はいるでしょうか。詳しい内容はどっかのニュースの過去記事に任せますが、要するに病気腎として摘出した腎臓を腎不全のほかの患者に移植していた医師です。当時、彼のこの移植の事実が報じられるや常軌を逸した行動として、まぁ大体が非難を行いました。ただ、私も注意深くこの報道を見守っていたと自負しますが、やはりなかには一部で、一般的には認められない行為ながらもやはり優れた技術だ、逆に彼のこの行動を医学的に認めるべきではないか、というような報道も見受けられました。

 そして報道で見る限り、移植を受けた患者らは皆万波医師に感謝の意識を持ち、恐らくマスコミの取材を考えると彼に対して不信感を持つ患者はいなかったと思います。被害者とも言うべき人間がいないにも関わらず、一方的に叩かれるだけの万波医師に当時から私は同情の気持ちがありました。

 そこで今日の速報ですが、夜11時のニュースZERO内にて、どうやら今回、アメリカの学会で、彼のこの病気腎移植の論文が優れたものとしてトップテンに入る入賞を果たしたそうです。今後、日本医師会がどのような反応を示すか興味深いですが、個人的にはただ医療倫理的に認められないからといって切り捨てるのではなく、より研究を深めて可能性を広げて欲しいです。

実体のない管理職について

 本日、東京地裁にて日本マクドナルド社が敗訴しました。訴訟はマクドナルドの現在も店長を務めるある従業員によって起こされ、賠償金は確か、750万円くらいだったかな。

 訴訟内容は最近になって偽装請負と共に明らかになってきた、実態のない管理職という奴です。これは、実際には管理職とは呼べない下っ端であるにも関わらず、従業員を管理職に無理やり祭り上げることによって、残業代などをカットするのが目的で、表に出ていないだけで外食チェーンなどでは現在、ほとんど一般化しているとも言われています。
 実はこのような裁判はこれが初めてでなく、確か去年に紳士服の青山も同様に自分のところの店長に訴えられ、未払いの残業代などを払う事、従業員を管理職に無理やり上げる事をやめるということで和解に至った例があります。

 近年、就職状況はよくなり、少なくとも大学新卒については正社員比率が上がっているとも言われていますが、その一方でこれまで以上に残業代のいらない中間管理職の仕事の比重が高まっているとも聞きます。私の友人のいる企業でも、彼の同期が入った職場では社員の半分が管理職で、もちろんそんなんだから、中には部下が一人もいなくて権限も何もない社員もゴロゴロいるそうです。
 以前に政府が提唱した「ホワイトカラーエグゼンプション」という制度は仕事を自己管理させるという名の元に、残業代を無理やりカットする法律だと反対が起こり、廃止に追い込まれた経緯がありますが、うちの親父に至っては、なにも今更法制化しなくとも、どこの企業でも既にやっていると言っていましたが、まさにその通りだと思います。むしろ、名ばかりの管理職にされて、本来受け取るべき対価を受け取っていない従業員が蔓延しているのが現状でしょう。そういった従業員を保護する法律こそ今、最も必要とされているのではないでしょう。

 ホワイトカラーエグゼンプションについて、少し補足しておきます。
 私見ですが、これが前回の安倍内閣が破綻した最大原因でないかと、今になって思います。もしこれさえなければ、いくらとんちんかんなことばかりやっていても、官僚との対決姿勢をだせばまだ国民はいくらか支持したのではないでしょうか。しかしこんなの言い出しちゃったばかりに、国民は一気に安倍元首相から離れてしまい、二度とその支持は戻らなかったのだと思います。