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2023年4月29日土曜日

コメント一覧の一新

 果たして気づいている人がいるのかちょい自信ないですが、このブログの右サイドバーに設置しているコメント一覧ウィジェットを密かに一新しました。


 今回参考、っていうかそのままソースコードを引用させてもらったのは上記サイトです。自分が使っているブログソフトのBloggerにはコメント一覧を表示するウィジェットが用意されておらず、これまでもフィード欄に最新コメントを表示、反映させる方法や、サードパーティの提供するフィードを使ったりしていました。
 しかし前者は表示できるコメント数が最新5件しかなく、後者は使い勝手悪くなかったんだけど、どうも外部のサーバーを使っているのか、前々からサーバーがメンテに入っていたのか時たま使えなくなり、先々週辺りからは完全に表示しなくなってしまいました。

 そういうわけで困ったぞとばかりにまた新たなコメント一覧表示方法を探したところ、上のIB-Noteさんが実に見事で、尚且つサイズは文字数も自由自在に弄れる素晴らしいのを作ってくれました。何度か試行錯誤して自分的にもこれ以上ないと満足するくらいの表示形態が得られ、まさに痒いところに猿の手が届くかのようなウィジェットで、この場を借りて作ってくれたFumaさんには感謝申し上げます。

 さて中国でも今日から連休ですが、自分は今日、どうも中に入ってた地下鉄やバスの料金に使えるデボジットカードごとパスケースを落としたみたく見つからなくなりました。確か100元(約2000円)くらい入っててかなり気分がブルーですが、財布とかスマホじゃないだけマシだと思って自分を奮い立たせています(´;ω;`)ウッ…

2023年4月27日木曜日

中国人がスラムダンクに熱狂する背景

 コメント欄で質問が来たので、公開された映画が文字通り記録的な売上げとなっているスラムダンクが中国で人気な理由について自分の見解を紹介します。結論から言えば、中国人にとってそれまでにないストーリーであったことが大きいとみています。

 前述の通り中国で今スラムダンクが非常に盛り上がってろ、日系メディアでもその人気を取り上げる記事がいくつか出ています。ただどの記事も盛り上がっている現況の説明だけで、何故スラムダンクが中国でこれほど人気なのかについてはあまり言及がありません。
 かと思えば、「中国で日本のアニメが開放されたばかりの頃にスラムダンクが放映され、初めて見る日本のアニメだったことから人気が出た」ともっともらしく説明している記事も見られましたが、断言してもいいですがこれはフェイクです。中国ではそれ以前から日本のアニメがテレビなどで放映されており、「一休さん」や「ドラえもん」などがスラムダンク以前から人気を得ていました。むしろスラムダンクはこれらに続く人気アニメ第二世代で、その後「ワンピース」や「ナルト」などの第三世代へと続いてく感じです。

 話を戻すと中国である程度日本のアニメが認知されていた頃に放映されたのがスラムダンクですが、細かく確認まではしていないものの、恐らく中国人にとってこの手のスポーツ作品は初めて、少なくともそれ以前はあまり一般的でないジャンルだったのではないかと思います。日本国内では「巨人の星」をはじめスポ根アニメは昔から存在していましたが、中国でスラムダンク以前にこの手のチームスポーツでトーナメント戦を戦うような作品で人気がある作品を私は知りません。個人スポーツ作品だったらもしかしたらあったかもしれませんが、仲間とともに戦うチームスポーツ系ジャンルとしては、中国だとスラムダンクがほとんど初めてみたいな状態だったのではないかとみています。

 それに加えて、日本では当たり前の存在ですが、中国だと「部活」はファンタジーであるという点も物珍しさに一役買ったのではとみています。中国でスポーツというのは最近はまだ変わってきてはいるものン、以前は本当にごく一部の体力に秀でたエリートが選抜されて、オリンピックなどで他国を打ち負かすためだけに行われるという側面が色濃くありました。逆に、一般人は趣味レベルでもあまりスポーツを行う環境や風潮はなく、学校に至ってはそもそも勉強しかさせず、課外教育としての部活は現在でもほとんどの学校で行われていません。

