2012年12月31日月曜日

今年、そして来年

 この記事を書き始めた段階で既に2012年が終わるまで1時間を切りました。当初はこのまま更新せずに寝てしまおうかとも思ったのですが、ふと2012年に一体自分は何本記事をアップしたのか気になったので軽く調べてみたところ、この記事を含まずに291本も書いていました。自分で言うのもなんですが、更新し過ぎでしょう。

 あと同様に去年末は何を書いたのかも気になったので同じく調べてみたところ、「世界の2011年を振り返る」という記事を書いてました。内容としてはビンラディンを筆頭にアメリカの敵が一斉に死んだということと、2012年は世界中で首脳を決める選挙が重なることなどに触れられており、日本も変わるかもしれないとか言ってたら本当に今月変わっちゃいました。あと書いている記述としては、「欧州債務危機も多分来年に本格的に火を噴く可能性が高く、今年も色々死んだせいでそれなりに騒がれはしましたが、後年になって2011年は嵐の前の静けさだったと評されるかもしれません。」という文言もあります。こちらは心配していたほど大きく火を噴くことはなく日本の景気も復興需要があったせいか割と穏健さを保ちましたが、後半に至っては経常収支(国全体の収支バランス)が赤字を記録するなどやや曇り模様が見えてきました。この経常収支についてちょっと一言付け加えておくと、国家財政がどれだけ赤字であっても経常収支が黒字な間は問題ないと主張する人が散々このブログのコメント欄に書いていましたが、経常収支も赤字になったけどどう考えてるのとちょっと意地悪く聞いてみたいです。

 私個人のこの一年は全く以って穏健というか、2011年が引越しが三回、勤務地が三回変わるわで激動だったことを考慮すると、今年は引っ越しは一回あったものの上海から全く動かず静かな一年だったように思えます。ちなみに、日本への一時帰国回数は二回です。ただ来年は今年よりは確実に変動を持つことが既に確定しており、年明けはまだのんびりできますが春先からは結構笑ってられない状態に陥ることになります。もっともそれは自分が望んだ事態であるため、楽しみであることには間違いないのですが。

 ちなみにこの時期が来ると毎年思い出すのはあの日こと、2009年の1月2日です。知ってる人には早いですがこの日に私は自転車での房総半島一周を突然思いつき、即日実行してえらいことになりました。こんな目に遭っていながらもまた機会があれば、今度は二日かけるとかもうちょっとスケジュールに余裕を持たせてチャレンジしてみたい、というか9月に帰ってから自転車に一度も乗っていないので早く乗りたいとか考える当たり、つくづく自分は反省のない男だと思えます。

2012年12月30日日曜日

日本人は侍か?忍者か?

 いつごろかは忘れましたがかなり昔に海外の人にとって日本人は侍というイメージを強く持たれており、それがいい方向に作用しているということをブログで書いたかと思います。日本人がどうして侍というイメージを持たれるようになったかは新渡戸稲造の著書「武士道」のほかに、黒沢映画などの影響によるところが多いと予想されますが、北京での留学中に相部屋だったルーマニア人ですら、「日本人はどんなことにも黙って我慢する忍耐強い民族だと親父に教えられた( ゚∀゚)」と言っていたくらいなので、その浸透度は計り知れないでしょう。
 ただ日本人のイメージとくれば侍のほかにも、こちらはショー・コスギ氏らが出演した映画による影響か忍者というイメージも海外で負けじと強いです。侍と忍者、どちらも大多数の現代日本人からすれば直接関わりはないものではあるものの(あったら怖い)こうしたイメージを保持することは明らかにプラスに働くために大事にすべきとは思うのですが、それでも敢えて一言いうのであれば、私は侍というイメージより忍者というイメージを強く意識して押し出すべきだと主張します。

 一体何故忍者を押し出すのか。別に私は甲賀忍軍の末裔というわけでもなく親戚に忍者がいるというわけでもないのですが(いたら怖い)、こう考える理由として一つには外人の考える忍者のイメージがぶっ飛んでて好感を持たれるのに侍より好都合であることに加え、忍者のイメージの方が日本人の思想に割合マッチしやすいと思うからです。
 忍者のイメージ云々は省略して後者の思想にマッチしやすいという点に絞り解説しますが、あくまで私の主観ですが日本人というのは基本的に目立つことを嫌います(大阪人を除いて、それにしても今日は括弧づけが多い)。この目立つ行為を避けるということが忍者の持つスパイ性に近いというか、究極的には周辺環境に溶け込もうとする日本の文化様式に重なるのではないかと勝手ににらんでます。

 これは以前、といっても自分が記憶する限りだと確か小学5~6年生の頃に通った予備校での国語の授業で使用されたテキストに書かれていた内容ですが、噴水という建築物は西洋世界では風景にマッチするのに対し日本だとどうにもマッチしないと書かれてありました。その理由はというと西洋の建築思想というのは「自然を改造する」ことにあって如何に人工的な作為を建築に見せようとするのに対し、日本の建築思想は自然そのものの姿を可能な限り残そうとする、いわば真逆にあると論じてありました。
 この話は子供心にやけに記憶に残ったのですが、その後学生時代に京都に行ってからはなおさら納得感を深めました。知ってる人には早いですが京都は「借景」といって、住宅など建築物を建てる際に背景にどんな光景を入れるか、京都の場合ですと具体的には山々ですがそうしたものを考慮して建てます。建築というものは同じ東洋人でも日本、中国、韓国で明らかに様式が異なり、割かし民族ごとの思想が反映されやすいものだとかねてから考えており、この借景という概念一つとっても日本人の究極的な思想形態というものはここにある、つまり自然に如何に溶け込むかにあるのではないかと考えてるわけです。

 そうしたことを考えるにつけ、侍の持つ「寡黙」、「忠義」といった要素よりも忍者の持つ「隠密」、というか「ステルス」という要素の方が日本人と相性がいいのではないかという結論に至りました。以前にも書きましたが日本政府は今、「クールジャパン(゚∀゚)」という用語を使って日本のコンテンツを海外向けに打ち出しておりますが、海外に住んでいる自分の身からしてこの用語はあまり見かけることはなく、そもそも「クール」と「日本人」では連想しづらいと感があります。それならむしろ標語を「シュールジャパン(・ω・)」に変えて、ありのまま、自然なままの日本人の姿を打ち出す方が日本人の思想にマッチした上で、海外の人にとっても連想したイメージが作りやすいのではないかと常日頃から考えてるわけです。
 その「シュール」という言葉と「自然(=周囲)に溶け込む」という思想を訴える上で忍者というのは非常に恰好の材料であり、また既に持たれている既存イメージを流用することも可能であることから、提案をするという意味で今回このような記事を書くことにしました。最後に蛇足となるでしょうが新渡戸稲造は「武士道」なんて書かずに「忍道」って本を書くべきだったんじゃないかとも思っており、「忍道とは、隠れることと見つけたり」みたいな感じで海外に紹介した方が色々面白かったのではとも思ってたりします。

2012年12月29日土曜日

中国の10大ネットニュース


 上海ではこの一週間、ずっと雨が降っててピーカンな天気よりややぐずついた天気の方が好きな自分ですらいい加減にしろと思いつつ今日選択をしたわけでしたが、雨を通り越して昼過ぎから雪降ってました。夕食もローカルな店で鶏肉定食でも食べる予定でしたが、寒いのでずっと家に籠ってPSPをし続け、結局ファミリーマートでチキン南蛮うどん買って終えました(;一_一)

 話は本題に入りますが、一昨日付の「証券時報」という新聞で今年のネット10大ニュースという特集がありました。ちょうど一年を振り返るいい時期なので、本業でもあるし今日はその内容を簡単に翻訳してお伝えしようかと思います。

1位 白酒の可塑剤混入事件
 これは以前にも私も取り上げましたが、旧正月の時期を控えて最も書き入れ時であるこの時期に、中国の高級酒「白酒」に可塑剤が混入していたことが発覚しました。最初に発覚した中級白酒メーカーの「酒鬼酒」は株価が大下がりしましたが、その後も貴州茅台酒、五糧液などほかの城酒メーカーも一部品種で可塑剤が入っているのがわかり、業界全体で今もなおえらいことになってます。

2位 ゼラチン毒カプセル事件
 こっちは結構前ですが、薬品などを入れるあのゼラチンカプセルにこちらもまた基準値を大幅オーバーするクロムが入っていたという事件がありました。こっちの混入原因はわりとはっきりしていて、横着する業者がなんと捨てられた皮革製品から原料のゼラチンを抽出して作っていたことが原因だったようです。ただ一時期報道が過熱していたのに、私の印象だと発覚から二週間くらいでぱたりと報道が止まったので、当局がもしかしたら動いたのかもしれません。

3位 ネットによる汚職官僚の摘発 日本でも事例がありますが、中国では今年にネットのブログ情報などから公務員の汚職が摘発されつという話が何度かありました。個人的に自分が面白かったのは年収150万円くらいの課長クラスの公務員が数億円する土地や物件といった不動産を複数所有していて、どっからその金は出てきたと疑問視されたことから摘発されたという例があります。

4位 工場建設に対する反対環境デモ
 排水流出など環境汚染事件の絶えない中国ですが、現地住民からしたら日本人と遜色ないほど環境に対する意識はこのところ高まっております。そうした風潮の中で今年、金属精錬工場や化学品工場の建設計画が持ち上がるや現地で建設反対運動が巻き起こり、計画そのものが撤回されるといった事件が何度かありました。社会主義、というよりお上の決定の強い中国でもこのような反対、そして撤回ということが起こり得るのだなと驚くのと同時に、計画を撤回せざるを得ないほど当局も環境問題に対しては意識を持ってきたのかと感じます。

5位 北京豪雨
 7月21日、北京市では激しい豪雨となって町中至るところで道路が冠水し大きな影響が出ました。水圧でドアが開けられず車に閉じ込められたまま水死した人も現れ、豪雨からしばらくは車脱出用ハンマーがネットで大量に売れたとのことです。

6位 反日デモ
 我らが日本との外交問題も見事ランクイン。特に書くことはなし。

7位 大物経営者と若年女性の結婚
 中国の不動産最大手、万科企業のトップが20代の女性と年の差結婚を果たし、ネット上では遺産目当てだとかあーだこーだとかいろいろ騒ぎになったそうです。

8位 高速無料化
 日本でやっているのとほぼ同じように、中国では今年10月の大型連休時に高速道路の無料化を実施しました。ただ実施したところこちらも日本と同じで各地で大渋滞を引き起こしており、社会的な損失の方が大きいと当局は批判されることとなりました。

9位 飲料メーカー2社の商標権争い
 中国には「王老吉」という、日本で言えば烏龍茶(烏龍茶はもともと中国の物だが)の様な酒の合間に飲む有名な清涼飲料水があるのですが、この王老吉の商標権を巡って広州薬業と加多宝の2社が物凄い争いを展開しました。裁判闘争は当然のこと、従業員同士で殴り合ったり販促会を妨害したりと、下手なプロレスよりずっとおもしろい展開が話題となりました。

10位 勝者無き値下げ競争
 今年8月、中国ではアマゾンの様な電子商取引サイト3社が猛烈な価格競争を繰り広げました。最初の始めたのは確か蘇寧電機という家電小売販売企業が運営するB2Cサイトからでしたが、これに呼応してライバルの国美電機、京東商城というサイトも大型値下げを敢行。結局3社とも売り上げは伸びたものの利益はほとんど出ず、痛み分けで終わったそうです。

2012年12月28日金曜日

中日新聞の安倍内閣批判記事について

「ネトウヨ内閣」「国防軍オタク内閣」… 東京・中日新聞新内閣記事に苦情電話が殺到(J‐CASTニュース)

 自分が一方的に毛嫌いしている中日新聞がまたなんかやらかしたそうです。
 話題となっているのは昨日付の紙面で、第二次安倍内閣の閣僚について各界のコメンテーターからの意見をまとめて乗せたそうなのですがその内容というのも全部が全部批判的な意見しかなく、見出しについては上にも書かれている通り便所の落書きレベルのような悪口が踊ったそうです。昨日の段階でネットで「これはひどい」的な取り上げられ方をしていたのを見ていましたが、J‐CASTの記事によると抗議の電話も相次いでいるそうです。

 中日新聞側は批判的な意見しか載せなかった理由について、「他にも多くの人に依頼したが断られるなどしてこの10人になった」と回答しているそうですが、はっきり言いますが疑わし言い訳です。というのも掲載された10人の論者はどれも自民党にかねてから批判的な人物で、意図的にこういった人たちに寄稿を依頼したようにしか見えません。ある意味、よくこんなオールスターを集めたなともいえるのですが。一人だけ名指しで批判させてもらうと、宮崎学氏は今はどうだか知りませんが以前に「突破者」という著書で「海外マフィアの進出に対抗するためにヤクザを根絶してはならない」と述べ、ヤクザの存在は必要悪だという主張をしたことのある人物で、こんな人に意見を求める中日新聞はヤクザ撲滅にあまりご熱心ではないという姿勢がうかがえます。

 あとこれは中日新聞に限る話じゃないのですが私は今回の第二次安倍政権の陣容を批評する上で何が一番重要化というと、第一次政権時とどう違うのかだと思います。そのため一昨日に書いた記事では官房長官が塩崎氏から菅氏に代わったという点を取り上げましたが、あまりこの点について言及するメディアがないのをちょっと残念に思います。あとよこしまなお願いですが、早く岸田外務大臣がどういう方針を持っているのか、どんな人物だったのかということを特集してほしいです。
 最後にもう一点、前回の記事で書きそびれたのですが未だ以って謎なのは安倍首相の経済ブレーンは誰なのかという点です。こういってはなんですが財務大臣に就任した麻生元首相は公共事業のばらまきしかカードを持っておらずお世辞にも財金政策がわかっているとは思え辛いです。これは安倍氏も同様で、日銀に対する施策や提言はなにかしらジャイアンに対するスネ夫の様な知恵袋がいると思うのですが、その人物が未だに見えてきません。誰かこの点で候補だけでも挙げてくれないかな。

上海動物園に行こう


 長期休暇一日目。昨夜降った雨は止んでいましたが天気はずっと曇りで気温も割と冷え込むという悪天候の中、上海動物園へ行ってきました。男一人で堂々と。
 動物園へは日本にいた頃からも上野を中心に何度か通っており、本人が言うのもなんですが成人してからの方が楽しめるようになってきました。上海動物園は去年も複数回訪れていましたが、今年は今回が最初で最後になりそうです。それにしても平日で、天気も悪かったからすごいガラガラだったな。


 動きの速いレッサーパンダ。写真撮るのもなかなか難しい。


 中国最強のキラーコンテンツといってもいいパンダ。普通、どこいってものっそりした動きしてるのにこの日のこいつは一味違い、常にガラス窓越しに動いていてまともな写真が取れなかった。


 つがいで仲良く一緒に寝ているライオン。結構寒かったのにいい感じで寝ている。


 子どもの虎。デジカメについているストラップをガラス越しに振ると猫みたいに反応してきたが、直接触れられないとストレスもたまるだろうと思ってすぐやめました。


 こっちも中国の動物園ではお馴染みのキンシコウ。こいつらも常に動き回ってて写真に撮り辛かったが、動きのある動物の方がやはり見ていて楽しい。


 今日に限るわけじゃないですが、上海動物園内には野良猫がやたら多いです。多分2~30匹はいるんじゃないかというくらいに出会いましたが、きっとほかの動物のエサとか盗み食いしてるんだろうな。


 この日はこいつらに会うために来たと言っても過言ではないカピバラ。見た目もかわいければ動きもあり、カワウソと並んでみていて飽きない。





 なお今回動物園を回っている最中に突然、「パンダの檻はどこですか?」と日本語で尋ねられました。なんで日本人って見かけだけでばれたんだろう。
 動物園を見終わって家に着いたのは午後三時半。寒い中歩き通しだったので早速2時間昼寝して、またゲームの「アクシズの脅威V」をやって過ごしました。ゲームの方は戦争に次ぐ戦争でなんだかこのところ疲れを感じており、戦いは人の心を疲弊させるものだと感じ入ります。

2012年12月27日木曜日

新島八重について

 日本は恐らく明日が仕事納めでしょうが、メディアという仕事上から私は今日が仕事納めでした。その代り仕事始めも1日早くなるけど。
 そんな具合で解放感いっぱいかと思いきや、なんか11月から12月にかけて公私ともに面倒な事が一気に片付いたこともあってちょっと脱力感があります。っていうか、午後6時台に家に帰ってくるのが真面目に数年ぶりで時間のやり場に困る。あとこれは友人に向けてですが、

 話は本題に入りますが、今年放映された大河ドラマの「平清盛」は視聴率が過去最低を記録したようですが、Yahooの記事コメント欄に「平家の凋落と共に視聴率が落ちてきたのがリアル感がある」という指摘が妙にツボにはまりました。そんな不信を挽回すべく来年1月6日からは綾瀬はるか主演で、新島八重を題材にした新たな大河ドラマが始められるそうです。

 新島八重について簡単に説明すると、東日本大震災の被災地である福島県(会津藩)出身で同志社大学の創立者である新島襄の奥さんです。この人自体は以前から知らなかったわけではないのですが、歴史マニアを自称する自分でもそんなに詳しくはなく、とあるエピソードで名前を知っていたにすぎませんでした。
 そのエピソードというのも新島八重を代表するエピソードなのですが、会津藩は幕末に有名な白虎隊を始め薩長政府軍と激しく戦い合ったのですが、この戦争中に会津藩内の一部女性は男性と共に城に立てこもって抵抗を行ったそうです。この新島八重もその一人で大河の主役になるだけあって血気盛んなわけなのですが、同じく立て籠もった女性に高木時尾という人がおり、何を隠そう後に新撰組の斎藤一の奥さんになる人です。私はこの斎藤一について調べている時にこの新島八重も知ったのですが、回り回って京都に来るっていうのもまた数奇な運命です。

 そんな具合であまり詳しくないのでこれ以上取り立てて書く必要はないのですが、京都に過ごしたこともあるので新島八重の旦那の新島襄が作った同志社大学についてちょこっとだけ補足します。京都というのは昔からしきたりには無条件で従うところがあるものの、平清盛がいた頃から支配者がコロコロ変わることもあってルールとか規則はあまり重要視しないところがあります。そんな京都の中でも同志社は特にルールを無視する風潮が強く、結果が良いなら過程は何したっていいというような校風があります。
 過去をさかのぼるとどうも創立当初(同志社英学校)の頃からそういう雰囲気だったらしく、アメリカのラジカルな方の自由っぷりを継承したのかやりたい放題なところがあります。京都の人間もそんな同志社を許容する懐の深さがあり、戦時中に同志社の学生が喫茶店にいたところ警官が、「こんな時代にこんなところで学生が何しとる、どこの学校や」と聞くので同志社だと答えたら、「なんや、あそこは治外法権や」といって許してもらったって話を聞いたことがあります。

 私自身、同志社出身の知り合いが多くいますが、まぁどれもこれも調子のいい人間というかちょっとタガが外れた人が多いです。たとえばある作業を指示しても、「こんなん面倒やん、こっちのがええ」といって勝手に作業手順とか変えて仕事を仕上げてしまう事が多く、関西人全体にも言えますが関東人と比べて本音を行動に移す割合が高いです。ただ本音を貫き通す分だけあって人間関係の風通しは抜群に良く、普通にキャンパス内でも「っていうか学長、ええかげんにせえよな」と一切周りを見ずに学長や教員批判をする声が出てきます。もっともこれは学生間に限らず同志社の教員も、「教授会でも本人を前にしていつもそんな感じです」と言ってました。

 なんか悪口ばかり書いてるような気もしないでもありませんが、全体を通していい学校だとはよく思います。同志社に限らず京都にはたくさん大学があり、市民も学生に対して街全体で大目に見てくれる(そして消費者として扱う)ので関東近郊の高校生なんかは東京の大学ばかりに目を向けず、自分のように京都に進学することも考えてみたらどうかなと強く勧めたいです。このところ本気で思いますが、多分京都に行ってなければ自分もここまでラジカルな人生は送らなかったなと思えます。

2012年12月26日水曜日

第二次安倍内閣の陣容について

第2次安倍内閣の閣僚名簿発表(読売新聞)

 既に報じられている通りに、第二次安倍内閣が本日正式に発足しました。ちなみに以前の記事で一旦退陣した首相が間隔を置いて再登板するのは今回が戦後初めてと書きましたが、先に吉田茂がやってたようです。至極、勉強不足でした。
 それで今回発表された内閣、党役職の人事ですが、決して誇張ではなく三度の飯より政治談議が好きな私から見ていくつか言いたい点というかほかのメディアはなんで解説ないんだろうと思う点がちらほらあるので、先日に友人からも解説頼まれたのでその時の話した内容を今日は書いていきます。

 まず今回の人事全体に対する意見として、第一次安倍政権の頃と比べて知名度の高い党内でも重鎮の議員を比較的登用しているように見えます。財務大臣の麻生元首相を筆頭として前総裁の谷垣氏を法務大臣、前幹事長の石原伸晃氏を環境・原子力防災相などお馴染みの面々が名を連ねてます。ただ町村派会長の町村氏は選挙中にも体調を崩して入院したのが響いたのか閣僚入りしていません。因縁が全くないとも言えないから安倍首相の報復人事かなともちょっとよぎりましたが、それ言ったらもっと仲が良くない谷垣氏が入ってるんだから町村氏へは単純に体調を気遣っての配慮でしょう。
 そんな重鎮がひしめく中で要職である外務大臣には知名度がそれほど高くない岸田文雄氏が入っており、ある意味今回の人事で最大のサプライズでした。不勉強で情けない限りなのですが岸田氏はノーマークといっていいほどこれまでほとんどチェックしておらず、どういった政治思想を持っているか全く未知数です。それだけに安倍首相が何か明確な外交方針を持って岸田氏を外務大臣につけたのではないのかと思うので、日本帰ったらいろいろチェックしてみることにします。ちなみに職場でも、「誰こいつ?」って具合で同僚らとちょっと議論になりました。

 ここから少し特殊というか恐らくよそでは聞けない内容に移りますが、今回の人事で私が最も注目したのはほかでもなく、官房長官に菅義偉氏が就任したことでした。私が以前に田原総一郎氏の講演会に参加した際、田原氏が最も誉めていた議員はこの菅氏で、その時の発言をリアルに抜粋すると、「官僚を殴ったり蹴ったりして言うこと聞かせられるのはこの人しかいない」と評していました。この殴ったり蹴ったりという表現ですが、私も個人的に調べてみたところどうやらマジらしく、官僚が本気で恐れているのはみんなの党の渡辺代表や民主党の仙石全議員ではなく菅官房長官だそうです。
 この人の経歴はウィキペディアの記事を見てもらえばわかりますが、世襲どころではなく完璧なまでの叩き上げの政治家です。過去には総務大臣も経験しておりますが、官僚全体を統括する官房長官に今回就いたことから安倍内閣は公務員改革を進めるつもりで菅氏を官房長官に置いたのではないかと邪推しております。仮にそうであれば同様に公務員改革をずっと叫んでいるみんなの党との連合の可能性もあり、現に渡辺代表も政策に共通するものがあれば協力すると秋波を送っておりますし、参院選前までにこの辺がどうなるかを考えるだけでごはん三杯は食べれそうです。

 逆にもしかしたら閣僚入りするかなと思ってて今回入らなかったのは、第一次安倍内閣で官房長官を務めた塩崎恭久氏です。官房長官時代はやや無愛想な態度から「少年官邸団」の筆頭として大きな批判を受けた人物ですが、以前にこの人の著書を読んだ限りだと素直に頭の切れる人物だという印象を持っており、その後の政策に対する発言を見ていても安定感があることからかねてから評価しておりました。そのため今回の組閣でも何かしらの大臣職には就くのかとみていたのですが、麻生おろしに参加したりと変に行動力あるのが祟ったのかどうやら駄目だったようです。
 なお塩崎氏を見ていてよく、同じく間違いなく政策通ではあるんだけど党内から全く人望のなかった橋本龍太郎元首相が重なります。塩崎氏も会話の中で英語を多用することから「政界のルー大柴」と呼ばれているそうですが、なんか政策通の議員ってこういうキャラが多いような。

