ページ

2025年10月31日金曜日

不安定そうに見えた米沢市の歴史的アイデンティティ

 先日東北を旅行した際、山形県米沢市の歴史博物館を訪れました。米沢市は江戸時代に上杉家が支配した地域でもあるため資料館も上杉家で目白押しだった……というわけではありませんでした。
 というのも、米沢というのは元々伊達氏の本拠地で、伊達政宗もここで生まれています。ただその伊達氏は江戸時代にお国替えで仙台に移りそこを本拠とし、代わりに後から上杉家が入ってきて治めることとなったのですが、その影響からか歴史博物館もちょっとアイデンティティがあいまいになっているような展示をしてました。

 前述の通り、伊達政宗が生まれた土地でもあることから伊達家に関する紹介もあるものの、やはりメインは近い時代を治めた上杉家となっています。その上杉家と言ったら多分戦国時代の武将としては好感度でトップクラスの上杉謙信が代表格ですが、上杉謙信が生きてた頃の本拠地は新潟県にあり、米沢と彼は縁もゆかりもありません。また引っ越してきたときに国造りとかで中心となった直江兼続も、彼の代で直江は消滅していて後には何も残っていません。
 にもかかわらず博物館では上杉謙信について細かく説明や展示をしているのですが、なんか見ていて凄い不安そうというか自信なさげな説明になっているように見えました。ただ江戸時代に藩財政を立て直した上杉鷹山に関しては、正真正銘の胸を張って米沢を代表する人物であることから熱の入った説明の仕方をしており、米沢市の歴史的アイデンティをしっかりと固めていました。

 以上はあくまで私の主観ですが、その土地と偉人がしっかり結びついていないとやはり紹介の仕方が変わってくるというか、胸を張って地元の偉人だと言い切れなくなってしまうところがあります。米沢市については東北最強のビッグネームである伊達政宗が仙台の名物キャラなため故郷であるものの強く主張できず、また上杉謙信に関しては上杉家つながりであるものの米沢と無関係で、川中島の合戦とか説明されても「(。´・ω・)?」って感じになってきます。
 この点、小田原城の展示はここを本拠とした北条氏の歴史を胸を張って主張できることから、自信に満ち溢れた展示であったのを強く覚えています。真面目に歴史博物館の展示としては自分が行った中でも小田原城は特によく、まだ行ったことがない人にはぜひ行って北条家の歴史を学んできてほしいです。

 なお逆に最も疑問を感じたところは和歌山城で、徳川吉宗についてまるで忌避するかのように一切触れていないのがすごい疑問でした。

 話を戻すと、米沢のように国を開発した人とその後支配した人が江戸時代のお国替えで異なるという地域はほかにもありますが、地域によって信望を集める偉人には差があります。例えば大分県中津市では最初は黒田官兵衛が入ってお城も築いているものの、彼自身はあまり地元民には好かれておらず、後に入ってきた奥寺氏、ひいては中津藩出身の福沢諭吉の方が愛されています。
 もっとも福沢諭吉は大阪生まれで、中津に帰ったら田舎で凄い嫌ってたそうですが。

 反対に熊本県に関しては熊本城を築いた加藤清正が圧倒的な人気で、その後江戸時代にわたって支配した細川家に関してはなんか熊本の人はそっけなく感じます。中津と熊本を比べると、ランドマークを築いたか否かで地元民に愛されるかは決まるというわけじゃないようです。そう考えると、この歴史的アイデンティティというか地元に愛される偉人の条件というのは思ったより複雑なのかもしれません。

 なお松戸出身の偉人ときたら私の中ではやっぱり小保方氏が真っ先に浮かんできました。

2025年10月29日水曜日

大阪出身の偉人はほとんどいない?


 先日奈良公園行ってましたが赤ちゃん鹿がやたら人気で、アイドルみたく囲まれて写真撮られまくってました。赤ちゃん鹿の方は怖がってて「ママー(´;ω;`)」みたいに泣いてたので少しかわいそうでした。


 そんな奈良で今一番ホットなキャラとくれば鹿じゃなく、紆余曲折あったものの無事総理となった高市氏でしょう。奈良最強のホテル(当社調べ)である奈良ロイヤルホテルも地元からの総理誕生を受けてからお土産コーナーにこんなでかいパネル用意してまでプッシュしてて自分もつい撮影してしまったのですが、マジでこのホテルにはもう十回以上泊ってるだけに自分も応援せねばとこうしてアップしました。

 ちなみに高市氏は奈良県橿原市の出身で、高校は地元の畝傍高校を出ています。この畝傍高はたまたまですが自分の友人も出ていて母校OBから総理が出たことに友人も喜んでいました。自分は関西地域における高校のランクにあまり詳しくないものの、大学時代にその友人が自己紹介する度に「畝傍かよ……(;゚Д゚)」とみんな慄いていたあたり、レベルは相当高いのだろうという風に感じてました。
 なお畝傍高からはほかにも西川善文も出ています。

 話を戻すと地元からの総理排出に自分の親戚の奈良おじさんも大喜びでしばしこの出身者トークが続いた際にふと、「改めて考えてみると、関西地域って奈良や京都、兵庫の出身は結構いるけど、意外と大阪からは偉人と呼ばれる人は出ていないような?」という疑問がもたげ、それをそのまま口にしました。これを受け奈良おじさん(実は大阪出身)はすぐさまスマホで検索して以下の人物を上げてきました。

・千利休
・楠木正成
・豊臣秀頼

 上記の人物は確かに知名度は高いものの、東北における伊達政宗や熊本の加藤清正のように、お土産グッズが大量に開発されるなど地元に愛される偉人かといえばちょっと外れるような気がします。楠木正成なんかは偉人と呼ぶにふさわしいと個人的には思いますが、戦前の扱われ方への影響からか、現代だとそんなに取り上げられないし。
 なお自分からは上記人物のほかに福沢諭吉と高山右近を挙げましたが、前者はその後東京を拠点としていて大阪の色がほとんどないのと、高山右近は中身そのままに「右近の力」という商品を何故メーカーは出さないのかと言ったりしました。

 後世に大きな影響を与えたという偉人であれば福沢諭吉の師であり適塾を開いた緒方洪庵がいますが、この人についてもあまり大阪は愛すというか敬うような素振りは見えず、地元出身者として知らない人の方が多い気がします。その点、まだ千葉なんかは伊能忠敬の認知が広く、なんか大阪とは差がある気がします。

 話を戻すと、その膨大な人口に比べるとなんか大阪は著名で地元に愛される偉人キャラが極端に少ない気がします。人口で大きく劣る和歌山ですら南方熊楠という大物がいるのに、熊楠に匹敵するような知名度と功績を残した大阪出身の人物となるととんと出てきません。関西財界の雄である五代友厚なんかはもっと評価されていい気がしますが、彼も大阪で活動しただけで出身は薩摩です。

 強大の山中伸弥教授など後世に評価されそうな人物こそいるものの、若干いちゃもんかもと思う節もありますが、なんか大阪出身の偉人はほかの都道府県と比べても極端に少ないように思えます。特に原因などなくたまたまだと思いますが、これは観光におけるお土産開発においてはかなり不利となるだけに、今からでも遅くないからネタになりそうな愛されキャラを発掘して大阪自身が盛り上げた方がいいんじゃないかと思います。
 個人的には前述の高山右近をプッシュしてウコン関連商品を出しまくる一択だと思いますが。

 なお奈良だと出身者やゆかりある人物で言えば聖徳太子に始まり、松永久秀や鑑真などお土産になれそうなキャラが腐るほどいます。それ以前に鹿だけでもいくらでも商品作れるので、奈良ロイヤルホテルでも「鹿サブレ」を常に売っています。
 そんで高市氏も将来こうしたキャラに仲間入りできるのかですが、少なくとも女性初の総理というのはもはや揺るがないだけに、意外と名物キャラとなってお土産も量産されるかもしれません。奈良の業者とか既に開発に着手してるんだろうな(´・ω・)

Yahooと淘宝は絶対顧客情報を共有してる(# ゚Д゚)

 昨日の記事でスーツケースのタイヤというかキャスターが壊れたことを書きましたが、一夜明けた今日になってからYahooのポータルサイトを開く度にYahooショッピングの広告欄にキャスターの広告が表示されるようになりました。これは恐らく以前にも書きましたが、中国ECサイト大手の淘宝とYahooが顧客情報を共有しているからでしょう。

 昨日にキャスターが壊れていることに気づいた後、私は自分で交換できないものかとあれこれキャスターを淘宝で調べていました。結果的には既存キャスターを切り離す工具がないため自力では交換不可能という結論に達したため購入は見送りましたが、この時の商品検索情報をYahooも手に入れたのか、めっちゃ自分に向けて広告を打ってくるようになりました。
 普通に考えてキャスターの商品広告を縁もゆかりもない人間に表示するとは思えず、そんなどこに需要あんのかって商品の広告を表示する当たり、Yahooと淘宝はやっぱり個人情報を共有しているんだという確信を持ちました。以前も全く同じことがありましたがやり方が非常に露骨極まりない上に、中国のスマホでしか検索していない商品をこうして表示してくるのは正直不愉快です。マジ一回聞いてみようかなこの件。

2025年10月28日火曜日

タイヤの呪い

 今この記事はまた上海で書いていますが、タイヤの呪いを受けているのかタイヤ周りで色々ありました。

 まず昨日、午前中に漫画喫茶行って帰ろうとしたところ自転車の前輪がパンクしているのに気が付きました。パンクの兆候はそれ以前に一切なく原因不明なパンク劇でしたが、途中の自転車屋によってチューブごと取り換えて直してもらいました。
 ちなみにその自転車はあさひで買いましたが、「あさひの連中はタイヤに妙なのり付けするからパンク単体の修理はできないんだ」と教えてもらいました。若干思い当たる節があるというか、パンクした後にタイヤの外皮が妙にはみ出てまともに回転すらしなくなり引きずって歩くのがやたらしんどかったです。でもってその自転車屋は古くからあるお店で、置いてある自転車眺めてみるとロードとか結構安く売ってあり、今度寄るときに購入してみようかという気になりました。

