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2021年10月31日日曜日

(ヽ´ω`)

 昨日まで割かし元気だったのに昨夜寝る前に突然悪寒がして、今日は文字通り寝たきり雀でした。熱は既に引いてるのと咳は一切ないからコロナじゃないと思うけど、とにもかくにも体がだるくてJBpress用の記事も書けずじまいでした┐(´д`)┌ヤレヤレ

 このところ疲労しやすいとは思っていたけど過労かなんかなのかもしれません。日曜であったことが幸いと取るかどうかでいろいろ思い悩みます。さて寝よう。

2021年10月28日木曜日

上海の街中の工事


 今日ビザの切替えで浦東エリアにある出入境管理局に行ってきた際、そこの目の前でこんな感じの工事していたので写真撮ってきました。この工事は恐らく地下鉄工事のものですが、この工事場面を見て何を思ったのかというと、10年くらい前の上海は本当にあちこちでこういう大きく掘り返すような工事が上海の至る所で行われていたけど、最近はあんま見なくなって久しいなと思ったわけです。でもって、浦西と違って浦東はまだこういう工事が多いんだなと思ったわけです。

 軽く上海の地理について説明すると、上海市は中心に黄埔江という長江支流に当たる川が流れており、この川を境目に東側を浦東、西側を浦西と呼びます。上海の玄関口に当たる上海浦東空港はその名の通り浦東にあり、海側に近い場所に設置されています。
 こういうと浦東の方がさも発展しているかに見えますが実際は逆で、上海と呼ぶ際は通常、浦西エリアのことを指します。浦東エリアは1990年代に入ってから開発されたエリアで、それまでは東京で言えば多摩や八王子みたいなエリアでしたが、開発が進んでからは川沿いの部分は新宿みたいに高層ビルの集積地となりました。とはいえ、古くからの上海の街はやはり浦西に集中しており、浦東エリアも川沿い部分以外は荒涼とした更地が続くなど、まだまだ八王子っぽい雰囲気があります。

 浦西エリアの開発がほぼ済んだ、っていうか開発余地がなくなったこともあってこのところ上海市政府は浦東エリアの開発に力を入れており、官公庁の事務所などを浦東エリアに移しているほか、大手国有企業などにも恐らく半強制でしょうが、浦東エリアに本社社屋などを移すよう誘致しています。

 そうした背景から、十年くらい前まではまだ浦西エリアで見かけたあちこちで工事しているという風景が浦東エリアだとまだまだ見かけると感じるとともに、上海はまだこうした開発需要があり、発展余地があるんだなという印象を覚えました。実際、最近何かと話題の住宅問題に関しても、浦西エリアだと高すぎてもう購入できないのに対し、浦東エリアなら交通の便が多少悪くなるにしても、頑張ればまだ手に届かなくもないという面があり、この方面の開発需要は根強いです。っていうか、土地がかなり余ってるくらいだし。

 こうしてみると、かつて土建国家と呼ばれた日本とは比べ物にならないくらい中国は開発余地が有り余っているのだと思うとともに、まだまだこうした開発需要があると感じます。建機業界からすれば願ったりかなったりでしょうが、工事の関係で遠回りとか要求されるのはなるべく勘弁してほしいです。

2021年10月27日水曜日

怒りの供給過多に対する捌け口不足

内田樹が語る「コロナ禍という大義名分で“暴力性をリリース”する人々」(文春オンライン)

 上の記事は内田樹氏のインタビュー記事ですが割と共感する点が多い内容でした。なお内田樹氏については陰で「タッツー」とあだ名呼びしています。理由はこの人とは別に「タッツー」と呼ぶ友人がいるからで、そいつからは「俺はポケモンじゃない」と過去に否定されました。

 それは別として前にもこのブログで少し触れましたが、このところやたらと話題になるネットバッシングについて、本質的にはそれぞれパッシングされる内容について怒るほど問題視しているというわけじゃなく、日頃のフラストレーションを発散するため批判したり槍玉にあげても問題のない対象をわざわざ探してぶつけているというのが実態である気がします。逆を言えば、バッシング対象の人物や団体が謝罪をしようが行動を改めようがあまり関係なく、叩いている人はその後も叩き続ける可能性が高いでしょう。
 もっとも、なんか爆発事故で和解に至ったというアパマンは和解について「ノーコメント」と答えたそうで、ここはああいう事故を起こした事実やスプレー缶で清掃とかいうぼったくりについてまるで反省していないようなので、もっと世間から叩かれるべきだと自分は思います。

 話を戻すと、結論から言えばこの手のネットにおける誹謗中傷とかを訴訟なりの対策で鎮めようというのは土台無理があると考えています。彼らがバッシングするのは前述の通り、本当にその対象に怒りを感じているのではなく、日頃のストレスなりフラストレーションをぶつけて解消することが目的であり、そうしたものを取り除かないと多分延々と別の対象を見つけてやり続けるでしょう。
 その上で言うと、最近この手のバッシングが問題化してきたのは、そうした日常で不満やストレスを感じる人が増えているからともいえると思います。

 何気にこの点については思い当たる節があり、自分自身も一時期、片道2時間の勤務地に意味のない研修で長々通わされた際、睡眠時間が極端に減って当時やたら怒りっぽくなっていたのを自覚しています。それこそ道で犬に吠えられたらその場で犬に向かって「うるせぇ!」と大声で怒鳴ったりしてて、前を自転車で走ってたおじさんがびっくりして振り向いたことも多々ありました。マジあの時のおじさん(m´・ω・`)m ゴメン…

 今思い返すとあの時期は明らかに精神が不安定であり、原因はやはり上記のように訳の分かんない無意味な事させられて睡眠時間が削られ、ストレス溜めてたせいだと思います。逆を言えば今はそんなストレス溜めることもないため、自宅で怒鳴って喉潰すこともめっきり減りました。あるとしても、整合の悪いプラモ組立ててる時くらいでしょう。

 別に今に始まるわけじゃないですが、本当に日本人はあらゆる面で精神的な余裕をなくしており、それが年々悪化してきているように見えます。数年前のブログ記事にも書いていますが、たまに日本帰って早朝の上野駅歩いていると、本当に見ていてびっくりするくらい暗い顔して歩く人ばかりで、なんでこんなに表情が沈んでいるんだと本気で驚いたことがありました。
 なお逆に明るい顔しているのは女子高生で、見た感じ日本で一番幸せそうなのは女子高生でした。

 話を最初に戻すと、単純に今の日本は閉塞感が強くてストレス過多で、その怒りの供給増大に対して捌け口が不足しているせいかバッシングが激しくなっているように見えます。捌け口を増やすのも手ですが、根本的にストレスの発生源をもっと叩き潰す、それこそ一時期盛り上がったけどこの1年くらいで全く見なくなったブラック企業叩きとかやれば、怒りの捌け口を増やすとともに社会のストレス源も減らせるので、みんなで仲良くブラック企業叩きするのが効率良いでしょう。

2021年10月25日月曜日

上手くいかないことを周りのせいにする風潮

減速続く中国自動車市場でEVだけが大躍進!(JBpress)

 上のは四半期恒例の中国自動車統計記事で、記事内容については特段語ることはありません。強いて言えば、記事中にはわざと書きませんでしたが、燃油車の販売が落ち込む中でEVの販売台数が増加しているということは、調達した半導体など不足しがちな部品をEVへ優先的に回している可能性があるのではと見ています。だとしたら面白い動きで、この辺に関してはまた次回にも取り上げる予定です。

 それで本題ですが最近流行りの「親ガチャ」という言葉について、それこそ片親だったり、物凄い虐待するような親であればこうした言葉を使って自らの不遇を嘆くのもまだ理解できますが、この言葉を使ってる人の大半は割かし普通の家庭で、少なくとも親に肋骨折られるような体験談を交えつつ自らの不遇を嘆いている人は見ません。そういう意味で、この言葉はごく一部を除き社会に対する甘えを期待した言葉であるように自分は見ています。
 念のため書いておくと、自分は親に肋骨折られたことはないです。ただ代々やたら骨格の細い家系のせいか小中にかけて手首などを自らの不作為により数回骨折してます。なのに自転車で空飛んだ時は一切骨折らなくって逆にびっくり(´・ω・)

 敢えて自分の育った家庭についていうと、金銭的には非常に恵まれてて進学などでお金が原因で断念するといったことはありませんでした。もっともそれでいながら学生時代は明らかに他の学生より厳しい資金状況を潜り抜けており、これはバイト代でほぼ全額自分の生活費を賄っており、消費を抑える必要があったからです。あと奨学金も借りていたけどこれは就職後1年で全額返済しており、奨学金が返せない等と言っている輩は完全な甘えだとはっきり認識しています。

 話を戻すと、この「親ガチャ」を筆頭に自分が上手くいかない原因をなにかと周囲のせいにする風潮がこのところはびこっています。この風潮に対する自分の意見は半分同意するももう半分は上記の通り行っている人の甘えだと考えています。ではその分かれ目はどこかというと、その状況の打開のために何か行動を採ったか否かにあるとも考えています。

 例えば私のケースで言えば、最初に入った会社は楽ではあったものの仕事自体がなく、何もやることがない勤務だったので、当時の年収から半減することが分かっていながら中国に来て仕事探しました。その結果、記者にもなれたし中国語も上達してそこそこ実力つけましたが、払った犠牲で言えばあのまま最初の会社にしがみついていれば絶対楽でしたでしょう。今はかなりマシな生活しているものの、ここまで来るための犠牲は多分他の人なら普通払えないものだと断言でき、自分より挑戦している人はもっとたくさんいるものの、自分なりにはそこそこ大きなハードルに挑んできたという自負があります。

 そうした、自らの生存すら危うくするような打開的行動を採ったのか。なんとなく見ていると、このままじゃ良くないと考えながら何も対策せず、案の定あかんことになった人ほど「親ガチャ」という、本質的に自分の努力の可能性を完全に無視することになる言葉にすがろうとしているように見えます。冒頭でも書いたように、激しい虐待などを行う親の元で生まれた人たちであれば確かに人生における大きなハンデと考えるのも仕方ないですが、そうでない人間が親の教育方針が悪かったとか、支援が足りなかったとかいうのは、自己努力の放棄でしかないでしょう。

 その一方で、日本国内だと自己努力だけじゃどうにもならないところもあるなと内心考えています。端的に言えば日本の妙な社会習慣がそれで、能力があろうがなかろうが、経歴や見てくれなどが採用を左右したり、就職後もよくわからない習慣で不要な残業などに巻き込まれたりする点から、パフォーマンスが発揮できない面が多々あると自分は見ています。
 ぶっちゃけ自分に関しても、F1マシンにコインパーキングで後ろ向き駐車させられるような働かせ方された覚えがあります。あと就活時に、村田機械製作所の人間は学生を前に「ぶっちゃけ能力なんてあろうがなかろうが関係ないんだけどね( ^ω^ )プッ」とか言ってたし。