  追伸
 今回の話で引用している田原総一郎氏の講演会は4年前に記事化しております。

田原総一朗に凝視された日(陽月秘話 出張所)

 我ながら随分前からブログ書いてるんだなぁと思うのと同時に、記事中に書かれてある通りにめちゃくちゃガン見されてたのを昨日のことのように覚えてます。当時から4年経ちますが、少しは期待を持たせられる若者になれたかなと、ちょっと年月とその間の自分の行動を省みてしまいます。

2012年12月25日火曜日

育成、スカウトの上手い球団、下手な球団

 昨日はクリスマスイブにブログ更新を休みましたが、別に予定があったわけじゃなくて中国コラムの更新をしてました。ちなみに日本は今大寒波らしいですが、上海は昨日が一番寒く、多分今冬で最も気温が落ちる日になったでしょう。それにしても、リーマンショック以降は誰も地球温暖化を叫ばなくなり、中国のメディアに至っては「京都議定書体制が終わった」とまで書かれてます。

 話は本題に入りますが今年のプロ野球のドラフトは例年になく豊作だっただけでなく、大リーグ行きを希望していた大谷選手が指名権を得ていた日ハムに逆転入団をするなど話題には事欠きませんでした。その大谷選手に関連して、日ハムは選手育成の面で実績が高いことが大きく影響したのではないかとよく報じられており、せっかくの機会なので私の視点から育成の上手い球団、下手な球団を上下3位ずつ指名して効果と思います。
 そんなもんだから早速、育成の順位から並び立てます。

<育成の上手い球団>
1位、日ハム
2位、ソフトバンク
3位、西武
次点、巨人

<育成の下手な球団>
1位、阪神
2位、横浜
3位、オリックス

 上手い球団のトップには日ハムで私の中では動きません。ここはダルビッシュ選手、中田翔選手などアマチュア時代から将来を渇望されていた逸材を見事にスター選手へと育て上げるのに成功しているだけでなく、党首から打者へ転向した糸井選手、昨年1勝も挙げていないのに今年最多勝を挙げた吉川選手など、ほぼ毎年レギュラー陣が誰かしら入れ替わってます。それでいて強いのだから本当に隙がない。
 2位のソフトバンクについてもほぼ同様で、このところはややメンバーが固定されつつありますがほぼ毎年優秀な選手をレギュラーに送り込んできております。ただこのチームは選手の流出が激しいというか、中軸選手がメジャー行ったり巨人行ったりするからレギュラー変えざるを得ないのかもしれませんけど。
 3位の西武、次点の巨人に関してはちょっと悩みました。長年強豪として君臨し続けている西武が実績から3位に置きましたが、このところの巨人は山口選手を筆頭に育成選手枠で採用した選手から球界を代表する選手をよく育てており、他球団から選手を強奪していた頃とは似ても似つかないほどいい球団になっている気がします。

 ワーストのランキングはあまり悩みませんでした。最低の阪神はかつての巨人よろしく、他球団から変な選手を連れてきては折角育ちつつある選手のポジションを奪って、挙句に連れてきた選手が全然活躍しないなど目も当てられない状態です。野村阪神時代に育った選手も引退しつつあり、球団フロントを見るにつけしばらく改善の見込みはなさそうです。
 2位、3位の横浜とオリックスは阪神ほどではありませんが、長年にわたって自前でいい選手を育て挙げられていない点に加え、2005年からリーグに参加している楽天より弱いという今の状況を考えればお金がないというのは言い訳にならないでしょう。

 こんな感じで引き続き、スカウトの優劣順位です。

<スカウトの上手い球団>
1位、広島
2位、日ハム
3位、ヤクルト

 当初はワーストの順位も入れようかと思いましたが、具体的な根拠も浮かばないし素人の癖に適当なことを書くべきじゃないと思ったので省きました。

 まず1位の広島は見る人にとっては意外かもしれませんが、広島はこのところドラフト1位で獲得した選手が前田健太選手を筆頭にみんな揃って先発で活躍しており、なおかつ連れてくる外人選手もはずれが非常に少ないです。もっとも、片っ端から阪神に取られるのが不憫でならないけど。
 2位の日ハムについては今回の大谷選手の獲得もそうですが、大物選手を競合で必ず引き当てる運の強さを評価しました。3位ヤクルトは西武とどっちにするかで悩みましたが、国内は際立ってスカウティングがいいという風には見えないものの外人選手に限っては広島以上にはずれが少なく、どいつもこいつも球界を代表する成績を残しております。もっとも、こっちも片っ端から巨人に取られるのが不憫でならないけど。

2012年12月23日日曜日

自民、公明連立の歴史とその意味

 前回書いた小渕元首相に関する記事で私は、現在に至るまで続いている自民、公明の連立政権を作ったこそが彼の最大の功績だと評しました。また二党の連立は日本政治史においても非常に大きな意味合いを持っているとも考え、さすがに55年体制が出来た保守合同ほどには行かないまでもその後のパワーバランスを大きく方向づけた一事件としてもっと注目、研究すべきだと日頃考えます。ついては今日はその意義と背景、さらに今後の展望についていろいろ書いてみようかと思います。

 既に書いてある通り、自民党は1999年の小渕政権時に公明党と連立を組むことで合意し、その後は一貫として協力政党同士として政策や選挙などで関係を保っております。文字にするとたった一言ではありますがこの協力関係が続いている期間は今年で実に13年にも達しており、さらにずっと与党であったのならともかく自民党は一度は野党にも転落しておりますが、この野党時代も両党は歩調を合わせた活動を取っております。このように政党同士の協力関係がこれほどまで長く続くというのは戦後の日本政治史にはなく、またはっきりとは言えませんが世界的にも非常に珍しいように思います。既に安倍総裁は自らが総理に就任する次期政権で公明党と連立を組むと発表しており、まだまだ協力関係は続きそうで下手したら20周年とかにも行くかもしれません。

 一体何故この両党はこれほどまでに長く協力関係を保てたのか。一言で言えば公明党の他の政党にない特殊性が最大の要因でしょう。公明党の特殊性とくれば言わずもがなでその支持母体が宗教法人の創価学会なのですが、先に断っておくとよく「公明党は支持母体が創価学会なので政教分離に反する」と言う人もいますが、あれこれ宗教政策に口出したり自分とこだけ優遇する政策を取るならともかく、投票行動だけでこういう風な批判をするのは問題外といわざるを得ません。宗教勢力が組織票となるのはどの国でも一緒ですし。
 話は戻りますが公明党は上記のように創価学会が支持母体であるゆえに、以下の点で自民党と相性がいいと私は見ます。

1、政党支持層が被っていない
2、外交方針を始め政策方針にとやかく口出ししない

 1番目の点については、公明党の支持層は比較的低所得層が多いのに対し、自民党は中間~高所得層を支持層に持っております。こうした支持層の違いから選挙では投票者が被らず、お互いに協力した選挙戦を展開しやすいという利点があります。ただ現在においても唯一公明党批判を続けている平沢勝栄議員はちょっと特別で、この人は「政界窓際族」といってもいい立場から好きなこと言えるというのもありますが、選挙区の関係から公明党などと支持層が重なるという事情があります。ま、それ以上に本人の性格によるところの方が大きいかもしれませんが。

 次に2番目の点ですが、連立相手として見るならば公明党は非常に聞き分けのいい政党であります。基本的に主張するというか自民党に飲ませる政策といったら社会保障政策、それも内容面で結構妥協してくれるのでパートナーにする政党としてはやりやすい相手です。
 個人的に私がよく公明党が飲んだなぁと思うのは小泉政権の頃の自衛隊イラク派遣です。これは小泉元首相が公明党はおろか自民党内、果てには国内世論を押し切って実行したというのが大きいですが、それ以前の公明党からしたら絶対に飲めない内容だったように思えます。それだけにこれすらも公明党は飲んだことによってハードルが下がったというか、外交面では自民党に大きく妥協するようになって協力関係が深まったといえるかもしれません。

 そんな公明党と対照的なのは、言っては悪いですが社民党と国民新党です。どちらも民主党政権発足時に連立を組みましたが、議席数で大した貢献もしなかったくせに随分態度がでかいというかむちゃくちゃな要求ばかりしてきて、はっきり言いますが分をわきまえない行動が目立ちました。民主党も、こんな連中と組むくらいならねじれ国会覚悟で単独で政権運営しておけばよかったものを。

 話は自公に戻りますが、公明党としても全国すべての選挙区に候補者を擁立するほど体力を持っていないこともあり、自民と選挙協力をすることで得られるメリットが高いと言えます。あまり言われてはいませんが個人的に今回の選挙で一番驚いたのは、公明党は小選挙区すべてで全勝していることです。議員数で言えば比例当選がメインではあるものの、妥協は迫られるものの一度も裏切らずに自民党と組み続けたことによって無傷勝利を実現するまでの実力までも身に着けたかと感心しました。更に言えば、自民党が野党に落ちても歩調を合わせ続けたことによって再び与党に返り咲けたとも言え、結果論ではありますがあんな頼りない谷垣自民党相手によく我慢したものだとも思えます。もっとも野田内閣不信任案に同調しなかった点を見るといろいろな考えるところはあったのでしょうが。

 こんな具合でさっきから相性がいいと言っている両党ですが、今のところ仲違いする火種もないことから今後もしばらくは連立を組み続けることになると私は予想します。ただ一点だけ指摘すると、公明党は先にも書いた通りに選挙では比例制度に大きく依存しているところがあるため、選挙制度改革では比例制度廃止を飲むことだけは絶対にないでしょうし、仮に自民党がそれを実行しようものなら決裂に至る可能性すらあります。
 しかしかねがね主張しているように今の日本の選挙制度における最大の癌はこの比例制度にほかならず、よく小選挙区制度が自民党を弱くしたから中選挙区制に戻すべきという意見がありますが、自民党が弱くなったのは比例制度によって老害となる議員が復活当選してくることが大きく、むしろ中選挙区制に戻せば自民党はさらに弱くなる可能性があると思えます。

 それだけに私としては比例制度は早く廃止してもらいたいものですが、自公連立が続く間はそれを望むべくもありません。そこで敢えて公明党にも飲める内容として提案するなら、要は小選挙区で有権者にNOを突きつけられた議員が復活当選することが最大の問題なのだから、小選挙区と比例の二重立候補を禁止すれば少しはよくなるかもしれません。説明するまでもありませんが小選挙区で立候補する議員は比例名簿に名前を載せられないようにするだけで復活当選ができなくなり、重鎮というだけで居残る議員は追放することが出来るようになります。先にも書いたとおりに公明党は今回、小選挙区で全勝したのだからこれくらいならまだ飲めるかもしれないので、もし誰か見ているのなら真剣に検討してもらいたい内容です。

2012年12月22日土曜日

クリスマス前の上海の風景


 先日に中国ではそれほどクリスマス文化が普及してないと言っておきながらなんですが、一応それらしい街中の写真を取ってきたのでアップします。上記写真は上海市で、主に外国人を相手する観光地の「新天地」の写真です。新天地ならまだクリスマス向け装飾と化するだろうと踏んでの撮影です。


 ハーゲンダッツもレンガ造りの外観だとなんか迫力ある。


 同様にOMEGAも。


 中国共産党第一回決起大会記念館の前で、やけに塗装とかこだわられているベンツのスポーツカーが駐禁取られてました。自分以外にも写真を撮る人が多かったです。


 場所は変わってこちらは「老外街」という、外国人向け飲食店街の入り口です。ここは店舗オーナーの八割が外国人で、なおかつ客の八割も外国人という場所で、夏場と比べて客は少ないものの夜とかに訪れると外人ばっかで真面目に中国にいる気がしなくなります。そういう自分も中国では外人の一人なのですが。


 同じく老外街の一角。クリスマス前ということでシャンパンなどを売るで店が出ていた。


 白い靴下履いた猫を発見。しつこく追いかけて撮影。


 入り口夜。一応ライトアップするようだ。


 同じく夜。特にそれほど芸のない写真だ。


 番外編。老外街にある店の前に置かれていたが、なかなかジョークが効いている。

2012年12月21日金曜日

平成史考察~小渕元首相の突然死(2000年)

 またびっくりするくらいのタイムラグが空いたこの連載ですが、今回は自分の専門領域というかこの前友人にも「君は経済記者じゃなく政治記者になるべきだった」と言われるくらいに大好きな政治史にまつわる話で、小渕敬三元首相の突然死とその前後、そして歴史的意義について書いていきます。書く前だけど腕が鳴るというか、手ごわい内容だな。

小渕敬三(Wikipedia)

 小渕元首相の細かい経歴については本題ではないので省略しますが、1998年の参院選で大敗した責任を取って辞任した橋本龍太郎元首相の後継選挙で勝利し、第84代総理大臣に就任します。ちなみにこの時の総裁選には梶山静六前官房長官と小泉純一郎元首相が立候補し、小渕元首相を含めて「軍人、変人、凡人」と実にうまく言い表したのはこの前の選挙で落選した田中真紀子氏でした。宮沢喜一元首相といい、評論の上手い政治家は決まって政策手腕は悪い。

 話は小渕元首相に戻りますが就任当初は不人気だった橋本元首相と同じ派閥出身で、また総裁選挙も派閥単位での投票で決まったもんだから支持率は非常に低い水準でした。今でもよく覚えているのは当時放映されていた「ニュースステーション」に薬害エイズ問題で名を上げていたまだ若い管直人元首相が出てきて、小渕元首相とどちらが総理としてふさわしいか電話投票を受け付けたらダブルスコア以上で管元首相が得票を得ていました。それにしてもみんなその語首相になってるから、「元首相」という肩書が多くて書き辛い。

 とまぁこんな具合で出だしこそ悪かったものの、元々「人柄の小渕」と形容されるほど穏やかな性格だっただけに支持率は徐々に上昇。また「ブッチホン」といい有名人やテレビ番組にノンアポでいきなり電話をかけてくるという庶民性が受けて、在職後半期は高い人気を獲得するに至りました。また本業の政治舞台でも自由党、公明党との連立を取りまとめ安定政権を確立し、あのまま何もなければ少なくとも4年の任期は全うできたと私は考えています。

 そんな順風満帆だった時期の2000年4月2日、小渕元首相は脳梗塞で突然倒れ執務不能へと陥りました。その後は昏睡状態が続き一か月半後の5月14日に死去しますが、実際は倒れた当初からほぼ脳死状態だったとされメディア業界でも当初から回復は絶望視されていたようです。ただ国民の側は、恐らく人気も高かったことからでしょうがもしかしたら回復するかもという期待がどことなく会ったような感じがして、当時私は中学生でしたが死去が報じられるやクラスの女子が「えー、助かると思ってたのに」と言っていたのをやけによく覚えてます。確か小講堂前の渡り廊下の上だったな。
 倒れた原因については元から心臓に持病を抱えていたこともありますが、あくまで推論としてよく語られるのは倒れた直前に小沢一郎率いる自由党が連立離脱を発表し、そのショックの影響が強かったのだと言われております。ただこの連立離脱自体は政治的な駆け引きの一つであって、これを以って小沢がどうのこうのというのはちょっと筋が違うと私は考えています。

 この小渕元首相の突然死について生前に取材したこともあった佐野眞一氏は以前、日本の総理の短命化を決定づけた事件だったと評してました。もっとも小渕元首相ともう一人、愛人スキャンダルでわずか69日で退陣した宇野宗佑元首相も総理の椅子を軽くした張本人だと言ってましたが。
 話は再び小渕元首相に戻しますが、この佐野氏の評論に対して私は基本的に同意です。小渕元首相の後は密室の談合によって森善朗氏が首相に立ちますが、えひめ丸事故の対応といい資質的にかなり問題のある人間だっただけに首相公選制の議論が大きく持ち上がるようになりました。その次の小泉元首相は非常に長い人気を全うしたものの、安倍晋三元首相(次首相になるのにこの肩書きもどうかと思うが)以降はほぼ1年ごとに首相が交替するのが恒例となり、きっと将来歴史を勉強する日本人は「なんでこの時期はこんなにコロコロ変わるんだよ、覚えてらんないって」と思うことでしょう。

 更に折悪くというか小渕元首相の死去後から金融などで日本の経済は大荒れすることになり、文字通り混乱と低迷の時代へと突入することになります。そういった点を考慮するにつけて小渕元首相の死去後から小泉元首相の就任までは日本の大きなターニングポイントだったとこのところよく思え、ちょっとこじつけなような気もしますが小泉政権下で大きな問題となった派遣労働の範囲を最初に拡大したのは実は小渕政権でした。その一方で景気対策として公共事業支出を大盤振る舞いした挙句に全く経済効果を生まなかった地域振興券を配るなど小渕政権は積極財政を続けましたが、小泉政権は真逆の縮小財政を取っております。両政権は一見すると真逆である一方、根底では確かな流れというか明確な接続があるようにも見え、平成政治史を見る上でこの期間は非常に重要な時期だと感じます。

 最後になりますが小渕政権の日本政治史に与えた最も大きな影響としてほかのなによりも、自民党と公明党の連立を取りまとめたことにあると思います。この点についてはまた別枠で記事を書く予定ですが、この時の連立成立があったからこそ小泉政権の長期安定化も実現したと断言でき、現代における影響力も半端ではなく大きなものがあります。
 ただこうした政界交渉という面ではその功績を認めるものの、以前から書いているように施政方面での業績に関してはただムダ金をばらまいて、見かけ上の景気をよくして借金を増やしただけだとあまり評価していません。内輪ネタになるけど、佐野眞一氏の講演終了後に一人だけという条件で質問に立った人が小渕元首相を持ち上げていた佐野氏に、いきなりこの点を追及してきたので結構笑えました。

  おまけ
 竹下登元首相の孫のDAIGO氏によると、彼が15歳だった頃に小渕元首相はお年玉に8万円も包んでくれたそうです。一方、祖父の竹下元首相のお年玉は最高額が3万円だったため、「小渕さん、リスペクトですよ」と語っているそうです。

2012年12月20日木曜日

中国のクリスマス事情

 いただいたコメントにも書かれてありましたが、日本では今頃クリスマスや年末ということで慌ただしい日々が続いているかと思います。一方、こちら中国ですが日本とは対照的に実に普段通りの日常続いており、むしろ気温が落ちて寒くなってきたから人通りが減るなど実に毎日が静かです。
 そんな静かな日々を過ごす中で先日にちょっと気が付いたのですが、日本とは違って中国ではいわゆる「クリスマス商戦」に関する話題がほとんど出てきません。一応毎日経済紙をチェックしておりますが、クリスマス前の消費需要とか子供向けプレゼントの話は全くなく、唯一出てきた話としては世界一の雑貨卸売市場といわれる浙江省義烏市で9月頃、欧州の債務危機はどこ吹く風でクリスマス関連の装飾、おもちゃの輸出が過去最高なくらいに好調だったくらいです。

 なもんだから同僚にクリスマス関連の消費ニュースとかないものかと話を振ってみたところ、そもそもクリスマスというイベントの習慣自体が中国には根づいていないと返されました。なんでもその同僚の家では以前、クリスマス前に子供に「悪い子にはサンタさん来ないよ」と言いつけたことがあったのですが、クリスマス後に幼稚園から帰ってくると子供は、「周りの友達は誰もプレゼントもらってなかったけど、悪い子なの?」と言ってきたそうです。それ以降はちょっと叱り方を変えたと同僚は言ってました。
 実際に周りを見ていても、クリスマスに子供にプレゼントをあげるという文化は中国にはほぼ全くない気がします。西洋文明が最も普及している上海ですらこんな感じなのですから、ほかの中国の都市に至っては恐らく皆無でしょう。一応、クリスマスの存在自体は認知はしており、この時期になると商店などではいかにもその場しのぎな感じのステッカーとかを店先に貼ったりしてますが、サンタさんのステッカーが2月ごろまで貼られ続けることなんてざらです。

 ただ個人的にちょっと気になる点として、クリスマスはこんな感じである一方で2月14日のバレンタインデーは比較的普及しているところがあります。普及していると言っても上海市など大都市限定ではありますが、今年なんかは地元の新聞とかでもチョコレートの価格帯とか、当日に予約されていたホテルのテーブル席の価格などが取り上げられており、西洋伝来のイベントでも普及にこうも差があるものかと感じます。
 もっともこれは日本もあまり人のこと言えないかもしれません。西洋ではクリスマスは家族のイベントであるのに対して日本では子持ち家族、または恋人とのイベントになっており、この辺で微妙なずれがある気がします。またハロウィンも最近は普及しておりますが、バレンタインとクリスマスと比べたら一足遅れが感があり、西洋人とかも日本でまだ普及してないとか思ってたのかもしれません。

  中国語豆知識
 中国語ではクリスマスのことを「聖誕節」と書きます。これはそのままだし実に的確な翻訳だと思うのですが、問題なのはサンタクロースでこちらは「聖誕老人」と訳されてます。昔のルームメイトのルーマニア人はこの語を見て、「キリストとサンタクロースは直積的な関係はないのになぁ」とか洩らしていました。

2012年12月19日水曜日

ステルスマーケティングについて

ステルスマーケティング(Wikipedia)

 総選挙で延び延びになっておりましたが、以前に書いたペニーオークション騒動に関する記事の続きとして、今日はステルスマーケティングに対する意見を書きます。

 まずステルスマーケティングの簡単な定義を私なりに説明するとしたら、「宣伝であることを隠した上で商品やサービスの購入意欲を煽る行為」といったところでしょうか。少し歴史を紐解くとこの言葉が日本で一般的となったのは昨年で、飲食店検索サイトの食べログで、口コミレビューに有利な情報を書く代わりに報酬を得ていた運営業者とは関係ない第三者の業者の存在が明らかになってからです。その後、フジテレビを筆頭に韓流ドラマを異常に流すほか、韓国関連の商品を異様に持ち上げる放送が目立ったこともあって同年のネット流行語にも数えられることとなったのですが、私個人の意見として宣伝の手法としてやはり如何なものかと思います。

 今回問題となったペニーオークションの問題も芸能人が報酬をもらっていたにもかかわらず第三者を装ってサービスの良さをアピールしていたことから、このステルスマーケティングに間違いなく分類できるのですが、果たしてどれほどの宣伝効果があったのかやや疑問です。というのも前の記事にも書きましたが芸能人らが一斉にブログで取り上げたことからネット上では当初から怪しいサービスだ、ステルスマーケティングなのではと疑う声が多かったです。基本的にステルスマーケティングはそれがステルスマーケティングだと疑われる、またはばれた場合に消費者から強い反感を受ける可能性が高く、それだったら堂々と金をもらった、だから宣伝すると言い切った方が長期的なマーケティング戦略では分があるように見えます。

 またステルスマーケティングを日本で実行している人間にすごく言いたいことですが、やり方が下手過ぎるにもほどがあります。ペニーオークションでもいかにもほいほい言うこと聞きそうなB級芸能人のブログばかりで取り上げてましたし、またこれはフジテレビの事例ですが、いいともの企画で「人気のピザランキング」でキムチピザをいきなり一位に据えるなんて、常識から考えればおかしいって誰でも気づくはずです。このほかにもこれはこの前報じられたアニメの例ですが、原作の小説で病人にお粥を出すところをアニメ版では何故かサムゲタンに変えられてたらしいですが、必然性が全くなく違和感だけが付きまといます。もっとも、ネガティブキャンペーンという意味ではいい味出してる気がしますけど。

 もっとも下手だと言っている傍で、実際にはもっと巧妙なステルスマーケティングが張られていて自分が気が付いてないだけなのかもしれません。それでも今の時代、ネットで過去の履歴から細かい情報まで簡単にばらされるという背景もあるのでかえって馬鹿正直に宣伝する方が着実で効果が高い気がします。これは宣伝ではありませんが、前に役者の阿部寛氏が十年以上前に買ったマツダ・ファミリアを未だに大事に乗り続けているという話を聞いて非常に好感を持ったのと同時に、マツダもこういう人をCMに起用しろよなと第三者ながら思いました。