 次のタイヤ事件は今日というかさっき起きたもので、スーツケースのホイールのゴムがぱっくり裂けました。完全に剥離するまでにはいかずガタガタするものの転がしていこうと思えば行けるものの、完全に剥離したらもう転がらないだろうと思って可能な限り持ち上げて運ぶこととしました。
 このスーツケースは既に7年くらい使っていることからホイールが壊れるのも仕方ないと言え、逆にこれまでしっかりもったあたりはさすがDiplomatだなと感心してたりします。そこそこ気に入っているので修理できるところにもっていって今度修理するつもりですが、さすがに二日連続でタイヤ絡みで災難降りかかるあたり、見知らぬ誰かの恨みを買ってタイヤの呪いを自分は受けているのではないかと思わざるを得ません。

2025年10月27日月曜日

人目を気にする生き辛さ

 本題と関係ないですが嘘つきが手を入れると抜けなくなると言われる彫刻の「真実の口」について、一昨日久しぶりに「思春期ルネサンス!ダビデ君」を読んでいる最中、「『真実の尻』ってのはないのだろうか?」という妙な妄想がもたげました。多分この間、「ケツバトラー」の漫画紹介を見た影響だと思います。


 話は本題ですが、先日死刑判決が下りた2023年の中野市四人殺害事件の犯人についてですが、リンク記事でも触れられているように犯人は精神病であったと主張してはいるもの、冷静に被害者へ銃を向けその後立て籠もった経緯を考えると詐病であるように思います。昔法学部の友人が言っていましたが、殺人犯は基本的に殺人を犯す時点で常人と比べ精神が異常な状態にあるため、ちょっとやそっとの精神障害では減刑理由は成立しないそうです。極端に言えば、うんこ食べるくらい気が狂ってなければお話にもならないそうです。

 以上からこの犯人はこうして詐病を装うあたり、本人は死刑を望んでいるようなことを言っているものの実際は恐れているんじゃないかと思います。仮にそうだとしたら非常に卑怯な人間だと思え同情の余地も感じないのですが、彼が主張した人目を気にする生き辛さというのには密かに共感を覚えるものがあります。
 裁判などでの供述によると、犯人は大学に入ったあたりから自分が馬鹿にされているのではと人目を気にするようになってひきこもるようになったそうです。特に笑い声が聞こえると自分が笑われているのではとも思ったと語っているのですが、この供述については嘘ではなく、実際の本音だったのではないかという気がします。というのも、この犯人ほどではないのですが私もそのような経験があるからです。

 一番記憶に古いものだと子供の頃に連れてこられた外国で外人が笑っていると、子供心に「自分が笑われているのでは?」という風に思ったことをはっきり覚えています。また成人後も、厳しい状況にあった時なんかは外から笑い声が聞こえると、さすがに自分が笑われているとは思わなかったものの何となく肩身の狭くなるような感情を催しました。
 私個人の所見で述べると、上記のような体験は日本人ならほぼ全員が多かれ少なかれ経験しているのではないかと思います。主な場面としては小中高の環境、そして私が上記に挙げた外国人から聞こえてくる笑い声が候補であり、悪意がないはずだと分かっていながらも何となく嘲笑されているような居心地の悪い生き辛さを感じた経験は誰しもあるでしょう。

 恐らくこれはほかの国の人にも同様に当てはまる気がしますが、その度合いで言えばやはり日本人の方が高いのではないかと考えています。何故かというとやはり日本人は人目を気にするというか、自己評価よりも他者評価、つまり外部からの評価を重視する傾向にあり、自分が自分のことを高く評価していても外部からの評価が低ければ「俺って無能?σ(゚∀゚ )」という風に思い込む人が大半で、中には自己評価なんて一切しない人も珍しくありません。まぁそれは自我がないせいでしょうが。

 この点、中国人なんかは人目を気にしない人間ばっかで、自分も感化されたのか昔と比べると今は周りの目をあまり気にしなくなりました。そんな自分からみていると、やはり日本人の大半は人目を気にしすぎるあまり、それだけで生き辛さを感じているように見えます。まったく気にしない人もはた迷惑ではあるものの、生き辛さを感じるくらいならもっとわがままに生きたらといいたくなるほどなのですが、多分日本の教育ではそのような人目を気にしすぎる人にすら「もっと周りを見て行動しなさい」といって、余計に追い込む気がします。

 そういう意味で自分としてはもっと、この「人目を気にする生き辛さ」という単語を広めて、気にしすぎると本人にも周りにもよくないし、極端なことを言えばこの中野市の事件の犯人のように暴発する可能性もあるという認識を社会全体で持った方がいいと思っています。っていうかぶっちゃけ、日本国内の統合失調症の人の多くが「誰かに見られているような気がする」と口にする当たり、この人目を気にする習性は日本の精神衛生を大きく悪化さている要因ですらあるようにも思えるし。

 このような見方を持ったのと、「やや理解を得辛い自分の好きなことを理解し合える関係」をテーマにしている聞いたことから、今回の日本滞在中は漫画喫茶で「その着せ替え人形は恋をする」を一気読みしてきました。実際、このテーマが作品全体で貫かれており、キャラの心情も良く描けていてこりゃ人気が出る作品だと納得な面白さでした。個人的には主人公の男の子が、男の自分からみても一貫して自分の夢を追い続ける姿勢がかっこいいと感じました。

 今回こうして問題提起的に記事書いていますが、正直なことを言えばなぜ日本人がこれほど人目を気にするのかが実はよくわかりません。ムラ社会だからといえば話は早いですが、村落文化が衰退した現代でこの図式をそのまま当てはめるのはやや安直だと思えるし、また着せ恋じゃないですが、何故個人の趣味に良し悪しというか人目を気にするもの、気にしなくていいものがあるかについても、何か考慮する余地があるのではないかと思え、確固とした線をいまだ描けずにいます。
 敢えて言えば、人目を気にする背景には劣等感が確実にあり、その劣等感がどこからどのようにして生まれるのかというメカニズムに何かヒントがあるような気がします。地味にこの劣等感についてはこれまでも学生時代も一切触れてこなかった感情で、自分も何度も抱いてはいるものの、何故抱くのかについてはいまいち分析できていないような気がします。

 最後に着せ恋について、主人公に両親がいない背景についてアニメ版で原作にない背景が掘り下げられたことについて作者が、「(ストーリーの構成上)邪魔だから殺しただけだったのに……」と言いながらアニメ見て感動したというエピソードが一番強烈な印象に残りました。

2025年10月26日日曜日

日本における駅名の英語表記について

 前々から思っていましたが、日本の駅名の英語表記はやっぱおかしい気がします。日本の駅名の英語表示は基本的にローマ字表記にするだけで、例えば「東京→Tokyo」、「大阪→Osaka」などと表記されます。こうした固有名詞の地名なんかはこれで何も問題ないと思いますが、例えば「南浦和」など、広範囲にわたる地名をそのエリアによって分けた駅名の場合も「Minami Urawa」などと表記されます。

 しかし英語のわかる外国人に「Minami」とローマ字で書いただけで「南(South)」だと分かるわけがありません。この点、中国ではこのような東西南北が付いた駅名には「South 〇〇 Road」などと、無意味に中国語の発音表記(南→Nan)そのままに書くことはせず、英語の意味に合わせた単語を当てはめます。また「人民広場」など一般名詞に近い駅も「People Square」などと英語の意味に合わせた単語を当てています。日本人なら漢字だけででわかりますが、漢字のわからい外国人にとってはこうした英語表記の方がわかりやすく、地名も覚えやすいでしょう。

 自分はついさっきに京都から帰ってきましたが、京都市営地下鉄終点の「国際会館」もそのまま「Kokusai Kaikan」などと書かれてあって色々思うところがあります。これこそ「Intenational conference hall」とかの方がわかりやすいし、そもそもそういう場所なんだから意味に合わせて英語表記すべきでしょう。日本語の音に合わせてローマ字化したところで、得する人の方が少ない気がします。

 ただこれで困るのは「新〇〇」系の駅です。都内なら御徒町に「御徒町」、「新御徒町」、「仲御徒町」と複数駅ありますが、最初の御徒町こそ「Okachimachii」または「Okachi Town」で十分ですが、次のは「New Okachimachi」と書くとなんか不自然な感じします。それだったら元の御徒町駅は「Old Okachimachi」になったりするのかと思えてくるし「Naka Okachimachi」に至ってはもはや意味不明です。いっそ「新御徒町」については「Brandnew Okachimachi」などと開き直った方がいい気すらします。
 その点、「北千住」と「南千住」なら「North Senju」と「South Senju」で迷うことがありません。ただ個人的には「Good Senju」、「Bad Senju」とかでもいい気がします。

 最後に、松戸も「松戸」、「東松戸」、「北松戸」、「新松戸」と松戸とつく駅名がたくさんあります。新松戸なんか自分もよく使う駅なのでこの際、「Matsudo NOVA(マツド・ノヴァ)」などと派手な英語表記駅名にした方が盛り上がるんじゃないかと密かに考えています。

2025年10月24日金曜日

東北出身の三大ドクズ偉人

 昨日まで東北に行ってましたが、立ち寄った先に宮城県松島のみちのく伊達政宗歴史館がありました。伊達政宗の生涯については既に熟知してはいたものの、ここでの展示はその生涯をわかりやすい文章のパネルと人形で説明しており、自分の目から見てもいいと感じる展示でした。また館内には伊達政宗以外にも東北出身の偉人の人形が所狭しと飾られていたのですが、その人形を見て、

「なんか東北ってクズな偉人多いな」

 という感想を持ちました。何も東北人に偏見を持っているわけじゃなく、英雄の多くはそれぞれクズな面を持ちがちではあるものの、たまたまそこで目に入った偉人の中からすぐにクズだった奴を何人も見つけられたため上記のような感想を持つに至りました。なので今日はその中でも選りすぐりのドクズ偉人3人を紹介しようと思います。


エントリーナンバー1 石川啄木

 現在の岩手県盛岡市を出身とする石川啄木ですが、彼の死後に金田一京助らが出版した「一握の砂」、なかでも「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざりぢっと手を見る」という詩の影響もあって、才能に溢れながらも貧窮の末に若くして亡くなった不運な人物と長年にわたり認識されていました。
 しかし平成に入り、とりわけ関川夏央氏と谷口ジローの漫画「坊ちゃんの時代」が出版されてからは、「彼が生活に困窮したのはドクズゆえの自業自得である」という認識に改まり、それ以前と比べて同情を買うことはほとんどなくなりました。

