ページ

2023年9月1日金曜日

水シャワーは失敗だった(´・ω・)

 日本ではまだ暑い日々が続いているのではないかと思いますが、上海は今週に入ってから一気に秋の天気に変わり、最高気温も30度を下回るなど過ごしやすい気候へと移りました。っていうかあまりにも気温下がるもんだから、夜冷えしたのか若干喉がいがらっぽい有様です。

 さて今年の夏は日本もやたら暑い暑いと報じられていましたが、去年ほどではないにしろ上海も暑い日々が続いてました。そんな暑い日々が続くと地味に厄介なのがうちのシャワーで、恐らく貯水槽にためた雨水などをそのままシャワー用の水に使ってるんじゃないかと思うのですが、お湯を出すと設定温度以上に熱い、っていうか多分50度近くあるお湯が噴き出てきます。
 熱が上がらないようギリギリまで設定しても若干肌がピリつくくらいの熱さで、ほかの季節はそうでもないことを考えると、貯水槽やパイプ内で水がある程度あったまった状態で加熱されているのではないかと推測しています。どっちにしろかなり厄介です。

 なもんだからなんか対策ないかなと考えたところ、「そうだ、水でシャワー浴びればいいんだ(σ・∀・)σゲッツ!!」と閃いたのが今年の夏でした。夏の暑い時期なら水シャワーでも全然余裕だし、ガス代も減って一石二鳥だとばかりに2ヶ月くらいずっと水シャワーを浴び続けていたのですが、大体1ヶ月くらいしたころから、やけに頭が痒くなりました。
 痒いというよりはっきり言えば頭皮にやたらニキビが出てきて、髪がこすれて痒いのと、夜寝るときなんか枕に頭置くと圧迫されて痛いのなんので、地味に結構難儀していました。当初はきちんと頭を洗えていないのかと思ってしっかりシャンプーで洗うように心がけたりしたのですが一向に改善せず、どうしたものかとまた悩んでいたら、「水シャワーだと頭皮ニキビができやすくなる」という情報を目にしてはっとしました。

 なんでも、水で頭あらうと毛穴が閉じて汚れがうまく流れないらしいです。お湯で洗った後に水を浴びせると皮膚が締まっていいらしいですが、水だけで洗うと脂が残ってニキビができやすくなるそうで、まさに自分の状況にぴたりと当てはまりました。
 この情報を目にしてから、また若干肌がピリつくくらいの熱さだけどお湯のシャワーに戻したら、マジ一瞬で頭皮ニキビが一気に消えました。頭はお湯で洗うものと、今回思い切り痛感しました。でもってお湯で洗えなかった江戸時代とか、頭皮ニキビとか大変だったんじゃないのかなと思いを馳せたりしました。まぁちょんまげなら何とかなるかも。

2023年8月31日木曜日

てふてふ効果

 最近思想めいた記事書いてないなと思ってなんかそういうのないかなと思考を巡らしていたところ、不意に「バタフライ効果(エフェクト)」が浮かんできました。元は物理用語でしたが現在はSF用語としてほぼ認識されており、意味としてはほんの小さな行為なり変化がまわりまわって大きな結果を引き起こすような意味合いで持ちいらられています。
 具体例を挙げると、

新しい靴を履いてみた→いつもより歩くのが遅くなった→いつもより遅い電車に乗った→乗った電車が脱線した→脱線事故に巻き込まれて死ぬ直前に異世界へ転生した

 こんな感じで、あれさえなければああはならなかったのに見たいな過程のスタートとしてよく使われるのですが、日本人的には「わらしべ長者効果」の方がすんなり来るんじゃないかと思います。あと「バタフライ」と英語使って言うのもあれなので、見出しみたく「てふてふ効果」と日本人は言うべきじゃないかと思います。

 以上のように解説しておいてなんですが、私自身はこのてふてふ効果はこじつけが強い概念だと思っています。大きな結果に対して後付けで「あれさえなければ」的に過去の小さな行為を見つけ出すような作業に見え、大抵ループ物ですが、SFとかに用いるのも内心どうかなぁという気がします。むしろその逆というか、

新しい靴を履かなかった→いつもと同じ速度で歩いた→いつもと同じ電車に乗った→と思いきや乗る列車を間違えた→乗った電車が脱線した→脱線事故に巻き込まれて死ぬ直前にインドへ転生した