 最後にペニーオークション騒動に関して辺見えみり氏が、こういう騒動が起きたことによってブログとかで自分が本当に好きで買った商品の紹介し辛くなると言ってましたが、地味にいいポイントついているなぁと感じます。自分もブログを運営しているからこそこういう風に感じるのかもしれませんが、日頃書いてて疑われたりしたら面白いはずもなく、逆に疑われないように当たり障りなく書くと文章のリズムも落ちる懸念があります。

 とはいえ、私がこのブログでこれまでに絶賛したり一押しだと主張してきたものは「ダイハツ・ストーリア」とかゲームの「影牢」など、薦められたところで買う人なんていないであろう商品が多いから気にする必要はないかも知れません。ストーリアに至っては新車販売すら終了してるし。
 むしろ逆にゲームの「コープスパーティ」のように、攻撃的な性格が災いしてか悪くこき下ろすことの方が多いです。評価をする上で過大にも過小にもなってはならないと強く意識してますが、どうも悪いところに目が行ってしまうことが多いのでもうちょっとこの辺は注意しようかなと思います。

  おまけ
 選挙で大勝した自民党の安倍総裁がフェイスブックでまた、例のカツカレーを紹介したようです。前回といい今回といいなんか見てるだけでカツカレーが食べたくなり(前回は本当に食べに行った)、これはもしかしてカツカレー業界によるステルスマーケティングなのではないかと、有り得ないと思いつつもちょっと疑ってしまいました。そもそもカツカレー業界なんて市場としてニッチ過ぎるが。

2012年12月18日火曜日

総選挙結果に対する中国の反応

 今日はまた頭痛気味だったので飲み会では一滴もアルコールを口にしなかったのですが、何故か今この段階で非常に眠いです。昨日はたくさん寝たのになぁ。
 そんな眠いのに今日ばっかは書かなきゃいけない話題はタイトルに掲げた総選挙に対する中国の反応です。眠いのでスパッと書きますが、ネットニュースで見る限りは韓国と同列で「日本の右傾化を警戒する声」、「タカ派の安倍総裁に懸念」、「日中関係はさらに悪化か」などという内容が中国で言われていると書かれてありますが、実態はちょっと違うんじゃないのかなぁというのが私の意見です。一番バランスが取れていたのは私の中ではNHKで、中国政府報道官の談話内容こと「次政権は大局的見地に立って日中関係を構築してもらいたい」というのが中国の総意なんじゃないかと私は見ています。

 本日出ている朝刊も仕事柄ざらっと読んでますが、一面はやっぱりほとんどが安倍総裁の写真で日本の選挙結果についても事細かに書かれていました。個人的にツボにはまったのは「石原親子三人当選」という文言でこの辺は日本人と見方が違うなぁとか思ったのですが、安倍総裁に関しては確かに保守派の重鎮として領土問題などでさらに強硬な態度に出るのではないかと懸念する声はあるものの、前回の第一次安倍内閣時には中国と比較的安定した関係を保ったことに触れ、腹芸が出来るというか外交と本音はまだ分けられる政治家でもあると指摘する新聞もあり、少なくとも今の冷え込んだ日中関係の回復を期待するかのような論調が多かったです。つまり何が言いたいかというと、中国側としても今回の政権交代を契機に日本との関係を前進させたいというのが、少なくともメディアやそれを運営する政府の本音なんじゃないかというわけです。

 ただ今の日中関係は政治家がどう考えようとも、お互いに譲ることのできない尖閣諸島をめぐる領土問題が表面化したというか避け辛くなってきていることから、関係構築ははっきり言って難しいです。また中国側も大分アレルギーが薄れてきたとはいえ靖国問題でも安倍総裁が参拝するかどうかがまた争点になってくる可能性もあり、私としてもどっちに転ぶか断言することはできません。とはいえ中国側も関係改善を期待している上、日本側も領土問題でぶつからない限りは仲良くするに越したことはないので、希望的観測ですが来年はまだ少しは改善が見込めるのではないかとみています。

 一方、韓国に関しては向こうの出方に依りますが今後の関係悪化は必定ではないかと密かにみています。というのも安倍総裁は経済政策に関しては明らかに弱く、どちらかと言えば外交に生きる政治家です。その安倍総裁が何に一番こだわっているかというと拉致問題、つまるところ北朝鮮問題で、変に北朝鮮を刺激させまいと韓国が動くようであればその存在を無視してより影響力の高い中国との連携を目指すのではないかと考えてます。恐らく私が中国に住んでてややシンパシーを感じる立場にあることも影響していますが、東アジア三国の日本、中国、韓国はみんながみんなで仲が悪いですが、それこそ日本と中国が一時的にせよタッグを組んで韓国へ圧迫をかけるというのも一つの外交的手段ではないかとみています。何故なら中国は韓国と漁業権で揉めてて、日本は韓国と竹島で揉めてて、尖閣諸島は一時休戦して竹島問題に注力することは日本にとっても悪くない選択のように見えます。またこの圧迫を通じて、北朝鮮との交渉も前に出ることもあり得ますし。

 また最初の話の論点からずれてきましたが、なんていうか案に中国側もそういう日本の選択を期待しているんじゃないかとよく思います。安倍総裁がどのように決断するかは未知数ではありますが、第一次安倍内閣を振り返るなら言われてるほど無茶な行動は取らないと思います。それにしても、安倍総裁は自らが再チャレンジを実現してのけたのは大したものだと、決して褒め殺しでもなく素直に感じます。

2012年12月16日日曜日

衆議院選総選挙の結果について

 昨日ステルスマーケティングについて書くとか抜かしましたが、選挙の方をやっぱり優先しないといけないのでこちらは延期です。そんなわけでみんな楽しみワクワク総選挙について思うことを片っ端から書いていきます。一応結果がきちんと判明する明日にでも書こうかなと思っていたのですが、もう大勢が決まったようなので待ち構える必要はなさそうです。
 既に報じられている通り、前回の総選挙で民主党が大勝したのと真逆に、今回は自民、公明が大勝することがほぼ確実なようです。自公で単独過半数を握ることはほぼ間違いなく、安倍総裁が戦後初めて一旦間隔を置いての二度目の総理大臣就任を果たすでしょう。でもって政権運営ですが、衆議院は自公で過半数を取るものの参議院は自公で102議席で、過半数を握るにはあと10議席足りません。この10議席を埋めるためにほかの小政党と連立を組むこともあり得ますが、なんかこの勢いだと民主党から造反組が出てきて10人増えちゃうんじゃないかと密かに見ています。個人的にはそうなった方が安定政権になるからいいんだけど、下手に連立を組まずに来年7月の参議院選挙まで我慢する方が確実ではあるでしょう。

 話は変わって各選挙区の話ですが、まずめでたいのは新潟県で田中真紀子氏の落選が確実となったことです。というかなんでこれほどまでに問題ある人物が今まで受かり続けたのかが不思議でしょうがないんですが、親の選挙関連の遺産を見事に食いつぶしてくれたもんだなと皮肉っぽく感じます。仮に三大学の認可取り消し問題がなければまだ違ったんじゃないかな。だとしたらほんと余計なことしかしないもんだ。
 あとほかに民主党では仙石副代表も落選した模様です。さすがにこれほどの重鎮も落ちるとは私も予想しておらず、今はまっている「アクシズの脅威V」風に言うなら、クワトロの乗った百式が落とされたような、自分で言っててわかりづらいですがそんな感じがします。あと管直人元首相も小選挙区で落ちたようですが、総理経験者であることを考えると年齢も年齢なのである意味ここが引き際なのかもしれません。私としては機会があれば東電事故にまつわる記事を連載したいと思っているので、なんかの機会にインタビューとかできればいいんだけど。

 逆に何故受かるんだと思いたいのが岩手選挙区、そう小沢一郎です。折角田中真紀子氏といい鳩山元首相がいなくなってくれたというのに、まだこいつが生き残るというのは色々腑に落ちません。彼の選挙区の人たちは岩手めんこいテレビで過去に裏切られているというのにどうしてまだ投票するのか、部外者ではあるものの複雑に感じます。

 このほか選挙前に乱立した小政党はやはりあまり議席が取れていないようです。仮に橋本府知事が率いる維新の会だけが経っていたらまだ違ったでしょうが、今回の選挙ではこのほかにもやたら小さい政党が突然出現してきたので、有権者も政策の違いが読めずに自公に投票が集まる結果になったのではないかと分析してます。あともう一つ付け加えると、2005年の郵政選挙以来、総選挙では一つの有力政党に票が集まる傾向が強くなってきております。この原因は至って簡単で依然と比べて固定的な組織票が減った一方で浮動票が多くなり、世論というか流れに乗った政党が大勝する傾向がはっきり出ており、何かしら強い独自色を出さない限りは第三極は生まれないでしょう。それだけに石原元都知事と組んで政策を虹色化させたのは橋本府知事の最大の失敗だったとみています。

 あとこれは蛇足になるかもしれませんが、今回の選挙では「期日前投票率が低い」、「投票率は減少か」という報道がやけに多かったにもかかわらず、ネットで見る限りでは普段は行列のできない投票所に行列が出来ていたという声が多いです。そもそも期日前投票率についてこれだけ報じられることは私が知るが切りこれまでになく、一体なんであんな報道が出たのか、でもってこれで仮に投票率が前回選挙を上回っていたらマスコミは何をやっているんだと言いたいです。はっきり言ってしまえば明確な意思があって「投票率は低い」という報道がしたかったのか怪しんでいます。なんでこんな報道をわざわざするのか、あるとしたら安倍政権が生まれてほしくないという意思が背景にあるのではないかと思いますが、カレーの件と言い朝日新聞さんにちょっと詳しく聞いてみたいものです。どうでもいいけど今日の晩御飯はココイチのカレーうどんでした。

 最後に民主党についてですが、恐らく2009年の選挙直後の自民党以上に議席を大きく減らすことになるでしょう。ただそれを以って与党を経験した野党となれれば、かえって資質に問題のある議員も放出できたこともあるのですし、存在価値が出てくるのではないかと思います。何度も繰り返しになりますが私としては児童手当以外の面で野田首相を評価しており、これにめげずに頑張ってもらいたいものです。

2012年12月15日土曜日

ペニーオークション騒動について

 何やら騒ぎとなっているので、前からステルスマーケティングの話も書きたかったので今日はペニーオークション詐欺について一言申します。

熊田曜子、永井大も…ペニオク紹介ブログ次々発覚「謝礼受け取っていない」(スポニチ)

 今回この問題が大きくなったきっかけは、そもそものペニーオークションを運営していた業者の人間が詐欺容疑で逮捕されたことに始まります。このペニーオークションについて先に簡単に説明すると、通常のオークションは既定時間内に最も高い購入代金を提示した人が落札して代金を支払いますが、ペニーオークションは開始値が極端に安い代わりに一回の入札ごとに代金が取られるシステムで、要するに落札者以外のオークション参加者もお金を取られるという仕組みになっております。
 のっけからなんですが、こんなの詐欺にしか使われないって決まってます。運営側は最後の最後で100万円とか極端に高い値で入札かければ一般消費者は商品を購入することが出来ず入札に使った代金をただ取りすることが出来るわけで、恐らくそうでしょうが競売に出された商品もそもそも運営側は写真だけ並べて用意すらしていなかったのでしょう。仕組みからして詐欺丸見えな商法で、特別な理由をもってやった人ならともかくこんなのにお金をつぎ込んだ人の気がしれません。

 そんなわけだから今回こうして運営業者が逮捕されたわけなのですが、逮捕と同時にこのペニーオークションをブログなどで宣伝していた芸能人に対して一斉に批判が巻き起こりました。少し偉そうな書き方になってしまいますが、何も今に始まるわけではなくこのペニーオークションに関する芸能人のブログは以前から疑惑視されていました。具体的にどの時期かはっきり覚えていませんが、ある時期に一斉に芸能人が「ペニーオークションで安く落札できた。そのサイトはこちら」ってな感じの書き込みが集中したため、きっとステルスマーケティングだろうとネット上で書かれておりました。上記のオークションシステムの怪しさから言って、何か問題になるんじゃないかなとか思ってたら見事に火を噴いたわけです。

 既にペニーオークションに誘導するかのようなブログ記事を書いた芸能人の一部は、実際には商品をペニーオークション購入しておらず宣伝費がもらえるということから軽い気持ちで書いてしまったと謝罪しております。謝罪するのは非常に結構なことですが、結果的に詐欺商法に荷担したわけですから知らなかったで済まされるわけなく批判されるのも仕方ないでしょう。

 ただ今回ちょっと気になったというか少し思うところがあったのは、実際にはペニーオークションをやったことがないにも関わらず宣伝していたという点です。システムも知らなかったというのは言語道断ですが、触ったこともない物、実際には使ったことがない物を宣伝するというのは果たして道義的にどんなものかという点で、なんか古い映画の1シーンを思い出しました。その映画というのも手早く挙げると「フォレスト・ガンプ/一期一会」です。
 この映画で主人公のフォレストは卓球代表として世界大会に出ますが、出場後に卓球のラケットメーカーから世界大会で使ったラケットはそこのメーカー製と言ってテレビCMに出てくれないかと依頼されます、もちろん出演料付きで。その際にフォレストは実際に使っていないから嘘をつくことになるのではと考えますが、フォレストの母親は「その嘘をついたところで誰も困らない」と言って、承諾するという話があります。

 結局のところ、宣伝というのはここが肝心なのだと思います。芸能人を使ったマーケティングは多かれ少なかれ多少の嘘というか誇張が入りますが、その嘘によって誰かが大損をしたりしないのであれば多少は許容するべきかなと思います。翻って今回の騒動では落札できるはずもないオークションに誘導してたわけなのですから、ブログ記事は削除してるそうですがこの際だからブログ自体もうやめたらって言いたいです。どうせまともな情報を配信できないのであれば。
 さらに結果論から言えば今回のペニーオークションはやはりステルスマーケティングが行われてたということになるのですが、このところのステルスマーケティングに対してちょっと感じるところがあるので、続きはまた次回にでも書きます。一点だけここで書いておくと、なんていうか仕切る人が下手過ぎるなぁってい感じてます。

2012年12月12日水曜日

御殿場事件について

 「陽月秘話」をスタートさせたのは2007年の12月ですので、今月を以ってちょうど丸五周年となります。よく五年もほぼ毎日こんな記事書いてるなと我ながらいろいろと呆れてくるのですが、陽月秘話を始めた際によく取り上げていた問題として司法関連の話があります。
 当時は「国家の罠」でおなじみの佐藤優氏の著作から司法に疑問を持った頃で経済対策や憲法改正以前に司法改革こそが日本に必要なのではないかとよく書いてましたが、それからわずか五年しか経っていませんが随分と日本の司法環境も変わった気がします。最大の変化はやはり裁判員裁判が始まって、当初は私もあまり効果が上がる政策だとは思わなかったものの意見陳述などでなるほどと思える話や、それまで司法の専門家につかわからないほど難解だった裁判の運びなどがわかりやすくなり、導入して正解だったと考え直すに至ってます。また裁判員裁判が始まったことが影響していると思いますが、警察や検察の強引な捜査や冤罪に対する社会的な目も随分と変わってきています。

逆転無罪判決の中被告、釈放 女子高生殺害(NNN)

 ちょうど今日も2008年に起きた舞鶴の女子高生殺人事件で、一審で無期懲役だったのが二審で逆転無罪と、かつてであれば考えられない判決がおりました。というのもあくまで私の印象ですが二審を担当する高等裁判所はしばしばトンデモ判決を出すことが多く、一審無罪を有罪にし直すならともかく逆転無罪を出すなんて隔世の感があります。事件の真相は裁判経過を見ていないので何とも言えませんが、この事件は逮捕当初から状況証拠だけでどんなものかなという印象は持っておりました。
 今回の逆転無罪といい、足利事件や東電OL殺人事件で再審が開始されるなんてかつては考えもしませんでした。更に言えば障害者郵便制度悪用事件に至っては検事の不正操作まで明るみになって、こういってはなんですが司法が開かれてきていい感じだと思っています。
 なもんだから、前置きが長くなりましたがそろそろタイトルに掲げた御殿場事件も再審の門が開かないのかなと考えてるわけです。

御殿場事件(Wikipedia)

 四大公害病に数えられる水俣病の事件を誰かが、「これが犯罪でなければ一体何が犯罪となるのかわからない」という言葉を残しておりますが、この御殿場事件に関して私が言うなら「これが有罪となるなら無罪となる刑事事件はないだろう」とまとめます。
 テレビニュースでもよく取り上げられているので知っている人も多いかもしれませんが、簡単に事件の概要を説明します。この事件は2001年9月16日に静岡県御殿場市で発生した強姦事件なのですが、事の起こりは被害者(自称)の女子高生が当日遅くに帰宅したところ、母親に「強姦されたため帰宅が遅れた」といったことから起こりました。この女子高生の被害訴えから中学校時代の同級生だった少年を含む複数の少年計十人が逮捕され、警察の捜査に対して全員が自白を行いました。ただこのうち4人は裁判で自白は警察に強要されたものだとひるがえしたため刑事裁判に起訴され、ほかの6人は素直に警察に従ったので少年院送致、または保護観察などの処分で済まされております。

 これだけ見るなら冤罪なのかどうなのか判断できず被告となる少年らが否認しているだけにも見えますが、その後の裁判の経過というのは凄まじいものがあり、一体どこから突っ込んだらいいのか本気でわからないくらいひどい有様でした。
 ウィキペディアの記述に沿って説明すると、まず4人全員かどうかはわかりませんが被告らには事件当時にアルバイトをしてタイムカードを押してたり、飲食店にいて伝票が残ってたりとアリバイが存在します。この時点で誤認逮捕だったと素直に静岡県警も認めればよかったのですが、その後にはさらに驚愕の事実というか、被害者とされる女子高生のアリバイが崩れることとなりました。というのも女子高生が事件発生時刻とした16日8時、携帯電話の通信記録からその女子高生は富士駅で出会い系サイトで知り合った別の男とデートしていたというのが判明しました。しかもそのデートをしていた男までも裁判に出廷し、「(女子高生は)親には遅れた理由を誰かのせいにすると言っていた」という証言まで残しております。

 もう本当にこの時点でどうしようもないのですがここにきて静岡県警は女子高生がデートをしていたことを認めた上で、「犯行日は9月16日ではなく、本当は9日だった」と、前代未聞といっていいですが裁判中に突然犯行日を変更してきました。犯行日を変更したにもかかわらず警察が少年らに無理やり書かせた自白調書は16日に犯行があったこと前提で出来ているので、もう裁判なんて成立しないと言っていいと思うのですが、高橋祥子裁判長はある意味で期待を裏切らずに被告の少年らに懲役2年の判決を下しております。
 二審ではさらに女子高生の証言で矛盾が出てきています。犯行当時について女子高生は、「雨など降ってなかった、着衣も濡れなかった」と証言していますが、当時は台風15号が接近中で激しい雨が降っており気象台はおろか、犯行現場とされる公園周辺の商店も日誌などに雨と書いております。にもかかわらず警察は「当時は雨など降ってなかった」と、客観的事実を無視した驚異的な主張をかましてきました。そしてそれを裁判所も通し、最高裁も同じ感じで少年ら、といっても三審判決時には成人していましたが、刑務所に入所することとなりました。

 あくまで二次ソースだけの情報ですが、少なくともこれを見る限りだと理性的な判断が全くない裁判としか言いようがありません。星室庁裁判ですらこれよりひどくはなかったんじゃないのかとも思います。最近ネット上では映画、アベンジャーズのキャッチコピー、「日本よ、これが映画だ」というフレーズの改編が流行っていますが、「市民よ、これが日本の司法だ」と声を大にして言いたいです。

  おまけ
 なにかのフレーズを改変するというネットスラングは中国もあるようで、今日読んだこの人民日報日本語版の記事では最近、中国では「○○はとても感動した。そして断った」というフレーズが流行っているそうです。このフレーズが何で流行りだしたのかというと、こっちである男子大学生が女子学生にラブレターを送ったところ、なんとそのラブレターの文字数は16万字という超長文で、「感動した。だけどムリ(>_<)」と言われちゃったことからだそうです。日本だったら「キモい(;´Д`)」の一言で終わっちゃうだろうな。

2012年12月11日火曜日

デフレ経済を読み解く~インフレターゲットの実効性

 この連載もこれが最終回になりますが、今回は自民党の安倍総裁がデフレ脱却策として公約に掲げたことによって注目を集めている、インフレターゲットについて思うことを一気にまとめます。それにしても、選挙前に執筆が間に合ってよかった。

インフレターゲット(Wikipedia)

 最初にインフレターゲットの説明をしますがこれは読んで字の如く、というか日本語だとインフレ目標といって一定期間の間のインフレ率に何%にするかという数値目標を政府、または中央銀行が掲げて目標達成に向けた政策を実行するという行為を指します。このインフレターゲットについて岩田規久男氏はその著書の「デフレと超円高」(講談社現代新書)で、デフレに対する唯一かつ最も効果的な政策だとして、政府や中央銀行が具体的な数値目標を掲げることによって投資家の心理に影響を与え、円安にも誘導することが出来ると主張しております。
 岩田氏によると、投資家というのは現時点の資金の動きや金利だけではなく数年先のインフレ、デフレ率を考慮した上で長期国債を買うのであって、それこそ数年後にインフレとなるかデフレとなるかは非常に重要なファクターになるそうです。そのファクターを推量する上で何よりも材料となるのは貨幣供給を決める中央銀行、日本で言えば日銀がどのような政策方針を持っているかであって、そうした姿勢を見せる上でインフレターゲットを定めることは価値があると説明しています。

 こっからが私の意見となりますが、まずインフレターゲットがデフレ対策として実効性を持つかどうかに関しては運用に仕方によると考えています。仮に設けたとしても政府だけが掲げて日銀が掲げなければ効果はなく、やはり日銀が掲げてこそ意味がある政策です。そしてその目標達成に対する制約もどの程度かも重要で、これは岩田氏が言っているだけで私は確認していないのですが、インフレターゲットを導入している国では仮に目標値から±1%離れた場合、政策担当者こと中央銀行の総裁を力不足として遠慮なく追放するそうです。これくらいやってのけるほどの気概がなければやはり効果は望めず、目標が全然達成できなくても政策担当者が全く処罰されないようであれば画餅に化すでしょう。

 これらを踏まえた上で言うと、日本でインフレターゲットを導入することはやはり難しいと言わざるを得ません。というのも日本では政府が政策の実行をお願いするほどやけに日銀の権力が強い上に、当の日銀がインフレを誘導することに対して拒否といってもいいくらいに嫌っているからです。岩田氏はこれだけ中央銀行がえらそうにしてるのは日本くらいだとまで言っていますが、中国と米国しか私も見ていませんが私もどうもそんな気がします。

 一体何故日銀がこんなに偉そうなのかというと、複数の理由がありますが日銀法がかなり日銀に対して有利に作られているのが一番大きいです。そして第二に、「中央銀行は政府から独立している」という主張が日本で誤って伝えられているということもあります。この日銀の独立性ですが日本では貨幣供給政策の方針から手段はまでべて日銀が決めて、政府は一切介入すべきではないと信じられていますが、仮にこれが通るのであれば日銀は政府以上に権力を持つということになりかねません。岩田氏の解釈では日銀が持つ独立性というのはあくまで日本の国益に沿った政策を実行することが前提で、現在の日銀のように円高を容認してむしろ不利益を誘導している状態ではその限りではないそうです。また私の意見だと、中央銀行の独立性は手段においてのみ認めるべきで、方針に関してはきちんと選挙の洗礼を受ける政府に従うべきであると考えます。
 更に日銀を助長させているものとして、マスコミの誘導など世論もあります。わかる人ならわかるでしょうが安倍総裁がインフレターゲットを口にするや一部メディアでは早速批判を初め、殴られたダルマみたいな顔した経団連の米倉会長なんかもかなり口汚く批判してました。ちょっと偉そうですが強気に出て言わせてもらうと、意外と日本の政治部記者って馬鹿ばかりなんじゃないかとこのところ思います。バブル崩壊から20年間何も成果を上げていない日銀をかばう神経がわからないですし、安倍総裁の主張に対する批判も感情論ばかりで理論的な隙を突いた批判は見受けない、というかインフレターゲットを理解しているのすら疑わしい批判をしている記事も見受けます。