 具体的にどれほどドクズだったのかというと、元々寺の住職の息子で生家は裕福であり、成人後も当時としては高給な朝日新聞に勤めるなど収入面ではむしろ同時代の成人男性を遥かに上回る立場にありました。にもかかわらず何故生活に困窮したのかというと単純に彼の金遣いが荒く、金があればすぐ遊郭に通い、「おごってやるよ」と言っては知人と飲んで代金を知人に払わせるなど放蕩の限りを尽くしていたためでした。
 さらには職場では無断欠勤や遅刻を繰り返し、俳句仲間などに会うと失礼な放言を言っては顰蹙を買い、挙句には同郷出身で居候先にもなっていた金田一京助に金を無心し続けるなど、クズと呼ばれる行為は一通りすべてやっています。なお金田一京助は啄木の無心にこたえるため女房の着物までも質に入れたそうで、啄木死後に生まれた金田一春彦はそうした逸話を聞くだに「石川啄木というのはきっと石川五右衛門の子孫だったのだろう」などと子供心に思っていたそうです。


エントリーナンバー2 野口英世

 福島県猪苗代町に生まれ我らがドクター野口こと野口英世ですが、彼については以前からも「偉人だがドクズ」と幅広く認識されていました。具体的にどうドクズなのかというと、小学生の頃は自分ちは貧乏だなどと理由をつけて同級生から文房具をせびっていたほか、援助してもらった米国への留学支度金を宴会で留学前に全部使い切り恩師に穴埋めを無心したりしています。ちなみにこうした支度金を使い果たしたのは一度や二度どころでなく何度もやっています。
 またその支度金について、渡米費用を得るために婚約持参金目当てに資産家の娘である斎藤ます子という女性とも婚約しています。野口はこの持参金を懐に入れるやます子との婚約を自ら破談となるように動いて実際に破談とさせた上、斎藤家への返金も恩師の血脇守之助に払わせています。これらを含め一切の費用を野口が後に弁済したという話は聞きません。

 またこれは野口自身の責任ではないものの、彼の研究成果は後の時代になって「実はそうじゃなかった」と否定されていることもやや印象を悪くしています。実質的に野口が後世に残した研究成果はほぼ1件のみで、この点もやや彼の印象を悪くさせているような気がします。まぁドクズであることに変わりはないけど。


エントリーナンバー3 高野長英

 上記の二人と比べやや知名度に劣る高野長英ですが、先に書いておくと彼は正真正銘のドクズであり、江戸時代後期において最も面白い人物です。

 現在の岩手県水沢市で生まれた高野長英の生家は現地を治める留守家の藩医の家系で、男児のいなかった叔父の家に養子で入り将来は家督を継ぐ立場でした。彼自身は男三人兄弟の次男ではあったものの、子供の時点で非常に賢かったため本家跡取りとして選ばれています。実際、その聡明ぶりは頭抜けており、その将来に期待した祖父の指導を受けあらゆることを学びつくし、弱冠12歳で私塾を開いて大人相手に講釈するほどでした。
 しかし賢過ぎたともいうべきか、青年になるとその探求心から蘭学を学びたいと思い、養父を騙すような形で江戸へ遊学に出て蘭学を学びだします。また当時長崎にシーボルトが滞在していることを耳にするや江戸在住の同郷人から金を無心して長崎にわたり、シーボルトから直接蘭学指導を受けます。

 このシーボルトが運営していた鳴滝塾において長英の才能は群を抜いており、先輩を押しのけ最優秀な生徒として君臨していたそうです。ただ性格は非常に悪く、自分より劣ると先輩をからかったりしていたほか、シーボルト事件でシーボルトに捜査の手が迫るやあっさり見捨てて逃亡しています。
 なお最後までシーボルトを守ろうと弁護していたほかの弟子たちは捜査対象となり、幕府から激しい拷問などを受けてたりします。

 長崎を出て江戸に戻った長英でしたが、この間に帰郷を促していた養父がなくなります。なので親類からは養父の娘であり、長英の許嫁でもある従妹と早く結婚して家督を継ぐよう促されますが、長英はまだまだ学び足りないと帰郷を拒否したうえ、その許嫁を自分の養子にした上に他家から婿を取って自分の代わりに家督を継がせるというドクズムーブをかましています。
 こうして家督からも逃れた長英は江戸で医者として開業し、好きな蘭学を学び続けました。もっとも開業した医院は長英の性格が悪すぎて流行らなかったものの、医者仲間が診断で病名や治療法がわからなくなると必ず長英を頼り、長英も症状を聞くだけで的確に回答を出すので、こうした医者仲間からの付け届けで生活していたそうです。

 そんな長英ですが彼が出入りしていた蘭学グループの尚歯会がモリソン号事件を巡って幕府より弾圧、いわゆる「蛮社の獄」を受け、同じ会のメンバーである渡辺崋山とともに投獄されます。この際の取り調べべで幕府の役人は長英に対し、「行ったこともない外国の事情なぞわかるはずもないのに知った風な口して流言を流し、人心を迷わせた」などと批判したのですが、これに対し長英は、

「ではお役人様、幕府の天文方の人間を今すぐここにひっ捕らえてきてください(^^)」
「は?なんでやねん(# ゚Д゚)」
「あいつら、行ったこともない月とか星々について知った風な口きいてますぜ(・∀・)」

 などと役人をからかうような返答したそうで、これに記録係の役人も笑っていたら「笑うな、あと記録に残すんじゃない!(# ゚Д゚)」などと取り調べ役が言ったことまで記録されています。

 こうした軽口も影響してしまったのか長英には無期懲役の判決が下ったものの、牢屋の中で医術に明るいことから重宝され、数年経ったら長英は牢名主となり、あろうことか老の外にいる手下に命じて牢屋を放火させます。この時、緊急避難的に囚人は牢屋から出されたのですが、長英は期限までに牢屋には戻らずそのまま逃亡してしまいます。
 逃亡後は故郷の老母を訪ね、亡くなった元許嫁の墓を参ったりしたほか、その卓越した知識を見込んだ宇和島藩に雇われて砲台を建設するなどしていましたが、江戸で家族とともに潜伏中に幕府の追手につかまり、捕縛の際に暴行を受け亡くなったとされています(自殺説もあり)。なお長英の死から3年後、長英がかねてより警戒していたようにペリーが浦賀に姿を見せることとなります。

 以上の経緯を自分は漫画の「風雲児たち」で知りましたが、蛮社の獄の関係者としか知らなかった高野長英がこれほどまでに面白い人物であるとは全く知りませんでした。何となく「風雲児たち」の作者のみなもと太郎も長英はお気に入りだったのか詳しく解説したうえ、若干ルパンっぽい顔したキャラで描いています。

 にしても野口英世といい高野長英といい、なんか東北出身の医者は「腕はいいけどドクズ」な奴が多いような……。

2025年10月20日月曜日

30年ぶりの歯医者

 現在も日本に滞在中ですが、今回はいつもと違って日本で買い付けなければならないものなどなく、行かなければいけない場所もなく、会わなければならない友人もいません(´;ω;`)ウッ…
 そのため特にやることというかミッションがかなり少ないのですが、実は一つだけやっておかなければならないことがあり、歯の治療が必要でした。というのも9月になんか歯触りが悪いなと思ったら前歯の先が欠けており、ここだけ直しておかないと虫歯とかできやすいかもと気にしていました。軽く調べたところ1日くらいでちゃっちゃとやってくれるそうなので、さっそく日本の実家近くの歯医者を今回の日程に合わせて上海から予約しました(国際電話)。

 そんなわけで歯医者に行ってきたのですが、実は歯医者に行くのは小学生の時ぶりというか約30年ぶりでした。成人になってからは一度も行くこともなく行く必要性もなかったため、最初の問診で「前回の治療時期」の欄に「しょうがく1ねんせい」と書いたらやたらビビられました。その後、検査してもらったところ、前歯の欠けだけでなく前歯と奥歯に少し虫歯があるとはいえ全体としては歯医者に全く来ないにもかかわらず異常に健康的だと言われました。
 っていうか、ほかの人がそんなに歯医者へ頻繁に行っていたという事実の方が自分にとっては逆に驚きでした。

 そんなわけで今日2回目の治療に行って来て再度問診を受けたのですが、歯並びについても「矯正なしで……(;´・ω・)」という感じでビビられました。実際に友人からはよく歯並びが割としっかりしていると前から言われており、きちんと並んでいることからも虫歯になりにくいのだろうと説明されました。その歯並びについては若干意識があったというか、小学生の頃に硬い物食べてると顎も鍛えられ歯並びも良くなると聞いたことから、意識的に硬いせんべいを食べるようになり、今では好きな食べ物に「せんべい」と書くほど習慣化しています。
 どれくらい好きかというと以前香港に住んでた頃、尋ねに来た友人にせんべいを持ってきてもらいましたが1枚も分けてあげることなく全部ひとりで食べたほどでした。

 実際自分の感覚でも硬いせんべいは歯や顎の健康にかなりプラスだと思え、特に子供なんかには率先して食べさせた方がいいとすら思います。自分がこれまで歯が悪くなることが少なかったのはほかにも理由があると思いますが、せんべいは確実にその一因になっているという実感があります。
 なお硬い食べ物とくればほかには戦車の砲弾にも耐えると言われるあずきバーがありますが、あれも悪くはないと思うものの食べる際に使う歯はやや前歯に偏るような気がして、奥歯がおろそかになる気がします。それこそ一口サイズに切り分けられたバージョンとかあったらすごくいい気がしますが、口内の歯を全部活用するという観点ではやっぱせんべいに軍配が上がるという気がします。

2025年10月19日日曜日

蚕食べてきた(^o^)丿

 今日、中学時代からの友人と1月にもあってるけどまた会おうってことになり、どこで合流するかを話した際、そいつがゲテモノ大好きな奴だったため、もう一人の友人と話し合った末に上野のガチ中華の店に行くことにしました。なんでその店にしたのかっていうと、蚕食べられるからです。

故郷味 上野店(Retty)

 行ったのはこの上野にある故郷味というお店です。自分も知らなかったけど最近日本では麻辣湯が人気で上野でも麻辣湯のある店にはやたら行列ができてましたが、こちらの店は今のところそのようなブームは来ておらず、普通に入ることができました。
 メニューはオーソドックスな中華料理がある一方、結構通な中華料理というか本場中国でもなかなか見ないメニューもたくさんありました。そしてその中に、件の蚕もあったわけです。


