<日系メーカーはほぼ全滅>
既に各所で報じられている通り、東芝は本体そのものが大赤字ということもありますがかねてから個人向けパソコン事業の売却を企図していると言われ、実際にNEC、富士通などと三社のパソコン事業の統合という名の切り離しを過去に何度も画策しています。元々、現在のノートパソコン規格を作ったのは東芝であるだけに非常に物悲しい話ですが、その東芝に限らず他社も単体では事業として成り立たない時代がすでに何年も経っています。
これまでに三菱電機(ここは何でも撤退が早い)、シャープ(陰でプシャーと呼んでる)は既にノートパソコン事業から撤退しており、ソニーも自社のノートパソコンブランドのVAIOの名前でパソコン事業部門を切り離して独立させています。また私も以前に購入したBTO専売のエプソンも事業を続けていますが一部サポートセンターを閉鎖するなど、ここも見ていると懐が苦しそうです。
個人的に不思議なのは大手と比べ体力の小さいオンキョーが未だに作って販売していることです。恐らくはODMじゃないかと思いますがその妙な執念には感心していた所、さっきサイトを覗いてみたらラインナップ製品のOSがWindows7しかなく、もう実質的には何もやってないのかもしれません。
<日系で生き残るのはパナソニックのみ>
ただこうして日系パソコンメーカーが悉く弱ってる中、唯一気を吐いているのはパナソニックです。ここは極端な頑丈さを売りにしているレッツノートシリーズが市場で独自の地位を築いており、IT関係者に聞くと誰もが「レッツノートを買うべきだ」と勧めてくるほどその性能は高く評価されています。
実際私もレッツノートに関しては高く評価しており、確かに価格は他のメーカー製と比べて二回り位高いものの、その耐衝撃性については誰もが評価しており、またそのシルバーないかついデザインは他と一線を画しており一目でレッツノートだとわかるほどいい出来しています。ただ今回、私が新調しようとしているノートパソコンは家置き用の15.6インチサイズで、現行のレッツノートシリーズは14インチサイズまでしかないため購入候補からは今のところはずれています。持ち運ぶ機会は少ないのでなるべく作業で効率がいいよう大きい画面にしたいのが本音なところで、興味はあるのですが今回は見送りそうです。
それにしても、パナソニックはどちらかというと白物家電メーカーのイメージが強くこうしたマルチメディア製品はソニーや東芝と比べると一段劣るイメージだったのですが、このままいけば日系で唯一のパソコンメーカーとして生き残りそうです。将来何が起こるか、本当にわからないものです。
<東芝は完全にやる気なし>
十年、いや十五年くらい前の時点で日系パソコンメーカーの雄といったら間違いなく東芝で、ダイナブックシリーズのブランド価値は世界的にも高く評価され出荷台数ランキングでも常に上位に食い込んでいました。しかし現状は本体が火の車ということもあってパソコン事業もはっきり言ってやる気が見られず、「これが本当に東芝のノーパソか?」と疑問に感じるほど、外観からスペック、オプションに至るまで如何にも適当に作りましたと言わんばかりに投げやりな製品が売られています。
特にここのアウトレット品の直売ページに至っては、2015年から一切何も更新されていません。地味によく見ていたページなのですが感覚的には2014年くらいからいつ行っても掲載されている商品はどれも「完売」と書かれてあり見ていて売る気あるのかと反感すら覚える様な状態が続いており、東芝パソコン部門はもう数年前の時点で死んでいたも同然だったのかもしれません。
<中でもマシなのはNEC>
そんな国産メーカー製品を選んでいると、消去法的に一番マシだと思うのは現在も使用しているNECのノートパソコンです。今私が使っているLavieはスピーカーがキーボード手前についているためやや音がくぐもってしまうところが難点ですが、それを除けばほぼパーフェクトな内容でこの私と共に中国や香港での厳しい時代を潜り抜けてきてくれました。
現在出ているラインナップも値段に比べお得なスペックが多いのと、派手さはないけれども最低限個性を感じさせるデザインや配色が見られるため、このまま何もなければ今度もNEC製を購入することになりそうです。何気に昆山にいる知人の息子さんがNECにいるっぽいから、安く売ってくれないか今度聞いてみよっと。