 ただ問題なのは、こうした勤務パフォーマンスを下げる悪習に対し、「誰かが何とかしてくれるのを待つ」人が多いという点です。それこそ若者同士で徒党組むなりして余計なことはやめるよう運動したりすればいいのに、そういう行動を誰も取らないので政治家とか芸能人が言及するのをひたすら待つのは見ていてなんだとか思います。派遣問題にしても、私がやるまで誰一人マージン率についてきちんと調べて問題性について訴える人なんていなかったんだし。

 結論をまとめると、上手くいかないのは周りのせいだとは、行動を採った人間のみが言っていいセリフだと自分は考えます。その上で自分は、もう矯正するのは不可能だから一度全部壊した方が早いだろうという結論に至るとともに、そうした世直しはもう自分の仕事じゃないと割り切ることにしました。自分だけが大事というつもりはありませんが、どう呼び掛けても行動を採らない人たちまで救おうとする価値はあるのかという結論にもう5年くらい前に至っています。

2021年10月24日日曜日

中国の不動産税導入ニュースについて

 何故かAmazonで「マジックテープ 財布」と検索していました。一回でいいからお店で「支払は任せろー<バリバリ」ってやってみたい。

中国が「不動産税」を導入 乱開発で価格高騰が問題に、格差解消狙う(朝日新聞)

 話は本題ですがこの週末で一番驚いたニュースがこれでした。これ読んで何に驚いたのかというと、朝日の記事は不動産税に関する年表を親切につけてはいるものの、これだと説明不足だなと感じた点です。どういう意味かというと、不動産税は既に施行されているからです

 若干バグりそうな発言ですが、既に施行されている不動産税とは朝日の年表にある「2011年  2軒目以降の住宅や高額の住宅を対象にした不動産税を上海と重慶で試験導入」という箇所です。朝日の説明の通り、上海と重慶では2軒目以降の保有する住宅に対して、その不動産価値に応じて納付する不動産税がすでに導入されていますが、世間の評判では住宅投資過熱を防ぐ点において、あまり効果はなかったとする見方が多いです。
 そこで出てきたのが今回のニュース内容です。あくまで今回はモニタリングのみということで、恐らく上海と重慶以外の大都市(深圳などが濃厚)で不動産税の導入が試行されるとみられます。ただその税率がどれほどか、また範囲もどの程度かは、かなり注目が集まっています。それこそ上海や重慶と違って、「2軒目以降の住宅」よりさらに範囲が拡大、つまり自分で住む1軒目の住宅にも税金がかかるとしたら、かなり大きない影響になるでしょう。

 ここまで読んでもらって多分驚いている人も多いのではないかと思いますが、中国では上海と重慶を除くと、不動産を保有することで支払う税金がこれまでありませんでした。日本と比べ、不動産は保有することによるデメリットはほとんどなく、保有したもん勝ち的な制度になっています。
 これは逆の見方をすれば、日本国内においては反対に不動産保有に係る税金を緩和、具体的には自宅として使用する場合はゼロにしてしまえば市場刺激にもなるんじゃないかと思います。さすがに取引時の税金は詐欺とかを防ぐためにも必要だと思いますが。

 その上で中国の不動産税導入ですが、かねてから住宅投資過熱を防ぐための重要手段として挙げられていながら、どうしてこのタイミングで導入検討が発表されたのかが気になるところです。やはり恒大の問題が大きくなっている今だからこそ、救済とかを条件に業界に受け入れを迫るという目的もあるのかもしれません。

2021年10月23日土曜日

TSMCを制す者は……

 今日三本目の記事ですが別に何かあるわけじゃなく、たまたま書きたいネタが溜まっているだけです。基本、書きたい時に書きたい記事を書くべきだと思うし、その方が効率もいいです。

 話は本題ですが先日に自分が書いた「習近平はいつまで総書記を続けるつもりなのか」の記事を見て、私のことを心配してくれた人も中に入るかもしれません。別にそこまで攻めて書いたつもりはなく、むしろこの記事を理由に自分をしょっ引いたらそれはそれで中国共産党としても問題となるような書き方をしており、どってことないっちゃどってことないです。それ以上にここで書いた習近平の人気に関する意見や議論が他に全くないって事実の方がやばいと自分は思います。

 それはそれとして、多分2年くらい前なら日本人の9割がその存在を知らなかった、台湾の半導体大手TSMCの名はこの1年間で一気に普及した感があります。先日も熊本に工場建てるってんで経済紙が大きく取り上げていましたが、一部で指摘されているように、熊本の工場は20nmの半導体ラインとなるらしく、現在最先端の7nmと比べると型落ち感は否めません。でもって日本国内にTMSCの工場ができることにより半導体関連の日本人人材がTSMCに取られる可能性もあり、果たしてそこまで大喜びしていいものかと内心思います。

 とはいえ、TSMCは今や世界の半導体業界におけるトップリーダーともいえる存在で、基本はインテルをはじめとする老舗半導体メーカーが設計した半導体の生産を受託するファウンドリー企業です。ただ、インテルは自ら設計した半導体を自ら生産することはできず、さっきの7nm半導体をはじめ、実質的に今世界でTSMCしか作れない状態となっています。文字通りTSMCが止まったら世界の半導体は止まるような状態となったため、TSMCに注文が集中し、昨今の半導体不足の状況が生まれることとなりました。

 そんな超名門のTSMCですが、仮にここが生産を停止するとしたらどんな状況なのか。端的に言えば、中国が台湾に武力侵攻した場合、その時歴史が動いた的な状況になってくるでしょう。それだけに中国の台湾進攻は軍事面ばかり取り上げられますが、こうした産業面についてもどうしてこうも議論がないのかと嘆息をつくばかりです( ´Д`)=3
 もちろん中国側としてもそうした状況は織り込み済みで、仮に武力侵攻するとしたら短期決戦にして世界経済への影響を最小限にしようとするでしょう。一番ベストなシナリオは沿岸の防衛施設のみ殲滅し、台湾政府に降伏を受け入れさせるというシナリオでしょうが、今日問題にしたいのはその後で、仮に中国が台湾を併合した場合、TSMCは中国政府の傘下に入るということです。これが何を意味するかって、一言で言えば米国に対して産業的に逆大手をかけられることになります。

 前述の通り、今の世界の半導体業界はTSMCなくしては成り立たない状態となっています。プロ野球で言うなら、暗黒時代カープにおける黒田博樹元選手です。
 そのTSMCが仮に中国の指導下に入った場合、その供給量や割り当ても管理できるようになります。ここまで言えばもうわかるでしょうが、意趣返しとばかりに米国への供給を止めてくることも考えられます。

 トランプ政権時代から始まった米中貿易摩擦ですが、その主役は何といっても半導体で、この半導体の供給規制によりファーウェイなどは相当苦しめられました。しかし、その供給が規制された半導体の多くはまさにTSMCも作っており、TSMCを中国が抑えることができれば、この供給規制は実質的に無価値化するのではないかと考えています。
 もちろんTSMCが作っている半導体はインテルなどのファブレス企業が設計したものですが、設計企業に関してはまだ代替が聞く一方、生産企業に関しては今の半導体不足状況のように、TSMCの代替はありません。仮に今の半導体業界状況が続く場合、文字通りにTSMCを制す者が半導体業界を支配しかねない状態です。

 そういう意味では、今のままTSMCの天下が続いた状態で中国が台湾を併合することが、ある意味で世界戦略にもつながってくるわけです。半導体の供給を材料に外交を取ることだってできるでしょう。
 では米国目線に立つとしたら、TSMCへの生産依存を下げる、それも旧西側諸国内でというのが最大の防衛策になってきて、多分そういう計画もあるのでしょう。中国側としたら、TSMCを増々応援することがその対抗策になってきますが。

 一応米国内にもTSMCの工場があるし5nmの工場も新設すると発表していますが、こと半導体業界に関して言えば、TSMCが中国政府の支配下に入るというシナリオを日本も含めてもっとシミュレーションすべきじゃないかと思います。まぁそれ以上に、台湾進攻の際に米国が台湾について軍事行動を採った場合、安保的にどう動くのか(米国とともに前線に立つか後方支援にのみ徹するか、日本領土内からの出撃も制限するかなど)ってのももっと考えるべき内容でしょうが。

ラーの鏡

やめてえええ! AIがあなたの顔をたちまち「すっぴん」に メイク落としアプリ「MAKEAPP」が恐怖しかない(ねとらぼ)

 化粧した顔をすっぴんに戻すアプリないのかなと検索したらやっぱりありました。このアプリの名前は「MAKEAPP」らしいですが、日本語版のアプリ名は「ラーの鏡」としておけばかなりヒットしたんじゃないかと思います。
 本当にこれだけ言いたくてこの記事書きました(´・ω・)

中国語に顔文字を使う価値

 中国に行く前と行った後でなにが一番大きく変わったかというと、態度や声がでかくなったとかもありますが、それ以上にコミュニケーションでのジェスチャーが大きくなりました。一体これは何故かというと、今もへっぽこな中国語で中国人とコミュニケーションを取る際、下手に会話で伝えるよりもジェスチャーであれこれ伝えた方が伝わりやすいからで、多分これは中国に限らず他の外国に行った日本人でも多かれ少なかれ同じ特徴を持つのではないかと思います。

 ただジェスチャーは面と向かっていれば使えるものの、文字チャットとかだとそうもいきません。仕事柄、他のオフィスにいる中国人スタッフと文字チャットで仕事についてあれこれやりとりする機会は多いのですが、その際は文字表示されるため(中国語は聞き取りが激ムズ)向こうの意図は簡単にわかるものの、こっちも中国語を使って返事しなきゃいけないため、変なミスコミュニケーションを生まないよう言葉には気を付ける必要があります。

 そうした文字チャットでのやりとりで地味に活躍するのが顔文字です。このブログを見てもらえばわかりますが日本でもしょっちゅう顔文字を使いまくっていますが、中国語でもよく顔文字使ってやりとりします。よく使うパターンとしては、

怎么了(。´・ω・)?(どうしたの?)