 代替として、近年は学外で青少年向けスポーツクラブや団体が組織され、そういうところでサッカーとかバスケをやる子供が多いです。ただそれでも、学校単位でチームが組まれることはほぼなく、インターハイや甲子園などのように学校別チームが試合するっていう習慣もありません。
 そのため日本のアニメで当たり前のように出てくる部活のことを中国人は、「学校でスポーツが行われるという設定のファンタジー世界なんだな(´・ω・)」という風にマジで見ていて、ああした部活の光景は現実のものではないと本気で信じています。これは実際に自分も中国人に確認しており、マジでファンタージだと中国人は見ているということを教えてもらいました。

 そうした、しかもインターネットのなかった昔の中国人からすれば、スラムダンクは現実には存在しない世界で、高校生がバスケで戦い合うというファンタジーな展開に見えたのではないかと思います。敢えて例えるなら、日本人がドラゴンボールを見ているような感覚に近かったのかもしれません。更にトーナメント形式の試合展開も多分見慣れておらず、ドラゴンボールで初めて天下一武闘会が展開された時に当時の少年少女らが抱く様な感動を、スラムダンクで得ていたのではと推測しています。

 以上のような、日本人からすればバスケ要素を除けば連載当時において比較的見慣れていた、学校の部活単位でのチームスポーツ戦、トーナメント形式の試合展開という要素が、中国人にとってはほぼ初めて触れる要素で、日本人以上にスタイリッシュ且つ新鮮に見えたのではないかと考えています。更に日本国内でも人気が得られたスラムダンクそのものの作品的価値も加わって、中国で当時の世代に強い印象を残したのでないかとみています。

 なおストーリー、というかキャラクターに関して言うと、日本では流川楓や中の人がトレーズな三井寿が凄い人気でしたが、周りの中国人の間では主役の桜木花道が一番好きなキャラによく挙げられます。この点について自分なりに分析すると、多分彼がバスケ素人として一から成長していく要素が中国人の共感を得たのではないかと思います。
 以前にもJBpressで紹介しましたが、割と中国人は小が大を飲む展開を好む傾向があり、弱かった人間が徐々に成長して強者を打ち負かす展開に大喜びします。そうした成長要素がこの作品だと桜木が一身に担っており、またチーム単位でも弱小だった湘北高校が勝ち上がっていく展開に胸を躍らせたんだとも見ています。こうした要素も、それまでの中国の娯楽作品にはなかった要素だったのでしょう。

 現在においてはさすがに中国においても上記のような要素はある程度一般化し、中国国内で作られるスポーツジャンルの娯楽的作品でも見られる要素ですが、90年代のあの頃においては多分マジで存在しておらず、スラムダンクがファーストインプレッションであった可能性が高いですう。特にスポーツに関しては現在でもそうであるように、中国は卓球などの個人スポーツが盛んで団体スポーツはやや弱いところがあり、90年代はその傾向がより顕著だったことを考えると、チームで戦うスポーツはそれだけで物珍しく、尚且つスラムダンクなどの作品で描かれる仲間との連帯は「俺もこんな仲間たちを持ってみたい(´・ω・)」と強く思わせた気がします。

 総じていうと、中国人にとって初めて触れたスポーツジャンル作品であったことが、スラムダンク人気をここまで高めたと考えています。日本でも「巨人の星」が連載当時にすごい人気だったことを考えると、日本人にとっての「巨人の星」が中国人にとっては「スラムダンク」だったのではないかというのが自分の結論です。

 最後に、中国人にとって部活はファンタジーだと言いましたが、現実問題として超能力の出てこないスポーツ漫画における部活であっても、実際ファンタジーじゃないかと自分は見ています。現実の運動部、特に強豪校では陰湿ないじめが多いし、顧問がスポーツ科学の知識なくて子供の体壊したりというのが今でもあって、あんな素敵でキラキラした世界は実際ピーターパンもいいところでしょう。
 警察漫画の「ハコヅメ」みたく、いっそ「これこそがリアルなスポーツ漫画だ!」などと、現実のスポーツ強豪校の実態を描いた漫画とかでないかなと密かに期待しています。まぁ人気でないだろうけど。

2023年4月25日火曜日

上海モーターショーのBMWアイス事件

 すでに報道されていますが上海モーターショーのBMWのブースで、外国人にだけアイス配って中国人は配らないという事件が起きたとのことです。この事件でBMWの株価は激減しており、中国国内では不買運動も広がるなど、日本人からしたらかつて自分たちが見た光景が今まさに広がっている感じがします。