 無駄に引っ張るつもりないのでさっさと写真出すと、上の皿の上で奥にあるのが蚕の串焼きです。

小皿に取り分けた蚕

 メニューの写真よりはマイルドなものの、見た目的にかなりインパクトあったため来る前は余裕しゃくしゃくだった自分も食べるのをかなりためらいました。とはいえここで食べなくて何が上海生活が10年以上といえるものかという無駄な意地があり、結局食べることにしました。
 肝心の味に関しては、割とこういう食べ物の感想を言うのは得意だと自負しているものの、この蚕に関しては表現するのが非常に難しく感じます。割と皮が厚くて柔らかく、中身はブヨブヨではないものの固まった形はしておらず、感覚的には柔らかい皮をまとった春雨のような触感でした。味そのものは本当に表現し辛く、友人らと「どちらかというと海鮮系だよね(´・ω・)」などといい合っていました。
 なおゲテモノ食いの友人は「いけるじゃん(・∀・)」といって、1串5個のところ、一人で3個食べました。


 また蚕のほかに蛙の串焼きも頼んだのですが、あの蚕を見た後だと「まだ食べ物らしい見た目してる(∩´∀`)∩」などとみんなほっとしたような感じで、抵抗感なく食べることができました。自分も中国ではたまに蛙食べますが、串焼きで食べるのはあんまなく、通常は細かくぶつ切りにしたのを炒める蛙料理食べてます。でもさっきの蚕の影響で、串焼きでも全然平気でした。


 食事を終えた後はマルイの中にある飲茶屋で割と豪華な飲茶をしてました。喫茶店に行くつもりでしたが、蚕食べたノリで「中国茶飲もうぜ(´・ω・)」という流れになっていきましたが、喫茶店と違って中国茶は長いしやすいというか何杯も飲めるので結構ありでした。


 最後に全く関係ないけどうちの近くの店のショーウィンドーに何故かサイレントヒルっぽいマネキンあったので撮影しました。ファミマはいつからコラボしてたんだろう(。´・ω・)?

2025年10月18日土曜日

孤立無援な医療業界

 かねてから私はこのブログで、団塊の世代が平均寿命を迎える時期、具体的には2030年くらいまでは社会保障が文字通りうなぎ昇りに増え続ける時期なため、国民負担は増えるものの社会保障を支えるために増税ペースを維持するよりほかないと主張しています。この見解に今も変わりはなく、何となく財務省も公言しないもののこうした方針で今増税をやっているのではと思う節があるのですが、その影響で一番割を食っているのが医療業界であるように思え、密かに憂慮しています。

 言うまでもなくこの二年ぐらいで日本の物価は急騰し、賃金も上昇しているとはいえ自分が見る限り今年1月と比べると10月の現在は大きな変動はなく、上昇ペースが鈍ってきているように思えます。
 その一方で値段の変わらない、というより変えようがないのが医療費です。日本の医療費は点数制で、健康保険の対象の治療については国が価格を設定しており、自由診療対象の治療でなければ病院側が勝手に価格を変えるわけにはいきません。

 このように病院の売り上げにあたる治療費価格は変更できない一方、病院で働く医師や看護師、病棟などの不動産費用、設備機器の購入費や維持費、そして電気代などは上がり続けています。効率化を図ろうにも製造業と違って医療では限度もあります。また先のコロナ対策で隔離病棟などを設けるためにも費用が掛かっているように思え、売り上げは増えないのに経費は高騰し続けるという、聞いてるだけで暴れたくなるような状態にあります。

全国で8割が赤字の公立病院:患者減少×物価高の中、石川の富来病院が模索する“生き残り戦略”…能登半島地震の追い打ちにもめげず模索する住民の“命”と“健康”を守る地域医療の要(FNN)

 実際にメディアの報道などで、全国の多くの病院で経営が追い込まれているという話を聞きます。人件費や物価が高騰する背景を考えたら医療費引き上げもやむなしとは思うのですが、結論から言うと、病院関係者を除くと誰も医療費引き上げを望んでいないというのが現状です。

 まず消費者からすると、ただでさえ増税や物価高騰で困ってるのにここにきて医療費引き上げなんてマジ勘弁です。次に政府からすると、医療費を引き上げると国が負担する保険料も増大することとなり、ただでさえ重い負担となっている社会保障費負担がさらに増します。なので消費者、政府からすると、どう見たって医療業界は財政的にヤバいくらい追い詰められているというのに、彼らを助けるため医療費を引き上げると自分らの首が締まるもんだから助けようとはせず、見捨てるどころか感心すら持たない状況が今であるように感じます。
 それこそ仮に議員や大臣が今この時期に医療費引き上げを口にしようものなら、「こんだけ増税してるのに何を言うか!(# ゚Д゚)」と消費者、特に医療費がかかりやすい高齢者などは怒り狂って批判するのが目に見えます。私個人としては病院側の努力には限界もあり、またコロナ期を含め医療関係者は大きな負担に耐え続けていることを考えると引き上げも仕方ないし、早く上げるべきだと思うのですが、こんな考えしているの自分は確実にマイノリティに属すでしょう。

 そういう見方から現状、医療業界は孤立無援というか消費者にも国にも見放され、誰も助けてはくれないのに「医療を支えろ!」と言われているような状況にあるように見えます。私個人としては医療を維持する上でも一定の財政強化は必要であるように思え、増税を維持しつつ医療費引き上げをするよりほかないと思っており、それができないなら給付金なんてばらまいてないでその予算を全部医療に回すべきだと思います。
 敢えて落としどころとしやすい案としては、医療機関への寄付を奨励する、具体的には医療機関への寄付には減税率をダブルアップするキャンペーンなどを組み、資産家などに医療機関へどんどん寄付してもらい、この急場をしのぎつつ、物価高騰対策を打つのが手じゃないかと思います。もちろん、実現性は無視するとして。

ダイエー松戸駅西口店跡地の現状(2025年10月)


 前松戸市民が気になって仕方ない旧Dマートことダイエー松戸駅西口店の跡地に、今年1月から9ヶ月ぶりに行ってまた写真撮ってきました。上の写真は一昨日に撮影したけど生憎この日はどんより曇り空でしたが、前情報にある通り解体工事は既に始まっており、足場も一部が組まれてありました。


 こちらは工事公告ですが、今回初めて気が付いたというか解体工事では石綿除去関連で専門の作業や業者が必要で、どうもこれが解体工事の期間長期化の大きな要因になっているようです。中国なんか解体工事で1ヶ月以上かかる話を聞いたことないのに何で日本はこうも長いんだろうと思ってましたが、確かに石綿対策となると数年単位になるのも仕方ないかと妙に納得できました。


 変わってこちらの写真は昨日の快晴日和に撮った写真です。10月なのに気温はともかく日差しがヤバく、信号待ちしてると長袖のシャツがアイロンかけられたみたくホットな状態となって「日本パネェ(;゚Д゚)」などと感じてました。暑さ的には上海のが上だけど、日差しの強さだと空気がよりきれいなせいなのか日本のが異常にキツイというか日焼けしやすそうに感じました。


 こっちも同じ日に取った別の面の写真です。解体工事はまだ始まったばかりで原形を残していますが、これから解体されていくことを考えると寂しさもひとしおです(´;ω;`)ウッ…

 工事公告からは解体後の利用方法について何も書かれておらず、近くの不動産屋にでも聞き込みしようかとも考えましたがさすがに邪魔かと思い、今回は何もせずに帰りました。以前の記事でもコメント欄には「マンションだけはマジ勘弁!」という書き込みが多く、商業施設を期待する声が多かったのですが、松戸駅前のアトレが改装中であることを考えるとこちらはやはりマンションとなる公算が高いような気がします。単純な不動産運用利益の面で見ても、マンションの方が分があるし。

 解体工事はまだ数年間続くとのことですが、この間に運用方法を関係者には積極的に発信してもらいたいものです。真面目に松戸の中心部近くにあるまとまった敷地であり、且つランドマークだった旧跡で、自分がネタ的に書いた記事がヤバいくらいアクセス集めるあたり注目も高いだけに、積極的な情報発信が求められます。

2025年10月16日木曜日

相変わらず日本は景気がいい

 また休暇で今日本にいますが、電車に乗って結構ビビっています。というのも、車内の広告量が明らかに今年1月と比べても増えており、以前5割くらいだった路線が7割くらいになっていて、空きはまだあるものの自社広告の類は見えないだけにかなりの枠が埋まっているように見えます。

 恐らくこんなの自分だけでしょうが、割と電車内の広告量は景気を図る上でいいバロメーターだという気がします。出稿企業を見るだけでも傾向見れるし(今は転職会社が多いが)、もっと他の人も見ればいいのにとすら思います。
 同様にアルバイトの求人情報もいい情報源なのですが、こちらに関しては時給が1200円前後で前よりも変動がない、それどころか1400円台の求人が以前より見られなくなっており、若干調子が悪いという風に覚えました。人手不足が解消されたのか、商品材料原価などの高騰で人件費に回せなくなったのかなどが原因として考えられますが、どちらにしろ賃金上昇ペースはややに鈍っているように見えます。

 とはいえ日本全体では今のところ景気がいいというのは間違いないでしょう。結局のところ景況感というのは、企業業績がいいとか一人当たり所得が向上しているとかよりも、雇用が充足している状態のことを言うのだと思います。無職者を差別するつもりはありませんがやはり雇用が充実している方が社会的にも明るく、何より各市民が程度の差こそあれ消費を継続し続けてくれることからも、世の中の空気も良くなるような気がします。
 対照的なのが今の上海というか中国で、やはり失業者が増えている関係からか若干空気感が悪くなっている気がします。恐らく今後はさらに悪くなっていくでしょう。

2025年10月13日月曜日

早死にしてよかったのではと思う維新志士

 最近歴史に関してはどこまでが一般的なのかマニアックなのかがわからなくなってきて記事書くことも減りましたが、今日のネタはあまりほかに同じこと言う人いないのでかなりレアというか自分の妄想入った内容である気がします。

 明治維新直前にその革命の成就を見ることなくこの世を去った維新志士は何人かおり、その代表格とくれば坂本龍馬が代表格ですが、もう一人挙げるとしたら恐らく高杉晋作の名が多くなってくるでしょう。その高杉晋作ですが、個人的に彼は維新前に早死にしてある意味幸福だったのではと思う節があります。