 とかが多いですが、普通の会話においても顔文字入れるだけでこっちの状況ややる気を伝えやすくなるため、とかく活用しています。例えば「この仕事お願いできる?」と言われた時なんか、

没问题(ヽ´ω‘)(問題ないよ)

 などと、辛いけど頑張ってあげるよ感を出すようにしたりします。さらには文字部分もちょこっと直して、

σ(゚∀゚ )オレ→σ(゚∀゚ )我

 みたいに、変に中国語と混ぜたて使ったりしてます。っていうか中国語もワンフレーズな単語が多いから、この手の顔文字と組み合わせやすかったりします。まだ試してないけど、

(人∀・)タノム→(人∀・)求命

(m´・ω・`)m ゴメン…→(m´・ω・`)m 对不起…

 なんかやってみたら受ける可能性も少なくない気がします。
 もっとも地味に仕事で使うことの多い顔文字は「( ゚д゚)、ペッ」で、無茶苦茶な要求してきた相手に対する愚痴を中のいい同僚に言う際によく使います。これ中国語で表現するとしたら「( ゚д゚)、唾」となるのかな。

2021年10月21日木曜日

買ってはいけない(ニトリの敷きパッド)

 日本もそうでしょうが上海も先週から急に気温が落込み、国慶節期間中なんか真夏並みの暑さだったのに一気に初冬並の気温に落ち込みました。それでも夏蒲団で平気で寝る自分ですが、今後さらに寒くなることを考えて対策に動こうと、今日はニトリに行きました。
 目当てはベッドカバーとして使える起毛の敷きパッドです。これまでも毎年使っていましたが、確か3年くらい使ってた敷パッドが何度も洗濯したりするなどの経年劣化から前回の冬に穴が空くなどして、そろそろ買い替えが必要だと考えためです。その結果ですが、


 買ってきたのは上の敷パッドなのですが、完全に失敗した買い物となりました。っていうか帰宅して風を開いた瞬間、「(;゚Д゚)!!?」って顔になりました。
 一体どういうことかというと、この手の敷パッドに必須ともいえる四隅のゴムバンドがついていなかったのです。よくよく商品包装を見るとその旨は書いてはあったのですが、起毛の敷パッドだけで選んでおり、完全に見落としていました。

 ニトリの商品説明によると、裏面にシリコンのすべり止めがあるからズレないとホームページに書かれているように説明されていますが、これがさにあらず、めっちゃずれます。ベッドの上において座っただけでもめっちゃずれ、多分寝ている最中なんかめくれる可能性すらあると感じました。いろいろ考えあぐねましたが、これでまるで使い物にならないと判断し、結局使うのをやめました。
 正直って返品も考えたのですが、商品説明をきちんと読んでいなかった自分が悪いと考え、返品は申し出ないことにします。ただ去年までの製品には当たり前についていたゴムバンドを何故取っ払ったのか、でもってどうしてこの程度のシリコンのポチポチ程度で敷パッドがずれないと判断したのか、マジでどんな判断だと、金をドブに捨てさせるつもりかとニトリに問いたいです。

 このような不満を抱えて上記商品紹介ページを見ると、まさに同じような不満を抱えた方々がたくさんコメントしています。っていうか、「ズレる」以外のコメントが一切ない。その結果、商品評価ポイントは5段階のうち1.4という、ある意味不利なコメントや評価をニトリは排除していないことがよくわかる評価結果となっています。

 今回のこの敷パッドですが、数年使うことを考慮して299元(約5300円)を支払いましたが、どう考えても運用方法はマジで見つからず、恐らくこのまま未使用状態のまま捨てることになると思います。金額的にも痛いですが、多分使っててストレスを激しく感じるだろうし、夜中にズレるのであれば文字通り使い物にならないことを考えると、持ってるだけ家のスペースの無駄にしかなりません。っていうか、未使用品で捨てざるを得ないことはストレスを感じさせられます。
 四隅のゴムバンドを省くだけというほんの一手間で、商品すべての価値を一挙になくしてしまう今回のこのニトリのやり方には、正直言って激しく疑問を覚えます。商品コメント欄にも書かかれていますが、一体どんな実験をしてゴムバンドありと比べてズレないという判断に至ったのか、自分も聞きたいものです。

 今回のこの敷パッドで私の中のニトリの評価は本気で地に落ちました。なんとなくこれまでも、商品価格が高いほどその商品価値のコスパが下がるという印象をニトリに対しては感じていましたが、今回この値段でこんな商品握らされただけに、ニトリでの買い物についてはなるべく控えようと思います。

 なおニトリからの帰宅途中、左折中の車の横っ腹にタクシーが突っ込むという激しい事故を目撃しました。マジで5メートル程度の距離で起きたからマジビビった(;´・ω・)
 念のため書いておくと、衝突時の速度はそれほどでもなかったのでドライバーは双方ともに怪我はなかったものの、突っ込んだタクシーはフロントバンパーが外れ、突っ込まれた車は横側のドアが大きく内側にめり込んでました。なんかいろいろとストレスフルな日だったと思う今日は。

2021年10月20日水曜日

自動車メーカーにEVを作らせたのが間違い

 今日ちょっと時間があったので、とある新興EVメーカーのショールームに行って写真撮ってきました。動機は今後の記事で使う可能性が高いため前もって撮っておこうとしたためですが、店員はカジュアルな格好をしていたものの、物腰は柔らかで仕草やたたずまいは非常に綺麗な人ばかり揃ってました。生憎、上海訛りのきつい中国語だったのであんま会話は聞き取れませんでしたが。
 ちなみに以前に行った上汽五菱のディーラーは、修理サービス店も兼ねてることから店の人はどっちかっていうと素朴な感じで、イメージ的にはスズキっぽい感じでした。逆に新興EVメーカーの店員は高級車ブランド、っていうよりはなんか高級家電店っぽいイメージがします。

 来週月曜に出す記事にこの辺細かくまとめていますが、中国では今年に入ってからEVシフトが急速に進んでおり、今日行った新興EVメーカーを始めベンチャーとされた彼らの売上規模がものすごい勢いで拡大しています。ウェイライとシャオパンに至っては月間販売台数が1万台を超えており、これは中国における三菱の販売台数(確か約6000台)を上回っており、設立年から考えるとその生産販売能力の拡大はまさに驚異的です。しかもこれ、全部EVだし。

 このような感じで中国ではEVベンチャーが急成長し続けているのですが、いま日本で月間販売台数が1000台超のEVベンチャーはあるのかというと、調べていませんがあんま調べない方がいいと思うくらいこの手の話を聞きません。っていうかEVベンチャーに関して日本はむしろ官民揃って潰そうとしているような雰囲気すら感じられ、なんか悲惨な状況です。

 そうした日中の状況を比較して今日、そもそもの話、既存大手自動車メーカーにEVを作らせようとしたこと自体が、ひょっとしたら間違いだったのかもとふと思いました。というのも確かにEVは自動車の一種ですが、既存自動車メーカー、特に日本の自動車メーカーはエンジンは基本ほとんど自作しており、実態としては「エンジン屋が自動車も組み立てている」ような形態に近いです。
 なお中国の自動車メーカーだとエンジンを自作しているメーカーの方が少なく、基本日本やドイツの自動車メーカーからエンジンを仕入れており、ガチな意味での「自動車組立屋」であることが多いです。

 そうしたエンジン屋が母体ともいえる日本の自動車メーカーからしたら、エンジンをなくしてモーターで走らせるEVというのはある意味どころではなくガチな意味での商売敵です。実際、トヨタなどはEVシフトは必要としながらも急速な方向転換はエンジン関連の雇用に影響を及ぼすと主張しています。このトヨタの主張は自分も同意で、エンジン屋である彼らの立場からしたらこうした意見を持つのも当然であるし、必要だとも感じます。
 しかし、仮にEVの産業発展という観点から見ると、こうしたエンジン屋である既存自動車メーカーにEVを作らせようというのは土台からして間違っているように見えます。彼らとしたら時代の変化への対応ではあるものの、今現在の自社の主力製品を食う製品を作ることとなり、その辺で葛藤を持たない方がおかしいです。また既にプラットフォームが出来上がっている燃油車と比べるとEVは開発コストも流通コストもインフラもかかり、新規に燃油車を作って販売するよりも大きなコストが発生するのは必至です。

 そうしたことを踏まえると、仮に時代環境を見つめて経営者がEVの開発を主導したところで、既存自動車メーカーの現場はどう反応するかです。その逆も然りで、現場がEVの開発を求めても、コストの点から経営者がGOサインを出すかというと、この10年間はそうでもなかったんじゃないかなという気がしないでもないです。

 じゃあどうすればいいのか。極端なやり方ですが、この際既存自動車メーカーには「絶対にEVを作ってはならない」的な規制をかけておけば案外よかったのではと今思います。燃油車の生産開発に係るメーカーはEVには一切関与することは許さず、どうしてもEV作りたいなら別会社を作り、よそからの出資も受け入れさせて出資比率を40%未満にさせなければならないという、実質的にベンチャー以外にはEVは作らせないような環境にしておくのも一つの手だったかと思います。

 やはり中国のEVベンチャーと比べると、日系自動車メーカーのEV開発は無理やりやらされている感が強く感じます。逆に中国のEVベンチャーは、文字通りにもう走り出して止まれないという立場と、既存燃油車関連従業員といったしがらみがない分、EVの開発や販売に対する熱意が全然違うように見えます。彼らとしたら売らなければ死ぬしかないという立場だし、元々燃油車を取り扱っていないのだからEVの生産販売に文字通り全力を傾けてきます。この全力が、残念ながら日系自動車メーカーにはありません。

 前述の通り、日系自動車メーカーがEVを開発するにはこれまでのしがらみが多すぎた気がします。それであればEV市場には大手の参入は一切認めず、ベンチャーにしか入り込めない市場にすることでベンチャーを育てた方が、産業育成としては案外うまくいったんじゃないかなと思うわけです。ぶっちゃけ、既存メーカーにEV開発やらせるのもシャシーとかを除けばほとんど一からの開発だったわけだし。
 もっとも今の状態でこんなやり方はできないでしょうし、仮にやらせるにしても事業法人は本体から切り離させることが限界でしょう。それでも、全てのEV事業を離した会社にやらせることで、新会社でを既存燃油車の売上げを計上できないという状況に追い込めるわけですから、やらないよりは今でもこうやった方が私はいいと思います。

 オチはあんまないですが、上記のような意見を私は見たことがなく、日本人でこんな発想するのはもしかしたら自分が初めてかもしれません。そう思うと本当に自分の価値観は日本人から離れたものになりつつあることを自覚します。

2021年10月18日月曜日

社会問題を二次方程式で解けるか否か

 「真・女神転生Ⅲ」の2週目を終えました。今回は裏ボスも倒す難易度が最も高いルートでエンディングにたどり着き、また全悪魔の登録を終えて召喚費用も半額化しているため、3週目やるとしたらかなり楽に攻略できそうな雰囲気です。
 恐らくですが3週目もプレイすることになると思うのですが、その際に人間から悪魔となって人修羅と呼ばれる主人公の名前をどうするかが気がかりです。2週目は「マカロニ大魔王」でしたが同じような大魔王系はワンパターンすぎるので、この主人公のイメージに合う名前はないかと帰宅中に考えていたところ、「中村紀洋」という名前が何故か浮かんできました。愛称はやっぱ「ノリさん」になるのか。