 まぁこんな感じで小泉元首相の言葉を借りるなら「抵抗勢力」がやけに多いので、恐らく導入は難しいというのが私の意見です。また仮に徹底した導入が実現したとしても、果たして本当にインフレに誘導できるのかという懸念も持っています。冷戦期とは違い今の経済は社会保障不安が高いことから貨幣供給量が増えてもみんな貯金や預金に回る事が多く、もう一つ二つスパイス的な政策が加えられなければ効果ないように思え、そして政策担当者もこの方面の実行策に手馴れているかといったらそうでもないでしょうし。
 ただこのままデフレ、ひいては円高を座視してみているというのも癪な話ですし、やるんだったら私も賛成です。やるならやるで徹底するべきで、中途半端に実行するくらいならやらない方がいいという立場を取ります。

 最後に日銀の政策方針について述べると、ここにも書いている通り私はかねがねなんで連中は働いてもいない癖に給料もらってるんだと疑問に感じています。日銀の白川総裁も安倍総裁を批判するなどインフレターゲット導入に反対していますが、彼に至ってはそもそもインフレなんてとんでもなく、安定しているならデフレでもいいじゃないかと本気で信じている節があるように見えます。
 何故日銀がデフレ、円高を容認しているのかというと、一説には90年代に急な引き締め策を取ったことでバブル崩壊を招いたトラウマがあり、多少の損失があってもリスクは避けるべきだという思想が日銀内に蔓延していると聞きます。こういってはなんですが非常に官僚的な思想で多分間違いないと私も思うのですが、恐らくデフレ率を毎年2~3%程度にコントロールできるのであれば、このままを維持した方が日本のためだ、下手に手を付けて急激なインフレを招いてはいけないという風な方針を持っているように見えます。だからこそ金融政策の方針は政府が持つべきで、日銀はそれに従うべきだと私は主張するわけです。


2012年12月10日月曜日

「アクシズの脅威V」プレイ日記

 間隔が開きましたが、また友人とやっている「中国景気観測局」というサイトで経済コラムを書きました。

中国進出地における業種別集中都市

 仕事といいブログといいこのコラムといい、一体自分はどれだけ文字書いてるんだとちょっと詳しく問い詰めたいです。

 話は本題、といってもまたゲームの話ですが、前にもちょこっと書いてこの前コメントももらった「機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V」というPSPのゲームに非常にはまってます。このゲームは序盤があまりにも難しいのですが、苦労を乗り越えてコツをつかみ、ようやく楽しさを覚えてきました。

 このゲームでは限られた予算で新兵器を常に開発し、量産化しながら戦うというのが醍醐味なのですが、一部の開発機体はイベントを通してでしか作れないことがあります。なもんだから今日ちょっと遊んでて変な風になったのか、あるイベントで「ティターンズが新しいガンダムを作っているそうです。強奪しましょう!」とクワトロさんが申すので強奪に行かせたところ、「ガンダムMkⅡ」という機体を見事に奪ってきました。けどこの時点で既に自軍では「ガンダムMkⅤ」という機体を既に開発しており、しかも総大将であるレビル将軍が自ら搭乗して最前線でインコム使って無双していた状態だったので、なんでそんな旧式の機体を今さら強奪してきたのか、そもそも「MkⅡ」がないのになんで「MkⅤ」がもうできているんだとちょっと考えさせられることとなりました。

 こんな感じで一部イベントの順番が崩れるといろいろとややこしいことになりますが、そのカオスぶりがかえって面白いです。やりすぎないように気を付けないと。


2012年12月8日土曜日

アベンジャーズの吹き替え問題について

【大炎上】『アベンジャーズ』ブルーレイ吹替版にファン激怒「購買者をバカにしてる」「予約キャンセルした」「消費者をなめるなよ」(ロケットニュース)

 自分のブログにしては珍しい話題を取り上げますが、上記リンク先のニュースで報じられている通りに今年大ヒットしたハリウッド映画「アベンジャーズ」の日本語吹き替え版が騒動になっているようです。具体的に何が問題なのかというとこの日本語吹き替えには竹中直人氏や米倉涼子氏など声優が本業でない有名芸能人が使われていて、しかもその演技ぶりもあまり評価されていないことから一部ファンが起こっているそうです。ただ同じ有名芸能人でも、ある意味で今一番ホットな宮迫博之氏に関しては肯定的な評価が出ています。

 一体なんでこんな話題を取り上げようかと思ったのかというと、実は自分も以前、飛行機でこの日本語吹き替え版を見ていたからです。でもってこのニュースで書かれているように竹中氏と米倉氏の演技は聞いてて「(;゚Д゚)……」となりました、マジで。特に竹中氏については元々キャラが濃い俳優なだけに映像に移る映画俳優となんかギャップがあるというかイメージが一致せず、正直に言って強い違和感を覚えました。
 念のため書いておきますが私は竹中氏は嫌いではなく俳優としても高く評価しておりますが、上にも書いてある通りキャラが濃いだけに、よっぽどイメージに近いキャラクターをやるのであればともかく声優をやるのはちょっと向いてない気がします。

 さらに同じ系列で話を進めると、ドリームワークスの「長ぐつをはいたネコ」の日本語吹き替え版でも竹中氏は主役である猫のプス役をやっていますが、アベンジャーズほど違和感プンプンではなかったもののちょっと違うような気はなんとなくしました。ただ同じ映画でハンプティダンプティ役を勝俣州和氏が演じているのですが、こっちは物凄いイメージ通りというか、いい演技をしているなぁと心底思いました。勝俣氏も割と特徴のある声してますがそれがこのキャラとマッチしていて、勝俣氏の演技っぷりを聞くだけでもこの映画は見る価値あると太鼓判まで押します。やっぱりキャラに合ったキャスティングが大事ってことなのかな。


中国在住日本人の買春事情

 かなりきわどいネタですが、だからこそ自分が書くべきだと思うし昨日に友人からも是非書くべきだと背中押されたので思い切って書くことにします。そんな今日のネタはタイトルにもある通り、中国に在住する日本人の買収事情についてです。結論から述べると、倫理的にも対外的にもあまりいいものだと私は感じていません。

 まずどっから説明すればいいかちょっと悩みますが、中国で現地女性を買春する日本人は割と多くおり、日本人同士だとどこでどういう人を買ったかという話をかなりあけっぴろげに言い合っています。相手の現地女性はマッサージ店、カラオケスナックに当たるKTBに勤務する女性などが中心ですが、私の印象ですが妻子持ちでも割と頻繁に買春しているという日本人男性も少なくない気がします。
 ここでくれぐれも言いますが、日本人海外駐在員が現地で買春するというのはそれほど珍しくない話です。タイでもカンボジアでも韓国でも話に聞く限りだとどこの駐在員も風俗店を利用していると聞きますし、程度も大きな違いは感じられません。にもかかわらず何故こうして中国を今回やり玉に挙げようとしたのは、あくまで伝聞ですがマナーの悪さが際立っているという印象を覚えるからです。

 これは複数の国で駐在経験がある人からの話ですが、ほかの国では買春をする際に少しは忍ぶというか、人目を気にするように買春を行うのに対し、上海ではむしろあけっぴろげに現地女性を連れだったり人前で平気で値段交渉を始めるなどという行動が目立つそうです。私自身もそういう現場を見ておりますし、中国語の使える日本人の友人に至っては日本からやってきた社長にスナックへ付き合わされた挙句、一晩いくらかという交渉の通訳までやらされたというバカみたいな話すらあります。そういうことばっかだからその友人も会社辞めましたが。
 また先程の駐在経験が多数ある人の話に戻りますが、その人によると今私がいる上海が最も買春をする際のマナーが悪いそうです。それこそ中国人から見たらきっと嫌悪感を持つだろうというほどの態度で、人数が多いというのもありますが日本人海外駐在員のレベルで言えば上海が最も低いと言い切っていました。私もこの意見には同感です。

 ではそういう買春を行う日本人に対して中国人はどう思っているのか。サンプルが少ないですが私の友人の中国人は「デマンド&サプライ」と言い、需要に対して供給があるのだから別にいいんじゃないのと言ってました。こういう風に考える中国人が大半だったらまぁありがたいとは思うものの、仮に日本国内、それも東京とか大阪等の大都市で中国人が日本人女性の買春を派手にやっていたら果たして日本人は何も思わないのかといったら私はそうは思いません。
 仮定に仮定を重ねますがそのような中国人の行為に何も言わないのであれば私は何も言いません。だが私は中国人に限らず外国人が日本であけっぴろげに買春行為を行ったら、きっと日本人は口汚く罵って、咎めて、日本からその外国人を追い出せと主張すると確信します。何が気に入らないかといったら、自分達にばかり都合のいいダブルスタンダードを日本人が取りかねないというところが気に入らないのです。

 友人の言う通り、買春を行う日本人もいれば売春する中国人女性もいるわけですから、その行為自体をいちいち非難する気まではありません。それに仮に買春を完全に禁じたら、あまり言いたくないことですが性犯罪を引き起こす可能性は確実に高まるので、沖縄の米兵じゃないですけど買春行為が認められているからこそ最悪のケースは少なくとも避けられるとは思います。
 それでも敢えて言うなら、買春するならするでもう少し現地中国人の目や感情を考えて控えめな態度を取った方がいいのではないかというのがこの件に関する私の意見です。お金を払っているから何してもいいと言い切るのであれば、外国人がお金を払ったらなにされても我慢するべきです。それが出来ないのであれば初めからそんなこと言うなといいたいです。

 なおこんなテーマでブログ書いておきながらですが、私自身は日本国内はもとより中国でも買春したことは一切ありません。理由は単純に金がないということに尽きますが、だからこそこういう記事も書けるんだという気がします。

2012年12月6日木曜日

一つの政策しか主張しない候補について

 今日は久々、というか今週始まって以来初めて9時前に家に帰ってこれました。体力的にはそんなにきつくはないけど、仕事でずっと画面見てるので目が痛いのと、集中力がさすがに落ちているのがきついです。今日なんか早く帰れたこともあって余力ありますが。

 なわけでぱぱっとまた書いてきますが、16日の選挙が公示され選挙戦も本格化してきました。中国も今度の日本の選挙への関心は高くよく特集記事が組まれているだけでなく、写真入り一面で報じている新聞も珍しくありません。全体的な反応としては次の選挙で勝って首相になる可能性が高い自民党の安倍総裁が右翼だとして日中関係を悪化させるのではないかと、警戒する向きが強いです。その一方で野田首相は既に尖閣問題で関係をこじらせているので、民主党が勝ってもまた面倒。映画の「エイリアンVSプレデター」のキャッチコピーは「どっちが勝っても、人理に未来はない」でしたが、敢えてもじるなら「どっちが勝っても、日中関係に未来はない」的な報道が多いように思えます。

 まぁこの辺はまた今度詳しく解説するとして、今回の選挙では小政党が乱立してて第三極とはもはや言えない、有象無象の様な選挙戦となっております。これら小政党についてはっきり言えば物足りなさというか、真面目に資質を疑う候補者が少なくありません。一体どのような候補が私にとって不満なのかというと、タイトルにも掲げている通り一つの政策しか掲げていない候補です。
 主だったもの、というか代表格を上げると滋賀県の嘉田知事が作った未来の党で、ここの人たちは原発廃止しか主張していません。かと思えばかつての民主党よろしく子ども手当も主張してきましたが、ではほかの政策、社会保障から外交、景気対策、国債問題はどういう見識でいるのかが全く見えてきません。またここ以外にもTPPに反対とか、消費税増税反対とか、なにかこう目立つ政策一つ反対するということをオウムのように繰り返し、じゃあほかの分野に関してどういう考えを持っているのか詳しく問い詰めたくなる政党、候補が今回の選挙では特に多いです。

 もっとも連中もまかり間違って政権与党になるわけないとわかっているから何も考えないのでしょうが、私個人としてはそういう、何か一つの政策に反対するから立候補するという人には国会議員になってもらいたくありません。何故なら当選してしまえばその人は国会審議で一票を持つことになります。原発反対しか主張がない人が予算案の承認から刑法、民法の改正等に対してほかの国会議員と同じ一票を持つことになります。何か一つの政策を重要視して優先的に主張するというのは全く問題ありませんが、国会議員となるからにはその他の分野、財政から外交、民政に関してもやはり一定度理解してその一票を投じてもらいたいと強く感じます。
 もうこの際だから実名を挙げてしまうと、タレントの山本太郎氏の出馬は如何なものかと思っております。国会議員となれば時間に制約もつく上、資金管理などに膨大な労力が食うことを考えると、何か一つの政策を主張するなら市民運動をしっかり続ける事の方が価値があるでしょう。本人も当選する気はさらさらなさそうですが、今回は政治を少し茶化した行動ではないのかとここで強く主張しておきます。

 ただ候補者、というより政治家の資質を言ったらこれまでの与党も同じようなものだったのかもしれません。タレント候補に○○チルドレン、杉村太臓氏のような明らかに資質に問題のある人もこれまでにいましたし、民主党に至っては前の前の党首が人間としても明らかに問題だったわけだし。
 そういえば陰に隠れてですけど、先々月あたりに野田首相は鳩山元首相が国際会議でいきなりぶち上げた、2020年までにCO2排出量を25%削減するという目標を、達成は難しいとして引き下げてました。ネットでも、「鳩のフンの処理は大変だ」と書かれていましたが、全く以ってその通りでした。

2012年12月1日土曜日

デフレ経済を読み解く~デフレと円高の関係

 この連載も今回で三回目ですが、久々に骨のあるテーマに向かったという気がします。それもこれもこのところは余裕のある日が続いているというか、先月にたまってた仕事がまとめて片付いたというのが大きいです。それで三回目の今回ですが、デフレが円高を誘導しているという説について解説します。
 今回も引用元は岩田規久男氏の「デフレと超円高」(講談社現代新書)という本です。何度も引用しているんだし、もし会う機会があったらサイン位書いてもらおうと思うほど大活躍中ですが岩田氏はこの本で、このところはやや持ち直しておりますが日本が過去かつてないほど長期的な円高となっているそもそもの原因はデフレにあると指摘しております。その主張について私が理解した範囲で今日は書こうと思いますが、やや複雑な話なのでかなり噛み砕いて書くことにします。

 まず何故日本が円高となっているのかというと、単純に国際市場で円が買われまくっているからです。何故円が人気なのか、一つの理由はリーマンショック後に世界経済が不安定となってほかの基軸通貨であるドルやユーロ、ポンドの信用ががたついているということがありますが、それにしたってここまで日本円が買われるというのは奇妙な話です。というのも日本は現在ゼロ金利政策を敷いており、その政策金利はわずか0.3%しかありません。これは仮に1000万円を預けたとしても定期後にもらえる利息は3万円しかなく、仮に政策金利が1%ある国の銀行に預ければ利息は10万円になるだけに、日本円を買うメリットはなくむしろ資金運用で言えばデメリットの方が大きいように一見見えます。

 しかし岩田氏によると、海外の投資家からすると米ドルを日本円に変えて日本で定期預金をする方が実入りが大きくなると考えられているそうです。何故そうなるのかというと、単純に金額が大きくなるのではなく、デフレによってそのお金で交換できる価値が大きくなるというからです。

 ここで簡単にデフレの解説をしますが、デフレというのは通貨の価値が上がる現象、つまり単一の通貨量に対して交換価値が時間と共に高まることを指します。簡単に例を挙げると、たとえば現時点で大根一本の値段が100円だとします。この一年後、デフレが進んだことによって大根一本の価格が10円安くなって90円に下がれば、(100-90)÷100=0.1という計算によってはじき出されるように10%のデフレとなるわけです。この意味は1円の交換価値が10%上がったと言えます。

 話は戻りますが日本は現在デフレの真っただ中で、年率にして大体1%前後のデフレが続いております。これはつまり大根(それ以外の商品も含む)の価格が毎年1円ずつ下がっていくような状態であるのですが、これは外国の通貨と比べた場合、毎年1%の金利が付くのと同じことになるそうです。なんか大根と浅からぬ因縁があるのかもという気がしてきましたがまた例を作ると、以下のような感じです。

<デフレ率が0%の場合、基準年の価格が1本100円の大根を1万円で購入できる量>
基準年→次年:10000÷100=100本→10000÷100=100本(変化なし)

<デフレ率が10%の場合、基準年の価格が1本100円の大根を1万円で購入できる量>
基準年→次年:10000÷100=100本→10000÷90=111本(11本増える)

 非常に大雑把な表で申し訳ないですが、大根を基準とした交換価値で言えばデフレが進むことによって11本ほど購入量が増えるように、その価値が上がります。この交換価値で言えば購入できる量が11本増えるということはデフレ率が0%と比べた場合、金利が11%つくのと同意義となります。
 こんな具合で、金融の世界で言えばデフレが付くということは金利が付くのと同じ扱いだそうです。公民やったことのある人ならわかるかと思いますが金利が5%に対してインフレ率が3%だとすると名目金利は5%で実質金利は5-3=2%で、実質的に価値が高まる量は2%という計算になります。これがデフレ率が3%の場合、インフレとは逆に5+3=8%ということになり、まぁ預金をしていたらウハウハなこととなるわけです。

 わかりにくい話を続けておりますが今の日本で何が起きているのかというと、政策金利こそ低いもののデフレであることから貨幣の実質金利は世界的にも高く、米ドルを円に換えてでも定期預金する価値が高いとみられていることが円が買われる理由になっていると、ややこしいこと全部投げている気がしますが岩田氏は言っているのです。
 ある仮定条件を書くと、日本が政策金利が0.3%を維持するものの来年度も2%のデフレと予想される場合、米国は政策金利を2%にするものの1%のインフレが予想される場合、両国の実質金利は下記の通りとなります。

日本:0.3+2.0=2.3%
米国:2.0-1.0=1.0%

 この場合、同じ金額を預けても日本円であればその交換価値が2.3%高まるのに対し、米国は1%しか高まりません。こうした予想の上で世界のトレーダーは日本円を買い漁り、ひいては円高を誘導しているというのが岩田氏の考えです。
 そこで仮に日本が米国同様に1%のインフレとなった場合はどうなるかですが、下記の計算式になります。

日本:0.3-1.0=-0.7%

 この場合、交換価値で言えば0.7%減少する。つまり大根を買える本数が減るということになり、こんな条件では日本円なんか持たずに米ドルに変えた方が得です。つまりは政策金利はこれ以上下げようがないのだから、トレーダーに対してデフレ予想ではなくインフレ予想を持たせることこそが円高を脱出させる方法ということになります。
 そんなわけで、次回はちょうど今議論が旬なインフレ目標の必要性とかについて書いてきます。我ながら今回は不完全燃焼な記事となりました。


2012年11月29日木曜日

男女の嫉妬の違い

 このところ同僚と顔を合わす度に、「漢字は一緒でも、男と女で嫉妬という感情の意味は変わるよね」というわけのわからない会話を繰り返しているので今日はこの辺について書きます。我ながら素晴らしく意味の分からない出だしです。

 私が男女の嫉妬の違いに着目したきっかけは大きく二つあり、一つは佐藤優氏がその著作の中で「男の嫉妬ほど醜いものはない」と、本人が外務省内にいた時に目撃した外務官僚同士の嫉妬劇に対する言及と、あまり知られていませんが密かに高く評価している楠桂氏の漫画作品の「鬼切丸」からです。前者はともかく後者についてもう少し説明しておくと、この鬼切丸という漫画は「激しい憎悪や嫉妬にかられると鬼に取りつかれる」というお話で作中では男女関係なく鬼となって虐殺を繰り返すという、こう書くと身も蓋もない話なのですが、鬼になる人間、それもとりわけ女性がなる回というのが非常にえげつないというか、よくもこんな話をこの作者は書けるもんだと思うものばかりなのです。
 一例をあげると、女子高生が数人の男に誘拐されて父親が身代金を要求されます。男たちのうちの一人は誘拐された女子高生に同情して身代金を得たら必ず開放するからと声をかけるのですが、父親は身代金を運んでいる最中に事故死してしまいます。もうこうなったらお金も取れないしその女子高生を殺すしかないと別の男が言うのですが、先程同情した男はもちろんここで女子高生をかばい、開放するべきだと主張します。すると、「何言ってやがる、そもそも誘拐してお金を取ろうと言い出したのはお前じゃないか」と、別の男に言われてしまい、その後なんだかんだあって女子高生は鬼になって主人公に斬り殺されてチャンチャンとなるわけです。

 はっきり書きますが上記のお話なんてまだ緩い方です。ほかの話に至っては全く罪もないのに拷問を受けたりとか変に同情してしまったばかりに事件に巻き込まれたりとかで、ハッピーエンドで終わることはほぼ皆無といっていいくらいありません。全体を通して嫉妬とか恨み、憎悪という感情が前面に出てきており、やっぱこういったもの男の自分では思いつくことすらできず女性の感性じゃないと書けないのではと思うに至ったわけです。

 そんなことを先日に同僚に話したことから盛り上がったのですが、やはり同じ嫉妬という言葉を使っていながらも男と女ではそれが指す感情は全然別物だというのが私の意見です。あくまで男である自分の側から具体的な違いを上げるとすると、男はどちらかというと嫉妬の対象となる人物の性格や能力といった本人の資質ではなく、その地位や財産、身分といった保有するものに対して嫉妬するような気がします。一方、女性はこれがまるで逆で相手の地位や財産に対してはあまり無関心である一方、相手の資質こと性格や見た目、さらに具体的に言えばどれだけ男性にモテるかなんかに対して物凄い執着を見せるような気がします。
 更に女性に関してもう一言付け加えるなら、変な言い方になりますが感情という形のないものに対して嫉妬という感情を強く持つようにも思えます。それこそ先ほどのモテるという点でも、男性の感情を集めるという女性に対して嫉妬しますが、その逆にある男性(大抵恋敵)に対して嫉妬の対象となる女性が意識することに対してすらも持つんじゃないかという風にも見えます。

 ここまで書いてようやく気が付きましたが、そもそも嫉妬というものは基本的に同性にしか向かないものなのかもしれません。男の自分が女性に嫉妬するというのも普通はないですし、自分自身でもそんな感情持ったことのある自覚がありません。逆に同性に対しては、情けない話ですが金のない大学生時代にいくらかその手の感情を持ったことがあります。

 最後に嫉妬と聞いて真っ先に思いつくものとなると、昔あった「突撃!パッパラ隊」という漫画でカップルに対して理不尽な攻撃を繰り返す「しっとマスク」というキャラクターが私の中で挙がってきます。「究極!!変態仮面」といい、あの頃の漫画キャラクターはインパクトが今と比べて絶大だったなぁ。

2012年11月28日水曜日

白酒の可塑剤混入問題

 このところ中国の新聞では連日、こっちのやばいほどアルコール度数の高い酒「白酒(バイチュウ)」に可塑剤が混入していたという事件が報じられております。恐らく毒餃子、メラミン牛乳に続く中国食品史の1ページとなること請け合いなので、私もこのブログに書き記しておくことにします。