 かねてから書いているように、明治維新は武士とも呼べないような下級武士たちが中心になって起こしており、だからこそ彼らは元々武家社会に対し何の帰属意識もなく、明治政府設立後に廃藩置県をはじめとした武家社会そのものの破壊も躊躇なく行えたと指摘されています。
 それに対し高杉晋作ですが、ほかの主要な維新志士と比べると彼だけ例外的に非常に位の高い、家老すら務めてきた家の出身です。維新志士の中でも間違いなく最上級の武家の出身で、それもあってから彼の行動を見ていると、主家そっちのけで日本の改革を進めようとしていた大久保利通や桂小五郎らと比べ、どことなく主家たる毛利家のために精力的に活動していたような節があります。

 その言動を見る限りだと攘夷の実施は早い段階で不可能とあきらめ、開国、そして吉田松陰を殺した徳川幕府の討伐という方針こそほかのメンバーらと共有していたように見えますが、武家社会の破壊に関しては私は彼の出身とその言動からみていると猛反対し、徹底的に抵抗したのではないかという気がします。
 また彼の創設した奇兵隊事態、維新後に真っ先に反乱を起こす部隊となっています。何となくこういう現場に愛着もつような感じに見え、もし高杉晋作が生きていたら一緒に反乱を起こしていたのではという風にも見えます。それどころか、史実では萩の乱は前原一誠が起こしていますが、もし高杉が存命なら彼が首謀者になってたやもとまで考えています。

 そのように考えると、無念だったろうとはいえ維新直前に高杉が亡くなったのはある意味、歴史的評価においては彼にとって幸いだったのではと思う節があります。西郷隆盛も同じですが、乱世の英雄は概して治世においては反乱者となりがちで、高杉もそういう気配を覚えるだけにその早すぎる逝去は天の采配によるものかとも見えてきます。

2025年10月12日日曜日

自民党が採り得る選択肢

 衝撃のアルベルト、じゃなく衝撃の連立離脱から三日目ですが、いまのところ明確な対応というか動きはまだ見られず、各会派で探り合いのような状態が続いています。ただ自民党の立場に立つと与党として残る上では現実的に残された選択肢は多くないように見られます。以下では具体的にその選択肢を上げていきますが、まず前提条件を整えることとします。

・公明党の連立復帰はまずありえない
・任命責任を問われるため高市氏は萩生田氏を切れない
・共産党、立憲民主は自民党とは組まない
・石破総理は解散しない

 最後の点について補足すると、高市氏は現在自民党総裁ではあるものの日本国総理ではないため、衆議院の解散権は現総理の石破氏が有しています。公明党の突然の連立離脱を受け事態を打開するため解散しようにもその決定権は石破総理にしかなく、そのため一部から解散を期待する声もありますが、現実的にはまず解散しないだろうと見込んでいます。
 根拠としては解散しても自民が勝利する可能性は低く、むしろのその大義なき解散から批判が集まり、今以上に議席を減らす可能性が高いからです。そこへきて公明の選挙協力も亡くなることを考えれば、自民としては解散する方が損というものです。もっともそれ以前に、高市氏と仲の悪そうな石破総理がわざわざ支援するような行為をするはずもないでしょう。

1、国民民主と連立を組み、玉木氏を総理に指名する
 昨日の記事にも書きましたが、自民党が与党として残るためにはこれが一番の上策であるように思います。玉木氏を総理指名することは野党側もある程度了解しており、また玉木氏の側もただ連立を組むだけでなく総理の地位もセットなら党内外を含め説得しやすく、また自民党という組織を国会運営で使えるなら受諾する可能性もある気がします。
 もっとも自民党としては一時的に政権を渡すだけで後年に取り返さなければ話になりません。なので連立期間中にどう国民民主を取り込むかが勝負となるわけで、玉木氏もその自民の下心を理解して臨む必要があるでしょう。やりようによっては、玉木氏有利なシチュエーションへもっていくことも可能ですが。

2、維新と連立を組む
 今日あたりから一部この案を出す人がいますが、私に言わせれば一番の下策です。というのも維新の会の議員は烏合の衆もいいところで、叩けば埃どころか産業廃棄物が大量に出てくるような人間が明らかに多いです。確かに数的には失った公明党の議員数を補えるし、政策の一致というか政策方針そのものがあまりない政党なため組みやすさはあるものの、組んだ後でどんどんスキャンダルが出て過半数をすぐ割ることになりかねません。
 それどころか、まとまりが異常にない連中なため総理指名においてすらも造反者が出て過半数を得られない可能性すらあります。とにもかくにも不確実性の高い連中で、参政党同様に組んだら逆に負けるような状況になるとみています。

3、公明、維新、国民民主に総理指名投票での棄権を求める
 ひとまず目下の問題は臨時国会での総理指名投票ですが、この投票で高市氏に投票しろとは言わず、投票を棄権するよう公明党、維新の会、国民民主党に条件を対価に求めるというのも一つの選択肢かなと思います。票数的にはこれで立憲民主にある程度拮抗させることができ、各党も棄権なら「裏切者」という世論の批判をかわせる可能性があるように見えます。
 もっともこの妥協を求めるにはそれなりの対価が必要なのと、無事に高市氏が総理となったとしても国会運営上においては数的不利が否めず、根本的解決には至りません。あくまで急場凌ぎの策ですが、落としどころを好む日本人的には受け入れやすい案でもあるんじゃないかって思います。

4、いっそ野党に政権を明け渡す
 野党連合も方針の違いがはっきりしているだけに、いっそ政権を渡して下野し、彼らがうまく政権運営できないのを尻目に次の選挙の準備を進めるというのがこの案です。与党というアドバンテージこそ失うものの、現状で下手にじたばたするならこういう寝技もありっちゃありかなと思います。
 ただ自民の支持層や自民の議員から反発する勢力も出てきて、党が割れる可能性もあるでしょう。最有力候補はやはり小泉氏ですが、それ以上に今高市氏にとって危険な存在なのは岸田元総理で、逆に岸田元総理によって高市派が追い出される可能性すらある気がします。

 以上、勝手な憶測で自民が採れる選択肢をいくつかあげましたが、一番最悪なのは右往左往して無駄に時間を過ごすことで間違いないでしょう。すでに公明党を含めほかの政党は活発に動いており、行動で遅れるとどんどん不利になっていくことは確実です。
 しかし偏見かもしれませんが高市氏はかなりプライドが高く、以上の案はどれも飲まない気がします。しかし何かしら捨てなければもうどうにもならない状況にあるため、その辺をいつ判断できるかというところである気がします。

2025年10月11日土曜日

自公連立解消で気になったポイント

 既に報道されている通り、誰も使ってくれないけどかねてからこのブログで「99年体制」という言葉で表現してきた自民党と公明党の四半世紀にわたる連立体制が昨日、突如として終わりを迎えたというか解消されました。これほどの政治的大事件にもかかわらず昨日何故このブログで記事書かなかったのかというと、今やっている「イース9」が忙しかったからではなく、いくつか気になる点について報道を確認したかったためです。今日はその気になった点について個別に自分の見解を書いていきます。
 なおイース9は前作のイース8に比べると劣るという評価をよく見ますが、私個人としては9の方が楽しかったりします。8は舞台が無人島で開放感溢れるフィールドが評価が高いのに対し、9は監獄都市が舞台で閉塞感が強いという声が多いですが、9の方がいろんな建物を垂直で上ったり、滑空できたりするのがすごくいいです。以前遊んだ「グラビティデイズ」を思い出しました。

・公明党はいつ連立解消を決めたのか
 これはもうほぼ確実というか、昨日の高市氏との会談の前日、つまり一昨日の公明党内の幹部会議でしょう。恐らくこの会議で自民党が公明党の要求を飲まないならもう解消しようという合意が得られていたとみられ、実際一昨日の時点でそのような方針が報道されていました。

・自民党は連立解消となる事態を予想していたのか
 こちらについても、自民党、少なくとも執行部はまさか公明党がそこまで覚悟していたとは考えていなかったと断言できます。昨日の会談後の高市氏の昂った反応といい、その直前までの余裕綽々な態度を比べると、公明党がまさかここで連立解消してくるとはまず思っていなかったのでしょう。
 もちろん高市体制ができたことに対して公明党が反発を覚えていることはわかってはいたでしょうが、それでも適当に妥協したり口車に乗せればどうとでもなるという風に考えていた節があり、まさかこのタイミングではっきりと行動に移すとは考えていなかったように見えます。端的に言えば、舐めていたのでしょう。

・公明党は事前に他の野党と解消について協議していたのか
 これは自分の推測になりますが、恐らくしてなかったのではないかと思います。内部議員が個人的に検討していた可能性こそあるものの、今回は野党の反応を見ていてもこの解消にみんな驚いており、自民同様に想定していなかったように見えます。
 私は当初、解消後に他の野党も協力するという後ろ盾がすでに確保された上で公明党は解消を決断したのではないかと疑いました。っていうか普通、そういうバックアップが初めて物事は行動に移されるものだという風に考えていたからですが、今回に関してはマジでそういうものはなく、逆を言えばそれだけ公明党も自民党の態度に煮え湯を飲まされる思いをしてきたのだとも感じて、だとすればかなり根が深い問題だったことになります。

・公明は何故連立解消に舵を切ったのか
 こちらについてはかなりはっきりしており、裏金問題への自民というか高市派の消極的態度もあるでしょうがそれ以上に、萩生田氏の党役員就任が最大の原因だと断言できます。萩生田氏が裏金議員であるためという解説を多くの報道で見受けられますが、私はこれについては違うんじゃないかと思っています。
 もう忘れている人も多いかと思いますが自民党で統一教会問題が発覚した際、公明党が一番ブチ切れていた相手は萩生田氏でした。何故かというと萩生田氏は選挙で公明党の応援を多大に受けていながら、創価学会の不倶戴天の敵ともいえる統一教会からも応援を受けており、統一教会にも多くの便宜を図っていたと報じられたからです。またどうも萩生田氏が自民都議連の代表なりしていた時も都議会選挙を重視する公明党を冷遇していたともされ、それもあって公明党からは嫌いを通り越して憎悪を持たれていたという報道を当時(2022年)見た覚えがあります。

 敢えて恋愛漫画に例えると、公明党は自分の食事を制限してまで萩生田氏に毎日お弁当を作ってあげていたら、萩生田氏は公明党の親の仇(統一教会)からも弁当もらい続けるという二股をかけており、しかも親の仇の方を本命扱いしてたようなもんでしょう。
 裏金問題も関係しているでしょうが、それ以上に萩生田氏に対する憎悪こそが公明党を連立解消に走らせた最大の要因であるように私には思えます。逆を言えば、自民党は萩生田氏には復党までにとどめて党要職には就任させていなければ、今回の事態は避けられたんじゃないかという気もします。