 話は本題ですが先日ネットで上のまとめ記事見て、ああ日本人らしいなと思いました。なお、

21: 2021/10/15(金) 13:00:08.049 ID:2KXcg/D70
大卒平均初任給20万円
これがまず頭おかしい
 この意見については内心同意するところがあり、ガチで10万円くらいでいいんじゃないかといつも考えています。

 上のまとめ記事の主張について何故日本人らしいと感じたのかというと、「一つの課題をクリアすればすべての問題が一挙に解決する」的な考え方をする人が多いからです。こうした価値観を陰で私は「日本人の決戦思想」と呼び、バルチック艦隊を倒した日本海海戦以降、何かと日本人は一つの大きな山場さえ超えれば万事ハッピーな方向に向かうという見方をする傾向が強い気がします。実際、二次大戦も何かと軍部は決戦にこだわり、相手の兵力を漸減するという発想はしませんでした。
 まぁ漸減に関しては日本の方が先に駄目になるという見方からやれないというだけでしたが。

 話を戻すと、上のまとめ記事では賃金を上げるだけで消費が回り、経済が良くなり、技術力も上がり、税収も上がりといいことづくめに書いていますが、私自身は仮に日本の賃金が上がったところで到底そんな風にならないだろうと考えています。理由としては少子化で、一人当たり賃金が上がっても少子化で人口が減れば全体消費額は結局縮小するし、また賃金引上げ幅をそれを上回るようにしたとしても、引き上げ効果は賃金が高ければ高いほど低くなると言われており、企業の競争力を失わせるだけになるとみています。
 仮に、外国から移民を取り入れて彼ら移民の賃金水準も日本人並みとし、その上で引き上げようっていうのならまだある程度の効果は見込めると思います。しかし人材に関しても、日本人を引き留めるくらいならむしろ優秀な外国人を引っ張ってくる方がコスパ的にもいいのではないかとすら思います。

 上記はあくまで賃金を例にしたパターンですが、これに限らず消費税をなくせば、自民党が下野すれば、ガソリン代が下がれば、メタンハイドレードが実用化されれば、阪神が優勝すればなどと、何か一つのことがきっかけで全部解決される的な主張は枚挙に暇がありません。まぁこれは日本に限らない傾向でしょうが、割と社会的権威ある人もこうしたこと言っててその辺が自分にとっては怖かったりします。

 その上で、現実においては何か一つ解決されれば物事が良くなるということはほとんどないと自分は考えています。むしろ何か一つを良くするために、二つ以上の複数をうまく運ぶ必要があり、またそれらをどう連動させるか、また片方を高めて片方を抑えるといったバランスを取るような対応も求められるものだと考えています。そのため社会問題を考える上では、常に複数の要因を同時並行で考慮する必要があると考えています。
 この複数要員を同時並行で考慮することを、よく私は要素が二つであれば「二次方程式を解く」と呼んでいます。読んでそのままで、二つの変数を複数の式から特定するという思考作業なのですが、一見すると当たり前に見ながら実際にこれが社会でできる人は10%もいないとみています。基本、人間は物事を単純化して考えようとするのが本能であり、敢えて要素を増やして複雑化するような施行からは避けがちだからです。

 ただ上記の通り、「消費」という点においても「賃金」だけ着目するのはナンセンス以外の何物でなく、実際には「人口」、「貯蓄」、「年齢層」、「家計資産」などの要素も考慮に入れなければなりません。さすがに四次、五次方程式となるとさすがに自分もきついため、影響力の低い「家計資産」などの項目は無視しますが、可能な限り考慮すべき要素は考慮した方が予想の精度は高まるに決まってます。しかし普通の人はそうした要素の追加を基本避けます。っていうか、要素を増やして二次方程式にした途端、何もわからなくなる人が大半です。

 敢えて消費に限って説明してきましたが、このほかにも国防をテーマにすると、対中国とかその辺の軍事力比較しか考えない人が大半でしょう。実際には予算、外交、彼我技術力、既存軍事力とかも一緒に考えないといけないのですが、まぁそうはならないでしょう。
 もっとも、ビームライフルを開発出来るってんならガチでこの問題は一挙に解決できちゃいますが。

 この辺の複数要素を同時に考慮する思考に関しては、私は学生時に意識的に鍛えていました。こうした思考法は割と学生に意識して指導すべきだと思うのですが、まぁ今の日本じゃむずいだろうな。

2021年10月17日日曜日

日本史で一番不人気な時代

 最近歴史記事書いてないのでJBpress二は使えないような歴史ネタで語らせてもらうと、仮に日本史の中で一番不人気な時代を挙げるとしたら、文字記録のない考古学の時代を除いた場合、奈良時代と平安時代のどちらかではないかと思います。
 どちらも日本国内でもある程度文字資料が残されるようになった後の時代ですが、それでも資料数が少ないことはもとより、基本的に宮廷内での動きしか追えないという負い目があります。同時代の関東地方や九州地方がどうなっていたのか、地方の暮らしはどうだったのか、面白い人はいなかったのかなどに関してはほとんど資料がなく、追える範囲が限定されていることが一因だと考えます。

 それ以上にと言ったらなんですが、単純に歴史の流れた平坦ってのも大きいでしょう。奈良時代に至っては墾田永年私財法に至るまでの政策しか追うものないし、道鏡関連事件はまだ波乱があるものの、それ以外となるとコップの中の騒動的な話しかありません。劇的なイノベーションも少ないし。
 一方、平安時代は文化史などいくつかトピックはあるのですが、こちらに関してはネタ不足以上に上手く整理して解説する人がいないというのも大きい気がします。天皇家よりも摂関家を中心に学校教育では解説する傾向もありますが、後半にはこれが上皇、そして武士へと視点対象が切り替わるため、多分教えられる人は話がぶつ切りになる印象があるのではないかと思います。自分も嵯峨天皇の前後辺りからなんか接続が途切れているし。

 またどちらの時代も小説などがもっと盛り立てないとどうにもならないところがあり、それこそキングダムみたく藤原仲麻呂の乱を盛り上げて書く人がいたら話は変わってくるかもしれません。平安時代は応天門の変を漫画化した作品が確かあった気がしますが、あれもあんま盛り上がんなかったし、むしろ夢枕獏の「陰陽師」の方がこの時代の盛り上げでは大いに貢献しているでしょう。源氏物語なんかは作品化される傾向が多いものの、なんか政治とは切り離されて描かれることが多いため、あんま平安時代物として見られてない気がします。

 もっとも、そもそも私自身も奈良時代はともかく平安時代はそんな好きじゃないので、そんな盛り上げるつもりはさらさらないです。ただ敢えて言わせてもらうと、平安時代は2つに分けた方がいいでしょう。
 具体的には、平安京遷都から摂関家支配時代までを前半、次に白河上皇の院政開始から源平の戦いこと治承・寿永の乱までを後半とする。明らかに院政の開始前後では時代背景というか権力構造が切り替わって二重権力制となっている上、やはり院政の開始が武士の社会的影響力を高めているように思えるだけに、こうして時代を同じ平安であっても前期と後期に分けた方がいいでしょう。

2021年10月15日金曜日

書評「児玉誉士夫 巨魁の昭和史」

こじまよしお
こだまよしお

 この二人の名前はわずか1文字違いで、もしかしたら名前以外にも共通点があるのではないかと思い、児玉誉士夫についてまた調べ始めています。

 というのはさすがに冗談で、この前にダテジュンこと伊達順之助の記事書いて、この時代の大陸浪人がまたマイブームになったのがきっかけです。そうしたなか、見出しに上げた有馬哲夫氏の「児玉誉士夫 巨魁の昭和史」という本がセール中だったのと、ほんの袖擦り合う程度ですが縁のある人物であることから児玉誉士夫に興味をもってこの本を買いました。
 内容は見ての通り、昭和のフィクサーと呼ばれた(呼ばれてる人めっちゃ多いけど)児玉誉士夫の生涯を追ったものですが、伝記的なものではなくどちらかというと優し目の学術書のような構成になっており、各資料からその時代ごとに児玉誉士夫が何をやってたのか、周辺人物や組織との関係性はどうだったのかを追っている内容となっています。

 細かい資料名がたくさん出てきていますが作者のあとがきによるとこれでも分量は当初の三分の一程度に抑えられたそうで、編集部の方が文章をかなりダイエットさせたそうです。自分の目から見て、この編集部の判断は当たりであるように思え、これによってかなり読みやすくなっています。仮にフルサイズだったらかなり難解な内容になってたと思う。
 ただ大野伴陸や大西瀧次郎などの昔の大物議員や軍人などの名前がバンバン出てくるため、そういった名前に対する知見があらかじめないと読み辛いと感じる恐れがあります。ぶっちゃけ自分も戦後初期の箇所は結構読んでてしんどく、「河野一郎ってもしかしてあいつの?」と思いながら読んでました。いうまでもなく、河野一郎は河野太郎のグランドダディです。

 話を戻すと、改めて今まで自分は児玉誉士夫についてほとんど知らなかったのだなということを読んで痛感しました。そもそも時代が違うし、また表の歴史人物でもないことから知らなくても別におかしいことではないのですが、これまで自分の中では「ロッキード事件の黒幕」みたいな人という風に見ており、どうロッキードに係っていたのかなども全く知りませんでした。
 またロッキードつながりということでこの事件で逮捕された田中角栄のマブダチだったとも勘違いしており、小佐野賢治と混同していたことにも今回初めて気が付きました。

 逆に何故このような誤解をしていたのかというと、ロッキード事件の疑獄を単一ルートだと考えていたことが原因でしょう。実際にはこの本にも書かれていますが、ロッキード社は日本に自社製旅客機のトライスターを売り込むため、複数のルートから売り込みをかけていたことが分かっています。主なルート(キックバックマージンが使われた)としては、

・小佐野賢治ルート
・丸紅ルート
・児玉誉士夫ルート

 の三つとされていますが、この三つは微妙に重なっているところもあり、厳密にはこの通りであるかもちょっと曖昧です。もしかしたらまだ解明されていないルートもあるかもしれませんが。

 またこのロッキード事件に関してこの本では、児玉自身はトライスターの売り込みにはそれほど関わっておらず、むしろCIAの裏金作りのために伝票切らされて巻き込まれたような立場であると指摘しています。この辺については最新の研究が取り上げられており、児玉が切ったとされる領収書の印鑑の母型が、彼が日頃使ってた印鑑とは別のゴム印によるものだった事実なとが紹介されています。
 一方、このロッキード事件の前後で児玉誉士夫は、同時期に自衛隊向けに導入が決定された、同じロッキード社製のP-3C哨戒機の導入の方では暗躍しており、むしろ上記のトライスターの件はP-3Cに係る裏金や誘導に関する件を「MOMIKESU」ために事件化されたものであるように説明されています。この「MOMIKESU」という表現ですが、米国の公文書に本当にそのまま書かれているもので、中曽根康弘元首相が指示した言葉であると記録されているそうです。