 のように、過程が異なっても同じ結果に収束していくという流れの方がお話し的にも好きだし、現実的にもこっちの方が多いのではないかと思います。このように考える一つのエピソードして、以前に病院での赤ちゃん取り違え事件が発生し、裕福な家庭で育てられた人がほかの兄弟から「本当に同じ家族なのか」と疑問をもたれ、DNA調べてみたら親類でないことがわかって取り違えが発覚するという事件がありました。
 この例だと遺伝子の違いというでかい要素はあるものの、同じ過程で育てられても兄弟として認識されず、結局他人であったという運命に引き戻されていく過程のように見え、こんな感じでいくらか過程が分岐するとしても、最終的な結果は因果要素の強い結果に収束していくように思えるわけです。

 そういう意味では「運命って信じる?」というラノベみたいな問いかけに対して「ある程度は」という風に私は答えるのかもしれません。一見すると消極的な価値観に見えるかもしれませんが、ほんの些細な出来事で運命がひっくり変わるというてふてふ効果を信じるのもまた自力に対する意識が弱いように見え、それであればある程度の運命は固定されていると考える方が現実的だし、また外部要因に対する妄信的な影響がないだけマシだとも思うわけです。

2023年8月30日水曜日

景気が良さそうに見える日本

 「魔が集う街、松戸」というキャッチコピーを考えたのですが、誰かこれ実際使ってくんないかな。

 そういう松戸ジョークは置いといて、率直に言って今の日本は自分の目から見てかなり景気がいいように見えます。外国からの観光客でホテルをはじめ観光業はどこも人手不足の大入りだと聞きます。地味にそうした状況なだけに処理水問題で中国がネガキャンやって日本に来る中国人客が減っているのは供給面を考えるとかなり都合がいいようにも見えます。

 その観光業以外でも、日々のニュースを見ているとなんとなく今日に関するニュースが少ないように見えます。職に就けないとか、大卒後の進路に関する話題をこの数か月の間はほぼ全く見ることがなく、むしろビッグモーターやジャニーズなどのお騒がせ系のニュースが多く、悲壮感を煽るような社会系ニュースが少ない気がします。まぁただ単に私が見えてないだけかもしれませんが。
 以上のような感想を友人に伝えたところ、実際はガソリンをはじめとする物価高騰で生活費方面で困っている人は多いと返事されました。ただこの価格上昇に関しても、長い目で見たら経済全体にプラスになり得ると思えるし、何より価格が下がっていったデフレ化と比べると「ったく、また値段上がりやがって┐(´∀`)┌ヤレヤレ」的な感じで、見た目の印象は悪くないように思えます。この辺、長い間物価が上昇し続けた中国にいる自分だからこそそう思うのかもしれませんが。

 逆に、何故報道がないのかという点で気になるのは年金生活者などの話です。本来、物価高騰が直撃するのはこの層のはずなのですがネットのニュースを見ている限りだとあまり話題に上がってこず、メディアの嗅覚に疑問を感じます。ついでに言うと物価は上がっていると聞きますが、住宅費はどうなんだろうか。ライフルホームズを見ている限りだとそんなに上昇していないように見えるのですが。

 その逆にというか、中国の方はマジでデフレに入ってきているんじゃないかと思うくらい物価が動かなくなってきました。今日会社でマジ暇だったのでその辺色々調べてみましたが、今年7月の中国の物価は前年比ほぼ横ばいで、品目別では食品が季節要素もあるかもしれませんが4%くらい下がっていました。なお原油高のせいか衣類は逆にプラスだったのが印象的です。
 一方、みんな気になる住宅については下の表が一番わかりやすいです。これは中国の国家統計局が毎月出している全国70都市の新築住宅価格の前月比変動状況をまとめたもので、項目は左から順番に「上昇」、「横ばい」、「下落」と書かれてあります。
(中国証券報が国家統計局データをもとに整理作成)

 先日、馬鹿なメディアが中国の住宅価格が49都市で下落していたなどと大袈裟に報じていましたが、去年11月とか12月をはじめ50都市以上が下落している月もよくあるので、たいして騒ぐ数字じゃありません。配信を止めなかった周りを含め、そのメディアには素人しかいないのでしょう。
 話を戻すと、住宅価格に関しては上の表の通りに今のところそこまで明確に下落してきていると感じるデータは出ていません。下げ幅自体は都市ごとに差はあるものの、前年同月比でも10%幅で下がるような都市はまだなく、ほかの物品と比べてもまだ中国の住宅は物価下落傾向は小さいと感じます。