<富士通は論外、VAIOは値段に見合わず>
富士通に関しては以前からFMVのCMがことごとく意味不明な上に突然でかい効果音エフェクトを鳴らす内容であることからかねてより蛇蝎の如く嫌っているため、ここのパソコンについては一切眺めていません。元々この会社自体嫌いってのもあるけど、あのCMはキムタクだせばいいだろって感が満々で見ていて無性に腹立ちます。
一方、VAIOについては一応チェックしましたが、スペックに対して値段がここは極端に高い気がします。元々ソニーブランドをバックに高級路線で売っていたので他より一段高い値段設定でしたが、もうそんな仰ぐようなソニーブランドもないのにあの値段はちょっと疑問です。またVAIOは本体デザインが売りだったのに今のVAIOパソコンは背面部に「VAIO」って文字が書いてあるだけではっきり言ってダサいです。なんていうか、「上海」とか「LONDON」って書いてあるようにしか見えない。
あと何度か購入しているエプソンについては、いわゆるロースペックのパソコンについては価格が徹底的に抑えられているだけあって購入にメリットを感じますが、ミドルからハイスペックにかけてはやたらと値段が上がり、「このスペックをこの値段で?」と疑問に感じる価格設定になっています。今回購入したいのはハイミドルスペックなパソコンですが、エプソンで価格を試算したらとんでもない金額になってビックリしてやめてしまいました。まぁ単純に、こっち方面はあんま得意でないのかもしれません。
<海外メーカーそれぞれ>
海外メーカーは基本的に眼中に入れておらず、というのもHPはぶっちぎりで壊れやすいというコンシューマーレポートが出ているので除外し、DELLは安くてデザインはいいけどキーボードの設定が前使ったのだとVIOS弄んないと変えられず融通が利かないのと、HP同様に壊れやすいという評判なため除外です。
一方、Lenovoについては比較的頑丈でしっかりしているのはわかりますが、いかんせんユーザーが多くて被りやすいのと、現在会社で使っているのがこれなので家でも同じのを使いたくないという価値観から除外しました。
台湾勢に関してはASUSやACERは前から興味はあるものの、前と比べるとデザインが大人しくなったというか安っぽくなった印象を覚えます。ASUSに関してはこのところタブレットはずっとここなのでノーパソは外そうかなという風にも考え、特にデメリットはないものの台湾勢はあんま選びたくないような気がします。サムスンに至っては別にチェックしてないけど、値段を考えると日系の方がいいやとなるので今回候補に入れていません。
<対抗馬はマウスコンピューター>
以上の検討から現状はNEC一択ですが、対抗馬となるのはエプソン同様にBTOをメインにやっているマウスコンピューターです。費用対効果で言えば間違いなくここがナンバーワンで、特にミドルからハイスペックパソコンについては非常にお手頃な値段で提供しています。ついでに言えばデザインも最低限個性が出ていてまだ認められています。
興味があるからここにしてもいいものの、サポート体制でやや不安があるのと、現在使っているLavieを評価していることからNECを貫きたいという思いからややNECに有利な状況です。
それにしても最近のノートパソコンはレッツノートシリーズを除きどれこもれも地味なのばっかで「ファッキン中日」と言いたくなるラインナップです。あんまり余計な所にお金をかけられないからでしょうがどれもこれも配色は黒と白ばっかであっても赤か茶しかなく、青とか紫とかピンク、あとオレンジとか際立つ色も揃えてほしいです。っていうかオレンジあったらそこで即決だったのに。
スペック的には既に差がつかなくなっているのだから、スペックの外側ことデザインにこそこだわってほしいのですが、日系企業の製品はパソコンに限らず全製品でデザイン性が壊滅的に悪いことが多く、日産もゴーンが引退するってんなら今度はデザインを熟知したイタリア人を役員に引っ張ってこいよと助言したいです。ちなみにここ数年で自分の心がときめいた日本のデザインを挙げるとしたら、千葉ットマンのバイクかな。