 この辺の詳細に関しては是非本を読んでもらいたいのですが、全体としてロッキード事件の日本側における主役はむしろ、田中角栄というより中曽根康弘であるという見解が呈されています。そしてその中曽根のスポンサーこそが児玉誉士夫で、P-3Cの日本導入こそが米国、っていうかCIAの真の狙いというか方針だったと主張しています。
 なお児玉とロッキード社の関係は、第一次主力戦闘機選定(第一次FX)におけるグラマンからロッキードへの内定変更時からのもので、この時のロッキードの巻き返しにも児玉が深く関与していたことが書かれてあります。まぁこれは児玉本人がというより、海上自衛隊幹部にどうも頼まれて動いた的なものだったそうですが。

 最後に、ロッキード事件の隠された本丸ことP-3Cですが、三菱重工や川崎重工が「俺たちが作ってやんよ(´・ω・)」と言うから哨戒機の国産化が計画されながら、児玉や中曽根の活動によって結局米国から買うこととなったP-3Cですが、設計から半世紀以上経ち、日本での導入開始からも40年近く経っていながら、設計がやたら優秀だったせいか今だこいつは現役で日本の空を飛んでます。

 興味を持ったのでWikipediaの記事とか読んでみたのですが、日本国内での事故・破損例として2014年2月15日に、定期修理中でハンガーに入れられていたP-3Cが当時の大雪によってハンガー屋根が潰れ全損となり、同じく潰れた飛行機ともども計70億円の損失を出していたそうです。金額もさることながら日付の方に目が行き、「これもしかしてと思って」調べたら当時こんな記事書いてました。


 上の記事はP-3Cの事故の約1週間前の2014年2月8日から9日にかけての出来事ですが、確かこの時は2週連続で日本は大雪となり、この次の週の大雪は警戒されながらも前週ほどには関東地方は雪による混乱は少なかったはずです。自分も無事帰宅できてたし。
 逆に、この2/8の大雪時は上の記事にも書いている通り途中で電車止まり、外では吹雪く中、深夜に列車内からホームに引きずり出されて激しく寒い思いしながら一夜を越しています。真面目に当時辛かったのと、やることないのでタブレットPCで漫画の「実は私は」を何度も読み返してたのをまだしっかり覚えています。

 それ以上に読み返してて呆れたのは「下は作業ズボンのみ、上はYシャツの上にパーカーとGジャンだけ」という当時の自分の服装です。2月の降雪日にGジャンって、ノースリーブじゃないけどスギちゃんかよと自分で昨夜ツッコミ入れてました。
 なお下着に関しては当時も今もヒートテックなんてものは持っていません。


 

2021年10月14日木曜日

回るおっさん

ヤクルト真中満の「軸回転打法」を八重樫幸雄が解説。独特の技術で「絶対に教えてもできない」(web Sportiva)

 今日上の記事が読んでて楽しかったです。
 内容は八重樫氏が同じ元ヤクルトの真中元監督について語るという内容ですが、この中で真中氏のやけに体が回転する打法について、軸が左足のかかとにあるためとだと解説しており、非常に納得感がありました。

2001年日本シリーズ第3戦、真中満回転2号ホームラン(ニコニコ動画)

 これが具体的にどういうものかというと、上のリンク先の動画が一番わかりやすいと思います。バットを振り切った後に何故か若干体制が後ろを向くという打ち方をしており、指摘されている通り独楽のように回転する妙な打ち方です。これが体の軸が左足にあるという説明で合点がいきました。この回転打ちから現役時代、真中氏は見出しに書いた「回るおっさん」と呼ばれていました。



 この回転打ちに限らず、真中氏とくればあのドラフト誤認騒動など、妙に記憶に残るエピソードが多い人です。ちなみに記録なら、1シーズンの代打打席数と安打数で歴代1位らしいですが。
 なおこのドラフトの後、真中氏のお子さんは学校でくじ引きがある度に、「真中君はくじ引き得意だもんね」などと毎回からかわれたそうで、マジ最悪だったとテレビ番組で言ってました┐(´д`)┌ヤレヤレ

2021年10月12日火曜日

日本のおかしな信用管理の仕方

 今日何故かアンパンマンの面々がサバゲーをしたらという考えがよぎり、互いにガスガンをパンパン撃ち合い、ヘッドショットしたらBB弾が顔にめり込んで、弾が出なくなったら「ジャムっちった」などというのかと想像して悩みが尽きません。

 話は本題ですがかねがねこのブログにも書いている通りに自分は奈良市に移住したいと前から考えており、自宅だけじゃなく会社のパソコンにもライフルホームズの奈良駅前物件の検索ページをブックマークして、時間のある時に物件を見ています。ただ今日、下の記事見てやばいかもなどと思いました。


 上の記事にある通り、日本だと職業が会社員でないと部屋を借りる際に大きな障害となります。仮に自分が日本帰って職業欄に「フリーライター」とか「バトルマスター」と書いたりしたら、恐らくかなりの確率で部屋探しがめんどくなりそうです。それでも貸してくれる大家とかいるかもしれませんが、自分の住みたい部屋が自由に選べなくなる可能性が高く、なんかこの辺どうにかできないものかなとさっきから思案に暮れています。

 そもそもの話、正社員の会社員じゃないと部屋貸さない、貸すにしろ保証会社に金払えってのは筋がおかしいと前から考えています。リスクを取るのは大家であって借手ではなく、リスクに対する補償を求めるなら保証費用は大家が支払うべきで、仮に借手に負担させるにしても家賃に反映させるべきだと思います。何故そうしないのかというと、保証なしで貸すこともあるでしょうが、それ以上に名目上の家賃金額を少しでも小さく見せるという目的があるでしょう。っていうかこの辺、「保証会社費用は大家が負担」と法改正するべきでしょう。

 次に会社員じゃないと駄目って点ですが、これは何の信用保証にもなっておらず、何故こんな非科学的なことを日本人は続けているのか疑問で仕方ありません。それこそ勤務先がブラック企業で給与の遅配とか発生していても、恐らくちゃんとパートタイムで収入のある人よりも信用を高く設定していることでしょう。
 またこれは実際に聞いた話ですが、一般日本人は知らないもののB2Bの外資系大手グローバル企業に勤める人が日本で部屋探しをしたところ、「あなたの会社は保証会社のリストにないので部屋を貸すことができません」と言われたそうです。それこそグローバル企業トップ500に入る会社で補償をするとか言っている会社よりもずっと大きな企業に勤めていながら、「お前の勤め先は信用ない」と舐めた口きかれて賃貸を拒否されるなんてカチンとくるどころの騒ぎじゃないでしょう。でも恐らく、保証会社は日本登記の会社でなければ保証対象にしてこないと思います。

 以上を含め、根本的に日本の信用管理は土台おかしい気がします。銀行もそうですが、リスクを取る者が何故かデリバティブに対しコストを支払わず、顧客に対しその費用を請求するという慣習が強いです。この辺は責任と費用が全く対応しておらず、支払いにおける金の流れをおかしくさせていると断言できます。
 また信頼性があるかどうか、それこそクレジットカード発行などにおける過去の滞納記録の確認などはまだ合理的であるものの、会社員であるかなど実際の生計とは必ずしも一致しない身分でしか判断を行っていません。極端な話、適当に名刺偽造して詐称したらどうなのか、また部屋を借りてすぐ仕事退職したらどうなのか。まぁ大家の側も、現行法では強制退去させ辛いっていう理由を少し理解はできますが。

 そういうわけで話を最初に戻すと、もし自分が奈良に移住する際にはどうやって身分を偽るかで悩みどころです。一応JBpressからは名刺作っていいと言われてるし頼んだら口頭での身分保障とかはしてくれるとは思いますが、あんまこういうところで迷惑はかけたくないです。となると何度も転職しているという強みを生かし、以前勤めてた会社の名刺出すとかも考えましたが、名刺の住所が東京なのつっ込まれた場合、「単身赴任で今度こっちに来る」などというしかないのか。ってかそれなら名刺偽造した方が早い。
 実際真面目にやるとしたら、まだるっこしいやりとり嫌いなので2年分の家賃を前払いするからグダグダ言わず貸せというと思います。そもそもこの条件自体が大家にとって有利この上ない条件で、これを断る大家であればおおよそまとな理性がないと言わざるを得ず、その時点でその部屋は借りないが吉でしょう。

 ちなみに関係ないけど同僚がこの前引っ越ししました。理由は「家賃交渉で粘ったら大家の方から出てってくれと言われた。これで2回目」だそうです。

2021年10月11日月曜日

ミニ四駆記事の裏側

みんな熱狂、タミヤ「ミニ四駆」の話で中国人と盛り上がった(JBpress)

 というわけでヤンマガ的な今日の自分の配信記事ですが、アクセスはそこまでよくないものの平和的な内容で個人的に気に入っています。このネタ自体は大分前に仕入れて固めてあったものの、今回放出したのは他に書きたいネタがなかったのと、国慶節休暇で日本が平日の時間帯に周り気にせず電話取材賭けられたからです。っていうか、タミヤに電話かけてみたかったからというのがガチな本音です。

 と言ってもタミヤ側もそんなミニ四駆に関する中国市場情報はあまり把握してないのではと見越しており、取材での返答にはそれほど大きな期待はありませんでした。むしろこの取材を通して「五式戦闘機はいつ作るんだ(。´・ω・)?」ということが聞きたくて、実際聞きました。回答は、「五式については公式発表もなく今の段階で言えることは何もない」とのことで、まぁこう答えるしかないなという回答でした(´・ω・`)

 最近何かと話題に上がるヤフコメも、この記事に関しては非常に誰もが平和的なやり取りを交わしています。なんとなくこのへん、自分のわらそう記事と既視感を感じるところがあるのですが、もしかしたらプラモ愛好家は昔を懐かしがるという特徴があるのかもしれません。めっちゃ自分も当てはまるし。

 最後に自分のミニ四駆思い出を語ると、確か第二次ブームだった小4の頃に1台だけつくってみたものの余りハマらず、結局それっきりで同世代と比べるとあまりタッチしてなかったりします。ぶっちゃけ資金要素が大きく、5000円くらいまでは金かけた奴が一番強くなるような節があったから、このへんをどうにかして2000円以内ではあまり優劣の付かないパーツ構成にしてレギュレーションをかけるとかしないと新規ファンを作るのは難しいのではと内心考えています。記事でもその辺を暗ににおわすように、オールドファンが主体になっていることを指摘しています。

2021年10月10日日曜日

名越稔洋と山本太郎

名越稔洋と山本太郎は似ている?(sokkuri)