 この事件について一部ネットで「外資を叩こうとする中国政府が煽っている背景もある」と言っている人もいますが、これは確実にデマだと言えるでしょう。中国政府としては日本人と違ってドイツ人叩いてもあんま国内支持率には影響せず、むしろこのところ秋風が吹いているドイツとの関係を気にしており、この問題を抑える立場です。それ以上に、この件はマジで中国人からしたら腹立たしいことこの上ない内容で、普通に一般中国人が本気で怒って騒動が拡大していると私は感じます。

 騒動の影響について述べると、恐らくこれから数か月、下手したら1年くらいは不買運動が続くとみられ、ベンツとアウディが漁夫の利ならぬアイスの利を受け販売を増やすと予想しています。日本のレクサスもこれを機に、「ディーラー店でアイス食べ放題キャンペーン」みたいなの打ちだしたら、いい感じにお客さん来てくれるかもしれません。
 なお騒動の発端となったアイスですが、同僚になると有名ブランドのアイスらしくマジうまいらしいです。値段もそこそこするようなので、自分も外国人だし、せっかく上海いるからモーターショー言って食べてこようかなとちょっと考えました。

 あともう少し情報を加えると、この手のイベントのPRは基本、メーカーが直々にやるケースはほとんどないです。実際には広告代理店にプランニングさせ、展示内容のみメーカーが承認してあとは広告代理店にお任せになるケースがほとんどです。コンパニオンの派遣に関しても広告代理店が仕切ることが多く、そういう意味ではBMWは広告代理店に損害賠償を請求するのか、請求されるのはどこかってのがちょっと気になります。
 それにしてもアイス1本で数千億円単位の株価を溶かしたっていう点では、「アイス1本火事の元」とはいうものです。あと騒動発生後にBMWは「あれはスタッフ用にとっておいたものだ」と発言しましたが、まぁぶっちゃけこれ嘘でしょう。嘘じゃないにしても、客の見えるところでスタッフに差し入れのアイスを渡してしまうあたり、任せる広告代理店を見る目がないと言わざるを得ません。

 何気にこの辺、以前にまさに自動車会社のイベント運営監査の仕事に係わったので結構詳しかったりします。その時も「コンパニオンがブス」という指摘が書かれてあったけど。

2023年4月24日月曜日

ファイナル今村均

「武士道に触れた」とマッカーサーも感嘆、真の名将・今村均の生涯(JBpress)

 というわけで今日の自分のこの記事ですが、そこそこアクセスもいいようです。なんてったって今村均だから当然っちゃ当然ですが。

 今村均についてはこのブログでも何度も書いている通りに自分の理想の人物であり水木しげるに並ぶ尊敬の対象です。単純に軍指揮官として一流なだけでなく、部下のためパプアニューギニアの刑務所に移るなど極端な責任感は上に立つものの鑑と言っていいでしょう。また何故日本が戦争に向かったのかに関して、石原莞爾らが満州事変を起こした直後に「結果さえ出せば命令違反したっていい」という下克上な風潮が陸軍内部で蔓延したためと、まさにこの一言に尽きる冷静な分析も残しています。
 まぁあの満州事変当時、参謀本部で必死に制止しながら無視された立場だからこそ、気づけた事実かも知れませんが。

 そんな今村均をなんで今回記事化しようと思ったのかというと、やはり年数が経ってきたのと、近年の昭和史議論をリードしてきた半藤一利が亡くなったことを受けて、こうしたもっと評価されるべき昭和の軍人に関する記事がこのところ見られなくなってきたと感じたためでした。自分が学生だった頃も決して多かったわけじゃないですが、この今村均やキスカの木村昌福などを知ってから自分も色々調べるようになった過去があるだけに、今の時代の人もあの時代を学ぶきっかけの一助になれればという思いもありました。
 それともう一つの理由として、今回がJBpressに載せる最後のコラム記事だったからです。実は数か月前にJBpressで誌面刷新を計画しており、このコラムの連載継続について打診されていました。連絡がきたときは最初驚いたものの、自分としてもこのところ抱えているネタが切れてきており、また世を忍ぶ仮の姿の仕事が無駄に責任だけ増やされて結構忙しくなってきていて、連載を終えるにはいいタイミングであるとも感じました。