 ただ今のところは明確な値下がりはないものの、やはり住宅に関してはつい不気味さを感じます。今のところ中国人にとって住宅は「価値の上がり続ける資産」ではなくなったかもしれませんが、「価値が下がることのない資産」という認識は圧倒的に強いです。これが「下がるかもしれない資産」になった場合、価格が一気に下落する可能性は否定できず、その場合にどこで下げ止められるのか、またその手段は何になるのか、真面目にこの辺の塩梅で今後の3~4年後の中国経済が決まるように見えます。

 以上の日中比較を終えて言うと、物価というのはやっぱ上がり続ける方が健全なんだなと思えてきます。もちろん通年で二桁上がるというのはやばいですが、5%以内の割合で毎年上がるってのは経済にも絶対的にプラスでしょう。そういう意味では日本人は物価高騰をもっと怖がるなと言いたいです。





2023年8月28日月曜日

恒大集団を巡る2年間の空白をどう読むか


 また週末にMig25のプラモ作っていましたが、写真だといまいちわかりづらいですが無茶苦茶でかいです。エアインテークなんか胴体部並みのでかさで、よくこんなもんソ連は作ったなと思います。
 ちなみにこの飛行機は日本にも縁が深い機体で、興味がある方は「ベレンコ中尉亡命事件」を参照ください。

 話は本題ですが、先々週辺りから「恒大集団の件はどうなってるの?」とやたら日本から問い合わせきます。恒大集団とは言うまでもなく現在すでに債務超過に陥っている中国不動産業大手企業ですが、先日業績を発表し、今年1~6月の上半期は前年同期から赤字幅は縮小したものの依然と債務超過の赤字であり、保有現金も減少していることを明らかにしました。もっとも利払いが遅れているとされた社債が現在はどの程度なのかがややはっきりしないのと、監査法人自体が監査意見を提出していない内容なのですが。

 この恒大集団に関してほかの人が指摘していない点を私から指摘すると、この2年間に債務超過に対して何をやっていたかです。恒大集団はコロナ流行初年度の2020年に経営危機が明らかになり、社債の利払いを延期したほか、当時においてすら債務超過状態にありました。本来ならば債務超過となった時点で企業は破綻して経営者は追い出され、買収なり再建プランを作るなどするのですが、そこらへんは親方五星紅旗で、債務超過が2年続きながらも破綻には至っていません。
 ただ逆を言えば、経営危機が明らかとなってからこの2年間において、経営再建に関する政策的アクションは目に見える形で一切行われなかったとも言えます。いわば債務ちょか状態の超大企業をそのまま放置していたとも言え、そうこうしているうちに別大手の碧桂園も大幅な赤字を計上するに至るなど、不動産業界のリスクを高めています。

 この空白の2年間、恒大集団は一体何故放置されたのか。そんな詳しく調べないで推測でのみ語ると、中国当局は2年間放置すれば市場は好転すると踏んでいたのではないかと思ってみています。

 詳しく説明すると、恒大集団の経営危機発覚時は言うまでもなくコロナ流行初年度でした。当時は政治や経済が大いに混乱し、住宅市場も先行きに対する懸念が増えていた矢先でしたが、実際にはそれほど市況は落ち込まず、むしろ当時の中国はコロナ下で生産が落ち込んだ他国の受注を引き受ける形で製造業は活況を呈していました。
 ただそれでも中国当局関係者は、コロナの影響で売却前の住宅といった資産額は本来の相場より低く、コロナが過ぎれば今以上の資産価値を持つと踏んだのではないかと思います。であれば今すぐ債務整理を行うのではなく、市場もコロナも落ち着き、資産価値が高まってからやった方が恒大集団にとっても、社会にとってもダメージが低くなると考えたのではないかというわけです。

 しかし、実際にはそうはなりませんでした。

 言うまでもなく、去年の2022年は中国の気違いじみたゼロコロナ政策によりち、他国がコロナ規制緩和によって日常を取り戻していったのと逆行する形で、中国国内はやばいほど大混乱に至りました。しかも年末には突然ゼロコロナをやめて、あらゆる都市機能をマヒさせるくらいのレベルでコロナが流行し、多くの中国居住者が感染する羽目となりました。
 なお自分は去年の12月に感染していますが、その2ヶ月前には3回目のコロナワクチンを打っています。少なくともいえることは、中国製ワクチンは2ヶ月間も効果を持たないっていうことです。