 最近この二人の関連ニュースが同時期に出て顔写真も見る機会が増えましたが、見れば見るほどにドッペルゲンガーではないかと思うくらい似ている気がします。見た目だけでなくキャラ的にも近いような。折角だから名越氏が中国行く前にコラボとかしてほしいな。

2021年10月9日土曜日

習近平はいつまで総書記を続けるつもりなのか

 昨日コンビに置いてあった「さけるグミ」が「さけぶグミ」に見えました。疲れてるのか知らないけど実際あったらちょっとほしいかも。

 話は本題ですが、習近平はいつまで中国の総書記を続けるのか、そろそろこの件について国際政治アナリストたちは議論すべき時期に来ていると思います。まず簡単に中国の総書記制度について簡単に説明すると、総書記職は5年に1回の中国共産党全国代表大会で指名します。また総書記に指名された場合、これまでは2期務めたらそれ以上は再任しないということが憲法で定められていました。
 このため、前の胡錦涛まで総書記は2期10年というのが実質的な人気で10年ごとに総書記は交代するという不文律がありました。

 しかし以上の制度も過去のもので先に改正された憲法では何期でも務めていいということとなりました。次の全国代表大会は来年2022年に開催される予定ですが、本来ならここでお役御免であったものの、先の憲法改正を受けて習近平政権はこれまでにない3期目に突入することがほぼ確実視されています。つまり、2022年から最低5年間は習近平政権が続くということになります。

 3期目はやるとして、では一体いつまで習近平は総書記を続けるつもりなのか。完全な推論の世界となりますが、これまでの彼の行動ぶりなどから見ると、やはり英雄思想が強い人物であるように感じます。となるとそれこそ歴史に残るような大事績を遂げない限りは総書記職を続けるのではないかと見え、そのような目に見える功績は何かとなると、すぐ浮かぶものではやはり台湾の武力制圧以外ないと自分は考えています。
 実際にというか、コロナ以降の台湾に対する中国の軍事的挑発は年々増してきています。その前には香港で独立行政を実質的に制限する国家安全法を制定して事実上、香港の自治時代終焉に王手をかけていますが、今度はこれを台湾にも行い、全中華統一を狙っているのではないかと思う節があります。そもそもこれら以前に、台湾併合を度々口にするなど、習近平自身がこれに並々ならぬ意欲を持っていることはほぼ間違いありません。

 仮にその通りであれば、台湾併合を達成するまでは総書記職から下りないのではないかという可能性があります。下手したら台湾併合を達成しても辞めないかもしれませんが。
 ロシアでもプーチンが既に20年くらい政権を維持していますが、恐らく習近平もこれを意識していることでしょう。真面目に今の中国の憲法では終身総書記ということも実現可能であり、本命はこっちである可能性もあります。ただこうした習近平の思惑は、事実上、上がつっかえ出世が阻まれる下の世代からしたら溜まったものじゃありません。ただでさえ上昇志向の強い中国人のことですし、習近平が長く居座って総書記になれないとわかるや不満を持つことは確実です。

 ここで出てくるのが、最近の中国の電力不足問題です。
 確かに世界中でエネルギー価格が高騰するなどエネルギー資源が不足気味であることは事実なのですが、先月に中国東北部の市街地で起こった停電に関してはやや疑問に感じる点がありました。一応、建前では電力消費の激しい厳冬期に向け今の時期は石炭などの資源を備蓄しなければならず、その予定備蓄量に追い付かず今回停電が起きたと言われていますが、それでも気温も比較的安定するこの時期に起きるものかと当初疑問に感じました。

 この点について一部で言われているのは、現場の意図的サボタージュではないかという説です。上記の通り習近平が居座ることで出世が阻まれた各地の共産党幹部が、現政権の失政というかマイナスイメージを持たせるため、意図的に電力が不足していることをアピールしているのではという説を耳にするようになっています。私個人も季節がら、というより先の停電が国慶節前に起きたというタイミングからも、この説の可能性が高いのではないかと見ています。仮にその通りであれば、今後中国各地で「中央の政策方針に合わせたらこうなってしまった」的な事件が多発してくる可能性があります。

 また習近平の中国国民の支持は依然として高い水準にありますが、もし昨年にコロナが発生していなければ、今とは違ったのではないかという気が少しします。昨年のコロナ流行とその抑え込みで共産党指導部は中国国内からは評価され、また中国に責任を負わせようとする外国の追及がかえって中国国民には反発心を抱かせ、結果的に習近平政権への支持上昇につながりました。
 ただ、そのコロナ発生以前から習近平への支持は明らかに下がっていました。理由はごく簡単で、社会の締め付けが年々厳しくなっているからです。他のコラムでも書かれていましたが江沢民、胡錦涛政権時代において中国国民の自由(海外旅行に気軽に行けるなど)はどんどん広がっていったのに対し、習近平政権では逆コースへと進んでいます。また今年に入ってからはメディア規制が明らかに強まり、先日書いたように自分もSteamでゲーム買えなくなりました(´;ω;`)ウッ…

 こうした逆コースに対し、中国人も仕方ないとは感じつつもやはり依然と比べると政権への態度が変わってきている気がします。そういう意味では、仮に台湾併合を達成できなくても、3期目がどうなるかについてはまだまだ議論の余地がありそうです。

2021年10月7日木曜日

今シーズンの野球はマジ楽しい('ω')

ヤクルトが劇的サヨナラ勝ちで6連勝!九回1死までノーノーも山田執念の全力疾走(デイリースポーツ)

 つい先ほど一級速報で見ていましたが、スワローズが0対0の9回にヒット、盗塁で2塁に出たランナー塩見を山田が内野安打で出塁する間に帰塁して、劇的勝利をもぎ取りました。っていうかスワローズ、今日しかも2安打完封勝利じゃん(;´・ω・)

 先月の誤審騒動以降、スワローズはなんか驚異的な勝率を維持しています。マジで見ていて負ける感じがしないというか、恐ろしいくらいに連勝を重ねていて、評論家たちも今年の優勝はスワローズとみんな結論出すのも至極納得します。しかもほとんどの試合で今日みたく僅差の1点差、2点差での勝利が多く、去年あれだけ投壊してたのを見るととても同じチームとは思えない守備力となっています。逆にシーズン前半に好調だった打線は、要所では打つけど前ほどバカスカ打たなくなってきたなという印象があります。
 それでも、青木-山田-村上のラインは他球団からしたら恐怖以外の何物でもないでしょうが。

 そんなスワローズに隠れて、今日は9回に逆転されて負けてしまったものの、セリーグで2位につけている阪神も、驚異的な連勝を続けるスワローズにぴったり食いついてきています。地味に阪神もこのところの勝率がけた外れに高く、かえって2位に落ちてから変な緊張感から解放されたような感じに見えます。

 こんな感じでセリーグの首位争いは半端ないですが、パリーグの方もオリックスとロッテの首位争いが激しくなっており、見ていてマジで興奮します。どちらかと言えば去年にもう少しでというところで優勝を逃したロッテの肩を持ちたいところですが、めちゃ低迷が続いていたオリックスにも頑張ってもらいたいのと、手法の吉田正尚がここにきて手首骨折というアクシデントに見舞われながら残りのメンバーがかなり頑張っているのを見て、ややオリックス寄りとなってきています。
 何気に5年前にパワプロでマイライフしてた時も、オリックスと吉田とクリーンナップ組んでたしな(;´・ω・)

 割と近年のシーズンは優勝チームが9月以降は独走する形式が多かっただけに、今年みたく数ゲーム差で首位争いが繰り広げられるとやっぱ見ていて楽しく感じてきます。またセリーグは元々スワローズよりなだけに今年の活躍は基本うれしく、マジでこのまま頑張ってもらいたいです。

 最後にあんま関係ないですが、自分がスワローズの試合をよく球場まで見に行ってたのは小学5、6年生の頃でしたが、今の上司もガチのスワローズファンで、当時よく球場見に行って勝った後に池とかに飛び込んでたそうです。「阪神ファンかよ(´・ω・)」とか思う一方、割と時期が重なっているのでもしかしてたら当時すれ違ってたかもしんないと思うといろいろ複雑です。

2021年10月6日水曜日

杜月笙に対する中国の見方

 やばいくらいのピーカンでスモッグに覆われた頃が恋しくなるほど暑かった昨日ですが、今日は一転して雲が多く、気温は相変わらず30度越えだけど体感的にかなり涼しく過ごせました。と言っても家でゲームしかしてないけど。

 話は本題ですが、以前にちょっとタイトルに引かれたので「満州アヘンスクワッド」という漫画を読んでみました。時代と舞台はそのタイトルの通り戦前の満州で、この満州を舞台にした麻薬取引活劇漫画といったジャンルなのですが、一目見て時代考証がかなりいい加減だと感じたのと、なんかアヘン中毒者の描写の誇張が過ぎて現代におけるパリピ系の人にしか見えないなどといった点から、1巻を読んでもうそれ以上読むのをやめてしまいました。また上記の描写のほか、ヒロインの父親が満州のアヘン王こと杜月笙だと明かされるシーンを見て、

「またかよ(´・ω・)」

 という風に感じた点も、自分の中で評価を下げた一因です。なんで満州、アヘンときたら毎回の如く杜月笙が出てくるんだか。他に人いないのかよ。

 その杜月笙さんですが、知ってる人には早いですが戦前の上海にて青幇(チンバン)というマフィアのボスで、アヘン王であったと日本ではよく紹介されています。中国でも有名人で、この人の名前を挙げると「ああ、あの人ね」みたいな感じの反応が見えます。
 ただ、彼に対する見方は日本のそれとは違って、マフィアのボスという点は間違いなく一致しているものの、どちらかというと「蒋介石のマブダチ」みたいな評価がなされているようです。

 何かのネタになるかと思って調べてみたのですが、まず青幇は確かにマフィアとして裏社会、特に犯罪関連の賭場や麻薬取引を取り仕切る団体であったものの、その成立は18世紀くらいで、組織内に専用の名前を持つ位階などを設けるなど、マフィアというかは秘密結社、イルミナティみたいな組織に近いような印象を覚えました。
 その上で当時の青幇ですが、何も杜月笙がただ一人トップだったというわけじゃなかったようです。どうもシノギごとに部門が分かれてて、アヘン取引部門は杜月笙がトップであったものの、彼のほかに当時の青幇にはもう二人のトップがおり、その三人による三頭体制で運営されていたようです。なので青幇の当時の最高権力者=杜月笙というのはやや日本人の間違った見方かもしれません。