 実際にこのコラムのため、2週間に1回のペースで土日をほぼ潰しており、結構な労力をこれまでにつぎ込んでいます。打診された当時も、毎年仕事が忙しくて記事書く暇のない夏のため記事をどうするか考えていた矢先で、連載を終えるとしたらもうこういうこと考えなくて済むと考えると、ほっとする気持ちも少なからず抱き、この際コラム連載を終了することとなりました。

 とはいえこのJBpressの連載では非常に多くの経験が得られ、中国や経済記事だけでなく、こうした歴史記事も十分に欠けるという実績方面で強い自信を持てるようになりました。また取材中に人脈も広げられたし、取材をきっかけに自分も中国の今まで気づかなかった点にも気づくようになり、やっぱ仕事を通さないと物事って理解できない部分があるなと今更ながら思います。

 コラムを終了することにして残りのコラム掲載回数が確定した後、「ラストはこれで行こう」とすぐ決めたのが今回の今村均でした。自分としては一番か機体歴史記事はキスカ撤退作戦ですが、あれを書くにはまだまだ自分は未熟と痛感しており、ならば何なら書けるかといったらそこそこ資料も読み漁っている今村均ならいいだろうと判断しました。それ以上に、「わいはあの今村均の記事を書いたことがあるんや」と飲み屋で過去の自慢話ができるような経歴を作りたいという欲もある、っていうかそれが一番大きかったりしたのですが。

 今後の執筆活動については特に何も考えていませんが、やはり不定期にどこかのメディアで記事は発表していきたいなとは思っています。自分からどっかに売り込むことも考えましたがひとまず毎年遺書を書いている夏の激務を生き残ることが第一で、それ終わってからまた考えることにしています。知り合いも、なんか最近話題になっている果物流出など日本の農政に関する調査報告に集中するとか言ってるし。

 なおブログながら、改めてJBpressには貴重な機会を頂けたことにこの場で深く感謝申し上げます。読者の方にも、自分のことは嫌いになってもJBpressのことは嫌いにならないでと、最初はAKBが言ったけどその後すぐパクったつば九郎の発言としてのイメージが強いこんなセリフすらホイホイ出てきます。

2023年4月23日日曜日

ジャニーズ事務所の性的虐待を放置したのは誰か

 定期的に報じられる傾向があるとはいえ、今回は結構広がりを見せているなと感じるジャニーズ事務所、というより故ジャニー喜多川の性的虐待報道です。今回の報道がこれまでと違うのは海外メディアこと外信で、日本国内はいざ知らずワールドワイドで恥をさらす展開にもとよりジャニーズ事務所を快く思っていなかった人たちなどが色めき立っているように感じます。

 今回報道が広がっているのは上記の通り外信というのもありますが、そのほかにも張本人であるジャニー喜多川が亡くなった後だからという指摘もあります。ただこの逝去後という指摘については若干疑問視しており、というのもそれだったら亡くなった直後にもうちょっと盛り上がりがあってもいいのではと思うのですが、あんまそれはなかったというか感じませんでした。
 むしろ自分が思うのは、こうした報道が出てくるまでにジャニーズ事務所の影響力が落ちてきたからというのが一番大きな背景じゃないかと思います。SMAPの解散に始まり、ジャニー喜多川に後事を託されていたタッキーが離れたりと、花形タレントの離脱、離籍がここ数年で大きく目立つようになっていました。SMAPを離脱したメンバーも当初は苦戦が報じられたものの、その後ゴールデン番組にも出られるようになり、ジャニーズ事務所のメディアに対する出禁指令も大分力を持たなくなってきています。

 こうした影響力の低下が今回の性的虐待報道の広まりを支えていると私は睨んでおり、仮に数年前の時点であれば、外信で報じられても日本国内では全く報じられなかったのではないかとも見ています。

 その上でこの性的虐待報道というか問題について、誰が悪いのかというのをもっと議論すべきじゃないかと思います。一番悪いのはもちろん虐待を行った当事者であるジャニー喜多川ですが、それを見て見ぬ振りした人たちはどうなのかという話です。
 彼の性的虐待疑惑は何十年も語り継がれてきており、実際に被害者が裁判で証言していたことから「自白だけがなくほぼ事実状態」にあったと私は見ています。にもかかわらず同じ事務所の人間はおろか、ジャニーズ事務所のタレントを起用するテレビや新聞メディアは完全に黙殺し切っていました。上記の裁判結果についても、ジャニーズ事務所側の勝訴は報じても、文春側の逆転勝訴は当時ほとんど報じられていませんでした。

