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2018年11月30日金曜日

日本の三大謎死

 今日有休とったのにパスポートを会社に届けなくてはならずさっき自転車で行ったら、入館証忘れて入れずマジ焦りました。結局、普通に出勤している同僚を電話で呼び出して、パスポート届けてもらって事なきを得ましたが。

 話は本題に入りますが、日本人はよく「三大○○」と表現するのが好きで何かこのネタで歴史記事書こうかなと考えた際、真っ先に浮かんだのは見出しに書かげた「謎死」でした。そういうわけでちゃっちゃと書いてきます。

1、源頼朝
 言わずと知れた鎌倉幕府初代将軍ですが、彼の死は一切が謎に包まれています。鎌倉幕府史書の「吾妻鑑」においては死亡日時しか書かれておらず、その前後に病気となったかどうかについても書かれず一体どのようにして亡くなったのか、死因については何も書かれていません。
 急死だったのは間違いないようですが、死因が書かれていないことから落馬死、暗殺、果てには夜這いをかけに行ったところで殺されたなどどれも根拠に乏しい説が挙げられていますが、現状から言えば「急死」以外言いようがなく、今後の研究が待たれます。

 なお敢えて動機から攻めるならば、頼朝が急死して得したのは天皇家、そして北条家でしょう。もし暗殺説で行くならこのどちらか、若しくは両方という可能性を頭に入れておく必要があるでしょう。


2、千利休
 言わずと知れた日本茶道の祖ですが、それまで昵懇の仲であり政権内でも中枢を務めていたにも関わらず、主である豊臣秀吉にある日突然切腹を命じられています。ただ両者の関係が徐々に悪くなってきていたという痕跡はあり、具体的には利休の弟子である山上宗二を秀吉が処刑した、両者の仲を取り持っていた秀吉の弟の秀長が亡くなった、秀吉が息子・鶴松を生んでいた(後に夭逝)などといった要素はあるにはありますが、あれほどの影響力を持っていた利休を切腹にせしめるほどの理由は何なのかとなると具体的なものはやや出てきません。
 一応出ているものとしては、茶道の路線の違い、その影響力拡大を秀吉が懸念した、秀吉に対して利休が距離を置きだしたなどあるものの、逆に多すぎてどれが本当の動機かとなると見えてきません。こちらも今後、何が決め手になったのかについて今後の研究が待たれます。

3、孝明天皇
 言わずと知れた江戸時代最後の天皇ですが、公武合体派の首魁にして江戸幕府存続を願っていたことから、大久保利通をはじめとする討幕派は手紙などではっきり「天皇が邪魔」と書かれていました。また討幕の機運が最大限に高まっていたこれ以上ないタイミングで崩御したこともあって、公式には病死と発表されているものの、近臣、具体的には岩倉具視らによる毒殺説がかねてから絶えません。
 毒殺説は同時代からも噂されており、明治政府も死因に関する研究や議論を封じたことからますます盛んになりました。一方で現代では毒殺説に対する反論も出ており、崩御直前に普段と変わらず健康そうな発表は天皇という立場から病状が隠されていたとする指摘も出ており、この主張には私も納得できるところがあります。

 とはいえ、本当に毒殺だったかどうかについては、現状まだ判断材料となる資料が不足している感があり、判断するにはまだ早いでしょう。ただ孝明天皇に関しては人物が人物なだけに、中国の「千戴不決の義」のように永遠の謎として語り継がれるかもしれません。

2018年11月27日火曜日

上海で始まったゴミの分別

 日本も今年は暖冬傾向なのかあったかいと聞きますが、上海も全然気温差がらず、むしろ湿度が高く蒸し暑さすらこのところ感じます。寒い方が基本有利な自分にとってはこの上なく鬱陶しい限りです。

 話は変わりますが、このところ上海市内の各団地でゴミの分別回収が始まってきました。私の住んでいる団地でも生ごみ、普通ゴミ、資源ゴミ、有害ゴミの四種類で分別回収するようになり、特に生ごみに関してはポリ袋すら排除して直接大型のバケツに生ごみを放り込むという真新しいシステムを取っています。
 なお粗大ごみに関してですが、中国だと「早い者勝ち!」と書いた貼り紙とともにそこら辺に置いとけば数時間でなくなっています。変なところで妙にエコな社会だとよく思います。