 その上で最初に書いた内容に戻ると、どうも蒋介石は国民党の派閥抗争に孫文ともども負けて零落していた頃、自らの資金稼ぎのために上海で株取引に明け暮れた時代があったそうです。その時に大損して、殺し屋差し向けられるくらい大借金抱えた際に、自らの保身を条件に青幇に加入したそうです。
 青幇側としても、国民党関係者との縁故を作っておくことは得策だと考えて彼の加入を受け入れ、借金を棒引きするとともに、陰から蒋介石の活動をサポートするようになります。この過程で、蒋介石と杜月笙は意気投合し、互いに義兄弟となったそうです。

 そんな両者の関係が最も花開いたのは1927年に起きた上海クーデターです。第一次国共合作を経てとりあえずは連携していた国民党と共産党でしたが、共産党勢力の追放を画策した蒋介石率いる国民党が上海市内にて、突如共産党員らを襲い大量に殺害した事件です。この事件時に大活躍したのが杜月笙で、配下の手下たちを使って共産党員を襲い、成功へと導いたとされています。

 このように見てみると、やはり日本の杜月笙に対する見方はアヘンこと麻薬王のみに集中しているきらいがあり、彼の実像からむしろ離れてしまっている印象すらあります。この辺また調べて記事化するかもしれません。

2021年10月5日火曜日

暑すぎる:(;゙゚''ω゚''):

 このところブログでも暑い暑いと書いていますが、マジでやばいくらい暑いです。



 上の二枚の写真は今日お昼にラーメン屋に行くときに12時台で撮影した写真ですが、見ての通り雲一つない青天です。これは今日たまたまじゃなく、マジでこの1週間くらいずっと続いています。
 気温は最高気温で毎日30度を超えていますが、それでも真夏時と比べると日陰に入ると涼しい風が吹いてくるので死なずに済みます。ただずっとやばいくらい晴れてて、日差しがあり得ないくらい強いため、野外で活動するガチで日射病の危険性を感じるくらい体が焼かれている実感があります。そのため、連休中に自転車で遠出しようと考えてはいたものの、マジで危険だと思うため取り止め、家に引っ込んでいます。

 これまでに何度も中国で国慶節過ごしていますが、マジでこれだけ暑いのは今年が初めてです(;´Д`A ```

 木漏れ日越しに降り注ぐ陽光


 ちなみに今日行ったラーメン屋はこの「友友面館」(紅松路62号)というところです。見ての通り、「ここは中国か?(;´・ω・)」と感じさせられる店構えで、内装も日本のロードサイドにあるラーメン屋を連想させる妙にデジャビュ感の強い店です。
 店長の方は中国人ですが浜松に長くおり、この店も浜松餃子を名物としていて実際かなりうまいです。ラーメンもオーソドックスな味なため、塩分欲しい時なんかによく利用しています。

河野太郎の中国太陽光利権癒着に関するデマについて

 気づいた人はどれだけいるかはわかりかねますが、昨日の記事は今日の記事の布石です。早速本題ですが、先日の総裁選結果について書いた自分のブログ記事に先日、下記のようなコメントが寄せられました。


河野太郎氏の在中企業問題について何ら触れることなく総裁本命視され、他候補を侮蔑しておられましたが、先の問題に言及されないのは、貴殿が現地当局の手先だからですか?現地で日本sageしてヌクヌクと暮らせるのはそのためじゃないのですか。訪中されること度々で現地にも知己がおられるという、筆坂秀世氏の秘書を務めておられた元日共専従のジャーナリストの篠原常一郎氏を見習われればいかがかと申し上げます。


 率直に言えば、一目見て「( ゚Д゚)ハァ?」と感じるコメントでした。そもそも、中国に関する話題で自分に張り合おうとしている時点で身の程知らずも大概でしょう。


 上記の先日の総裁選で敗れた河野太郎氏に関する「在中企業問題」とは、上のITメディアの記事に大まかにまとめられています。私自身は上記のデマが総裁選の最中に流れていることも知らなかったのでコメントを受けた段階で軽く調べ、でもって5分で「ああ、根も葉もないデマだな」と判断するに至りました。判断ポイントを疑惑として指摘されたポイントごとに取り上げると以下の通りです。

1、河野氏の親族企業が中国に現地法人を設置しており、中国と利権で結んでいる
→中国に現法のない上場企業の方が今は少なく、仮にこの通りなら日本の全産業は中国に利権を握られているということになります。

2、河野氏の親族企業は中国企業と合弁で、合弁先の企業トップは共産党員である
→中国企業と合弁して事業を展開している日系企業はいくらでもあり、またそのトップが共産党員というのも別段珍しくないです。ちなみに中国だと最近は審査厳しくなってきているものの、ライン工の人にも共産党員がいるなどかつては入党条件が緩く、割と町中に溢れています。

3、河野氏の親族企業の中国現地法人の出資比率は6:4で、通常は49:51で中国側が過半となるのに、特別な優遇がなされている
→事実無根もいいところ。実際には2:8とか5:5とかもあり出資形態や産業種類によって千差万別。当該企業(日本端子)の取扱製品は端子という比較的汎用性の高い部品であることを考慮すると、進出時期(1995年)を考慮しても特別な配慮がある出資比率とは考えられません。っていうか49:51じゃないとおかしいという人は、ビジネスを知らないにもほどがあるでしょう。

4、河野氏の親族企業の中国現地法人は太陽光発電機器用の端子を製造しており、だから河野氏は脱原発を訴えて太陽電池を日本に買うよう訴え、中国と親族企業に利益を誘導させようとしている
→この辺に関してはITメディアさんの方がよく調べてくれており、実際には日本端子の売上げの大半は自動車用端子で、太陽光発電機器用端子の売上比率は微々たるもののようです。自分も日本端子、そして件の中国法人である北京日端電子有限公司(北京日端)の製品ページを見ましたが、扱っているのは汎用端子製品で、特に太陽光発電機器に特化している印象はありません。
 っていうか、太陽光発電機器用の端子ってあるのか疑問です。割と端子って汎用的な部品だから、○○用というよりかは○○向けみたいに、製品特性よりも川下顧客が誰かによってその製品種類が定義されるような部品であるように思うし。

 一番否定的に言われている4についてもう少し掘り下げると、そもそも論として「太陽光ビジネスとの癒着」と書かれているのを見て私は即疑問を感じました。というのも、太陽光関連機器の市況は絶賛大不況で、なんでこんな惨澹たる有様の市場で癒着しようとするのか意味不明だったからです。


 上の記事は財新から引用した東洋経済の記事でジンコソーラーの苦境を伝える記事ですが、これに限らず太陽電池関連企業はいずれも死に体です。普通癒着しようってんなら利益の大きな産業になるはずで、この時点でこのデマはまともな人間なら相手にしないし、そもそも信じる奴がいるのかと激しく疑問に感じました。

 その上で決定的におかしいのは、やはり北京日端の合弁相手です。この合弁相手はBOEこと京東方で、恐らくこのデマを流した連中はBOEがどんな企業なのかを全く理解していなかったのだと思います。
 このBOEは直近データまでは見てませんがこのところ世界の液晶ディスプレイパネルの出荷量で世界最大を誇るディスプレイメーカーです(大半の日本人は知らないのだろうが)。ディスプレイ以外にもいくつか事業がありますが、産業属性としては基本的に家電、スマホ系に属す企業で、太陽光関連でなんか投資とか激しい事業しているってのは自分は聞いたことないです

 液晶ディスプレイの生産ラインは太陽光パネルの生産ラインと材料からして近く、転用も可能で、実際にシャープなどは液晶ディスプレイパネルと太陽光パネルの両方を取り扱っています。ただそれを踏まえても前述の通り太陽光関連機器業界はいま世界中でやばいくらいの大不況で、BOEがこの分野に手を出すのかと疑問だし、何度も書いてる通りBOEが太陽光に力入れてるなんて聞いたことがないです。
 私の個人的な推測ですが、デマを流した人間、若しくはデマを発案した人間はBOEが「(ディスプレイ)パネルメーカー」だと知り、勝手に「(太陽光)パネルメーカー」と勘違いしたのではないかと見ています。真面目に太陽光関連で利益誘導させようってんなら、北京日端の取引先、合弁先にガチな太陽光関連企業がなければお話にならないでしょう。

 以上、果たして自分がこんな当たり前すぎることをいちいち解説しなければならないのかと頭が痛くなる内容をまとめましたが、追加検証をするまでもなく、冒頭のコメントの主張は根も葉もないデマ、っていうかあれを真実と考える人間の頭を疑うくらい穴の多い内容で、こんなアホらしいデマにつき合わされる辺り自分も落ちたなと思わざるを得ません。
 その上でコメント書いた人が今この記事を読んでいるかわかりませんが、己が自分に口きけるような立場ではないことをもっと自覚してください。最低限の判断力、知識力にすら事欠き、こんな穴だらけなデマを真に受けて無関係な他人まで批判しようとする辺り、今後どれだけ努力したところで人の足を引っ張ることしかできないでしょう。なので己の無力さを自覚し、口をつぐんで生きていくことがあなたにできる唯一の世の中への貢献となるでしょう。

 一点だけ加えると、このところマイブームな日本人の属性主義もよく出てたなぁと感じます。どんな政策を訴えているのかではなく、どんな人物背景なのかだけで総理候補を選ぼうとしているあたり。

2021年10月4日月曜日

金のある所に陰謀論アリ

 連休中ですが暑くて死にそうなため、今日は昼から極楽湯行って過ごしてました。朝夜などはまだ気温が落ちるのが救いですが、日中に関しては正直真夏時よりも今の方が暑い気がします。最高気温は30度を毎日超えてるし、何よりも日差しがやばいくらい強く、PM2.5も以前と比べかなり減ってやたら無駄に青空なため空みると目が潰れそうです。

 さて本題ですが私が話題にするわけでもなく反ワクチンの陰謀論を信じる人がなんか日本でも一定層いて、離婚に至る家族なども出ているそうです。この陰謀論は、ワクチンを打つと2年以内に死ぬとか、ワクチンこそがコロナウイルスであり感染を広げているとか、ワクチン内にマイクロチップが埋め込んであり5G電波を受信するようになって操られるとか、冗談としてならそこそこ面白い想像です。
 そもそも論として5Gをやたら敵視するのが非常に不思議です。まぁ前の記事にも書きましたが、携帯電話黎明期には「電車内で電波が反射して電子レンジと化す」と言ったメディアもいたくらいだから普通かな。

 それでこの陰謀論が何故流行るかですが、単純に見出しにも掲げた通り儲かるからでしょうね。実際、反ワクチンセミナーなどがコロナの中で開かれてて結構荒稼ぎしているという話も聞くし、こうした情報に踊らされて怪しいお水とかがワクチンに聞くなどとして売れてるでしょうし、お金が動くから陰謀論も動くのが実態だと思います。でもってさらに背後を突き詰めると、こういう怪しい陰謀論に騙される人が一定層いるっていうことが何よりも条件になってくるでしょう。