・総理氏名はどうなるのか
 ぶっちゃけ読めませんが、高市氏が順調に総理に就任できる可能性はこれまで95%だったのが一気に40%以下に落ちたというのが現状でしょう。自公連立が維持されるとしても100%ではなかった状況から、公明党が連立を離脱したうえに既に野党連合と接触、連携を図っている状況を考えると、野党連合の中からいくらか造反が出たとしてもその数的有利は動かず、自民党よりも有利な状態となっています。
 さっき友人にも話しましたが、総理指名候補に挙げられている国民民主の玉吉こと玉木氏についてはその強運ぶりに若干驚愕しています。もちろん野党連合の総理なんて利害が絡んで運営すんのも大変だからやりたくないかもしれませんが、このタイミングで総理就任のチャンスがポンと転がって来る人なんてなかなかないでしょう。

 もちろん、玉木氏が野党連合を切って自民党と連立を組む可能性もないでしょうが、それも昨日までと比べるとその可能性は大きく低下したと言えるでしょう。かくなるうえは自民党が総理指名を総裁の高市氏ではなく、敢えてその連立相手とする玉木氏を選ぶという方策でも採らない限り、自民党はこのまま野党に下野する可能性が非常に高いのではないかと思います。もっとも高市氏の性格を考えると、この「総理を捨てて与党を取る」戦術を採る可能性は低いのではないかと思いますが。
 それにしてもほんと数十年ぶりに政治が動いたというか、一気に政局が流動化した感があります。少なくともいえることは、どう転んでも自民党の影響力は今後大きく低下し、またこの事態を招いた高市氏の求心力も劇落ち君なみに劇落ちし、党内ガバナンスにも影響してくることでしょう。

 さてイース9を今日はどこまで進めるべきか。明日も上海の予想最高気温34度で10月の記録を更新するということだから、家に引きこもってやってよ(´・ω・)

2025年10月9日木曜日

トレパクが疑われる漫画家


 このところ高市総裁以上に熱くホットなニュースと言えばこれかと思いますが、漫画家の江口寿史氏がかつて自分で批判していたトレパクこと実際の写真をトレースして構図を取り、それを商業イラストに使ってた問題が未だ炎上し続けています。
 江口氏の「ストップひばり君」は自分も年代は違いますが中学の頃に何故かゴミ捨て場で拾って読んでおり、面白い作品だと思って強く記憶に残っています。ただ作品としては「パーフェクトブルー」のキャラデザの方が好み、というかこの映画作品の方がめちゃ好きだったりします。それだけに今回の騒動で、金もらって描く商業イラストでああいう行為していたというのは非常に残念に思います。トレス行為についていろいろ意見がありますが、これだけ検証が進む中で「トレスが悪いとは思いません」と堂々と言えない時点でもはや終わってるでしょう。

 このトレパク問題ですが、何かの記事で詳しく解説されていましたが近くは同じイラストレーターの古塔つみ氏の事件で大騒ぎになりましたが、個人的には漫画「ちはやふる」の末次ゆき氏の騒動の方がでかかったなぁという気がします。
 末次氏は2005年に連載中の漫画で他の漫画からのトレパクが指摘されるとこれを認め、潔く連載を中止して活動も一時停止しました。ただその後は謹慎を経て「ちはやふる」の連載を開始して大ヒットを記録しており、「あの騒動がなければこの名作は生まれなかった」などという声もあります。もっともそれ以上に潔く指摘を認めて謹慎するなど本人の反省態度がきちんと行動に出ていることから、現在この件で末次氏をなおも批判する声は見受けられず、私自身もすがすがしい態度だったと感じます。

 恐らくこのトレパク問題ですが、画像取り込みに至るまでの行為は恐らくほかにもばれていないだけでやっている作家はいるんじゃないかと思います。実際私も過去に「これはトレパクなのでは?」と感じる漫画家というかイラストを何度か見たことがあります。そのうち、今手元にその疑念を感じた画像が1枚だけあるので、実際にここで紹介します。
 そのイラストとは、以下の画像です。


























 そう、ギャグマンガ界の天下の巨匠こと漫画太郎先生のこのイラストです。
 一目見て「え、実在の人物相手にこんな似顔絵マジで出してくんの!?:(;゙゚''ω゚''):」と思うと同時に、ところどころのパーツがアッキーナこと南明奈氏の特徴をきちんと捉えてあるように見えて、無駄に作画テクニックの妙が光るイラストだと衝撃を受けました。っていうかこれ、20年くらい前の画像だけど何故未だに保存しているのか自分でも不思議です。

 私はこの画像を見て、その妙に骨格などが捉えられていることから画太郎先生がトレパクしたんじゃないかと1分近くも疑いました。っていうか、今回江口寿史氏がトレパクした金井球氏のあの横顔の写真を画太郎先生がトレパクしてイラスト描いたら一体どんな風になるのか、逆に見てみたいです。っていうかこれだけ個性のはっきりした画風なら、構図パクったとしても十分にお金取れる独創性溢れるイラストとなることでしょう。

 マジな話をすると、ギャグマンガは他の漫画ジャンルと比べても流行り廃りがはっきりするジャンルで長く売れ続けることは非常に難しいのですが、画太郎先生は新人時代から一貫してそのスタイルを崩さず、それでいて誰も真似できない圧倒的な独創性を維持している点で本当に凄い作家だと子供の頃から思っています。
 一般受けする作家でないことは百も承知であるものの、独創性だけならマジで日本一だと思える人なだけに、また「ババアゾーン」の続編作ってくんねぇかなと密かに期待してます。

2025年10月7日火曜日

2025年からの5年間の日本

志位氏「人間は馬ではない。公党の党首が使ってよい言葉とは思えない」 →では出馬もしないで下さい(痛いニュース)

 先日の総裁選勝利から高市氏への追い風が吹いているというか、上記の上げ足をとるような志位氏や妙なフェミニズム団体の批判に対して日本の世論は逆批判が起きており、高市氏へのわけのわからない批判への同情というか支持も広がってきているように見えます。私自身もそこまで高市氏を評価する立場でなかったものの、このところの外野からの呆れた批判を見るにつけなんか応援したくなってきました。

 それはそうと昔はよくやってた政治的未来予測記事を久々に書こうかと思ってこうして書いていますが、かねてから私は今後5年間、2030年までは何があっても増税を続けるべきで減税するならその後からだと主張してきました。この主張の根拠は社会保障費が2030年までは劇的に増加する最後の時期であると踏んでいるからです。
 理屈はごく単純で、日本の人口ピラミッドを大きく歪にさせている団塊の世代(1946~1949年)が平均寿命の約80歳を迎えるのがこの時期だからです。もちろん団塊の世代がある程度逝去したとしても少子化が続いていれば社会保障負担は拡大を続けますが、それでも拡大ペースの速さという意味ではこの5年間がまさにラストスパート的な時期で、2030年以降はややこのペースが鈍化へと転じる可能性があると考えています。

 この間、国家財政を支えて他の支出への影響を防ぐとなると国民に負担をかけること前提で増税ペースを維持することもやむなしかと考えています。何せ具体的にどれだけ社会保障負担が伸びるかがはっきり読めないところもあり、減税などを行うにしても2030年まではやはり待つべきというのが私の持論で、何となく財務省もそんな腹積もりなのではないかとこの頃見てて感じます。

 幸いというか日本の経済状況は現在はまずまずという状態にあり、少なくとも失業者が溢れるような状況ではなく、また人手不足によりブラック企業という単語がマジでこの2年くらい一切見ないほど社会問題からなくなりつつあります。そもそも日本経済の効率を大きく引っ張っていたのがまさにこのブラック企業であり、ブラック企業を摘発していくだけで日本経済は効率化されプラスになります。
 中小企業保護政策こそがこのブラック企業の温床であり、何となく私が昔から主張してきたこの持論をほかの一部日本人も持つようになってきているように見え、多分このまま妙な中小企業保護政策は徐々に減っていくという確信があります。即ち、日本経済は結構安泰じゃないかと楽観視してます。

 ただ社会保障と一緒で、これからの5年間は何となく日本も転換期を迎える気がします。多くの投資利益をもたらしてきた中国経済がこれから劇的に悪化し、日系企業の海外戦略もこれから大きく転換していくことでしょう。また米国もトランプ政権を機に弱体化へと転じ、従来の流通というか国際分業体制も大きく変わっていく気がします。

 その中で日本人個人に目を向けると、このところ就職ランキングでコンサル系が上位を連ねるなど会社に頼らず、会社を離れても食っていけるようなスキルが身につく企業が好まれる傾向がある気がします。これは何も若者に限らず、日本人自身が所属組織よりも自らが持つスキルを資産活動でより重視するようになっているように見え、これまで以上に個人主義化がさらに進んできているようにも感じます。
 まぁ中国で戦い続けてる私に言わせれば、それでもまだまだ日本人の多くは集団主義に取りつかれているように見えますが。

 とはいえ今後日本の雇用市場はさらに流動化を迎えるのではないかと思います。それは逆に、大企業にブランド以上の魅力アピールを迫ることとなり、日産のような看板だけの企業はますます優秀な人材が取れなくなってもっと弱っていくかもしれません。まぁ幹部陣を見ている限りだと、10年前の時点であそこはまともな人材がゴーン以外いなかった気がしますが。

 ここで閃いたというか、やはりこの5年間のキーワードは「流動化」かもしれません。政治も公明党が今連立維持を継続するか議論しており、誰も使わないけど99年体制がいよいよ終わりを迎えるかもしれません。先ほども言ったようにこの5年間は日本国内のみならず世界環境の色々変化があり、日本人もあらゆる面で転換を求められることとなるでしょう。
 そうした時代背景においては言うまでもなく固定的な価値観は邪魔でしかなく、何でも合理性を追求すべきではないものの、変化の方向性を早めに見抜き必要な対応をぱっぱととれる人間や企業ほど生き残りやすくなる気がします。あえて例えるなら、状況に応じて変形できるアッシマー型な人間が求められている、っていうかアッシマーが求められていると言いたかっただけです。

実写版の「ヒカルの碁」について

ヒカルの碁 (中国ネットドラマ版)(Wikipedia)

