それで話は本題ですが、かつて自分が今中国で一番勢いのある企業、または製品やサービスは何かと聞かれたら、迷わずヤクルトと答えていました。この10年くらいヤクルトは中国で異常に売り上げを伸ばし、工場も作るそばからフル稼働で増産に次ぐ増産が続いていたのですが……
上の記事は今年2月のものですが、去年あたりから販売が不振となって事業規模を縮小し始めたそうです。スーパーとかに行くといまだにヤクルトはどこでも見かけられるので致命的って程ではないとないと思いますが、それでも以前と比べると伸び悩んでいるようです。
ではそんな曲がり角を迎えたヤクルトに代わって今一番勢いのある日系企業はどこか。結論から言うと、自分はファミレスのサイゼリヤではないかと思っています。
サイゼリヤも以前からずっと中国で好調を続けていますが、近年はそれに拍車がかかっているとでもいうべきか、前以上の勢いと強さを感じます。中国人の同僚もよく「またサイゼ行ってきた(´・ω・)」と話し、中国人の友人にサイゼに行くことあるかと聞いたら「ちょうど今日行ってきた(´・ω・)」と返事されたりするなど、マジで中国人はサイゼに通い詰めています。
一体何故サイゼがこれほど中国で今勢いがあるのかというと、日本でもファミレス業界で好調をキープしている理由と共通しますが、敢えて言えばやはりその圧倒的な低価格路線にあるでしょう。安けりゃ客が来るのは当然ですが、中国に関してはこのところの不景気でみんな財布のひもが固くなっており、安い商品やサービスに前以上に引き寄せられるようになってきた感じがします。
この辺、2000年代初頭の牛丼屋が繁盛していた日本と同じような光景に見え、端的に言えばデフレ下らしい傾向がはっきり見て取れます。
もう一点サイゼの強みを挙げると、サイゼのメニューは子供でも食べやすいものが多く、親子連れが訪れやすいのが大きな強みです。中国のレストラン、特に中華系は四川料理をはじめ子供だと食べれるメニューが少ない店が多く、家族連れで外食しやすい店が意外に少なかったりします。その点でサイゼはメニュー面で強く、また格安ワインをはじめおっさんたちも通いつめやすいメニューがあり、間口が圧倒的に広く感じます。
話を戻すと、サイゼのこのところの中国における繁盛ぶりは間違いなくデフレの影響が少なからずあるでしょう。反対に高級品はこのところどこも苦戦しており、化粧品も安い低ブランドが勢いを増してきています。
この辺を掘り下げると、今後中国ではこの手の低品質、低価格な商品やサービスが延びる可能性が高いと予想しています。日系で言えばダイソーや山善などで、逆に弱まりそうなのは無印や資生堂といったところです。そういう意味で今後の中国ビジネスは、デフレの影響をどれだけ意識するかがカギになってくる気がします。
2 件のコメント:
個人的に中国であの”親中総合商社”も強いと思われます(社名は言いませんが)。
あそこは昔から強いから誰も話題にしないだろ。
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