 話を戻すと、上記のようなゼロコロナ政策が引き起こした混乱により、皮肉なことに2020年の流行初年度以上に中国の不動産業界、並びに全体経済は落ち込むこととなりました。その結果、資産価値の上昇を見込んで塩漬けした恒大集団の資産はこの間にさらに目減りし、余計に再建が難しくなったのではないかと思っています。
 なおこの2年の間に、恒大集団の監査法人は外資から中国資本の監査法人に切り替わっています。

 以上の流れですが、知ってる人には早いですが日本のバブル後の不良債権とかなり似た経過を辿っています。当時の日本も時間が解決してくれるとばかりに時価が簿価を下回った資産に対して塩漬けし、余計に時価が下がってしまって早く売っとけばよかったというケースが多くありました。私自身は中国の住宅市場は世間で言われているほど悪化してはいないとは思っているものの、今後劇的に改善するかと言ったらそれはなく、資産価値上昇もあるとしても微々たる水準にとどまるとみています。
 その場合、時間をかければかけるほど再建コストは増大する、というか不良債権化がますます進むことになるのですが、今の中国当局の動きを見ていると、マジでこのまま待ちの一手を取って最悪の道を辿るような気がします。

 日本の例にとるなら不良債権に対しては初動が一番大事で、黒字を維持しているのならともかく、赤字を垂れ流している企業についてはスパっと債務整理し、経営者を追い出し、スポンサーを見つけてやるのがベストだと私は思います。もっとも政府関係者の利権や資産も絡んでるだろうから、野郎ったってできないのは分かってますが。
 その上で碧桂園などほかの不動産企業にも影響が波及してきていますが、なんとなく今の姿勢を見る限り同じように放置戦略を取ってくるのではないかと思います。果断な対応はあまり期待できず、不良債権化をどんどん広げるような感じがしており、ともなるとかなり中国の不動産業界はかなり暗澹とした未来が待っているような感じです。まぁ中国では現金しか持ってないから自分は気になんないけど。

2023年8月27日日曜日

中国の清朝が維新に失敗した背景

 例によって「蒼穹の昴」を世に続けていますが、この作品は戊戌の変法)(1898年)と言われる、中国清朝末期に行われた政治改革とその失敗を主なテーマとしています。

 簡単に戊戌の変法について説明すると、中国は1840年代のアヘン戦争などを経て西洋技術の導入が必要だと考え、李鴻章らが主導する形で西洋式軍隊をはじめとする改革を行いました(洋務運動)。しかし政治体制は古いまま、官僚も中国の古典の丸暗記で登用する科挙を使用し続けたことからこの改革は当初より限界がありました。
 その限界が露呈したのは何を隠そう日清戦争で、西洋列強ならまだしも同じ東アジアの日本に見るも無残な惨敗を喫し、日本が行った明治維新との差をまざまざと見せつけられることとなりました。

 この結果を経て、康有為をはじめとする急進的な改革派は時の皇帝であった光緒帝に対し、日本に範を取った改革の必要性を強く主張します。これに対し光緒帝も、かねてから叔母である西太后に実権を握られ続けていて自分でも親政を行いたいと考えたことから利害が一致し、西太后が紫禁城から頤和園に引っ越して影響力を弱めたその日からこの戊戌の変法は始められ、約100日後に失敗に終わります。

 失敗に至った原因は守旧派の反発でした。康有為らは科挙も一気に廃止するなど急激に改革を進め、これにより既得権益を失うと恐れた満州貴族、そして漢民族官僚らが大きく反発し、当初は改革に協力的だった人物も距離を置くようになり、西太后を頼るようになります。
 こうした動きを受け西太后も守旧派に祭り上げられるまま光緒帝の妨害を開始するようになる、具体的には日本で上皇が天皇の頭越しに院宣を出すように光緒帝の出した布令と真逆の指示を出し続け、二重権力状態を作りました。こうした状況に光緒帝側は西太后の捕縛も検討しますが、ここで頼ってしまったのが袁世凱で、彼は光緒帝より西太后の捕縛を命ぜられるやそれをそのまま西太后に報告し、逆に西太后の手先として光緒帝を捕縛するに至ります。