 この問題を興した会社は「酒鬼酒」という、日本人からしたら「えっ?(;゚Д゚)」と思うような名前の会社です。ちなみに「酒鬼」は中国語で酔っ払いという意味です。
 事の起こりは先週、恐らくタレコミがあったのでしょうがある新聞社がここの会社の白酒を第三者検査機関に持って行って分析を依頼したところ、中国の基準値の2.4倍に当たる可塑剤、具体的にはDBP(フタル酸ジブチル)が検出されました。先に歴史を紐解くとこのDBPの食品含有量に対する規制が始まったのは去年で、というのも台湾の食品メーカー大手の統一集団が作っている清涼飲料から同じように大量に検出されたことがきっかけです。

 話は戻って酒鬼酒についてですがこの報道が出るや型通りに事実無根だ、国の検査機関に鑑定を依頼していると反論したのですが、中国の検査機関でも基準値の2.6倍のDBPが検出され、事ここに至って可塑剤が入っていることを認めました。ただその後の対応が問題というか日本企業も人のこと言えないけど危機管理が弱いというかで、「DBPは食品に対する基準値はあっても、白酒に対する基準値はないから違法ではない」と言い出して、「白酒も食品に入るだろが(#゚Д゚)ゴルァ!!」といろんなところから至極真っ当なツッコミを受ける羽目となりました。さらに製造過程でどうも問題があったらしくて工場の設備を一部取り替えるなどして対応は取るものの、既に流通している商品の回収は行わないとこれまたツッコミがいのある行動を取ってきました。こんな感じなのでこちらの新聞でも、このまま倒産するだろうと書かれています。

 私は元々アルコールに弱いのもあって白酒なんて飲まないので気になりませんが、ここの会社の白酒飲んでた人からするとまたショッキングな内容でしょう。なおこのDBPは相当量を摂取しないと身体に影響は出ませんが、どうもホルモンバランスを崩させる作用があるようです。
 ただ同じ問題がほかの白酒メーカーにも起こっていないのかが少し気になっていたのですが、発覚から一週間たった現在に至っても特にニューカマーは現れていないので、この酒鬼酒の単独の問題だったのかなと考えています。恐らくマスコミも他社製白酒を検査機関に持って行っているでしょうし。

 最後に蛇足ですが、以前にやっていた「太閤立志伝5」という歴史シミュレーションゲームで自分オリジナルの武将が作れるのですが、私はこの武将エディットでその武将の説明乱の末尾に、「毒餃子の食べ過ぎで死亡」、「メラミン牛乳の飲み過ぎで死亡」、「段ボール肉まんの食べ過ぎで昇天」などとよくわからない末路にいつも仕立てあげておりました。中国のこういう食品事件を見る度に毎回思うけど、よくもまぁこうもいろんなことを思いつくなぁとつくづく感じます。この前なんか鴨肉を複雑な工程を経て羊肉に偽装して売ってた人が捕まったし、そんな努力するなら真っ当な方向に使えばいいのにと思わずにはいられません。

2012年11月27日火曜日

嘉田滋賀県知事の新党設立について

 今日はまた帰宅が10時過ぎてたからブログは休もうかと考えてましたが、まだシャワーのお湯が沸かないのでさらりと嘉田新党について書きます。

<未来の党>「卒原発で希望発信」 準備途中、連携など曖昧(毎日新聞)

 結論から言えば嘉田知事が設立したこの「未来の党」は小沢一郎の傀儡政党でしょう。第一、小沢が反原発を唱えること自体が奇妙な話で、自分が言うとかっこつかないから嘉田知事を前面に出しただけでしょうし。正直に言ってあまりいい評価をしていないので悪口が続きますが、自民党の安倍総裁が指摘しているように総選挙直前でいきなり新党を設立するというのは理念や政策は置いといて、選挙で勝つだけが目的としか思いようがありません。こういってはなんですが具体的な理念や政策がないのならとりあえず反原発だけ掲げて無所属で戦っても悪くはないんだし、そもそも嘉田知事自体は選挙に出ない方針であることから一体何のために政党を設立するのか、理解に苦しみます。いやまぁ、小沢の傀儡になるってんなら重々理解できますが。

 話を少し広げると、今回の選挙は過去かつてないほど新党が乱立しています。みんな第三極、第三極と口々に言いますがこれだけ乱立した上で似たような政策を並べ立てても有権者は違いが判らず、現時点では共倒れになって小選挙区制から自民と民主が有利になっていく可能性があります。当初は新しく出てくるのは維新の会と民主党下野組くらいかなと思っていましたが、どうも石原慎太郎氏が出てきた辺りから私もわけがわからなくなってきました。
 仮にこれらの新党が議席を取ったとしても、果たして選挙後の特別国会で足並みをそろえられるかといったら非常に疑問です。恐らくは政党の合流が選挙後にも起こるでしょうが、それにしたって極小と極小同士がくっついても利益があるのか、またTPPと反原発と金融政策と今回はやたら論点も多いだけに、下手に組むと支持者から反発が起こる可能性も高いです。

 なおこの論点ですが、意外や意外に消費税増税論議は未だに大きなトピックにはなっていません。てっきり消費税改革見直しを真っ先に掲げる政党が出てくると思っていましたが、私のチェック不足かもしれませんがまだそれほど目立ってない気がします。

 最後に一つだけ詳しく語りますが、みんなの党が維新の会と合流しなかったのは英断だと思います。時事通信の屋山太郎氏なんかは官僚改革が何よりも大事だと言ってみんなの党をよく持ち上げていますが、私は官僚改革は必要だと思うしみんなの党はこの議論に関しては最も熱心だとは認めるものの、それ以外の政策方針がなかなか見えてこず民主党の政策に反対しかしていないからこのところ評価を大きく落としておりました。
 更に言えば代表の渡辺善美氏がテレビカメラの前だとややオーバーすぎるアクションを取ることが多く、政治家にしては落ち着きがないなぁと思うから次の選挙では厳しいんじゃないかと思ってましたが、変に新しい公約やら議論を持ち出さずに維新の会との合流を切ったことによって、固定支持層が生まれてくるんじゃないかと見直しております。実の所、先の選挙で私は比例でみんなの党に投票してます。仮に第三極が出来るというのなら、ぽっと出よりも曲がりなりにも3年間やってきたこのみんなの党が中心になる方がいいんじゃないかと感じる次第です。

2012年11月26日月曜日

昨今の中国の就活事情

 このところ中国ネタが不足しがちなのを自覚しているので、意外と日本では語られない中国の就活事情について書こうと思います。

中国、公務員試験に112万人 倍率53倍
中国、来年の新卒者700万人に さらなる氷河期到来か(人民日報)

 なんでこんなことを書こうと思ったのかというと、実は先週土曜日から中国の公務員試験が開始されたからです。日本でも公務員試験は近年の人気の高まりぶりから狭き門となっておりますが、上の引用先にも書いてある通りに事情は中国も一緒で、というかやたら人口多い国だけあって倍率が53倍にまで跳ね上がったりしてかなり楽しいことになっております。何故公務員が人気なのかというと、日本では雇用が安定していることに加えて給料が減ることない(しかもやや高い)、でもって仕事が楽という3点セットからですが、中国では安定とかそういうこととかよりも単純に副収入が多いということが最大の魅力となっております。

 これは先月あたりに発覚した話ですが、中国のどっかの地方公務員がネット上で、「あいつ、やけに大量の不動産持ってるぞ」と名指しで書かれた事がきっかけで横領罪で捕まるというニュースがありました。その報道によるとその公務員は月給約15万円にもかかわらず数億円の価値のある不動産をたくさん保有しており、いったいどこからその購入資金を得てたのかというとやっぱり許認可とかで袖の下を受け取っていたそうです。
 最近中国では公務員や政治家の汚職問題が非常に大きくなってきて上記の発覚事件のように世間の目も厳しくなってきてはいるのですが、それでもその副収入の果てしない多さから公務員になりたがる人は多いです。これも最近知りましたけど、日本同様に普通に公務員試験浪人も都市部ではたくさんおり、かつての儒林外史じゃないんだから日本を含めてそこまで熱上げる事もないんじゃないかとよく思います。まぁこう思うのも自分が公務員に向いていないというかなりたがらなかったせいもあるでしょうが。

 話は戻って就活事情ですが、日本も来月あたりからまた意味があるとは思えない説明会があちこちで開かれるようになりますが、去年同様に今年も日本企業は各社採用数を絞ってくることが予想されます。ではまだ景気がマシな中国はどうかですが、企業の募集数自体は大きく減少してはいないものの中国もここ数年で大卒者数が急劇に増えており、「大学は出たけれども」という言葉に代表されるようになかなか希望の職に就ける若者は多くありません。
 ただ中国人の友人曰く、「選り好みしなければ大卒は必ず就職できる」だそうで、私の肌実感でも日本よりはまだ雇用環境がマシなのではないかという風に感じます。話が少し飛びますがよく日本でも「中小企業は人手不足なのに最近の若者は大企業ばかり選んで就職機会を失っている」という言葉を言う人がいますが、これに関しては私は嘘だと思います。というのも私自身が就活中に感じた点として中小企業ほど採用に対して熱心ではないというか、はっきり言ってしまってやる気があるようには思えず、なおかつ大企業ですら人員を育成する余裕がない状態だというのに、いわんや資金余力の少ない中小企業がといったところです。この前もどっかのデータで中小企業の求人倍率は3倍超とか書いてありましたが、どれだけ実態を反映しているのか。

 また中国へ話を戻しますが、少なくとも日本の様な大卒ニートの存在はまだ大きくは確認されていないため、就職戦争といわれるほどではない状態だとみております。あと傾向として述べると、最近は発展の遅れている内陸部への外資進出が相次ぎ、給料安くとも地元で就職したいけどなかなか働ける場所がないから北京や上海へ、というような人材をうまく吸収していると聞きます。逆に上海や、中小企業の工場の多い浙江省などでは技能や知識を持つ高級人材の供給が減っており、賃金を上げて募集せざるを得なくなってきております。
 その賃金ですが友人とやっているホームページのコラムにも書きましたが、数年前まで大卒初任給が1500元(約2万円)だったのが今や大都市部では3000元(約4万円)くらいと2倍にまで高騰しており、まだまだ上がっていく気配を見せております。そりゃ製造業もほかの東南アジアへ逃げるわけだ。

 あと人気の企業形態について述べると、10年くらい前は給与が高いことから外資系企業が人気でしたが、数年前くらいからは給与が高くてもバリバリ働くような仕事は敬遠されはじめ、こちらも日本同様に比較的自由に使える時間が多い企業が人気となってきております。業種とかでどこが人気があるかまではわかりませんが、建設銀行など大手国有銀行の就職者はやっぱり周囲の目も違うので人気なのでしょう。
 最後に中国人の外資系企業への就職に関してですが、これは日本人と比べて圧倒的に寛容です。日本では未だに外資系の金融企業とかに勤めることに対して何かしら抵抗感あるような態度を見せますが、中国人は国内の企業とほぼ同じような感覚で外資系企業への就職を選択に入れます。言い方は悪いですが、働き方に関しては日本人の方が中国人よりも価値観がややドメスティックでこうした点は中国を見習うべきだと強く感じます。

2012年11月25日日曜日

中国製タブレットPC購入

 上海はこのところほぼ毎日雨ですが、昨日は珍しく晴れとなりました。そんな晴れの日を狙ったわけじゃないのですが、友人と一緒に電気屋に行って前から購入を検討してたタブレットPCを購入しました。


 買ったのは上の写真の「藍魔」というブランドのタブレットPCです。この「藍魔」はアルファベットだと「ramos」というブランド名なのですが、例のやたらキャラの濃い元サッカー選手とは関係ありません。
 価格は中国メーカー製ということもあって800元(約1万円)と非常にお手頃。ストレージは16GBで大きさはほぼi-Padと変わらず、まずはタブレットPCをお試しで使ってみようと考えてたので十分な性能です。ただ大きさですが、上の写真だといまいちわかりづらいです。何か比較になるようなものはないかなと思って部屋の中を探してみたら、ちょうどいいのがありました。


 タブレットPCの横にあるのは、うちの親父がガシャポンで当ててきた興福寺阿修羅神像です。ちゃんと製作時の色である赤色に塗られてます。親父曰く、奈良県に遊びに行った際に親父の従弟と一緒に仏像専門のガシャポンで手に入れ、何故か去年上海に訪ねてきたときに贈られました。親父の従弟によると阿修羅像が出てくるのは珍しいらしく、出てきたときはいい年したおっさん二人ではしゃいでたそうです。

 
 話は戻ってタブレットPCの裏面です。


 こちらも阿修羅像と比較。

 なお現在私のいる部屋ではWiFiを飛ばしていないため、今朝スターバックスへ行っていろいろとこのタブレットPCを試してみました。入っているソフトはアンドロイドのため表示言語を日本語に直すのはすぐできますが、日本語入力システムが入っていなかったので探してみると「Simeji」というソフトに行き当たり、無事インストールすることができました。このほかネットにつなげてあれこれ弄りましたが、そこそこ大きさもあることからアクセスしたりページを見る分には問題なく、現在スマートフォンを持っていないので代用品としては十分です。
 ただ中国政府の検閲によって現在中国ではGoogle関連のサイトが使いづらく、Gmailなどにアクセスしてアンドロイドのアプリを探すことが出来ませんでした。真面目にこういうことする奴らには死んで欲しいです。


 話は戻って阿修羅像ですが、折角だからいろいろほかの角度でも写真を撮ってみました。


 横っ面。


 背面図。この場合、後頭部と言っていいものか。


 正面どアップ。


 再び横っ面。なんか手のポーズといい挑発されているような。


 この写真は現在の私の部屋のPCを設置しているデスクです。なんか棚の中の一部がPC設置用に出来ているので使っていますが、見てわかる通りに足を入れる下部のど真ん中にガラス板が置かれていて、毎日この板を股で挟むようにしてブログ書いてます。なんでこんな写真を入れたのかというと、小さくてわかりづらいですが一番上の棚に置いてあるのが阿修羅像で、ここが彼の定位置だからです。


 下から見上げるとこんな具合で、いつも拝みながらパソコンしてます。それにしても今日は一体何の話が主題なのかよくわからなくなってしまった。

  追伸
 自分でもしつこいことは重々承知ですが、例の「積み木くずし」のドラマ放映特需を受けて昨日のインスタントアクセス数が26,891回に達しました。それどころかアクセス数を稼いでいる記事に至っては、gooブログ内の記事別アクセス数で昨日トップになりました。なんとなく実感がわきませんが、素直にうれしいです。

2012年11月23日金曜日

デフレ経済を読み解く~デフレの原因

 間に一回挟んで再びデフレ関連の記事です。今日はみんながデフレだデフレだと叫んでる一方で意外と議論されないデフレの原因について私の考えを紹介します。

 まず最初に断っておきますが、これはデフレに限るわけではありませんが人間というのは基本的に因果関係をシンプルに一対一で結びたがる思考をしています。平たく書くと一つの結果には一つの原因があるはずだと思い込みがちという意味ですが、世の中そんなに簡単なわけではなく実際には一つの結果は二つや三つ以上の原因から生まれることもあれば、一つの原因から二つの結果が生まれたり、場合によっては三つの原因から二つの結果が生まれたりすることもあります。
 このデフレも類に違わず、日銀を中心に「これが答えだ!」と怪しい占い師のように主張してくることもありますが、実際には複数の要因が一緒に作用して起こっているというのが私の考えです。ではどんな原因があるのか、世の中に出回ってて間違っているのも含めて片っ端から書いていくことにします。

1、安い中国製品の流入説
 これは前回の記事でも書きましたが念のためおさらいです。この説は人件費が安い中国で作られた製品が大量に日本に流入してきたことから物の価格が下がりデフレになったというわかりやすい説ですが、これは実際にはデフレの原因にはなっていないと私は考えています。理由は前にも書いたように中国製品とは競合しない散髪や修理といったサービスの価格も下落しているのと、同じく大量の中国製品が流入しているアメリカではデフレどころかインフレを記録しているからです。昔に中国製品が入ってきて価格が下がっていることを「良いデフレ」と評する意見を見たことがありましたが、商品を安くして販売量を増やして儲けた企業、特に家電メーカーがもいたんだからこの点に関してはまさにいいデフレだったと言えるでしょう。

2、生産年齢人口の減少説
 これは日銀が盛んに主張している説ですが、私の知る限り日銀はこの説に対して具体的なデータを出して説明しているのを見たことがありません。そもそもなんで人口減がデフレにつながるのかよくわかりませんが今回下地にしている岩田規久男氏の「デフレと超円高」(講談社現代新書)によると、生産年齢人口が減少しているドイツやウクライナ、ルーマニアなどではインフレとなっており、デフレなのはこれまた日本だけです。これに限るわけじゃないけど、真面目に日銀の連中が働かずに給料もらっていることが不思議です。

3、生産性の向上説
 これもこのところよく見ますが、なんていうかどれも日本国内だけで考えるからおかしな方向に進むんだなと思う説です。これは生産性が向上、いうなれば一つの製品やサービスを生み出すためにかかる労力やコストが減少することによって商品価格が下がり、物価も下落していったという主張なのですが、先進国中で最低クラスの生産性を誇る日本でよくこんな説を主張できるなといろいろ思います。この点に関しても岩田氏のデータによると、OECDが調べた1995年から2007年までの生産性上昇率で日本の1.27%を上回っている国、下回っている国両方でほとんどインフレとなっており、はっきりいって生産性は何も相関がありません。普通に考えればわかることだけど、ある意味でこの説を主張する人は凄い人だと思います。

4、規制緩和説
 大きな原因ではないけど少し影響していると思うのはこれです。小泉内閣時代に日本はあらゆる面で規制緩和を推し進めたことによって、それまで参入障壁が高かった業種を中心に新規参入が相次ぎました。主なのは人材派遣とタクシー業界、あと大店法が緩和された小売業界ですが、サービス競争よりも価格競争が先行する面も見られ、タクシー業界に至っては複数企業が連名で規制を強化してくれと陳情するほどに至りました。まぁ何が何でも規制緩和は悪いと言うつもりはなく、これによって花開いた企業もあれば、規制に守られて時代遅れになっていた企業も淘汰できています。もっとも、一番規制に守られているテレビ業界で規制緩和がないのが私には不満ですが。

5、年代による富の偏り
 これもあくまで遠因していると思う説ですが、今の日本はかつてないほどに年代別で富の偏りが出来上がっております。具体的に言えば年代が高まるほど富が増え、逆に若年世代は異常なまでに富を持っていないばかりか日々の収入も少ない状況です。育児や娯楽など本来消費が活発化する世代に富が行きわたらず上の世代に富が塩漬けされているような状態から消費が動かず、物価も収入の少ない若年世代に合わせて減少しているというのがこの説ですが、じゃあ若年失業率の高いスペインとかほかの国はどうなのかという疑問がまだあります。反証は出来なくはないけど。

6、政府の政策
 何気に一番でかいと思うのがこの説ですが、政府、というより多くの政策決定者の間で「デフレが望ましい」という意識があるのではないかと思います。というのも政治家を始め政策決定者は比較的高年齢層が多く、預金のある人からすればインフレになればなるほどその預金の価値は減り、逆にデフレであればどんどんと価値が高まっていきます。一応口ではデフレは問題だと言いながらも、内心ではデフレに誘導するように政策を動かしているのではないかと疑わざるを得ません。

7、日銀の政策
 こっちははっきりしていて、日銀はデフレが望ましいと公言しているようなものです。昨日今日の報道でも自民党の政策案に対してハイパーインフレになると否定的ですが、日銀というはバブル崩壊の失敗から伝統的に、「インフレになるくらいなら安定的なデフレの方がいい」という思想が強いと聞きます。残念ながら今の姿勢を見ているとやはりその噂は本当だったと思わざるを得ず、1%のインフレすらあってはならないというような思想の仕方をしている気がします。でもってこういう日銀の姿勢があるからこそ為替取引をする世界中のディーラーも、「日本はインフレになりそうになったら日銀が止めてくれる」と織り込んで日本円を買って円高になってるというのが岩田氏の主張です。

8、社会保障への不安
 これは私が以前からも主張している説ですが、年金をはじめとして日本の社会保障、特に失業が定年となり収入がなくなった後の生活をどう切り盛りするか、行政がきちんと支援してくれるのかという不安がこの15年くらいの間で急劇に高まっており、消費を切り詰め預金しようという意識が強く働くようになっているのも大きな要因だと思います。実際にこの前実家帰った時も、家を買うくらいなら賃貸の方がいいと家族会議で結論出しました。


2012年11月22日木曜日

手段の目的化に伴う弊害

 最近はすっかり読まなくなりましたが、以前によく漫画家の小林よしのり氏の「ゴーマニズム宣言」を読んでおりました。読まなくなった理由はもうちょっとついていけないかなーっと思う回数が増えてきたせいでありますが、あの薬害エイズ問題が大きく取り上げられたころの話は非常に面白く、今でも他人に薦めることが出来ます。
 その薬害エイズ問題のくだりで書かれた話ですが、管直人元首相(当時厚生大臣)が被害者に正式に謝罪した後、「運動から日常に帰れ」と小林氏は主張しておりました。この言葉の意味とは薬害エイズ問題でデモ運動を繰り返したことによって政治家、ひいては厚生省を動かす事には成功したのだから、後の処理は政治のプロに任せてこれ以上は必要でない限りデモ運動などするべきではない、普通の日常に戻るべきだそうです。

 当時はなんとなく、「へぇ変わったこと言うなぁ」とか考えてましたが、後年に改めて思い返してみると実に重要な提起だったとこの言葉を高く評価するようになりました。というのもその下りでも書かれていましたが、薬害エイズ問題の被害者への謝罪と補償を要求する手段として運動があり、その目的が達成された後も運動を続けるというのは運動それ自体が活動の目的になってしまっており、本末転倒な行動となってしまうからです。
 以前にも、といっても本人も覚えていませんが私はブログ(恐らく陽月秘話時代)で、手段それ自体を目的にしてはならないと主張しましたが、その源流はこの小林氏の言葉にあります。最近またこのテーマであれこれ思索を進めたのですが、やはり手段が目的化するとどんどんと行動が矮小化していくというか、はっきり言ってしまえばくだらない人生になる可能性が高いという弊害があるように思えてきました。

 いくつか例にとると、「何故働くのか」という問いに対しては普通、少なくとも私の常識では「生計を得るため」が一番まともな答えだと思います。構造的には「生計を得る」が目的であって、その目的達成手段として「働く」があることになるのですが、この例で手段が目的になるということは「働くために働く」という風になります。
 もちろんこんなの日本語の文章としても明らかにおかしく成立するはずはないのですが、一工夫するとこれが成立するようになります。その工夫とは、手段が目的となるのに合わせて新たな手段を作ることです。先程の例だと、「働くために仕事を増やす」、「働くために遅く残る」、「働くために会社を辞めない」という具合で、なんていうか不毛な言葉ばかり並びます。ただ不毛と言いつつも、こういったことが今の日本に起こっているのではないかと本気で考えてます。

 更に話を発展させると、手段が目的化するのは何も一回だけとは限りません。これまた同じ例だと、「仕事を増やすために余計な作業手順を作る」、「余計な作業手順を作るため人員を増やす」と、このように下がれば下がるほど本末転倒というか何がしたいのかだんだんわからなくなってきます。それでも強気で言い続けるなら、これが今の日本の現状だと私は考えます。
 こんな具合で話をまとめると変な感情は挟まず手段はやはり手段だと割り切るべきで、目的というのは窮屈にもなりますし高尚なものへ引き上げる必要は全くありませんが引き下げてはならないものだと思います。引き下げてしまうと本人は満足かもしれませんが、少なくとも私の目から見て楽しい人生にはなりません。

 もっともこう言いつつも、実際には多かれ少なかれ目的が手段化するのは必定なところもあるとは認めます。最近また社会学的な思考が復活しつつあるのか物事を構造でとらえる傾向が高まっているのですが、人間というのは目的と手段がいくつか入れ子構造になっており、一番大事な目的(生存など)を敢えて第一目的とするなら、それを達成するための第一手段というのが第二目的になるのだと思います。でもって第二目的の達成手段が第二手段=第三目的……という具合で、段階欲求論を主張したマズローさんだったらきっと理解してくれそうな感じで今理解してます。
 最後に重ねて言うと、曖昧でもいいから人生の目的こと大目的というのは多少は意識した方がいいと思います。自分の場合は前の記事で書いたような花園家再興とともに自分の実力をどこまで引っ張り上げられるのかがこの大目的に当たりますが、この目的にそぐわない行動はほとんど取らず、逆に沿う行動に対してはかなり大胆に実行できている気がします。少なくとも今の人生にはあまり後悔はなく、悪い気はしないので人にも勧めたいと思った次第です。