 今日、なんか急に食べたくなってすき家で牛丼食べてたら中国人の友人から「これ見て!」と、2020年に中国で制作されたヒカルの碁の実写版ドラマのリンクが送られてきました。時間に余裕あるし物は試しとまず一話を見てみましたが、返還前の香港(1997年)を舞台にし、各キャラクターも香港人という設定で作られていました。また準主人公の佐為に関しては南梁の棋士という設定にされていましたが、衣装は原作に近い日本の平安貴族風が維持されていました。

 このドラマは配信当初は原作との差が指摘されたりしたものの徐々に人気を高めていき、最終回を迎えるころにはものすごい人気を得ていたと聞きます。実際、一話を見ただけでも制作陣は原作を大事にして作っているという気概を私も感じられ、役者も原作の各キャラのイメージに近いキャスティングがなされているように思えました。またエンディング曲も、さすがに歌詞は中国語になっていたものの原作アニメ版の初代ED曲の「ボクらの冒険」が使われており、これ聞いたときはさすがに自分も懐かしく感じました。
 まぁこのアニメで一番好きだった曲は「I'll be the one」だったりしますが。この曲はマジで一時期ずっと聞いてた。

 そんなわけでこのドラマは二話以降も見るかはまだちょっと悩んでいるのですが(テレビドラマを見るのは昔から苦手)、改めてヒカルの碁が囲碁というかなりニッチなテーマにもかかわらず、日本以外の国で高い評価を得ていたのかを改めて感じました。中国に限らず韓国でも人気を得ていたと聞いており、実際日本での連載中に自分もジャンプで購読してましたが、囲碁のルールがわからなくてもその面白さを感じるとともに、作画の小畑健氏も「昔はサイボーグGさん書いてたのになぁ」と言いつつその描写表現に舌を巻いてました。
 真面目な話、この作品はストーリーテーリングに関しては平成期において一、二を争うくらいの完成度だった気がします。前述の通り囲碁のルールがわからない読者でも楽しめ、中国や韓国でも人気を得て、連載終了が10年以上経ってドラマ化される辺りがこの辺の根拠ですが、改めて思い起こすとすごい作品をリアルタイムで読んでいたなという気がします。

 同時に、この作品の原作を担当したほったゆみ氏が次作の「ユート」が短期で打ち切られ、その後作品を出さなくなったのも改めて惜しかったという気持ちも芽生えました。私個人としても「ユート」の打ち切りはやや早すぎるのではないか、実績ある作家なのだからもう少し続けさせてくれればと思ったほどでした。いまさら言うのもなんですが。

 なお平成期にストーリーテーリングで優れるジャンプ作品としてはもう一つ、「ドラゴンボール」歴史的名作が全部入ってたジャンプ黄金期にほぼ一話完結型で連載を続け独自さを見せつけていた「アウターゾーン」を私は挙げますが、この前見た解説動画で「アウターゾーンは実写化されなかったが、そのオマージュ作品の『ババアゾーン』は実写化された」という締めの一言にめちゃ爆笑しました。

2025年10月6日月曜日

曹操はいつ変節したのか?

 今日の上海における予想最高気温は35度で湿度も80%超となっており、実際朝起きた段階でこれはやばいと感じたほどでした。多分自分の人生の中で、最も暑い十月の一日だと思います。


 そんなわけで自宅からの避難を兼ねてまた午前中に映画を見てきましたが、中国語ですが上のリンク先にある「三国的星空」というリアル寄りなフルCGの三国志映画を見ました。内容は主人公が曹操で、その挙兵から官渡の戦いまでを描いています。内容はめちゃ面白い、って程ではないけど十分楽しむに足るもので、続編は赤壁の戦いまでやるそうなので多分見に行くと思います。

 そんなこの映画のシーンとして、董承が曹操に対し「お前の誅殺命令を献帝から受けた」と言われて曹操がめちゃ動揺する場面があります。映画の中ではこれは董承のスタンドプレイで献帝は曹操を警戒しつつもまだ信頼していたように描かれています。
 ちなみにさっき「曹操」と検索しようとしたら検索候補に「曹操のフリーレン」が出てきました。

 このシーンというか解釈は見ていて自分も考えさせられ、描き方が見事だなという風に感じました。この映画で曹操は尊王の志が高いさわやかな青年風に描かれているのですが、実際史実でも前半生の彼はまさにそのような人物でした。
 三国志演義では初めから後漢に見切りをつけて自分が新秩序を作ろうとするような野心家として描かれていますが、実際の史実では董卓が長安に逃げた際、誰も追撃しようとしない中で曹操のみが追撃に出ています(惨敗して帰ってくるが)。また献帝が長安から脱出した際、呼びかけに誰も応じなかったのに曹操のみが真っ先に応じて献帝を迎え入れています。こうした後漢皇室に対する強い貢献意識を見たからこそ、荀彧をはじめとする当時の知識人たちも曹操に味方しています。

 しかし後に曹操は朝廷を軽んじるようになり、本来皇室にしか許されない特権を要求して取得しています。こうした素振りを見せたことから皇室復興を目指していた前述の荀彧なども距離を置くようになるものの曹操はそうした反発すら意に介さず、最終的な簒奪の一手は撃たなかったものの実質的に皇室を潰す方針を後半生においては明らかに持っています。

 この後半生のイメージが強いため曹操は簒奪心溢れる野心家のように描かれることが多いのですが、私自身、「三国的星空」で描かれたように当初はそれこそ本気で皇室復興を曹操も目指していたような気がします。だとすれば曹操はいつ、どのタイミングで変節し、皇室復興をあきらめ新秩序の構築を目指すようになったのかが論点となります。
 そのタイミングとしてはやはり前述の董承らによる暗殺未遂が最有力候補となってくるでしょう。仮に曹操が本気で尊王心を持って行動していたとしたら、献帝から暗殺指示が出されていたとなると本人としてもかなりショックでしょう。それこそ自分が保護してきた人に裏切られるようなもので、実際に献帝が指示を出していたのかは議論の余地がありますが(史実の董承はかなり黒い人物)、この件をきっかけに曹操は価値観を変えたと言われれば納得します。

 それにしても三国志関連でこのブログに記事書くのも本当久しぶりな気がします。関係ないけど「好きな三国志の人物は?」と聞かれると「王平」だといつも答えています。現場判断がしっかりしている点などが好みなのですが、その名前の読みから勝手に横柄な性格だったんだろうと勝手にキャラ付けしています。

2025年10月5日日曜日

高市氏の総理就任に対する中国の反応

 もう何日も仕事せず連休が続いてきてやることなくなってきて、今日は昼寝するだけで終わりました。っていうか上海が暑すぎてヤバく、今日なんか35度行ってたんじゃないかと思います。昨日も30度越えだったけどまだ雲があって自転車で走りやすかったため往復で50㎞走ってきましたが、今日やってたら多分死んでた(´・ω・)

 話は本題ですが昨日の総裁選を経て今度総理に就任することが確実となった高市氏ですが、かねてより安倍シンパということで極右政治家と中国では報じられていました。一部日系メディアの報道では中国は高市氏について極右政治家であるとして警戒しているなどという外電を伝えるのもありますが、基本的に中国の日本政治報道は朝日新聞からの引用なので、日系メディアは中国メディアの報道を伝えているつもりが朝日新聞の報道を伝えるだけとなっているように見えます。
 あながち笑えないというか、外電が上記のように引用の引用になっていることはあまり珍しくなく、現地の反応を報じたつもりが国内の反応だったというのはままあります。

 話は戻りますがそんなわけで自分の目で中国の反応というか今回の総裁選結果に対する論評を見てみました。まず一番大きく取り上げているのはやはり日本初の女性首相という点で、その経歴や過去の発言などを紹介する記事が多く見られました。この経歴の中で安倍に近い立場で、靖国にも何度も参拝しているという事実を報じて警戒する記事はあったものの、何となくこれまでの首相と比べるとそこまで極右的な姿勢に対する警戒感は弱いように感じました。自分の主観で申せば、やはり女性という立場からか柔らかく感じているのではないかと思います

 次に政策に関してですが、ちょっと違和感を覚えたのが経済政策について触れる記事が多かったです。具体的には選挙期間中に高市氏は積極財政を訴えたとか、通貨緩和政策を採るだろうとか、日本の報道だとあまり見ない具体的なマクロ経済政策に関して解説しようとする中国記事がやたら多く見ました。まぁ中国からしたら日本国内の内政なんかどうでもよく、日本経済がどうなるかの方が気になる人も多いだろうが故だと思います。

 あとちょっと面白いと思ったのが、高市氏の勝因に対する解説です。ある新聞の評論でははっきりと、「石破氏への失望」が最大の勝因だと断じていました。
 先の自民党の献金問題を受け政治改革が期待されて石破氏が総裁選で当選したものの、彼は在任中に一切政治改革を行わず、有権者を失望させ、結果的に石破氏に対抗姿勢を見せていた高市氏への支持を広げさせたという風に分析していました。これに関しては私も納得というか、石破氏の不人気がそのまま高市氏の人気につながったのは間違いないでしょう。そう考えると、高市氏当選の最大の原動力はほかならぬ石破氏だったということになります。

 このほか落選した小泉氏についてはやはりあのステマスキャンダルについて中国でも報じていたほか、その父親の小泉純一郎氏の名を挙げた上で「官二代(世襲)」の政治家という風に紹介されています。

 以上簡単にまとめましたが、自分の所見として述べると何となく中国としてもノーマークだった人が当選したもんだから、どういう人物なのか測りかねているような印象があります。もちろん中国政府ならある程度分析しているでしょうが、少なくとも中国メディアからすれば「この人どんな人?」的な感じであり、まだ大臣やってた林氏の方が詳しそうな印象を持ちました。
 逆を言えば極右的人物と報じられているものの、本当のところはどうなのかまだ測りきっていないようにも見えるので、就任後の振る舞いによってはそのイメージを大きく転換させることも可能じゃないかと思います。もっとも中国との外交は中国が空気読まない行動を連発してくるのでこっちが下手に出てもすぐ裏切るような態度を取るため、政府間で必要以上に距離を詰める必要はないと私ですら思います。むしろ疎遠な態度を取ればとるほど「え、日本どうしたの?(;゚Д゚)」みたいに逆に中国が焦りだす傾向にあるため、このまま一定の距離を採るのがベターでしょう。

 一方、韓国に関しては向こうがどう出るかをある程度考えてこっちも動きを採る必要があるでしょう。向こうの李在明大統領は就任前の日本批判は今のところ抑えておりこの点はまだ現実的だなと思う反面、国内での支持率に伸び悩んでおり、どこまで続くかやや未知数です。っていうか韓国政治の解説記事減ったなぁ最近。