 こうして光緒帝の改革はとん挫し、そのまま幽閉され、最後には毒殺されるという末路になっています。

 この一連の改革の流れを見て少し感じたこととして、仮に当時の中国の王朝が清朝じゃなかったら、また違ったのかもなという印象を覚えました。言うまでもなく清朝は満州人による王朝で、数十万人の満州人が数億の漢民族を支配する征服王朝でした。
 それでも統治自体は安定していて漢民族の既得権益や文化も守ったことから、アヘン戦争までは平和にやってこれてましたが、帝国主義時代にあってはかえって古い体制を守り続けたことから国家としては弱くなっており、上記の様な顛末に至ることとなっています。

 日本も中国の西洋列強にどう対抗し、どう独立を守るかという立脚点から改革を進めようとした点は共通していたものの、日本の場合は天皇と徳川幕府のどちらをトップにして政治改革を行うかで対立が起こりました。結果的には幕府を取り潰し、既得権益層をほぼ可能な限りに叩き潰してから新体制の設立へと至り、廃藩置県を経て完全なる既得権益層打破に成功しています。
 これに対し中国では、既得権益層は科挙出身の士大夫層だけでなく、その上に満州人貴族も存在するという二重箱状態でした。またそうした体制もあって、康有為や梁啓超のように「清朝を主体に改革を進める」という勢力もいれば、「古くなり切った清朝を廃止して一から国会を作るべし」という孫文のような勢力もありました。日本の明治維新と比較するなら、やはり孫文の方針が近いでしょう。

 このように、確かに日本でも尊王派と佐幕派が存在しましたが、中国の場合はトップ争いにおいて満州族と漢民族の民族対立もやや絡んでおり、いまいち人材が一つの改革勢力に結集しきれなかったのではないかと思う節があります。それだけにもし当時の王朝が征服王朝ではなく漢民族王朝だったら、もう少し既存政体を中心に改革を進めようとする勢力がまとまりを見せ、改革ももっと円滑に進んだのではないかという気がします。もとより、満州貴族という既得権益層もこの場合はいないんだし。

 そう考えると、当時の中国が征服王朝であった清朝であったというのはかなり大きな不幸であったように見えます。清朝の統治は末期を除けば非常に安定していて悪くはない王朝と言えるのですが、如何せんあの時代にあっては征服王朝であったのはあらゆる方面でマイナスに働いており、実際に戊戌の変法を見ていても漢民族に対する革命への懸念もいくらか見て取れます。
 ただ仮に漢民族の王朝であっても、果たして日本の明治維新のようにうまくいったかと言えば話は別です。日本と比べると中国は広くてでかいし、それだけに西洋列強の干渉も強かっただけに、そっちはそっちでうまくいかない要素がたくさんあります。

 何気にこの手の革命で思うことは、革命に成功するか否かより、革命の過程でどれだけいい人材を輩出するか、生き残らせられるかの方が大きい気がします。日本の場合は坂本龍馬と高杉晋作、久坂玄瑞が途中脱落となっていますがそれ以外はうまく生き残ったのに対し、中国の場合はそれ以降の辛亥革命までの過程でかなり多くの人材が死んでいて、それらもまた後の混乱に拍車をかけたような気がします。

2023年8月25日金曜日

中国の日本料理店への風評被害について思うこと

 ようやく仕事がひと段落したというか、比較的正気を保った状態で家にいられます。なんかこう書くと昨日の記事は正気じゃない状態で書いたように聞こえますが、昨日も正気で書いてます、マジで。

 で、昨日から始まった福島原発処理水の放出、特に中国の反応が今日ずっと日本で報じられていますが、日本の報道に関しては若干大袈裟が過ぎるような気がします。確かにこのニュース亜h中国でも報じられているし前にも書いた通り官製ネガティブキャンペーンも行われていますが、実際には多少不安がる中国人もいますが、それほど気にしていない中国人も少なくありません。
 少なくとも、今日自分が同僚といった日本料理のチェーン店は昼時にすぐ満席となるほど繁盛しており、天津にいる同僚も「なんだ普通に日本料理店でも客来てるじゃん(´・ω・)」と連絡してきました。もちろん風評被害を受けている店も少なくないでしょうが、いわゆる打ちこわしにあったりとか客が全く来なくなるというような状況にはまずなっていません。