  おまけ
 以前に人生の目的などについて友人と議論した際、「僕はニュータイプになりたいから宇宙に行くことを人生の目的にするよ( ゚∀゚)」と言い出す友人がおりました。その友人曰く、「宇宙に行けたのなら帰りは燃え尽きてもいい」、「いざそうなったらシャア少佐ーっ、って叫んでやるよ」とまで話してたので、「いやそこはアメリアっー、だろ」と一応突っ込んでおきました。

2012年11月21日水曜日

デフレ経済を読み解く~構造デフレ論について

 また例の如く本題とは関係ありませんが、ついに鳩山由紀夫元首相が政界引退を決めました。野党などはトカゲのしっぽ切りだなどと引退に追い込んだ民主党執行部を批判しておりますが、私に言わせればトカゲのしっぽどこかがん細胞と言っていいくらいの人間なので、批判したい気持ちはわかりますが今回ばかりは日本政治界全体にとっても明るい話題なので「おめでとう!」、「よくやった!」くらい言ってもいいんじゃないかと勝手に思ってます。

 話は本題に入りますが、デフレに関する議論がようやく活発化してきました。一番大きいのは自民党がデフレ対策としてインフレ目標を定めることや日銀に建設国債を引き受けさせる、さらには日銀法を変えるという内容を公約に掲げていることですが、これに対してデフレの諸悪の根源ともいうべき日銀、野田首相を始め批判する人は多く、恐らく選挙における主要なテーマになっていくでしょう。
 ただデフレ自体が議論されることは私としても大いに歓迎したいです。というのも経済対策として公共事業とか支援策とかあれこれ言う人は多いですが、デフレが解決されないことにはそういった政策ははっきり言って無に等しいです。ではデフレはどう対処すればいいのか、麻生元首相なんかは二の矢、三の矢の公共事業だとかいいそうですが、そんなの借金作って終わりだと私は考えてます。

 そういうわけで頃合いもいいし、前から準備していたのもあってこれからしばらくデフレについてあれこれ書いていこうかと思います。書く前に先に紹介しておきますが、ここで書いていく話は先日読んだ岩田規久雄氏の「デフレと超円高」がベースになっています。

デフレと超円高(Amazon)

 学者ということもあって所々に専門用語が多いのがたまに傷ですが、日本のデフレに関してよくまとめられているのでお勧めの一冊です。そんなこの本で構造デフレ論についてなるほどと感じさせられたので、今日はこの箇所に絞って解説します。

 まず構造デフレ論とはなんぞやからですが、いくつか種類がありますが代表的なのはグローバル化に伴う価格下落です。90年代以降、日本を始め世界各国では中国に代表される人件費の安い国で作られた製品が流入しましたが、これらの価格の低い商品に対して国内メーカーも競争せざるを得なくなり、どんどんと商品単価が下がっていったことがデフレの原因だとする説です。
 この議論で整理しなければポイントはいくつかありますが、まず競合する商品の価格が下落していったのは確かな事実です。それこそパソコンなんて90年代は30万円を超すのもざらだったのが、今や10万円を切るのが当たり前です。このほかの家電、繊維、あと100円ショップで売られる雑貨なども中国製に押されてどんどん価格が下がっていきました。

 そうした状況を見れば確かに中国製品との競争の結果、物の単価が下がっていきデフレになっていったと言われればなんとなく納得できそうですが、上記の岩田氏はこの構造デフレ説をただの一言で否定しています。その一言というの、「海外と競合していない商品、サービス代も下がっている」というものです。
 岩田氏が例に挙げたのは散髪代というサービス費用ですが、統計によると90年代以降はこの散髪代はほぼずっと下がりっぱなしです。仮に家電などの製品が安くなれば手元に残るお金は増え、自然な経済環境であればその余ったお金は別方面に使われていきますが、先ほどの散髪代のようにほぼすべての方面で日本は90年代以降は価格下落が起こっております。ならその余ったお金はどこに行ったのか、言ってしまえば社会保障の先行き不安から大半は預金へと回ったのが実情ですが、こうした競合しない商品・サービス代でも価格が下がっていることから構造デフレ説は間違いだと主張していますし、私もこの説を支持します。

 では何がデフレの原因なのか。これもパパッと語ると預金へと回ったお金がその後どこへ運用されたのか、こういったところがポイントになって最終的な結論として日銀の金融政策と世界の状況が問題だと岩田氏は主張するわけですが、その辺についてはまた次回以降に説明します。


2012年11月17日土曜日

家電エコポイント制度の是非を問う

 前から書きたかったネタなので連投でもう出してしまいます。それにしても夕方5時から6時の一時間を昼寝に費やしたのになんでもう眠いのだろうか。あくびが止まらん。

エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業(Wikipedia)

 日本ではリーマンショック後、政府の景気対策として自動車と家電製品を対象に環境性能の高い商品に限り消費者の購入に際し補助金を支給する政策、エコカー制度とエコポイント制度を実施しました。今回はエコカー制度に関してはそれほど触れずに家電のエコポイント制度に限り主張を展開しますが、結論から言うと果たして投資効果はあったのかという疑問を持っております。
 まず最初になんでこんな話をしようかと思ったのかですが、私の周囲の人間だけかもしれませんがエコポイント制度は失敗だったという人間が非常に多いからです。特に家電業界に近い人間ほど、「あれは市場を歪めた」といって、家電大手企業が現在大赤字を記録する下地を作ってしまったと指摘しています。私としてもほぼ全く同じ考えで、プラスの面よりはマイナスの面の方が大きかったのではないかとみています。

 具体的に何がまずかったのかというと、友人が主張している通りに「市場を歪めた」というべきか、本来そこにないはずの需要を無理やり引っ張り出して利益の先食い現象を作ってしまったということにつきます。眠いのでなんかすっとんだ書き方がさっきから続いていますが順を追って説明すると、そもそもエコポイント制度は2009年のリーマンショック直後、消費が急激に落ち込むことを懸念して作られた消費促進策です。この制度によって家電を安く購入できるようになったことから懸念されていた消費の落ち込みは家電業界(+自動車業界)では起こらず、むしろ売上げ的には一時的に伸びました。しかしこのエコポイント制度が昨年3月を以って終了するやそれまでの反動から今度は急激に売れ行きが悪化し、ソニー、パナソニック、シャープの家電大手3社が揃って大赤字を記録する一因となりました。

 私がエコポイント制度に何故疑問を持つのかというと、上にも書いてある通りに誰も誉めていないということが一つです。「いやぁあの制度には助けられた」という輩は一度も見たことがなく、むしろ今の惨状を作った要因だとして問題視する人が圧倒的に多いです。またもう一つ大きな理由を挙げると、今の中国も似たような感じだからです。
 中国でもリーマンショック直後に家電の購入促進策「家電下郷」、「以旧換新」という2つの政策を実施して一部地域を除いて昨年に終了しましたが、日本ほどではないですがそれまで空前の利益を叩きだしていた家電メーカーが終了後は一転して苦しい経営へと追い込まれるようになり、確か空調が強い挌力(グリー、ゲーム会社と同じ名前なのは偶然の一致)なんかは単期で一度赤字にも転落していたような。成長市場の中国ですら反動の影響がこれほど強いのだから、日本での影響は中国以上なんじゃないかと思います。

 実際に細かい数字を検証したわけではありませんが、エコポイント制度を実施していなければリーマンショック直後に家電メーカーの売上げは大きく落ち込んでいたでしょうが、果たして現在の落ち込みほど落ち込んだのかと疑問に感じます。また更に付け加えると、リーマンショック直後に下手に延命策など取らなければ事業見直しがもっと早くに進んで、無駄な設備投資が行われず今ほどの赤字を先ほどの3社は作らずに済んだのではないかとも思います。机上の空論ではありますが。
 ただいくつか根拠を挙げるとこれもちょっと細かく確認しておらず友人からの情報なのですが、今年上半期に三菱電機は液晶パネル事業で黒字だったそうです。同事業で大赤字を記録したシャープはその原因を世界的なパネル価格の下落と主張しましたが、それだと三菱電機は何故黒字だった野かということになります。友人曰く結局は設備投資の差で、無駄なことをしなかったから三菱電機は黒字となったとのことです。

 事業を見直すのは早ければ早いに越したことがなく、そういう意味でエコポイント制度は本来死ぬべき患者に無駄な延命治療を施してかえって苦しませる結果となったのかもしれず、たとえリーマンショック直後に大赤字を記録することになっても、やはり市場に任せるべきだったのかもしれません。
 政府はエコポイント制度についてCO2排出量削減につながったなどと自画自賛していますが、この制度はもっと検証する必要があるかと思います。敢えて私の方から改善点を挙げるとしたらもっと分野と範囲を絞るべきで、それこそテレビや冷蔵庫は除外してまだ普及途上にあったLED電球などに絞って小規模に実施するべきだったでしょう。

 じゃあ家電と一緒に補助金が出された自動車業界はどうなのか、それほど反動があるのかという論点もありますが、少なくとも家電業界ほど自動車業界は反動の影響を受けていません。一体何故と言われるとちょっと自分もわかりかねますが、両業界でどうしてこう違うのか、原因をしっかり検証することが次回以降の政策に役立つのではないかと思え、ちょっと問題提起を兼ねて今回こうして記事化することにしました。
 なお全く根拠なく推論を述べると、自動車業界のエコカー補助金はなんていうかプリウスの一人勝ち、次点でホンダのハイブリッド車に恩恵が集中したから家電業界ほど影響なかったんじゃないかという気がします。その売れまくったプリウスは今でも納車待ちが長いというし。

次回総選挙に対する雑感

 昨日はプライベートでの嵐の一週間が終わり、なんか燃え尽き症候群のような状態でまたブログを休んでしまいました。というか一週間に取材三回、特集記事数本を抱えるのは無理があるだろう……。そんなわけで今日は頑張って書こうと考えており、まず一本目には折角解散したわけだし次の総選挙について思うことを片っ端から書いてこうかと思います。

 まず今回の解散時期ですが、前の記事で時期を一ヶ月勘違いしたくらいに私も驚いています。昨日になるまで本当に11月16日に解散するのか半信半疑でしたが本当に解散していて、何故だか取材先から帰る際に地下鉄の駅で目の前で乗りたい電車が走り去って「ファッキン……」とつぶやいたら前のおっさんがビクッと反応してたのを思い出しました。ほんとどうでもいい。
 前の記事でも書いてありますが今回これほど急に解散が行われたのは、野田首相が以前から構想していたということもありますが、新党の連中が選挙準備を整える前に勝負に出て突き崩すという狙いが民主、自民で一致したからだと思います。やるべき課題を残してなどあれこれ批判もされていますが、私としてはこのタイミングで解散に出た野田首相はやるなと思うのと同時に、解散するや次々と民主党から離党者が出ていることから割と期待しております。前回の総選挙時の時点で民主党が大勝したら理想と現実に揺れて離党者が相次ぎ、政界再編が起こると各所で予想されていましたが、小沢一派も抜けていることだし三年かかったとはいえようやく実現したと言ったところでしょうか。あと鳩一羽を除名でもしてくれたら民主党は完璧なのに。

 それで次の選挙後の結果ですが、私の予想としては民主から離党者が相次いでいることに加えて新党が乱立していることから、前にも主張した通りに単独過半数を握る政党は出ないと見ております。そのため次の内閣は連立政権になる可能性が高く、日本維新の会などは連立政権に第三局として与し実権を得る方向を目指しておりますが、実際には恐らく民主、自民、公明の民自公の連立になる可能性が高い気がします。それこそ民主党に小沢一派、自民党が谷垣総裁だった時代ならともかく、野田首相と安倍総裁はともに親米保守であるだけでなく考えている方針が近いようにも感じますし、消費税増税でも谷垣時代に公明とと共に一緒にやっていることからこのまま連立化するのが自然な流れに思えますし、その後の政局を考えるとこういう形が私としても望ましいと考えています。連立政権の首相は野田首相が私にとっては好ましいですが、流れとしては安倍総裁になるでしょう。

 一方、第三局についてはやっぱりガタガタになるのがこちらも自然な流れでしょう。今日になって日本維新の会と太陽の党が一緒にやっていくと発表しましたが、この両党では政策方針が所々異なっており、かつ太陽の党はあくまで私の印象ですが初めから選挙後に当選した議員を引き連れて自民党に合流する気じゃないかとにらんでます。また日本維新の会に関しては友人が言っていたようにスポンサーの不在が明らかで、普通の選挙戦を展開するだけでも苦しく、どれだけ候補者を立てられるのか未知数もいいところです。加えて柱に掲げる政策方針がちょっとはっきりしておらず、むしろ民主党がTPP交渉参加を掲げるとしていることに対して反対すると反応し、相手のペースに載せられてしまっている始末です。人気も発足当初から落ち込んでおり、橋下市長の想定通りとはいかないと予想します。
 また付け加えておくと、前回総選挙時にできたみんなの党などのほかの第三局に関しても同様です。みんなの党に関しては私もそこそこ期待しておりましたが主張する政策が公務員制度改革しかなく、この手の議論が下火になるや一緒になってフェードアウトしてほかの政策はみんな反対という当たり前の野党と化してしまったのが残念です。今回出来た新党も早くもそうなる気配があり、その辺を見越して民主党もTPP議論を改めて吹っかけてきたのでしょう。

 それにしても来月選挙時に自分が日本にいないというのが悔やまれます。こんなの私だけでしょうが水野晴郎ばりに言わせてもらうと政治って本当にいいものですねぇ、考えてるだけでも楽しいし。

2012年11月15日木曜日

中国の新指導部が発足

 既にコメントで指摘を受けておりますが、昨日の記事で衆議院の解散時期を正しくは11月16日だったところを12月16日と勝手に勘違いして記事を書いちゃってました。早すぎるからさすがに今月はないだろうとか思ってましたが、しっかり確認しとけばよかったよ……。

中国の新指導陣が決定…中国共産党常務委員「チャイナセブン」(サーチナ)

 話は本題に移って、というかこのところ政治記事ばかりですがようやく今日になって中国の新指導部が発足しました。前にも書きましたがまた簡単に説明すると、中国の最高意思決定機関は中国共産党常務委員会といって、ここのメンバーから総書記や首相といった役職の人間が選ばれます。でもって本日この常務委員のメンバーが発表され、下馬評通りに次の総書記の習近平と首相の李克強がちゃんと入っております。
 今回のメンバーの特徴ですが、リンク先のサーチナの記事に書いてある通りにメンバー人数が9人から7人に減っております。もっともこの辺の仕組みはよくわからないので理由とかそこらは別の解説者に任せますが、あまりまだ共産党の政治構造とか勉強してないのもあって上記の二名以外はあまりどういった経歴なのかはわかりません。ただ敢えて一意見を書いておくと、ちょっと日本のメディアは陰謀論が過ぎるかなという気がします。

 たとえば今一番多く出ているのは「前の総書記の江沢民が裏で糸を引いている」というものですが、影響力が全くないというわけではないものの言われているほど大きくはないんじゃないかというのが私の意見です。さすがに今回の党大会で胡錦濤の横に座っていたのは何かしら意図があってのことだとは思いますが、なんでもかんでも黒幕をこの人に押し付けるのはちょっと無理がある気がします。そんな無理のある話が何故だか好きなところが日本人にはありますが。
 あと今出てきた胡錦濤ですが、前の記事で気になる点として挙げておりましたがどうやら人民解放軍のポストも下りて、事実上政界から完全引退するようです。色々推測は出ておりましたが、前の江沢民は数年間は軍事ポストを渡さなかったこともあって本当にそうなるとは驚きです。もっともこの辺のパワーゲームの内幕は、数十年後にならないとわからないでしょうが。

 話は新指導部に戻しますが、早くも習近平政権になったら日中関係はこうなるとかあれこれ出ていますが、これは断言してもいいですがどれも憶測記事で信用に足るものはないと言っていいです。これも前に書きましたが、中国はトップ個人の意思で外交が動くのではなく党の意思で決められるため、長期的には影響はするでしょうがトップが交代したからと言って急に方針が変わるようなことはあり得ません。中国としても対日交易は重要視しているため今の尖閣問題も落としどころを探しているような状態でしょうし、何かまた動きがあれば、それこそ石原新党がホームラン打つようなことがあるならともかく急激に悪化するようなことはないと私は考えています。

 最後に個人的な話ですが、早くこのネット検閲をどうにかしてもらいたいというのが私の願いです。昨日もスカイプで友人と会話中にきっかり8分ごとに回線が3回切られました。日本にいると信じられないでしょうがGoogleも反応が悪くなっている上、一部のキーワードを入れると検閲されたりと、フランス革命張りに自由を叫びたくなる日々です。

2012年11月14日水曜日

野田総理の解散時期発表について

 久々に大きな政治ニュースが入ってきて解説のし甲斐もあるのですが、既に皆さんも知っての通り野田首相は本日に解散時期を「16日にする」と発表しました。最初聞いた時は「え、16日って明後日じゃん!?」とか思いましたが、どうやら来月16日のようです。いやもしかしたら1月ってこともあるかもしれませんが。
 何はともあれこれで総選挙はいつだ、近いうちとはなんだとかいう低次元な議論は終わりを迎え、制限時間が出来てようやくまともな政策議論が期待できそうです。一番大きな関門は1票の格差問題事議員数削減、区割り議論ですが、今日の自民党の安倍総裁との党首討論を見ている限りだともう合意できているようなのでそれほど難しくなくすんなり決まるんじゃないかと思います。

 その安倍総裁との党首討論ですが、あくまで私の推測ですが二人とも既に合意があった、つまり解散時期は初めからお互いに決めていたのだと思います。政治にはこうした裏の駆け引きも必要ですし、なによりお互いに党内の統制を図るという目的からこれまで敢えて公表しなかったのでしょう。見ている方からすればやきもきさせられますが、まぁこんなもんでしょう。
 それで具体的な時期についての私の意見ですが12月16日で間違いないと仮定すれば年内ということで、日本全体にとっては悪くない時期だと言えるでしょう。少し慌ただしいですが来年度予算の編成作業への影響も最小限で済みますし、天皇陛下の体調を考えるとあまり先延ばしにしない方がいい様な気がします。

 あと少し邪推をすると、急転直下にここで解散時期が決まった最大の理由は第三極潰しではないかと私は考えています。ちょうど今日は石原慎太郎氏が「太陽の党」を結党しましたが、このニュースを目立たなくさせるために敢えて党首会談もこの日にセットされたと言って間違いないでしょう。そして12月に急に解散するというのも、日本維新の会などに選挙準備を整わせる前に選挙にもつれ込ませ、いうなれば先手必勝的に叩き潰すという方針が民主と自民で一致したんじゃないかと思います。厳しいようですが、これも政治の世界でしょう。
 となると民主も自民も既に選挙準備は大分整っているというか算段は出来ていることが想像できます。公約内容やポスターその他諸々はもうある程度できていて、後は如何に党内の反対勢力をなだめるかにつきますが、民主党の場合はむしろここで異分子をあぶりだしてはじくかというのも一つの戦略に入っている気がします。代わりの候補をどこから見つけてくるかまではまだかもしれませんが。

 あまりうまくまとまっておりませんが、選挙関連ではまた何か動きがありましたら今後も書いてきます。それにしても、今日はエコポイント制度について書こうと思ってたのにな……。

2012年11月13日火曜日

中国の業界別天気予報

 なんかちょっと今日は気分があまり乗らないのですが、中国の業界別景気状況を簡単にまとめたいと思います。

1、鉄鋼業界 (;´Д`)
 全体景気が鈍化していることに加えこれまでに設備投資をし続けて生産過剰に陥っていることから、はっきり言って不景気もいいところです。一番最悪だったのは今年の6月くらいでこのところは少しマシにはなってきている雰囲気ですが、恐らく来年前半までは苦心が続くでしょう。

2、太陽電池業界 。゜(゚´Д`゚)゜。
 死亡確認、と言ってもいいくらいに絶望的な状況です。こっちは全世界で生産過剰で価格下落も歯止めがかからず、日本国内でも「液晶の次は太陽電池だ」と言っていたシャープも「た」の字すら言わなくなるほど危機的状況です。さらにアメリカ、EUが中国製太陽電池に反ダンピング措置を実施する準備を進めており(アメリカはもう決まり)、中国国内でも大型倒産や合併が起こり得るでしょう

3、自動車業界 (´・ω・`)
 かつてほどの急成長はないものの、まだ比較的悪い状態ではありません。特に先月からは日本車の売れ行きが悪くなった分、代替先となるほかのメーカーの売れ行きがよくなる傾向を見せており、今年前半に販売台数が落ちていた中国民族系メーカーもなんか10月はそこそこいい業績を出しております。特別景気がいいというわけじゃありませんが、ちょっと明るさを感じます。

4、家電業界 (゚д゚;)
 自動車同様にこれまで急成長を続けてきた家電業界ですが、こっちは危機的というほどではないもののあまり良くはありません。理由を挙げるとしたらやはり日本のエコポイント制度よろしく中国政府が長く実施してきた販売奨励策が終了し、その反動が予想以上に大きかったことが原因だと考えています。

5、レアアース業界 (;゙゚'ω゚')
 かつては一世を風靡した業界ですが、レアアースも価格下落が止まらない上に需要も低下し続けているのではっきりいってやばいです。この原因は至極明快で日本がレアアースを買わなくなったからです。中国のレアアースは今もそうですけど輸出先では日本が確か6割以上を締めているのですが、2010年に中国が輸出規制を行ったことから日本も代替物を使うようになり、またほかの輸入先開拓を始めて消費量が急減しています。いちおう資源保護の名目で通年の輸出枠というものが定められていますが、現状ではそれを使い切ることなく今年も終わりそうです。

6、白酒業界 (゚∀゚)ラヴィ!!
 ここははっきり言ってもうけ過ぎです。白酒はこのところ価格が高騰し続けててこの前自分も調べましたが、高級白酒のマオタイ酒の1本当たり単価はこの10年で10倍にまで高騰しており、利益率も半端じゃなく伸び続けてます。何気に衝撃的だったのは、白酒業界のトップ2社の純利益がこの前、上場しているすべての家電メーカー42社の純利益を上回っておりました。

7、金融業界 ( ´Α`)
 日本も、というより世界中でそうですが株式市場が低迷しており、上海市場もそれほど大きなニュースとか大規模上場がないので盛り下がっています。

8、運送業界 ('・c_,・` )
 あまり大きく取り上げられていませんが、電子商取引が急激に普及している影響から地味に大きくなっています。なんか業界全体で人手不足が問題になっており高給でも配達人、トラック運転手が募集されており、今後も増えてく余地は高いんじゃないかとみています。

2012年11月9日金曜日

共産党中央党大会の気になるトピック

 初めにほんとくだらないですが、下の記事で昨夜大爆笑してました。

「売国クソ禿」で落ち込む孫社長に応援団 高須克弥氏が「植毛をプレゼントします」(J-CASTニュース)

 書かれている内容というのはハリケーンのサンディで被災したアメリカにソフトバンクの孫社長が寄付金を出したことをツイッターに書いたら、「売国クソ禿」と罵られて落ち込んでいたところ、高須クリニックの高須院長が、「バカにも返事をするあなたは偉い。ただで植毛をプレゼントします」とツイッターに書き込んだというものです。高須院長としてははげましているつもりなんだろうけど、フォローになってないだろこれ。
 さらにこれは二年くらい前の話ですが、同じ孫社長のツイッターに「ハゲ割というのがあると面白いと思いました」というツイートがあり、それに孫社長も「ハゲホーダイ?」と返信していたそうでこれもなんかツボにはまりました。孫社長が偉大過ぎる。