 真面目な話、こういう陰謀論は大手メディアなどがきちんと否定してあげないと社会としては良くないのですが、さすがに反ワクチン陰謀論は大手メディアが否定しなければならないものかというと「こんな低レベルなものも?(;´・ω・)」という気がします。真に嘆くべきは、こうした次元の低い陰謀論すら見抜けないほど日本の科学リテラシーが低下しているという事実かもしれません。

 この辺の陰謀論絡みではいくつか研究も出ているので、自分もまた興味向けば勉強するかもしれません。最近はなんか大陸浪人ブームで、今児玉よしおの本読んでるのでまだ先ですが。
 関係ないですが「~よしお」って書くのはやっぱりよくないな(;´・ω・)

2021年10月3日日曜日

中国でSteam買えなくなった(´;ω;`)


 連休で暇だったので近年のトヨタの中でも屈指のヤンキー御用達者となったbBのプラモを作ってました。


 タミヤ製のキットで非常に部品点数も少なくパパっと作れて楽しかったです。車高の低いスポーツカーばかり作ってるとこういう箱型の一般車は作っててほんと楽しく感じられます。

 話は本題ですがなんか日系メディアの間でも中国が最近ゲーム規制に厳しくなってきていると報じられています。曰く、ゲームは1日1時間、それも週末限定としたら、羽のある人を登場させてはならないなど細か規制要求が出されているそうです。
 なお中国人は羽のあるガンダムことウィングガンダムゼロカスタムは好きです。っていうかバンダイ、名称をウィングガンダムゼロ(EW版)とか後になって名称変えるな。

 まぁそんなこんなも立派な大人となった自分には無関係と思って甘く見ていたのですが、連休だからと何かSteamでゲームでも買って遊んでようと思っていたところ、いい感じなアドベンチャーゲームがセール中なので購入しようとしました。でもって買えませんでした。
 どういうことかというと、ほぼすべての決済方法でエラーが発生し、購入することができなかったためです。これ以前からもクレジットカードやWeChatによる決済は受け付けず、仕方なくユニオンペイこと銀聯カードのデビット機能で購入してきたのですが、今朝試してみたところこのユニオンペイすら受け付けませんでした。

 恐らくですが、中国人であればWechat決済なども問題なくSteamに使えると思います。しかし外国人で、個人認証でやや枠外にある対象に対してはどうも、これまでは特に規制してこなかったSteamでの購入をここにきて中国は規制してきたと考えるべきでしょう。はっきり言っていい迷惑だ( ゚д゚)、ペッ

 その上で述べると、ここ数年の間に中国のゲーム産業は驚くほど力をつけ、独自IPも生まれるなど非常に善との明るい状態を維持してきました。それだけに今回のゲーム規制については、例のオーストラリアへの報復とばかりにオーストラリア産石炭を購入せずに各地で電力不足が発生している県と合わせて、セルフ経済制裁のような「なんでそんなことすんの?」という疑問を抱かずにはいられません。外貨的にもゲーム産業は決して悪くない産業だというのに、ここで規制かけて成長止めてしまうのははたから見ていてももったいなく見えてしょうがないです。

 そうした背景から目下の問題としては、残りの連休中に何するかです。いや普通に原稿書いて記事出せよと自分でも思いますが、こういう時に限ってあまり記事ネタがなかったりします。明日はちょっとタミヤにでも電話してみるつもりですが。

2021年10月2日土曜日

給与をもらっている人ほど「給与が少ない」と言う

平均手取り「27万円」の悲惨…岸田内閣誕生間近で露呈する、日本人のどん詰まりな生活(幻冬舎)

 上の記事見て、つい先日に取引先に出向している同僚の話を思い出しました。取引先の企業は自分のいるところと業種が違うことからその社内で自社のことをどういう風に言っているのかと尋ねたところ、「給料が少ない」という人が多いということです。それを聞いて、「ああやっぱり」と自分は思いました。

 その取引先はメーカーではあるものの上場していて取扱製品の世界シェアはガチで世界トップクラスな超優良企業です。でもって外部調査の給与ランキングでもたまに顔を出すような企業であり、少なくとも同じ業界の中にあって給与が少ない方の会社ではないのですが、中にいる人の印象は違うようです。
 実はこうした価値観にはからくりがあり、結論から言うと、給与をたくさんもらっている人ほど給与に対して不満を覚えやすい傾向があります。

 かつて米国で行われた実験ですが、陸軍、海軍、空軍それぞれの軍人に自らの出世スピードについて尋ねたところ、空軍が圧倒的に「遅い」と答える割合が高かったそうです。しかし実際には空軍は他の軍と比べても階級が上がりやすい軍隊であり、上記の回答は現実とはむしろ乖離したものとなっています。
 では何故空軍の連中は出世が遅いと感じるのかというと、周りの人間がポンポンと出世していく人が多いせいだとその調査報告書では結論付けています。要するに、自分を含め出世速度が早いことから、なんとなく自分は遅いのではないかと思いやすくなるそうです。要するに、人間というのは全体平均的な基準よりも、自分の目に見える範囲の基準で物事を捉えがちということです。

 そういう意味で、冒頭の超優良日系企業の社員らが「給与が少ない」と言ったからには、きっと半端ない給与を周囲を含めてもらっていることの証左であると自分は考えました。多分間違いない。
 逆にというか、「それなり/分相応の給与を会社からもらっています」と謙虚に答えてくるケースは、ブラック企業に勤めている可能性が高いのかもしれません。っていうか自分、こっち側なんだけどσ(゚∀゚ )オレ

 もっとも自分の場合、価値判断基準が「中国現地採用日本人」なため、ブラック以前の話かもしれません。この業界なら月1.5万元(約26万円)ならもらってる方になるだろうし。ただ昔と比べると、ほんとに中国の平均給与は高くなったと思え、中国大都市部の平均給与が日本全体平均給与を追い抜く日も案外近いかもしれません。

2021年10月1日金曜日

かんぽの宿の今更の売却

「かんぽの宿」88億円で売却、日本郵政が発表…来年春メドにまず32施設(読売新聞)

 かつて郵政の無駄遣いの象徴といわれたかんぽの宿がようやく売却されたそうです。この件については自らの反省を込めて今この記事をまとめています。

 読売新聞の報道によると、今回の売却額は88億円だったそうです。ただこのかんぽの宿の売却は何も今回初めて出てきた話というわけではなく、2008年にもオリックスへ売却することでほぼ決まっていました。その売却額も、今回の金額より高い109億円でした。
 しかし当時に売却が内定してあとは執行する段階であったのですが、何故か最終承認権限者であった鳩山邦夫総務大臣(当時)が、「売却額が不当に安い」などと述べて承認せず、最終的にこの売却話は流れてしまいました。

 一体当時に何があったのか。鳩山邦夫は当時、かんぽの宿の建設投資額に対し109億円は大きく下回っていることを、価格が不当に安いという根拠としていました。また最終入札においては、郵政民営化を決めた小泉政権の有識者会議に参加していた宮内氏が経営するオリックスしか参加せず、入札そのものが出来レースであったのではないかなどと述べ、決定プロセスに不公正な動きがあったのではないかなどと騒ぎ立てました。
 当時のこのブログの記事を見ると、私自身も鳩山邦夫の意見を真に受けて、かんぽの宿の売却プロセスはおかしいのではないかと言及しています。しかし現在において、この自分の見立ては明らかに間違っていたと考え直しており、深く反省する意識を強く持っています。

 一体何故自分が判断を誤ったのかというと、そもそもの資産価値の評価方法をきちんと理解していなかったことに尽きます。当時の時点でかんぽの宿は一部施設を除いてほとんど赤字であり、保有する機関が長いほど損失が出るという状態でした。そのため郵政本業とは無関係な事業であることからも、可能な限り売却してこれ以上の赤字発生を阻止する必要があったのですが、仮に各施設ごとに売却した場合、赤字施設は買い手がつかなくなる恐れがあり、また仮に買い手がついたとしても従業員の大幅なリストラが行われる可能性が高いとみられました。

 そうした観点から、黒字の施設も赤字の施設も丸ごと売却する代わり、従業員の雇用維持を入札条件とする一括売却が方式として適切であるという結論が出たため、一括売却という流れになりました。当然、この雇用維持という条件はハードルを引き上げる条件となり、確か最初の入札にはオリックス以外の企業も応じたそうですが、最終入札には結果的にオリックスしか残らなくなったとのことでした。
 そういう意味では、確かに建設投資額に比べ109億円という金額は大幅に下回る金額であったものの、赤字を垂れ流すだけだったかんぽの宿事業の資産価値としてみればむしろ売れるだけでもありがたいもので、オリックスとしてもテコ入れによって黒字化する可能性はあったものの、火中の栗を拾うような応札であったと言えるでしょう。

 この辺の過程について、実はつい最近読んだ郵政初代社長の西川善文(畝傍出身)が生前に出していた「ラストバンカー」という本で、詳しく解説されています。この本を読んで改めて当時の自分が浅学なあまり間違った批判をしてしまったと悔悟するとともに、一体何故鳩山邦夫は売却を最終局面でひっくり返したのかが気になりました。
 その辺の事情についても「ラストバンカー」で少し触れられており、そもそも小泉政権が終わった時点で自民党内の反郵政派が安倍政権内で復活しており、安倍政権以降の自民党自体が郵政民営化を潰そうとする姿勢であったと指摘されていました。鳩山邦夫が総務相を務めたのは麻生政権時でしたが、この時の自民党は下手すりゃ野党以上に郵政の民営化を阻止する意識が強く、実際その後に郵政は予定していた株式の一般公開も延期するなど、実質的に再国有化へ巻き戻されています。

 また鳩山邦夫は上記のかんぽの宿売却案件を事実上阻止しただけでなく、古くて容積率も低かった旧東京中央郵便局庁舎の再開発に関しても「貴重な文化財が喪失する」と主張し、既に計画が決まって工事が始まっていたにもかかわらず工事中止をして保存計画を練るよう命令しています。最終的に旧庁舎の保存部分を少し増やすことで妥結に至りましたが、あれに文化的価値があったのか、また保存部分を増やすことに意味があったのかという点については甚だ疑問です。敢えて京都人の目線に立つなら、高々100年ちょいの建造物の価値なんてという気がしてなりません。

 以上のような背景をよく熟知しているのか、読売新聞も過去の売却案件についてもきちんと紙幅を割いており、当時の金額なども載せていてくれて大変助かる次第です。また最後の段落には「民営化以降14年間の累積赤字は約650億円に上る。」という情報も載せており、あの時鳩山邦夫が止めたせいで109億円で売れた資産が88億円となり、また売れるまでに600億円超の赤字が垂れ流されたという事実をまざまざと示してくれています。兄同様、彼もまた日本の足を引っ張る政治家であったなと評価せざるを得ません。