 話は戻りますがこれまでの中国のゴミ捨ては種類に関係なく、大型のポリバケツに放り込んでおけばそれでよく、正直に言って非常に楽でした。なので分別が始まった当初も面倒くささを感じていたのですが、回収自体は毎日やってくれるので曜日を決めて出す必要がないだけまだマシです。
 個人的に注目したのは、この新しい分別制度の周知徹底活動です。恐らく団地自治会の中で当番を決めているのだと思いますが、毎日早朝と夕方に集積所に立って、分別を呼び掛けるとともにごみの種類の確認などが行われています。

 正直、中国でごみの分別をやるにしたってこれまでやってこなかった中国人が適応できるのかなと疑問でしたが、やるとなったら徹底して無理くり実行しようとするこういう熱意というか対応には少々驚きました。現実に毎朝集積所の前で番人が立っているので、以前と比べればどのゴミがどの種類に当てはまるのかで迷う人は減ってきているように思え、またポリバケツの中身を見ても派手に中身を間違えてあるというのは見られなくなりました。
 もちろん、こういうことが出来るのはまだマナーがしっかりしている上海だからで、恐らくほかの都市ではどれだけ指導しても言うこと聞かない人間の方が多いだろうと私も思います。とはいえこれまで全く行われてこなかったゴミの分別が始まったこと、そして短期間でそれを周知徹底させる手段という点についてはやはり中国は大したものだなという風に感じます。案だけ周知徹底しておきながら全く普及しないプレミアムフライデーと比較するにつけ。

2018年11月26日月曜日

いじめの認知件数から伺うその実態

【悲報】イジメの件数、やっぱりあの県がぶっちぎり(アルファルファモザイク)

 やや興味深いデータが乗っていたので紹介したいと思ったのがこちらのデータですが、数年前にも私は同じデータを見ています。その時も記事を書いていますが、当時の時点で既に、認知件数の多い都道府県の方がいじめ対策をしっかりやっているとみなせるのではと言及しています。

 上記リンク先のデータではいじめの平均認知件数では京都がぶっちぎりトップですが、この結果に対するコメントでも私と同じように、「ちゃんと認知して対策を取っているからではないのか?」、「むしろ認知件数の低い都道府県の方が怪しいのでは」という意見が散見され、私自身も同感です。もっとも香川県が最低だという結果については、実際に付き合ったことのある香川県民の性格や、本当にうどんのことしか考えていないのではと思える点から妙に納得感があります。

 この都道府県データで個人的に着目したのは、はっきり言えば滋賀県と神奈川県です。前者は普段の教育行政見ていてもはっきり言って異常だと感じる県の上に、かつては大津市で大きく話題となったいじめ自殺事件の処理など、教育面で最も信用できない件だからです。後者の神奈川県は今回のデータでも全国平均を下回っていますが、以前データを見た際もなんかやたらと認知件数が低く、人口が多いとはいえしょっちゅう神奈川でいじめ事件が報じられているのにこのデータはなんかしっくりこないと感じていた県だからです。
 どちらも上記感想の通り、果たして実態はこのデータの通りなのか疑わしく覚える県です。

 話は戻りますが、これまでに取りざたされてきた未遂を含む自殺にまで発展した多くのいじめ事件ではそのほぼすべてで当初は「いじめはなかった」と認定されています。だからこそ事件となって報じられるわけなのですが、自殺という大きなベンチマークがありながらもいじめ認定しないということは決して珍しくないように思え、そういう点でこの都道府県別認知件数データは鵜呑みにはできないものがあります。
 もっともコメントとかにも書かれている通り、「陰湿な京都ならさもありなん」というのも私自身よくわかります。ただその点についてのコメントで、「あいつら人付き合いが薄っぺらいから裏で何言われても気にならない」というのもまた至極理解できます。

 私としては冒頭でも述べた通り、いじめは「隠蔽」されるのが常であることを考慮すると、認知件数の高い都道府県の方がむしろ対策をしっかりしているのではという点で信頼がおけます。その上で、どういった地方や学級でいじめが多いのかとか、地域ごとにどんな特徴があるのかなどもっと統計にして出すべきでしょう。前からも述べている通り、問題を認知したらまずはとにかく観察し、その上で対策を練らなければ意味がなく、印象で対策を議論している限りいじめ問題は日本で全く減ることはないでしょう。

2018年11月25日日曜日

流した量は裏切らない?