 話は本題に入りますが、前から予告していたように今日から中国で最大の政治イベントと言っていい、五年に一回の中央党大会が開幕しました。内容に関してはNHKもやけに力を入れて報じているのであまり書くこともないのですが、今回で何が一番大きいのかと言えば最高幹部会にあたる中央常務委員会のメンバーが刷新されることです。簡単に説明するとこの中央常務委員会は中国共産党の最高意思決定機関であって、この中から総書記、首相、そして全人代の議長が選ばれます。
 今回の中央党大会では総書記職は胡錦濤から習近平へ、首相職は温家宝から李克強へと移り変わることはほぼ確実視されており、それに合わせて複数名がこの常務委員会で入れ替わる予定です。もっともこの辺の話はあまり得意じゃないのでよくわかりません。

 それで敢えて自分の興味ある点を一つだけ書くと、胡錦濤が軍事ポストを維持するかどうかがポイントじゃないかと考えています。というのも一時死亡説も流れた江沢民が総書記職を退いた十年前、彼は総書記職は譲ったものの軍事ポストに当たる人民解放軍の指揮権は保有し続け、確五年前の中央党大会でやっとその軍事ポストも胡錦濤に譲ってます。いくら戦争がないとはいえ軍事ポストはやはり重要で、次の政権への影響力を残すためにも引退する総書記は軍事ポストを保有し続けることが慣例となっております。
 そんなわけで今回も胡錦濤は総書記職を習近平に譲っても人民解放軍の指揮権はあと五年は持ち続けるだろうというのが大方の見方なのですが、日本の一部報道で江沢民派に詰め寄られて、今回の党大会で指揮権も譲るというのがありました。本当かなぁと疑う気持ちもあるのですが、政治とか権力争いは有りえないと前提を作るものではありません。仮に本当だとしたらちょっと想定と変わってくることもあるので、個人的にはこの一点だけはどうなるか注目してます。

 最後に政権交代後の中国の対日政策ですが、基本的に大きな変更はないと断言してもいいです。日本やアメリカはトップが変わると外交方針も多少変わりますが、中国は総書記や首相個人が外交すべてを決めるのではなく共産党が組織として決めるので、長期スパンでは変わることはあっても短期で急旋回することはありません。基本的に中国共産党も日本との経済関係は重視しているし、この前初めて知ったけど上海市の税収の三分の一は日系企業が出していることだし、一部の陰謀論者が言うような日系企業の追い出しなんてことはまずしないというのが私の意見です。

2012年11月7日水曜日

オバマ大統領の再選について

 今日いつもの青果屋でバナナとみかん、計13.9元を購入する際に14元を支払ったら、おつりださないかわりにみかん一個をおまけしてくれました。以前香港でも毎日のようにサンドイッチ買ってたら、いつからか1香港ドルおまけしてもらっていましたが、なんかこういうことが自分にはやけに多い気がします。

 話は本題に入って本日行われたアメリカ大統領選挙で、オバマ大統領が見事に再選を果たしました。下馬評では接戦になると伝えられていたものの結果は比較的差がつき、接戦州もほぼすべてオバマ大統領が制する程でした。そんなわけでちょっとイメージと違ったなと思うのと同時に、あくまで自分の印象ですが日系メディアに関してはやや対立候補のロムニー氏が勝つような報道の仕方で少し寄ってたんじゃないかという気がします。あくまで印象ですが。
 あと下馬評と結果が異なった原因ですがアメリカの大統領選挙方式が州ごとに選挙人が獲得できる方式ということが一番大きいでしょうが、これもあくまで仮説ですが、人口構造の変化も影響あったんじゃないかと考えています。既にアメリカでは有色人種が過半数を越えるのですが、富裕層はやっぱり白人の比率が高いです。根拠もなく書き連ねると所得の低い層に手厚い政策を行おうとして有色人種の間で人気の高いオバマ大統領が今回のようにリードをつけて勝ったのを見ると、調査対象者が人口比で劣る白人に偏っていたのではと少し思います。

 それでオバマ大統領が再選したことによる日本への影響ですが、まずお笑い芸人のノッチがまた仕事にありつける(既にニュースに取り上げられてます)のはさておき、何よりも円高がまだ続くというのが真っ先に浮かびました。アメリカ政治は全くの素人と言ってもいいのでこっからは完全な憶測で書いていきますが、恐らくロムニー氏が勝っていたとしても金融緩和策をアメリカは続けたと思うのですが、現時点で実行しているオバマ大統領が続投することでこの流れはまだ続くと見て確実視していいでしょう。今の日本の円高は一概にアメリカだけのせいではないのですが、少なくともアメリカの金融緩和が止まらない限りは円安への改善はなかなか見込めず、

アングル:オバマ氏勝利でドル安路線のあおり受ける日本(ロイター)

 この辺に関して上記リンク先の記事でロイターも同じような見方を示しているのですが、後半部ではアメリカの経済力の信頼性が高まり円高はそれほど進まないという意見も載せています。ただこの意見の主張者、よく見てみるとある意味でデフレと円高の主犯ともいえる「一部の日銀関係者」と書かれてあり、なんかこの時点で私の中で一気に信頼が持てなくなりました。
 あと中国に対する影響も少し書いておくと、恐らく中国の金融関係者としてはオバマ大統領が再選して内心喜んでいる気がします。というのもアメリカがなりふり構わない金融緩和をやっているおかげで以前みたいに人民元のレート切り上げを要求しづらくなっており、現にこの一年くらいはレート切り上げをアメリカが強く要求する所は見たことありません。中国としてはなるべく今の、実態より低いレートを維持したい思惑があるので歓迎しているでしょう。

 ただこれはほかの所ではあまり書いていませんが、米中の貿易摩擦はかなり激しくなってきています。この前には中国製太陽電池に対してアメリカがダンピング関税をかけただけでなく、ZTEと華為という中国通信大手2社の商品を使うなとアメリカ政府が文書で通知したり、中国建機大手の三一重工の米風力発電企業買収を最後の最後でひっくり返したりと枚挙に暇がありません。特に最後のなんか三一重工も怒って、アメリカ政府じゃなくオバマ大統領個人を提訴するというおもしろい展開になってます。
 オバマ政権というのはトヨタのリコール問題といい、どこか保護主義的な政策を取る所があります。金融的にはよくても中国とはこうした方面で対立が今後ますます大きくなってくるのでは、というのが私の意見です。やっぱ早く仕事終わらないとまともな記事書けないな。

2012年11月6日火曜日

安倍晋三への中国の関心

 今日はというか今週に入りまた忙しくなっているので、さくっと書ける話題で行きます。タイトルそのままですが自民党の総裁職就任以降、中国では安倍晋三氏の関心が非常に高くなっております。

 安倍氏に関しては一度総理になっていることから中国でもそこそこ知名度はあるのですが、やはりタカ派というイメージを持って報じられることがあり、総理在任中は靖国参拝を避けたにもかかわらず彼が今度また総理になると日中関係が悪化するのでは、民主党の前原氏同様に危険人物だとよく書かれております。まぁ前原氏に関しては事務所費問題で、そろそろ党内の地位も危うくなってきましたが。
 それ安倍氏ですが、確かにこのままの情勢が続くようであれば総選挙後は次の総理となる可能性が高いです。もっとも私としては自民が第一党になりきれない可能性もあってどうかなという気がするのですが、仮になったとしても意外とこの人は外交では引くところもあるので、中国が懸念するほど関係を悪化させないと考えております。

 ただこの辺の話でもう少し発展させると、石原慎太郎氏が新党を起ち上げるといったあたりからまた右か左かという論調の報道が非常に増えてきているように見えます。これまでに私も何度も書いてきておりますが右か左かというのは冷戦時には通用したとはいえ、現代の政治力学を測る上ではもはや何の指標にもならないと考えています。更に言えば右だとか左だとか言われている人は実際には言われているほど思想を持っているわけではなく、むしろ利権を代表しているにしか過ぎません。
 そうした人物の代表格は実名を挙げて批判すると社民党の福島瑞穂党首で、かつて起きた中国漁船の衝突事故の際に衝突映像が一般公開されていない中で、「コツンとしか当たっていない」と実態とは明らかにかけ離れたことをのたまっていました。その後に映像が流出してこの発言が嘘だった事がわかりましたが、よくもまぁ堂々とあんな嘘を言えたものだなと呆れた物です。私に言わせると、この人は現実の事実よりも中国側をかばい建てすることで得られる利権の方が大事な人間なのだろうという気がします。元々、社民党自体がそういう党ですが。

2012年11月5日月曜日

万里の長城ツアーの遭難事件について

 本題とは関係ないですが、中国では今週から開かれる中央党大会の影響でネット検閲が非常に厳しくなっています。たとえを挙げるとプロキシサーバーを使うことで見られたYoutubeとか完全に見られなくなり、気になる記事があったので潮風大使さんのブログにもコメント書こうとしたけど駄目でした。おまけに電話も盗聴されているのか、会社の電話は以前は聞こえなかった「サー」って砂嵐みたいな雑音が急に聞こえるようになり、さっきも携帯電話で友人と話してたら2回も突然切れました。実にファッキンです(・ω・)
 話は本題に入りますが、既に大きく報じられているように中国で日本人ツアーの遭難事故が起こりました。

万里の長城遭難:日本人死者3人に 旅行会社下見現地任せ(毎日新聞)

 内容については皆さんわかるでしょうから今回は説明しませんが、このツアーの企画会社であるアミューズトラベルの名前を見た際は正直言って「まだ存続していたのか」と驚きました。こちらも既に大きく報じられているからわかるでしょうがアミューズトラベルは3年前に死者が9人も出たあのトムラウシ山遭難事故を起こしており、とっくに解散していたと思っていただけにエレベーター事故のシンドラーといいどうしてまた同じ過ちを繰り返すのかとやや陰鬱な気持ちにさせられました。早めに予想を言うと、さすがに三度目はもうないでしょうけど。

 それで今回の遭難事故ですが、中国現地でもきちんと報じられております。北京一帯は史上稀に見る大雪だっただけにこのツアーだけでなくあちこちで雪害による影響が出ているためにトップニュースではないものの、注目度としてはそこそこ大きく扱われているように感じます。リンク先に貼ってある記事では「救援隊150人が救助のために全力を尽くした」と書かれてありますが、この点に関しては素直に中国のレスキューの方々に感謝したいと思います。

 恐らくこの事故を見た日本の多くの方は、「どうして一大観光地の万里の長城でこんな遭難が起こるんだ」と考えたのではないかと思いますし、現にネットの掲示板を見ると、「こんな観光地で遭難なんておこるわけない。中国だから何か別の理由で死んだんだろう」などということを書いている人も見受けられました。
 まぁそんな書き込みしたバカはほっといて私の方から解説させてもらうと、万里の長城は確かに観光地ではありますがそれはあの長い長城の一部分だけで大半は奥深い山の中で連々と石塁が連なっているだけです。観光客が主に訪れるのは今回の遭難現場から数十キロ離れた八達嶺(パーターリン)というところでテレビなどに映る長城の姿は大抵はこの場所ですが、この八達嶺ですらかなり山深いところにありたどり着くまでには北京市からバスに乗って数時間かかります。ただ八達嶺は観光地として整備されていることもあり、周辺には道路も作られているだけでなく観光しやすいよう長城を上る階段などが設けられているのですが、実際行ったことはないものの観光地になっていない長城はそういう類のものは一切なく、移動するのも大変だし緊急連絡手段も限られていたのではないかと思います。

 そしてこれだけは強く言っておきますが、長城というのは行ったことがある人ならわかるでしょうが日本人が想像するような生易しい物じゃありません。自分も初めて行った時に驚きましたが長城の通路は意外に地上高が高く、落ちたら確実に死ねます。しかもその通路は平坦ではなく、文字通り山の傾斜に沿って建てられているため勾配が半端じゃありません。それこそ八達嶺にある観光ルートですらなんかSWATとかの訓練場と見まごうかのような急勾配、しかも階段がなく坂になっている箇所が数多くあり、足を滑らせたら大怪我しそうで本気で怖かったです。
 そんな長城に十月なのにやけに暑い時期に行ったもんだから、汗をかきながら必死で傾斜を上り下りしたのを今でもよく覚えています。この時はお袋が一緒でしたが、お袋も急勾配に参ってぜぇぜぇ言っていたものの私の方も必死で上り下りしていたため手を差し伸べる余裕がなく、後ろを振り向いたらいなかった、というようなシチュエーションも有り得ると思いつつ通路を渡り切りました。幸いながらお袋も一時は大分自分と距離が開いたものの無事渡り切ることが出来ましたが、助けなきゃと思いつつ助ける余裕がないというのをこの時に強く感じ、もしかしたら遭難時の心境はこういうものなのかもしれないと、なんか今作ったように見えますが当時は本気でこういうことが頭に浮かびました。

2012年11月4日日曜日

3大学設立許認可取り消し問題について

 このところ忙しくてタイムリーに政治記事を拾えてないので、今日は久々に騒動真っ只中の大学設立認可政府、というより田中真紀子文科相が取り消した問題について私の意見を紹介します。

「生徒のチャンスつぶす」秋田公立美短学長、田中文科相の不認可に反発 入学希望は900人超(産経新聞)

 事の経緯を簡単に説明すると受験者数が定員に満たないいわゆるFランク大学が増加しているような背景から田中文科相は大学の設置基準を見直すべきという持論のもとで、既に設立認可が下りていた3大学に対して突如認可を取り消す命令を出しました。この命令に対して3大学側はどれも「寝耳に水」と答えた上で、既に後者を建設したり指導教員に内定を出しており、さらに受験者の募集や上記リンク先の短大のように既存の短大生が編入する予定でもあったとして、影響が大きすぎるとして命令の撤回を要求しております。

 この一連の騒動に対する私の意見を述べると、やはり3大学側の立場に立ち設立を認めるべきだという立場を取ります。確かに私も日本には大学があまりにも多くなりすぎているために統廃合を進め、新設基準は厳しくするべきだという風にかねてから主張してきましたが、きちんと設立手続きを踏んだうえで来年開校予定だった大学を、それこそ思いつきの様な判断で突然ストップをかけるというのはいくら何でも道理にかなわないでしょう。また繰り返しになりますが設立手続きは問題なく終えており、しかも一度は設立認可が下りていたものをひっくり返すことは制度の信頼性も揺るがしかねません。

 就任以降、産経新聞は事ある毎に田中文科相の動静を伝えて今にボロが出ると書いていましたが、今回のこの騒動を見るとその予想は見事的中したと言えるでしょう。就任直後は大人しかったのでさすがに小泉政権の頃から少しは成長したかと思っていましたが、安西先生じゃないけど「まるで成長していない……」と言いたいくらいです。今後の推移ですが恐らく野田首相をはじめとして民主党幹部はさすがに3大学の設置を認め直すように動くでしょうが、それに田中文科相がどう反応するか。黙って勧告を受け入れるか、自分の考えを理解してくれないなどと言いながら執行部批判を始めるか、こう言ってはなんですが私は後者にベットします。

2012年11月3日土曜日

取材先広報に関する四方山話

 あまり内輪ネタを披露するべきではないと思うのですが、知らない人には参考になるかもしれないので自分が取材したことのある企業の四方山話をちょっと紹介しようと思います。

・ナンバー1な日系自動車メーカー
 何がナンバー1なのかは書かないけどともかくナンバー1な日本の自動車メーカーです。ナンバー1なだけあって広報担当の人も隙がなく、この前に電話取材した時はこんな会話となりました。

自分「天津工場の稼働をストップさせるって本当ですか?」
広報「個別の工場の稼働状況は以前から一切開示しておりません」
自分「では今後、生産調整など行う予定は?」
広報「常に需要に応じて生産調整を行っております」

 全く隙がなく、記事が書き辛かったです。ただ仕事はしっかりしてるなぁという印象は受けます。

・僕の上司はフランス人な日系自動車メーカー
 またも日系自動車メーカーですが、単月の販売台数を確認している際に今後の市場戦略について尋ねたところ、「うちのゴーンもこの前言ってましたけど……」と、CEOの名前を呼び捨てにして説明してくれました。うちのって、猫とか犬じゃないんだから……。

・バイクも作ってる自動車メーカー
 なんか同じのばっか続くけどまたも自動車メーカーで、合弁会社でストライキが起きているというから電話してみたところ、「らしいね!」と、もしかしたら否定されるんじゃないかという予想を裏切りあっさり認めた上で、「ところで中国ではどんなふうに報道されてる?( ・∀・)」と聞かれて、実情を尋ねようと電話したのに逆に私が中国の報道ベースでストライキの状況を説明する羽目となりました。おまけに、

自分「なんか総経理も解任されるって言われてますけど」
広報「えー、聞いてなーいΣ(゚д゚;)」

 という具合でした。終いには、「日経さんはこんなこと聞いてきたよ( ゚∀゚)」とこっちが聞いてないにもかかわらず教えてくれて、以前はあまり意識することのないメーカーでしたがこの一件以降は急に好きになりました。記事もめちゃくちゃ書きやすかったし。

・バッグ作ってるサ○ン○タ○サ
 この○マ○サ○バ○は香港で上場するという話があったので電話取材をかけてみたところ、何度電話をかけても「担当者がいない」の一点張りでした。しょうがないので担当者が来たらこちらに連絡をくれないかと伝えたところ、

広報「はいわかりました。それでは失礼します」
自分「まだこちらの電話番号を教えていませんよね?(#^ω^)」

 という具合でした。質問案件に対して回答できないなら回答できないと言ってくれればこっちもそれで済む話だというのに、たった数分の電話でここまで人をイライラさせてくるのもまた珍しいです。というようなことを同僚に話したところ、同僚も以前にサ○ン○タ○サに電話取材をしたことがあったのですが、以前に発表していた事業計画と今回発表した計画になんか齟齬があると感じて質問してみたところ、「それは過去の話です」といった感じで前回発表の内容をなかったことにしていたそうです。もちろん電話の態度も悪く、二人で悪口を一時期言い合ってました。

・日系飲食チェーン(確かラーメン)
 これも香港時代の話ですが、進出するような話があったので私ではなく女性の同僚が電話取材をかけたところ、上の○マ○サ○バ○と似たような対応を受けたらしく、何度も電話をかけ直す途中で同僚が泣き出してしまいました。「なんで聞いてるだけなのに、こんな扱い受けなきゃいけないんだろう(ノД`)」と言われて必死で慰めましたが、回答できないなら回答できないと記事書く側からすると本当に言い切ってほしいです。それで済むんだから。

・某広告代理店、というか電通
 嫌っている会社だし電話かけたくないなぁとか思ってたらプレスリリースの内容で記事書けと指示されたので仕方なくかけましたが、電話に出た人は終始不機嫌な声で「わかりません」とか「リリース文に書いてある通りです」としか言いませんでした。結局何も聞き出せないまま取材は終わりましたが、嫌な会社はどこを切っても嫌な会社だということだけはよくわかりました。っていうか余計なお世話かもしれないけど、あんな問題のある人間に電話対応を任せない方がいいんじゃないかと本気で思います。前に別件で対応してもらった人は普通だったんだけどなぁ。

・財閥系代表オペレーター
 どこでもそうですが最初は取材先の代表電話番号にかけてから広報につないでもらうのですが、財閥系大企業の代表オペレーターはどこも凄い綺麗な丁寧語を話す人が多いです。その方面の専任の人でしょうが、あまりにも丁寧に応対してくるので話しててこっちの日本語のリズムが異常に乱れることが多いです。綺麗なのは美徳ですが、ビジネスシーンなんだしもうちょっと砕けて話せないかなと時々思います。

・ある業務用食材卸売企業
 この企業へは香港に出張していた際に一度だけ電話取材をしたのですが、その時も懇切丁寧に回答してくれてありがたい会社だなと思いました。その後、上海に戻った後で同じ会社がプレスリリースを出してきたので再び私が電話取材を行ったところ、「あれ、この前に香港からかけてきた方じゃないですか?」と、同じ広報担当の人が私のことを覚えておりました。なもんだから取材も非常にやりやすかったのですが、まさか香港と上海跨いで同じ会社に取材、しかも双方覚えていたというすごい偶然を体験したこともあり印象深い会社です。

サイゾーが配信する如何わしき記事

 先日、マイクロソフトが運営するポータルサイトのMSNに以下のような意見文を送りました。

「毎日ニュース記事を拝見しておりますが、「サイゾー」が配信している記事について意見があります。短く言ってしまえば下品過ぎるの一言に尽き、本日配信した「自慰シーン“解禁”の松たか子、今度はヘアヌード写真集に興味津々!?」という見出しの記事も、未成年が見る可能性のあるページで配信するニュース記事としては如何なものかと思います。そもそもサイゾーはこの記事のように「週間実話」、または「週間大衆」の記事を引用しているだけの内容が多く、そのどれもが「そろそろあの女性芸能人がヌード写真集を出す」というものばかりで、どれだけ時間が経ってもそれらしきヌード写真集は一向に発行されない、いわば根拠のない憶測記事が多いです。娯楽には多少の嘘があってはいいとは思いますが、こんな下品な内容の記事が書かれる女性芸能人の立場を考えると、御社サイトで配信するべきではないのではと個人的に思います」

 我ながら随分真面目ぶった意見を言うものだという気がしますが、看過し続けるのもいい大人としてどうかと思ったので思い切って送りました。この意見文に書いてある通りに、MSNに配信されているサイゾーの記事はセクシャルな内容が明らかに多く、また全く根拠がないと言っていい捏造記事が異常なくらいに散見され、最近では「サイゾー」という名前を見るだけで腹立ってくるほどです。
 一例として、また今日も以下のリンク先にある週間実話の捏造記事をベースにした記事が配信されております。

「ヌードOKだった」発言の長澤まさみに複数のヘアヌード計画が浮上!?(サイゾー)

 私は別にヤクザ業界の情報誌のような週間実話と週間大衆がどんな捏造記事を書こうとも特段気にすることはありません。何故なら両誌は雑誌という紙媒体で閲覧する人間には選択する余地があります。ただこのサイゾーの記事は無料のインターネット上で不特定多数に配信され、実際に私も読みたくもない内容にもかかわらずMSNのニュース欄を見ていると目に入ってしまい、ぐだぐだ言うのをやめてしまうと早く商売やめるか目立たないところで一人でやってろと本気で言いたいです。
 実際にこれらのサイゾーの捏造記事に騙されて、友人の上海人も悔しい思いをしております。その友人をだました記事というのも「酒井法子AV転身!? 芸能ブローカーが「のりピーの利権」争奪戦を展開!」という記事ですが、これを見た友人はどうやらマジで酒井法子がAVに出ると考えていたようで、サイゾーの記事はほとんどねつ造だと教えてあげたら本気で残念がってました。無垢な中国人を騙すなんてサイゾーは許せねぇ、と思う一方で、「あの記事を本気に信じる奴がいたとは(;゚д゚)」とも思いました。

2012年11月1日木曜日

東電OL殺人事件の検察による無罪請求について

 なんかあまり突っ込む人がいないので、自分がやるまでもないと思っていましたが一応記録のために触れておくことにします。

東電OL再審 誤判の検証も欠かせぬ(10月31日)(北海道新聞)

 本音を言うとほかの所から記事を引用したかったけど、ちょうどいいのがないので警察には厳しいけど部落には優しい北海道新聞にします。それにしても言うねぇ私も。
 書かれている内容は先日にネパール人、ゴビンダ・マイナリ氏の冤罪が認められた東電OL殺人事件で、ゴビンダ氏を無実の罪で刑務所に追いやった検察が当初はあくまでゴビンダ氏が犯人だと主張しようとしていたものの、被害者の女性の爪から別人のDNA、それも同じ室内にあった遺留物から検出されたDNAと一致するものが出てきたことから白旗を挙げ、再審で無罪請求をしたということに触れております。至極当然な判断と言えばそれまでなのですが、真に注目すべきは検察が白旗を上げたということではなく、何故今の段階で被害者の爪から別人のDNAが出てきたのかということです。