2025年10月4日土曜日

高市氏の自民総裁選勝利に触れて

 結論から言うとかなり意外でした。議員票で苦戦するかと思っていたらそこそことってて、決選投票では地方票で小泉氏を圧倒するなど最後の最後で強さを見せた感じがします。

 はっきり言えば私自身は林氏推しで高市氏はそれほど高く評価していませんでした。とはいえ女性初の総理になった点と言い、その粘り強さに関しては見事としか言いようがありません。逆に今回小泉氏はあのステマ問題が足を引っ張り、あれさえなければ結果はまた違ったような気がします。
 その上で高市氏が総理就任後に何するかですが、あのステマ問題への報復じゃないかと密かに予期しています。ターゲットはやはり牧島氏、そして小泉氏で、こういう報復はあまりいい結果を生むものではないですが今回に関してはやり口と言い、モロ高市氏を狙い撃ちにしたことを考慮すると私も支持したくなります。

 野党に関しては多分彼らも高市氏を想定しておらず、これからどう対応しようかと与党以上に焦っているのではないかと思います。私個人の見方としては野党の動きを待つのではなく、高市氏から積極的に野党に接触する方が彼らの足並みを乱す上でも有利になるような気がします。
 また外交に関しては中国なんかめちゃ警戒することでしょう。一方、米国に関しては関税交渉がひと段落ついてから急に日本国内のトランプ政権に関する報道が止まっており、恐らくあまり懸念もなくこのまま推移していくような気がします。

 続いて人事に関しては、小泉氏を指示した勢力は徹底的に冷遇されるとほぼ断言できるでしょう。その他の勢力では使い勝手の良い林氏はまたどっかで起用されるような気がするのと、私個人としては対米交渉で活躍した赤澤大臣だけは何としても政権に残ってもらうのがいいと思います。

 書きたいことはざっとこんなもんです。さてほかの記事を書かなきゃ。

2025年10月3日金曜日

中国のスタバで客離れが起きた背景




 連休三日目、普通に最高気温が30度超える日が続いていて今年交換したばかりのエアコンが大活躍する日々です。今日は朝ゆっくり起きてからあらかじめ買っておいたマルヨンことF-104のデフォルト飛行機作った後、近くのスタバに行って「スパイファミリー」の最新刊を読んでました。
 何気に、私はこれまでスタバのコーヒーはやや香りが強いように感じてあまり好んでいなかったのですが、最近になってシャーベット状のフルーツジュースや抹茶ラテなどのコーヒー以外のメニューが意外においしいと気づき、歩いて行ける範囲にお店もあることからよく通うようになりました。ただ通うようになったのはこうしたメニューの再発見もさることながら、以前と比べて来客数が多くなくなって席に座りやすくなり、且つ静かに落ち着いていられることの方が大きかったりします。


 上のような記事が出ているなど、このところスタバの中国事業については売却がうわさされるほど芳しくない観測が度々出ています。前述の通り私の目から見ても以前と比べてスタバに通う人は明らかに減少しており、そのおかげで私のようなタイプも通うようになってきてはいるものの、事業としてはやや細くなってきているようです。
 では一体何故中国でスタバが流行らなくなってきているのか。理由は色々あって、逆にスタバが強みとなる理由はほとんどなくなってきているのが現状です。

 まず第一に、ライバルとなる喫茶チェーンがめちゃ増えたことに尽きます。ネットで注文してデリバリーサービスに運んでもらうのをメインとしたラッキンコーヒーやマナーコーヒーなど、店舗内の雰囲気より低価格でネットサービスに特化したコーヒーチェーンがこのところ強い勢いがあり、街中で槍を投げれば上のどれかにあたるくらい氾濫しています。私自身も何度か利用しましたが、単純に価格だけでもスタバの半分近くで、また味もそこまで悪いという印象は受けませんでした。
 この価格についてですが、やはり中国人に話を聞くと「スタバは高すぎる」という声をよく聞きます。トールサイズで大体30元(約600円)くらいなのですが、マナーコーヒーとかだとこれがマジで約15元(約300円)位となります。またこれまでスタバのコーヒーをありがたがって飲んで来た層もコーヒーの味をある程度理解してきたようで、スタバに対して「まずくはないけど値段ほどの価値は感じない」という風に見ている印象を受けます。まぁいいかえると、昔スタバが流行ってきたころのほかの中国の店が出すコーヒーはマジでまずかったのは事実ですが。
 さらに付け加えると、やはり単純にデフレによる低価格帯への嗜好の移動もあると思います。質や価値よりも低価格での納得感を中国人も優先するようになっており、落ち着いた店内よりもデリバリーで安いコーヒー飲めればそれでいい的に、割り切り感が出始めてきています。

 以上のような価格面の要因のほか、デリバリーサービスの普及もかなりデカいです。やはりスタバが強かった要因としては「スタバで飲むのはおしゃれ」というブランドというかプレミアム感です。これが先のデフレの影響で求められなくなり、それどころかいちいち店にまで行って飲むのがめんどくなり、ネットで注文してデリバリーで家まで持ってきてもらうというのが最近の中国におけるコーヒースタイルになりつつあります。
 なおこの点については、未来の日本の姿でもあるような気がします。こうした小売サービスにおける中国の革新は日本よりも進んでいてウーパーなどのサービスも中国に遅れてやってきた感があるので、今後日本でもデリバリーでコーヒー飲むのが一般化するかもしれません。
 もちろんスタバもネットで注文できればデリバリーに運んでもらうこともできます。しかしほかのしんこコーヒーチェーンの方が価格も安く、お店の雰囲気に左右されないならばやはり価格の影響力がより強いでしょう。

 以上のように中国のスタバは逆風となる理由はたくさんあるのに対し、ほかのチェーンに対する強みがほとんどないような状況です。私としては混みあわなくなったので逆に今のスタバの方が好きですが、このままの状況だと今後ますます厳しくなることが想像されます。
 なおスタバに限らず、以前はよく見た「一茶一座」などとする喫茶チェーンも減ってきています。単純に流行の交代の影響ともとれる節があるだけに、スタバもマーケティングというかイメージを一新するアクション次第では復活もあるのではないかと思っています。

2025年10月2日木曜日

今、日本はどんな国を目指すべきか?

 昨日は宣言通りロボステップ向けの記事をきちんと真面目に書き上げました。自分でも不思議ですが何故か締め切り意識が異常に固く、職場でも締め切りブッチする連中多い中でただ一人鋼の如く締め切りを守り続けています。

 それで本題ですが、恐らくもう9割がたの日本人は忘れてしまっているでしょうが、10年くらい前まで日本は「製造強国」、「技術立国」などと言う言葉を掲げては製造力や技術力に溢れた国だと自認し、その技術力で外貨を稼ぐ国としてやっていく方針を官民ともに持っていました。しかし現在、というかこの2、3年くらい、「技術立国」という単語を私は一切見たことがなく、むしろ中国の方で見る機会が増えています。
 それこそこのブログを開始して間もない当時から私は、すでに中国の製造技術は日本を一部追い抜いており、このままいけば遅かれ抜かれるだろうから、まだ買い手がつくうちに中国企業へ日系企業は特許などを売るべきと主張してましたが、当時は誰も相手にされませんでした。この点に関しては、自分に先見の明があったとはっきり主張できます。

 自慢話は良しといて話を戻すと、かつての日本人のアイデンティティをなしていた「技術立国」はもはや過去のもので、恐らくまたこれを持ち出そうとする日本人はもうほぼいないと思います。何故かというとあらゆる分野で中国に技術力で負けてて、もはや対抗意識すら持たなくなってきているからです。
 ネットで見ていても人型ロボットなどで「中国は進んでるな、それに対して日本は……」などというコメントを見ることが多く、かつてのように「中国は日本の技術をパクってる」という非難すらもはや見なくなりました。自分に言わせれば、ようやく現状を認識できるようになったに過ぎませんが。

 ただ、「高い製品技術力」は日本人の自信の源でありアイデンティティであり、これがなくなることで日本人の国家観や帰属意識が今後弱まることを私は懸念しています。現状を認識するのは大事ですが、失った「技術立国」というスローガンの代わりに新たなスローガンを今用意しなければならないと思うのですが、どうもこれを誰も意識していないというか、自民党の総裁選でもこうした国家デザインについて触れたり議論する人はいません。

 ちゃっちゃと話を進めると、まず「技術立国」は中国と並んでいるととても主張できるスローガンではなく、言えばいうほどさもしくなります。では「技術立国」より一つ前の「経済立国」はというと、そもそも中国にGDPで抜かれてでこれが主張できなくなった後で「技術立国」を持ち出してきたのだから、今更提唱できるはずもありません。
 現状、一部で叫ばれているのは「文化立国」で、これはやはり海外におけるアニメや漫画のセールスを背景としたものです。極端に悪いとは言わないものの、果たしてこれでいいのかという懸念も少しあり、具体的には実際にクリエイティブ産業に係わる労働人口はそれほど多くなく、国家全体のコンセンサスとなりうるのかという風に疑問視しています。

 若干話をひっくり返してしまいますが、以上は「どう稼ぐか」という前提に立った国家デザインになります。私としては一旦、お金の話は外において、その上で新たな国家像を日本はもっと議論すべきじゃないかと思います。
 例えば法の下での平等を追求する国とか、国際社会の平和維持を何よりも優先する、アッシマーの正式量産化実現をあくまでも目指すなど、比較的具体的なイメージが持ちやすい国家像こそが求められている気がします。どっちにしろ、かつてと比べて日本はもはや稼げない国となりつつあるので、それこそ経済実態に合わせるなら「観光立国」しかもはや選択肢がありません。

 敢えて私の方からこうあってほしい国家像を述べると、江戸っ子堅気な「粋な国」というのを目指したいなという思いがあります。具体的には社会的にずるがしこい奴が出てきたら「野郎、ぶっ殺す(´・ω・)」などと思う人がたくさんいて、みんなして全力でその人を社会から追い出そうとしたり、逆に災害救助で活躍した人なんかには「野郎、もてなす(´・ω・)」みたいな感じで、みんなで全力で褒め称え合うような、割と感情がストレートに社会システムへ反映されるような国だったら住み心地よさそうな気がします。まぁ誹謗中傷対策は必要になるでしょうが。