 そういう意味では、かつての尖閣諸島問題で揺れた2012年の方が日本料理店へのボイコット、影響はデカかった気がします。いやそれ以前に上海限定ではあるものの、去年4月から2ヶ月間行われたロックダウンの方が、飲食店にとっての負担は確実にでかかったと断言できます。マジであれ、飲食店などに対する補償は完全ゼロでしたし。
 また前回にも書いた通り、この騒ぎはそんなに長くは続かないと思います。中国人にも聡い人間はいるのか、この問題に対する反応をグラフ化して「今がピーク!」と書いている人もいましたが、まさにその通りでしょう。

 以上を踏まえると、この程度の反応くらいで日本のメディアはちょっと大騒ぎし過ぎです。騒ぐならもっとあの非人道的なロックダウンの時にもっと騒げよと言いたいです。実際体験した身からすると、本当にあれはきつかった。
 なお小話として話すと、中国のほかの地域で働いている自分の同僚はたまたまビザ更新のためにロックダウン直前に上海を訪れて、そのまま2ヶ月間の隔離に巻き込まれてました。しかもその間、別の同僚の部屋に滞在していたので、2ヶ月間も男同士の同棲生活を繰り広げることとなり、職場でアンラッキー賞を与えるとしたら去年は彼しかいませんでした。

2023年8月24日木曜日

プリプリプリコジン

 自分でもくだらないってことは十分わかってるけど、今日を逃したらもう一生この言葉は使えないと思ったのでこの見出しにしました。後悔はありません。

 さてそんなロシアのPMOのワグネル創設者でありリーダーであったプリコジンが今日、プリ故人になったというニュースが入ってきました。
 結論から言うとあのプーチンに対する反乱からよく2ヶ月も無事でいたなと思うと同時に、この2ヶ月の猶予期間中に何故身の安全を図らなかったのが逆に不思議です。プーチンがあのまま許すはずなど考えられず、まだ手出ししてこない間位にイスラエルやサウジなどロシアが手を出しづらい中東諸国にでも亡命しておけばよかったというのに、呑気にロシアとベラルーシの間をいつまでもうろうろしていた辺り、この暗殺は当然の帰結でしょう。あまりの迂闊さから、同情心は全く覚えません。

 それよりもウクライナ戦争に関しては、ちょっと気になるニュースが入っています。それは何かというとF-16の供与ではなく、あのグリペンの供与です。
 グリペンとはスウェーデンのサーブが作っている小型戦闘機で、現代の偵察、空戦、地上空爆のあらゆる作戦をこなすマルチロール機の走りともいうべき戦闘機で、米露以外の戦闘機としてはフランスのラファール(この前日本に来た)と並び世界各国で比較的セールスに成功した傑作機です。

 このグリペンについてスウェーデンがウクライナに供与する、とはっきり言わないものの、ウクライナ人パイロットの訓練を進めていることを明かしました。実質的に供与することはもはや決定的なのですが、一部の専門家も言っていましたがF-16以上にこのグリペンの方が今のウクライナにとっては有用な戦闘機となり得るのではないかと密かに思っています。
 その理由というのも、グリペンはF-16と比べると操作系がウクライナがこれまで使ってきたミグ29などに近いほか、メンテナンスが圧倒的に簡潔で、1回出撃してから再び出撃するまでほかの戦闘機だと数時間は必要だというのに、グリペンだと数十分ですぐ再出撃できます。また一般高速道路からも離発着できるほど利便性が高く、ロシアから度々飛来するドローンやミサイルにいちいち迎撃せざるを得ない状況を見ると、こちらのグリペンの方が今役に立つように思えます。

 そのグリペンは確か数年前に大幅改修が行われ、電子システムなどが一気に更新されたと言われています。スウェーデンとしてもこのウクライナ戦争でグリペンが活躍すれば更なるセールスにつながる可能性があるだけに、多少の費用が嵩むとしてもウクライナに供与する価値はあるでしょう。

 その上で、このウクライナ戦争は恐らく誰もが今年秋までにウクライナ軍がクリミアまで進出してロシアを追い出して終戦することを願っているでしょうが、現実にはその公算は難しくなってきています。恐らく来年も戦争は続き、ロシアも持久戦によって兵数や物資で劣るウクライナが音を上げるのを待っているようにも見えます。
 しかしこの戦争でウクライナが中途半端な妥協に至ったり敗戦することは、日本のみならず世界にとっても悪影響を及ぼします。そうならないためにも、これまで通り、否これまで以上に世界はウクライナを支援する必要があると感じます。