 よく「マネーロンダリング」のことを日本語では「資金洗浄」と訳されますが、この論で行くなら「禿頭洗浄」は「ハゲーロンダリング」、略して「ハゲロン」というのか最近気になっています。

 話は本題に移りますが、マネーロンダリング同様に「流した汗の量は裏切らない」、略して「流汗」とは言いませんが、さっきの言葉はよく出てきます。言うまでもなく努力は人を裏切らないという比喩に使われるのですが、たまに運動部とかでは比喩ではなくどれだけ運動量が多いかで決まるみたいに使う人もいるもの、こっちの意味だとこの言葉はウソになると私は考えています。
 何故かというとタダ運動量が多ければ運動能力が上がるとは限らず、きちんと科学的なトレーニング方法を踏んでいなければ徒労に終わり、下手すりゃ怪我のリスクも増します。なので汗をどれだけ流してきたかは、そのスポーツのためにどれだけ努力してきたかは、内実が伴っていなければ実質無意味だと感じるので「だから何?」と内心考えています。

 一方で、流した量を裏切らないものとして、密かに血の量ではないかと私は考えています。もちろんこれはこれまで何十リットル献血してきたかなど実際の流血量ではなく、修羅場をどれだけ経験してきたかという意味の比喩です。それこそ殺るか殺られるかといった命の駆引きとか、どっちを選んでも絶望的な救いのない選択を迫られた、危機を脱するために誰を犠牲にするかとか、こういった修羅場を経験しているか否かは非常に大きいし、この経験は絶対にその人を裏切らず、強くさせると信じています。

 私自身、大した修羅場を経験したと言えるような人間ではないものの、それでも先日たまたまアジア各国に散らばっているのにうまく上海で一堂に会せた友人らを前にして、「よくそんな波乱万丈な人生送ってきたね……(゚Д゚;)」と唖然とさせただけあり、平均的な日本人に比べればまだ経験した修羅場多いのではないかと思っています。
 そんな自分に言わせると、修羅場を経験していると何が強いのかというと、単純に決断の場面でブレないし動じないし冷静に判断できるようになります。例えば時間が限られている中、修羅場経験者とそうでない人間とを比べると決断時の落ち着き様に物凄い差があり、またややレベルの大きな決断、具体的には大金が動くような場面においても修羅場経験者は大根を買うのと同じように冷静に判断を下してきます。実際に自分から見て大方の日本人は、「何故この程度の決断に迷うんだ?」と思うことが多いです。

 そういう意味で修羅場を経験したか否か、いわばこれまでの人生でどれだけ血を流してきたかという経験はその人を決して裏切らず、確実に強くさせると考えるわけです。企業の就活でも恐らく本音ではこういうことを確認するためによく、「これまでに苦しかった体験は何でしょうか?」という質問をよくしてきますが、期待する応えとしては、「困難な課題に対して前向きに解決策を導き出した」というような答えとなるため、修羅場というよりかはやったぜ!体験であって、本筋からぶれていると私は考えています。
 それこそ例えば、「両親が離婚することとなったので父と母、どちらについていくか」とか、「友人がいじめられてて自分もターゲットになりかけ、保身のために友人を切るか否か」、「彼氏(彼女)が浮気をしていて、本人と浮気相手のどっちを殺るか」などという決断を話してくれる人間の方が自分としては将来性があるとみます。突き詰めるとこうした修羅場において何が求められるのかというと、自分がギリギリの状況で何を優先とするかという優先概念です。単純に保身なのか、自らの犠牲を問わないプライドなのか、全体の調和を取るバランスなのか、こうしたものが見えてきます。その上で、「どんな犠牲であれば負うことが出来るのか」というのもはっきりします。

2018年11月24日土曜日

何故朝日はゴーン逮捕を抜いたのか?