 彼にこの時、というか疑惑が出た時点できちんとメディアが報じていたら、その後の被害者の発生は防げていたのではないかと思います。そういう意味では、疑惑レベルの報道すらも黙殺したメディアもこの犯罪に対する責任は非常に重いように思え、そうした負い目があるからこそ現在の外信をっかけとしたこの問題の報道も、大手メディアほどあまり取り上げないのではないかと思います。
 しかし仮に私が取材で、「児童への性的虐待疑惑のある会社と取引しますか?」と尋ねた場合、NOと答えないメディアはまずないでしょう。にもかかわらず大手メディアは現在もジャニーー図事務所との取引を中断することもせず、この問題を放置しているあたりは完全なダブルスタンダードと言わざるを得ません。もっとも児童虐待を問題と思わないというのであれば、ダブルスタンダードは言えないのですが、ぶっちゃけテレビ局辺りはマジでそう思ってそうだから怖い。

 こうした黙殺というかこの問題をタブー視した大手メディアの責任はひたすらに重いと思う一方、本当にこの問題を放置して拡大させた最大の責任者は密かに警察だと思います。ジャニー喜多川の性的虐待報道は何十年も語り継がれた歴史があり、仮に成人相手なら本人が便宜との見返りを望んでの行為であれば判断が分かれますが、未成年に対しては本人が望んだかに係わらず完全な犯罪が即成立するものであり、目の前で児童虐待が起きていながら無視する警察がどこにいるんだって話です。
 それこそ被害を証言した元タレントらに事情聴取するなり、所属タレントに対して第三者匿名ヒアリングを開いたり家宅捜索するなどして途中で止めることはできなかったのか。立件にまで持ち込めずとも捜査を行ったと報じることでいくらかの抑止につながったのではないか。そう考えると、この事件を放置してきた警察、都内なら警視庁の責任こそが最も根深いように思えます。

 っていうか今思いついたけど、ジャニーズ事務所を放置しておきながらマイケル・ジャクソンの児童虐待疑惑を報じていたメディアは一体どういう神経してんだろうか。

2023年4月22日土曜日

WIFIルーターの定期的な交換

 先日、なんか夜中に妙なテンションとなっている中でWIFIルーターは定期的に交換した方がいいという記事を見て、高いテンションのまますぐネットで最新位のWIFIルーターを注文してしまいました。通常のインターネット環境と違い、自分は中国のネット検閲から逃れるためにVPNで普段ネットを見ているため、ルーター変えたところでそんな大差はないとは思いつつ妙な期待感とともに新型機を使ってみると、結構びっくりするくらい回線速度が速くなり、安定もしてきました。
 具体的な通信速度を述べると、以前は回線が空いててつながりやすい時間帯だと最高ダウンロード速度は4Mbpsだったのですが、今日にいたっては9Mbpsを突破しており、普段の時間帯でも以前より若干早くなっていると感じます。

 それもそのはずというか、改めてこれまで使っていたルーターの型番を確認したところ最高速度は400MBpsなのに対し、新しいルーターはWIFI6に対応しており、その最高速度は3000Mbpsで、実に7.5倍もの性能差がありましたら。実際に3000MBpsたたき出すことはほぼないですが、それでも以前より祖sく度が上がってストレスが減っています。

 ただ、今回新しいルーターを購入したのは速度アップを期待してもありましたが、それ以上に既存機器が壊れる前に交換しておきたいと思ったからです。貧乏性なソ連人民の敵であるうちの親父なら壊れてから交換すればいいと言い出すでしょうが、実際急に壊れてネットが使えなくなると不便であることが多いでしょう。
 また、仮に壊れたのが普段の日常であればいいでしょうが、非日常で壊れたりしたら目も当てられません。なんでこんなこと言うのかというと、去年の今頃に「もしルーターが急に壊れたらどうしよう」と本気で思っていたからです。去年の今頃というのは、あの上海ロックダウンの真っ最中です。

