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2022年4月10日日曜日

封鎖により市場の崩壊した上海

 絶賛封鎖中の上海よりお届けしますが、物資が細ってきて、尚且つ封鎖解除の見込みが全く立たないことから食事を制限するようになったため、現在マジで餓えと戦っています。朝食は食パン(生)1枚、昼はうどんかそば(うどんは今日絶滅)、夕はごはんと炒め物食べてますが、補給ないと水曜あたりにお米きれそうです。一応、会社がなんか手配してくれていますが。

 周りに話を聞くと、中国の水道水をこれまで飲んでこなかった人は飲料水にすら事欠く有様のようです。また食料だけじゃなく、トイレットペーパーやシャンプーなどの日用品も不足する家庭がたくさん出ており、WeChatでは物々交換専用のグループチャットができるなど、市場が崩壊した呈を見せています。2020年の武漢と比較するに、当時は物流インフラの維持が非常に重視されていて、実際はどうだったかわかりませんが少なくとも今に見えるほどの混乱は見えなかったことから、既に今の上海は重症患者が少ないことを除き、2年前の武漢を上回る状態となっているのではないかと見ています。
 地味にいろいろ感じるところが多い点として、政府の物資配給が一部の地域には来ているものの、自分のところには封鎖開始以降は一切来ていないという点です。浦東など封鎖が先に始められた箇所なんかは大変だとは思うものの、やはり人間故に、届けられている地域があるのを見ると納得いかない感情が出てきます。

 なお一部報道では、規制緩和として「上海市は14日間感染者が確認されなかった団地で外出を認める方針を示しましたが」と報じていますが、ぶっちゃけこれ全く無意味です。団地内を動けると言ったって買い物ができるわけじゃないし、せいぜい外で散歩や軽い運動ができる程度です。まぁ物々交換はしやすくなるかもしれませんが。
 逆を言えば、こうした無意味ともいえる緩和策をいちいち打ち出してきたあたり、中国政府は今後も長く隔離を継続するつもりなのかもしれません。先週の段階で4/5には封鎖は終わらず、明日の4/11まで封鎖は継続されるとの噂は出ており、私自身も封鎖開始前からきっとそうなると見込んだうえ、仮に長期化するとしても封鎖開始より2週間経過する4/15付近で無感染なら一旦解除され、でもってしばらくしたらまた封鎖に入ると読んでいました。

 しかし、封鎖開始日から検査がほぼ毎日行われているものの、1週間超の日にちが経った現在においても未だに感染者数が増加し続けています。一部の区(黄浦区など)に至ってはこの3日間くらいで急激に増加しており、統計的に見てやや奇妙に感じる経過を辿っています。考えられる原因としたら検査方法や検査キットに不備があるくらいしか浮かびませんが、だったらもう検査なんてやめちまえとか言いたいです。

 本来なら封鎖開始直後に新規感染者数(発見数)がピークに達し、そっからは減らなくてはならないのですが、現状は全くそうはなっていません。そうした点と先に挙げた無意味な規制緩和条件を出してきた辺り、本気でこのままの状態で1ヶ月くらい完全ロックダウンを続けるつもりなのかもしれません。場合によっては、それ以上もありうるかもしれません。

 仮にそうなった場合、中国全体の経済への影響は想像するだけでも恐ろしくなります。またちょこちょこ書いているように、団地内で聞こえてくる奇声が日に日に増えており、精神的におかしくなる人も増えてきているように思います。食料もリアルに足りておらず、もうしばらくしたら餓死者も出てくるんじゃないかと思え、場合によっては大規模な人的災害事件として歴史に名を刻むかもしれません。


 上のCNN記事に書かれているように、この封鎖は社会対策としてというより、政治的メンツのために行われている面が強いです。こっちとしてはいい迷惑で、だったらせめて物流くらいどうにかしろよと言いたいです。あと配給もよそに届いたのを見ると相変わらず野菜ばっかですが、こんなの送るなら即席麺を定期的に送ってくれる方がよっぽどありがたいのに、なんかこの辺も政策判断がおかしいのではと思うところがあります。

 今後の予想を立てると、4月中は持続的か断続的かに係らず、このまま封鎖が続けられることでしょう。そして5月に入った段階でいくつかシナリオが分かれ、他の都市でも同じように感染が拡大した場合に、もしかしたら政策が切り替わるかもしれません。そうじゃなければ、5月になっても上海では封鎖が続くかもしれません。
 そうの上で、4月下旬あたりから米国などがかつての武漢脱出便のように、在住米国人の特別帰国便を用意するかもしれません。

 すでに上海は3月中旬からずっと封鎖が続いており、逆にこれだけ封鎖を続けているせいでいまさら封じ込めに失敗したとは言えない空気となりつつあるだけに、割と状況は悪い方向に向かってきているかもしれません。仮に自分も日本便に乗れるなら、この際だから乗り込みたいという願望があります。

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