ゴーン逮捕で"富裕層の闇"にメスは入るか(プレジデント)

 いつも馬鹿にしているプレジデントの記事ですが、他の大手紙が指摘しないというか指摘できない、朝日新聞のみがゴーン逮捕を抜いたという点について上記記事では指摘してあり、なかなか興味深い内容となっています。
 この記事で述べられている通り今週世界を驚かせたゴーン逮捕ですが、朝日新聞のみが空港での任意同行の時点でこの情報を掴み、他社に先駆けてスクープを出すことに成功しています。当日は私もネットニュースをリアルタイムで追いましたが、速さ、質ともに朝日が抜きんでており、このたも含む「スクープの朝日」と呼んでもいいくらい近年の朝日新聞の取材力には舌を巻かされます。

 ただそんな朝日礼賛はどうでもいいとして、焦点は何故朝日はこの情報を抜いたのでしょうか。私の方で考えられる情報ソースとしてはやはり特捜で、何故なら逮捕の瞬間を報じているからです。報道内容から見て羽田空港にゴーン氏が到着するのを明らかに待っていたと見える節があり、ここで任意同行、そして逮捕に至るのを知っていたのではと思います。だとすればこの情報はどこから手に入れたのかですが、状況から考えて特捜から「これから逮捕」ということを聞いていたと考えるべきで、そして何故この情報をガードの固い特捜から得られたのかと言えば、プレジデントの記事に書かれている通りに相当程度の内容を既に得ており、特捜から情報のキックバックをもらう代わりに逮捕までは黙っておくという取引めいたものがあったのだと考えられます。

 別の見方では、この逮捕劇の情報は特捜からではなく日産の内部通報者から得られたのではないかという人もいるのではないかと思いますが、私はこれはあり得ないとみています。何故ならいついつに逮捕するというのは非常に重要な情報で、洩れさえすれば海外に逃げられる恐れもある情報なだけに当事者でもある日産関係者に特捜が洩らすとは思えないからです。一部報道で日産関係者が内部通報したとかゴーンをはめたとか報じていますが、先日私が指摘したように、日産側から特捜へアプローチすることは正直考えられず、特捜側が情報の末端を掴んで日産関係者に協力を要請、もとい脅しをかけてげろったという順番を辿っているとみています。この場合、内部通報と言えるのか、先ほどのような報道をしているメディア関係者にはちょっと聞いてみたいです。

 その上で改めて今回のゴーン氏の容疑についてですが、結論から言えば完全にクロで逮捕は当然であり、米国なら下手すりゃもう二度と娑婆に出られないくらいの懲役も食らっていた可能性もあるでしょう。金額もさることながら実態ない取引によって自分や親族と利益を得ていた行為などは十分有罪となる要件を重ねています。
 ただ個人的に気になるのは、私はとしては三菱自動車買収時のインサイダー容疑です。当時の記事にも書いていますが三菱が不祥事を発表し、株価が大きく落ちた段階の株価を基準にしてTOBを行っており、そもそもの不祥事発覚が日産側からの指摘だったことを考えるともろインサイダー取引だったのではないかと見ていましたが、この辺は立証が難しく、また三菱自動車の救済という意味では必要悪なのかなという面もあり、特捜が見逃すのもまだ理解できます。

 今回、この件がもう一度火を噴くか否かに個人的に注目しています。自分の見立てだと3対7くらいじゃないかと見ていますが、仮に立件して有罪となれば、えらいことになるんじゃないかな。

2018年11月22日木曜日

三菱デリカD:5のデザイン

 正直日産より、この車の月産販売台数がどうなるのかが気になっています。

12年守ったデザインにメス! 三菱 新型「デリカD:5」の狙いとは 新型は日産「エルグランド」と共通化ある?(くるまのニュース)