 別に刑事をしているわけでもないので本当かどうかわかりかねますが、よく推理小説とかで殺される際に被害者が暴れるため、爪の中から犯人のDNAが出てくるという記述をよく見かけるのですが、もし仮にこれが事実だとしたらまず真っ先に痕跡が調べられる箇所ではないのかと個人的に思います。私が何を言いたいのかというと、検察、そして警察は事件が起こった当初の段階でこのゴビンダ氏とは異なるDNAが被害者の爪の中から検出されていたのを知っていたのではないかということです。そもそもなんで事件から十年以上も経って突然出てくるのか、どう考えたって初めからわかっていたことを敢えて隠し、ゴビンダ氏が犯人でないとわかっていながら無理矢理罪を着せたようにしか思えません。もっとも、これ以外の証拠でもゴビンダ氏の無実は明らかにわかりきっていたことなのですが。

 仮定の話が続きますが、もし本当に初めから爪の中のDNAの事実を検察が知っていたとするならば、何故検察の中で処分者が現れないのかが私には不思議です。厳しいことを言えば無実の人間に罪を着せるような行為をしていたのであれば、ゴビンダ氏と同じように15年くらい刑務所に入るくらいの処分が必要かと思います。
 それにしても近年の日本の司法は足利事件の冤罪発覚以降、未だひどい状態とはいえ徐々にではありますがマシになってきたなと思います。個人的な印象論で語らせてもらうと、司法に対して目が行くようになった最初のきっかけはいわゆる痴漢冤罪で、その後に足利事件の再審が起こり、そして郵便の障害者割引制度が続いたことが大きい気がします。この東電OL事件なんて、完全に闇に葬られると5年くらい前は私も考えていましたし。

 最後にこれまた踏み込んだことを言うと、うちのお袋は冤罪ではないというものの2000年に起きたというか発覚した筋弛緩剤点滴事件も、犯人とされる男性の逮捕直後の報道のされ方を見ると冤罪の可能性があるのではと考えています。この事件も仮に冤罪なら不幸だろうがひっくり返ることはないだろうと今まで思っていましたが、昨今の状況を見るともしかしたらと少し考えることがあります。

2012年10月31日水曜日

日本人の改善思想

 例の尼崎の事件で各メディアが犯人の写真を間違えて出していた件ですが、朝日新聞だけが、「うちも同じ写真手に入れていたけど、確認が取れなかったから使わなかったぞ(゚∀゚)」とどや顔で報じているのが微妙に笑えます。いやきちんと裏取り作業をしているんだから確かに誉めらるのですが。

 そんなことはほっといて今日の本題に移りますが、既にブログで記事にしていますが先週末は約一年ぶりに香港へと旅行してきました。そんな一年ぶりの香港を見てきた感想ですが、一言でいうと「何も変わっていない」というのが正直な所です。いや実際にはあれこれ変わったところもあるのかもしれませんが、少なくとも自分が見てきた界隈は街の通りや建物、駅舎など、あと香港人のスタイルやファッションなどは一年前と全く変わりがありませんでした。
 一体なんでこういう風に思うのかというと過分に、現在上海市を拠点に生活しているというのが大きいのではないかと考えております。今年はペースが落ちてきているとはいえ世界一の成長市場の一級都市であるだけに、上海市は街のあちこちであれこれ建設工事なり建て替えなり、果てには取り壊しなどがしょっちゅうあります。ちょうど自分の住んでいるサービスアパートメントの前にある商業施設も建て替えが始まっているのですが、それこそ数ヶ月時間を空けるだけでも見た目というか雰囲気が変わっていることが多いです。更に言えば街並みだけでなく、上海人も豊かになってきていることから服装とか仕草がかなりめまぐるしく変わっているような気がします。

 この香港と上海の違いはひとえに、成熟市場と成長市場の違いと言ってもいいかと思います。ある程度経済発展を終えて落ち着いている香港に対しまだ発展途上で変わりつつある上海という具合に、両都市の現況が私の印象の違いを生んでいるのでしょう。では香港と同じく、一応既に経済発展をある程度達成している日本はどんなもんでしょうか。なんかさっきの話をひっくり返すようになりますが、私の印象としては日本の都市は香港などよりも上海に近いというか、意外と変化するところが多いような気がします。
 あくまで私の印象ですが、たまに実家とかに帰ってみると今までなかったところに信号機が出来てたり、通い慣れた店舗が回想されてたり、見知らぬ道が出来ていたりと、上海市ほどダイナミックではないにしろ細かいところで変化している箇所が多いと毎回感じます。またこれは以前にあった人が言っていたのですが、東京の首都高などで以前は渋滞が多発していた箇所を久々に通ったところ、一部ルートが追加されたりしていて全く渋滞が起こっていなかったそうです。その人曰く、日本人というのは地味に改善意識が高く、一度作ったものを細々と改良を加えていく傾向があるそうで、聞いた当時に私もなるほどと感じました。

 ちょうど今回に香港へ行ってみてこの時の改善という言葉を思い出したからこんな記事を書いているのですが、トヨタの改善方式じゃないですが確かに日本人は後から機能なり改良を加えていくような行為を外国人と比べて率先してやるようなところがある気がします。これもやけに印象に残っている話ですが、映画の「ラスト・サムライ」でも「日本人は誰に言われるまでもなく自分の技量を高めて前よりいいものを作ろうとする」というトム・クルーズのセリフがありますが、なんとなく通じるところがある気がします。
 一方、改良を加えていくというのには向いているものの逆に一から土台の様な何かを作るという行為は苦手だとも言えると思います。よくネットのジョークに「アメリカ人が発明したものを日本人が小型化して中国人がパクる、そして韓国人が起源を主張する」というのが以前に流行りましたが、ベースとなるものは今現在を見回してもやはりアメリカが全部作っている気がします。敢えて踏み込んでいうと、日本の漫画を作った手塚治虫は本人自身もディズニーの影響を強く受けたことを話していますし。

 更に歴史を紐解くと第二次世界大戦中に日本はよく、一回の戦闘にまとめて兵隊を送るのではなく実際に戦った後で「もう少し必要」などといって後からどんどん送り込む、逐次投入をよくやらかしています。兵力の逐次投入は軍事上で下策とされており、必要な兵力を一度に送る方が輸送コストや戦闘期間などの関係からずっと優れているのですが、こうしたことからもどうも日本は一気呵成に物事を進めるのも伝統的に苦手なんじゃないかと伺わせられます。
 そんな具合でどうもオチがパッとしませんが、日本人はいわば改善オタクで微量な変化を好む気質じゃないかというのが私の意見です。こうした点をもっと意識して、日本人に向いた組織運営法とか開発方針を作っていくのも一考じゃないかと思うわけです。

2012年10月30日火曜日

石原新党の設立について

 先週末は香港に言っておりましたが、地下鉄(MTR)の車内で流れる電光掲示板ニュースで石原都知事が職を辞任し、新党を作るというニュースを確認しました。発表当時はネットに触れなかったので細かくニュースを追うことが出来ませんでしたが、まぁなんていうか子供のために大変だなぁという気がします。

石原新党参加を表明 平沼氏(産経新聞)

 今日になってたちあがれ日本の平沼氏も石原新党に参加すると発表がありましたが、路線としては同じ保守ですしおかしなことではないと思います。この後は橋下市長が率いる日本維新の会とは提携するからが気になりますが、恐らく橋下市長は手を組まず、あと残ったみんなの党は宙ぶらりんがこのまま続くでしょう。

 そろそろ本題に入りますが石原氏が何故この段階で新党を作ったのか、私見を述べさせてもらうと息子の石原伸晃氏を総理大臣にさせてあげたいからだと私は思います。一応本人は国のためだとか尖閣のためだとか言っていますが政治家というのは大言壮語を構える人ほど私利私欲で動く人が多く、特に石原氏に至っては結構平気で嘘をつくところがあるので素直に信用することが出来ません。
 では何が理由なのかですが、考える決め手となるのはやはり今のこの時期、つまり自民党総裁選が終わって安倍新総裁が誕生したというのが何より大事かと思います。安倍氏が総裁に返り咲いたことによって石原伸晃氏が総裁になるチャンスはあと数年ありません。年齢的にも総理になるには厳しくなってきていることもあり、また民主党が次回選挙で敗北する可能性があることもあって敢えてこのタイミングで新党を作り、息子の総理就任を援護する腹づもりじゃないかと私は見ています。

 というのも意外に石原氏は子煩悩で、小泉政権時に伸晃氏が初めて国土交通大臣に就任することが決まった時も、「純ちゃんは人事の天才だねぇ(´∀`*)」と満面の笑みでインタビューに答えており、更に言えば三男の宏高氏も一回衆議院議員に当選した後で今浪人中の身ということも見逃せません。次回の総選挙は民主、自民共にあまり支持を得ておらずこのままいけば消極的に自民党に投票する人が多くなりそうな気配ですが、それだけに第三極こと新党が乱立すれば票が分散する可能性が高く、石原新党も割と援護しやすい立場になるんじゃないかと勝手に分析しています。

 もっとも私としては動機が何であれ、仕事さえしてくれるのなら気にならないので今回の石原氏の行動も勝手にすればと考えています。ただ伸晃氏を総理につけるというつもりなら話は変わり、あまりにも頼りにならないので何かスキャンダルでも踏まないかとちょっと願ってます。
 なお同じスキャンダルと言えばまた民主党の前原氏が秘書の自宅で事務所経費を計上するという大ポカをやらかしています。本人は必至であれこれ言い訳していますが、自分が前に見た報道だと家賃代が年によって異なっており、仮に事実だとすれば不正経理で間違いないでしょう。過去に同じ行為がばれて政治生命が絶たれた議員が何人もいるというのに、本当にこの人は致命的なまでに危機管理ができない人だなと呆れています。

2012年10月29日月曜日

香港旅日記~インド尽くしカレー地獄 後編

 昨日に続きインド、じゃなくて香港旅行の続きです。今日は怒涛の後篇です。

・二日目
 早朝、いるだけで嫌になってくるほど狭いホテルの部屋で起きるといきなり上海人の友人が衝撃的な告白をしてきました。
「あのさ、ズボンがずり下がるんだけど」
 友人曰く、昨日と同じベルトの穴にもかかわらずズボンがずり下がるとのことで、要するにたった一日でウエストが細くなったそうです。何故細くなったのかというと、「きっと君の歩く速度が速すぎるせいだ」という仮説を突きつけられました。
 これも知ってる人には早いですが、私は歩く速度が極端に速いです。文字通り走るように歩くのでこれまで一緒に出掛けた人間を「ちょっと待って」と言わせてきた数は数知れず、上海に渡ってからは一区画がでかいことからますます速くなってきており、この前日本に帰ってきた時なんか日本人が止まっているように見えたし。そんな具合で街中を歩いていても誰かに後ろから抜かれることなんてほぼないのですが、香港人も歩くのが極端に速く、今回の旅行中は何度も追い抜かれて地味にショックを受けておりました。そうした香港人に感化されたのか前日は友人と一緒にいながらやはりすごい速度で歩き続けて、口には出さなかったものの友人も一緒に歩いてて疲れたそうです。たった一日とはいえこのロードワークによって一気に痩せたといいますが、自分も極端にウエストが細いだけにうなずける話です。

 話は香港旅行に戻してこの日は早朝にラマ島(南Y島)という、香港島からやや離れた離島へと出かけました。この島へは以前にも何度か訪れていたものの、いい場所なので今回も訪れることにしました。取り立てて大きなイベントはなかったものの、昼食に訪れた海鮮レストラン内で猫が段ボールの上で寝ていたので以下のような写真を撮っておりました。


 なんか寝相がしっくりこないのか時々動いていましたが、実に客慣れした猫で何度も撫でまわしておりました。
 そんなラマ島から午後には香港島に戻り、セントラルやコーズウェーベイという繁華街を回っていろいろとブランドショップを見て回り、日が落ちた頃に一旦荷物を置きにホテルへ戻りました。

 ここでまたひと悶着があったのですが、本来なら取り替えてもらっているはずのバスタオルが室内にありませんでした。またホテル側へ電話で文句を言うと、「すぐに持っていく」と返答を受けましたが30分くらい待っても何も来ません。たまらずもう一度電話すると、「あと10分」というのでまた待ち、大体15分くらいしてようやく従業員がタオルを届けに来ました。インド人はこれだから信用できないと友人と言いあった後、次の目的地である香港最大の観光地、ビクトリアピークへ向かいました。


 ここも取り立てて大きなイベントもなく、夜景と言ってもそんなにビル群に感動しない性格もあってとっとと離れました。ただ帰りはタクシーを使ったのですが、山道を頭文字Dもびっくりなスーパーテクニックで駆け下りていくもんだから友人と一緒に車酔いしました。あのタクシー運転手、腕は確かなんだけどね。


 ビクトリアピークを降りた後はランカイファンという、飲み屋街へと向かいました。ちょうどこの日はハロウィンだったので欧米人が大騒ぎし、上の写真のように妙な飾り付けがつけられておりました。


 よく見ると腕とか足とか、妙なものがぶら下がっています。

 ここでは大音量で大騒ぎする店が多く、どこか席が空いてたらゆっくり酒でも飲もうかと話していましたがとても落ち着ける雰囲気じゃなかったのでそのままホテルへと帰り、また馬鹿みたいに狭いシャワーを浴びてこの日は就寝しました。

・三日目
 この日は自分の買い物のため、シャムスイポーという電気街へと朝早く出かけました。実は前からタブレットPCを買おうと考えており、香港なら関税もないしきっと安いだろうと乗り込んでみたのですが、中国本土と違ってi-Padとかギャラクシーなど有名メーカー製しか置いてなく、レノボのLe-Padすらおいてない残念な場所でした。なのでタブレットPCは本土で買い直すことに決めて、再びホテル最寄駅のチムシャアツイに戻ってセンターオブアベニューという、香港の映画スターの手形がある場所へと向かいました。


 九龍半島の海岸沿いなので、向かいの香港島のビルが一望できます。こうしてみると有名企業の看板がたくさんあります。


 写真に写っているSHARPの看板が、もうすぐなくなるのかなぁとか思いながら写しました。


 見づらいですがジェット・リーの手形です。


 こっちはジャッキー・チェン。


 最後になぜかサモハン・キンポーの手形。


 ブルース・リーの銅像。同じポーズで写真を撮る人が後を絶たない。


 無駄に顔面アップ。


 得体のしれない豚の銅像。誰か出典知らないかな。


 しかも妙に人気だし。

 こんな具合で堪能した後、昼食を取ってから荷物を預けているホテルフロントへ向かいました。これまで何度も煮え湯を飲まされている例のホテルですがここでもまたひと騒動があり、なんとホテルフロントの呼び鈴を鳴らしても誰も出てこず、預けていた荷物が受け取れませんでした。飛行機の時間もあるし、このまま30分くらい誰も出てこなければドアを蹴り破ろうかとか物騒なことを言っているとようやく従業員が出てきてドアを開けてくれましたが、もうインド人と関わるのはよそうなどと言いながら空港へと向かいました。

 空港での出国審査などは特に問題なく、香港のきれいな空気ともおさらばでまた上海の汚い空気が懐かしいと言いつつ飛行機に乗り込みましたが、最後にまたトラブルというかイベントが起こりました。ちょうど自分の席より二列前の席で離陸の際に子供が泣きだし、乗客全員で視線を一点集中。しかも笑えることに、ちょうどその子供と連れてきた母親の隣の席に友人が座っているもんだから、一歩間違えれば自分もあの席にいたんだなぁと思いつつ泣き声を聞いておりました。もっとも友人は途中でフライトアテンダントに言って席を変えてもらいましたが、なんでも変えてもらった席はトイレの真ん前で、乗客が来るたびに音が鳴って眠ることが出来なかったそうです。
 こんな具合で今回も楽しい旅行でした。少なくとももうインド人のホテルには泊まるべきではないというのが教訓です。

2012年10月28日日曜日

香港旅日記~インド尽くしカレー地獄 前編



 別に隠す必要もなかったのっですが、昨日までの三日間に香港へ旅行に行ってきました。以前からブログを見ている方なら話が早いですが、香港へは去年の十月から十二月までの三ヶ月間出張で滞在しており、実に一年ぶりの再訪となりました。なので今日、そして明日は今回の香港旅行について珍しく写真と共に紹介していきます。それにしても自分の写真だが、なんかどれも左にやや傾いているような。カメラの持ち方が悪いのか?

  前夜
 今回の香港旅行は友人の上海人との二人旅。ホテルからチケット予約まで全部上海人に任せたのですが、出発便が早朝8時フライトだったので、出発前夜に上海浦東空港と連結しているMOTEL168というホテルに泊まりました。



 費用はツインの部屋で200元程度、日本円だと2500円くらいなので非常にリーズナブルです。仮にここに泊まらなければ早朝にタクシーでも取らないとフライトには間に合わず、タクシー代だけで200元くらいかかる所だったので、施設も問題ないことから、今後も機会があれば使おうかと思っております。
 この日に自分は仕事が終わるのが遅くて友人と合流して最終的にホテルに着いた頃には11時を回っておりました。ただ「折角の二人きりの夜だから」などと妙なことを友人が言ってしきりにビールを飲ませようとするので、しょうがなくビール一缶だけ付き合うことにしました。飲んだのは雪花というブランドのビールでしたが、瓶と違って缶だとやけにまずかったです。そんなわけのわからないことしつつ、就寝は12時半でした。

  1日目
 朝5時半に起床、そしてすぐ出発。空港はホテルからエレベーターを降りて目の前なので何も焦る必要はありませんでしたし、イミグレーションも難なく通過することが出来ました。また中国では飛行機の出発が遅れることが非常に多いのですが、自分たちが載った便はほぼ定刻通りに出発して2時間半の飛行時間の後に無事香港空港へと辿り着きました。香港空港にたどり着いてからはあらかじめ上海で買っておいた、香港市内の地下鉄、エアポート線が三日間乗り放題のチケットを使用して早速市内に向かいました。まずは自分の会社の香港事務所を訪ねて簡単なあいさつを済ませてから予約していたホテルへと向かったのですが、こっからがある意味旅の本番でした。



 今回、我々が利用したのは香港一の繁華街、チムシャアツイにある重慶大厦(チョンキンマンション)という、インド人がいっぱいいるビルの中のホテルでした。その名も「New Tokyo Hostel」といって出発前に同僚からも「なんでトキオやねん」と突込みを受けたのですが、友人曰く交通の便が良くて安いから選んだそうです。早速訪れてみるとやっぱりチョンキンマンションはインド人だらけでやたらカレーの臭いのする場所でした。香港らしく狭い場所に電化製品を売る店やら通貨換金所やらがびっしり入っているわけですが、そんな店を潜り抜けつつちっさいエレベーターを上って件のホテルフロントへとつきました。
 出迎えたのもやっぱりインド人、というよりインド系香港人というべきか。友人がチェックインを済ますと何やら奥から別のインド人が現れ、「じゃ行くよ」と言って我々を外に連れ出していきました。というのもチョンキンマンションにはホテルフロントしかなく、実際に泊まる部屋は別のビルだったからです。予約を取った友人もこんな展開は予想しておらずこの時点でもういろいろとあれでしたが、本当に驚愕したのはこの直後でした。

 案内されたのは目抜き通りのネイザンストリートを挟んだ、歩いて数分のビルでした。もう見るからにビル自体が古く、エレベーターも30年くらい前の骨董品の様なものだったのでこの時点で嫌な気がしてたのですが、部屋の中を見て友人と共に目を丸くする羽目となりました。一体何故かというと、部屋が6畳くらいしかないのはまだ理解できるものの、ツインの部屋なのにベッドが一つしかなかったからです。ベッドが一つしかないのを見るや、やたら権利を主張する中国人だけあって友人は案内した従業員に食って掛かりましたが、その横で自分はシャワー室を見ながら愕然としていました。



 上の写真を見てもらえばわかりますがシャワーとトイレが同じ空間、というか並んでついてあり、こんなところでどうやってシャワーを浴びろというのか、仮に浴びたらトイレの便器がびしょ濡れになるのではといろいろな考えがよぎってちょっとふらつきました。その横で日本語のみならず英語も達者で便利な友人がかなり激しく言い合っており、ホテルフロントに戻って話をつけようと再びチョンキンマンションへリターン。戻る最中に友人は、「中国語のサイトできちんとシングルベッド二つの部屋を予約したはずだ」と言い、私も「部屋数が足りないから俺たちを無理やりあの部屋に押し込んだのかもしれない」などと話し合いつつ、「そもそもカップルじゃあるまいし、男二人の俺たちをあの部屋にあてがうことに奴らは疑問を感じなかったのか?」という、ややウホッな内容へと展開していきました。
 ホテルフロントに戻ると再び友人がオーナーに食って掛かり、予約の不備を追及。一方オーナーも「ダブルベッド一つの部屋で予約会社から依頼を受けた」と反論。すると友人は予約会社を出せと言って電話をつないでもらい、中国語のできる人間に予約を確認してもらったところやはりシングルベッド二つと相手は言ったそうですが、これが英語担当の人間になるとダブルベッド一つと回答が変わりました。

 結論としては予約会社の中で我々の予約内容を中国語から英語に翻訳した時に齟齬が生じたのではないかということで落ち着きましたが、だからと言ってこのままダブルベッドで二晩一緒に過ごす気など毛頭なく、シングル二つの部屋に取り替えろと要求するものの既に予約が満杯だとしてホテル側も応じません。そこで妥協案として友人は、「ならマットと毛布をもう1セット用意しろ」と言い、それならとホテル側も快く応じました。友人としては早い段階で落としどころをここへ持ってくるつもりだったらしく、前段階としてここまで抵抗したと言ってました。さすが中国人、日本人もこういうところは見習うべきだ。

 こうしてすったもんだの挙句に床にマットと毛布を敷いてどうにか寝床を確保することが出来ました。その後、例のシャワーをどうするかなんか暗い感じで話し合いましたが、悩んでもしょうがないし、余計な時間を長く食ったので飯食って観光に行こうと気分を切り替えることにしました。



 既に三時頃でしたが遅い昼食に、チョンキンマンション内にある上記写真のインド料理屋でカレーを食べました。これがのちの悲劇につながるとは知らず。昼食後はお互いに社会学を専攻していたこともあり、ニューテリトリー(新界)と言って香港でもちょっと妙な歴史をたどって行政区に入った土地へ訪れました。といっても実際にはただの住宅地で、これと言って珍しいものなど特にありませんでしたが。
 そして夜8時、再び自分の会社の香港事務所を訪れて先に約束していた通りに事務所の人間らと一緒に夕食へと出かけました。ただここで予想外だったのは、てっきり自分は夕食に来るのは出張時代の上司くらいかでほかに来るのは一人か二人と思っていたら、なんと事務所内のほとんどの人間が待っており、そのまま大人数で食べに行くこととなりました。しかも行く店も事務所近くにあるインド料理屋に既に決まっており、自分も断りきれず小声で友人に対し「本当にすまない……」と言いつつ二連続でカレーを食べる羽目となりました。しかも昼間、自分が食べたマトンカレーが出てくるし……。

 夕食後、「もう香港で絶対カレーは食べないぞ」と言いながらホテルへ戻り、例のシャワーへと挑戦しました。便器がびしょ濡れになることを想定してあらかじめトイレを済ませた後で友人からチャレンジしましたが、「意外と行ける!」ということで続いて自分も試したところ、比較的お湯の出が良く、疲れていたのもあってさっぱりしました。その後はすぐ布団に入って寝たのですが、先行で自分が床に敷いたマットで寝たのですが、ダブルベッドにいる友人は「寝心地悪いならこっち来てもいいよ」としきりに誘ってきました。もちろん行かなかったけど。

 残りはちびまる子ちゃんばりに、明日以降に書く後半へと続きます。