 あのロックダウン中、家電が壊れたりしたら買い替えなんて絶対できませんでした。それでいて、全く外に出られないことからネットに対する依存が極端に高くなり、いざとなればLANケーブル直挿しも可能ではあるものの、ルーターが急に壊れたりしたら仕事もできず、外部との通信もできなくなり、軽く積む状態にあったことは想像に難くありません。
 まぁスマホ、パソコンでも同じような状況になったでしょうが。

 幸いにもロックダウン中にそのような不幸に見舞われることはありませんでしたが、周囲では冷蔵庫が壊れたり、炊飯器が壊れたりして難儀した家庭もあったそうです。またああいう極端な状況に置かれることはそうそうないでしょうが、あの時はやはりネット回線が文字通りのライフラインだと痛感し、ルーターとか一定年数たったら性能差も大きいのだしどんどん交換すべきと、購入する前に強く感じました。

 なおルーターが届いて結構悩んだこととして、ルーターの回線名とパスワードをどうするかでかなり時間かかりました。さすがにこのブログでそんな重要情報を書くつもりはないですが、この手のパスワードで私は基本的にアルファベットと数字を組み合わせて作っており、アルファベットは日本語単語なら中国だとまず推定できまいと思ってとっさに思い付いたものをよく使います。
 数字は基本語呂合わせなのですが、比較的使うことが多いのは、

893:やくざ
2943:憎しみ
2971:償い
651:むごい
9643:苦しみ

 これらの数字を使うことが多く、無駄に仕事のテンプレ文章で数字を入れる際もこれらのうちのどれかをほぼ入れてます。そのためテンプレ文章にはやたらと「893」と書かれていて、見る人が見たら変な職場だと思われているかもしれません。

2023年4月19日水曜日

評価が大きく逆転したガンダムキャラ

 最近上海市内のマクドに行くと、ほぼ必ず「ガンダムSEED」の主題歌だった「INVOKE」が流れています。日本語歌詞のままで。
 原曲は20年以上前の曲で、尚且つ日本語歌詞なのになぜ流れるのかいろいろ不思議ですが、この作品自体が平成後期に大ヒットし、中国でもファンも多いので聞きたい人とか、わざと選曲する人がいるのかもしれません。なお「ガンダムSEED」自体は放映当時、非常に賛否両論が激しくてその後の話題になるたびに議論を呼んでいましたが、ここ数年はようやく評価が固まってきたのかそういう議論は見なくなりました。映画化についても、発表以来続報を見なくなりましたが……。

 その賛否両論ではないですが、ガンダムの最初のシリーズ放映からすでに半世紀近く経っていることもあってか、時間の経過とともに評価が変わるキャラクターも見られます。そうした評価の逆転が最も激しいキャラを敢えて上げるとしたら、「0083スターダストメモリー」の敵役であるアナベル・ガトーこそが変動幅ナンバーワンのキャラではないかと密かに見ています。

 ガトーは作品公開当時、ジオンに与する敵役ながらその理想に準じた忠義の士として非常に人気があり、主人公のコウ・ウラキが若干パッとしない(特にスパロボで)キャラであったこともあり、文字通り主役を食う人気キャラでした。
 しかし作品公開から時間が経ち、具体的には2001年のニューヨーク同時多発テロが起きたあたりから、ガトーの人気は目に見えて落ちていったように見えます。というのも当初でこそジオン本国はほろんだけれど、その理想は捨てずに残党として活動し、最後には部下の撤退を支援するため特攻したというサムライチックなキャラとして見られていましたが、同時多発テロ以降は「テロリストでしかない」といった評価へと変わっていきました。

 実際に作中のガトーの言動を追うと、ジオンの理想を掲げてはその理想のためなら何したっていいというなりふり構わぬ態度が見られ、盗んだ核弾頭をぶっ放したり、連邦に痛手を負わせるためだけにコロニーを地球に落としたりなど、巻き添え喰らって死ぬ人なんか全く眼中にない過激な行動ばかりとっています。でもってこれらの行動が彼らスペースノイドに貢献したかというと全く逆で、こうしたテロ行為を取り締まるためにティターンズが結成され、スペースノイドへの弾圧がより強まるという真逆の結果を引き起こしています。
 こうしたガトーの行動は冷静に見た場合、ただ暴れるだけ暴れて全く事態を好転させない、っていうか無関係の人を無意味に巻き込むテロリストに過ぎないという評価が、先の911テロをきっかけに広がっていきました。やはり実際のテロ行為を目の当たりにすると冷静になれるというか、「こいつやっぱおかしいじゃん(´・ω・)」とみんなはっとなって気づいてきたのかもしれません。まぁ公開当初はこうしたガトーの負の面に気づかれなかった辺り、作品上の演出は上手だったんだろうな。