 なんかネットの掲示板でも騒がれていましたが私も一目見て、「これはない」と思いました。何とも形容しがたいフロントデザインですが、掲示板に書かれてあった「おろし金」というのが一番ピンときます。
 何気にこれまでのデリカ:D5はそんな嫌いじゃなく、名古屋に左遷された(今まで冗談で言ってたがマジだったらしい)うちの親父も「戦車っぽくて悪くない」とべた褒めしていましたが、このデザインには多分親父も閉口すると思います。真面目にこれで売り上げ悪かったら、デザイン決めた奴を二度とこの世界に関わらせないくらいした方がいいとすら見ています。

2018年11月21日水曜日

ゴーン氏の逮捕の背景

 昨日二本も記事書いたから今日は何も書かずにおこうと思っていたものの、ゲームの「バレットガールズ2」をほぼクリアしてしまい暇なのと、意外とどのメディアも分析足りないのではと思うのでゴーン氏の逮捕の背景について自分の見解を紹介します。
 ちなみに昔香港の日産グローバル本部に取材した時、中国事業の先行きについて、「うちのゴーンも言ってましたが……」と、なんか自宅で飼ってる犬みたいに呼んでたのが凄く印象に残っています。

 あまり長く書いてもしょうがないので簡潔にまとめますが、一部メディアでは日産の内部告発やクーデターが逮捕につながったと報じていますが、私個人としてはこれはあり得ないと思います。理由は非常に簡単で、その後の特捜が逮捕に至るプロセスがあり得ないからです。
 仮に日産内部の社員又は役員が告発する場合、告発先がどこになるか想像してみましょう。普通に考えて、証券取引委員会とか特捜へいきなり垂れ込む奴なんてまずおらず、普通は社内、つまり日産内部でしょう。

 その上で日産内部の不正通報窓口なり役員連中に話が行った場合、次は何が起こりどうするかです。普通に考えて、ゴーン氏を特捜に突き出すという選択は最初には起こりません。突き出す場合、然るべき措置というかステップを普通踏むというか、踏まないとしたらただの馬鹿でしょう。
 具体的には役員会を開いて役員権限の解任、ソフトに軟着陸させるなら引退、本人が嫌がる場合は以前の富士通みたく急病とか反社会的団体とのつながりということにして無理やり下ろして、会社との関係を断った上で特捜に突きだします。そうしたある意味の企業防衛ステップが今回は一切踏まれていない時点で、内部通報からの逮捕なんてシナリオは自分としては考えられません。

 これを裏付けるように、今回の逮捕を日産内部であらかじめ知っていた人間はいなかったとみるべきでしょう。誰も記者会見などの準備もしておらず、会見した西川社長の発言や表情を見ても想定外の事態だったようにしか見えませんでした。むしろ特捜は日産側に不意打ちくらわすように、こうした情報が漏れないように実行に移したのでしょう。

 これと、個人的に気になっているのはゴーン氏の罪状認否について特捜側が一切発表していない点です。早い人にはわかりますがこれは囚人のジレンマだと考えられ、今後逮捕者はまだ増えるかもしれません。このアプローチは明確に日産関係者に投げかけられており、実際に西川社長はこの前聴取を受けたとのことで、助かりたくば情報を提供するようにというメッセージを特捜側が出しているのだと考えられます。

 最後に、では何故逮捕に結びついたのかですが、まぁ今後の発表を待たないと何とも言えませんが私の推測で言えばわかりやすかったからじゃないでしょうかね。数年前のパナマ文書以来、富裕層の租税回避に対する国際租税枠組みは強化されており、最近だと高額資産者の銀行口座情報は加盟国間で共有されています。そういうところからいろいろと見えてきたのと、あとホリエモンが言っているように別件逮捕の可能性もあるとは思います。まぁここら辺はエビデンスがないのでやはり今後の続報を待つ必要がありますが。
 個人的に今後気になるのは監査法人の変更はありうるかということです。今回もやはりというかここだから見逃したんだなと思う新日本監査ことEYが日産の監査法人だったようで、これを機に東芝みたく切り替えが起こるかもしれません。切り替えるとしたら残りのビッグ4のうち3つでしょうが、どれになることやら。