衝撃のアルベルト、じゃなく衝撃の連立離脱から三日目ですが、いまのところ明確な対応というか動きはまだ見られず、各会派で探り合いのような状態が続いています。ただ自民党の立場に立つと与党として残る上では現実的に残された選択肢は多くないように見られます。以下では具体的にその選択肢を上げていきますが、まず前提条件を整えることとします。
・公明党の連立復帰はまずありえない
・任命責任を問われるため高市氏は萩生田氏を切れない
・共産党、立憲民主は自民党とは組まない
・石破総理は解散しない
最後の点について補足すると、高市氏は現在自民党総裁ではあるものの日本国総理ではないため、衆議院の解散権は現総理の石破氏が有しています。公明党の突然の連立離脱を受け事態を打開するため解散しようにもその決定権は石破総理にしかなく、そのため一部から解散を期待する声もありますが、現実的にはまず解散しないだろうと見込んでいます。
根拠としては解散しても自民が勝利する可能性は低く、むしろのその大義なき解散から批判が集まり、今以上に議席を減らす可能性が高いからです。そこへきて公明の選挙協力も亡くなることを考えれば、自民としては解散する方が損というものです。もっともそれ以前に、高市氏と仲の悪そうな石破総理がわざわざ支援するような行為をするはずもないでしょう。
1、国民民主と連立を組み、玉木氏を総理に指名する
昨日の記事にも書きましたが、自民党が与党として残るためにはこれが一番の上策であるように思います。玉木氏を総理指名することは野党側もある程度了解しており、また玉木氏の側もただ連立を組むだけでなく総理の地位もセットなら党内外を含め説得しやすく、また自民党という組織を国会運営で使えるなら受諾する可能性もある気がします。
もっとも自民党としては一時的に政権を渡すだけで後年に取り返さなければ話になりません。なので連立期間中にどう国民民主を取り込むかが勝負となるわけで、玉木氏もその自民の下心を理解して臨む必要があるでしょう。やりようによっては、玉木氏有利なシチュエーションへもっていくことも可能ですが。
2、維新と連立を組む
今日あたりから一部この案を出す人がいますが、私に言わせれば一番の下策です。というのも維新の会の議員は烏合の衆もいいところで、叩けば埃どころか産業廃棄物が大量に出てくるような人間が明らかに多いです。確かに数的には失った公明党の議員数を補えるし、政策の一致というか政策方針そのものがあまりない政党なため組みやすさはあるものの、組んだ後でどんどんスキャンダルが出て過半数をすぐ割ることになりかねません。
それどころか、まとまりが異常にない連中なため総理指名においてすらも造反者が出て過半数を得られない可能性すらあります。とにもかくにも不確実性の高い連中で、参政党同様に組んだら逆に負けるような状況になるとみています。
3、公明、維新、国民民主に総理指名投票での棄権を求める
ひとまず目下の問題は臨時国会での総理指名投票ですが、この投票で高市氏に投票しろとは言わず、投票を棄権するよう公明党、維新の会、国民民主党に条件を対価に求めるというのも一つの選択肢かなと思います。票数的にはこれで立憲民主にある程度拮抗させることができ、各党も棄権なら「裏切者」という世論の批判をかわせる可能性があるように見えます。
もっともこの妥協を求めるにはそれなりの対価が必要なのと、無事に高市氏が総理となったとしても国会運営上においては数的不利が否めず、根本的解決には至りません。あくまで急場凌ぎの策ですが、落としどころを好む日本人的には受け入れやすい案でもあるんじゃないかって思います。
4、いっそ野党に政権を明け渡す
野党連合も方針の違いがはっきりしているだけに、いっそ政権を渡して下野し、彼らがうまく政権運営できないのを尻目に次の選挙の準備を進めるというのがこの案です。与党というアドバンテージこそ失うものの、現状で下手にじたばたするならこういう寝技もありっちゃありかなと思います。
ただ自民の支持層や自民の議員から反発する勢力も出てきて、党が割れる可能性もあるでしょう。最有力候補はやはり小泉氏ですが、それ以上に今高市氏にとって危険な存在なのは岸田元総理で、逆に岸田元総理によって高市派が追い出される可能性すらある気がします。
以上、勝手な憶測で自民が採れる選択肢をいくつかあげましたが、一番最悪なのは右往左往して無駄に時間を過ごすことで間違いないでしょう。すでに公明党を含めほかの政党は活発に動いており、行動で遅れるとどんどん不利になっていくことは確実です。
しかし偏見かもしれませんが高市氏はかなりプライドが高く、以上の案はどれも飲まない気がします。しかし何かしら捨てなければもうどうにもならない状況にあるため、その辺をいつ判断できるかというところである気がします。
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