 一方、ガトーの評価が急落するのに反比例してうなぎ上りに評価が高まっていったと思うのは、同じ作品に出てくるシーマ様ことシーマ・ガラハウだと思います。作中で彼女はガトー同様にジオン残党のデラーズ・フリートに合流こそするものの、連邦軍にも内通し、コロニー落とし作戦の最終局面で裏切りを果たしています。結果的にはその後、上官が死ぬきっかけを作った因縁もあり、裏切った後なら本当は味方であるはずの主人公に母艦を撃墜された挙句、本人も彼我機体性能の差に負けて討ち死にする羽目となりました。

 作中で見ると敵軍とはいえ裏工作を経て裏切りを働き、また先に書いた通り主人公の上官が死ぬきっかけを作っていることから憎らしい敵役であるものの、作中のシーマの行為は俯瞰的に見た場合、コロニー落としという無差別大虐殺を止める行為につながる重要な働きになります。むしろシーマの裏切りというか裏工作を、本人らは全くその意識はないものの、主人公らが妨害してしまっており、結果的にそれがコロニー落とし大成功につながるという結果になっています。
 なおゲームの「ギレンの野望」とかでシーマの内通を受諾し、主人公らに余計な活動をさせなければ、物の見事にコロニー落としを食い止めることができたりします。

 以上のように、近視眼的な主人公らの目線だとシーマは憎らしい敵役であるものの、こと連邦軍によるテロ活動防止という面では非常に積極的な役割を果たしています。シーマ自身は大義を以って動いているわけでなく、連邦への内通も自己保身が最大の目的ではありますが、コロニー落としというテロ活動を変に美化してみていないあたりはガトーらよりはずっとまともな神経を持っていると言えるでしょう。

 さらにシーマの場合は、裏設定で元々ジオン軍の正規軍人、しかも女性なのに開戦当初より佐官級という超エリートながら、戦時中は上官命令で毒ガス作戦など汚れ仕事を延々とやらされ、敗戦後にほかの部隊同様にアクシズへ逃亡しようとしたら向こうから拒否されたりという、かなり悲しいバックグランドを持っています。おまけに故郷へ帰ろうとしたら故郷のコロニーは兵器に改造されてもはやなく、食い詰めた部下を生かし続けるために宇宙海賊となるなど、名作劇場のヒロインばりに苦労と慈愛に満ちた生涯を送ってたりします。
 この辺の設定は元ソ連軍士官で、崩壊後に部下を養うためロシアンマフィアとなった「ブラックラグーン」のバラライカと共通する点が多いでしょう。

 以上のような、自己保身に走るのも仕方ないと思わせられる悲しい過去に加え、テロ行為に対する批判的見方の広がりに伴い、悲しい過去を背負いながら最終的にはテロリスト集団を裏切って味方に付こうとした超でかい(推定180㎝超)おばさんという評価が広がっていき、なんかシーマの人気がこの数年内でも急上昇している気がします。
 実際にそうしたシーマ人気を制作側も分かっているのか、「逆襲のシャア」の似たような中堅敵役のレズンとは違い、シーマは外伝作品とかで登場したり、ショートムービーなどでゲーム内に登場するなど、そのキャラの掘り下げが結構多い気がします。特に「ギレンの野望」のムービーで描かれた、知らないまま参加させられた毒ガス作戦直後に半狂乱となる姿には多くの人間が同情したでしょう(´;ω;`)ウッ…

 私の味方だとシーマ人気は未だに上昇カーブを描いているように見え、あと何か一押し、それこそシーマを主人公にした新作外伝漫画なんかが作られたら、一気にその人気を不動のものにするような気がします。最近萌化が激しいハマーンさん同様、シーマも萌えキャラ化するのかなと思っていたら、なんか昔のギャルゲーで「アンナ・デラーズ」という喫茶店でウェイトレスとして働く「嶋さん」ってキャラクターが既に作られていたことをつい昨日知りました。